JP2001324490A - 窒化物の純度分析法 - Google Patents

窒化物の純度分析法

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JP2001324490A
JP2001324490A JP2000142012A JP2000142012A JP2001324490A JP 2001324490 A JP2001324490 A JP 2001324490A JP 2000142012 A JP2000142012 A JP 2000142012A JP 2000142012 A JP2000142012 A JP 2000142012A JP 2001324490 A JP2001324490 A JP 2001324490A
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徹 荒川
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  • Investigating Or Analyzing Non-Biological Materials By The Use Of Chemical Means (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】窒化リチウム等の水分に対して不安定な窒化物
を水で分解させることによってアンモニアを発生させ、
発生したアンモニアをケルダール蒸留法により定量し、
窒素分を算出する、安全でかつ精度のよい窒化物の純度
分析法を提供する。 【解決手段】水分に対して不安定な窒化物の所定量を、
加湿された不活性ガスと接触させることにより該窒化物
を失活させるステップと、前記失活させた窒化物に水又
はアルカリ水溶液を作用させて発生するアンモニア、及
び前記窒化物を失活させるステップで発生したアンモニ
アの量を定量するステップと、前記定量したアンモニア
量から前記窒化物の窒素分を算出するステップを有する
窒化物の純度分析方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、リチウム電池の負
極材の原料として有用な窒化リチウム等の水分に対して
不安定な窒化物の純度分析法に関する。
【0002】
【従来の技術】窒化リチウム(Li3N)は、リチウム
電池の負極材〔Li3-yyN(Mは、Fe、Co、N
i、Cuなどの遷移金属原子を表し、yは3未満の正数
を表す。)〕を製造する出発原料として有用である。と
ころで、これら窒化リチウムやリチウム電池の負極材な
どの窒化物を製造する場合、製造物の品質を管理等の目
的でその純度を分析する必要が生じる。
【0003】窒化リチウムなどの水分に対して不安定な
窒化物は、水分と反応して当量のアンモニアを発生させ
ることが知られている(窒化リチウムの場合の反応式を
下記に示す。)。
【0004】
【化1】
【0005】そこで、水分に対して不安定な窒化物の純
度を分析したい場合には、発生するアンモニアを定量
し、その値から窒化物の純度を算出するのが便利であり
一般的であると考えられる。かかるアンモニアを定量す
る方法としては、ケルダール蒸留法によるアンモニアの
定量法が知られている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、窒化リ
チウム等の水分に対して不安定な窒化物は、水との接触
で激しく反応する性質を有し、可燃性のアンモニアを急
激に発生するために発火(空気中)する場合がある。し
たがって、通常のケルダール蒸留法によるアンモニアの
定量法をそのまま用いることは、危険を伴うものであ
り、純度分析としての精度を確保する上でも問題があっ
た。
【0007】本発明は、かかる実状に鑑みなされたもの
であり、水分に対して不安定な窒化物を水で分解させる
ことによってアンモニアを発生させ、発生したアンモニ
アをケルダール蒸留法により定量し、窒素分を算出する
方法に改良を加え、安全でかつ精度のよい窒化物の純度
分析法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは鋭意検討し
た結果、水分に対して不安定な窒化物を水で分解させる
前に、予め加湿された不活性ガスと接触させることによ
り、該窒化物の水との激しい反応性を低下(失活)させ
