JP2001326502A - Pinダイオードスイッチ回路およびpinダイオードスイッチ方法 - Google Patents

Pinダイオードスイッチ回路およびpinダイオードスイッチ方法

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JP2001326502A
JP2001326502A JP2000146084A JP2000146084A JP2001326502A JP 2001326502 A JP2001326502 A JP 2001326502A JP 2000146084 A JP2000146084 A JP 2000146084A JP 2000146084 A JP2000146084 A JP 2000146084A JP 2001326502 A JP2001326502 A JP 2001326502A
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pin diode
terminal
bias
voltage
diode
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Tomoyuki Miyata
智之 宮田
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Mitsubishi Electric Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 低電圧の逆バイアス電圧でPINダイオード
スイッチ回路を駆動できると共に、大電力のRF信号が
印加された時でもPINダイオードスイッチ回路のオフ
側端子のアイソレーションの劣化を防ぐことができるP
INダイオードスイッチ回路およびPINダイオードス
イッチ方法を提供する。 【解決手段】 PINダイオードD1(4)のバイアス
電流のDCリターン部に制限抵抗15を設けることによ
り、バイアス端子17の負電圧が例えば−5Vのような
低電圧の場合であっても、PINダイオードD2(5)
には例えば9.3Vのような高い電圧を逆バイアス電圧
として印加することができるため、大電力のRF信号が
入力した場合であってもオフ側端子(Port3
(3))のアイソレーションを劣化させないことができ
る。さらに複数のPINダイオード回路ブロックをオフ
側に設けた場合であっても、同様にオフ側端子のアイソ
レーションを劣化させないことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、PINダイオード
スイッチ回路およびPINダイオードスイッチ方法に関
し、特にPINダイオードをオン/オフすることによ
り、高周波(RadioFrequency : RF)信号の経路を切
替えるPINダイオードスイッチ回路およびPINダイ
オードスイッチ方法に関する。
【0002】
【従来の技術】RF信号の通過経路を2系統に切り替え
るスイッチ回路として、従来よりダイオードスイッチを
用いて構成されたダイオードスイッチ回路が使用されて
いる。特にダイオードとして、順方向特性をあまり損な
うことなく逆方向耐圧を向上できるPINダイオードが
利用されている。PINダイオードはP型領域とN型領
域との間に高比抵抗層(intrinsic層、真性半導体層)
を挟んだPIN接合からなるダイオードである。PIN
ダイオードが順方向にバイアスされた場合、P型領域か
ら正孔が高比抵抗層へ注入され、N型領域から電子が高
比抵抗層へ注入される結果、本来高抵抗の高比抵抗層の
キャリヤ密度が増加することにより良好な順方向特性が
得られる。一方、PINダイオードが逆方向にバイアス
された場合、空乏層が高比抵抗層に広がる結果、高い降
伏電圧を得ることができる。
【0003】図3は、従来のPINダイオードスイッチ
回路としてシングルポート・ダブルターミナル(Single
Port Double Terminals : SPDT)スイッチの回路
を例示する。図3において、符号1はRF信号端子Po
rt1、2はRF信号端子Port2、3はRF信号端
子Port3であり、RF信号の通過経路(RF線路)
はRF信号端子Port2(2)とRF信号端子Por
t1(1)との間またはRF信号端子Port3(3)
とRF信号端子Port1(1)との間の2系統であ
