JP2001324489A - 処理液中の酸濃度の測定方法および金属被処理物の処理装置 - Google Patents

処理液中の酸濃度の測定方法および金属被処理物の処理装置

Info

Publication number
JP2001324489A
JP2001324489A JP2000143683A JP2000143683A JP2001324489A JP 2001324489 A JP2001324489 A JP 2001324489A JP 2000143683 A JP2000143683 A JP 2000143683A JP 2000143683 A JP2000143683 A JP 2000143683A JP 2001324489 A JP2001324489 A JP 2001324489A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
liquid
concentration
acid
value
sulfuric acid
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000143683A
Other languages
English (en)
Inventor
Daisaku Ariyama
大作 有山
Takahiro Kimura
貴弘 木村
Atsushi Osawa
篤史 大澤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Dainippon Screen Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Dainippon Screen Manufacturing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Dainippon Screen Manufacturing Co Ltd filed Critical Dainippon Screen Manufacturing Co Ltd
Priority to JP2000143683A priority Critical patent/JP2001324489A/ja
Publication of JP2001324489A publication Critical patent/JP2001324489A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Investigating Or Analyzing Non-Biological Materials By The Use Of Chemical Means (AREA)
  • Sampling And Sample Adjustment (AREA)
  • Investigating Or Analyzing Materials By The Use Of Electric Means (AREA)
  • ing And Chemical Polishing (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】金属被処理物を処理するための処理液中の酸の
濃度を精度よく測定することが可能な処理液中の酸濃度
の測定方法、および金属被処理物の処理を良好に行うこ
とが可能な金属被処理物の処理装置を提供する。 【解決手段】面出し処理装置には、シャドウマスク材W
に面出し処理を施すための面出し液Lを貯留する面出し
液槽10と、この面出し液槽10内の面出し液L中の硫
酸の濃度を測定するための硫酸濃度測定機構20と、蓚
酸カリウム、クエン酸三カリウム、および蓚酸を含む金
属封鎖液Kを貯留する金属封鎖液槽30と、補充用の硫
酸Rを貯留する硫酸槽40と、を備えている。そして、
硫酸濃度測定機構20においては、金属封鎖液KのpH
値と、金属封鎖液Kおよび面出し液Lの混合液KLのp
H値とを測定し、これらのpH値の差分(ΔpH)に基
づいて面出し液L中の硫酸濃度が算出される。さらに
は、この硫酸濃度に基づいて硫酸Rの補充量が算出さ
れ、この補充量だけ面出し液槽10内に硫酸Rが補充さ
れて、面出し液L中の硫酸濃度を精度よく制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、カラーブラウン管
用のシャドウマスクやアパチャーグリル、または半導体
素子用のリードフレームなどの金属被処理物を処理する
ための処理液中の酸濃度の測定方法、および金属被処理
物の処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】たとえば一般に、カラーブラウン管は、
電子銃と、この電子銃から放射された電子ビームを受け
て発光する蛍光体と、これら蛍光体と電子銃との間にお
いて電子ビームを選択的に通過させるための、丸孔形状
や長孔形状の複数の貫通孔(以下、透孔という)が形成
されたシャドウマスク、あるいは細長孔状の複数の透孔
が形成されたアパチャーグリルとを備えて構成されてい
る。また、電子ビームを選択的に蛍光体へ案内する役割
を持つ上記シャドウマスクやアパチャーグリルは、一般
に色選別機構と呼ばれており、上記複数の透孔を有する
金属薄板からなっている。
【0003】ここで、たとえば、これら色選別機構のう
ちのシャドウマスクを例にとって挙げると、このシャド
ウマスクを製造する工程においては、たとえば、ニッケ
ルを36%含有するインバー型合金や低炭素アルミキル
ド鋼等からなる帯状金属薄板(以下、シャドウマスク材
という)に対して、以下に説明する様々な処理を順に施
して、カラーブラウン管に組込み可能な形態のシャドウ
マスクとされる。
【0004】すなわち、まず、所定の金属材料を用いた
この帯状のシャドウマスク材をその長手方向に沿って搬
送しつつ、以下に示すフォトリソエッチング法による所
定の製造工程を施すことによって、シャドウマスク材の
製品として必要なほぼ矩形の範囲(以下、製品部分とい
う)の内部に上記複数の透孔を形成する。
【0005】ここで、フォトリソエッチング法による製
造工程においては、まず、シャドウマスク材を脱脂処理
し整面処理し(整面工程)、次に、シャドウマスク材表
面(両面)にレジスト液を塗布してレジスト膜を形成し
(コーティング工程)、さらに、シャドウマスク材の両
面のレジスト膜に所定の透孔パターンを焼付ける(焼付
け工程)。続いて、このレジスト膜を現像処理して、そ
のレジスト膜の透孔パターンに対応する部分を除去し
(現像工程)、シャドウマスク材表面(両面)に残留す
るレジスト膜を硬膜処理する(硬膜工程)。次に、本来
レジスト膜が除去されるべき部分(以下、レジスト膜不
要部分という)のシャドウマスク材表面(両面)に残留
している不要な薄いレジスト膜を除去して、そのレジス
ト膜不要部分のシャドウマスク材表面を露出させる(面
出し工程)。その後、レジスト膜が除去された部分のシ
ャドウマスク材表面(両面)に、たとえば、塩化第二鉄
水溶液からなるエッチング液を噴射してその両面をエッ
チング処理して、シャドウマスク材に複数の透孔を形成
する(エッチング工程)。その後、残留するレジスト膜
等を剥離処理し(剥膜工程)、その表面に防錆処理を施
し(防錆工程)、さらに、このシャドウマスク材から上
記製品部分を含む範囲を切断して、複数枚の単板状のシ
ャドウマスク材として(切断工程)、最後に、この単板
状のシャドウマスク材から上記製品部分を剥ぎ取って
(剥ぎ取り工程)、製品としてのシャドウマスクを完成
させる。
【0006】ここで、上記フォトリソエッチング法によ
る製造工程のうちの、上記面出し工程においては、槽内
に貯留されている面出し液にシャドウマスク材を浸漬さ
せることによって、レジスト膜不要部分に残留するレジ
スト膜を除去している。ここで、この面出し液は、硫
酸、過酸化水素、および有機酸(たとえば、蓚酸)など
を含む処理液であり、これら、硫酸、過酸化水素、およ
び有機酸の濃度(含有率)は、たとえば、それぞれ1.
