JP2001323184A - カーボンブラックの製造方法、カーボンブラック、ゴム組成物および加硫ゴム - Google Patents

カーボンブラックの製造方法、カーボンブラック、ゴム組成物および加硫ゴム

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JP2001323184A JP2000140679A JP2000140679A JP2001323184A JP 2001323184 A JP2001323184 A JP 2001323184A JP 2000140679 A JP2000140679 A JP 2000140679A JP 2000140679 A JP2000140679 A JP 2000140679A JP 2001323184 A JP2001323184 A JP 2001323184A
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好隆 宇田川
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Abstract

(57)【要約】 【課題】加硫ゴムのゴム特性およびカーボンブラックに
よる補強効果を保持しつつ、しかも転がり抵抗の指標と
なる60℃での損失正接(tanδ)を大幅な低減率で
低下させうるカーボンブラックを製造する方法、これに
より得られるカーボンブラック、これを含むゴム組成物
および加硫ゴムの提供。 【解決手段】原料カーボンブラックを、ゴムおよび加硫
助剤から選ばれる少なくとも一種のゴムコンパウンド成
分の共存下、非酸化性雰囲気中、300℃〜1500℃
の温度で30秒以上熱処理する工程を含むカーボンブラ
ックの製造方法により製造されるカーボンブラック。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、加硫ゴム配合時に
タイヤの低燃費性指標となる60℃での損失正接(ta
nδ)が極めて小さい値を示すカーボンブラックの製造
方法、該カーボンブラック、これを含むゴム組成物およ
び加硫ゴムに関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、自動車走行時のエネルギー損
失を減少させ、燃費特性を改善しうる手段として、タイ
ヤの転がり抵抗の改善が望まれ続けている。タイヤの転
がり抵抗は60℃での損失正接(tanδ)を指標とす
ることができ、このため60℃tanδ値の小さい加硫
ゴムが得られるゴム組成物が望まれている。
【0003】タイヤには、補強目的として多量のカーボ
ンブラックが配合されており、耐摩耗性、機械的強度、
ゴム特性などのタイヤ特性に対するカーボンブラックの
支配力は大きい。特にカーボンブラックの配合により補
強性を賦与し、かつゴム特性を保持しつつ上記燃費特性
を向上させることは容易ではない。
【0004】このような課題を、カーボンブラックの表
面活性の改善により解決しようとする方法も提案されて
おり、たとえばカーボンブラックに含まれる水素量と酸
素量とに着目し、これらの比をH/O≧0.20と大き
くすることにより耐摩耗性を保持しながら低燃費性を改
善する方法が提案されている(特開平10−36703
号)。
【0005】また該方法では、低燃費性の改善効果が充
分とはいえないとして、たとえばハード系カーボンブラ
ックを硝酸、過酸化水素、オゾンなど強酸化剤で酸化処
理するか、ファーネス反応炉に水または水蒸気を吹き込
んで酸化処理してカーボンブラック表面に酸素官能基を
賦与することにより酸素含有量を高めた後、1000℃
〜1500℃の温度で熱処理することにより、カーボン
ブラックの酸素含有量、弱酸性基濃度、塩基性官能基濃
度、物理吸着ゴム量を特定範囲にすることが提案されて
いる(特開平11−60800号)。この公報には、該
