JP2001328939A - 血糖降下剤 - Google Patents

血糖降下剤

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JP2001328939A
JP2001328939A JP2000149098A JP2000149098A JP2001328939A JP 2001328939 A JP2001328939 A JP 2001328939A JP 2000149098 A JP2000149098 A JP 2000149098A JP 2000149098 A JP2000149098 A JP 2000149098A JP 2001328939 A JP2001328939 A JP 2001328939A
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alkyloxycarbonyl
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JP2000149098A
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Ritsuko Senba
りつ子 仙波
Michiko Kishino
道子 岸野
Mutsuo Taiji
睦夫 泰地
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Sumitomo Pharmaceuticals Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Pharmaceuticals Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 血糖値をコントロールし、糖尿病を予防、治
療し、また進行を防止する血糖値降下剤の提供。 【解決手段】 下記式 【化1】 で表される化合物等のベンゾチアゾール誘導体もしくは
その薬学上許容される塩を有効成分とする血糖値降下
剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、血糖降下剤に関す
る。具体的には糖尿病治療剤に関する。
【0002】
【従来の技術】糖尿病は成因から1型、2型と分類され
る。1型糖尿病は、ウイルス感染や自己免疫反応等によ
って引き起こされる膵臓ランゲルハンス氏島細胞の脱落
により、インスリンの分泌が減少して生じる糖尿病であ
る。一般的に若年発症型糖尿病はこのタイプで、ケトー
シス傾向が強く、生命に危険が及ぶ可能性もある。ま
た、慢性的な高血糖状態の持続は細小血管の障害に伴う
合併症、例えば糖尿病性網膜症、糖尿病性腎症、糖尿病
性神経障害等を引き起こす原因になる。2型糖尿病は、
近年生活水準の向上による食生活の欧米化、運動不足傾
向の増加により、患者数が増加している。2型糖尿病の
場合も高血糖状態が続くことにより、各種合併症を引き
起こすことは1型糖尿病の場合と同様である。
【0003】現在、臨床で実施されている糖尿病患者の
治療法としては、1型糖尿病患者の場合はインスリン投
与が中心である。近年は、「厳格な血糖コントロールが
糖尿病性合併症の発症予防に有効」との報告に基づき、
インスリンを頻回注射するインスリン強化療法が積極的
に取り入れられている(日本臨床 55巻・1997年
増刊号 249−254頁)。しかし、インスリン療法
にも問題が有り、頻回注射を行うことは、患者にとって
大きな負担である。更にインスリンが過剰に作用した場
合の低血糖が問題になっている(日本臨床 55巻・1
997年増刊号243−248頁)。また、インスリン
強化療法を受けた患者では心筋梗塞等の大血管障害を発
症する割合が高かったとの報告もある(N. Engl. J. of
Med.,vol. 329, p977 (1993))。2型糖尿病患者に対
する治療としては、食事・運動療法が基本的に行われ、
必要に応じてスルホニアウレア剤(SU剤)、ビグアナ
イド剤(BG剤)等の経口血糖降下剤が投与される。し
