JP2001326592A - アンテナ選択ダイバーシチシステム - Google Patents

アンテナ選択ダイバーシチシステム

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JP2001326592A JP2000142453A JP2000142453A JP2001326592A JP 2001326592 A JP2001326592 A JP 2001326592A JP 2000142453 A JP2000142453 A JP 2000142453A JP 2000142453 A JP2000142453 A JP 2000142453A JP 2001326592 A JP2001326592 A JP 2001326592A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 測定開始ポイントを自局バーストスロットに
近接する位置に設定でき、もってアンテナ選択誤りを低
減してダイバーシチ効果を高めたアンテナ選択ダイバー
シチシステムを提供することを目的とする。 【解決手段】 時分割多重信号を受信する複数のアンテ
ナがスイッチを介して受信信号の品質を評価する品質評
価手段に接続されるとともに、前記各アンテナの選択ご
とに行う自局バーストスロット以前の他局バーストスロ
ットにおける複数ポイントでの前記品質評価手段による
受信信号の測定に基づき、将来の前記自局バーストスロ
ットにおける受信信号の品質を予測するアンテナ選択ダ
イバーシチシステムにおいて、前記複数のアンテナの少
なくても一つにおいてアンテナを切替えることなく前記
受信信号の測定を所定間隔にて2回以上続けて行うよう
にしたことを特徴とするアンテナ選択ダイバーシチシス
テムである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はアンテナ選択ダイバ
ーシチシステムに関し、特にアンテナ選択誤りの少ない
アンテナ選択ダイバーシチシステムを実現する手段に関
する。
【0002】
【従来の技術】近年、急速に普及したPDC(Personal Dig
ital Cellular)方式やPHS(Personal Handyphone syste
m)方式の携帯電話などに代表される移動体通信において
は、基地局から送信された電波を移動局の無線端末が移
動しながら受信するケースが多く、この際に移動局にお
ける受信信号は基地局から移動局に直接到達する電波
(直接波)とビルなどの建造物に反射して到達する電波
(反射波)との合成信号となり、その結果、受信信号レベ
ルが激しく変動するフェージング現象により信号品質が
劣化することが知られている。
【0003】このフェージング現象による受信信号の品
質劣化を改善するために各種のダイバーシチ受信システ
ムが提案されている。例えば、空間ダイバーシチシステ
ムは、空間的に数波長離れた2地点間において、前記受
信信号変動の相関が小さいことを利用して、複数の地点
で受信した信号を合成または切り替えて使用する方法で
ある。
【0004】アンテナ選択ダイバーシチ受信システム
は、上記空間ダイバーシチシステムの一種であり、1台
の受信機のみでダイバーシチ効果が得られることから、
無線端末の小型化、或いは低消費電力化が要求される移
動体通信に適した方式である。この方式を改良して、フ
ェージング速度(受信信号レベルの変化速度)が早い場合
でも十分なダイバーシチ効果を得ることが可能な線形予
測方式を用いたダイバーシチ受信システムが、特公平6-
103845号公報に「アンテナ選択ダイバーシチ受信システ
ム」として提案されている。詳細は前記公報に記載され
ているので、以下、このダイバーシチ受信システムにつ
いて要点を説明する。
【0005】図6は、特公平6-103845号公報に記載され
時分割多重信号(3多重)を受信する場合のアンテナ選択
ダイバーシチ受信システムの構成例を示す機能ブロック
図である。この例に示されるアンテナ選択ダイバーシチ
受信システムは、2つの受信アンテナ101、102と、選択
スイッチ103と、受信復調部104とを順次接続するととも
に、前記受信復調部104から受信信号強度に係わる情報
をアンテナ選択回路107に供給し前記スイッチ103の切替
を制御するようにしている。アンテナ選択回路107は、4
つのサンプルホールド回路107-5、107-6、107-13、107-
14と2つの減算器107-15、107-16とを備え、前記減算器1
