JP2001327894A - 導電性物とプラスチックとの選別方法及び選別装置 - Google Patents

導電性物とプラスチックとの選別方法及び選別装置

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JP2001327894A
JP2001327894A JP2000152223A JP2000152223A JP2001327894A JP 2001327894 A JP2001327894 A JP 2001327894A JP 2000152223 A JP2000152223 A JP 2000152223A JP 2000152223 A JP2000152223 A JP 2000152223A JP 2001327894 A JP2001327894 A JP 2001327894A
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electrode
drum electrode
mixture
conductive material
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Hidehiko Maehata
英彦 前畑
Tetsuya Inoue
鉄也 井上
Shogo Hamada
省吾 濱田
Daisuke Tamakoshi
大介 玉越
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Hitachi Zosen Corp
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Hitachi Zosen Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 線状の導電性物とプラスチックとを精度よく
分離することができる導電性物とプラスチックとの選別
方法及び選別装置を提供する。 【解決手段】 水平軸心回りで所定方向に回転自在に設
けられたドラム電極1と、このドラム電極の表面から所
定距離はなれた位置に設けられた針状電極2との間に高
電圧を印加してコロナ放電界Bを形成し、定量供給装置
5から線状の導電性物とプラスチック片との混合物を前
記ドラム電極の表面に落下させるとともにこの混合物を
コロナ放電界Bを通過させて、線状の導電性物とプラス
チック片とを分離してドラム電極1の下方に配置された
回収容器6に回収して選別を行う選別装置であって、前
記定量供給装置5に振動装置15によって上下方向に振
動させて前記混合物を供給する供給部8を設けるととも
に、この供給部8を波形状板11から形成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、導電性物とプラス
チックとの選別方法及び選別装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、絶縁性物であるプラスチック類と
導電性物である金属類とを電気力を利用して選別する選
別装置としては、静電式とコロナ放電式のものがある。
【0003】例えば、コロナ放電を利用した選別装置
は、図6に示すように、ホッパ56と平板57aから形
成された供給部57とからなる定量供給部55と、表面
が円筒状に形成されるとともに水平軸心回りで所定方向
(矢印bにて示す)に回転される金属製のドラム電極5
1と、このドラム電極51に下向き回転側の斜め上方に
かつドラム電極51から所定距離を有して対向するよう
に配置されたコロナ放電用の針状電極52と、この針状
電極52とドラム電極51との間に高電圧を印加するた
めの電源53と、前記ドラム電極51の下方に配置され
た被選別物の回収容器54とから構成されている。
【0004】前記構成において、所定方向に回転される
ドラム電極51を接地して陽極とし、針状電極52を陰
極として、不平等電界中の気体が電子の衝突電離作用に
よりイオン化してコロナ放電させた状態で、例えば粉砕
されたごみがホッパ56から平板57aよりなる供給部
57へ供給され、供給部57より落下されると、針状電
極52からコロナ放電Bにより粉砕ごみに負イオンが与
えられ、導電性物である金属類においては負電荷がドラ
ム電極51からの正電荷と中和するとともに、ドラム電
極51から正電荷が与えられて反発し、一方、絶縁性物
であるプラスチック類などにおいては、負電荷が表面に
残りドラム電極51側に吸着されるため、金属類とプラ
スチック類とが分離されて、ドラム電極51の下方に配
置された回収容器54内の各回収室54a、54b内に
それぞれ回収されていた。
【0005】前記のように、コロナ放電式の選別装置に
おいては供給部として平板が用いられ、静電式の選別装