かし、これらの治療が行われても、糖尿病が進行すると
十分な血糖コントロールができない場合が多い。このよ
うな患者に対してはインスリンが併用されるが(日本臨
床 55巻・1997年増刊号 233−237頁)、
この場合もインスリンによる同様な問題が起こる。この
ような中、血糖値をコントロールできる新規な糖尿病治
療剤の開発が望まれている。
【0004】一方、特公平1−48884号公報には抗
けいれん作用および不安緩解作用を有する化合物として
下記式で表される化合物(6−(トリフルオロメトキ
シ)−2−ベンゾチアゾールアミン)が記載されてい
る。
【0005】
【化7】
【0006】又、当該化合物はリルゾールと称され、グ
ルタミン酸拮抗作用を有し筋萎縮性側索硬化症(AL
S)の治療剤として市販されている。さらに、上記リル
ゾールを含め、同様の作用、即ちグルタミン酸拮抗作用
を有する一連のベンゾチアゾール誘導体に関する構造活
性相関について報告されている(J. Med. Chem. Vol 4
2, pp2828-2843 (1999))。しかしながらこれら一連の
化合物の血糖値への影響、糖尿病治療への適用について
は全く知られていない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、血糖
値コントロールをより安全かつ確実に行うための医薬ま
たは、コンプライアンスを改善し、低血糖ショック、大
血管障害等の副作用を起こしにくい血糖降下剤を提供す
ることにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
に鑑み種々の化合物について、その血糖値に及ぼす影響
を鋭意検討したところ、ある種のベンゾチアソール誘導
体が2型糖尿モデル動物において血糖値を有意に降下さ
せることを見出し、更に検討を重ね、本発明を完成する
に到った。すなわち、本発明は以下の通りである。 (1)一般式(I)
【0009】
【化8】
【0010】[式中R1は、低級アルキル基、置換低級
アルキル基、低級アルコキシ基、置換低級アルコキシ
基、アリール基、置換アリール基、アリールオキシ基、
置換アリールオキシ基、水酸基、アミノ基、アルキルア
ミノ基、ジアルキルアミノ基、置換アルキルアミノ基、
置換ジアルキルアミノ基、カルボキシル基、アルキルオ
キシカルボニル基、置換アルキルオキシカルボニル基、
ハロゲン原子またはシアノ基を表し、式
【0011】
【化9】
【0012】は、式(1)
【0013】
【化10】
【0014】(式中、R2は、水素原子、低級アルキル
基、置換低級アルキル基、アシル基、アルキルオキシカ
ルボニル基または置換アルキルオキシカルボニル基を表
し、R3は、水素原子、低級アルキル基、置換低級アル
キル基、アシル基、アルキルオキシカルボニル基または
置換アルキルオキシカルボニル基を表す)または式(2)
【0015】
【化11】
【0016】(式中、R4は、水素原子、低級アルキル
基または置換低級アルキル基を表し、R5は、低級アル
キル基または置換低級アルキル基を表す)を表す]で表
される化合物もしくはその薬学上許容される塩を有効成
分として含有する血糖降下剤。 (2)式
【0017】
【化12】
【0018】が、式(1)
【0019】
【化13】
【0020】(式中、R2は、水素原子、低級アルキル
基、置換低級アルキル基、アシル基、アルキルオキシカ
ルボニル基または置換アルキルオキシカルボニル基を表
し、R3は、水素原子、低級アルキル基、置換低級アル
キル基、アシル基、アルキルオキシカルボニル基または
置換アルキルオキシカルボニル基を表す)である上記
(1)記載の血糖降下剤。 (3)R1が、低級アルキル基、置換低級アルキル基、
低級アルコキシ基または置換低級アルコキシ基である上
記(2)記載の血糖降下剤。 (4)R1が、置換低級アルキル基、または置換低級ア
ルコキシ基である上記(3)記載の血糖降下剤。 (5)R1が、ハロゲン原子で置換された低級アルキル
基、またはハロゲン原子で置換された低級アルコキシ基