07-15、107-16の出力をスイッチ制御回路107-2に接続さ
れた線形予測回路107-17に供給する。
【0006】図7は、このアンテナ選択ダイバーシチ受
信システムの機能を説明する図であり、同図(a)は受信
信号(3多重の時分割多重信号)のフレーム構成、(b)図は
2つのアンテナ101、102によりそれぞれ受信される信号
波形C1、C2、(c)図は他局バーストスロットにおける4回
のポイントにて測定された受信信号強度値R1〜R4に基づ
き自局バーストスロットでの受信レベルr1、r2の推定を
説明する図である。
【0007】以下、図7を参照しつつ図6に示されたアン
テナ選択ダイバーシチ受信システムの機能について説明
する。まず、自局バーストスロットの受信以前の時刻t3
において、現在選択されているアンテナ101による受信
信号(信号強度R3)をスイッチ103と受信復調部104とを介
してサンプルホールド回路107-13に保持する。この後、
直ちにスイッチ制御回路107-2により選択スイッチ103を
他方のアンテナ102に切替、時刻t4においてアンテナ102
による受信信号(信号強度R4)をスイッチ103と受信復調
部104とを介してサンプルホールド回路107-14に保持す
る。更に、アンテナを最初の101に戻した後、上記と同
様な過程により時刻t1にてアンテナ101による受信信号
(信号強度R1)をサンプルホールド回路107-5に保持し、
最後に再びアンテナ102に切り替えた後に時刻t2にてア
ンテナ102による受信信号(信号強度R2)をサンプルホー
ルド回路107-6に保持する。このようにして図7(b)に示
された4回の測定ポイントによる4個の受信信号強度R1〜
R4が得られる。
【0008】次に、減算器107-15、107-16を用いて各ア
ンテナを介して得たそれぞれの受信信号強度の差ΔR1(=
R1-R3)及びΔR2(=R2-R4)を求め、更に、線形予測回路10
7-17において測定ポイント間の時間Δt1及びΔt2と前記
ΔR1及びΔR2とから信号波形C1、C2のそれぞれの傾斜を
求め、図7(c)に示されるように自局バーストスロットに
おける受信信号強度r1、r2を予測(線形予測)して通信に
最適なアンテナを選択する。
【0009】ところで、以上説明したようにアンテナ選
択ダイバーシチシステムにおいては、アンテナを交互に
切り替える方法が一般的に採用されている。即ち、上述
した例においてはアンテナをアンテナ101(受信信号強度
R3)→アンテナ102(受信信号強度R4)→アンテナ101(受信
信号強度R1)→アンテナ102(受信信号強度R2)と3回切り
替えることになる。このような切替手順を行う理由は、
各アンテナに対して自局バーストスロットからの測定ポ
イントを特定位置に集中させることなく平均して分散さ
せるとともに、各アンテナごとの測定ポイント間隔を等
しくするためである。つまり、図7(b)に示すようにΔt1
=Δt2とすることにより各受信信号波形C1、C2の傾斜を
求めるための差分、即ち、Δt1/ΔR1、Δt2/ΔR2を求め
る条件が同一となり、図7(c)に示した将来の自局バース
トスロットにおける受信信号強度r1、r2の線形予測精度
が向上する。
【0010】この際に、他局バーストスロットにおける
受信信号強度R4〜R1の測定ポイントとしては、自局バー
ストスロットにおける信号波形C1、C2が測定値R4〜R1か
ら大幅に変化することに起因するアンテナ選択誤りを少
なくするため可能な限り自局バーストスロットの近くに
設定する必要があるが、各ハードウェアの動作時間によ
り測定ポイントの開始時間には制限がある。例えば、ハ
ードウェア上の考慮すべき主な動作時間として、選択
スイッチ103の切替時間に係わる約1ms、アンテナ切替
時の受信信号の安定に1ms〜2ms、受信・復調部104にお
ける図示を省略した他チャネル切替のために使用するシ
ンセサイザの動作安定時間として約2msを要する。
【0011】従って、アンテナ切替毎(3回の切替)に上
記〜の動作が3回繰り返されるので、これらの動作
に係わる時間だけでも、 (++)×3=(1ms+1ms+2ms)×3=12ms 程度を要する。
【0012】従来提案されたアンテナ選択ダイバーシチ
受信システムは以上のように機能するので、他局バース
トスロットと自局バーストスロットとにおける受信信号
強度が逆転する場合でも(図7(b))、自局バーストスロッ
トにおける受信信号強度を予測してアンテナを選択する
ので、実際に通信するタイミングにおいて受信信号強度
の高いアンテナを選択することが可能となり、アンテナ
