JP2001325858A - 多方向入力装置 - Google Patents

多方向入力装置

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JP2001325858A
JP2001325858A JP2000347455A JP2000347455A JP2001325858A JP 2001325858 A JP2001325858 A JP 2001325858A JP 2000347455 A JP2000347455 A JP 2000347455A JP 2000347455 A JP2000347455 A JP 2000347455A JP 2001325858 A JP2001325858 A JP 2001325858A
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movable electrode
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 部品点数が少なく、且つ組立性が良好で、安
価な多方向入力装置を提供すること。 【解決手段】 上壁1eを有する枠体1と、固定電極部
10を有するプリント配線基板9と、揺動操作可能な操
作軸3とを備え、操作軸3に可動電極部7を固定電極部
10と対向して配設し、操作軸3の傾動操作によって、
可動電極部7と固定電極部10との対向面積が可変さ
れ、可動電極部7と固定電極部10との間の静電容量の
変化により、操作軸の傾動方向を検出するようにしたこ
と。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、多方向入力装置に
係わり、操作軸を揺動操作することによって、可変蓄電
器を操作し、操作軸の操作方向を入力することのできる
多方向入力装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、例えば、コンピュータゲーム
機のコントローラや四チャンネルのホームシアター装置
やカーオーディオ装置などの前後左右に配置された四つ
のスピーカのバランスコントローラとして多方向入力装
置が用いられている。ここで、従来の多方向入力装置に
ついて、図面を用いて説明する。図10は、従来の多方
向入力装置を示す縦断面図、図11は、従来の多方向入
力装置を示す横断面図である。
【0003】従来の多方向入力装置は、図10、11に
示すように、ケーシング11の上壁11aには、自在軸
受け12を介して操作レバー13の支持部13aが支持
されており、操作レバー13は任意の方向に所定角度傾
倒可能である。
【0004】ケーシング11の内部には、ほぼU字状の
第1アーム14と、第2アーム15とが略十字状に配設
されており、第1アーム14は、Y軸方向(図5の上下
方向)に沿うY軸の軸芯回りに回動自在で、第2アーム
15は、X軸方向(図5の左右方向)に沿うX軸の軸芯
回りに回動自在である。即ち、第1アーム14は、ケー
シング11の側壁11bを貫通するピン16によって一
端部を回動自在に支持され、他端部をケーシング11の
側壁11bの外面側に取り付けられた第1可変抵抗器1
7から外方に突出してケーシング11の側壁11bを貫
通する所定角度回動自在な入力軸18に固定している。
【0005】また、第2アーム15は、ケーシング11
の側壁11bを貫通するピン19によって一端部を回動
自在に支持され、他端部をケーシング11の側壁11b
の外面側に取り付けられた第2可変抵抗器20から外方
に突出してケーシング11の側壁11bを貫通する所定
角度回動自在な入力軸21に固定している。
【0006】また、第1アーム14と第2アーム15と
には、長手方向に沿う長孔22、23がそれぞれ穿設さ
れており、操作レバー13の下端部は、長孔22と、長
孔23との双方を貫通している。従って、操作レバー1
3を任意方向に傾動(傾斜)させれば、操作レバー13
のX軸方向の傾動角度に応じて第1可変抵抗器17の入
力軸18が回動し、且つ、操作レバー13のY軸方向の
傾動角度に応じて第2可変抵抗器20の入力軸21が回
動する。
【0007】また、前記第1可変抵抗器17と前記第2
可変抵抗器20とは、図示していないが印刷形成された
カーボン抵抗体や電極ターミナルを有する絶縁基板と、
前記カーボン抵抗体上を摺動する摺動子と、前記電極タ
ーミナルに接続された端子と、これらを収納する筐体と
を有している。
【0008】また、ケーシング11の側壁11bの外面
側には、絶縁体から成る複数個のブラケット24を介し
てアンプ基板25が取り付けられており、アンプ基板2
5には、集積回路等からなる増幅回路(図示せず)等が
実装されている。
【0009】次に、この多方向入力装置の動作について
説明する。先ず、操作レバー13を任意の方向に傾動
(傾斜)させると、第1アーム14がピン16を中心と
して回動すると同時に、第2アーム15がピン19を中
心として回動する。ここで第1アーム14の回動角度
は、操作レバー13のX軸方向の傾動角度に対応してお
り、第1可変抵抗器17の入力軸18は、第1アーム1
4と一体に回動する。従って、操作レバー13のX軸方
向の傾動角度に応じて第1可変抵抗器17の抵抗値が変
化する。
【0010】同様に、第2アーム15の回動角度は、Y
軸方向の傾動角度に対応しており、第2可変抵抗器20
の入力軸21は、第2アーム15と一体に回動する。従
って、操作レバー13のY軸方向の傾動角度に応じて第
2可変抵抗器20の抵抗値が変化する。即ち、操作レバ
ー13の傾斜のX、及びY成分を、この第1可変抵抗器
17と第2可変抵抗器20との各抵抗値の変化によって
検出し、例えば、コンピュータゲーム機のキャラクター