である上記(4)記載の血糖降下剤。 (6)R2およびR3が水素原子である上記(2)〜
(5)のいずれかに記載の血糖降下剤。 (7)6−(トリフルオロメトキシ)−2−ベンゾチア
ゾールアミンもしくはその薬学上許容される塩を有効成
分として含有する、上記(1)または(2)記載の血糖
降下剤。 (8)式
【0021】
【化14】
【0022】が、一般式(2)
【0023】
【化15】
【0024】(式中、R4は、水素原子、低級アルキル
基または置換低級アルキル基を表し、R5は、低級アル
キル基または置換低級アルキル基を表す)で表される化
合物もしくはその薬学上許容される塩を有効成分とする
上記(1)記載の血糖降下剤。 (9)上記(1)〜(8)のいずれかに記載の血糖降下
剤を有効成分とする糖尿病治療剤。 (10)糖尿病が2型糖尿病である上記(9)記載の糖
尿病治療剤。
【0025】以下、本明細書における用語の意味あるい
は定義について述べる。「低級アルキル基」とは炭素数
1〜6の直鎖もしくは分枝アルキル基を示し、具体的に
は、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチ
ル、イソブチル、第2級ブチル、第3級ブチル、ペンチ
ル、ヘキシル等が挙げられる。「置換低級アルキル基」
とは少なくとも1つの置換基を有する低級アルキル基
(前述)を示し、置換基としては、フッ素原子、塩素原
子、臭素原子等のハロゲン原子、メトキシ、エトキシ、
プロピルオキシ、ブチルオキシ等の炭素数1〜4のアル
コキシ基、アミノ基、水酸基等が挙げられる。
【0026】「アシル基」とは、炭素数2〜6のアルカ
ノイル(アセチル、プロピオニル、ブチリル、イソブチ
リル、バレリル、イソバレリル、ピバロイル、ヘキサノ
イル等)、アロイル(ベンゾイル、トルオイル、ナフト
イル等)、またはアルカノイル部が炭素数2〜4個のフ
ェニルアルカノイル(フェニルアセチル、フェニルプロ
ピオニル、フェニルブチリル等)を示す。
【0027】「アルキルオキシカルボニル基」とは、ア
ルキル部として炭素数1〜6の直鎖もしくは分枝アルキ
ル基を有するものであって、具体的にはメトキシカルボ
ニル、エトキシカルボニル、プロピルオキシカルボニ
ル、イソプロピルオキシカルボニル、ブチルオキシカル
ボニル、イソブチルオキシカルボニル、第2級ブチルオ
キシカルボニル、第3級ブチルオキシカルボニル、ペン
チルオキシカルボニル、ヘキシルオキシカルボニル等が
挙げられる。「置換アルキルオキシカルボニル基」とは
少なくとも1つの置換基を有するアルキルオキシカルボ
ニル基(前述)であって、置換基としては、フッ素原
子、塩素原子、臭素原子等のハロゲン原子、メトキシ、
エトキシ、プロピルオキシ、ブチルオキシ等の炭素数1
〜4のアルコキシ基、アミノ基、水酸基等が挙げられ
る。
【0028】「低級アルコキシ基」とは、炭素数1〜6
の直鎖もしくは分枝アルコキシ基を示し、具体的には、
メトキシ、エトキシ、プロピルオキシ、イソプロピルオ
キシ、ブチルオキシ、イソブチルオキシ、第2級ブチル
オキシ、第3級ブチルオキシ、ペンチルオキシ、ヘキシ
ルオキシ等が挙げられる。「置換低級アルコキシ基」と
は少なくとも1つの置換基を有する低級アルコキシ基
(前述)を示し、置換基としては、例えば、フッ素原
子、塩素原子、臭素原子等のハロゲン原子等が挙げられ
る。
【0029】「アリール基」とは、炭素数6〜10のア
リール基を示し、具体的には、フェニル、1−ナフチ
ル、2−ナフチル等が挙げられる。「置換アリール基」
とは、少なくとも1つの置換基を有するアリール基(前
述)であって、置換基としては、フッ素原子、塩素原
子、臭素原子等のハロゲン原子、メトキシ、エトキシ、
プロピルオキシ、ブチルオキシ等の炭素数1〜4のアル
コキシ基、アミノ基、水酸基等が挙げられる。
【0030】「アリールオキシ基」とは、アリール部と
して炭素数6〜10のアリール基を有するものであっ
て、具体的にはフェニルオキシ、ナフチルオキシ等が挙
げられる。「置換アリールオキシ基」とは、少なくとも
1つの置換基を有するアリールオキシ基(前述)であっ