た後、水分解させると、窒化物の水分解反応が比較的穏
やかに進行し、安全にかつ精度よくアンモニアを定量で
きることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0009】すなわち、本発明は、水分に対して不安定
な窒化物の所定量を、加湿された不活性ガスと接触させ
ることにより、該窒化物を失活させるステップと、前記
失活させた窒化物に水又はアルカリ水溶液を作用させて
発生するアンモニア、及び前記窒化物を失活させるステ
ップで発生したアンモニアの量を定量するステップと、
前記定量したアンモニア量から窒化物の窒素分を算出す
るステップとを有する窒化物の純度分析法を提供する。
【0010】本発明の純度分析法の対象となる窒化物
は、水分に対して不安定な窒化物であって、水と反応し
てアンモニアを発生する性質をもつ化合物であり、例え
ば、窒化リチウム、窒化ナトリウムなどのアルカリ金属
の窒化物、窒化マグネシウム、窒化カルシウムなどのア
ルカリ土類金属の窒化物、又は式:Li3-xxN(式
中、MはFe、Co、Ni、Cu等の遷移金属原子を表
し、xは3未満の正数を表す。)で表される化合物が挙
げられる。これらの中でも、窒化リチウムの純度分析に
本発明は特に適している。これらの窒化物の形状は特に
限定されず、例えば、粒状、粉末状、塊状などのいずれ
の形状の窒化物に本発明の方法を適用できる。
【0011】また、本発明においては、前記失活させた
窒化物に水又はアルカリ水溶液を作用させ発生するアン
モニア、及び前記窒化物を失活させるステップで発生し
たアンモニアの量を定量するステップは、発生したアン
モニアガスのすべてを所定量の酸を含む水に吸収させ、
消費された酸の量を定量することにより、発生したアン
モニア量を求める第1のステップと、前記失活させた窒
化物に水又はアルカリ水溶液を作用させてアンモニアを
発生させた残液中に含まれるアルカリ分を定量する第2
のステップと、前記第2のステップで求めたアルカリ分
の量と前記第1のステップで求めたアンモニア量から、
窒化物の純度を算出する第3のステップを有するのが好
ましい。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明は、例えば図1に示したケ
ルダール蒸留装置を用いて実施することができる。図1
中、1は水に対して不安定な窒化物を入れ、アルカリ条
件下に分解させる3口の分解フラスコである。分解フラ
スコ1の材質としては、例えばパイレックス(登録商
標)硝子製のごとき外部から内部が観察可能で耐圧性の
材質からなるのが好ましい。フラスコ1には、水あるい
はアルカリ水溶液を滴下する滴下ロート2と、吸収液3
に導く第1の配管4と、外部から加湿された不活性ガス
を導く第2の配管5とが接合されている。第1の配管4
は冷却管6を介して留出管7に連結され、その先は吸収
液3中に導かれている。
【0013】1)不活性ガスの加湿化 加湿された不活性ガスの加湿度は、窒化物をマイルドな
条件で失活されることができるのであれば特に制限はな
い。ただし、水分が凝縮して水滴ができるほど加湿して
はならない。例えば図1に示すように、ボンベから供給
された不活性ガスを流量調節器8を介して、硝子ボール
フィルター9から水(純水が好ましい)10中に通すこ
とにより、不活性ガスを加湿することができる。用いら
れる不活性ガスとしては、アルゴン、窒素、ヘリウムな
どが挙げられる。これらの内、アルゴンおよび窒素ガス
が汎用性、コストなどの観点から好ましい。水10の温
度に特に制限はないが、通常0℃〜室温程度である。
【0014】2)窒化物の失活 先ず、窒化物の所定量を分解フラスコ1内に入れる。分
析に用いる1回あたりの窒化物の量には特に制限はない
が、通常0.01g〜10g、好ましくは0.1g〜1
g程度を用いる。あまりに大量に窒化物を用いると窒化
物は比較的高価であるので分析に費用がかさみ、また水
に不安定な物質を大量に扱うことによる危険を伴う。一
方、あまりに少ない量で分析を行うと分析に誤差が生じ
やすくなる。また、フラスコ1内に攪拌子も入れてお
く。
【0015】前述したように、水分に対し不安定である
窒化物の精度のよい純度分析を行うためには、窒化物を
分解フラスコ1内に入れる際に、露点が−40℃以下の
十分に乾燥した不活性ガス雰囲気下で作業を行う必要が
ある。また、分解フラスコ1内も空気から不活性ガスに
置換しておく必要がある。