0%、1.5%、および2.5%(すべて重量%。以
下、同様。)である。そして、この面出し液中のこれら
各成分の濃度は、それぞれ一定に維持されなければいけ
ないが、シャドウマスク材を面出し処理するにつれて、
これら各成分の濃度は当然のことながら低下してしまう
ので、その濃度を所定の時間間隔毎に測定し、その濃度
を一定の値に制御するようにしている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、金属薄
板であるシャドウマスク材の面出し処理に用いられた面
出し液中には、金属イオン(たとえば、鉄イオンやニッ
ケルイオンなど)が含まれているため、上記各成分のう
ちの硫酸の濃度については、精度よく測定することがで
きないという問題があった。たとえば、従来の硫酸の濃
度を測定する方法として、中和滴定法、水素イオン濃度
法、導電率法、吸光度法、などの測定方法があった。し
かしながら、これらの測定方法のうち、中和滴定法で
は、金属イオンが硫酸イオンと反応して中和物を生成す
るために、また、水素イオン濃度法や導電率法では、面
出し液中にともに含まれる過酸化水素が金属イオンと反
応して気泡が発生するために、さらに、吸光度法では、
金属イオンの光吸収作用のために、面出し液中の硫酸の
濃度を精度よく測定することはできなかった。
【0008】また、この処理液に含まれる酸の濃度を正
確に測定できないという問題は、同様に、上記エッチン
グ工程において用いられるエッチング液中の塩酸の濃度
を測定する場合においても生じていた。
【0009】さらには、上述したような従来の測定方法
で硫酸や塩酸の濃度を測定しても、この濃度を精度よく
管理することができないので、シャドウマスク材の面出
し処理やエッチング処理を良好に行うことができなかっ
た。
【0010】そこで、本発明の目的は、上述の技術的課
題を解決し、金属被処理物を処理するための処理液中の
酸の濃度を精度よく測定することが可能な処理液中の酸
濃度の測定方法、および金属被処理物の処理を良好に行
うことが可能な金属被処理物の処理装置を提供すること
にある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上述の技術的課題を解決
するための、請求項1に係る発明は、金属被処理物を処
理するための処理液中の酸の濃度を測定する方法におい
て、少なくとも蓚酸アルカリ金属塩およびクエン酸三ア
ルカリ金属塩を含む金属封鎖剤の水溶液のpH値を測定
する第1のpH値測定工程と、上記金属封鎖剤の水溶液
と上記処理液とを混合してこれらの混合液を生成する液
混合工程と、この液混合工程で生成された混合液中のp
H値を測定する第2のpH値測定工程と、上記第1のp
H値測定工程で測定された金属封鎖剤の水溶液のpH値
と、上記第2のpH値測定工程で測定された混合液のp
H値と、の比較に基づいて、上記処理液中の酸の濃度を
算出する酸濃度算出工程と、を備えることを特徴とする
処理液中の酸濃度の測定方法である。
【0012】この発明によると、少なくとも蓚酸アルカ
リ金属塩(M224:Mはアルカリ金属を表す)およ
びクエン酸三アルカリ金属塩(M3675:Mはアル
カリ金属を表す)を含む金属封鎖剤の水溶液の水素イオ
ン濃度:pH値(第1のpH値)と、この金属封鎖剤の
水溶液と処理液との混合液の水素イオン濃度:pH値
(第2のpH値)とを比較することで、処理液中の酸の
濃度を算出し測定している。言い換えれば、金属封鎖剤
の水溶液に処理液を混合させる前後におけるpH値の比
較量によって、処理液中の酸の濃度を算出し測定してい
る。
【0013】この構成によると、処理液中に遊離してい
た金属イオンは、少なくとも蓚酸アルカリ金属塩および
クエン酸三アルカリ金属塩を含む金属封鎖剤中の配位子
(蓚酸イオンやクエン酸イオン)によって封鎖され、安
定した形態の金属錯体となって処理液中に溶解した状態
となる。そのため、処理液中の金属イオンが酸濃度の測
定の障害となることがなく、したがって、金属被処理物
を処理するため処理液中の酸の濃度を精度よく測定する
ことができる。
【0014】また、請求項2に係る発明は、請求項1に
記載の処理液中の酸濃度の測定方法において、上記酸濃
度算出工程は、上記第1のpH値測定工程で測定された
金属封鎖剤の水溶液のpH値と、上記第2のpH値測定
工程で測定された混合液のpH値と、の差分に基づい
て、上記処理液中の酸の濃度を算出するものであること
を特徴とする処理液中の酸濃度の測定方法である。
【0015】この発明によると、上記金属封鎖剤の水溶
液のpH値(第1のpH値)と、この金属封鎖剤の水溶
液と処理液との混合液のpH値(第2のpH値)との差
分をとることで、処理液中の酸の濃度を算出し測定して
いる。言い換えれば、金属封鎖剤の水溶液に処理液を混
合させる前後におけるpH値の変化量によって、処理液
中の酸の濃度を算出し測定している。
【0016】この構成によると、上記pH値の差分をと
るだけでよいので、簡単に処理液中の酸の濃度を算出し
測定することができる。
【0017】また、請求項3に係る発明は、請求項2に
記載の処理液中の酸濃度の測定方法において、上記酸濃
