JP2001327522A - 潤滑剤を塗布したコンドーム - Google Patents
潤滑剤を塗布したコンドームInfo
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Abstract
化を防止する殺精子効果をもつ潤滑剤を得ることを課題
とする。 【解決手段】 シリコーンオイルが100部、界面活性
剤が2〜9部、水が10〜50部である潤滑剤を、コン
ドームの精液ため嚢部内側、先端部もしくは後部のいず
れか一箇所もしくは二箇所以上に塗布する。
Description
するための潤滑剤を付与したコンドームに関するもので
ある。
れているものの主流はシリコーンオイルであり、これを
コンドームに塗布し付着させている。しかしながらシリ
コーンオイルは油性であるために、身体に付着した際に
は、洗剤などにより洗い落とす必要がある。
49号公報に記載のコンドーム用潤滑剤がある。この技
術は、潤滑剤にスクワランを配合するというものであ
る。しかしながら、このスクワラン配合のコンドーム用
潤滑剤は、コンドームの巻き上げ部への浸入性の不足よ
りゴム膜同士が粘着する可能性がある。また、スクワラ
ン配合のコンドーム用潤滑剤は、粘度を高くしていくと
溶液のぬめり感を増すことはできる。ただし、それに伴
って糸ひき現象が発生する。
状況においてなされたもので、身体に付着しても簡単に
水で洗い落とすことができ、巻き上げ部への浸入性およ
び使用時のぬめり性に優れているとともに、コンドーム
を使用することによる違和感をより一層低減して自然な
感じを抱かせるようにする、しっとり感を付与する湿潤
性に優れたコンドーム用潤滑剤、およびこのコンドーム
用潤滑剤を塗布したコンドームを提供することを目的と
している。また、従来の技術においては、油性もしくは
水溶性のみの潤滑剤が使用されており、使用できる添加
剤が限定され、コンドームの白化防止と塗布時およびコ
ンドーム装着時のぬめり性を兼ね備えた潤滑剤を構成す
ることが困難である。
解決すべく、次のような手段を提示するものである。請
求項1記載のごとく、コンドームに塗布する潤滑剤を
油、界面活性剤および水より構成するものであり、シリ
コーンオイルが80〜120部、界面活性剤が0.01
〜9部、水が10〜50部とする。
潤滑剤において、界面活性剤として、メンフェゴール、
ノノキシノールの内、いずれか一種または二種を用い
る。
2記載の潤滑剤を塗布したコンドームの潤滑剤を塗布す
る部位が、コンドーム精液ため嚢部内側、先端部もしく
は後部のいずれか一箇所もしくは二箇所以上とする。
結果、皮膚に脂っこさを与えず、しっとり感を与えると
ともに、コンドームなどに使用されるゴムを白化させな
い潤滑剤を得たものである。すなわち、ゴムの粘着およ
び白化を防止する油と、皮膚にしっとり感を与える水と
をまぜて潤滑剤を得るものである。油が80〜120
部、界面活性剤が0.01〜9部、水が10〜50部を
ミキサーもしくはホモジナイザーにより混ぜて乳化させ
る。これにより、油中水滴(W/O型)のエマルジョン
を得ることができる。
含したミセルが分散された状態となっているので、油分
子間の相互作用がミセルにより阻害される。これによ
り、粘度の高い油を使用する際においても、乳化により
潤滑剤としての粘度を低くすることができ、潤滑剤の伸
びがよくなる。さらに、この潤滑剤は水を含有するた
め、水溶性の成分を含ませることができる。水溶性の成
分はミセルにより油と隔離されるため、容易に潤滑剤に
混合することができるものである。また、本発明の潤滑
剤には、油、界面活性剤および水により構成されるもの