る。以下では、Port1(1)を2系統のRF線路に
共通の共通端子と呼び、Port2(2)とPort3
(3)とをRF線路が切り替えられる切替え端子と呼
ぶ。SPDTスイッチとは共通端子Port1(1)が
1つであり切替え端子Port2(2)、Port3
(3)が2つであるPINダイオードスイッチ回路であ
る。図3で、符号4はPINダイオードD1、5はPI
NダイオードD2、6と8とは切替え端子Port2
(2)と共通端子Port1(1)との間のRF線路に
おいてRF信号の直流成分をカットするDCカットコン
デンサ、7は切替え端子Port3(3)と共通端子P
ort1(1)との間のRF線路においてRF信号の直
流成分をカットするDCカットコンデンサ、16はPI
NダイオードD1(4)にバイアスを印加するバイアス
端子、17はPINダイオードD2(5)にバイアスを
印加するバイアス端子、18、19は各々PINダイオ
ードD1(4)またはD2(5)へ流れるバイアス電流
を決定する制限抵抗、14は本回路を直流的に閉じるた
めの片側が接地されたDCリターン回路用コイル、12
はバイアス端子16からDCリターン回路用コイル14
を経て接地に至る切替え端子Port2(2)側のバイ
アス線路へRF信号が漏れ出すことを防止するためのR
F信号漏れ出し防止用コイル、13はバイアス端子17
からDCリターン回路用コイル14を経て接地に至る切
替え端子Port3(3)側のバイアス線路へRF信号
が漏れ出すことを防止するためのRF信号漏れ出し防止
用コイル、9、10は各々切替え端子Port2(2)
側または切替え端子Port3(3)側のバイアス線路
へRF信号が漏れ出すことを防止するためのRF信号漏
れ出し防止用コンデンサである。
【0004】次に動作について説明する。まず、共通端
子Port1(1)と切替え端子Port2(2)との
間をオン状態、共通端子Port1(1)と切替え端子
Port3(3)との間をオフ状態にする場合を考え
る。バイアス端子16に正電圧(例えば+5V)を印加す
ると、PINダイオードD1(4)に順方向電圧が印加
されるためPINダイオードD1(4)はオン状態とな
る。共通端子Port1(1)と切替え端子Port2
(2)との間のインピーダンスはPINダイオードD1
(4)の順方向抵抗RF(一般的には数Ω)のみとなり
低インピーダンスとなるため、共通端子Port1
(1)と切替え端子Port2(2)との間はオン状態
となる。
【0005】共通端子Port1(1)と切替え端子P
ort2(2)との間がオン状態の時、バイアス端子1
7には負電圧(例えば−10V)が印加され、PINダ
イオードD2(5)には逆方向電圧が印加されるため、
PINダイオードD2(5)はオフ状態となる。共通端
子Port1(1)と切替え端子Port3(3)との
間のインピーダンスは、PINダイオードD2(5)の
接合容量Cj(一般的には0.1〜0.5pF程度)によ
る容量リアクタンスのみとなるため高インピーダンスと
なり、共通端子Port1(1)と切替え端子Port
3(3)との間はオフ状態となる。この結果、このPI
Nダイオードスイッチは切替え端子Port3(3)か
ら切替え端子Port2(2)へ切り替わる。
【0006】図4は、図3に示されたPINダイオード
スイッチ回路の等価回路を示す。図4で図3と同じ符号
を付した箇所は同じ部分であるため説明は省略する。図
4において、符号20はPINダイオードD1(4)の
順方向抵抗RF、21はPINダイオードD2(5)の
接合容量Cjである。
【0007】接合容量とは、ダイオードのPN接合の空
乏層が絶縁性を持ち、しかもその空乏層に空間電荷を蓄
えていることによる静電容量のことである。この接合容
量は空乏層の幅に反比例するため、ダイオードに逆バイ
アス電圧を加えて、正孔、電子のキャリヤを各々の極板
側へ引き寄せることにより、接合容量を小さくすること
ができる。
【0008】図5は、接合容量Cjの逆バイアス電圧依存
性を示す。図5において、縦軸は接合容量Cj(pF)、
横軸はダイオードに印加する逆バイアス電圧(V)であ
る。PINダイオードD2(5)の接合容量Cjの逆バイ
アス電圧依存性は、図5に示されるような特性を有して
いるため、安定した接合容量Cjを得るためには、高電圧
の逆バイアス電圧が必要であるという問題があった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】従来のPINダイオー