置においても同様に平板が用いられていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の選別装
置では、前記のように供給部が平板から構成されている
ので、平板から導電性物とプラスチック類との混合物で
ある粉砕ごみがドラム電極の表面へ落下する向きが一定
でなく、あらゆる方向を向いて落下し、粉砕ごみに含ま
れる導電性物をドラム電極の表面から十分離れた方向へ
跳躍させることができず、特に線状の導電性物ではこの
傾向が強かった。その結果、これらのごみに含まれる線
状の導電性物とプラスチック類とを精度よく分離するこ
とはできなかった。
【0007】そこで、本発明は前記課題を解決するもの
であって、線状の導電性物とプラスチックとを精度よく
分離することができる導電性物とプラスチックとの選別
方法及び選別装置を提供することを課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に本発明のうち、請求項1に記載された発明は、線状の
導電性物とプラスチック片との混合物を水平軸心回りで
回転するドラム電極の表面に供給し、この混合物を前記
ドラム電極とこれと対向する針状電極との間に形成され
たコロナ放電界中を通過させて、前記混合物を線状の導
電性物とプラスチック片とに分離して選別するに際し
て、前記混合物を、ドラム電極の軸心と直交する方向に
整列させてドラム電極の表面に落下させるものである。
【0009】前記構成によれば、線状の導電性物とプラ
スチック片との混合物を、ドラム電極の軸心と直交する
方向に整列させてドラム電極の表面に落下させるので、
線状の導電性物がドラム電極の表面に対して接線方向に
落下することになる。そのため、線状の導電性物がドラ
ム電極の回転と共に移動されつつその先端部側が後端部
側に比べて先行してコロナ放電により電荷が与えられる
とともにこの電荷がドラム電極からの反対電荷によって
中和されて、ドラム電極から与えられた反対電荷により
ドラム電極に対して反発する。次いで、後端部側が針状
電極のコロナ放電により電荷が与えられてこれと反対電
荷を有するドラム電極に吸引される。そして、線状の導
電性物は後端部側がドラム電極からの反対電荷によって
遅れて中和されるため、後端部側がドラム電極に接触し
た状態で先端部側が針状電極に向けて立ち上がる。さら
に、ドラム電極と接触する線状の導電性物の後端部側は
ドラム電極の回転力を受けることから、後端部側が下方
への回転力を与えられて回転しつつドラム電極から離れ
る方向へ跳躍する。
【0010】したがって、線状の導電性物とプラスチッ
ク片との混合物をドラム電極へあらゆる方向に向けて落
下させる場合と比べると、線状の導電性物とプラスチッ
ク片とを精度よく分離することができる。
【0011】また、請求項2に記載された発明は、水平
軸心回りで所定方向に回転自在に設けられたドラム電極
と、このドラム電極の表面から所定距離はなれた位置に
設けられた針状電極との間に高電圧を印加してコロナ放
電界を形成し、定量供給装置から線状の導電性物とプラ
スチック片との混合物を前記ドラム電極の表面に落下さ
せるとともにこの混合物をコロナ放電界を通過させて、
線状の導電性物とプラスチック片とを分離してドラム電
極の下方に配置された回収容器に回収して選別を行う選
別装置であって、前記定量供給装置に上下方向に振動さ
せて前記混合物を供給する供給部を設けるとともに、こ
の供給部の表面に、前記ドラム電極の回転軸心と直交す
る方向に沿って延びた複数の凹凸部を形成したものであ
る。
【0012】請求項2に記載された発明によれば、供給
部の表面にドラム電極の回転軸心と直交する方向に沿っ
て延びた複数の凹凸部を形成したので、線状の導電性物
とプラスチック片との混合物が複数の凹凸部のうちの複
数の凹部に沿って整列して搬送され、ドラム電極の軸心
と直交する方向に整列されてドラム電極の表面に落下さ
れる。
【0013】また、前記供給部を上下方向に振動させる
ようにしたので、前記凹部に沿って搬送中の混合物に振
動が与えられて、線状の導電性物とプラスチック片との
比重の差によって線状の導電性物が凹部の底部に沈み、
線状の導電性物がプラスチック片の上に重なることなく
ドラム電極の表面に落下し、それによって、線状の導電
性物のドラム電極への吸引作用が確実に発揮される。
【0014】また、請求項3に記載された発明は、前記
構成において、複数の凹凸部が断面波形状又はV字状の
凹凸部であるものである。前記構成によれば、凹凸部を
断面波形状又はV字状としたので、線状の導電性物が供
給部の凹凸部のうちの凸部に供給されても、凹凸部の傾
斜面に沿って凹部へ落下して凹部に整列され、整列され
た状態でドラム電極の表面に落下される。
【0015】また、請求項4に記載された発明は、前記
構成において、供給部の表面に形成した複数の凹凸部上