であるので、容易に水洗いすることができる。そして、
タオルやティッシュによりふき取ることによっても、油
ぎった感触を残すことなく取り去ることができるもので
ある。
応じて、シリコーンオイル、ポリブテン、α−オレフィ
ン、ポリアルキレングリコール、ジエステル、ポリオー
ルエステル、流動パラフィン、パラフィンワックス、脂
肪酸、高級アルコール、ツバキ油、ナタネ油、ゴマ油、
サフラワー油、綿実油、ヒマシ油、大豆油、ヤシ油、パ
ーム油、ミツロウ、モンタンロウ、ラノリン、スクワラ
ン、合成エステル、イクタモール、イソプロピルメチル
フェノール、クロロブタノール、酢酸-dl-α-トコフ
ェノール、酢酸ポリオキシエチレンラノリンアルコー
ル、酢酸ラノリン、酢酸ラノリンアルコール、サリチル
酸フェニル、ステアリルアルコール、セタノール、セラ
ック、トラガント、トリエタノールアミン、パラオキシ
安息香酸エステル、プロピレングリコール、ベンジルア
ルコール、ポリエチレングリコール、ポリオキシエチレ
ンラウリルエーテル硫酸塩類、ポリオキシエチレンラノ
リン、ポリオキシエチレンラノリンアルコール、ミリス
チン酸イソプロピル、液状ラノリン、還元ラノリン、硬
化ラノリン、ラノリンアルコール、水素添加ラノリンア
ルコール、ラノリン脂肪酸イソプロピル、ラノリン脂肪
酸ポリエチレングリコール、ポリエトキシレート化ヒマ
シ油、ポリエトキシレート化硬化ヒマシ油、ミネラルオ
イル、ポリアルキレングリコール誘導体の内、いずれか
一種または二種以上を用いることができる。
分としては、ゴムへの影響を考慮して、シリコーンオイ
ルやスクワランを用いることができる。潤滑油の油成分
としてスクワランを用いた場合には、スクワランの糸引
きを抑制することが可能である。潤滑油の油成分として
シリコーンオイルを用いたものは、ゴムに対する性状が
安定しており、コンドームの接着を防止し、コンドーム
の性状を長期にわたり維持することが可能である。ま
た、ロジンを添加することにより、潤滑剤の粘度調整を
行うことも可能である。
せることにより、潤滑剤自体の性状として粘性が少な
く、さらさら感を与えるものである。しかも、コンドー
ムを装着した際には良好なフィット感を得られるもので
ある。この潤滑剤は、油中に形成されたミセル内に水分
を保っているため、水に溶ける速度が速く、水により容
易に洗い流すことができる。さらに、皮膚に接触する際
には、接触面のすべてが油で覆われるわけではなく、一
部に水分が付着するため、接触した際に違和感がなく、
べたつきを抑える。
に接触した際には、ミセルが壊れ、水分が皮膚に付着す
るが、疎水性であるゴムなどに接触した際にはミセルが
壊れることなく、水分がゴムに接触することがない。こ
れにより、ゴムの白化現象を防止できるものである。シ
リコーンオイルに水および界面活性剤を配合して潤滑油
を構成することにより、潤滑油自体の性状として粘性が
少なく、さらさら感を与えるものである。この潤滑剤を
コンドームに使用することにより、コンドームの装着を
スムーズに行うことが可能であり、装着後には粘性が向
上し、フィット感を得られるものである。さらに、この
潤滑剤はゴムとの親和性があり浸透性に優れるため、巻
き上げられた状態のコンドームへの浸入性に優れ、コン
ドームを白化させない。コンドームにしっとり感を付与
するとともに、コンドームにぬめり性を付与する。
が形成され、潤滑油の粘性が低下するものである。この
ため、潤滑剤のべたつきを抑えることができるものであ
る。コンドームが装着され、潤滑剤が陰茎に接触するこ
とにより、水がもしくはミセルが陰茎表面に吸着し、潤