ドスイッチ回路は上述のように構成されているため、逆
バイアス電圧を高電圧にする必要があるという問題があ
った。逆バイアス電圧を低電圧にした場合、大電力のR
F信号が印加された時に、この大電力のRF信号によっ
て低電圧の逆バイアス電圧がスウィングされて接合容量
Cjが大きくなるため、PINダイオードスイッチ回路の
オフ側端子のアイソレーションが低下するという問題点
があった。
【0010】そこで、本発明の目的は、上記問題を解決
するためになされたものであり、低電圧の逆バイアス電
圧でPINダイオードスイッチ回路を駆動できると共
に、大電力のRF信号が印加された時でもPINダイオ
ードスイッチ回路のオフ側端子のアイソレーションの劣
化を防ぐことができるPINダイオードスイッチ回路お
よびPINダイオードスイッチ方法を提供することにあ
る。
【0011】
【課題を解決するための手段】この発明のPINダイオ
ードスイッチ回路は、高周波信号の通過経路を端子部と
共通端子部との間または該端子部と異なる他の端子部と
該共通端子部との間で切り替えるPINダイオードスイ
ッチ回路であって、アノード側が前記端子部に接続さ
れ、カソード側がノードを介して前記共通端子部に接続
されたPINダイオードと、前記PINダイオードのア
ノード側に正のバイアス電圧を印加するバイアス部と、
アノード側が前記他の端子部に接続され、カソード側が
前記ノードを介して前記共通端子部に接続された前記P
INダイオードと異なる他のPINダイオードと、前記
他のPINダイオードのアノード側に負のバイアス電圧
を印加する前記バイアス部と異なる他のバイアス部と、
前記PINダイオードから流れるバイアス電流を制限す
る制限抵抗を有し、前記ノードに接続された直流リター
ン部とを備え、前記正のバイアス電圧から前記PINダ
イオードの順方向電圧降下分を除いた前記ノードにおけ
る電圧と前記負のバイアス電圧との間の電位差が、オフ
バイアス電圧として前記他のPINダイオードに印加さ
れるものである。
【0012】ここで、この発明のPINダイオードスイ
ッチ回路において、前記直流リターン部は、前記制限抵
抗と並列に接続され片側が接地された、高周波信号が該
直流リターン部側へ漏れ出すことを防止するコンデンサ
と、一方が前記コンデンサと前記制限抵抗とに接続され
他方が前記ノード側に接続された、高周波信号が該直流
リターン部側へ漏れ出すことを防止するコイルとを備え
ることができるものである。
【0013】ここで、この発明のPINダイオードスイ
ッチ回路は、PINダイオードと、該PINダイオード
のアノード側に負のバイアス電圧を印加するバイアス部
と、該PINダイオードのアノード側に接続された端子
部とを有するPINダイオード回路ブロックをさらに1
ブロック以上備え、前記1ブロック以上のPINダイオ
ード回路ブロックは、各々PINダイオードのカソード
側が前記ノードに接続されることができるものである。
【0014】この発明のPINダイオードスイッチ方法
は、PINダイオードスイッチ回路を用いて高周波信号
の通過経路を前記端子部と前記共通端子部との間または
前記他の端子部と前記共通端子部との間で切り替えるP
INダイオードスイッチ方法であって、前記PINダイ
オードスイッチ回路は、アノード側が端子部に接続さ
れ、カソード側がノードを介して共通端子部に接続され
たPINダイオードと、前記PINダイオードのアノー
ド側に正のバイアス電圧を印加するバイアス部と、アノ
ード側が前記端子部と異なる他の端子部に接続され、カ
ソード側が前記ノードを介して前記共通端子部に接続さ
れた前記PINダイオードと異なる他のPINダイオー
ドと、前記他のPINダイオードのアノード側に負のバ
イアス電圧を印加する前記バイアス部と異なる他のバイ
アス部と、前記PINダイオードから流れるバイアス電
流を制限する制限抵抗を有し、前記ノードに接続された
直流リターン部とを備えており、前記正のバイアス電圧
から前記PINダイオードの順方向電圧降下分を除いた
前記ノードにおける電圧と前記負のバイアス電圧との間
の電位差を、オフバイアス電圧として前記他のPINダ
イオードに印加するものである。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して、本発明の
実施の形態を詳細に説明する。
