JP2001322958A - 二酸化炭素の固定方法および二酸化炭素の固定装置 - Google Patents

二酸化炭素の固定方法および二酸化炭素の固定装置

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carbon monoxide
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亮 宇佐美
Susumu Kawamata
進 川又
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 二酸化炭素と水を酸素とメタノールに変換す
ることによって地球温暖化の元凶である二酸化炭素を固
定する方法を提供する。 【解決手段】 酸素イオン導電体と触媒とを有する第1
固体反応膜を用いて、二酸化炭素を一酸化炭素と酸素と
に分離する第1工程と、水または水蒸気と第1工程から
得られる一酸化炭素とから水性ガス平衡を用いて水素ガ
スを発生する第2工程と、水素輸送膜と触媒とを有する
第2固体反応膜を用いて、前記水性ガス平衡から得られ
る水素と前記第1工程から得られる一酸化炭素とからメ
タノールを合成する第3工程により二酸化炭素を固定す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、二酸化炭素を固定
して炭素資源または水素担体として利用するための方法
に関するものである。さらに詳しくは、固体反応膜より
なる反応系に水性ガス平衡を含めることにより、熱を駆
動力として水と二酸化炭素とからアルコールと酸素とを
得る方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】産業革命以来の化石燃料の使用により大
気中の二酸化炭素濃度は増え続け、特に近年の急激な二
酸化炭素濃度の増加は地球温暖化の直接的な原因とさ
れ、地球温暖化に伴う気候の変動や海進による平野部減
少のために食料が欠乏し、餓死者および難民が大量に発
生することが危惧されている。このような事態を防ぐた
めに、二酸化炭素濃度を地球規模で継続的に削減するこ
とが急務である。しかし二酸化炭素濃度の増加は多年に
わたる経済活動の結果であるため、受け入れられるべき
二酸化炭素濃度の削減方法は現行の経済活動を阻害しな
い方法でなければならない。
【0003】このような観点からこれまでに、二酸化炭
素を固定化するための様々な試みが行なわれている。
【0004】たとえば特開平8−245211号公報に
示されるように、各種担体に担持した触媒によって、6
00℃程度の温度で水素との接触還元法によって二酸化
炭素を一酸化炭素に還元する技術が開発されている。一
酸化炭素はC1化学の原料として用いることができる。
【0005】また、一酸化炭素と水素とからなる合成ガ
スは各種有機化合物を合成する際の原料として有用であ
るので、たとえば特開平5−170404号公報に示さ
れるように、貴金属あるいはVIII族遷移金属触媒を用い
て、メタンと二酸化炭素とから直接接触法によって合成
ガスを得るための技術も開発されている。
【0006】さらに、たとえば特開平9−290158
号公報に示されるように、酸化ランタノイド含有還元銅
触媒を用い、二酸化炭素と水素との直接接触法によって
メタノールを製造する技術も開発されている。
【0007】しかし、一酸化炭素が生成物である場合、
これは気体であって液体に比べて取り扱いが困難であ
る。また一酸化炭素を炭素源として利用するためには新
たに大量の水素が必要となる。またメタンまたは水素を
用いる直接接触法でも、同様に大量の水素またはメタン
が必要となるため、これらを供給することによりランニ
ングコストが上昇する、などの問題点があった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】前記の問題点をふまえ
て、容易に扱える生成物が得られる二酸化炭素の固定方
法であって、かつ低ランニングコストでの運転が可能な
システムの開発が必要とされていた。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、固体反応膜よ