滑剤の粘度が上昇するものである。
するローションとしても用いることができ、性器挿入の
際の潤滑に用いることができる。さらに、ゴム製品に対
して安定であるため、ウエットスーツの装着時に用いる
潤滑剤として、ゴムのシーリングを有する機器の潤滑剤
としても用いることができる。シリコーンオイルとして
は、注射針および注射筒等の潤滑剤等、従来のコンドー
ムの潤滑に用いられているものを使用することにより、
生体への安全性を確保できる。このため、胎児のエコー
撮影のために母体の腹部に塗布する潤滑剤として、胃カ
メラを人体に挿入する際の潤滑剤として、髭剃り用の潤
滑剤として使用することができる。
は、メンフェゴール、ノノキシノール、アルキルベンゼ
ンスルホン酸塩、ポリオキシアルキレンアルキル硫酸エ
ステル、アルキル硫酸エステル、アルカンスルホン酸
塩、アルキルエトキシカルボン酸塩、コハク酸誘導体、
アルキルアミンオキサイド、イミダゾリン型化合物、ポ
リオキシエチレンアルキルまたはアルキニルエーテル、
ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、高級脂
肪酸アルカノールアミドまたはそのアルキレンオキサイ
ド付加物、セチル硫酸ナトリウム、ウンデシレン酸(ウ
ンデシレン酸塩)、ウンデシレン酸モノエタノールアミ
ド、塩化アルキルトリメチルアンモニウム、塩化ジステ
アリルジメチルベンジルアンモニウム、塩化ステアリル
ジメチルベンジルアンモニウム、塩化ステアリルトリメ
チルアンモニウム、塩化セチルトリメチルアンモニウ
ム、塩化セチルピリジニウム、塩化ベンザルコニウム、
塩化ベンゼトニウム、塩化ラウリルトリメチルアンモニ
ウム、塩酸アルキルジアミノエチルグリシン、塩酸クロ
ルヘキシジン、オルトフェニルフェノール、グルコン酸
クロルヘキシジン、クレゾール、クロラミンT、クロル
キシレノール、クロルクレゾール、クロルフェネシン、
サリチル酸(サリチル酸塩)、臭化アルキルイソキノリ
ニウム、臭化セチルトリメチルアンモニウム、臭化ドミ
フェン、チモール、チラム、デヒドロ酢酸(デヒドロ酢
酸塩)、トリクロサン、トリクロロカルバニリド、パラ
クロロフェノール、ハロカルバン、フェノール、ラウロ
イルサルコシンナトリウム、レゾルシン、ドデカエチレ
ングリコールモノラウレート、ラウレス、メトキシプロ
ピルオキシエチレングリコールラウレートの内、いずれ
か一種または二種以上を用いることができる。界面活性
剤は、乳化剤として用いられるので、使用する油に応じ
て選択されるものである。また、界面活性剤の含有量を
調節することにより、油の湿潤浸透性を向上することも
可能である。
フェゴールやノノキシノールを用いることができる。メ
ンフェゴールおよびノノキシノールには殺精子効果があ
り、避妊率を向上することができるためである。特にメ
ンフェゴールを使用することにより、膣内へ影響を最小
限にとどめることができる。この際に、コンドームの先
端の精液溜め嚢部内側に潤滑剤を塗布することにより、
コンドーム装着時のコンドーム先端への空気の入り込み
を防止できる。さらに、陰茎先端より射出される精子
に、殺精子剤が含まれた潤滑剤が接触しやすく、精子の
死滅率が向上し、避妊効果が向上する。コンドームの先
端内側に潤滑剤を塗布した場合には、上述の効果を得る
ことができ、コンドームの先端外側に潤滑剤を塗布した
場合には、潤滑剤によりコンドーム先端の精液溜め部分
がコンドーム先端外側面に貼り付き、装着の際に精液溜
め部分への空気の侵入を防止できる。さらに、コンドー
ム装着後に膣への挿入を円滑に行えるものである。コン
ドームの後部に潤滑剤を塗布した場合には、コンドーム