の動きをコントロールしたり、四チャンネルのホームシ
アター装置やカーオーディオ装置などの前後左右に配置
された四つのスピーカのバランスをコントロールするこ
とが出来る。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
多方向入力装置では、上述の如く操作レバー13の任意
の方向への傾動によって、第1、第2可変抵抗器17、
20の各抵抗値が変化するのだが、該第1、第2可変抵
抗器17、20は、カーボン抵抗体や電極ターミナルを
有する絶縁基板と、摺動子と、端子と、筐体とを有して
いることから部品点数が多く、よって組立工数が多くな
り、コスト高な可変抵抗器であって、よって多方向入力
装置が高価になるという問題がある。
【0012】本発明の多方向入力装置は、上述の問題点
を解決するもので、部品点数が少なく、且つ組立性が良
好で、安価な多方向入力装置を提供することを目的とす
る。
【0013】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
の第1の手段として本発明の多方向入力装置は、上壁を
有する枠体と、前記枠体の下部を蓋閉し、固定電極部を
有するプリント配線基板と、前記枠体に支持され、前記
上壁に対して揺動操作する操作軸とを備え、前記操作軸
に可動電極部を前記固定電極部と対向して配設し、前記
操作軸の傾動操作によって、前記可動電極部を駆動させ
ることにより、前記可動電極部と前記固定電極部との対
向面積が可変され、前記可動電極部と前記固定電極部と
の間の静電容量値の変化量により前記操作軸の傾動方向
を検出するような構成とした。
【0014】また、前記課題を解決するための第2の手
段として、前記枠体の内部には、互いに対向する前記枠
体の側壁に両端部が支持されて連動部材が架設され、該
連動部材は前記両端部方向に長い長溝が貫通形成され、
前記操作軸は、前記長溝の貫通方向に挿通されて前記連
動部材に支持され、前記操作軸が前記長溝の長手方向、
及び前記長手方向と直交する方向に揺動操作可能とし、
前記操作軸が前記長溝の長手方向に揺動するときは、前
記操作軸のみが回動し、前記操作軸が前記長手方向と直
交する方向に揺動するときは、前記操作軸によって前記
連動部材が前記両端部を中心に回動するような構成とし
た。
【0015】また、前記課題を解決するための第3の手
段として、前記プリント配線基板の前記固定電極上に
は、前記可動電極部を有するスライド部材を配設し、該
スライド部材は前記操作軸の揺動操作によって前記プリ
ント配線基板面に沿って移動可能とし、前記操作軸の揺
動操作によって、前記可動電極部が前記固定電極部上を
該固定電極部と平行移動するような構成とした。
【0016】また、前記課題を解決するための第4の手
段として、前記スライド部材は樹脂材料からなり、前記
固定電極部と対向する側に前記可動電極部を固着した構
成とした。
【0017】また、前記課題を解決するための第5の手
段として、前記スライド部材は樹脂材料からなり、外周
表面に金属メッキを施して前記可動電極部を形成した構
成とした。
【0018】また、前記課題を解決するための第6の手
段として、前記固定電極部は、前記プリント配線基板の
表面に導体によってパターン形成された構成とした。
【0019】また、前記課題を解決するための第7の手
段として、前記固定電極部は、接地電極部と、該接地電
極部に併設された非接地電極部とを有し、前記接地電極
部と前記非接地電極部とは共と前記可動電極部に対向
し、前記操作軸を傾動操作して前記可動電極部を駆動す
ることにより、前記固定電極部と前記可動電極部との間
の静電容量値を変化させるような構成とした。
【0020】また、前記課題を解決するための第8の手
段として、前記固定電極は、十字状に配置された4個の
接地電極部と、該各接地電極部の間に前記非接地電極を
併設し、該非接地電極部は、第1、第2、第3、及び第
4非接地電極部からなり、前記各接地電極部と前記第1
〜第4非接地電極部とによって、前記固定電極部が略円
形状に形成され、前記各接地電極部と前記第1〜第4非
接地電極部とは前記可動電極部と対向し、前記操作軸の
X方向の変位を、前記第1非接地電極部と前記可動電極
部との間、及び前記第2非接地電極部と前記可動電極部
との間のそれぞれの静電容量値の和と、前記第3非接地
電極部と前記可動電極部との間、及び前記第4非接地電
極部と前記可動電極部との間のそれぞれの静電容量値の
和との差を演算して算出し、前記操作軸のY方向の変位
を、前記第1非接地電極部と前記可動電極部との間、及
び前記第4非接地電極部と前記可動電極部との間のそれ
ぞれの静電容量値の和と、前記第2固定電極部と前記可
動電極部との間、及び前記第3固定電極部と前記可動電
極部との間のそれぞれの静電容量値の和との差を演算し
て算出し、このX方向、及びY方向の変位の演算から前
記操作軸の傾動方向を検出するような構成とした。
【0021】また、前記課題を解決するための第9の手
段として、前記可動電極部と前記固定電極部との間に絶
縁フィルムが配設され、前記可動電極部が前記絶縁フィ
ルム上を摺接するような構成とした。
【0022】また、前記課題を解決するための第10の
手段として、前記絶縁フィルムが、前記プリント配線基
板上に前記固定電極部を覆うように載置され、前記絶縁
フィルムを前記プリント配線基板と前記枠体の下部とで
挟み込んで取り付けた構成とした。
【0023】また、前記課題を解決するための第11の
手段として、前記プリント配線基板は、スイッチ部を有
し、該スイッチ部は、前記プリント配線基板上に形成し
たスイッチ回路と、該スイッチ回路上に配設したドーム
状の可動接点とからなり、前記操作軸の押圧操作によっ
て前記連動部材の一端部が前記可動接点を押圧して反転
させると前記スイッチ部がON/OFFするような構成