度算出工程は、上記pH値の差分と上記処理液中の酸の
濃度との関係について予め定められた関係式を用いて、
上記処理液中の酸の濃度を算出するものであることを特
徴とする処理液中の酸濃度の測定方法である。
【0018】この発明によると、上記pH値の差分と上
記処理液中の酸の濃度との関係について予め定められた
関係式によって、上記pH値の差分から上記処理液中の
酸の濃度が算出される。すなわち、たとえば、上記関係
式に上記pH値の差分の値を代入すれば、上記処理液中
の酸の濃度が算出される。
【0019】この構成によると、上記pH値の差分を求
めれば、上記関係式から即座かつ簡単に処理液中の酸の
濃度を算出し測定することができる。
【0020】さらに、請求項4に係る発明は、金属被処
理物を処理するための処理液中の酸の濃度を測定する方
法において、少なくとも蓚酸アルカリ金属塩およびクエ
ン酸三アルカリ金属塩を含む金属封鎖剤の水溶液と上記
処理液とを混合して、これらの混合液を生成し、上記処
理液が混合される前の上記金属封鎖剤の水溶液中のpH
値と、上記混合液中のpH値との比較に基づいて、上記
処理液中の酸の濃度を求めることを特徴とする処理液中
の酸濃度の測定方法である。
【0021】この発明によると、上記請求項1の発明と
同様に、処理液が混合される前の、少なくとも蓚酸アル
カリ金属塩およびクエン酸三アルカリ金属塩を含む金属
封鎖剤の水溶液のpH値と、この金属封鎖剤の水溶液と
処理液との混合液のpH値とを比較することで、処理液
中の酸の濃度を算出し測定している。言い換えれば、金
属封鎖剤の水溶液に処理液を混合させる前後におけるp
H値の比較量によって、処理液中の酸の濃度を算出し測
定している。
【0022】この構成によると、上記請求項1の発明と
同様に、処理液中に遊離していた金属イオンは、少なく
とも蓚酸アルカリ金属塩およびクエン酸三アルカリ金属
塩を含む金属封鎖剤中の配位子(蓚酸イオンやクエン酸
イオン)によって封鎖され、安定した形態の金属錯体と
なって処理液中に溶解した状態となる。そのため、処理
液中の金属イオンが酸濃度の測定の障害となることがな
く、したがって、金属被処理物を処理するため処理液中
の酸の濃度を精度よく測定することができる。
【0023】またさらに、請求項5に係る発明は、酸を
含む処理液を用いて金属被処理物を処理する処理装置に
おいて、上記処理液を貯留する処理液貯留槽と、少なく
とも蓚酸アルカリ金属塩およびクエン酸三アルカリ金属
塩を含む金属封鎖剤の水溶液のpH値、およびこの金属
封鎖剤の水溶液と上記処理液貯留槽に貯留されていた処
理液との混合液のpH値を測定するpH値測定手段と、
このpH値測定手段で測定された金属封鎖剤の水溶液の
pH値と混合液のpH値との比較に基づいて、上記処理
液中の酸の濃度を算出する酸濃度算出手段と、を備える
ことを特徴とする金属被処理物の処理装置である。
【0024】この発明によれば、処理液貯留槽によっ
て、処理液が貯留されており、また、pH測定手段によ
って、上記金属封鎖剤の水溶液のpH値、およびこの金
属封鎖剤の水溶液と上記処理液貯留槽に貯留されていた
処理液との混合液のpH値が算出され、さらに、酸濃度
算出手段によって、これら2つのpH値を比較し、処理
液中の酸の濃度を算出する。
【0025】この構成によると、処理液中に遊離してい
た金属イオンは、少なくとも蓚酸アルカリ金属塩および
クエン酸三アルカリ金属塩を含む金属封鎖剤中の配位子
(蓚酸イオンやクエン酸イオン)によって封鎖され、安
定した形態の金属錯体となって処理液中に溶解した状態
となる。そのため、処理液中の金属イオンが酸濃度の測
定の障害となることがなく、したがって、金属被処理物
を処理するため処理液中の酸の濃度を精度よく測定する
ことができる。
【0026】そして、測定の結果、酸の濃度が所望の値
より低い場合には、処理液の交換時期と考えて警報を出
して処理液を交換するようにしてもよいし、あるいは、
酸濃度の測定結果が所望の値となるまで、処理液槽内の
処理液に酸を追加していってもよい。したがって、処理
液の酸の濃度を精度よく管理することができるので、金
属被処理物の処理を良好に行うことができる。
【0027】最後に、請求項6に係る発明は、請求項5
に記載の金属被処理物の処理装置において、さらに、上
記酸濃度算出手段によって算出された処理液中の酸の濃
度に基づいて、上記処理液中の酸の濃度が予め定められ
た設定濃度となるような上記処理液への酸の追加量を算
出する酸追加量算出手段と、この酸追加量算出手段で算
出された追加量に基づいて、上記処理液に酸を追加する
酸追加手段と、を備えることを特徴とする金属被処理物
の処理装置である。
【0028】この発明によれば、酸追加量算出手段によ
って、上記酸濃度算出手段で算出された処理液中の酸の
濃度と予め定められた設定濃度とから酸の追加量が算出
され、また、酸追加手段によって、その算出された追加
量分の酸が、処理液貯留槽内の処理液に追加される。
【0029】この構成によると、酸追加量算出手段で精
度よく算出された追加量分の酸を、処理液貯留槽内の処
理液に自動的に追加することが可能となる。このため、