全体に潤滑剤を付着させることができる。コンドームの
成形後に該コンドームの後部に潤滑剤を塗布もしくは付
着させ、コンドームの巻き上げを行うと、コンドーム後
部に付着した潤滑剤が先端側に押し出され、コンドーム
全体に行き渡るものである。
使用した潤滑剤は、生殖を目的としない性交時のローシ
ョンとして用いることもできる。すなわち、潤滑剤には
殺精子剤もしくは殺菌剤を添加することができる。殺菌
剤の多くは界面活性作用を示すものであり、界面活性剤
として潤滑剤に添加されながら、殺精子剤もしくは殺菌
剤としての効力を発揮させることも可能である。このた
め、カテキン、セチル硫酸ナトリウム、ウンデシレン酸
(ウンデシレン酸塩)、ウンデシレン酸モノエタノール
アミド、塩化アルキルトリメチルアンモニウム、塩化ジ
ステアリルジメチルベンジルアンモニウム、塩化ステア
リルジメチルベンジルアンモニウム、塩化ステアリルト
リメチルアンモニウム、塩化セチルトリメチルアンモニ
ウム、塩化セチルピリジニウム、塩化ベンザルコニウ
ム、塩化ベンゼトニウム、塩化ラウリルトリメチルアン
モニウム、塩酸アルキルジアミノエチルグリシン、塩酸
クロルヘキシジン、オルトフェニルフェノール、グルコ
ン酸クロルヘキシジン、クレゾール、クロラミンT、ク
ロルキシレノール、クロルクレゾール、クロルフェネシ
ン、サリチル酸(サリチル酸塩)、臭化アルキルイソキ
ノリニウム、臭化セチルトリメチルアンモニウム、臭化
ドミフェン、チモール、チラム、デヒドロ酢酸(デヒド
ロ酢酸塩)、トリクロサン、トリクロロカルバニリド、
パラクロロフェノール、ハロカルバン、フェノール、ラ
ウロイルサルコシンナトリウム、レゾルシン、ドデカエ
チレングリコールモノラウレート、ラウレス、メトキシ
プロピルオキシエチレングリコールラウレートの内の一
種もしくは二種以上を殺菌もしくは殺精子剤として潤滑
剤に添加することができる。この場合、殺菌殺精子剤が
潤滑剤における界面活性成分を兼ねることも可能であ
る。
剤、ゲル化剤、中和剤、香料、着色剤のような種々の任
意成分を添加することができる。本発明の潤滑剤は水を
含むため、保湿剤を含有することができる。ここで用い
られる適当な保湿剤は、ソルビトール、ポリエチレング
リコール、ブチレングリコール、ヘキシレングリコー
ル、エトキシ化グルコース誘導体、ヘキサントリオー
ル、グリセリン、水溶性ポリグリセリルメタクリレート
潤滑剤及びパンテノールなどである。また、潤滑剤は乳
化状態にあるので白色を呈しており、着色剤を混合した
場合に発色がよいのである。赤色106号、青色2号、
黄色5号などの食用色素を添加することも可能である。
しかし、水洗い等により容易に洗い流しができるように
水溶性の着色剤を用いることが望ましい。潤滑剤に蛍光
剤を添加して、潤滑剤の取り残しをブラックライトによ
り確認したり、発光を楽しんだりすることも可能であ
る。
あり、アニス油、オレンジ油、クローブ油、シトロネラ
油、ジャスミン油、ショウノウ油、スペアミント油、ゼ
ラニウム油、テレピン油、ビャクダン油、ペパーミント
油、ベルガモット油、ボアドローズ油、ユーカリ油、ラ
ベンダー油、レモングラス油、レモン油、ローズ油、ム
スク、シベット、カストル、アンバーグリス、アネトー
ル、オイゲノール、ゲラニオール、シトロネオール、ハ
ッカ油の内一種または二種以上を添加することができ
る。コンドームに使用する潤滑剤にハッカ油を添加する
ことにより、コンドームに清潔感を与えることができ
る。また、ローズ油を添加することにより、性交時の感
情の高揚を助長することができる。