【0016】実施の形態1.図1は、本発明の実施の形
態1におけるPINダイオードスイッチ回路をSPDT
スイッチの回路を例に用いて説明する。図1において、
符号1は共通端子Port1(共通端子部)、2、3は
各々切替え端子Port2(端子部)、Port3(他
の端子部)であり、RF線路は切替え端子Port2
(2)と共通端子Port1(1)との間または切替え
端子Port3(3)と共通端子Port1(1)との
間の2系統である。図1で、符号4はPINダイオード
D1(PINダイオード)、5はPINダイオードD2
(他のPINダイオード)、6と8とは切替え端子Po
rt2(2)と共通端子Port1(1)との間のRF
線路においてRF信号の直流成分をカットするDCカッ
トコンデンサ(6は端子部の要素、8は共通端子部の要
素)、7は切替え端子Port3(3)と共通端子Po
rt1(1)との間のRF線路においてRF信号の直流
成分をカットするDCカットコンデンサ(他の端子部の
要素)、16はPINダイオードD1(4)にバイアス
を印加するバイアス端子(バイアス部)、17はPIN
ダイオードD2(5)にバイアスを印加するバイアス端
子(他のバイアス部)、12はバイアス端子16からD
Cリターン部(後述)を経て接地に至る切替え端子Po
rt2(2)側のバイアス線路へRF信号が漏れ出すこ
とを防止するためのRF信号漏れ出し防止用コイル、1
3はバイアス端子17からDCリターン部を経て接地に
至る切替え端子Port3(3)側のバイアス線路へR
F信号が漏れ出すことを防止するためのRF信号漏れ出
し防止用コイル、9、10、11は各々切替え端子Po
rt2(2)側または切替え端子Port3(3)側の
バイアス線路へRF信号が漏れ出すことを防止するため
のRF信号漏れ出し防止用コンデンサ、14は切替え端
子Port2(2)側または切替え端子Port3
(3)側のバイアス線路へRF信号が漏れ出すことを防
止するためのRF信号漏れ出し防止用コイル、15はP
INダイオードD1(4)へ流れるバイアス電流を決定
する制限抵抗である。符号aはPINダイオードD1
(4)のカソード側、PINダイオードD2(5)のカ
ソード側およびDCカットコンデンサ8とが接続された
ノードである。RF信号漏れ出し防止用コイル14、R
F信号漏れ出し防止用コンデンサ14および制限抵抗1
5によりDCリターン部(直流リターン部)が構成され
ている。
【0017】次に動作について説明する。共通端子Po
rt1(1)と切替え端子Port2(2)との間をオ
ン状態、共通端子Port1(1)と切替え端子Por
t3(3)との間をオフ状態にする場合を考える。バイ
アス端子16に正電圧(例えば+5V)を印加し、バイア
ス端子17に負電圧(例えば−5V)を印加すると、PI
NダイオードD1(4)に順方向電圧が印加されるため
PINダイオードD1(4)はオン状態となる。共通端
子Port1(1)と切替え端子Port2(2)との
間のインピーダンスはPINダイオードD1(4)の順
方向抵抗RF(一般的には数Ω)のみとなり低インピー
ダンスとなるため、共通端子Port1(1)と切替え
端子Port2(2)との間はオン状態となる。
【0018】この時、DCリターン部の制限抵抗15に
はRF信号の交流成分の多くが取り除かれた直流電圧が
得られる。したがってノードa部には、バイアス端子1
6に印加された正電圧(+5V)からPINダイオード
D1(4)の順方向電圧降下分VF(約0.7V)分だけ
低下した電圧約+4.3V(=5V−0.7V)の電位
が現れる。順方向電圧降下分VFはバンドギャップに相
当する電圧であり、例えばSiの場合、約0.7Vであ
る。この時、バイアス端子17には負電圧(例えば−5
V)が印加されているので、結局PINダイオードD2
(5)には約9.3V(=4.3V−(−5V))の電
位差の逆バイアス電圧が印加されている。すなわち、P
INダイオードD1(4)のバイアス電流のDCリター
ン部に制限抵抗15を設けることにより、ノードa部と
バイアス端子17との間の電位差の電圧を逆バイアス電
圧(オフバイアス電圧)としてPINダイオードD2
(5)に印加することができる。上述された従来の技術
のように、PINダイオードD1(4)またはD2
(5)へ流れるバイアス電流を決定する制限抵抗18ま
たは19をバイアス端子16または17側に接続する変