上記酸濃度算出手段での酸濃度のサンプリングを所定間
隔で行えば、処理液槽内の処理液の酸の濃度をほぼ一定
に維持でき、また、人手による処理液への酸の追加作業
が不要となり、さらに、処理液の交換作業も長期間に渡
って不要となる。したがって、処理液の酸の濃度を精度
よく制御することができるので、金属被処理物の処理を
さらに良好に行うことができ、また、人手による作業工
数を低減することができる。
【0030】なおここで、「アルカリ金属」とは、カリ
ウム、ナトリウム、リチウムなどを含む1A族元素のこ
とであるので、以上の請求項1〜6において、「蓚酸ア
ルカリ金属塩」とは、たとえば、蓚酸カリウム、蓚酸ナ
トリウム、または蓚酸リチウムなどであり、また、「ク
エン酸三アルカリ金属塩」とは、たとえば、クエン酸三
カリウム、クエン酸三ナトリウム、またはクエン酸三リ
チウムなどである。
【0031】
【発明の実施の形態】以下に、上述の技術的課題を解決
するためのいくつかの本発明の実施の形態を、順に添付
図面を参照して詳細に説明する。
【0032】まず最初に、本発明の一実施形態に係る処
理装置について説明する。図1は、本発明の一実施形態
に係るシャドウマスク材の面出し処理装置である。この
シャドウマスク材Wの面出し処理装置は、本来、レジス
ト膜不要部分のシャドウマスク材W表面(両面)に残留
している不要な薄いレジスト膜を除去して、そのレジス
ト膜不要部分のシャドウマスク材表面を露出させる面出
し処理を、シャドウマスク材Wに施すための装置であ
る。
【0033】また、この面出し処理装置においては、シ
ャドウマスク材Wは、図1の3本の搬送ローラT1,T
2,T3に巻き掛けられた状態で、図1の矢印Fの方向
(以下、搬送方向Fという)に搬送されている。また、
この面出し処理装置の搬送方向Fに関して上流側(図1
において左側)には、たとえば、シャドウマスク材W表
面(両面)に残留するレジスト膜を硬膜処理する硬膜処
理装置が設けられ、また、搬送方向Fに関して下流側
(図1において右側)には、たとえば、レジスト膜が除
去された部分のシャドウマスク材W表面(両面)に、塩
化第二鉄水溶液からなるエッチング液を噴射してその両
面をエッチング処理して、シャドウマスク材Wに複数の
透孔を形成するエッチング処理装置が設けられている
が、図示を省略している。
【0034】ここで、この面出し処理装置は、大略、シ
ャドウマスク材Wに面出し処理を施すための面出し液L
を貯留する面出し液槽10と、この面出し液槽10内の
面出し液L中の硫酸の濃度を測定するための硫酸濃度測
定機構20と、蓚酸カリウム、クエン酸三カリウム、お
よび蓚酸を含む金属封鎖液Kを貯留する金属封鎖液槽3
0と、面出し液槽10内の面出し液L中に補充するため
の硫酸Rを貯留する硫酸槽40と、を備えている。
【0035】そして、面出し液槽10と硫酸濃度測定機
構20の間は面出し液送出管11で接続されており、こ
の面出し液送出管11の途中部には面出し液送出管11
中の面出し液Lを硫酸濃度測定機構20側に送り出すた
めの面出し液送出ポンプ12が介装されている。また、
面出し液送出管11の途中部の、面出し液送出ポンプ1
2よりも硫酸濃度測定機構20側には、開閉可能な面出
し液採取用バルブ13が介装されており、この面出し液
採取用バルブ13が開成されると、面出し液槽10内の
面出し液Lが硫酸濃度測定機構20内に送り込まれるよ
うになっている。なお、この面出し液採取用バルブ13
が閉成されている場合には、面出し液送出管11の途中
部の、面出し液送出ポンプ12と面出し液採取用バルブ
13との間の位置と面出し液槽10とを接続している面
出し液帰還管14を通じて、面出し液Lが面出し液槽1
0内に帰還され、すなわち、面出し液槽10内の面出し
液Lは硫酸濃度測定機構20内に送り込まれることなく
面出し液槽10内に循環される。
【0036】さらに、硫酸濃度測定機構20と金属封鎖
液槽30の間は金属封鎖液送出管31で接続されてお
り、この金属封鎖液送出管31の途中部には金属封鎖液
槽20内の金属封鎖液Kを硫酸濃度測定機構20に送り
出すための金属封鎖液送出ポンプ32が介装されてい
る。また、金属封鎖液送出管31の途中部の、金属封鎖
液送出ポンプ32よりも硫酸濃度測定機構20側には、
開閉可能な金属封鎖液採取用バルブ33が介装されてお
り、この金属封鎖液採取用バルブ33が開成されると、
金属封鎖液槽20内の金属封鎖液Kが硫酸濃度測定機構
20内に送り込まれるようになっている。
【0037】さらには、面出し液槽10と硫酸槽40の
間は硫酸補充管41で接続されており、この硫酸補充管
41の途中部には硫酸槽40内の硫酸Rを硫酸濃度測定
機構20に送り出すための硫酸補充ポンプ42が介装さ
れている。また、硫酸補充管41の途中部の、硫酸補充
ポンプ42よりも面出し液槽10側には、開閉可能な硫
酸補充用バルブ43が介装されており、この硫酸補充用
バルブ43が開成されると、硫酸槽40内の硫酸Rが面
出し液槽10内に補充されるようになっている。
【0038】なおここで、面出し液Lは、硫酸、過酸化
水素、および蓚酸を含む水溶液であり、これらの濃度
(重量含有率)は、たとえば、それぞれ1.0%、1.