りなる反応システムに水性ガス平衡を含めることによ
り、二酸化炭素と水とを原料として酸素とメタノールと
を生成物として得ることを可能にする。本発明の原料
は、二酸化炭素排出源から排出される二酸化炭素と安価
な水だけであるので、低コストで運転できる。また生成
物の一つはアルコールであるので、液体として容易に扱
うことができる。
【0010】また本発明は二酸化炭素排出源から得られ
る廃熱を駆動力として反応を進めるので、低コストで運
転できる。このように本発明は、従来研究されていた人
工光合成とは異なり、太陽光を必要としないので地域、
天候、時間帯、季節を選ばずに運転できるという特徴が
ある。
【0011】すなわち、第1の発明は、酸素イオン導電
体と触媒とを有する第1固体反応膜を用いて、二酸化炭
素を一酸化炭素と酸素とに分離する第1工程と、水また
は水蒸気と第1工程から得られる一酸化炭素とから水性
ガス平衡を用いて水素ガスを発生する第2工程と、水素
輸送膜と触媒とを有する第2固体反応膜を用いて、前記
水性ガス平衡から得られる水素と前記第1工程から得ら
れる一酸化炭素とからメタノールを合成する第3工程と
を備えた二酸化炭素の固定方法に関する。
【0012】好ましい実施態様として、第1固体反応膜
が、LaCoO3、CeO2、BaCeO3のいずれかよ
り選ばれる酸素イオン導電体と、MoS2、Niおよび
NiOの群より選ばれる1種以上の触媒とを有する二酸
化炭素の固定方法に関する。
【0013】好ましい実施態様として、第2固体反応膜
が、BaCeO3、SrCeO3のいずれかより選ばれる
水素イオン導電体または金属パラジウムよりなる水素分
離膜と、Cu−ZnO、MoS2、Ni、NiOおよび
Fe−Cu−Znの群より選ばれる1種以上の触媒とを
有する二酸化炭素の固定方法に関する。
【0014】好ましい実施態様として、600℃以上8
50℃以下で動作する二酸化炭素の固定方法に関する。
【0015】第2の発明は、酸素イオン導電体と触媒と
を有する第1固体反応膜を用いて、二酸化炭素を一酸化
炭素と酸素とに分離する第1手段と、前記手段により分
離された一酸化炭素を分配する第2手段と、水または水
蒸気と前記第1手段により得られる一酸化炭素とから水
性ガス平衡を用いて水素ガスを発生する第3手段と、水
素輸送膜と触媒とを有する第2固体反応膜を用いて、前
記第3手段から得られる水素と一酸化炭素とからメタノ
ールを合成する第4手段とを備えた二酸化炭素の固定化
装置に関する。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明による二酸化炭素の固定方
法は3つの主な工程からなる。本発明の二酸化炭素の固
定方法を図1により説明すると、第1工程では、第1固
体反応膜1上に担持された触媒によって二酸化炭素から
分離された酸素が、酸素濃度差のために生じる電位によ
って第1固体反応膜1中を第1区画2側から第2区画3
側へと拡散する。第1固体反応膜1の第2区画3側に配
置された多孔質サーメットによって酸素イオンは酸素ガ
スとして第2区画3へ放出される。第2区画3から酸素
を捕集することで、本発明は酸素製造装置と見なすこと
もできる。このとき第1区画2中では、二酸化炭素から
分離された一酸化炭素が生じる。
【0017】第2工程では、第1工程において第1区画
2に生じた一酸化炭素の一部と、系外から原料として供
給された水または水蒸気とが反応容器10内で加熱され
て反応することにより、次式で表される水性ガス平衡が
生じる。
【0018】
【化1】
【0019】第3工程では、第2工程にて生じた(1)
式の水性ガス平衡を第4区画に導入する。第2固体反応
膜12の第4区画14側に配置された多孔質サーメット
によって(1)式中の水素ガスが水素イオンとなり、水
素濃度差のために生じる電位によって水素イオンが第2
固体反応膜12中を第4区画14側から第3区画13側
へと拡散する。第3区画13側に拡散された水素イオン
は第3区画13に導入された一酸化炭素と触媒上で反応
し、メタノールとなる。かかる一酸化炭素は第1工程で