にこれと直交する方向にわたってならし部材を形成した
ものである。
【0016】前記構成によれば、ならし部材を設けたの
で、混合物が供給部の幅方向の一部に偏って供給されて
も、ならし部材によってならされて複数の凹部に均一に
分散される。
【0017】また、請求項5に記載された発明は、前記
構成において、針状電極の下流側に静電場を形成する板
状電極を設けたものである。上記構成によれば、針状電
極の下流側に静電場を形成する板状電極を設けたので、
コロナ放電界中でプラスチック片に与えられた電荷がプ
ラスチック片をドラム電極に吸着させるために不足して
いても、この板状電極によって不足した電荷が補充され
る。
【0018】本発明において、線状の導電性物とは、長
さと直径と比すなわち縦横比が2以上の導電性物を意味
する。本発明において選別の対象とする線状の導電性物
とプラスチック片との混合物は、例えば縦横比が10〜
500程度の線状の導電性物を含む混合物が好ましい。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態におけ
る選別装置を図1〜図3に基づいて説明する。
【0020】図1は本発明の実施の形態における選別装
置の概略構成を示すものであって、この選別装置は、図
1に示すように、表面が円筒状に形成されるとともに水
平軸心回りで所定方向(矢印aにて示す)に回転される
金属製のドラム電極1と、このドラム電極1に下向き回
転側の斜め上方にかつドラム電極1から所定距離を有し
て対向するように配置されたコロナ放電用の針状電極2
と、ドラム電極1に下向き回転側に所定距離を有して対
向するように配置された板状電極3と、針状電極2及び
板状電極3とドラム電極1との間に高電圧を印加するた
めの電源4と、ドラム電極1に上向き回転側の斜め上方
に配置されたドラム電極1に線状の導電性物とプラスチ
ック片との混合物を定量供給するための定量供給部5
と、前記ドラム電極1の下方に配置された回収容器6と
から構成されている。
【0021】前記針状電極2は細長い円錐状をした金属
製針からなり、ドラム電極1の表面に沿って所定間隔で
複数配置されており、また、前記板状電極3はプラスチ
ック片の電荷量不足を補うために付加されたものであっ
て、矩形状の金属製平板をドラム電極1の表面の沿うよ
うに円弧状に形成したものであって、ドラム電極1に沿
って所定範囲で配置されている。
【0022】また、前記回収容器6は分離板6cによっ
てプラスチック片を回収するための回収室6aと線状の
導電性物を回収するための回収室6bに分離されてい
る。上記定量供給部5は、前記混合物を貯留するホッパ
7と、ホッパ7から定量供給された混合物をドラム電極
1へ供給するための供給部8とから構成され、ホッパ7
には混合物を供給部8へ定量供給するためにホッパ7の
排出口の開口度を調節するための調節板9が設けられて
いる。
【0023】前記供給部8は、図2に示すように、複数
の凹部11a(又は凸部11b)が長手方向に沿って延
びるように形成された断面が波形状を有する波形状板1
1から構成され、この波形状板11の裏面側には波形状
板11を上下方向に振動させるための振動装置15が設
けられている。そして、この波形状板11は、ホッパ7
の下方からドラム電極1の上方に所定の角度で下向きに
傾斜し、凹部11a(又は凸部11b)の形成方向がド
ラム電極1の回転軸心と直交しかつドラム電極1の表面
に沿って所定距離はなれて位置されている。さらに、ド
ラム電極1の上向き回転側の下側にはドラム電極1に吸
着されたプラスチック片を掻き落とすための回転ブラシ
などの掻落し部材16が設けられている。
【0024】前記構成において、所定方向に回転される
ドラム電極1を陽極とし、針状電極2を陰極として、不
平等電界中の気体が電子の衝突分離作用によりイオン化
してコロナ放電させるとともに、針状電極2の下流側に
設けられた板状電極3を陰極として、静電場を形成した
状態で、例えばプラスチック被覆廃電線を粉砕したプラ
スチック片A1と銅線(線状の導電性物)A2との混合
物Aが、ホッパ7から振動装置15によって上下方向に
振動している波形状板11上に定量供給されると、混合
物Aは波形状板11の複数の凹部11aに沿って整列し
て搬送され、ドラム電極1の軸心と直交する方向に整列
してドラム電極1の表面に落下される。
【0025】このようにしてドラム電極1の表面に落下
された混合物Aには、ドラム電極1の回転と共に移動さ
れつつ針状電極2からのコロナ放電Bにより負イオンが
与えられる。
【0026】この混合物Aのうち、銅線A2は、図3に
示すように、ドラム電極1の回転と共に移動されつつそ
の先端部側が後端部側に比べて先行してコロナ放電Bに
より負電荷が与えられるとともにこの負電荷がドラム電