カーボンブラックを含ませたSBRゴム組成物(実施
例)は、未処理のカーボンブラックを含ませたSBRゴ
ム組成物(標準サンプル)よりも低い60℃tanδ値
が得られることが示されていおり、標準サンプルの60
℃tanδ値に対して6〜8%低下した値が得られたこ
とが示されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記のよう
な従来技術に鑑みてなされたものであり、加硫ゴムのゴ
ム特性およびカーボンブラックによる補強効果を保持し
つつ、しかも60℃での損失正接(tanδ)を従来予
想しえないような低減率まで低下させうるカーボンブラ
ックを製造する方法、これにより得られるカーボンブラ
ック、これを含むゴム組成物および加硫ゴムを提供する
ことを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明では、上記のよう
な課題を、原料カーボンブラックに特定条件下での熱処
理を加えることによって解決している。すなわち本発明
のカーボンブラックの製造方法は、原料カーボンブラッ
クを、ゴムおよび加硫助剤から選ばれる少なくとも一種
のゴムコンパウンド成分の共存下、非酸化性雰囲気中、
300℃〜1500℃の温度で30秒以上熱処理する工
程を含む。
【0008】上記ゴムコンパウンド成分は少なくともゴ
ムを含有することが好ましく、ゴムおよび加硫助剤の両
方を含むことがより好ましい。さらに上記ゴムコンパウ
ンド成分は、加硫剤を含んでいてもよい。
【0009】本発明では、上記において、通常、原料カ
ーボンブラックと、前記ゴムコンパウンド成分とを、有
機溶媒中で混合して混合液を調製し、次いで有機溶媒を
除去して得られる乾燥物を前記熱処理工程に供する。
【0010】上記ゴムは、通常、ジエン系ゴムである。
上記加硫助剤としては、酸化亜鉛および/またはステア
リン酸が挙げられる。上記加硫剤としては、イオウ、有
機過酸化物および加硫促進剤から選ばれる少なくとも一
種が挙げられる。本発明に係るカーボンブラックの製造
方法は、上記原料カーボンブラックの製造工程を含んで
いてもよく、原料カーボンブラックの製造工程において
原料カーボンブラックを得た後、上記処理を加える。カ
ーボンブラックは、通常造粒工程を経て最終製品とされ
るが、上記原料カーボンブラックに加える処理は、造粒
工程の前で行っても、後で行ってもよい。
【0011】本発明では、上記のようなカーボンブラッ
クの製造方法により得られ、原料カーボンブラックを同
一配合比で用いた場合に比べてtanδの低いゴムを形
成しうるカーボンブラックが提供される。さらにこのよ
うなカーボンブラックを含むゴム組成物も提供される。
該ゴム組成物から得られる加硫ゴムも提供される。
【0012】
【発明の実施の形態】以下に本発明を具体的に説明す
る。本発明に係るカーボンブラックの製造方法は、原料
カーボンブラックを、ゴムコンパウンド成分の共存下
で、熱処理する工程を含む。原料カーボンブラックは、
公知の製造方法で製造されたカーボンブラックを広く用
いることができ特に制限されないが、たとえばオイルフ
ァーネス法、ガスファーネス法などで製造されたファー
ネスブラック、チャンネルブラックなどを用いることが
できる。その品種も特に制限されず、たとえばN33
9、N220などの汎用カーボンブラック(市販品)を
用いることができる。また本発明での原料カーボンブラ
ックの製造工程、たとえばオイルファーネス法などの公
知のカーボンブラック製造工程の後に、以下の熱処理工
程を行い、カーボンブラックを製造してもよい。
【0013】上記ゴムコンパウンド成分としては、少な
くともゴムまたは加硫助剤が用いられる。これらゴムコ
ンパウンド成分は、一般的にゴムコンパウンド成分とし
て知られているゴムまたは加硫助剤を広く用いることが
できるが、上記ゴムとしては、たとえば天然ゴム(N