とした。
【0024】また、前記課題を解決するための第12の
手段として、前記絶縁フィルムは、前記可動接点上を被
覆可能に延長形成され、前記絶縁フィルムに前記可動接
点を貼付した構成とした。
【0025】また、前記課題を解決するための第13の
手段として、前記絶縁フィルムは、前記可動接点を貼付
する部分に粘着部を形成した構成とした。
【0026】また、前記課題を解決するための第14の
手段として、前記プリント配線基板は、前記円形状の前
記固定電極の外周部に複数のスリット状の溝を貫通形成
した構成とした。
【0027】
【発明の実施の形態】以下、本発明の多方向入力装置の
実施の形態について図面を用いて説明する。図1は、本
発明の実施の形態を示す分解斜視図であり、図2は本発
明に係わるプリント配線基板の平面図であり、図3は本
発明に係わるスライド部材の要部断面図であり、図4、
図5は本発明に係わる静電容量値の演算について説明す
る図であり、図6は本発明に係わるスイッチ部の要部断
面図であり、図7は本発明のその他の実施の形態に係わ
るスライド部材の要部断面図であり、図8は本発明のそ
の他の実施の形態に係わるプリント配線基板の要部平面
図であり、図9は本発明に係わる静電容量の変化量を説
明する図である。
【0028】本発明の多方向入力装置は、図1に示すよ
うに、合成樹脂材料等から成り、成型加工によって形成
された枠体1が配設され、この枠体1は、周囲を囲む側
壁1a、1b、1c、1dを有し、内部が空洞で、下部
が開放され、外形が略直方体に形成されている。また、
枠体1の上部が上壁1eで蓋閉され、この上壁1eの中
央部には、略円形状の操作孔1fが形成されている。ま
た、側壁1a、1b、1c、1dの図示下部の開放端に
鍔部1gが形成され、2つの側壁1a、1b近傍の鍔部
1g上の2カ所、及び側壁1c、1dが対向する角部近
傍の鍔部1g上(図示せず)の1カ所の、合計3カ所に
円柱状の保持部1hが所定の高さで、図示上方に突出形
成されている。
【0029】この3カ所の保持部1hのそれぞれには、
下面側から所定の深さのネジ穴(図示せず)が形成され
ている。そして、枠体1の下面である鍔部1gの下面が
平坦状に形成されている。
【0030】また、側壁1a側の鍔部1gの図示左寄り
には円形状の位置決め孔1jと、側壁1c側の鍔部1g
の図示左寄りには長円形状の位置決め孔1kとが貫通形
成されている。また、側壁1aには、略中央部に丸孔1
mが形成され、更に、側壁1aに対向する側壁1cに
は、前記丸孔1mが対向する位置が略半円状でこの半円
状の下方が鍔部1gを含んで切り抜きされた支持溝1n
が形成されている。前記側壁1aの丸孔1mの中心と、
側壁1cの支持溝1n上部の半円の中心とを結ぶ線は、
上壁1eと平行になるように形成されている。
【0031】また、枠体1の内部には、互いに対向する
側壁1a、1cに両端部が支持されて連動部材2が配設
されている。この連動部材2は、例えば、合成樹脂材料
等から成り、成形加工で形成され、略中央部に外形が略
長方形状の支持部2aを有し、この支持部2aは、略中
央部の長手方向に長溝2bが図示上下方向に貫通形成さ
れている。また、支持部2aは、長手方向に長溝2bを
挟んで互いに対向して形成された一対の側壁2cと、短
手方向に長溝2bを挟んで互いに対向して形成された一
対の側壁2dとが形成されている。即ち、長溝2bは、
側壁2cと側壁2dとに囲まれて空洞状に形成されてい
る。
【0032】また、支持部2aの長手方向の略中央部で
ある側壁2c、2cの中央部には、それぞれ丸孔部2
e、2eが形成され、短手方向の側壁2c、2cから
は、第1、第2アーム部2f、2gが、支持部1aの長
手方向と平行方向にそれぞれ延出形成されている。前記
第2アーム部2gは、所定の径寸法に形成された軸部2
hと、この軸部2hの先端部から図示下方に所定寸法突
出形成されたスイッチ操作部2jとで構成されている。
そして、連動部材2は、第1アーム部2fが枠体1の側
壁1aの丸孔1mに回転自在に軸支され、第2アーム部
2gの軸部2hが枠体1の側壁1cの支持溝1nに回転
自在で、且つ上下動自在に軸支されて、枠体1の内部に
架設されるようになっている。
【0033】また、連動部材2の長溝2b内に嵌合して
回動操作可能な操作軸3は、合成樹脂材料から成り、成
形加工により断面形状が小判形状の摘み部3aと、摘み
部3aの図示下方に延設された外形が角柱状の筒部3b
とが形成されている。また、筒部3bには、内部が円形
で空洞状の収納部(図示せず)が所定の深さで形成され
て、下方が開放され、周囲が平坦な外壁で覆われて角柱
状になっている。
【0034】前記収納部(図示せず)の内部には、摘み
部3aの同一軸心上の図示下方に延長形成された円柱状
の軸部3cが形成され、この軸部3cの先端部が収納部
(図示せず)より所定量だけ図示下方側に突出した状態
になっている。また、筒部3bの平坦な外壁の一方の対
向面からそれぞれ外方に向かって突出形成された略半円
状の軸支部3d、3dが形成されている。
【0035】前記操作軸3の摘み部3aは、連動部材2
の長溝2dに挿通され、軸支部3d、3dが、連動部材
2の丸孔部2e、2eに嵌入されている。そして、摘み
部3aに矢印Y−Y方向に傾動させると、操作軸3は、
軸支部3dを支点として矢印Y−Y方向に回動可能にな
っている。また、摘み部3aに矢印X−X方向に傾動さ
せると、操作軸3は、連動部材2の第1、第2アーム部
2f、2gを支点として矢印X−X方向に揺動可能にな
っている。また、この操作軸3は、矢印Y−Y方向、及
び矢印X−X方向のみならず任意の方向に傾動(揺動)
可能になっている。また、操作軸3は、矢印Cの図示下
方の押圧荷重を加えると、連動部材2が第1アーム部2