て、置換基としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子
等のハロゲン原子、メトキシ、エトキシ、プロピルオキ
シ、ブチルオキシ等の炭素数1〜4のアルコキシ基、ア
ミノ基、水酸基等が挙げられる。
【0031】「アルキルアミノ基」とは、アルキル部と
して炭素数1〜6の直鎖もしくは分枝アルキル基を有す
るものであって、メチルアミノ、エチルアミノ、プロピ
ルアミノ、イソプロピルアミノ、ブチルアミノ、イソブ
チルアミノ、第2級ブチルアミノ、第3級ブチルアミ
ノ、ペンチルアミノ、ヘキシルアミノ等を示す。「ジア
ルキルアミノ基」とは、炭素数1〜6のアルキルでジ置
換されたアミノ基であって、ジメチルアミノ、ジエチル
アミノ、ジプロピルアミノ、ジイソプロピルアミノ、ジ
ブチルアミノ、ジペンチルアミノ、ジヘキシルアミノ等
を示す。「置換アルキルアミノ基」とは少なくとも1つ
の置換基を有するアルキルアミノ基(前述)であって、
置換基としてはフッ素原子、塩素原子、臭素原子等のハ
ロゲン原子、メトキシ、エトキシ、プロピルオキシ、ブ
チルオキシ等の炭素数1〜4のアルコキシ基、アミノ
基、水酸基等が挙げられる。「置換ジアルキルアミノ
基」とは少なくとも1つの置換基を有するジアルキルア
ミノ基(前述)であって、置換基としてはフッ素原子、
塩素原子、臭素原子等のハロゲン原子、メトキシ、エト
キシ、プロピルオキシ、ブチルオキシ等の炭素数1〜4
のアルコキシ基、アミノ基、水酸基等が挙げられる。
【0032】「ハロゲン原子」としては、フッ素原子、
塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子が挙げられる。
【0033】本発明の血糖降下剤に好適に含められる化
合物は、上記一般式(I)で表される化合物もしくはそ
の薬学上許容される塩であり、特に、
【0034】
【化16】
【0035】が、
【0036】
【化17】
【0037】であり(特にR2、R3が共に水素原子であ
ることが好ましい)、R1が置換低級アルコキシ基、就
中トリフルオロメトキシ基である化合物が好ましい。よ
り具体的には6−(トリフルオロメトキシ)−2−ベン
ゾチアゾールアミンもしくはその薬学上許容される塩が
本発明に好適に用いられる。
【0038】本明細書において「血糖降下剤」とは血糖
値の上昇を制御する作用を有する薬剤であり、より具体
的には糖尿病発症時の高い血糖値を正常レベルに、ある
いはほぼ正常レベルにまで降下させる作用(以下、便宜
上単に血糖値降下作用ともいう)を有する薬剤を意図す
る。本発明の血糖降下剤は、その血糖値降下作用(上
述)により、糖尿病の治療に好適に用いることができ
る。好ましくはインスリン非依存型、即ち2型糖尿病に
用いられる。
【0039】また、本発明の有効成分である一般式
(I)の化合物(以下、便宜上本発明化合物ともいう)
は、薬学上許容される塩にすることができる。薬学上許
容される塩としては、例えば酸付加塩が挙げられる。酸
付加塩としては、例えば、塩酸塩、臭化水素酸塩、硫酸
塩等の無機酸塩、クエン酸塩、シュウ酸塩、リンゴ酸
塩、酒石酸塩、フマル酸塩、マレイン酸塩、メタンスル
ホン酸塩、サリチル酸塩等の有機酸塩が挙げられる。ま
た、カルボキシル基を有する化合物は、ナトリウム、カ
リウム、カルシウム、マグネシウム、アルミニウム等の
金属との塩、リジン等のアミノ酸との塩とすることもで
きる。また、上記化合物もしくはその薬学上許容される
塩の水和物等の溶媒和物も本発明に含まれる。
【0040】本発明の有効成分である化合物、即ち一般
式(I)で表される化合物は、公知であり、市販されて
いるものを入手することができる。また、市販されてい
ないものについては、特公平1−48884号公報記載
の方法ならびにジャーナル・オブ・メディシナル・ケミ
ストリー 42巻 2828−2843頁(1999)
記載の方法、Chem. Abstr. 60, 692 (1964)やL.M.YAGUP
OL'SKII, L.Z. GANDEL'SMAN, Zh. Obshch. Khim. 33, 2
