JP2001321317A - 食器洗い機 - Google Patents
食器洗い機Info
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Abstract
制御に必要な機種固有のパラメータとを格納するEEP
ROMとを分離し、EEPROMからマイコンへデータ
を取り込むように構成した食器洗い機において、EEP
ROMとマイコンとの間の通信異常が生じても、異常検
知が行えるようにする。 【解決手段】 マイコン20のROM203には、この
マイコン20を用いる複数の機種に対応して最も安全が
見込める異常検知用のデータを共通データ205として
予め格納しておく。EEPROM21からマイコン20
へのデータの取り込みが成功した場合には、取り込んだ
データを用いて異常検知処理を実行するが、データの取
り込みが失敗した場合でも、共通データ205を用いて
異常検知処理を実行する。
Description
更に詳しくは、食器洗い機における制御に関する。
に給水源から水を供給し、この洗浄室の底部に貯留した
水を洗浄ポンプにより洗浄ノズルへ送り、洗浄ノズルか
ら食器類に水を噴射することにより食器類の洗浄及びす
すぎを行う構成を備えている。
燥運転を遂行するために必要な各駆動部、例えば洗浄用
ポンプ、給水バルブ、ヒータ、ブロアモータなどの動作
は、CPUを含むマイクロコンピュータ(以下「マイコ
ン」と略す)により統括的に制御される。より正確に言
えば、マイコンに格納されている制御プログラムをCP
Uで実行することにより、各駆動部を制御するための制
御信号が得られるようになっている。
は、例えば、運転時間、温度制御目標値等各種パラメー
タが利用される。これらパラメータはその食器洗い機の
構造や構造部品の材質などに依存していることが多く、
例えば同一メーカが製造しているものであっても、機種
毎にパラメータを変更する必要があることが殆どであ
る。つまり、運転の実行手順などを定めた制御プログラ
ムの基本は同一であったとしても、パラメータは機種に
応じて異なったものとしなければならない。
れたROMに格納され、安価なマイコンではROMのデ
ータはマイコンの製造工程で同時に作成される。したが
って、パラメータの相違する制御プログラムを搭載した
マイコンはそれぞれ別物であり互換性はない。そのた
め、機種毎に異なる種類のマイコンを用意する必要があ
り、量産性に不利であるからコストが高いものとなる。
用可能な制御プログラムと機種毎に相違するパラメータ
とを分離し、マイコンにはその制御プログラムのみを格
納し、パラメータはマイコンとは別体の記憶素子(例え
ばEEPROM)に格納し、マイコンと該記憶素子とを
通信可能に結線するという方法がある。例えば電源投入
時に、マイコンは記憶素子からデータを読み込んで内部
のRAMに一時的に保存し、このパラメータを利用しつ
つ制御プログラムを実行することにより所定の制御を遂
行する。このような方法によれば、マイコンは各機種に
共通に利用することができ、機種毎に異なるパラメータ
を記憶させた記憶素子を用意すればよい。上記記憶素子
はマイコンよりも遙かに単価が安く、しかもマイコン自
体も量産効果によってコストの削減が期待できる。この
ような手法は、例えば一部の洗濯機などの電気機器に採
用されている。
法の欠点は、何らかの原因でマイコンと記憶素子との間
の通信に不具合が生じてデータの転送が行えなくなった
場合に、制御プログラムを実行することができなくなる
点にある。勿論、このような不具合は頻繁に発生するも
のではなく、その多くは、電気基板の断線、接触不良な
どであると想定できるから、一種の故障とみなすことが
でき、その結果、その製品が動作しなくなることは許容
し得る、つまり修理が必要であるとしても不都合はあま
りない。
果、運転動作以外であって、本来ならば正常に遂行され
るべき異常検知動作が行えなくなり、安全性を損なった
り、ユーザの財産に損害を与えたりすることは避けなけ
ればならない。食器洗い機に関して言えば、洗浄庫底部
に貯留された水を加熱するためにヒータが設けられてお
り、温度センサによる検知温度をマイコンにフィードバ
ックすることにより所定温度以上に加熱が行われないよ
うな異常加熱防止策を採っているが、例えば上記不具合