【0016】次いで、加湿された不活性ガスを第2の配
管5から導入して窒化物と接触させることにより窒化物
を失活させる。不活性ガスの流量には特に制限はない。
例えば、窒化物として0.1gの窒化リチウムを用いて
分析する場合には、加湿された不活性ガスの流量は、通
常1ml/min〜500ml/minの範囲であり、
20ml/min〜100ml/minが好ましく、3
0〜40ml/minであるのが特に好ましい。この流
量は、例えば流量調節器8により調節可能である。
【0017】窒化物の失活は、目視観察により窒化物の
表面が白化することにより確認することができる。窒化
物を失活させる時間は、窒化物の種類、使用量などによ
り異なるが、例えば、0.1gの窒化リチウムを用い、
30〜40ml/minの場合には約120分程度であ
る。また、この窒化物を失活させる工程においても、窒
化物の失活に伴いアンモニアが発生するが、このアンモ
ニアは、後に水分解することにより発生するアンモニア
とともに吸収液3中に送られる。また、この場合におい
ては、アンモニアガスの吸収液への吸収を完全にするた
め、例えば、図2に示すように吸収液3の容器を二つに
分け、アンモニアのショートパスを防止するのも好まし
い。
【0018】3)窒化物の分解 窒化物の失活を確認した後、滴下ロート2から所定量の
水(純水が好ましい)あるいはアルカリ水溶液をゆっく
りと滴下する。アルカリ水溶液のアルカリとしては、水
酸化ナトリウム、水酸化リチウム、水酸化カリウムなど
が用いられる。これらのうち、例えば窒化リチウムを分
析する場合には、水酸化リチウムの使用が好ましい。た
だし、失活させた窒化物にアルカリ水溶液を作用させ、
水分解反応を完結させる場合には、予め用いたアルカリ
水溶液の正確なアルカリ濃度とアンモニアのブランク量
を測定しておく必要がある。また、加湿された不活性ガ
スを用いる窒化物の失活を十分に行うことにより、水の
みを滴下することによっても、窒化物を安全に分解させ
ることが可能である。
【0019】水又はアルカリ水溶液の量は、窒化物を分
解させるのに十分な量であって、蒸留時に留出液が10
0ml以上採れる量以上が必要である。例えば、窒化リ
チウム0.1gを分析する場合には、200ml程度の
水又はアルカリ水溶液が必要となる。水又はアルカリ水
溶液の滴下速度には特に制限はないが、あまりに滴下速
度が速いと水分解反応が暴走しやすくなり、危険が伴っ
たり、アンモニアの吸収が不十分となるおそれがある。
一方、あまりに滴下速度が遅い場合には分析に時間がか
かりすぎることになり、作業効率上好ましくない。滴下
速度は、通常0.01ml/sec〜0.5ml/se
cの範囲である。滴下温度は、一般的には0℃〜室温の
範囲であり、通常、特に人為的に温度制御を行う必要は
ない。
【0020】滴下終了後、反応液中に残存しているアン
モニアの留出を行う。留出は、滴下終了後、反応液(水
溶液)を煮沸することにより行う。加熱の方式には特に
制限はなく、例えば図1に示すようなマントルヒータ1
1を用いる方式でもよいし、オイル浴を用いる方式でも
よい。
【0021】アンモニアは弱塩基であり、水酸化リチウ
ムや水酸化ナトリウムは強塩基であるので、反応系内で
アンモニアは遊離している。遊離したアンモニアは、加
熱されることにより水蒸気とともに反応液から完全に追
い出され、第1の配管4、冷却管6および留出管7を通
して、所定量の酸を含有する酸性水溶液(吸収液)3に
吸収される。
【0022】アンモニアの吸収に用いられる酸として
は、分析化学の分野において一般に用いられる酸であれ
ば特に制限はなく、例えば塩酸、硫酸、硝酸などの鉱酸
が挙げられる。これらの中で、アンモニアの吸収率およ
び汎用性の観点から、塩酸及び硫酸の使用が好ましい。
用いられる酸の量としては、分析に使用する窒化物が加
水分解で発生するアンモニア当量よりも過剰量が必要で
ある。吸収液3の酸濃度は、分析する窒化物量を考慮
し、通常0.01規定〜1規定の範囲である。また、発
生したアンモニアを吸収する温度は、通常0℃〜50
℃、好ましくは0℃〜室温の範囲である。
【0023】4)アンモニアの定量 反応液から追い出されたアンモニアの定量は、以下のよ
うにして行うことができる。 (1)反応液から追い出されたアンモニアが完全に吸収
液3に吸収させた後、吸収液内の残存する酸を定量す
る。残存する酸の量は、吸収液に用いた酸濃度0.01