301 (1963)の記載に準じて、当技術分野で公知の方法を
用いて製造することができる。
【0041】本発明化合物は、ヒトをはじめウシ、ウ
マ、イヌ、マウス、ラット等の哺乳動物に対し優れた血
糖値降下作用を有することから、血糖降下剤、糖尿病治
療剤、就中2型糖尿病治療剤に好適に使用され得る。
【0042】本発明化合物を医薬として使用する場合
は、一般的な医薬製剤として調製され、経口または非経
口的に投与される。経口的に投与する場合、通常当分野
で用いられる投与形態で投与することができる。非経口
的に投与する場合には、局所投与剤(経皮剤等)、直腸
投与剤、注射剤、経鼻剤等の投与形態で投与することが
できる。
【0043】経口剤または直腸投与剤としては、例えば
カプセル、錠剤、ピル、散剤、ドロップ、カシェ剤、座
剤、液剤等が挙げられる。注射剤としては、例えば、無
菌の溶液又は懸濁液等が挙げられる。局所投与剤として
は、例えば、クリーム、軟膏、ローション、経皮剤(通
常のパッチ剤、マトリクス剤)等が挙げられる。
【0044】上記の剤形は当分野で通常行われている手
法により、薬学的に許容される賦形剤、添加剤とともに
製剤化され得る。薬学的に許容される賦形剤、添加剤と
しては、担体、結合剤、香料、緩衝剤、増粘剤、着色
剤、安定剤、乳化剤、分散剤、懸濁化剤、防腐剤等が挙
げられる。
【0045】薬学的に許容される担体としては、例え
ば、炭酸マグネシウム、ステアリン酸マグネシウム、タ
ルク、砂糖、ラクトース、ペクチン、デキストリン、澱
粉、ゼラチン、トラガント、メチルセルロース、ナトリ
ウムカルボキシメチルセルロース、低融点ワックス、カ
カオバター等が挙げられる。
【0046】さらに、錠剤は必要に応じて通常の剤皮を
施した錠剤、例えば糖衣錠、腸溶性コーティング錠、フ
ィルムコーティング錠あるいは二層錠、多層錠とするこ
とができる。散剤は、薬学的に許容される散剤の基剤と
共に製剤化される。基剤としては、タルク、ラクトー
ス、澱粉等が挙げられる。ドロップは水性又は非水性の
基剤と一種またはそれ以上の薬学的に許容される拡散
剤、懸濁化剤、溶解剤等と共に製剤化できる。カプセル
は、本発明化合物を薬学的に許容される担体と共に中に
充填することにより製造できる。本発明化合物は薬学的
に許容される賦形剤と共に混合し、または賦形剤なしで
カプセルの中に充填することができる。カシェ剤も同様
の方法で製造できる。本発明を座剤として調製する場
合、植物油(ひまし油、オリーブ油、ピーナッツ油等)
や鉱物油(ワセリン、白色ワセリン等)、ロウ類、部分
合成もしくは全合成グリセリン脂肪酸エステル等の基剤
と共に通常用いられる手法によって製剤化される。
【0047】注射用液剤としては、溶液、懸濁液、乳剤
等が挙げられる。例えば、水溶液、水−プロピレングリ
コール溶液等が挙げられる。液剤は、水を含んでも良
い、ポリエチレングリコールおよび/またはプロピレン
グリコールの溶液の形で製造することもできる。
【0048】経口投与に適切な液剤は、本発明化合物を
水に加え、着色剤、香料、安定化剤、甘味剤、溶解剤、
増粘剤等を必要に応じて加え製造することができる。ま
た経口投与に適切な液剤は、本発明化合物を分散剤とと
もに水に加え、粘重にすることによっても製造できる。
増粘剤としては、例えば、薬学的に許容される天然また
は合成ガム、レジン、メチルセルロース、ナトリウムカ
ルボキシメチルセルロースまたは公知の懸濁化剤等が挙
げられる。
【0049】局所投与剤としては、上記の液剤および、
クリーム、エアロゾル、スプレー、粉剤、ローション、
軟膏等が挙げられる。上記の局所投与剤は、本発明化合
物と薬学的に許容される希釈剤および担体と混合するこ
とによって製造できる。軟膏およびクリームは、例え
ば、水性または油性の基剤に増粘剤および/またはゲル
化剤を加えて製剤化する。該基剤としては、例えば、
水、液体パラフィン、植物油等が挙げられる。増粘剤と
しては、例えばソフトパラフィン、ステアリン酸アルミ
ニウム、セトステアリルアルコール、プロピレングリコ
ール、ポリエチレングリコール、ラノリン、水素添加ラ