わりに、本実施の形態1ではDCリターン回路部にバイ
アス電流を決定する制限抵抗15を設け、RF線路の電
位をオフセットさせている。
【0019】上述の説明では共通端子Port1(1)
と切替え端子Port2(2)との間をオン状態、共通
端子Port1(1)と切替え端子Port3(3)と
の間をオフ状態にする場合を考えた。しかし逆に共通端
子Port1(1)と切替え端子Port3(3)との
間をオン状態、共通端子Port1(1)と切替え端子
Port2(2)との間をオフ状態にする場合を考える
こともできる。この場合、バイアス端子17に正電圧
(例えば+5V)を印加し、バイアス端子16に負電圧
(例えば−5V)を印加する。PINダイオードD2
(5)に順方向電圧が印加されるためPINダイオード
D2(5)はオン状態となり、したがって共通端子Po
rt1(1)と切替え端子Port3(3)との間はオ
ン状態となる。この時ノードa部には、バイアス端子1
7に印加された正電圧(+5V)からPINダイオード
D2(5)の順方向電圧降下分VF(約0.7V)分だけ
低下した電圧約+4.3V(=5V−0.7V)の電位
が現れる。バイアス端子16には負電圧(−5V)が印
加されているので、結局PINダイオードD1(4)に
は約9.3V(=4.3V−(−5V))の電位差の逆
バイアス電圧が印加されている。すなわち、PINダイ
オードD2(5)のバイアス電流のDCリターン部に制
限抵抗15を設けることにより、ノードa部とバイアス
端子16との間の電位差の電圧を逆バイアス電圧(オフ
バイアス電圧)としてPINダイオードD1(4)に印
加することができる。
【0020】以上より、実施の形態1によれば、共通端
子Port1(1)と切替え端子Port2(2)との
間をオン状態、共通端子Port1(1)と切替え端子
Port3(3)との間をオフ状態にする場合、PIN
ダイオードD1(4)のバイアス電流のDCリターン部
に制限抵抗15を設けることにより、バイアス端子17
の負電圧が例えば−5Vのような低電圧の場合であって
も、PINダイオードD2(5)には例えば9.3Vの
ような高い電圧を逆バイアス電圧として印加することが
できる。このため、大電力のRF信号が入力した場合で
あってもオフ側端子(Port3(3))のアイソレー
ションを劣化させないことができる。共通端子Port
1(1)と切替え端子Port3(3)との間をオン状
態、共通端子Port1(1)と切替え端子Port2
(2)との間をオフ状態にする場合であっても同様の効
果を得ることができる。
【0021】実施の形態2.上述の実施の形態1ではオ
フ側の切替え端子が1個のSPDTスイッチの場合を示
したが、本実施の形態2ではオフ側の切替え端子がn個
(n=1を除く)のシングルポート・nターミナル(Si
ngle Port n Terminals : SPnT)スイッチの回路を
例に用いて説明する。図2は、本発明の実施の形態2に
おけるPINダイオードスイッチ回路をSPnTスイッ
チの回路を例に用いて説明する。図2で図1と同じ符号
を付したものは同じ機能を有するため説明は省略する。
【0022】図2において、符号3a、3bないし3n
は各々切替え端子Port3a、Port3bないしP
ort3n(端子部。全部でn個)であり、RF線路は
切替え端子Port3a(3a)と共通端子Port1
(1)との間ないし切替え端子Port3n(3n)と
共通端子Port1(1)との間のn系統である。図2
で、符号5a、5bないし5nは各々PINダイオード
D2a、D2bないしD2n(全部でn個)、7a、7
bないし7nは各々切替え端子Port3a(3a)、
Port3b(3b)ないしPort3n(3n)と共
通端子Port1(1)との間のRF線路においてRF
信号の直流成分をカットするDCカットコンデンサ(全
部でn個)、17a、17bないし17nは各々PIN
ダイオードD2a(5a)、D2b(5b)ないしD2
n(5n)にバイアスを印加するバイアス端子(バイア
ス部。全部でn個)、13a、13bないし13nは各
々バイアス端子17a、17bないし17nからDCリ
ターン部を経て接地に至る各切替え端子Port3a
(3a)、Port3b(3b)ないしPort3n
(3n)側のバイアス線路へRF信号が漏れ出すことを
防止するためのRF信号漏れ出し防止用コイル(全部で
n個)、10a、10bないし10nは各切替え端子P