R)、イソプレンゴム(IR)、スチレン−ブタジエン
ゴム(SBR)、ブタジエンゴム(BR)、クロロプレ
ンゴム(CR)などのジエン系ゴム、さらにブチルゴム
(IIR)などが好ましく用いられる。これらを2種以
上併用してもよい。ゴムは、原料カーボンブラック10
0重量部に対して、通常、10〜400重量部、好まし
くは20〜200重量部の量で用いることができる。
【0014】また加硫助剤としては、酸化亜鉛、酸化マ
グネシウム、ステアリン酸、オレイン酸などを用いるこ
とができる。これらを2種以上併用してもよい。加硫助
剤は、原料カーボンブラック100重量部に対して、通
常、0.5〜40重量部、好ましくは2〜20重量部の
量で用いることができる。上記ゴムコンパウンド成分は
少なくともゴムを含有することが好ましく、ゴムおよび
加硫助剤の両方を含むことがより好ましい。
【0015】ゴムコンパウンド成分は、さらに加硫剤を
含んでいてもよい。加硫剤を含むゴムコンパウンド成分
は、上記ゴムまたは加硫助剤のいずれか一方を含むもの
であってもよく、ゴムおよび加硫助剤の両方を含んでい
てもよい。加硫剤としては、イオウ、有機過酸化物およ
び加硫促進剤から選ばれる少なくとも一種が挙げられ
る。
【0016】有機過酸化物としては、公知の有機過酸化
物を広く用いることができるが、具体的には、過酸化ベ
ンゾイル、ジイソプロピルベンゼンハイドロパーオキサ
イド(商品名パークミルP(日本油脂社製)など)、t-
ブチルハイドロパーオキサイド(80%ジ−t-ブチルパ
ーオキサイド溶液など)、p−メンタンハイドロパーオ
キサイド(商品名パーメンタH(日本油脂社製)な
ど)、クメンハイドロパーオキサイド(商品名パークミ
ルH−80(日本油脂社製)など)などを挙げることが
できる。これらのうちでも過酸化ベンゾイルが好ましく
用いられる。有機過酸化物は後述する有機溶媒、たとえ
ばトルエンに溶解して使用することができ、通常0. 0
1重量%〜50重量%の濃度に調製して使用することが
できる。
【0017】加硫促進剤としては、たとえばテトラメチ
ルチウラムジスルフィド、テトラエチルチウラムジスル
フィドなどの非元素イオウ加硫剤、ビスモルホリンジス
ルフィド、ジペンタメチレンチウラムテトラスルフィ
ド、キノンジオキシム、フェノールホルムアルデヒド樹
脂、ニトロソ化合物とジイソシアナート混合物、酸化マ
グネシウム、過酸化亜鉛、トリエチレンテトラミン、メ
チレンジアニリン、ジフェニルグアニジン、ヘキサメチ
レンジアミンカルバメート、エチレンジアミンカルバメ
ート、ビス−p−アミノシクロヘキシルメタンカルバメ
ートなどを挙げることができる。加硫剤は、原料カーボ
ンブラック100重量部に対して、通常1〜300重量
部、好ましくは3〜200重量部の量で用いることがで
きる。
【0018】上記のような原料カーボンブラックの処理
に用いられるゴムコンパウンド成分の具体例として、た
とえば(i)加硫助剤またはこれに加硫剤を加えたも
の、(ii)ゴムまたはこれに加硫助剤を併用したもの、さ
らに加硫剤を加えたものなどを挙げることができる。こ
の加硫剤として、イオウ、加硫促進剤とともに有機過酸
化物特に過酸化ベンゾイルを含む場合には、高い効果
(60℃tanδ)が得られる。さらにゴムコンパウン
ド成分は、本発明の目的を損なわない範囲であれば任意
に老化防止剤などの他の成分を含有していてもよい。
【0019】原料カーボンブラックを、上記のようなゴ
ムコンパウンド成分の共存下で熱処理するに際して、こ
れらが充分に接触するように、予め有機溶媒中で混合し
て、混合液を調製することが好ましい。有機溶媒として
は、常圧常温下で液状であるものを広く用いることがで
き、具体的には炭化水素、アルコールなどを挙げること
ができる。炭化水素は、飽和または不飽和いずれであっ
てもよく、芳香族、脂肪族、脂環族などに特に限定され