得られたものを用いる。
【0020】第2固体反応膜12によって水素を奪われ
た第4区画14中の水性ガス平衡は、ル・シャトリエの
法則に従って平衡が右へと傾く。これにより一酸化炭素
はさらに消費され、水素はさらに第2固体反応膜12に
供給される。したがって、第4区画14から生じるガス
には二酸化炭素と水蒸気とが含まれるので、これを乾燥
すれば再び第1区画2に導入することもできる。
【0021】第3区画13で生じたメタノールを冷却器
19で回収すれば、残ったガス中には第3区画13中で
未反応の一酸化炭素が含まれるので再び第3区画13へ
導入することもできる。
【0022】第1固体反応膜1は酸素イオン導電体と触
媒とからなり、たとえば酸素イオン導電体の一対の面の
片面に二酸化炭素分解用触媒を担持する。なお、もう一
方の面に多孔質サーメットを配置することもできる。こ
こで酸素イオン導電体は、より低い動作温度でより高い
酸素イオン導電性を示すため、LaCoO3、CeO2
BaCeO3が好ましい。酸素イオン導電体が酸素イオ
ン電子混合導電体ならば、電子導電性によって固体反応
膜内に内部回路が生じて酸素イオンの拡散による電荷移
動を補償する。電子導電性を持たない酸素イオン導電体
を第1固体反応膜として用いる場合には、第1固体反応
膜の一対の面に一対の外部電極を配置して電界を印加す
ることによって、酸素イオンによる電荷移動を補償する
ことができる。
【0023】第1固体反応膜に担持する二酸化炭素分解
用触媒は、高い選択性と高い分解効率を示すため、Mo
2、Ni、NiOが好ましい。
【0024】第2固体反応膜は水素輸送膜と触媒とから
なり、水素輸送膜として水素イオン導電体を用いる場合
には、たとえば水素イオン導電体の一対の面の片面にア
ルコール合成用触媒を担持する。なお、もう一方の面に
多孔質サーメットを配置することもできる。ここで水素
イオン導電体は、より低い動作温度でより高い水素イオ
ン導電性を示すため、BaCeO3、SrCeO3が好ま
しい。水素イオン導電体がプロトン電子混合導電体なら
ば、電子導電性によって固体反応膜内に内部回路が生じ
て水素イオンの拡散による電荷移動を補償する。電子導
電性を持たない水素イオン導電体を第2固体反応膜とし
て用いる場合には、第2固体反応膜の一対の面に一対の
外部電極を配置して電界を印加することによって、水素
イオンによる電荷移動を補償することができる。
【0025】第2固体反応膜として用いる水素輸送膜が
水素分離膜である場合は、高い水素分離性能を示すた
め、金属パラジウムを用いることが好ましい。
【0026】第2固体反応膜に担持するアルコール合成
用触媒は、高い選択性と高い反応効率を示すため、Cu
−ZnO、MoS2、Ni、NiOおよびFe−Cu−
Znの群より選ばれる少なくとも1種を用いることが好
ましい。
【0027】以上説明したように本発明によれば、二酸
化炭素と水とを原料として酸素とメタノールを得ること
ができる。本発明の実施例においては熱源として電気炉
を用いた例を示しているが、第1工程および第3工程に
おいては、600℃以上の廃熱を利用することが本発明
の本来の用途である。本発明による二酸化炭素の固定方
法は、焼却炉や火力発電所などから排出される二酸化炭
素と廃熱とを同時に利用して酸素とメタノールとを生産
することにより、これらの設備の環境負荷を低減するこ
とが特徴の一つである。また、第1、第3工程は、装置
を構成する各部材の安定性を確保するため、850℃以
下で動作させることが好ましい。
【0028】本発明にかかわる固体反応膜の形状は平板
状でも、チューブ状でも用いることができる。
【0029】本発明の方法には前述の酸素イオン導電
体、水素イオン導電体、水素分離膜、二酸化炭素分解用
触媒、アルコール合成用触媒といった材料を用いること
ができるが、今後さらに高効率な材料が開発されればそ
れらを用いることによって本発明の効果を向上すること
ができる。
【0030】本発明の方法は、生成物として酸素ガスと
メタノールなどのアルコールとを得ることを可能にす
る。しかし、たとえば前記説明において、第1区画から