ort3a(3a)、Port3b(3b)ないしPo
rt3n(3n)側のバイアス線路へRF信号が漏れ出
すことを防止するためのRF信号漏れ出し防止用コンデ
ンサ(全部でn個)である。PINダイオード5a(5
a)、バイアス端子17a、DCカットコンデンサ7a
および切替え端子Port3a(3a)により1個のP
INダイオード回路ブロックが構成されている。これに
RF信号漏れ出し防止用コイル13aとRF信号漏れ出
し防止用コンデンサ10aとを加えて1個のPINダイ
オード回路ブロックが構成されているとしても良い。他
のPINダイオード5b(5a)、バイアス端子17
b、DCカットコンデンサ7bおよび切替え端子Por
t3b(3b)、RF信号漏れ出し防止用コイル13b
およびRF信号漏れ出し防止用コンデンサ10b等につ
いても同様であるため説明は省略する。図2に示される
ように、本実施の形態2ではオフ側の切替え端子がn
(n>1)個のPINダイオード回路ブロックを有して
いる。
【0023】図2に示されるSPnTスイッチの回路に
おいて、バイアス端子16の駆動電圧を例えば+5Vと
し、バイアス端子17a等の駆動電圧を例えば−5Vと
すると、ノードb部には、バイアス端子16に印加され
た正電圧(+5V)からPINダイオードD1(4)の
順方向電圧降下分VF(約0.7V)分だけ低下した電圧
約4.3V(=5V−0.7V)の電位が現れる。オフ
側端子のPINダイオード5a等には−5Vが印加され
ているので、オフ側端子のPINダイオードD2a(5
a)等に印加される逆バイアス電圧は約9.3Vとな
り、実施の形態1と同様の効果を得ることができる。
【0024】以上より、実施の形態2によれば、実施の
形態1に加えてさらに複数のPINダイオード回路ブロ
ックをオフ側に設けた場合であっても、実施の形態1と
同様にPINダイオードD2a(5a)等には高い電圧
を逆バイアス電圧として印加することができるため、大
電力のRF信号が入力した場合であってもオフ側端子の
アイソレーションを劣化させないことができる。
【0025】上述された本願発明のPINダイオードス
イッチ回路および方法は、例えば移動体電話器における
送信部からアンテナ部への送信信号のRF線路またはア
ンテナ部から受信部への受信信号のRF線路のいずれか
をオン状態、他方をオフ状態とするアンテナスイッチに
用いることができる。この場合、例えば共通端子Por
t1(1)にアンテナ部を接続し、切替え端子Port
2(2)に送信部を接続し、切替え端子Port3
(3)に受信部を接続することができる。
【0026】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のPINダ
イオードスイッチ回路およびPINダイオードスイッチ
方法によれば、PINダイオードD1(4)のバイアス
電流のDCリターン部に制限抵抗15を設けることによ
り、ノードa部とバイアス端子17との間またはノード
b部とバイアス端子17a等との間の電位差の電圧を逆
バイアス電圧(オフバイアス電圧)としてPINダイオ
ードD1(4)に印加することができる。この結果、低
電圧の逆バイアス電圧でPINダイオードスイッチ回路
を駆動できると共に、大電力のRF信号が印加された時
でもPINダイオードスイッチ回路のオフ側端子のアイ
ソレーションの劣化を防ぐことができるPINダイオー
ドスイッチ回路およびPINダイオードスイッチ方法を
提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態1におけるPINダイオ
ードスイッチ回路を説明するためのSPDTスイッチの
回路図である。
【図2】 本発明の実施の形態2におけるPINダイオ
ードスイッチ回路を説明するためのSPnTスイッチの
回路図である。
【図3】 従来のPINダイオードスイッチ回路として
例示するSPDTスイッチの回路図である。
【図4】 図3に示されたPINダイオードスイッチ回
路の等価回路図である。
【図5】 接合容量Cjの逆バイアス電圧依存性を示す図
である。
【符号の説明】
1 RF信号端子Port1、 2 RF信号端子Po
rt2、 3、3a〜3n RF信号端子Port3、
Port3a〜Port3n、 4 PINダイオード
D1、 5、5a〜5n PINダイオードD2、D2
a〜D2n、6、7、7a〜7n、8 RF線路のDC