ない。たとえばベンゼン、トルエン、キシレン、ヘキサ
ン、デカリン(デカヒドロナフタレン)、メタノール、
エタノール、テトラリン(テトラヒドロナフタレン)、
シクロヘキサンなどを用いることができ、これらを混合
して用いてもよい。特に好ましくはトルエン、ベンゼ
ン、キシレンなどが用いられる。
【0020】原料カーボンブラックとゴムコンパウンド
成分との混合液は、次いで有機溶媒が除去され、得られ
た乾燥物を前記熱処理工程に供する。混合液の乾燥は、
具体的に40℃以下の温度で、真空蒸留して行われる。
原料カーボンブラックの熱処理は、上記ゴムコンパウン
ド成分共存下に、300℃〜1500℃の温度で30秒
以上、好ましくは400℃〜800℃の温度で5分〜1
20分行われる。熱処理の温度と時間は、たとえば高い
温度であれば短時間、低い温度であれば長時間と適宜設
定することが可能である。この熱処理は、窒素ガス、ア
ルゴン、ヘリウムガスなどの不活性ガスを用いて非酸化
性雰囲気中で行われる。熱処理には、耐熱性石英ガラス
管状炉などの装置を用いることができる。
【0021】本発明では、上記のようなカーボンブラッ
クの製造方法により得られるカーボンブラック(製品)
も提供する。このカーボンブラックは、加硫ゴムに配合
したとき、原料カーボンブラックを同一配合比で用いた
場合に比べて60℃tanδを大幅に低減することがで
きる。具体的には、たとえば天然ゴム系組成物に、上記
により得られるカーボンブラックを配合させた場合に
は、同量比で原料カーボンブラックを用いた場合(以下
標準ゴムともいう)とに比べ、加硫ゴムの60℃tan
δ値を少なくとも7%低減することができる。
【0022】さらには、熱処理時に共存させるゴムコン
パウンド成分として、ゴムを用いた場合には、60℃t
anδ値を上記標準ゴムよりも20%以上低減すること
ができ、ゴムおよび加硫助剤を用いた場合にはほぼ30
%低減することも可能である。特に好ましくはゴムおよ
び加硫助剤とともに有機過酸化物を含む加硫剤を用いた
場合であり、ほぼ40%低減することができる。この好
ましい態様の組成は、通常のゴム組成物にほぼ匹敵す
る。
【0023】このようにカーボンブラックをゴムコンパ
ウンド成分とともに非酸化性雰囲気下、熱処理すること
により60℃tanδの低減効果が得られることは従来
技術からは予想しえないものである。しかも上記のよう
な本発明のカーボンブラック(製品)は、従来のカーボ
ンブラックと同様の補強目的で用いてその効果を充分に
得ることができるとともに、これを配合したゴム組成物
のゴム特性を損なわない。
【0024】したがって本発明では、このようなカーボ
ンブラックを含むゴム組成物、さらには該ゴム組成物か
ら得られる加硫ゴムも提供される。本発明のゴム組成物
は、本発明のカーボンブラックを、ゴム成分100重量
部に対し、通常1重量部以上、好ましくは10重量部〜
130重量部の量で含有していることが望ましい。
【0025】本発明に係るゴム組成物および加硫ゴム
は、上記カーボンブラックを含有すること以外は、通常
のゴム組成物および加硫ゴムと同様に調製される。この
際、本発明のカーボンブラックを単独で使用してもよ
く、市販のカーボンブラックと適宜量で併用してもよ
い。たとえば摩耗特性を上げるため、本発明のカーボン
ブラックに加えて公知の耐摩耗性の高いカーボンブラッ
クとを併用してもよい。
【0026】本発明のゴム組成物を形成するゴムは特に
限定されないが、たとえば上記カーボンブラック製造の
際にゴムコンパウンド成分として示したゴムなどを用い
ることができる。また本発明のゴム組成物は、通常ゴム
に含ませる成分、たとえば前記したような公知の加硫
(促進)助剤など、加硫剤、加硫(硬化)促進剤、アゾ
ビスイソブチロニトリルなどのラジカル発生剤、活性
剤、加硫遅延剤、軟化剤、可塑剤、粘着剤、粘着付与
剤、硬化剤、発泡剤、発泡助剤、補強剤、老化防止剤、
