JP2001326041A - 結線変換コネクタ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】通信回線に用いられるケーブル間の接続特性を
任意に変更でき、かつ、ケーブルの長さを任意に変更で
きる結線変換コネクタを提供する。 【解決手段】結線変換コネクタ１は、ケーブル２１のプ
ラグ２３と嵌合可能な入力側ジャック３と、配列順番が
同じ入力側ジャック３のコンタクト３ａとそれぞれ電気
的に接続されたコンタクト５ａを備えたストレート結線
用出力側ジャック５と、一部は配列順番が異なる入力側
ジャック３のコンタクト３ａと電気的に接続されてお
り、残りは配列順番が同じ入力側ジャック３のコンタク
ト３ａと電気的に接続されたコンタクト７ａを備えたク
ロス結線用出力側ジャック７と、配列順番が異なる入力
側ジャック３のコンタクト３ａとそれぞれ電気的に接続
されているコンタクト９ａを備えたフルクロス結線用出
力側ジャック９とを有する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、たとえば、通信機
器間の接続に用いるケーブル同士を結線するための結線
変換コネクタに関する。

【０００２】

【従来の技術】たとえば、電話機、コンピュータ、周辺
機器等の端末間の通信回線に用いられるケーブルは、一
般に、複数の配線からなる配線部と、この配線部の両端
部に接続されるプラグとを備えている。このようなケー
ブルの各配線は、プラグに設けられたコンタクト番号順
に配列されたコンタクトに電気的に接続されている。対
応するコンタクト番号のコンタクト同士が接続されたケ
ーブルは、ストレート結線ケーブルと呼ばれている。複
数のコンタクトのうち、一部のコンタクトのコンタクト
番号が対応していないケーブルはクロス結線ケーブルと
呼ばれる。全てのコンタクトのコンタクト番号が対応し
ていないケーブルはフルクロス結線ケーブルと呼ばれ
る。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】ところで、機器にケー
ブルを接続する際には、機器の仕様に応じてストレート
結線ケーブル、クロス結線ケーブルおよびフルクロス結
線ケーブルのいずれかを用意して接続する。このため、
機器の仕様に応じて接続特性の異なるケーブルを用意す
る必要があり、たとえば、ケーブルの選択を間違ったよ
うな場合には、通信ができず、また、適切な接続特性の
ケーブルへの変更にも時間を要する。また、機器の仕様
が変更された場合にも、適切なケーブルを用意する必要
がある。さらに、機器間を接続する際に必要な長さのケ
ーブルを用意する必要もあり、ケーブルを延長するに
は、新たなケーブルが必要になる。

【０００４】本発明は、上述の問題に鑑みて成されたも
のであって、通信回線に用いられるケーブル間の接続特
性を任意に変更でき、かつ、ケーブルの長さを任意に変
更できる結線変換コネクタを提供することを目的とす
る。

【０００５】

【課題を解決するための手段】本発明の結線変換コネク
タは、通信回線用のケーブル間を電気的に接続する結線
変換コネクタであって、前記ケーブルのプラグと嵌合可
能な入力側ジャックと、前記ケーブルのプラグと嵌合可
能であり、配列順番が同じ前記入力側ジャックのコンタ
クトとそれぞれ電気的に接続されたコンタクトを備えた
ストレート結線用出力側ジャックと、前記ケーブルのプ
ラグと嵌合可能であり、一部は配列順番が異なる前記入
力側ジャックのコンタクトと電気的に接続されており、
残りは配列順番が同じ前記入力側ジャックのコンタクト
と電気的に接続されたコンタクトを備えたクロス結線用
出力側ジャックと、前記ケーブルのプラグと嵌合可能で
あり、配列順番が異なる前記入力側ジャックのコンタク
トとそれぞれ電気的に接続されているコンタクトを備え
たフルクロス結線用出力側ジャックとを有する。

【０００６】好適には、前記ケーブルは、複数の配線
と、当該配線の両端部に接続されたプラグとを備え、一
方の前記プラグのコンタクトは、配列順番が同じ他方の
前記プラグのコンタクトと電気的に接続されている。

【０００７】前記入力側ジャック、ストレート結線用出
力側ジャック、クロス結線用出力側ジャックおよびフル
クロス結線用出力側ジャックは、それぞれ８極のコンタ
クトを備えている。