極1からの正電荷によって中和されて、ドラム電極1か
ら与えられた正電荷によりドラム電極1に対して反発す
る。次いで、後端部側が針状電極2のコロナ放電Bによ
り負電荷が与えられてこれと反対の正電荷を有するドラ
ム電極1に吸引される。そして、銅線A2は後端部側が
ドラム電極1からの正電荷によって遅れて中和されるた
め、後端部側がドラム電極1に接触した状態で先端部側
が針状電極2に向けて立ち上がる。さらに、ドラム電極
1と接触する銅線A2の後端部側はドラム電極1の回転
力を受けることから、後端部側が下方への回転力を与え
られて回転しつつドラム電極1から離れる方向へ跳躍
し、回収室6bに回収される。
【0027】一方、この混合物Aのうち、プラスチック
片A1は、針状電極2からのコロナ放電Bにより与えら
れた負電荷が表面に残るためドラム電極1に吸着され、
また、コロナ放電Bにより与えられた負電荷が不足して
いるプラスチック片A1には、板状電極3により形成さ
れた静電場においてさらに負電荷が与えられてドラム電
極1に吸着され、ドラム電極1の回転とともに移動し
て、ドラム電極1から落下し、又は掻落し部材16によ
って掻き落とされ、回収室6aに回収される。
【0028】前記実施の形態では、前記のように、供給
部8をドラム電極1の軸心方向と直交する方向に沿って
延びた複数の凹部11aと凸部11bを形成した波形状
板11から構成し、選別すべき混合物をドラム電極1の
軸心と直交する方向に整列させてドラム電極1の表面に
落下させるようにしたので、線状の導電性物を、その後
端部側がドラム電極1に接触した状態で先端部側を針状
電極2に向けて立ち上がらせて、ドラム電極1から離れ
る方向へ跳躍させることができる。そのため、線状の導
電性物とプラスチック片との混合物から両者を精度よく
分離して選別することができる。
【0029】次に、前記実施の形態における選別装置の
供給部の他例を図4に基づいて説明する。図4は、前記
実施の形態における選別装置の供給部を形成する波形状
板にならし部材を設けたものである。
【0030】図4において、波形状板11上の長手方向
ほぼ中央部には、ならし部材12が凹部11a(又は凸
部11b)の形成方向と直交する方向にわたって凸部1
1bの頂部から僅かに離れて配置され、波形状板11の
側面にネジ14などで固定した支持部材13に支持され
ている。このようなならし部材12を設けると、選別す
べき混合物が波形状板11上の幅方向の一部に偏って供
給されても、ならし部材12によってならされて複数の
凹部11aに均一に分散される。
【0031】なお、波形状板11に供給される混合物の
量が比較的少ないとき、又は混合物の寸法が比較的小さ
いときは、ならし部材12を凸部11bの頂部から離な
すことなく、直接凸部11bの頂部に設けてもよい。
【0032】前記実施の形態では、定量供給部の供給部
の表面に形成する凹凸部として、波形状の凹凸部を形成
した例を示したが、供給部の表面に形成する凹凸部とし
ては、図5に示すような断面がV字形の凹凸部18など
でもよい。また、供給部の表面に形成する凹凸部は必ず
しも供給部の表面全面に形成する必要はなく、供給部の
ホッパ側の表面を板状に形成しドラム電極側の表面を凹
凸状に形成してもよく、このとき、ならし部材を設ける
ときは凹凸状の部分に設けるとよい。
【0033】(実施例)以下、本発明を実施例によって
具体的に説明する。 実施例1 図1に示す選別装置において、供給部8として、高さ3
mm、ピッチ5mmで長手方向に沿って延びた波形状の凸部
と凹部とを有する幅200mm、長さ300mmの図2に示
すような波形状板11を傾斜角15°で設置し、ドラム
電極1として径200mm、長さ200mmのドラム電極を
用い、針状電極2の先端及び板状電極3とドラム電極の
表面間の距離をそれぞれ30mmとし、針状電極をドラム
電極に沿って15mmの間隔で複数配置した。また、ドラ
ム電極と針状電極及び板状電極間に印加する電圧は30
kVとし、ドラム電極の回転速度は20rpmとなるよ
うに設定した。
【0034】一方、選別すべき混合物として、銅線と被
覆プラスチックの割合が質量比でそれぞれ20%と80
%である直径3mmの通信用の被覆電線を粉砕し、平均長
さ約10mmで直径0.1mmの銅線(縦横比約100)A
2と平均長さ約10mmのプラスチック片A1との混合物
Aを用意した。
【0035】前記装置において、波形状板に振動装置1
5により上下方向の振動を与えながら、前記混合物をこ
の波形状板上に幅50mm、長さ100mmの排出口を備え
たホッパ7から供給し、波形状板からドラム電極へ混合
物を落下させたところ、プラスチック片を回収すべき回
収室6a内に回収されたプラスチックの回収純度すなわ
ち回収室6a内に回収される回収物の全質量に対するそ
の回収室6a内のプラスチックの質量の比率は約91.