得られるすべての一酸化炭素から水性ガス平衡を作り、
これを第4区画に導入することにより、生成物として水
素ガスを得ることも可能である。
【0031】さらに、たとえば前記説明においてアルコ
ール合成用触媒を含まない第2反応膜を用いることによ
って、生成物として一酸化炭素ガスと水素ガスとの混合
物である合成ガスを得ることも可能である。
【0032】本発明にかかわる二酸化炭素の固定化装置
は、酸素イオン導電体と触媒とからなる第1固体反応膜
を用いて二酸化炭素を一酸化炭素と酸素とに分離する手
段と、新たに供給される水または水蒸気と第1の手段に
より得られる一酸化炭素とから水性ガス平衡を生じさせ
る手段と、前記水性ガス平衡から得られる水素と一酸化
炭素とを原料として、水素輸送膜と触媒とからなる第2
固体反応膜を用いてメタノールを合成する手段とからな
る。
【0033】
【実施例】本発明の実施例のうちで特に代表的なものを
以下に示す。
【0034】実施例1 BaCeO3の片面に二酸化炭素分解用触媒としてMo
2を、もう一方の面にPt/BaCeO3多孔質サーメ
ットを、それぞれ担持して第1固体反応膜1を作製し
た。これを図1に示すようにセルを組み、触媒側を第1
区画2としてここに二酸化炭素含有ガス5を、サーメッ
ト側を第2区画3としてここにキャリアガス6としてH
eを、それぞれ流した。このとき外部電気炉4を用いて
セルを800℃に加熱した。
【0035】第2区画3から得られるガス7の成分をガ
スクロマトグラフ装置によって分析し、第2区画3から
の酸素の生成を確認した。第1区画2から得られるガス
をガス分配器9で分配した。分配された一方のガスを、
系外から新たに供給された水蒸気16とともに水性ガス
発生器10に導入し、水性ガス17を発生させた。Sr
CeO3の片面にメタノール合成用触媒としてCu−Z
nOを、もう一方の面に多孔質サーメットを、それぞれ
担持して第2固体反応膜12を作製した。これを図1に
示すようにセルに組んだ。サーメット側を第4区画14
としてここに水性ガス平衡17を導入し、触媒側を第3
区画13としてここにガス分配器9で分配されたもう一
方のガスを導入した。このとき外部電気炉15を用いて
セルを800℃に加熱した。第3区画13から得られた
ガスを冷却器19に通し、透明な液体20を得た。この
液体の成分をガスクロマトグラフ装置によって分析した
ところ、メタノールを含んでいた。
【0036】
【発明の効果】本発明の二酸化炭素の固定方法により、
無用な排出物でありまた地球温暖化の元凶でもある二酸
化炭素を炭素資源として、酸素とメタノールとを得るこ
とを可能にする。また、本発明の原料は、二酸化炭素排
出源から排出される二酸化炭素と安価な水だけであるの
で、低コストで運転できる。さらに、生成物の一つはア
ルコールであるので、液体として容易に扱うことができ
る。このように本発明の方法は二酸化炭素と水とを原料
として酸素とアルコールとを得るという点で植物の機能
を再現するものであり、地球環境の浄化に対する寄与は
極めて大きい。この点で本発明の方法は、太陽光を必要
とする人工光合成のように設置場所が制限されることな
く、さらに天候、気候、季節や時刻に関わらずに稼動で
きるという利点がある。
【0037】また、本発明の第1固体反応膜にLaCo
3、CeO2、BaCeO3のいずれかより選ばれる酸
素イオン導電体を用いることによって、より低い動作温
度でより高い酸素イオン導電性を得ることができる。さ
らに、本発明の第1固体反応膜にMoS2、Niおよび
NiOの群より選ばれる1種以上の触媒を用いることに
よって、高い選択性と高い分解効率を得ることができ
る。
【0038】また、本発明の第2固体反応膜にBaCe
3、SrCeO3のいずれかより選ばれる水素イオン導
電体を用いることによって、より低い動作温度でより高
い水素イオン伝導性を得ることができ、金属パラジウム
を水素分離膜に用いることによって、高い水素分離性能
を実現することができる。さらに、第2固体反応膜にC
u−ZnO、MoS2、Ni、NiOおよびFe−Cu
−Znの群より選ばれる1種以上の触媒を用いることに
よって、高い選択性と高い反応効率を達成できる。