選択誤りの少ないダイバーシチ受信システムを実現する
ことができる。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上述した
ような従来のアンテナ選択ダイバーシチシステムにおい
ては以下に示すような問題点があった。つまり、従来の
方式を実際の時分割多重通信方式に適用する場合、上述
したように受信信号強度の測定開始時間をハードウェア
の動作時間に係わる制限のため自局スロットから少なく
ても12ms以前に設定する必要があった。そのために、自
局バーストスロットから測定開始ポイントが離間して、
測定値R4〜R1に基づく線形予測値と実際の通信を行う自
局バーストスロットにおける信号強度の状態が一致せず
にアンテナ選択誤りを引き起こす要因となっていた。図
8は、各フレームを標準的なタイムスロット(10ms)によ
り構成した受信信号(3多重の時分割多重信号)を示す図
である。自局バーストスロット始点より12ms以前は、フ
レーム先頭における他局バーストのタイムスロットに該
当し、自局バーストスロットに隣接する他局バーストス
ロットよりもそれ以前のタイミングであることが理解で
きる。本発明は、上述した従来のアンテナ選択ダイバー
シチシステムに関する問題を解決するためになされたも
ので、アンテナ切替に伴う受信信号強度の測定時間を短
縮することで測定開始ポイントを自局バーストスロット
近接位置に設定でき、もってアンテナ選択誤りを低減し
てダイバーシチ効果を高めたアンテナ選択ダイバーシチ
システムを提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明に係わるアンテナ選択ダイバーシチシステム
の請求項1記載の発明は、時分割多重信号を受信する複
数のアンテナがスイッチを介して順次選択的に切替えら
れて受信信号の品質を評価する品質評価手段に接続され
るとともに、前記各アンテナが選択されるごとに行う自
局バーストスロット以前の他局バーストスロットにおけ
る複数ポイントでの前記品質評価手段による受信信号品
質の測定結果に基づき、前記自局バーストスロットにお
ける前記複数のアンテナ各々による受信信号品質を予測
し、前記自局バーストスロットにおいて所要の受信信号
品質が得られるように前記アンテナの選択を制御するア
ンテナ選択ダイバーシチシステムにおいて、前記複数の
アンテナの少なくとも一つについては前記受信信号品質
の測定を前記スイッチを切替えることなく所定間隔にて
2回以上続けて行うように構成する。本発明に係わるア
ンテナ選択ダイバーシチシステムの請求項2記載の発明
は、請求項1記載のアンテナ選択ダイバーシチシステム
において、2つのアンテナを備え、一方のアンテナを介
して2回の測定ポイントにおいて順次受信した信号に係
わる測定値R3、R1を得るとともに、他方のアンテナを介
して2回の測定ポイントにおいて順次受信した信号に係
わる測定値R4、R2を得る際に、アンテナ切替回数を2回
にするために、当該測定値を得る順序をR3、R4、R2、R
1、若しくはR4、R3、R1、R2とするように構成する。本
発明に係わるアンテナ選択ダイバーシチシステムの請求
項3記載の発明は、請求項1または請求項2記載のアンテ
ナ選択ダイバーシチシステムにおいて、前記アンテナと
して誘電体基板の片方の面に放射導体を、また、他方の
面にアース導体をそれぞれ備えるとともに、2つの給電
点を前記放射導体中心点との成す角度が直交するよう所
要部に配置し、2つの異なる偏波成分を受信可能とした
マイクロストリップアンテナを用いて構成する。本発明
に係わるアンテナ選択ダイバーシチシステムの請求項4
記載の発明は、請求項1、請求項2または請求項3記載の
アンテナ選択ダイバーシチシステムにおいて、前記受信
信号の品質として受信信号の電界強度を使用するように
構成する。本発明に係わるアンテナ選択ダイバーシチシ
ステムの請求項5記載の発明は、請求項1、請求項2また
は請求項3記載のアンテナ選択ダイバーシチシステムに
おいて、前記受信信号の品質を受信信号の誤り率特性に
基づき評価するように構成する。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、図示した実施の形態例に基
づいて本発明を詳細に説明する。図1は本発明に係わる
アンテナ選択ダイバーシチシステムの第1の実施形態例
を示す機能ブロック図である。この例に示すアンテナ選
択ダイバーシチシステムは、スイッチ11を介して2つの
アンテナ12、13に接続され受信信号に係わる品質評価手