5%、および2.5%(すべて重量%)となるよう調整
されている。また、金属封鎖液Kは、蓚酸カリウム(K
224)とクエン酸三カリウム(K3675)とを
含む水溶液であり、これらの濃度(重量含有率)は、た
とえば、それぞれ10.0%と0.5%に調整されてい
る。この金属封鎖液Kには、さらに所定の量(微量)の
蓚酸が含まれているが、この蓚酸の濃度(含有率)は、
金属封鎖液Kの水素イオン濃度、すなわちpHKの値が
所定のpH値(たとえばpH6.0)となるように任意
に調整される。また、面出し液Lおよび金属封鎖液Kの
液温は、周囲の室温25℃とほぼ同じ温度に調整されて
いる。
【0039】ここで、硫酸濃度測定機構20についてさ
らに詳しく説明すると、この硫酸濃度測定機構20は、
pH測定部210と硫酸濃度算出部220と硫酸補充量
算出部230とを有している。pH測定部210は、内
部のpH測定用タンク211内に貯留された液体中のp
H値をpHセンサ212によって測定するものである。
具体的には、pH測定部210は、金属封鎖液送出管3
1を通じてpH測定用タンク211内に送出されてきた
金属封鎖液Kの水素イオン濃度:pH値(以下、pHK
とする)と、この金属封鎖液Kおよび面出し液送出管1
1を通じてpH測定用タンク211内に送出されてきた
面出し液Lの混合液KLの水素イオン濃度:pH値(p
KLとする)と、をpH測定部210のpHセンサ21
2によって測定できるようになっている。
【0040】また、硫酸濃度算出部220は、pH測定
部210で測定された水素イオン濃度、すなわち、pH
KおよびpHKLの値を少なくとも一時的に記憶し、これ
らのpH値の差分ΔpH(=pHK−pHKL)を算出で
きるようになっている。さらに、図2のようなグラフで
示されるΔpHと面出し液L中の硫酸濃度との関係式に
よって、この硫酸濃度算出部220が、ΔpHから面出
し液L中の硫酸濃度を算出する。
【0041】なお、本実施形態の条件下においては、上
記関係式は、本上記ΔpHをXとし、面出し液L中に含
まれる硫酸Rの濃度(重量%)をYとした場合、Y=
2.224X2+2.0811Xで表される2次式であ
った。また、この関係式は、本実施形態以外の条件下に
おいては、別の式で表されることとなり、その時の、処
理液(面出し液)や金属封鎖液の組成、面出し液(処理
液)や金属封鎖液の液温、あるいは周囲の室温などによ
って異なるものである。
【0042】さらに、硫酸補充量算出部230は、硫酸
濃度算出部220で算出された面出し液L中の硫酸Rの
濃度と予め定められた設定濃度(たとえば、1.0%)
とから、硫酸Rの補充量を算出する。そして、硫酸補充
ポンプ42は、硫酸補充用バルブ43の開成時に、この
硫酸補充量算出部230で算出された補充量分の流酸R
を、硫酸槽40から硫酸補充管41を通じて面出し液槽
10内に追加する。具体的には、硫酸補充量算出部23
0が、算出された補充量に対応する硫酸補充用バルブ4
3の開成時間を算出し、その開成時間だけ硫酸補充用バ
ルブ43を開成することで、上記補充量分の硫酸Rを面
出し液槽10内に補充できるようになっている。したが
って、硫酸補充量算出部230は、上記補充量に対応す
る硫酸補充用バルブ43の開成時間を算出する機能と、
硫酸補充用バルブ43の開閉動作を制御する機能とを有
していると言える。
【0043】ここでこの面出し処理装置における硫酸濃
度の制御動作について説明する。図3は、本実施形態の
図1に示した面出し処理装置における硫酸濃度の制御動
作を示すフロー図である。本実施形態の面出し処理装置
においては、まず、所定量の金属封鎖液Kが硫酸濃度測
定機構20内に採取される(ステップS1)。詳しく
は、金属封鎖液送出ポンプ32が作動している状態で、
金属封鎖液送出管31の途中部の金属封鎖液採取用バル
ブ33が所定時間だけ開成されて、金属封鎖液槽30内
の金属封鎖液Kが硫酸濃度測定機構20内に送出され、
硫酸濃度測定機構20のpH測定用タンク211内に、
たとえば50mlの金属封鎖液Kが貯留される。
【0044】次に、pH測定用タンク211内に貯留さ
れた金属封鎖液Kは、たとえば100rpm程度の回転
により攪拌され、たとえば約3分間放置された後、この
金属封鎖液KのpH値(pHK)がpH測定部210の
pHセンサ212によって測定される(ステップS
2)。
【0045】そして、、面出し液槽10内の所定量の面
出し液Lが硫酸濃度測定機構20内に採取されて、金属
封鎖液Kと混合される(ステップS3)。詳しくは、面
出し液送出ポンプ12が作動している状態で面出し液送
出管11の途中部の面出し液採取用バルブ13が所定時
間だけ開成されて、、面出し液槽10内の面出し液Lが
硫酸濃度測定機構20内に送出され、金属封鎖液Kが貯
留されているpH測定用タンク211内に、たとえば
1.5mlの面出し液Lが混合されて、これら金属封鎖
液Kと面出し液Lとの混合液KLができる。
【0046】次に、pH測定用タンク211内に貯留さ
れた混合液KLは、たとえば100rpm程度の回転に
より攪拌され、たとえば約1分間放置された後、この混
合液KLのpH値(pHKL)がpH測定部210のpH
センサ212によって測定される(ステップS4)。
【0047】その後、pH測定部210によって測定さ
れたpHKおよびpHKLは、硫酸濃度算出部220によ
って、少なくとも一時的に記憶され、これらのpH値の
差分ΔpH(=pHK−pHKL)が算出され(ステップ
S5)、さらに、上記図2のようなグラフで示される関
係式に従って、ΔpHから面出し液L中の硫酸濃度が算
出される(ステップS6)。
【0048】次に、硫酸濃度算出部220で算出された
硫酸濃度は、硫酸補充量算出部230において設定濃度
と比較され(ステップS7)、そして、硫酸濃度が設定
濃度未満であるかどうかを判断し、この判断に基づいて
所定の動作を行う(ステップS8)。詳しくは、この硫
酸濃度が設定濃度未満である場合には、硫酸補充量算出
部230によって、実際の硫酸濃度と設定濃度とから硫
酸の補充量を算出し、その分だけ硫酸槽40からの硫酸
を面出し液槽10内に補充する。具体的には、硫酸補充
量算出部230によって、算出された補充量に基づいて
算出された開成時間だけ硫酸補充用バルブ43が開成さ
れて、上記補充量分の硫酸Rが面出し液槽10内に補充