【0039】さらに、本発明の二酸化炭素の固定方法の
うち、少なくとも第1工程と第3工程とを600℃以上
850℃以下で処理するので、ボイラーなどの二酸化炭
素排出源から得られる廃熱を駆動力として反応を進める
ことができ、低コストとなる。
【0040】本発明の第2の発明である二酸化炭素の固
定装置は、本第1発明にかかわる二酸化炭素の固定方法
を実施するための装置であり、具体的な手段が提供され
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明にかかわる二酸化炭素の固定化方法を
実施するための概略装置構成図である。
【符号の説明】
1 第1固体反応膜、2 第1区画、3 第2区画、4
電気炉1、5 CO 2含有排出ガス、6 Heガス、
7 富O2ガス、8 富COガス、9 分配器、10
水性ガス発生器、11 電気炉2、12 第2固体反応
膜、13 第3区画、14 第4区画、15 電気炉
3、16 H2O、17 水性ガス、18メタノール含
有ガス、19 冷却器、20 メタノール、21 CO
/H2含有ガス、22 CO2含有ガス。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C01B 3/14 C01B 3/14 C07C 31/04 C07C 31/04 (72)発明者 山下 秀 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 Fターム(参考) 4D006 GA41 HA41 KE16P KE16Q KE16R MA03 MB04 MC03X PB19 PB64 PC80 4G069 AA15 BB02A BB04A BB09A BB09B BC59A BC59B BC68A CD10 DA05 EA08 FA03 4H006 AA02 AC41 BE20 BE40 FE11

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 酸素イオン導電体と触媒とを有する第1
    固体反応膜を用いて、二酸化炭素を一酸化炭素と酸素と
    に分離する第1工程と、水または水蒸気と第1工程から
    得られる一酸化炭素とから水性ガス平衡を用いて水素ガ
    スを発生する第2工程と、水素輸送膜と触媒とを有する
    第2固体反応膜を用いて、前記水性ガス平衡から得られ
    る水素と前記第1工程から得られる一酸化炭素とからメ
    タノールを合成する第3工程とを備えた二酸化炭素の固
    定方法。
  2. 【請求項2】 第1固体反応膜が、LaCoO3、Ce
    2、BaCeO3のいずれかより選ばれる酸素イオン導
    電体と、MoS2、NiおよびNiOの群より選ばれる
    1種以上の触媒とを有する請求項1記載の二酸化炭素の
    固定方法。
  3. 【請求項3】 第2固体反応膜が、BaCeO3、Sr
    CeO3のいずれかより選ばれる水素イオン導電体また
    は金属パラジウムよりなる水素分離膜と、Cu−Zn
    O、MoS2、Ni、NiOおよびFe−Cu−Znの
    群より選ばれる1種以上の触媒とを有する請求項1記載
    の二酸化炭素の固定方法。
  4. 【請求項4】 600℃以上850℃以下で動作する請
    求項1、2または3記載の二酸化炭素の固定方法。
  5. 【請求項5】 酸素イオン導電体と触媒とを有する第1
    固体反応膜を用いて、二酸化炭素を一酸化炭素と酸素と
    に分離する第1手段と、前記手段により分離された一酸
    化炭素を分配する第2手段と、水または水蒸気と前記第
    1手段により得られる一酸化炭素とから水性ガス平衡を
    用いて水素ガスを発生する第3手段と、水素輸送膜と触
    媒とを有する第2固体反応膜を用いて、前記第3手段か
    ら得られる水素と一酸化炭素とからメタノールを合成す
    る第4手段とを備えた二酸化炭素の固定化装置。
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