fを支点として第2アーム部2gが矢印Cの下方に降下
するようになっている。
【0036】また、操作軸3の収納部(図示せず)には
復帰バネ4の一端部が軸部3cにガイドされて収納さ
れ、下端部は操作体5に弾接するようになっている。前
記操作体5は、合成樹脂材料から成り、成形加工により
図示下方側には、外形が円板状で、底面が平坦な基部5
aを有し、この基部5aの中央部に図示上方に向けて突
出する筒状のボス部5bが突出形成され、このボス部5
bの中央には操作軸3の軸部3cの先端部が嵌合可能な
軸孔5cが所定の深さで形成されている。
【0037】そして、操作体5は、操作軸3の軸部3c
の先端部を軸孔5cに挿入すると共に、ボス部5bが筒
部3bの収納部(図示せず)内に挿入されて移動可能に
なっている。この状態のとき、操作軸3の軸心と、操作
体5の軸孔5cの軸心とは、一致している。また、復帰
バネ4は、巻端部の一端部側が軸部3cに挿入されると
共に筒部3b内の収納部(図示せず)に収納され、巻端
部の他端部が操作体5のボス部5b上面にそれぞれ弾接
して、復帰バネ5の前後左右の動きが規制されるように
なっている。
【0038】また、操作体5を保持するスライド部材6
は、合成樹脂材料から成り、図3に示すように、成型加
工により円筒状に形成され、外周部が円筒状の側壁6a
で覆われ、この側壁の内部に円形の保持部6bを有し、
保持部6bの下方を蓋閉する底壁6cには下面側から所
定の深さで円形の凹部6dが形成されている。このよう
なスライド部材6は、側壁6aに包囲された保持部6b
に、操作体5の基部5aが収納されて、復帰バネ4によ
って、基部5aが底壁6cに弾接するようになってい
る。
【0039】また、スライド部材6の凹部6dには、プ
レス加工により円盤状に形成された金属板からなる可動
電極部7が挿入されて、例えば接着剤等で固着されてい
る。また、可動電極部7はスライド部材6の下面と同一
面になるようになっており、操作軸3を傾動して可動電
極部7が後述する絶縁フィルム8上を摺接しても、可動
電極7が絶縁フィルム8の表面を傷つけないようになっ
ている。
【0040】また、図1に示す可動電極部7の下部に
は、矩形状でシート状の絶縁フィルム8が配設され、こ
の絶縁フィルム8は、所定の誘電率と厚さとを有してい
る。また、絶縁フィルム8の図示左端部の下面には、粘
着テープ等に使用されている前着材が塗布された粘着部
8aが形成されている。そして、絶縁フィルム8をプリ
ント配線基板9に載置して、上方から枠体1を取り付け
ると、枠体1の解放された下部がプリント配線基板9で
蓋閉されるようになっている。そのために、絶縁フィル
ム8は、プリント配線基板9と枠体1の下部とで挟み込
まれて取り付けられるようになっている。
【0041】前記プリント配線基板9は、図1、図2に
示すように、外形が略矩形状で所定の厚さに形成され、
このプリント配線基板9に枠体1が取付可能になってい
る。そして、プリント配線基板9に枠体1を取り付けた
ときに、枠体1の3カ所に形成された保持部1hのネジ
穴(図示せず)と対向する3カ所の位置に、後述する取
付ネジ15が挿通可能な3個の取付孔9aが形成されて
いる。また、枠体1の位置決め孔1j、1kと対向する
位置に、位置決め孔9b、9cが貫通形成されて、枠体
1をプリント配線基板9の取り付ける組立時の枠体1の
位置決めをするようになっている。
【0042】また、各取付孔9aに囲まれた位置には、
金属材料等の導体からなり、エッチング加工等によりパ
ターン形成された固定電極部10が設けられている。こ
の固定電極部10は、接地電極部10aと、この接地電
極部10aに併設された非接地電極部10bとを有し、
接地電極部10aと非接地電極部10bとは共にスライ
ド部材6に接着した可動電極部7に対向しており、操作
軸3を傾動操作して可動電極部7を駆動させることによ
り、固定電極部10と可動電極部7との間の静電容量が
変化するようになっている。
【0043】前記固定電極部10は、例えば扇状に形成
された4個の接地電極部10aと、各接地電極部10a
の間に併設された非接地電極部10bである、例えば4
個の扇状の第1、第2、第3、及び第4非接地電極部1
0c、10d、10e、10fとからなっている。即
ち、十字状に配置された4個の接地電極部10aと、こ
の各接地電極部10aの間に非接地電極部10bを併設
し、この非接地電極部10bは、第1、第2、第3、及
び第4非接地電極部10c、10d、10e、10fか
らなり、固定電極部10が全体で略円形状にパターン形
成されている。
【0044】前記固定電極部10上に載置した絶縁フィ
ルム8の表面に、復帰バネ4の弾性力で操作体5及びス
ライド部材6を介して可動電極部7が弾接され、操作軸
3が図示垂直状態である中立状態のときは、可動電極部
7と、各接地電極部10a、及び第1、第2、第3、第
4非接地電極部10d、10c、10d、10eとのそ
れぞれの対向面積は、全て同じになるようになってい
る。そして、接地電極部10aと非接地電極部10bと
からなる固定電極部10と、可動電極部8とによって、
所定の可変容量値を有する、いわゆる可変蓄電器が構成
されている。また、枠体1は、プリント配線基板9上に
載置した状態で、3カ所の保持部1hに形成したネジ穴
(図示せず)に取付ネジ11を締め付けることにより、
プリント配線基板9に取り付け可能になっている。
【0045】また、プリント配線基板9上には、図6に
示すように、スイッチ部12が形成されている。このス
イッチ部12は、プリント配線基板9側に図2に示すよ
うなスイッチ回路13を有し、このスイッチ回路13
は、固定電極部10近傍上部に馬蹄形状の電極部13a
と、この電極部13aに囲まれた内側に固定接点部13
bとがエッチング等により形成されている。また、馬蹄