【０００８】本発明の結線変換コネクタは、電話機用の
ケーブルの結線に用いられる。

【０００９】本発明では、一のケーブルのプラグを入力
側ジャックに装着する。この一のケーブルの配線を他の
ケーブルの配線にストレート結線したい場合には、他の
ケーブルのプラグをストレート結線用出力側ジャックに
装着すると、双方のケーブルの配線はストレート結線さ
れる。一のケーブルの配線を他のケーブルの配線にクロ
ス結線したい場合には、他のケーブルのプラグをクロス
結線用出力側ジャックに装着すると、双方のケーブルの
配線はクロス結線される。一のケーブルの配線を他のケ
ーブルの配線にフルクロス結線したい場合には、他のケ
ーブルのプラグをフルクロス結線用出力側ジャックに装
着すると、双方のケーブルの配線はフルクロス結線され
る。

【００１０】

【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して説明する。図１は、本発明の一実施形
態に係る結線変換コネクタの外観斜視図である。図１に
おいて、結線変換コネクタ１は、ケース２に、入力側ジ
ャック３と、ストレート結線用出力側ジャック５と、ク
ロス結線用出力側ジャック７と、フルクロス結線用出力
側ジャック９とを内蔵している。

【００１１】図２は、ジャックの構造の一例を示す斜視
図である。入力側ジャック３、ストレート結線用出力側
ジャック５、クロス結線用出力側ジャック７およびフル
クロス結線用出力側ジャック９は、たとえば、図２に示
す構造を備えている。図２に示すように、入力側ジャッ
ク３、ストレート結線用出力側ジャック５、クロス結線
用出力側ジャック７およびフルクロス結線用出力側ジャ
ック９は、後述するケーブルのプラグが嵌合する所定形
状の嵌合凹部３ｂ（５ｂ，７ｂ，９ｂ）を備えており、
この嵌合凹部３ｂ内に複数極（８極）のコンタクト３ａ
（５ａ，７ａ，９ａ）が配列されている。

【００１２】コンタクト３ａ（５ａ，７ａ，９ａ）は、
たとえば、銅合金等の導電性材料から形成され、可撓性
を有する。

【００１３】図３は、上記の入力側ジャック３、ストレ
ート結線用出力側ジャック５、クロス結線用出力側ジャ
ック７およびフルクロス結線用出力側ジャック９に装着
可能なプラグを備えたケーブルの構成を示す斜視図であ
る。ケーブル２１は、複数（８本）の導電配線からなる
配線部２２と、配線部２２の両端部に接続されたプラグ
２３とを備えている。

【００１４】ケーブル２１の両端のプラグ２３は、同一
形状であり、上記のジャック３（，７，９）の嵌合凹部
３ｂ（５ｂ，７ｂ，９ｂ）に嵌合可能な形状に成形され
ている。このプラグ２３には、ジャック３（５，７，
９）の各コンタクト３ａ（５ａ，７ａ，９ａ）が嵌まる
複数条（８条）の溝部２３ｂが形成されている。この溝
部２３ｂの底部には、ジャック３（５，７，９）の各コ
ンタクト３ａ（５ａ，７ａ，９ａ）に接触可能に配置さ
れたコンタクト２３ａが設けられている。コンタクト２
３ａたとえば、銅合金等の導電性材料から形成されてい
る。

【００１５】また、プラグ２３は、ジャック３（５，
７，９）の嵌合凹部３ｂ（５ｂ，７ｂ，９ｂ）に装着さ
れたときに、当該嵌合凹部３ｂ（５ｂ，７ｂ，９ｂ）か
らの脱落防止のための係止部２３ｃを備えている。

【００１６】さらに、ケーブル２１の一方のプラグ２３
の各コンタクト２３ａは、配線部２２の各配線にそれぞ
れ電気的に接続されており、これら配線は他方のプラグ
２３の配列順番が同じコンタクト２３ａに電気的に接続
されている。すなわち、ケーブル２１の各プラグ２３
は、互いに同じ配列順番のコンタクト２３ａ同士が電気
的に接続されており、ケーブル２１はストレート結線ケ
ーブルである。

【００１７】図４は、結線変換コネクタ１内における接
続状態を示す図である。図４において、入力側ジャック
３の各コンタクト３ａは、ストレート結線用出力側ジャ
ック５の同じ配列順番（コンタクト番号）のコンタクト
５ａにそれぞれ電気的に接続されている。すなわち、入
力側ジャック３とストレート結線用出力側ジャック５と
はストレート結線されている。