段としての電界強度測定部14の測定結果に基づき前記ス
イッチ11の切替を制御する切替制御部15を備え、前記電
界強度測定部14の出力を復調部16を介して図示を省略し
た信号処理部に供給するとともに、前記切替制御部15を
アナログ・デジタル変換器(以下、A/D変換器と記す)15a
と図示を省略したRAM(Randam Access Memory)及びROM(R
ead Only Memory)の記憶手段を含む中央演算処理装置(C
entral Processor Unit、以下、CPUと記す)15bとから構
成する。
【0016】また、図2は本発明に係わるアンテナ選択
ダイバーシチシステムの機能を説明する図であり、同図
(a)は受信信号(3多重の時分割多重信号)のフレーム構
成、(b)図は2つのアンテナ12、13によりそれぞれ受信さ
れる信号に係わる電界強度波形C1、C2、(c)図は他局バ
ーストスロットにおける4回のポイントにて測定された
受信信号の電界強度R1〜R4に基づき自局バーストスロッ
トでの受信電界強度レベルr1、r2の推定をそれぞれ説明
する図である。以下、図2を参照しつつ図1に示されたア
ンテナ選択ダイバーシチシステムの機能について説明す
る。
【0017】まず、自局バーストスロットの受信以前の
時刻t3において、現在選択されている一方のアンテナ12
による受信信号(電界強度R3)をスイッチ11と電界強度測
定部14とを介して切替制御部15に導き、A/D変換器15aを
用いてデジタル信号に変換した後CPU15bのRAMに記憶す
る。次に、CPU15bはスイッチ11を制御して他方のアンテ
ナ13を選択し、時刻t4においてアンテナ13による受信信
号(電界強度R4)をスイッチ11と電界強度測定部14とを介
して切替制御部15に導き、A/D変換器15aを用いてデジタ
ル信号に変換した後CPU15bのRAMに記憶する。更に、上
記と同じ過程により、同じアンテナ13を用いて時刻t2に
おいて受信信号(電界強度R2)を測定してCPU15bのRAMに
記憶するとともに、CPU15bが再びスイッチ11を制御して
一方のアンテナ12に切替えた後、時刻t1にてアンテナ12
による受信信号(電界強度R1)をCPU15bに記憶する。
【0018】その後、CPU15bはRAMに記憶した4つの受信
信号(電界強度R1〜R4)を用いて各アンテナに対する受信
信号に係わる電界強度の差ΔR1(=R1-R3)及びΔR2(=R2-R
4)を求め、各測定ポイント間隔の時間Δt1及びΔt2と前
記ΔR1及びΔR2とから電界強度波形C1、C2の傾斜を求め
ることにより図5(c)に示されるような自局バーストスロ
ットにおける受信信号電界強度r1、r2を線形予測し、最
適なアンテナを選択する。
【0019】要するに本発明の特徴とするところは、上
記のように切替手順を工夫してアンテナ切替回数を2回
に低減したことにある。このような切替回数の低減によ
り受信信号の電界強度に係わる測定ポイントを自局バー
ストスロット近くに設定することができる。即ち、上述
したようにハードウェア上の考慮すべき主な動作時間と
しては、選択スイッチ11の切替時間として約1ms、
アンテナ切替時の受信信号の安定に1ms〜2ms、他チャ
ネル切替のために使用する図示を省略したシンセサイザ
の動作安定時間として約2msを要するが、アンテナ切替
回数が2回に低減されているので、アンテナ切替毎に上
記〜の動作が繰り返されてもこれらの動作に係わる
時間を (++)×2=(1ms+1ms+2ms)×2=8ms に短縮することができる。
【0020】従って、上述した従来方式に比べて、受信
信号の電界強度に係わる測定開始ポイントを自局バース
トスロットの近傍(隣接スロット)に設定することができ
る。このような設定により、自局バーストスロットと測
定ポイントとが接近するので、自局バーストスロットに
おける電界強度波形C1、C2が測定値R4〜R1から大幅に変
化する確率が低下し、その結果、これに起因するアンテ
ナ選択誤りが少なくなりダイバーシチ効果を高めること
ができる。
【0021】ただし、上記のアンテナ切替手順に起因し
て従来技術のようにΔt1とΔt2とを等しくすることがで
きず、その結果、各受信信号に係わる電界強度波形C1、
C2の傾斜を求める差分、即ち、Δt1/ΔR1、Δt2/ΔR2を
求める条件が若干異なり、厳密には図2(c)に示した将来
の自局バーストスロットにおける受信信号に係わる電界
強度波形の線形予測精度(r1、r2)が多少劣化する虞があ
る。
【0022】しかしながら、本願発明者は上記線形予測