着色剤、顔料、難燃剤、離型剤、さらには公知の他の樹
脂、エラストマー、他の配合剤、ゴム副資材、シリカな
どの無機充填剤、ブラスメッキスチールコードなどの鋼
材、ポリエステルカーカスコードなどの有機繊維などの
樹脂を含んでいてもよく、その組成比も所望に応じて適
宜であればよい。
【0027】また上記成分は、練り加工時、加硫時、補
強充填時などのいずれの工程で配合されたものであって
もよい。
【0028】また本発明の加硫ゴムは、上記のようなゴ
ム組成物を加硫したものであって、加硫は通常の方法に
準じて行えばよい。なお加硫ゴムは部分的に加硫されて
いるもの、加硫度が充分でないものも含まれる。たとえ
ば上記のようなゴム組成物を、通常の方法で混練すれば
よく、特に限定されないが、たとえばゴム成分、カーボ
ンブラックおよび必要に応じて他の成分を、2軸押出
機、バンバリミキサー、ニーダーなどを用いて、50℃
〜180℃程度に加熱下、混練して製造することができ
る。
【0029】本発明の加硫ゴムは、たとえば自動車など
のタイヤ、ケーブル、シート、パッキン、成形屑ゴム、
ホース、ベルトなどの各種ゴム製品などとして有用であ
るが、特に転がり抵抗の小さいという特性を利用してタ
イヤとして好適に用いることができる。これら用途で用
いられる際には、さらに他の構成材料と複合化されてい
てもよい。本発明では、上記により引張応力(モジュラ
ス)が大きく、かつ摩耗特性に優れ、しかも60℃ta
nδ(損失正接)の小さい加硫ゴムを提供することがで
きる。
【0030】
【実施例】次に本発明を実施例により具体的に説明する
が、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。 (比較例1) <加硫ゴムの調製>カーボンブラック(ASTMコード
N339)を用いて、表1に示す配合の各成分を混練
し、148℃で10分加熱して加硫ゴムを得た。 老化防止剤:N−フェニル−N’−(1,3−ジメチル
ブチル)−p−フェニレンジアミン 加硫促進剤:N−t−ブチル−2−ベンゾチアジルスル
フェンアミド
【0031】(実施例1〜7) <カーボンブラックの製造>原料カーボンブラック(A
STMコードN339)50gに対し、トルエン4リッ
トルを用い、表2に示すような各成分とともにトルエン
中で、25℃で混合した。次いでトルエンを減圧蒸留あ
るいはデカンテーションにより除去・乾燥した後、石英
ガラス管状炉を用いて、窒素雰囲気下、800℃で60
分加熱してカーボンブラック(製品)を得た。 <加硫ゴムの調製>比較例1において、カーボンブラッ
クN339に代えて上記で得られたカーボンブラックを
用いた以外は、比較例1と同様にして加硫ゴムを得た。
【0032】(比較例2)カーボンブラックN339の
みを実施例と同様に熱処理した。カーボンブラックN3
39に代えて、このカーボンブラックを用いた以外は、
比較例1と同様にして加硫ゴムを得た。
【0033】(参考例1)実施例の熱処理時に、表2に
示す化合物を用いた以外は、実施例と同様にして熱処理
カーボンブラックを得た。カーボンブラックN339に
代えて、このカーボンブラックを用いた以外は、比較例
1と同様にして加硫ゴムを得た。
【0034】<試験>上記で得られた加硫ゴムについ
て、以下のようにしてゴム特性および60℃tanδを
測定した。結果を表2に示す。 <応力−歪(S−S)曲線>加硫ゴムを厚さ1mmのダ
ンベル状試験片(JIS3号)に切り出し、JISK6
251に準拠する方法により、応力−歪特性を測定し
た。厚さ1mmのダンベル状試験片(JIS3号)に切
り出し、JIS K6251に準拠する方法により、3
00%モジュラス(M300 )、破断強度(TB )、破断
伸び(EB )、S−S曲線から求められる面積に対応す
るエネルギー(ENG)を測定した。
【0035】<60℃tanδの測定>加硫ゴムを、幅