〜1規定に応じて、0.01〜1規定の水酸化ナトリウ
ム水溶液を用いる中和滴定により求めることができる。
例えば、吸収液3に指示薬としてメチルオレンジを加え
て、0.1規定の水酸化ナトリウム水溶液を用いる滴定
により行うことができる。 (2)その値と初期の酸の量の差から消費された酸の量
を求める。消費された酸の量(グラム当量数)が留出し
たアンモニアの量(モル数)である。そして、分析した
い窒化物の1モル当量と発生するアンモニアのモル数の
比から、加水分解に消費された窒化物の量(モル数)が
計算できる。例えば、窒化物が窒化リチウムの場合は、
留出したアンモニアの量(モル数)が窒化リチウムの量
(モル数)である。
【0024】5)分解フラスコ内に残存するアルカリ分
の定量 次に、分解フラスコ1内に残存した反応液に含まれる窒
化物が水分解してできたアルカリ量の定量を行う。この
定量は、残存する反応液を所定濃度の酸を用いる中和滴
定により求めることができる。例えば、フェノールフタ
レインを指示薬として、残存する反応液に1規定濃度の
酸を加えて、中和に要した酸の量を求めることにより行
うことができる。ただし、失活させた窒化物にアルカリ
水溶液を作用させ、水分解反応を完結した場合には、そ
のアルカリ量を指し引かなければならない。この中和滴
定に用いることにできる酸としては、分析化学において
一般的に用いられる酸であれば格別な制限はないが、例
えば塩酸、硫酸、硝酸などの鉱酸が挙げられる。
【0025】6)窒化物の純度および不純物量の算出 分解フラスコ1内に残存するアルカリ分は、窒化物およ
び該窒化物に含まれる不純物由来のアルカリ物質であ
る。一方、上記4)で求められるアンモニア量は、窒化
物由来のアルカリ分である。したがって、上記5)で求
めたアルカリ分の量から、上記4)で求めた窒化物由来
のアルカリの量を差し引くことにより、窒化物中に含ま
れる不純物の量を求めることができる。例えば、窒化リ
チウムを分析する場合、不純物としては、金属リチウ
ム、酸化リチウム、水酸化リチウム等が挙げられる。
【0026】
【実施例】次に、実施例により本発明をさらに詳細に説
明する。 (実施例)図2に示す改良ケルダール蒸留装置を用い
て、以下の手順で実験を行った。 (1)乾燥した清浄な500mlの3口の分解フラスコ
1、共栓およびマグネチック攪拌子を、図示しない露点
−40℃以下に管理された窒素雰囲気のグローブボック
ス内に入れた。グローブボックス内で、市販の窒化リチ
ウム約0.1gを0.1mgまで正確に秤取り、攪拌子
とともに分解フラスコ1内にいれ、共栓をしてグローブ
ボックスから取り出した。 (2)吸収液3として0.1規定の硫酸水溶液50ml
を受け器12に正確に入れ、留出管7の先端が吸収液3
に数mm浸るように受け器12の高さを調節した。 (3)グローブボックスから取り出した分解フラスコ1
に、素早く第2の配管5を取り付け、冷却管6と留出管
7とを連結し、同時に、滴下ロート2とガラス球9と純
水10が入った加湿器を介して窒素ボンベに連結された
第1の配管4を取り付けた。 (4)前記加湿器を通して第1の配管4から分解フラス
コ1内に、加湿された窒素ガスを流量30〜40ml/
minで2時間流して、窒化リチウムを十分に失活させ
た。この間、間欠的に攪拌子をマグネチックスターラに
て攪拌させて、失活していない窒化リチウムを表面に出
すようにした。 (5)滴下ロートに純水200mlを入れ、窒化リチウ
ムの分解状況を見ながら注意深く一滴ずつ純水を滴下し
た。 (6)滴下終了後、マントルヒーター11のスイッチを
入れ、分解フラスコを加熱した。その間、留出管7の先
が吸収液3に数mm浸るように高さを調節しながら、窒
素ガスを30〜40ml/minの流量で流し続け、流
出液を100ml受け器12に受けた。 (7)アンモニアの留出が終わり、吸収液に指示薬とし
てメチルオレンジを数滴加え、0.1規定の水酸化ナト
リウム水溶液で中和滴定を行った。 (8)次式により窒化リチウムの純度を算出した。
【0027】
【数1】
【0028】ここで、A、Af、BおよびBfはそれぞ
れ次の意味を表す。 A :0.1規定硫酸の量(本実施例では50ml) Af:0.1規定硫酸のファクター B :0.1規定水酸化ナトリウム水溶液の滴定量(m
l) Bf:0.1規定水酸化ナトリウムのファクター 窒化リチウムの分子量は34.8297とした。
【0029】(9)次に、分解フラスコを常温まで冷却