され、この一連の動作が完了する。また一方、この硫酸
濃度が設定濃度以上の場合は、上記ステップS8を実行
せずにこの一連の動作を完了させる。
【0049】ここで、この一連の動作が完了した後は、
たとえば、pH測定用タンク211内に貯留されていた
混合液KLが排出され、純水等の洗浄液によってpH測
定用タンク211内が洗浄され、その後、次の硫酸濃度
の測定時期(たとえば、10分後)になるまで待機され
る。
【0050】なお、通常は、面出し液L中の硫酸濃度は
その使用とともに低下していくため、硫酸濃度が設定濃
度を超えるようなことはなく、設定濃度以下の値とな
る。したがって、硫酸濃度の制御のためには、補充すべ
き硫酸の量を算出してその分の硫酸を面出し液Lに補充
するだけでよい。
【0051】以上に説明したこの一実施形態の面出し処
理方法によると、少なくとも蓚酸カリウムおよびクエン
酸三カリウムを含む金属封鎖液Kの水素イオン濃度(p
K)と、この金属封鎖液Kと面出し液Lとの混合液K
Lの水素イオン濃度(pHKL)とを比較することで、面
出し液L中の硫酸Rの濃度を算出し測定している。この
ため、面出し液L中に遊離していた金属イオン(鉄イオ
ンやニッケルイオンなど)は、少なくとも蓚酸カリウム
およびクエン酸三カリウムを含む金属封鎖液K中の配位
子(蓚酸イオンやクエン酸イオン)によって封鎖され、
安定した形態の金属錯体となって面出し液L中に溶解し
た状態となる。そのため、面出し液L中の金属イオンが
硫酸濃度の測定の障害となることがなく、したがって、
シャドウマスク材Wを処理するため面出し液L中の硫酸
濃度を精度よく測定することができる。
【0052】また特に、上記一実施形態の面出し処理方
法によると、金属封鎖液Kの水素イオン濃度(pHK
と混合液KLの水素イオン濃度(pHKL)との差分(Δ
pH)をとることで、面出し液L中の硫酸濃度を算出し
測定している。このため、上記pH値の差分(ΔpH)
をとるだけでよいので、簡単に面出し液L中の硫酸濃度
を算出し測定することができる。
【0053】さらに、上記一実施形態の面出し処理方法
によると、上記pH値の差分(ΔpH)と上記面出し液
L中の硫酸濃度との関係について予め定められた関係式
によって、上記ΔpHから上記硫酸濃度が算出される。
このため、ΔpHを求めれば、上記関係式から即座かつ
簡単に面出し液L中の硫酸濃度を算出し測定することが
できる。
【0054】そして、上記一実施形態で説明した面出し
処理装置を用いれば、面出し液槽10によって、面出し
液Lが貯留されており、また、pH測定部210によっ
て、pHKおよびpHKLが測定され、さらに、硫酸濃度
算出部220によって、これら2つのpH値を比較し、
面出し液L中の硫酸濃度を算出する。このため、面出し
液L中に遊離していた金属イオンは、金属封鎖液K中の
配位子(蓚酸イオンやクエン酸イオン)によって封鎖さ
れ、安定した形態の金属錯体となって面出し液L中に溶
解した状態となるので、シャドウマスク材Wを処理する
ため面出し液L中の硫酸濃度を精度よく測定することが
でき、したがって、シャドウマスク材Wの面出し処理を
良好に行うことができる。
【0055】また特に、硫酸補充量算出部230によっ
て、硫酸濃度算出部220で算出された硫酸濃度と設定
濃度とから硫酸補充量が算出され、硫酸補充ポンプ42
や硫酸補充用バルブ43などによって、その算出された
硫酸補充量分の硫酸が、面出し液槽10内の面出し液L
に補充される。このため、硫酸補充量算出部230で精
度よく算出された硫酸補充量分の硫酸Rを、面出し槽1
0内の面出し液Lに自動的に補充することが可能とな
る。このため、硫酸濃度算出部220での硫酸濃度のサ
ンプリングを所定間隔で行えば、面出し液Lの硫酸濃度
をほぼ一定に維持でき、また、人手による硫酸Rの補充
作業が不要となり、さらに、面出し液Lの交換作業も長
期間に渡って不要となる。
【0056】以上、この発明の一実施形態について説明
したが、この発明は、他の形態で実施することもでき
る。たとえば、上述の一実施形態は、シャドウマスク材
Wを面出し処理するための面出し液L中の硫酸濃度の測
定方法、およびシャドウマスク材Wの面出し処理装置で
あるが、その他、金属被処理物を処理するための処理液
中の酸の濃度の測定方法、または金属被処理物の処理装
置であれば、本発明を適用することができる。たとえ
ば、金属被処理物の種類については、その他、トリニト
ロン(登録商標)管用のアパチャーグリルや半導体素子
用のリードフレームなどの製造に用いられる金属薄板な
どに、また、処理液の種類については、その他、エッチ
ング処理に用いられる塩化第2鉄水溶液などのエッチン
グ液などに、さらには、酸の種類については、その他、
塩酸、硝酸、燐酸、フッ酸などに、それぞれ本発明を適
用することができる。
【0057】また、上述の一実施形態において、金属封
鎖液Kは、蓚酸カリウムとクエン酸三カリウムを含むも
のであるが、少なくとも蓚酸アルカリ金属塩とクエン酸
三アルカリ金属塩を含むものであればよい。たとえば、
金属封鎖液K中に含まれるのが、蓚酸ナトリウムとクエ
ン酸三ナトリウム、または蓚酸リチウムとクエン酸三リ
チウムであってもよい。あるいは、金属封鎖液K中の、
蓚酸アルカリ金属塩におけるアルカリ金属と、クエン酸
三アルカリ金属塩におけるアルカリ金属の種類が、同種
ではなく互いに異種の組み合わせであってもよい。たと
えば、金属封鎖液K中に含まれるのが、蓚酸カリウムと
クエン酸三ナトリウム、蓚酸カリウムとクエン酸三リチ
ウム、蓚酸ナトリウムとクエン酸三カリウム、蓚酸ナト
リウムとクエン酸三リチウム、蓚酸リチウムとクエン酸
三カリウム、または蓚酸リチウムとクエン酸三ナトリウ
ム、などのいずれであってもよい。
【0058】その他、特許請求の範囲に記載された事項
の範囲内で種々の設計変更を施すことが可能である。
【0059】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、請求項1に
係る発明の処理液中の酸濃度の測定方法によると、金属
被処理物を処理するため処理液中の酸の濃度を精度よく
測定することができるという効果を奏する。
【0060】また、請求項2に係る発明の処理液中の酸
濃度の測定方法によると、金属封鎖剤の水溶液とこの水