5mm、長さ100mm、厚さ1mmの短冊状試験片に
切出し、JIS K 6394に準拠する方法(初期歪
10%、振幅±2%、周波数20Hz)により、損失正
接(60℃tanδ)を測定した。また比較例1の60
℃tanδを100としたときの値も表2中に示す。
【0036】
【表1】 表2中、NR、老化防止剤、Ac(加硫促進剤)は表1
中と同様である。 St・A:ステアリン酸 BPO:過酸化ベンゾイル S:イオウ
【0037】
【発明の効果】上記のように本発明によれば、加硫ゴム
のゴム特性およびカーボンブラックによる補強効果を保
持しつつ、しかも転がり抵抗の指標となる60℃での損
失正接(tanδ)を大幅な低減率で低下させうるカー
ボンブラックを製造する方法、これにより得られるカー
ボンブラック、これを含むゴム組成物および加硫ゴムが
提供される。このような本発明のカーボンブラック、ゴ
ム組成物および加硫ゴムは、広範な用途において有用で
あるが、特にタイヤトレッド、タイヤアンダートレッド
などの用途に有用である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4J002 AC011 AC031 AC061 AC081 AC091 BB181 DA036 FB016 FB076 FB086 FB236 GJ02 GM01 GN01 GQ01 4J037 BB07 BB30 BB33 BB36 DD15 FF17

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】原料カーボンブラックを、ゴムおよび加硫
    助剤から選ばれる少なくとも一種のゴムコンパウンド成
    分の共存下、非酸化性雰囲気中、300℃〜1500℃
    の温度で30秒以上熱処理する工程を含むカーボンブラ
    ックの製造方法。
  2. 【請求項2】前記ゴムコンパウンド成分が、さらに加硫
    剤を含む請求項1に記載のカーボンブラックの製造方
    法。
  3. 【請求項3】原料カーボンブラックと、前記ゴムコンパ
    ウンド成分とを、有機溶媒中で混合して混合液を調製
    し、次いで有機溶媒を除去して得られる乾燥物を前記熱
    処理工程に供する請求項1または2に記載のカーボンブ
    ラックの製造方法。
  4. 【請求項4】前記ゴムがジエン系ゴムである請求項1〜
    3のいずれかに記載のカーボンブラックの製造方法。
  5. 【請求項5】前記加硫助剤が酸化亜鉛および/またはス
    テアリン酸である請求項1〜4のいずれかに記載のカー
    ボンブラックの製造方法。
  6. 【請求項6】前記加硫剤がイオウ、有機過酸化物および
    加硫促進剤から選ばれる少なくとも一種である請求項1
    〜5のいずれかに記載のカーボンブラックの製造方法。
  7. 【請求項7】さらに原料カーボンブラックの製造工程を
    含む請求項1〜6のいずれかに記載のカーボンブラック
    の製造方法。
  8. 【請求項8】請求項1〜7のいずれかに記載のカーボン
    ブラックの製造方法により得られ、前記原料カーボンブ
    ラックを同一配合比で用いた場合に比べてtanδの低
    いゴムを形成しうるカーボンブラック。
  9. 【請求項9】請求項8に記載のカーボンブラックを含む
    ゴム組成物。
  10. 【請求項10】請求項9に記載のゴム組成物から得られ
    る加硫ゴム。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2011190385A (ja) * 2010-03-16 2011-09-29 Toyo Tire & Rubber Co Ltd ゴム組成物及び空気入りタイヤ
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