て図を用いて説明する。図1は巻き上げ状態のコンドー
ムの側面断面図である。コンドームに潤滑剤を塗布する
方法としては、潤滑剤中への浸漬や、ノズル等より射出
する方法がある。潤滑剤中にコンドームを浸漬する場合
には、コンドームを巻き上げた状態で行うものである。
コンドームは胴部、先端部および精液溜により構成され
ている。胴部は筒状に構成されており、陰茎根を被装す
るものである。先端部は半球状に構成されており、陰茎
の亀頭部を被装するものである。そして、精液溜は嚢状
に構成され、先端部に設けたれており、コンドームの外
側に突出した構成になっている。
て、コンドームは、図1に示すごとく、胴部2がおよび
先端部3の一部が巻き上げられるものである。そして、
この巻き上げられた状態で、コンドーム1が潤滑剤中に
浸漬されるものである。このため、潤滑剤5が精液溜4
内に塗布されるとともに、先端部3の表裏に塗布される
ものである。コンドーム1の胴部2は巻き上げられた状
態にあるので、潤滑剤が多量に付着することがない。こ
れは、上記のごとく構成される潤滑剤がエマルジョンと
なるため、潤滑剤が増粘されるとともに、浸透性が低下
するためである。コンドーム1の精液溜4内に潤滑剤5
が塗布されるため、コンドーム1を装着する際に、精液
溜4を押しつぶすことにより余剰した潤滑剤が空気とと
もに精液溜4内より排出される。これにより、精液溜4
の空気抜きを用意に行うことができる。コンドーム1の
先端部3に潤滑剤5が塗布されるため、コンドームの装
着および女性性器への陰茎の挿入を円滑に行うことがで
きる。コンドーム1の胴部2への潤滑剤の塗布量を少な
くできるので、陰茎根とコンドーム1の間における潤滑
剤の介在を防ぐことが出来る。これにより、コンドーム
1の陰茎よりの脱落を防止することができる。
いて図を用いて説明する。潤滑剤は、前述のごとく、油
を80〜120部、界面活性剤を0.01〜9部、水を
10〜50部加え、これに少量の保存料等を添加してな
るものである。このため、潤滑剤には油性成分は多く、
通常の攪拌等によっては油中水滴(W/O型)のエマル
ジョンとなる。すなわち、水溶性成分を包含するミセル
間に油成分が介在するものである。このため、油成分が
ミセルに対して過剰にある場合には、一部の油成分が潤
滑剤より分離する場合がある。
漬や射出によって潤滑剤を塗布した場合に、胴部2には
潤滑剤が付着しにくい。しかし、潤滑剤より分離される
油成分により胴部2を保護することができる。油成分と
して浸透性の高いものを用いることにより、油成分を拡
散させ、前記胴部2の表面を油成分により覆うことがで
きるものである。すなわち、コンドーム1全体を油成分
の被膜によりによりコーティングすることができる。
は先端部の側面一部切欠図である。図2および図3にお
いて示すごとく、潤滑剤5はコンドーム1の内側面6お
よび外側面7の全域に拡散する。そして、シリコーンオ
イルの被膜8がコンドーム1を被装するものである。こ
れにより、コンドームの酸化および粘着を防止し、巻き
戻しを容易に行うことができるものである。しかし、潤
滑剤5(水溶性物質を包含したミセル)はコンドーム1
の先端部3もしくは精液溜4に残留し、陰茎挿入時の潤
滑を確保できるものである。前述のごとく、コンドーム
1を巻き上げた状態において、先端部3もしくは精液溜
4に潤滑剤を塗布することにより、コンドーム1先端部
3の潤滑を確保するとともに、コンドーム1全体の内側
面6および外側面7の保護を行うことができるものであ
る。なお、油成分としては、従来コンドームの保護に用
いられているシリコーンオイル使用することができる。