カットコンデンサ、 9、10、10a〜10n、11
バイアス線路へのRF信号漏れ出し防止用コンデン
サ、 12、13、13a〜13n バイアス線路への
RF信号漏れ出し防止用コイル、14 DCリターン回
路用コイル、 15、18、19 制限抵抗、 16、
17、17a〜17n バイアス端子、 20 PIN
ダイオードD1の順方向抵抗、 21 PINダイオー
ドD2の接合容量。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高周波信号の通過経路を端子部と共通端
    子部との間または該端子部と異なる他の端子部と該共通
    端子部との間で切り替えるPINダイオードスイッチ回
    路であって、 アノード側が前記端子部に接続され、カソード側がノー
    ドを介して前記共通端子部に接続されたPINダイオー
    ドと、 前記PINダイオードのアノード側に正のバイアス電圧
    を印加するバイアス部と、 アノード側が前記他の端子部に接続され、カソード側が
    前記ノードを介して前記共通端子部に接続された前記P
    INダイオードと異なる他のPINダイオードと、 前記他のPINダイオードのアノード側に負のバイアス
    電圧を印加する前記バイアス部と異なる他のバイアス部
    と、 前記PINダイオードから流れるバイアス電流を制限す
    る制限抵抗を有し、前記ノードに接続された直流リター
    ン部とを備え、 前記正のバイアス電圧から前記PINダイオードの順方
    向電圧降下分を除いた前記ノードにおける電圧と前記負
    のバイアス電圧との間の電位差が、オフバイアス電圧と
    して前記他のPINダイオードに印加されることを特徴
    とするPINダイオードスイッチ回路。
  2. 【請求項2】 前記直流リターン部は、 前記制限抵抗と並列に接続され片側が接地された、高周
    波信号が該直流リターン部側へ漏れ出すことを防止する
    コンデンサと、 一方が前記コンデンサと前記制限抵抗とに接続され他方
    が前記ノード側に接続された、高周波信号が該直流リタ
    ーン部側へ漏れ出すことを防止するコイルとを備えたこ
    とを特徴とする請求項1記載のPINダイオードスイッ
    チ回路。
  3. 【請求項3】 PINダイオードと、該PINダイオー
    ドのアノード側に負のバイアス電圧を印加するバイアス
    部と、該PINダイオードのアノード側に接続された端
    子部とを有するPINダイオード回路ブロックをさらに
    1ブロック以上備え、 前記1ブロック以上のPINダイオード回路ブロック
    は、各々PINダイオードのカソード側が前記ノードに
    接続されたことを特徴とする請求項1または2記載のP
    INダイオードスイッチ回路。
  4. 【請求項4】 PINダイオードスイッチ回路を用いて
    高周波信号の通過経路を前記端子部と前記共通端子部と
    の間または前記他の端子部と前記共通端子部との間で切
    り替えるPINダイオードスイッチ方法であって、前記
    PINダイオードスイッチ回路は、アノード側が端子部
    に接続され、カソード側がノードを介して共通端子部に
    接続されたPINダイオードと、前記PINダイオード
    のアノード側に正のバイアス電圧を印加するバイアス部
    と、アノード側が前記端子部と異なる他の端子部に接続
    され、カソード側が前記ノードを介して前記共通端子部
    に接続された前記PINダイオードと異なる他のPIN
    ダイオードと、前記他のPINダイオードのアノード側
    に負のバイアス電圧を印加する前記バイアス部と異なる
    他のバイアス部と、前記PINダイオードから流れるバ
    イアス電流を制限する制限抵抗を有し、前記ノードに接
    続された直流リターン部とを備えており、前記正のバイ
    アス電圧から前記PINダイオードの順方向電圧降下分
    を除いた前記ノードにおける電圧と前記負のバイアス電
    圧との間の電位差を、オフバイアス電圧として前記他の
    PINダイオードに印加することを特徴とするPINダ
    イオードスイッチ方法。
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