溶液に処理液を混合した混合液とのpH値の差分をとる
だけでよいので、簡単に処理液中の酸の濃度を算出し測
定することができるという効果を奏する。
【0061】また、請求項3に係る発明の処理液中の酸
濃度の測定方法によると、上記pH値の差分を求めれ
ば、関係式から即座かつ簡単に処理液中の酸の濃度を算
出し測定することができるという効果を奏する。
【0062】また、請求項4に係る発明の処理液中の酸
濃度の測定方法によると、金属被処理物を処理するため
処理液中の酸の濃度を精度よく測定することができると
いう効果を奏する。
【0063】また、請求項5に係る発明の金属被処理物
の処理装置によると、処理液の酸の濃度を精度よく管理
することができるので、金属被処理物の処理を良好に行
うことができるという効果を奏する。
【0064】また、請求項6に係る発明の金属被処理物
の処理装置によると、処理液の酸の濃度を精度よく制御
することができるので、金属被処理物の処理をさらに良
好に行うことができ、また、人手による作業工数を低減
することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係るシャドウマスク材の
面出し処理装置の構成を示す概略図である。
【図2】本発明の一実施形態に係るシャドウマスク材の
面出し処理装置におけるΔpHと面出し液中の硫酸濃度
との関係を示すグラフである。
【図3】本発明の一実施形態に係るシャドウマスク材の
面出し処理装置における硫酸濃度の制御動作を示すフロ
ー図である。 10 面出し液槽(処理液貯留槽) 20 硫酸濃度測定機構 210 pH測定部(pH値測定手段) 212 pHセンサ 220 硫酸濃度算出部(酸濃度算出手段) 230 硫酸補充量算出部(酸追加量算出手段) 30 金属封鎖液槽 40 硫酸槽 42 硫酸補充ポンプ(酸追加手段) K 金属封鎖液(金属封鎖剤の水溶液) L 面出し液(処理液) KL 混合液 ΔpH 金属封鎖液KのpH値と混合液KLのpH値と
の差分 R 硫酸(酸) W シャドウマスク材(金属被処理物) S2 ステップ(第1のpH値測定工程) S3 ステップ(液混合工程) S4 ステップ(第2のpH値測定工程) S6 ステップ(酸濃度算出工程)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G01N 27/416 G01N 31/16 Z 31/16 27/46 353Z (72)発明者 大澤 篤史 京都市上京区堀川通寺之内上る4丁目天神 北町1番地の1 大日本スクリーン製造株 式会社内 Fターム(参考) 2G042 AA01 BB03 CA10 CB03 DA02 EA20 FA19 FB03 2G060 AA06 AE18 AF08 KA06 4K057 WA10 WB02 WC10 WE02 WE03 WE04 WE07 WE13 WE14 WG06 WL10 WM20 WN01 WN03

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】金属被処理物を処理するための処理液中の
    酸の濃度を測定する方法において、 少なくとも蓚酸アルカリ金属塩およびクエン酸三アルカ
    リ金属塩を含む金属封鎖剤の水溶液のpH値を測定する
    第1のpH値測定工程と、 上記金属封鎖剤の水溶液と上記処理液とを混合してこれ
    らの混合液を生成する液混合工程と、 この液混合工程で生成された混合液中のpH値を測定す
    る第2のpH値測定工程と、 上記第1のpH値測定工程で測定された金属封鎖剤の水
    溶液のpH値と、上記第2のpH値測定工程で測定され
    た混合液のpH値と、の比較に基づいて、上記処理液中
    の酸の濃度を算出する酸濃度算出工程と、を備えること
    を特徴とする処理液中の酸濃度の測定方法。
  2. 【請求項2】上記酸濃度算出工程は、上記第1のpH値
    測定工程で測定された金属封鎖剤の水溶液のpH値と、
    上記第2のpH値測定工程で測定された混合液のpH値
    と、の差分に基づいて、上記処理液中の酸の濃度を算出
    するものであることを特徴とする請求項1に記載の処理
    液中の酸濃度の測定方法。
  3. 【請求項3】上記酸濃度算出工程は、上記pH値の差分
    と上記処理液中の酸の濃度との関係について予め定めら
    れた関係式を用いて、上記処理液中の酸の濃度を算出す
    るものであることを特徴とする請求項2に記載の処理液
    中の酸濃度の測定方法。
  4. 【請求項4】金属被処理物を処理するための処理液中の
    酸の濃度を測定する方法において、 少なくとも蓚酸アルカリ金属塩およびクエン酸三アルカ
    リ金属塩を含む金属封鎖剤の水溶液と上記処理液とを混
    合して、これらの混合液を生成し、 上記処理液が混合される前の上記金属封鎖剤の水溶液中
    のpH値と、上記混合液中のpH値との比較に基づい
    て、上記処理液中の酸の濃度を求めることを特徴とする
    処理液中の酸濃度の測定方法。
  5. 【請求項5】酸を含む処理液を用いて金属被処理物を処
    理する処理装置において、 上記処理液を貯留する処理液貯留槽と、 少なくとも蓚酸アルカリ金属塩およびクエン酸三アルカ
    リ金属塩を含む金属封鎖剤の水溶液のpH値、およびこ
    の金属封鎖剤の水溶液と上記処理液貯留槽に貯留されて
    いた処理液との混合液のpH値を測定するpH値測定手
    段と、 このpH値測定手段で測定された金属封鎖剤の水溶液の
    pH値と混合液のpH値との比較に基づいて、上記処理
    液中の酸の濃度を算出する酸濃度算出手段と、を備える
    ことを特徴とする金属被処理物の処理装置。
  6. 【請求項6】さらに、上記酸濃度算出手段によって算出
    された処理液中の酸の濃度に基づいて、上記処理液中の
    酸の濃度が予め定められた設定濃度となるような上記処
    理液への酸の追加量を算出する酸追加量算出手段と、 この酸追加量算出手段で算出された追加量に基づいて、
    上記処理液に酸を追加する酸追加手段と、を備えること
    を特徴とする金属被処理物の処理装置。