1質量%と高いものであり、銅線を回収されすべき回収
室6bに回収された銅線に含まれるプラスチックは約
0.18質量%であった。
【0036】このときの混合物などの挙動を観察する
と、混合物は各凹部に沿って整列して搬送され、銅線及
び比較的長いプラスチック片は凹部に沿って長手方向に
縦向き搬送された。また、殆どの銅線は凹部の底を、プ
ラスチック片の上に重なり合うことなく、搬送されてい
た。そして、混合物はドラム電極の表面に対して接線方
向に落下し、ドラム電極の表面に落下した混合物のう
ち、銅線は、図3に示すように、後端部側がドラム電極
の表面に接触した状態で先端部側が針状電極に向けて立
ち上がり、その後回転しつつドラム電極から離れる方向
へ跳躍した。 実施例2 実施例1における波形状板11にそのドラム電極1側の
端部から100mmの箇所であって凸部の頂部からの高さ
が3mmの位置に、この波形状板の幅方向にわたるならし
部材12を設けた図4に示すような波形状板を供給部と
した以外は、実施例1と同様にしてこの波形状板に実施
例1と同様の混合物を供給したところ、プラスチック片
を回収すべき回収室6a内に回収されたプラスチック片
の回収純度は約99.5質量%と高いものであり、銅線
を回収すべき回収室6bに回収された銅線に含まれるプ
ラスチックは約0.17質量%であった。
【0037】このときの混合物などの挙動を観察する
と、波形状板上に供給された混合物がならし部材によっ
て波形状板の各凹部に均一に分散されていた。そして、
全ての銅線は凹部の底を搬送されており、それ以外の挙
動は実施例1とほぼ同様であった。 比較例1 供給部として平板を用いた以外は、実施例1と同様にし
て前記混合物を選別したところ、プラスチック片の回収
純度は約96%であった。
【0038】前記実施例から明らかように、供給部とし
て波形状板を用いると、選別すべき混合物がドラム電極
の表面に対して接線方向に落下され、銅線とプラスチッ
ク片とを精度よく分離することができ、プラスチックの
回収純度を高めることができる。したがって、本発明
は、特に廃電線のリサイクルを行うのに好適である。
【0039】ちなみに、廃電線のリサイクルに際して
は、プラスチックを溶融加工するが、その場合にプラス
チック中に含まれる金属類などの不純物を除去するため
にフィルタを用いているが、プラスチック中に不純物が
含まれていると、このフィルタの目詰まりが頻繁に起こ
ることから、フィルタの交換を頻繁に行う必要がある
が、前記のようにプラスチックの回収純度を高くする
と、フィルタの交換頻度を少なくすることができる。な
お、回収される銅線など金属類にプラスチックが多少混
入していても銅線などの金属類は溶融して再生するか
ら、金属類の溶融中にプラスチックが分解して金属類中
に残存することはないので、問題はない。
【0040】
【発明の効果】以上のとおり、請求項1に記載された発
明によれば、線状の導電性物とプラスチック片との混合
物をドラム電極の軸心と直交する方向に整列させて落下
させるので、線状の導電性物とプラスチック片との混合
物をあらゆる方向を向けてドラム電極へ落下させる場合
とくらべると、線状の導電性物とプラスチックとを精度
よく分離することができる。
【0041】また、請求項2に記載された発明によれ
ば、供給部の表面にドラム電極の回転軸心と直交する方
向に沿って延びた複数の凹凸部を形成したので、線状の
導電性物とプラスチック片との混合物をドラム電極の軸
心と直交する方向に整列させてドラム電極の表面に落下
させることができ、さらに供給部を上下方向に振動させ
るようにしたので、線状の導電性物が、プラスチック片
の上に重なることなく、ドラム電極の表面に落下され、
線状の導電性物のドラム電極への吸引作用を確実に発揮
させることができる。
【0042】また、請求項3に記載された発明によれ
ば、供給部の凹凸部を断面波形状又はV字状としたの
で、線状の導電性物が供給部の凹凸部のうちの凸部に供
給されても、凹凸部の傾斜面に沿って凹部へ落下して凹
部に整列され、整列された状態でドラム電極の表面に落
下させることができる。
【0043】また、請求項4に記載された発明によれ
ば、ならし部材を設けたので、混合物が供給部の幅方向
の一部に偏って供給されても、ならし部材によってなら