精度の劣化よりも測定ポイントを自局バーストスロット
に隣接させてアンテナ選択誤りを改善するほうが、ダイ
バーシチ効果を高めることができることを見いだした。
【0023】図3は、本発明に係わるアンテナ選択ダイ
バーシチシステムの効果を説明するシミュレーション結
果を示すグラフである。このグラフは、フェージング周
波数に対するダイバーシチ利得を示している。なお、ダ
イバーシチ利得とは、ダイバーシチの有る場合と無い場
合とにおいて、同一の誤り率性能を得るための受信機の
C/N(Carrire to Noise ratio)の差で定義され、プラス
(+)の値によりダイバーシチ効果の大きさを表すもので
ある。誤り率として1%及び0.1%を得るためのダイバーシ
チ利得を図3(a)、(b)にそれぞれ示す。
【0024】実用的なケースである受信機が速度50km/h
〜60km/hにて移動する際に発生すると考えられるフェー
ジング周波数20Hzを基準にして、これ以下のフェージン
グ周波数において、本発明に係わるダイバーシチシステ
ムは従来のものよりも2dB〜3dB程度高いダイバーシチ利
得を有している。これより、上述したように線形予測精
度の劣化よりも測定ポイントを自局バーストスロットに
接近させてアンテナ選択誤りを改善するほうが、ダイバ
ーシチ効果を高める上で有効であることが確認できる。
【0025】なお、フェージング周波数が40Hz以上にな
ると、本発明及び従来の方式ともダイバーシチ利得は概
ね1dB以下となり、フェージング速度が速い環境におい
てはダイバーシチ効果が低くなる。
【0026】以上説明した本発明の実施の形態例におい
ては、受信信号に係わる品質評価パラメータとして受信
信号の電界強度を用いる構成としたが、本発明の実施に
あってはこの例に限らず、例えば信号誤り率を測定して
受信信号の品質を評価するように構成してもよい。図4
は、本発明に係わるアンテナ選択ダイバーシチシステム
の第2の実施形態例を示す機能ブロックである。この例
に示すアンテナ選択ダイバーシチシステムは、電界強度
測定部14の代わりに復調部16を、その後段に信号誤り率
測定部17を配置し、前記復調部16を切替制御部15に接続
した点が図1に示した第1の実施形態例と異なる。
【0027】図4に示したアンテナ選択ダイバーシチシ
ステムの機能は、受信信号の品質評価手段として信号誤
り率測定部17を用い受信信号の誤り率を測定するように
した点以外は第1の実施形態例と同様であるので説明を
省略する。
【0028】なお、上述したように2つのアンテナ12、1
3はお互いに受信信号が無相関となるように数波長離し
て設置した空間ダイバーシチとするのが一般的である。
しかしながら、この方式は受信機を小型化する観点から
は必ずしも適していない。そこで、機器の小型化に好適
な1個のアンテナによりダイバーシチ効果を得ることが
できるアンテナ構成例について説明する。
【0029】図5は、水平偏波と垂直偏波とを1個のアン
テナで共用できる偏波ダイバーシチ用マイクロストリッ
プアンテナの構成例を示す平面図である。この例に示す
マイクロストリップアンテナは、誘電体基板51の片方の
面に設計周波数と基板誘電率と基板厚みとにより寸法が
決定される円形の放射導体52と、その反対面に形成され
るアース導体(図示省略)とから構成される。大地(道路)
53に対し水平位置と垂直位置に給電点p1、p2を設けるこ
とにより、当該給電点p1、p2から放射導体52の中心方向
にそれぞれ電波e1、e2が励振されるので、給電点p1では
水平偏波に励振された電波を、また、給電点p2では垂直
偏波に励振された電波を送受信することができるととも
に、給電点p1とp2とは直交しているので2つの給電点p1
とp2間において励振電波の干渉は発生しない。従って、
このアンテナの給電点p1、p2とスイッチ11とを接続すれ
ば、1つのアンテナを用いて本発明に係わるアンテナ選
択ダイバーシチシステムを構成することができる。
【0030】なお、図示を省略するが、給電点p1、p2と
放射導体52の中心点とのなす角度を2等分する線上にさ
らに給電点p3を追加することにより、斜め偏波45度の電
波も励振することができる。
【0031】さらに、このマイクロストリップアンテナ
をフレキシブルな誘電体基板を用いて構成すれば、移動
局(車両)のフロントガラスの内側端部等に貼り付けるこ
とが可能となり、車両ドライバーの視界を妨げることも
無く、また、アンテナ取り付けのための穴加工を車両に
施す必要がないので簡単に装備でき好都合である。
【0032】
【発明の効果】本発明は以上説明したようにアンテナ切