ノリン、蜜蝋等が挙げられる。局所投与剤には、必要に
応じて、ヒドロキシ安息香酸メチル、ヒドロキシ安息香
酸プロピル、クロロクレゾール、ベンザルコニウムクロ
リド等の防腐剤、細菌増殖防止剤を添加することもでき
る。ローションは、水性又は油性の基剤に、一種類また
はそれ以上の薬学的に許容される安定剤、懸濁化剤、乳
化剤、拡散剤、増粘剤、着色剤、香料等を加えることが
できる。
【0050】本発明化合物を有効成分とする、液剤スプ
レー、散剤またはドロップにした製剤を経鼻的に投与で
きる。
【0051】投与量、投与回数は症状、年齢、体重、投
与形態等によって異なるが、経口投与する場合には、通
常は成人に対し1日あたり約1〜約500mgの範囲、好
ましくは約5〜約100mgの範囲を1回または数回に分
けて投与することができる。注射剤として投与する場合
には約0.1〜約300mgの範囲、好ましくは約1〜約
100mgの範囲を1回または数回に分けて投与すること
ができる。
【0052】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明をさらに詳細に
説明するが、本発明はこれらによって何ら限定されるも
のではない。 実施例1 (1)実験材料と方法 試薬:6−(トリフルオロメトキシ)−2−ベンゾチア
ゾールアミンはTOCRIS COOKSON社より購入したものを使
用し、その他の試薬は市販の特級試薬を用いた。 実験動物:2型糖尿病モデルの疾患モデルとして雄性C5
7BL/KsJ-db/dbマウス(SPF規格)を日本クレアより購
入、予備飼育の後、15週齢で実験に使用した。 飼育環境:温度20℃以上26℃以下、相対湿度30%以上70
%以下に制御され、照明は8:00〜20:00点灯、20:00〜8:00
消灯のサイクルに設定された部屋で飼育した。予備飼育
ならびに実験中は固形飼料(CE-2、日本クレア)および
滅菌水道水を自由摂取させた。
【0053】投与液の調製:6−(トリフルオロメトキ
シ)−2−ベンゾチアゾールアミンは、最終容量の10分
の1の0.1N塩酸水溶液で溶解した後、生理食塩水を添加
し、最終濃度が0.5〜2 mg/mlの6−(トリフルオロメト
キシ)−2−ベンゾチアゾールアミンを含む6−(トリ
フルオロメトキシ)−2−ベンゾチアゾールアミン投与
液を調製した。対照として、6−(トリフルオロメトキ
シ)−2−ベンゾチアゾールアミン投与液と同濃度の塩
酸を含む生理食塩水を調製した(対照液)。
【0054】血糖値の測定:グルコース濃度の測定は、
以下の要領で行った。尾静脈より10μlの血液を採取
し、0.4N過塩素酸水溶液100μlと混和した。0.37M炭酸
カリウム水溶液50μlを添加して中和し、遠心後の上清
についてグルコースCII・テストワコー(グルコース定
量キット、ムタロターゼ・GOD法、和光純薬)を用いてグ
ルコース濃度を測定した。吸光度の測定にはSPECTRA MA
X250(マイクロプレートリーダー、Molecular Devices
社)を用い、機器付属の濃度計算ソフトSOFTMAX PROを
用いてグルコース濃度を算出し、全血中の血糖値とし
た。
【0055】db/dbマウスの血糖値に及ぼす6−(トリ
フルオロメトキシ)−2−ベンゾチアゾールアミン投与
の影響:db/dbマウス(雄性、15週齢投与開始)を血糖値、
体重を指標に3群に群分けした。 第1群:対照液投与 第2群:6−(トリフルオロメトキシ)−2−ベンゾチ
アゾールアミン(10mg/kg)投与 第3群:6−(トリフルオロメトキシ)−2−ベンゾチ
アゾールアミン(5mg/kg→20mg/kg)投与 各群について対照液または6−(トリフルオロメトキ
シ)−2−ベンゾチアゾールアミン投与液を10ml/kgで
腹腔内への連日反復投与を開始した。投与開始から3日
目以降、第3群の投与量のみ5mg/kgから20mg/kgに増や
し、さらに4日間投与を続けた。
【0056】(2)結果 投与開始前、および投与開始から7日目の血糖値を図1に
示した。用量を5mg/kgから20mg/kgに増やした第3群で