【００１８】また、入力側ジャック３のコンタクト番号
１のコンタクト３ａがクロス結線用出力側ジャック７の
コンタクト番号３のコンタクト５ａ、コンタクト番号２
のコンタクト３ａがクロス結線用出力側ジャック７のコ
ンタクト番号６のコンタクト５ａ、コンタクト番号３の
コンタクト３ａがクロス結線用出力側ジャック７のコン
タクト番号１のコンタクト５ａ、コンタクト番号４のコ
ンタクト３ａがクロス結線用出力側ジャック７のコンタ
クト番号４のコンタクト５ａ、コンタクト番号５のコン
タクト３ａがクロス結線用出力側ジャック７のコンタク
ト番号５のコンタクト５ａ、コンタクト番号６のコンタ
クト３ａがクロス結線用出力側ジャック７のコンタクト
番号２のコンタクト５ａ、コンタクト番号７のコンタク
ト３ａがクロス結線用出力側ジャック７のコンタクト番
号７のコンタクト５ａ、コンタクト番号８のコンタクト
３ａがクロス結線用出力側ジャック７のコンタクト番号
８のコンタクト５ａにそれぞれ電気的に接続されてい
る。すなわち、入力側ジャック３とクロス結線用出力側
ジャック７とはクロス結線されている。

【００１９】さらに、入力側ジャック３のコンタクト番
号１のコンタクト３ａがフルクロス結線用出力側ジャッ
ク９のコンタクト番号３のコンタクト５ａ、コンタクト
番号２のコンタクト３ａがフルクロス結線用出力側ジャ
ック９のコンタクト番号６のコンタクト５ａ、コンタク
ト番号３のコンタクト３ａがフルクロス結線用出力側ジ
ャック９のコンタクト番号１のコンタクト５ａ、コンタ
クト番号４のコンタクト３ａがフルクロス結線用出力側
ジャック９のコンタクト番号５のコンタクト５ａ、コン
タクト番号５のコンタクト３ａがフルクロス結線用出力
側ジャック９のコンタクト番号４のコンタクト５ａ、コ
ンタクト番号６のコンタクト３ａがフルクロス結線用出
力側ジャック９のコンタクト番号２のコンタクト５ａ、
コンタクト番号７のコンタクト３ａがフルクロス結線用
出力側ジャック９のコンタクト番号８のコンタクト５
ａ、コンタクト番号８のコンタクト３ａがフルクロス結
線用出力側ジャック９のコンタクト番号７のコンタクト
５ａにそれぞれ電気的に接続されている。すなわち、入
力側ジャック３とフルクロス結線用出力側ジャック９と
はフルクロス結線されている。

【００２０】次に、上記構成の結線変換コネクタ１を用
いた結線方法を図５を参照して説明する。図５におい
て、前提として、サーバ３２とサーバ３３との間の通信
回線はフルクロス結線で接続される必要があり、サーバ
３３とサーバ３５との間の通信回線はクロス結線で接続
される必要がある。また、サーバ３２とパーソナルコン
ピュータ（以下、パソコンとする）３１との間、サーバ
３３とパソコン３６との間およびサーバ３３とパソコン
３４との間の通信回線は、ストレート結線で接続される
必要がある。

【００２１】上記の前提から、サーバ３２とパソコン３
１との間は、ケーブル２１によって接続する。同様に、
サーバ３５とパソコン３６との間は、ケーブル２１によ
って接続する。

【００２２】サーバ３３とサーバ３５との間は、２本の
ケーブル２１を使用し、それぞれのケーブル２１の一方
のプラグ２３をサーバ３３およびサーバ３５にそれぞれ
設けられたジャックに装着する。さらに、これらケーブ
ル２１のうち、一方のケーブル２１のプラグ２３を結線
変換用コネクタ１の入力側ジャック３に装着するととも
に、他方のケーブル２１のプラグ２３をこの結線変換用
コネクタ１のクロス結線用ジャック７に装着する。これ
により、サーバ３３とサーバ３５との間のクロス結線に
よる接続が完了する。

【００２３】サーバ３３とサーバ３２との間は、２本の
ケーブル２１を使用し、ケーブル２１の一方のプラグ２
３をサーバ３３およびサーバ３２にそれぞれ設けられた
ジャックに装着する。さらに、これらケーブル２１のう
ち、一方のケーブル２１のプラグ２３を結線変換用コネ
クタ１の入力側ジャック３に装着するとともに、他方の
ケーブル２１のプラグ２３をこの結線変換用コネクタ１
のフルクロス結線用ジャック９に装着する。これによ
り、サーバ３３とサーバ３２との間のフルクロス結線に
よる接続が完了する。