替回数を低減することにより、自局バーストスロットに
近接して受信信号に係わる品質評価を行うための測定ポ
イントの設定が可能となるので、アンテナ選択誤りを低
減してダイバーシチ効果の改善ができるアンテナ選択ダ
イバーシチシステムを実現する上で著効を奏す。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わるアンテナ選択ダイバーシチシス
テムの第1の実施例を示す機能ブロック図
【図2】本発明に係わるアンテナ選択ダイバーシチシス
テムの機能を説明する図
【図3】本発明に係わるアンテナ選択ダイバーシチシス
テムの効果を説明するシミュレーション結果を示す図
【図4】本発明に係わるアンテナ選択ダイバーシチシス
テムの第2の実施例を示す機能ブロック図
【図5】本発明に係わる偏波ダイバーシチ用マイクロス
トリップアンテナの構成例を示す平面図
【図6】従来のアンテナ選択ダイバーシチシステムの機
能ブロック図
【図7】従来のアンテナ選択ダイバーシチシステムの機
能を説明する図
【図8】各フレームを標準的なタイムスロットにより構
成した受信信号(3多重の時分割多重信号)を示す図
【符号の説明】
11・・スイッチ 12、13・・アンテナ 14・・電界強度測定部 15・・切替制御部 15a・・アナログデジタル変換器 15b・・中央演算処理装置 16・・復調部 17・・誤り率測定部

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 時分割多重信号を受信する複数のアンテ
    ナがスイッチを介して順次選択的に切替えられて受信信
    号の品質を評価する品質評価手段に接続されるととも
    に、前記各アンテナが選択されるごとに行う自局バース
    トスロット以前の他局バーストスロットにおける複数ポ
    イントでの前記品質評価手段による受信信号品質の測定
    結果に基づき、前記自局バーストスロットにおける前記
    複数のアンテナ各々による受信信号品質を予測し、前記
    自局バーストスロットにおいて所要の受信信号品質が得
    られるように前記アンテナの選択を制御するアンテナ選
    択ダイバーシチシステムにおいて、 前記複数のアンテナの少なくとも一つについては前記受
    信信号品質の測定を前記スイッチを切替えることなく所
    定間隔にて2回以上続けて行うようにしたことを特徴と
    するアンテナ選択ダイバーシチシステム。
  2. 【請求項2】 2つのアンテナを備え、一方のアンテナ
    を介して2回の測定ポイントにおいて順次受信した信号
    に係わる測定値R3、R1を得るとともに、他方のアンテナ
    を介して2回の測定ポイントにおいて順次受信した信号
    に係わる測定値R4、R2を得る際に、アンテナ切替回数を
    2回にするために、当該測定値を得る順序をR3、R4、R
    2、R1、若しくはR4、R3、R1、R2としたことを特徴とす
    る請求項1記載のアンテナ選択ダイバーシチシステム。
  3. 【請求項3】 前記アンテナとして誘電体基板の片方の
    面に放射導体を、また、他方の面にアース導体をそれぞ
    れ備えるとともに、2つの給電点を前記放射導体中心点
    との成す角度が直交するよう所要部に配置し、2つの異
    なる偏波成分を受信可能としたマイクロストリップアン
    テナを用いたことを特徴とする請求項1または請求項2記
    載のアンテナ選択ダイバーシチシステム。
  4. 【請求項4】 前記受信信号の品質として受信信号の電
    界強度を使用することを特徴とする請求項1、請求項2ま
    たは請求項3記載のアンテナ選択ダイバーシチシステ
    ム。
  5. 【請求項5】 前記受信信号の品質を受信信号の誤り率
    特性に基づき評価することを特徴とする請求項1、請求
    項2または請求項3記載のアンテナ選択ダイバーシチシス
    テム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US7920441B2 (en) * 2006-09-21 2011-04-05 Atheros Communications, Inc. Optimized time acquisition algorithm for low-power GPS-based watch applications
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