形状の電極部13a上には、図6に示すように、ドーム
状に湾曲したメタルコンタクトからなる可動接点14が
配設され、この可動接点14は、外周部が電極部13a
に当接し、ドーム状になった中央部は固定接点13bか
ら離間している。
【0046】そして、可動接点14は、絶縁フィルム8
の粘着部8aに貼付されて取り付けられている。このよ
うなスイッチ部12は、可動接点14のドーム状に湾曲
した中央部上部に連動部材2のスイッチ操作部2jが位
置するようになっており、図1に示す操作軸3を矢印C
の下方に押圧することにより、連動部材2のスイッチ操
作部2jが可動接点14のドーム状の中央部を押圧し
て、可動接点14が反転するようになっている。そし
て、可動接点14の反転でスイッチ回路13がON/O
Fされるようになっている。
【0047】次に、本発明の多方向入力装置の動作につ
いて説明する。先ず、操作軸3の摘み部3aに操作力が
加わっていない無負荷のときは、図1に示すように復帰
バネ4の弾性力によって、スライド部材6が操作体5を
介してプリント配線基板9の表面に絶縁フィルム7を介
して弾接されている。そして、操作体5の基部5aが水
平状態になると共に、操作軸3がプリント配線基板9に
対して直立(垂直)の中立状態になっている。
【0048】この操作軸3が中立状態にあるとき、第
1、第2、第3、及び第4非接地電極部10c、10
d、10e、10f、及び4個の接地電極部10aと、
可動電極部7とのそれぞれの対向面積は等しくなるよう
に、可動電極部7が配置されている。即ち、操作軸3が
中立状態のときは、可動電極7と第1、第2、第3、及
び第4非接地電極部10c、10d、10e、10fと
の間の、それぞれの静電容量値はほぼ等しくなるように
なっている。
【0049】そして、中立状態の操作軸3の摘み部3a
に、連動部材2の長溝2dと平行な矢印Y方向の操作力
を加えると、操作軸3は、軸支部3d、3dの軸心を中
心に回動し矢印Y方向に傾動する。すると、スライド部
材6が操作体5を介して絶縁フィルム8上をプリント配
線基板9に沿って移動する。このときの操作体5は、基
部5aが斜めになり、復帰バネ4の弾性力によって、基
部5aの外周縁部側の一部がスライド部材6の底壁6c
に弾圧される。
【0050】また、スライド部材6が絶縁フィルム8上
を移動することにより、可動電極部7が絶縁フィルム8
上を摺接移動して、可動電極部7と第1、第2、第3、
第4非接地電極部10c、10d、10e、10fとの
間のそれぞれの静電容量値が変化する。この状態のと
き、例えば、可動電極部7と第1、第2非接地電極部1
0c、10dとの間の静電容量値は増加し、一方、可動
電極部7と第3、第4非接地電極部10e、10fとの
間の静電容量値は減少するように動作し、このそれぞれ
の静電容量値の差を演算し、これによって操作軸3の傾
動の方向や傾動量(傾動角度)を検出するようになって
いる。
【0051】そして、操作軸3に加えていた矢印Y方向
の操作力を解除すると、斜めになった操作体5の基部5
aが、復帰バネ4の弾性力で、スライド部材6の底壁6
cに沿って移動して底壁6cと平行となって、操作軸3
が元の中立状態に復帰する。また、中立状態の操作軸3
に、連動部材2の長溝2dと直交する方向である矢印X
方向に操作力を加えると、操作軸3が連動部材2の第
1、第2アーム部2f、2gを支点として揺動する。こ
の操作軸3を矢印X方向に傾動させることにより、前述
と同様に可動電極部7がプリント配線基板9に添って平
行移動して、それぞれの静電容量値が変化する。そし
て、この各静電容量値の差を演算し、これによって操作
軸3の傾動の方向や傾動量(傾動角度)を検出するよう
になっている。
【0052】上述の如く、操作軸3のそれぞれ矢印X、
Y方向への傾動によって、可動電極部7が移動し、それ
ぞれの静電容量値の変化量を検知することができるが、
この操作軸3の傾動方向は、これに限定されず、任意の
方向への傾動であっても、可動電極部7が移動され、そ
れぞれの静電容量値の変化量を検知できるようになって
いる。即ち、可動電極部7と第1、第2、第3、第4非
接地電極部10c、10d、10e、10fとの間のそ
れぞれの静電容量値の変化量を検出し、それぞれの静電
容量値を演算(例えば、加算、及び減算)して、この演
算結果から操作軸3の傾動方向と傾動量(傾動角度)等
を導き出し、これによって、例えば、ディスプレー上の
カーソル等を駆動するようにしている。
【0053】次に、可動接点13の操作は、図1に示す
中立状態の操作軸3を矢印C方向の下方に押圧する。す
ると、操作軸3が下方に移動し、連動部材2の第1アー
ム部2fを支点として、側壁1cの支持溝1n内に配置
された第2アーム部2gが図示下方側に移動する。する
と、枠体1の支持溝1nから外方に突出している一端部
のスイッチ操作部2jが可動接点14のドーム状の中央
部を押圧して可動接点14が固定接点部13bに当接し
て、スイッチ部12をON/OFF操作することができ
る。前記操作軸3の矢印C方向への押圧は、操作軸3が
中立状態だけではなく、操作軸3を傾動させた状態でも
可能になっている。
【0054】次ぎに、本発明の多方向入力装置の操作軸
の操作による可動電極部と固定電極部との間の静電容量
値の演算について詳細に説明する。図4、図5は、本発
明の多方向入力装置の静電容量値の演算についての説明
図である。
【0055】まず、図4に示すように、操作軸3がプリ
ント配線基板9に対して垂直の中立状態にあるときは、
扇状の第1、第2、第3、第4非接地電極部10c、1
0d、10e、10fの中心と、円形の可動電極部7の
中心とは一致している。このことから、第1非接地電極
部10cと可動電極部7との間の静電容量値Aと、第2
非接地電極部10dと可動電極部7との間の静電容量値