シリコーンオイルにより、従来の酸化防止効果および粘
着防止効果を維持しながら、身体から取り除きやすい潤
滑剤を構成することができる。
も可能である。ゼリー剤としては、従来知られている
水、ゼラチン、砂糖およびグリセリン等、特許公報昭4
1−22237号に示されるゼリー剤を用いることがで
きる。ゼリー剤の潤滑剤への混和方法としては、潤滑剤
にゼリー剤を混ぜる方法、潤滑剤にシリコーンオイルに
混和されたゼリー剤を混ぜる方法がある。潤滑剤にゼリ
ー剤を混ぜる方法としては、潤滑剤にゼリー剤を加え、
ミキサーにより混ぜる。この場合、ゼリー剤は潤滑剤に
対して均一または不均一に分散させることができる。均
一に混和した場合には潤滑剤の塗布部分全体にわたりゼ
リー剤の効果を発揮させることが可能である。不均一に
混和した場合にはゼリー剤の数個の粒がゼリー剤の効果
を必要とする部分にあれば良く、ゼリー剤が均一分散し
ないので、潤滑剤がゼリー剤の影響を受けにくく、性状
を維持しやすい。
リー剤を混ぜる方法としては、ゼリー剤をシリコーンオ
イルに加え、ミキサーにより均一に混和する。この過程
でゼリー剤がシリコーンオイルに被覆される。潤滑剤に
おいては、ミセルがシリコーンオイルに被覆された状態
にあり、同様な状態にあるゼリー剤が加わってもミセル
とゼリー剤の間にはシリコーンオイルが介在しする。こ
のため、潤滑剤とゼリー剤の効果がそれぞれ維持される
ものである。
ねた結果、コンドームの巻き上げ部への浸入性に優れ、
かつ、コンドームを白化させない潤滑剤を、以下に記載
のような条件のもとで、適宜混合あるいは溶解して使用
することにより、コンドームの巻き上げ部への浸入性、
湿潤性およびぬめり性に優れた複数のコンドーム用潤滑
剤が得られることを確認した。潤滑剤を構成する油成分
としてシリコーンオイル、界面活性剤としてメンフェゴ
ール、そして精製水を用い、このほかに少量の防腐剤、
pH調整剤もしくは増粘剤等の添加剤を加えるものであ
る。まず、シリコーンオイル、水、油を攪拌機により攪
拌してエマルジョンとする。これにより、シリコーンオ
イル中に油のミセルが形成され、該ミセル中に水分が存
在することとなる。シリコーンオイル含有量が100
部、メンフェゴール含有量が2〜9部、精製水の含有量
が10〜50部である溶液に防腐剤等の添加剤を加え、
ミキサーもしくはホモジナイザーにより乳化し、潤滑剤
を得た。得られた潤滑剤の性状は、水に溶ける速度が速
く、ソフトな感触を有しており、人体に付着した際に
も、違和感がなく容易に除去できるものであった。さら
に、上記の潤滑剤に、防腐剤、pH調整剤、香料を添加
することも可能である。pH調整剤や界面活性剤の種類
により、潤滑剤を弱酸性とし、皮膚への影響をさらに抑
制することも可能である。また、酸性にすることによ
り、膣内の自浄作用を活性化する。シリコーンオイル含
有量は80〜120部、メンフェゴール含有量が0.0
1〜9部、精製水の含有量が10〜50部の範囲におい
て上記の性状に近い潤滑剤を得ることができるものであ
る。また、メンフェゴール含有量は、アルキルポリオキ
シエチレンエーテルなど、他の界面活性剤を混合して減
量することも可能である。
る。コンドームに潤滑剤を用いる場合の例を以下に記載
する。コンドームの内側には上記実施例の潤滑剤を、外
側にはシリコーンオイルを付着させ、精液溜め部分の内
側にはゼリー剤を付着される。このように構成されたコ
ンドームは、長期保存が可能であり、装着に違和感がな
く、取り外した後にも陰茎に付着する潤滑剤を水洗いで
容易に洗い流すことができる。コンドーム内で射精が行
われた場合にも、潤滑剤に界面活性剤および水が含まれ