は、対照液投与を行った第1群に比べて有意に低い血糖
値を示した。
【0057】
【発明の効果】本発明の血糖降下剤は、血糖値のコント
ロールが可能なことから、糖尿病の予防・治療ならびに
進行の防止に有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】db/dbマウスの血糖値に対する6−(トリフル
オロメトキシ)−2−ベンゾチアゾールアミン投与の影
響を示すグラフである。db/dbマウス(雄性、15週齢投与
開始)に対し、6−(トリフルオロメトキシ)−2−ベ
ンゾチアゾールアミンを連日腹腔内投与し、投与開始前
および投与開始から7日目の血糖値を示す。 第1群:対照液投与 第2群:6−(トリフルオロメトキシ)−2−ベンゾチ
アゾールアミン(10mg/kg)投与 第3群:6−(トリフルオロメトキシ)−2−ベンゾチ
アゾールアミン(5mg/kg→20mg/kg)投与 第3群は投与開始から3日目までは投与量5mg/kgで投与
し、その後投与量を20mg/kgに増量し、さらに4日間投与
を続けた。データは平均値±SD, n=5-6。*はDunnett's
testにより、対照液投与群に対してp<0.05の有意差が
あることを示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 泰地 睦夫 大阪市此花区春日出中3−1−98 住友製 薬株式会社内 Fターム(参考) 4C033 AE13 AE20 4C086 AA01 AA02 BC84 MA01 MA04 NA14 ZC35

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(I) 【化1】 [式中R1は、低級アルキル基、置換低級アルキル基、
    低級アルコキシ基、置換低級アルコキシ基、アリール
    基、置換アリール基、アリールオキシ基、置換アリール
    オキシ基、水酸基、アミノ基、アルキルアミノ基、ジア
    ルキルアミノ基、置換アルキルアミノ基、置換ジアルキ
    ルアミノ基、カルボキシル基、アルキルオキシカルボニ
    ル基、置換アルキルオキシカルボニル基、ハロゲン原子
    またはシアノ基を表し、式 【化2】 は、式(1) 【化3】 (式中、R2は、水素原子、低級アルキル基、置換低級
    アルキル基、アシル基、アルキルオキシカルボニル基ま
    たは置換アルキルオキシカルボニル基を表し、R3は、
    水素原子、低級アルキル基、置換低級アルキル基、アシ
    ル基、アルキルオキシカルボニル基または置換アルキル
    オキシカルボニル基を表す)または式(2) 【化4】 (式中、R4は、水素原子、低級アルキル基または置換
    低級アルキル基を表し、R5は、低級アルキル基または
    置換低級アルキル基を表す)を表す]で表される化合物
    もしくはその薬学上許容される塩を有効成分として含有
    する血糖降下剤。
  2. 【請求項2】 式 【化5】 が、式(1) 【化6】 (式中、R2は、水素原子、低級アルキル基、置換低級
    アルキル基、アシル基、アルキルオキシカルボニル基ま
    たは置換アルキルオキシカルボニル基を表し、R3は、
    水素原子、低級アルキル基、置換低級アルキル基、アシ
    ル基、アルキルオキシカルボニル基または置換アルキル
    オキシカルボニル基を表す)である、請求項1記載の血
    糖降下剤。
  3. 【請求項3】 6−(トリフルオロメトキシ)−2−ベ
    ンゾチアゾールアミンもしくはその薬学上許容される塩
    を有効成分として含有する請求項1または2に記載の血
    糖降下剤。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれかに記載の血糖降
    下剤を有効成分とする糖尿病治療剤。
  5. 【請求項5】 糖尿病が2型糖尿病である請求項4記載
    の糖尿病治療剤。
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