Bと、第3非接地電極部10eと可動電極部7との間の
静電容量値Cと、及び第4非接地電極部10fと可動電
極部7との間の静電容量値Dとするならば、例えば、X
方向の変位の演算である(A+B)−(C+D)=0
で、且つ、Y方向の変位の演算である(A+D)−(B
+C)=0であって、この各演算によって、操作軸3
(図1参照)がプリント配線基板9に対して垂直で中立
状態にあることが検出される。
【0056】次ぎに、中立状態の操作軸3を、例えば−
(マイナス)Y方向に傾動させ、図5に示すように可動
電極部7をプリント配線基板9の固定電極部10上を+
(プラス)Y方向に移動させる。この状態のとき、それ
ぞれの静電容量値A、B、C、Dを検出し演算すると、
X方向の変位の演算である(A+B)−(C+D)=0
で、且つ、Y方向の変位の演算である(A+D)−(B
+C)>0であって、この各演算によって、操作軸3が
プリント配線基板9に対して−(マイナス)Y方向に傾
動させていることが算出される。
【0057】このように、各静電容量値A、B、C、D
の(A+B)−(C+D)の演算によって、操作軸3の
X方向の変位が算出され、(A+D)−(B+C)の演
算によって、操作軸3のY方向の変位が算出され、この
各算出値から操作軸の傾動方向、及び傾動量(傾動角
度)を算出できるように構成されている。
【0058】また、本発明の実施の形態で説明したスラ
イド部材6は、図3に示すようなものに限定されず、図
7に示すように、スライド部材36は、底壁36cの下
面を平坦状に形成し、この平坦状の底壁36cの下面側
である外周表面、あるいは側壁36aを含むスライド部
材36の全ての外周表面に、例えばニッケル等からなる
所定の膜厚の金属メッキ36dを施し、底壁36cの下
面を可動電極部37としたものでも良い。
【0059】また、プリント配線基板は、円形状の固定
電極部10の外周部に、図8に示すような、複数のスリ
ット状の細長で円弧状の溝39aを貫通形成したような
プリント配線基板39でも良い。このような溝39aを
有するプリント配線基板39は、例えば組立時にプリン
ト配線基板39に反りが発生しても、この反りをスリッ
ト状の溝39aで吸収して、固定電極部10が形成され
た部分のプリント配線基板39を平坦に保つことができ
る。そのために、操作軸3をX方向、Y方向、またはこ
れ以外の任意の方向に傾動させても、可動電極部とそれ
ぞれの非接地電極部との間の静電容量値の変化量を、ほ
ぼ均等に変化させることができ、高精度に操作軸の傾動
方向、あるいは傾動角度を検出することができる。図9
はスリット状の溝39aを有するプリント配線基板39
を用て、操作軸3をX方向、Y方向、またはこれ以外の
任意の方向に傾動させた時の静電容量値の変化量を示す
もので、操作軸3をどの方向に傾動させても、そのとき
の静電用地の変化量がほぼ同じになって、一点鎖線で示
す静電容量可変領域を円形にすることができる。
【0060】また、本発明の実施の形態では、枠体1の
鍔部1g下面を平坦状に形成したもので説明したが、枠
体1の3カ所の保持部1hに形成したネジ穴(図示せ
ず)周囲に、例えば0.5mmの高さの突起(図示せ
ず)が図示下方側に突出形成したものでも良い。この場
合、枠体1をプリント配線基板9に取り付けたときに、
3カ所のネジ穴周囲の突起(図示せず)により、枠体1
の下面をプリント配線基板9から浮かせて取り付けるこ
とができる。そのために、枠体1を成形加工するとき
に、ヒケ等の問題で枠体1の下面に反りが発生したとし
ても、この反りはプリント配線基板9から浮いた状態に
なるので、プリント配線基板9が反ることなく、可動電
極部とそれぞれの非接地電極部との間の静電容量値を、
図9に示すように、均等に変化させることができる。
【0061】また、本発明の実施の形態では、固定電極
部10を、第1、第2、第3、第4非接地電極部10
c、10d、10e、10fからなる非接地電極部10
bと、4個の接地電極部10aとによって説明したが、
これに限定されず、例えば、固定電極部は、所定の形状
の一個の接地電極部と一個の非接地電極部とからなるも
のでも良い。
【0062】また、本発明の実施の形態では、プリント
配線基板9の固定電極部10上に絶縁フィルム8を配設
したが、固定電極部10上に絶縁膜を印刷等で直接形成
すると共に、可動接点13を小さな面積の絶縁フィルム
に貼付し、この絶縁フィルムをスイッチ回路12上に粘
着したものでも良い。
【0063】
【発明の効果】以上のように、本発明の他方購入量装置
は、操作軸の傾動操作によって、可動電極部を駆動させ
ることにより、可動電極部と固定電極部との対向面積が
可変され、可動電極部と固定電極部との間の静電容量値
の変化量により操作軸の傾動方向を検出するようにした
ので、操作軸に配設した可変電極部とプリント配線基板
に配設した固定電極部との対向配設が容易に出来、且
つ、部品点数を少なくすることができ、安価な多方向入
力装置を提供することが出来る。
【0064】また、操作軸は、長溝の貫通方向に挿通さ
れて連動部材に支持され、操作軸が長溝の長手方向、及
び長手方向と直交する方向に揺動操作可能とし、操作軸
が前記長溝の長手方向に揺動するときは、前記操作軸の
みが回動し、前記操作軸が前記長手方向と直交する方向
に揺動するときは、前記操作軸によって前記連動部材が
前記両端部を中心に回動するようにしたので、操作軸は
枠体内に架設された一個の連動部材に支持されて揺動可
能になっており、操作軸の支持が簡単であり、組立が容
易で、且つ安価な多方向入力装置を提供することが出来
る。
【0065】また、スライド部材は前記操作軸の揺動操
作によって前記プリント配線基板面に沿って移動可能と
し、前記操作軸の揺動操作によって、前記可動電極部が