されて複数の凹部に均一に分散させることができる。
【0044】また、請求項5に記載された発明によれ
ば、針状電極の下流側に静電場を形成する板状電極を設
けたので、プラスチック片にコロナ放電界中で与えられ
た電荷が不足していても、この板状電極によって不足し
た電荷を補充することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態における選別装置の概略
構成を示す断面図である。
【図2】 同上の選別装置における供給部の一例を示す
斜視図である。
【図3】 同上の選別装置における作用説明図である。
【図4】 同上の選別装置における供給部の他例を示す
斜視図である。
【図5】 同上の選別装置における供給部の他例を示す
断面図である。
【図6】 従来の選別装置の概略構成を示す断面図であ
る。
【符号の説明】 1 ドラム電極 2 針状電極 3 板状電極 4 電源 5 定量供給部 6 回収容器 6a 回収室 6b 回収室 6c 分離板 7 ホッパ 8 供給部 9 調節板 11 波形状板 11a 凹部 11b 凸部 12 ならし部材 13 支持部材 14 ネジ 15 振動装置 16 掻落し部材 18 V字形の凹凸板 A 混合物 A1 プラスチック片 A2 線状の導電性物 B コロナ放電
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 濱田 省吾 大阪府大阪市住之江区南港北1丁目7番89 号 日立造船株式会社内 (72)発明者 玉越 大介 大阪府大阪市住之江区南港北1丁目7番89 号 日立造船株式会社内 Fターム(参考) 4D054 GA01 GA04 GB01 GB09

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 線状の導電性物とプラスチック片との混
    合物を水平軸心回りで回転するドラム電極の表面に供給
    し、この混合物を前記ドラム電極とこれと対向する針状
    電極との間に形成されたコロナ放電界中を通過させて、
    前記混合物を線状の導電性物とプラスチック片とに分離
    して選別するに際して、 前記混合物を、ドラム電極の軸心と直交する方向に整列
    させてドラム電極の表面に落下させることを特徴とする
    導電性物とプラスチックとの選別方法。
  2. 【請求項2】 水平軸心回りで所定方向に回転自在に設
    けられたドラム電極と、このドラム電極の表面から所定
    距離はなれた位置に設けられた針状電極との間に高電圧
    を印加してコロナ放電界を形成し、定量供給装置から線
    状の導電性物とプラスチック片との混合物を前記ドラム
    電極の表面に落下させるとともにこの混合物をコロナ放
    電界を通過させて、線状の導電性物とプラスチック片と
    を分離してドラム電極の下方に配置された回収容器に回
    収して選別を行う選別装置であって、 前記定量供給装置に上下方向に振動させて前記混合物を
    供給する供給部を設けるとともに、この供給部の表面
    に、前記ドラム電極の回転軸心と直交する方向に沿って
    延びた複数の凹凸部を形成したことを特徴とする導電性
    物とプラスチックとの選別装置。
  3. 【請求項3】 前記複数の凹凸部が断面波形状又はV字
    状の凹凸部であることを特徴とする請求項2記載の選別
    装置。
  4. 【請求項4】 前記供給部の表面に形成した複数の凹凸
    部上にこれと直交する方向にわたってならし部材を設け
    たことを特徴する請求項2又は請求項3記載の選別装
    置。
  5. 【請求項5】 前記針状電極の下流側に静電場を形成す
    る板状電極を設けたことを特徴とする請求項2〜請求項
    4のいずれかに記載の選別装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN100388982C (zh) * 2005-02-03 2008-05-21 上海交通大学 废旧印刷电路板破碎颗粒的高压静电分离装置
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