るため、潤滑剤と精子が混ざりやすく、潤滑剤に含まれ
る界面活性剤により迅速に精子の機能が停止させられ
る。これにより、避妊の効果も向上できるものである。
について説明する。潤滑剤をゼリー剤と混和してなる液
中に、巻き上げたままのコンドームを浸漬することによ
り、コンドームの亀頭部に混和液を塗布する。これによ
り、混和液より潤滑剤のみが分離し染み出し、ゼリー剤
を残したまま、コンドームの内外全表面に拡散する。潤
滑剤がコンドーム全体に拡散することにより、コンドー
ムの巻き上げ部分のひっつきを防止でき、コンドームの
劣化を防止できるものである。
先端もしくは嚢部(精液溜め部)内側に潤滑剤を付着さ
せる。これにより、潤滑剤が染み出し、コンドームの内
外全表面に拡散する。潤滑剤がコンドーム全体に拡散す
ることにより、コンドームの巻き上げ部分のひっつきを
防止でき、コンドームの劣化を防止できるものである。
また、潤滑剤におけるシリコーンオイルなどの油成分の
比率により、潤滑剤のシリコーンオイルなどの油成分の
一部が拡散させ、コンドーム全体をシリコーンオイルな
どの油成分により覆うことも可能である。さらには、コ
ンドームを巻き上げた後にシリコーンオイルに浸漬し、
この後、コンドーム先端もしくは嚢部(精液溜め部)内
側に潤滑剤を付着させる。もしくは、コンドームを成形
した後に、シリコーンオイルを塗布し、巻き上げ、コン
ドーム先端もしくは嚢部(精液溜め部)内側に潤滑剤を
付着させる。これらの方法においても、コンドームの巻
き上げ部分のひっつきを防止でき、コンドームの劣化を
防止できるものである。
いて詳細に説明したように、皮膚に対して安全であり、
水に溶ける速度が速く、感触がソフトであり、皮膚に付
着した際に違和感を与えず、皮膚から容易にふき取るこ
とのできる潤滑剤を構成することができる。
により、コンドームの潤滑性および保湿性、手触り感を
向上でき、コンドームの白化を防止できる。コンドーム
の巻き上げ部への浸入性に優れた浸入剤として、使用時
にぬめり感を付与するぬめり剤として潤滑剤を用いるこ
とができる。身体に付着しても簡単に水で洗い落とすこ
とができる。
Claims (3)
- 【請求項1】 シリコーンオイルが80〜120部、界
面活性剤が0.01〜9部、水が10〜50部である潤
滑剤を用いたことを特徴とする潤滑剤を塗布したコンド
ーム。 - 【請求項2】 界面活性剤として、メンフェゴール、ノ
ノキシノールの内、いずれか一種または二種を用いるこ
とを特徴とする請求項1記載の潤滑剤を塗布したコンド
ーム。 - 【請求項3】 請求項1または2記載の潤滑剤を塗布し
たコンドームの潤滑剤を塗布する部位が、コンドーム精
液ため嚢部内側、先端部もしくは後部のいずれか一箇所
もしくは二箇所以上としたことを特徴とする潤滑剤を塗
布したコンドーム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000152352A JP3563013B2 (ja) | 2000-05-24 | 2000-05-24 | 潤滑剤を塗布したコンドーム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000152352A JP3563013B2 (ja) | 2000-05-24 | 2000-05-24 | 潤滑剤を塗布したコンドーム |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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