前記固定電極部上を該固定電極部と平行移動するように
したので、可動電極部と固定電極部との間の静電容量の
変化が安定した変化を示し、静電容量の変化が検出し易
く、よって操作性の良い多方向入力装置を提供すること
が出来る。
【0066】また、前記スライド部材は樹脂材料からな
り、前記固定電極部と対向する側に前記可動電極部を固
着したので、スライド部材に固定電極部を確実に固着す
ることができる。
【0067】また、前記スライド部材は樹脂材料からな
り、外周表面に金属メッキを施して前記可動電極部を形
成したので、可動電極部がスライド部材にメッキされて
一体化されているので、部品点数を削減できて安価にで
きる。
【0068】また、固定電極部は、プリント配線基板の
表面に導体によってパターン形成されているので、固定
電極部をプリント配線基板の配線パターンの形成と同時
に形成できる。そのために、固定電極部の加工が容易で
あって、安価な多方向入力装置を提供することができ
る。
【0069】また、前記操作軸を傾動操作して前記可動
電極部を駆動することにより、前記固定電極部と前記可
動電極部との間の静電容量値を変化させるようにしたの
で、静電容量値の変化によって、操作軸の傾動方向、及
び傾動量(傾動角度)を高精度に検出することができる
多方向入力装置を提供できる。
【0070】また、可動電極部の駆動により、それぞれ
の非接地電極部と可動電極部との間のそれぞれの静電容
量値の変化量から、X方向、及びY方向の変位の演算か
ら操作軸の傾動方向を検出するようにしたので、操作軸
の傾動方向を高精度に検出出来る。
【0071】また、本発明の多方向入力装置は、可動電
極部と固定電極部との間に絶縁フィルムが配設され、可
動電極部が絶縁フィルム上を摺接するようにしたので、
絶縁フィルムを薄くすることにより、可動電極部とそれ
ぞれの非接地電極部との間の容量値を大きくすることが
でき、操作軸の小さな駆動操作でも確実に検出すること
ができる。
【0072】また、絶縁フィルムをプリント配線基板と
枠体の下部とで挟み込んで取り付けたので、絶縁フィル
ムをプリント配線基板に取り付けるための特別な取付部
材が不要になり、組立性の向上、及び部品点数を削減で
きる。
【0073】また、プリント配線基板は、スイッチ部を
有し、該スイッチ部は、前記プリント配線基板上に形成
したスイッチ回路と、該スイッチ回路上に配設したドー
ム状の可動接点とからなり、前記操作軸の押圧操作によ
って前記連動部材の一端部が前記可動接点を押圧して反
転させると前記スイッチ部がON/OFFするようにし
たので、可動電極部と固定電極部との間の静電容量値の
変化だけでなく、スイッチ部も操作することができ、多
機能な多方向入力装置を提供できる。
【0074】また、前記絶縁フィルムは、前記可動接点
上を被覆可能に延長形成され、前記絶縁フィルムに前記
可動接点を貼付したので、可動接点を取り付けるための
特別な部材が必要なく、部品点数の少なくできる。
【0075】また、前記絶縁フィルムは、前記可動接点
を貼付する部分に粘着部を形成したので、可動接点を粘
着部に貼付してプリント配線基板に取り付けることがで
き、組立性が良い。
【0076】また、前記プリント配線基板は、前記円形
状の前記固定電極の外周部に複数のスリット状の溝を貫
通形成したので、組立時にプリント配線基板に反りが発
生しても、この反りをスリット状の溝で吸収して、固定
電極部が形成された部分のプリント配線基板が反ること
のない、高性能な多方向入力装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態を示す分解斜視図である。
【図2】本発明に係わるプリント配線基板の平面図であ
る。
【図3】本発明に係わるスライド部材の要部断面図であ
る。
【図4】本発明に係わる静電容量値の演算について説明
する図である。
【図5】本発明に係わる静電容量値の演算について説明
する図である。
【図6】本発明に係わるスイッチ部の要部断面図であ
る。
【図7】本発明のその他の実施の形態に係わるスライド
部材の要部断面図である。
【図8】本発明のその他の実施の形態に係わるプリント
配線基板の要部平面図である。
【図9】本発明に係わる静電容量の変化量を説明する図
である。
【図10】従来の多方向入力装置を示す縦断面図であ
る。
【図11】従来の多方向入力装置を示す横断面図であ
る。
【符号の説明】
1 枠体 1a〜1d 側壁 1e 上壁 1f 操作孔 1g 鍔部 1h 保持部 1j、1k 位置決め穴 2 連動部材 2a 支持部 2b 長溝 2c、2d 側壁 2f 第1アーム部 2g 第2アーム部 2j スイッチ操作部 3 操作軸 3a 摘み部 3b 筒部 4 復帰バネ 5 操作体 5a 基部 5b ボス部 5c 軸孔 6 スライド部材 6a 側壁 6b 保持部 6c 底壁 7 可動電極部 8 絶縁フィルム 8a 粘着部 9 プリント配線基板 10 固定電極部 10a 接地電極部 10b 非接地電極部 10c 第1非接地電極部 10d 第2非接地電極部 10e 第3非接地電極部 10f 第4非接地電極部 11 取付ネジ 12 スイッチ部 13 スイッチ回路 14 可動接点
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01G 5/24 511

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】上壁を有する枠体と、前記枠体の下部を蓋
    閉し、固定電極部を有するプリント配線基板と、前記枠
    体に支持され、前記上壁に対して揺動操作する操作軸と
    を備え、前記操作軸に可動電極部を前記固定電極部と対
    向して配設し、前記操作軸の傾動操作によって、前記可