し、分解フラスコ内に残存する残液に指示薬としてフェ
ノールフタレインを添加し、1規定の硝酸を用いて中和
滴定を行った。 (10)中和滴定に要した0.1規定硝酸の量に基づい
て、次式により分解フラスコ内の残液中に含まれるリチ
ウム量(T−Li(%):窒化リチウムが加水分解して
生成した水酸化リチウムと、窒化リチウム中に含まれる
不純物が加水分解して生成した不純物由来の水酸化リチ
ウムのリチウム量)を算出した。
【0030】
【数2】
【0031】ここで、CおよびCfは次の意味を表す。 C :1規定硝酸の滴定量(ml) Cf:1規定硝酸のファクター リチウムの原子量は6.941とした。 (11)上式で得られたT−Li(%)値から、上記
(8)で得られた純度分のリチウム元素量(%)を差し
引くことにより、不純物として含まれている金属リチウ
ム、酸化リチウム、水酸化リチウムのリチウム量(%)
を求めることができる。
【0032】(12)次いで、同じロッドの窒化リチウム
について、以上の(1)〜(11)の操作を10回繰り返
し、窒化リチウムの純度をそれぞれ算出した。なお、各
実験において、Af値として1.1039、Bf値とし
て、実験No.1〜7は1.1455、実験No8〜1
0は1.0383をそれぞれ用いた。各実験条件および
実験結果を下記第1表にまとめて示す。
【0033】
【表1】
【0034】上記10回の実験の結果、測定誤差は標準
偏差で1.3%であり、精度よく窒化リチウムの純度分
析ができることがわかった。
【0035】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
窒化リチウムを水で分解させることによってアンモニア
を発生させ、発生したアンモニアをケルダール蒸留法に
より定量し、窒素分を算出する、安全でかつ精度のよい
窒化リチウムの純度分析法が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明を実施することができる分析装
置である。
【図2】図2は、本発明を実施することができる分析装
置である。
【符号の説明】
1…分解フラスコ 2…滴下ロート 3…吸収液 4…第1の配管 5…第2の配管 6…冷却管 7…留出管 8…流量調節器 9…ガラス球 10…水(純水) 11…マントルヒーター 12…受け器

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】水分に対して不安定な窒化物の所定量を、
    加湿された不活性ガスと接触させることにより、該窒化
    物を失活させるステップと、 前記失活させた窒化物に水又はアルカリ水溶液を作用さ
    せて発生するアンモニア、及び前記窒化物を失活させる
    ステップで発生したアンモニアの量を定量するステップ
    と、 前記定量したアンモニア量から窒化物の窒素分を算出す
    るステップとを有する窒化物の純度分析法。
  2. 【請求項2】前記窒化物は、アルカリ金属の窒化物又は
    アルカリ土類金属の窒化物である、請求項1記載の窒化
    物の純度分析法。
  3. 【請求項3】前記窒化物は窒化リチウムである、 請求項1又は2記載の窒化物の純度分析法。
  4. 【請求項4】前記失活させた窒化物に水又はアルカリ水
    溶液を作用させて発生するアンモニア、及び前記窒化物
    を失活させるステップで発生したアンモニアの量を定量
    するステップは、 発生したアンモニアガスのすべてを所定量の酸を含む水
    に吸収させ、消費された酸を定量することにより発生し
    たアンモニア量を求める第1のステップと、 前記失活させた窒化物に水又はアルカリ水溶液を作用さ
    せて、アンモニアを発生させた残液中に含まれるアルカ
    リ分を定量する第2のステップと、 前記第2のステップで求めたアルカリ分の量と前記第1
    のステップで求めたアンモニア量から、窒化物の純度を
    算出する第3のステップを有する、 請求項1から3のいずれかに記載の窒化物の純度分析
    法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR100560991B1 (ko) 2004-12-09 2006-03-17 이상직 다중 조단백 분석장치
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