JP2000143683A 2000-05-16 2000-05-16 処理液中の酸濃度の測定方法および金属被処理物の処理装置 Pending JP2001324489A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000143683A JP2001324489A (ja) 2000-05-16 2000-05-16 処理液中の酸濃度の測定方法および金属被処理物の処理装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000143683A JP2001324489A (ja) 2000-05-16 2000-05-16 処理液中の酸濃度の測定方法および金属被処理物の処理装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001324489A true JP2001324489A (ja) 2001-11-22

Family

ID=18650466

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000143683A Pending JP2001324489A (ja) 2000-05-16 2000-05-16 処理液中の酸濃度の測定方法および金属被処理物の処理装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001324489A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012178424A (ja) * 2011-02-25 2012-09-13 Dainippon Screen Mfg Co Ltd エッチング液濃度管理装置
CN109060786A (zh) * 2018-08-25 2018-12-21 成都凯天电子股份有限公司 测定工业废水硫酸浓度含量的检测方法
KR101972663B1 (ko) * 2017-10-27 2019-08-16 인하대학교 산학협력단 침지식 전해 연마 장치
WO2021059754A1 (ja) * 2019-09-26 2021-04-01 三菱重工業株式会社 濃度監視システム、濃度管理システムおよび濃度監視方法

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012178424A (ja) * 2011-02-25 2012-09-13 Dainippon Screen Mfg Co Ltd エッチング液濃度管理装置
KR101972663B1 (ko) * 2017-10-27 2019-08-16 인하대학교 산학협력단 침지식 전해 연마 장치
CN109060786A (zh) * 2018-08-25 2018-12-21 成都凯天电子股份有限公司 测定工业废水硫酸浓度含量的检测方法
CN109060786B (zh) * 2018-08-25 2023-12-05 成都凯天电子股份有限公司 测定工业废水硫酸浓度含量的检测方法
WO2021059754A1 (ja) * 2019-09-26 2021-04-01 三菱重工業株式会社 濃度監視システム、濃度管理システムおよび濃度監視方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP0196668A1 (en) Method of controlling an aluminum surface cleaning composition
JPH04276081A (ja) 無電解錫、鉛又はそれらの合金めっき方法
US4511597A (en) Method for depositing a metal on a surface
TW200417627A (en) Method for controlling etching liquid, and apparatus for controlling etching liquid
JP2001324489A (ja) 処理液中の酸濃度の測定方法および金属被処理物の処理装置
EP0546136B1 (en) Photographic processing apparatus
TW201704901A (zh) 顯影液之管理方法及裝置
EP0501480A2 (en) Analysis of tin, lead or tin-lead alloy plating solution
JP2822840B2 (ja) 無電解錫、鉛又はそれらの合金めっき方法及びめっき装置
KR20020079414A (ko) 에칭방법 및 에칭액의 정량분석방법
JP2007316360A (ja) 水系フォトレジスト剥離液の管理方法および管理装置
JPS6127467B2 (ja)
EP0523104B1 (en) Processing process for photographic materials
JPH06222007A (ja) 無電解錫、鉛又はそれらの合金めっき浴の分析方法
EP0385334B1 (en) Low wash water silver halide film processor
JP2003049285A (ja) エッチング方法およびエッチング液の定量分析方法ならびにエッチング液からリン酸を回収する方法
US2814577A (en) Method of producing corrosion resistant coatings of uniform color and appearnce on asuccession of aluminum pieces
TW201827948A (zh) 顯影液管理裝置
JPH05331651A (ja) 化学的処理液の濃度検出装置及び自動管理装置
JP2005060722A5 (ja)
JPH06163509A (ja) エッチング処理液の制御方法
JPH09104988A (ja) 金属薄板のエッチングにおける面出し方法
JPH06264251A (ja) はんだめっき液自動管理装置
US5456810A (en) Methods of measuring and controlling activity of zinc phosphate treatment solution
JPH02159029A (ja) 薬液処理方法およびその装置