    動電極部を駆動させることにより、前記可動電極部と前
    記固定電極部との対向面積が可変され、前記可動電極部
    と前記固定電極部との間の静電容量値の変化量により前
    記操作軸の傾動方向を検出するようにしたことを特徴と
    する多方向入力装置。
  2. 【請求項2】前記枠体の内部には、互いに対向する前記
    枠体の側壁に両端部が支持されて連動部材が架設され、
    該連動部材は前記両端部方向に長い長溝が貫通形成さ
    れ、前記操作軸は、前記長溝の貫通方向に挿通されて前
    記連動部材に支持され、前記操作軸が前記長溝の長手方
    向、及び前記長手方向と直交する方向に揺動操作可能と
    し、前記操作軸が前記長溝の長手方向に揺動するとき
    は、前記操作軸のみが回動し、前記操作軸が前記長手方
    向と直交する方向に揺動するときは、前記操作軸によっ
    て前記連動部材が前記両端部を中心に回動するようにし
    たことを特徴とする請求項1記載の多方向入力装置。
  3. 【請求項3】前記プリント配線基板の前記固定電極上に
    は、前記可動電極部を有するスライド部材を配設し、該
    スライド部材は前記操作軸の揺動操作によって前記プリ
    ント配線基板面に沿って移動可能とし、前記操作軸の揺
    動操作によって、前記可動電極部が前記固定電極部上を
    該固定電極部と平行移動するようにしたことを特徴とす
    る請求項1、又は2記載の多方向入力装置。
  4. 【請求項4】前記スライド部材は樹脂材料からなり、前
    記固定電極部と対向する側に前記可動電極部を固着した
    ことを特徴とする請求項3記載の多方向入力装置。
  5. 【請求項5】前記スライド部材は樹脂材料からなり、外
    周表面に金属メッキを施して前記可動電極部を形成した
    ことを特徴とする請求項3記載の多方向入力装置。
  6. 【請求項6】前記固定電極部は、前記プリント配線基板
    の表面に導体によってパターン形成されたことを特徴と
    する請求項1乃至5記載の多方向入力装置。
  7. 【請求項7】前記固定電極部は、接地電極部と、該接地
    電極部に併設された非接地電極部とを有し、前記接地電
    極部と前記非接地電極部とは共と前記可動電極部に対向
    し、前記操作軸を傾動操作して前記可動電極部を駆動す
    ることにより、前記固定電極部と前記可動電極部との間
    の静電容量値を変化させるようにしたことを特徴とする
    請求項1乃至6記載の多方向入力装置。
  8. 【請求項8】前記固定電極は、十字状に配置された4個
    の接地電極部と、該各接地電極部の間に前記非接地電極
    を併設し、該非接地電極部は、第1、第2、第3、及び
    第4非接地電極部からなり、前記各接地電極部と前記第
    1〜第4非接地電極部とによって、前記固定電極部が略
    円形状に形成され、前記各接地電極部と前記第1〜第4
    非接地電極部とは前記可動電極部と対向し、 前記操作軸のX方向の変位を、前記第1非接地電極部と
    前記可動電極部との間、及び前記第2非接地電極部と前
    記可動電極部との間のそれぞれの静電容量値の和と、前
    記第3非接地電極部と前記可動電極部との間、及び前記
    第4非接地電極部と前記可動電極部との間のそれぞれの
    静電容量値の和との差を演算して算出し、 前記操作軸のY方向の変位を、前記第1非接地電極部と
    前記可動電極部との間、及び前記第4非接地電極部と前
    記可動電極部との間のそれぞれの静電容量値の和と、前
    記第2固定電極部と前記可動電極部との間、及び前記第
    3固定電極部と前記可動電極部との間のそれぞれの静電
    容量値の和との差を演算して算出し、 このX方向、及びY方向の変位の演算から前記操作軸の
    傾動方向を検出するようにしたことを特徴とする請求項
    7記載の多方向入力装置。
  9. 【請求項9】前記可動電極部と前記固定電極部との間に
    絶縁フィルムが配設され、前記可動電極部が前記絶縁フ
    ィルム上を摺接するようにしたことを特徴とする請求項
    1乃至8記載の多方向入力装置。
  10. 【請求項10】前記絶縁フィルムが、前記プリント配線
    基板上に前記固定電極部を覆うように載置され、前記絶
    縁フィルムを前記プリント配線基板と前記枠体の下部と
    で挟み込んで取り付けたことを特徴とする請求項9記載
    の多方向入力装置。
  11. 【請求項11】前記プリント配線基板は、スイッチ部を
    有し、該スイッチ部は、前記プリント配線基板上に形成
    したスイッチ回路と、該スイッチ回路上に配設したドー
    ム状の可動接点とからなり、前記操作軸の押圧操作によ
    って前記連動部材の一端部が前記可動接点を押圧して反
    転させると前記スイッチ部がON/OFFするようにし
    た請求項1乃至10記載の多方向入力装置。
  12. 【請求項12】前記絶縁フィルムは、前記可動接点上を
    被覆可能に延長形成され、前記絶縁フィルムに前記可動
    接点を貼付したことを特徴とする請求項11記載の多方
    向入力装置。
  13. 【請求項13】前記絶縁フィルムは、前記可動接点を貼
    付する部分に粘着部を形成したことを特徴とする請求項
    12記載の多方向入力装置。
  14. 【請求項14】前記プリント配線基板は、前記円形状の
    前記固定電極の外周部に複数のスリット状の溝を貫通形
    成したことを特徴とする請求項8乃至13記載の多方向
    入力装置。
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