【００２４】サーバ３３とパソコン３４との間は、スト
レート結線により接続する必要がありケーブル２１によ
って直接接続することができるが、サーバ３３とパソコ
ン３４との配置が離れている場合には、規定の長さのケ
ーブル２１では足りないことがある。このような場合
に、２本のケーブル２１を用意し、ケーブル２１の一方
のプラグ２３をサーバ３３およびパソコン３４にそれぞ
れ設けられたジャックに装着する。さらに、一方のケー
ブル２１のプラグ２３を結線変換用コネクタ１の入力側
ジャック３に装着するとともに、他方のケーブル２１の
プラグ２３をこの結線変換用コネクタ１のストレート結
線用ジャック５に装着する。これにより、離れて配置さ
れたサーバ３３とパソコン３４との間のストレート結線
による接続が完了する。

【００２５】以上のように、本実施形態では、各機器間
でストレート結線、クロス結線あるいはフルクロス結線
がそれぞれ必要なシステムにおいて、結線変換用コネク
タ１およびストレート結線ケーブルであるケーブル２１
のみを用いてこれらの結線を全て実現することができ
る。この結果、クロス結線ケーブルあるいはフルクロス
結線ケーブルを使用する必要がなくなり、通信機器間の
接続に用いるケーブルを簡素化でき、結線の管理が不要
になる。

【００２６】また、本実施形態によれば、通信機器の仕
様が変更されることによって、機器間の結線方法が変わ
っても、この結線方法に対応するケーブルを新たに用意
する必要がなく、結線変換用コネクタ１の接続関係を変
更するのみで容易に対応することができる。

【００２７】また、本実施形態によれば、機器間を接続
するケーブルの長さを延長したい場合にも、複数のケー
ブルを結線変換用コネクタ１を介して相互に接続するこ
とにより、容易に対応することができる。

【００２８】また、本実施形態によれば、結線方法の選
択ミスにより、機器間での通信が不能な状態が発生して
も、結線変換用コネクタ１を用いて結線方法を変更する
ことで即座に対応することができる。

【００２９】本発明は、上述した実施形態に限定されな
い。上述した実施形態では、サーバやパソコンとの間の
通信回線の接続に本発明の結線変換用コネクタを用いた
場合について説明したが、本発明の結線変換用コネクタ
は電話機の通信回線にも適用可能である。

【００３０】

【発明の効果】本発明によれば、ストレート結線ケーブ
ルのみを使用して使用の異なる種々の機器の通信回線へ
の対応が可能となる。また、本発明によれば、ストレー
ト結線ケーブルを任意の長さに延長することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施形態に係る結線変換コネクタの
外観斜視図である。

【図２】プラグの構造の一例を示す斜視図である。

【図３】ケーブルの構造の一例を示す斜視図である。

【図４】結線変換コネクタ内における接続状態を示す図
である。

【図５】本発明の結線変換コネクタを用いた結線方法を
説明するための図である。

【符号の説明】

１…結線変換コネクタ、３…入力側ジャック、３ａ…コ
ンタクト、５…ストレート結線用ジャック、５ａ…コン
タクト、７…クロス結線用ジャック、７ａ…コンタク
ト、９…フルクロス結線用ジャック、９ａ…コンタク
ト、２１…ケーブル、２２…配線部、２３…プラグ、２
３ａ…コンタクト。

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】通信回線用のケーブル間を電気的に接続す
   る結線変換コネクタであって、 前記ケーブルのプラグと嵌合可能な入力側ジャックと、 前記ケーブルのプラグと嵌合可能であり、配列順番が同
   じ前記入力側ジャックのコンタクトとそれぞれ電気的に
   接続されたコンタクトを備えたストレート結線用出力側
   ジャックと、 前記ケーブルのプラグと嵌合可能であり、一部は配列順
   番が異なる前記入力側ジャックのコンタクトと電気的に
   接続されており、残りは配列順番が同じ前記入力側ジャ
   ックのコンタクトと電気的に接続されたコンタクトを備
   えたクロス結線用出力側ジャックと、 前記ケーブルのプラグと嵌合可能であり、配列順番が異
   なる前記入力側ジャックのコンタクトとそれぞれ電気的
   に接続されているコンタクトを備えたフルクロス結線用
   出力側ジャックとを有する結線変換コネクタ。
2. 【請求項２】前記ケーブルは、複数の配線と、当該配線
   の両端部に接続されたプラグとを備え、 一方の前記プラグのコンタクトは、配列順番が同じ他方
   の前記プラグのコンタクトと電気的に接続されている請
   求項１に記載の結線変換コネクタ。
3. 【請求項３】前記入力側ジャック、ストレート結線用出
   力側ジャック、クロス結線用出力側ジャックおよびフル
   クロス結線用出力側ジャックは、それぞれ８極のコンタ
   クトを備えている請求項１に記載の結線変換コネクタ。
4. 【請求項４】電話機用のケーブルの結線に用いられる請
   求項１に記載の結線変換コネクタ。