によって、このような異常防止動作まで停止してしまう
ことは望ましくない。
のであり、その目的とするところは、異なる機種に対し
てマイコンを共通に使用可能とすることによりコスト削
減が可能になるとともに、マイコンと記憶素子との間の
通信異常時にも異常対策動作が確実に実行されるような
食器洗い機を提供することにある。
上記課題を解決するために成された本発明は、機枠内部
に形成された洗浄庫の底部に水を貯留し、その水をポン
プにより吸引してノズルから洗浄庫内に噴出させること
により、該洗浄庫内部に収容された食器類を洗浄する食
器洗い機であって、各部の動作を制御するための制御プ
ログラムを格納したマイクロコンピュータと、該動作に
必要なパラメータを記憶した記憶素子とを有し、前記マ
イクロコンピュータは前記記憶素子から前記パラメータ
を読み込んで内部に一時的に記憶し、このパラメータを
利用しつつ制御プログラムを実行することにより各種動
作を行うものにおいて、前記マイクロコンピュータは、 a)前記パラメータに含まれる異常検知動作及び/又は異
常対策動作に関連した第1のデータに相当する第2のデ
ータを保持しておく記憶手段と、 b)前記記憶素子との間の通信の異常を検知する通信異常
検知手段と、 c)通信異常が検知されなかった場合には前記第1のデー
タを利用する一方、通信異常が検知された場合には前記
第2のデータを利用することにより、異常検知動作及び
/又は異常対策動作を遂行する異常時処理手段と、 を備えることを特徴としている。
ラムと、その制御プログラムを実行する際に用いられる
各種数値等を表すパラメータとは、マイクロコンピュー
タとそれとは別体(別のIC)の記憶素子とに分離して
格納されるものの、そのパラメータの中で異常検知動作
や異常対策動作に関連した第1のデータに相当する第2
のデータは、マイクロコンピュータの記憶手段に保持さ
れる。ここで、「第1のデータに相当する第2のデー
タ」とは、第1のデータと第2のデータとが共に、異常
検知動作や異常対策動作の上で同じ意味付けを持つデー
タであるということであって、両者が同一の値である場
合も異なる値である場合もあり得る。両者は、後述のよ
うな或る条件の下に適切に設定される。
タが記憶素子からパラメータを読み込む際に又は読み込
み動作を行った直後に、通信の異常があったか否か、換
言すれば、読み込まれたパラメータが信頼に足るもので
あるか否かを判定する。通信異常が検知されなかった場
合には、読み込まれたパラメータは信頼し得るものであ
るから、異常時処理手段は、読み込んだパラメータの一
部である第1のデータを用いて、異常検知動作及び/又
は異常対策動作を遂行する。一方、通信異常が検知され
た場合には、読み込まれたパラメータの信頼性は乏しい
から、予め記憶手段に保持されている第2のデータを利
用することにより、異常検知動作及び/又は異常対策動
作を遂行する。
に応じて相違する第1のデータを考慮して、異常検知動
作及び/又は異常対策動作の際の安全や余裕を見込んだ
ものとすることが好ましい。ここで、種々の条件とは、
例えば、当該食器洗い機の構造、構造物・部品の材質な
どの相違、規格の変更などに対応したものであり、更に
言えば、機種の相違に対応して相違し得るものである。
したがって、値の異なる複数の第1のデータが想定し得
る場合には、その中で安全性等の観点から最も厳しい値
を選択し、その値を第2のデータとするか、或いは更に
余裕を見込んだ値を第2のデータとするのがよい。
浄庫内の貯留水又は空気を加熱するためのヒータの加熱
異常を検知するものであり、前記第1及び第2のデータ
はその異常検知の温度に対応するものとすることができ
る。
貯留された水の水位の異常を検知するとともにその対策
を行うものであり、前記第1及び第2のデータは洗浄庫
に貯留した水を機外へ排出するための排水ポンプの排水
能力に対応するものとすることもできる。
食器洗い機に商用電源を供給するための電源プラグが電
源コンセントに挿入されると、前記マイクロコンピュー
タ及び記憶素子に通電が行われ、その通電開始の直後に
該マイクロコンピュータは記憶素子からのパラメータの
読み込みを実行する構成とすることができる。
又は読み込み直後に通信異常検知手段により通信異常が
検知されると、そのあと電源スイッチがオンされた時点
で異常報知手段により異常の報知を行うようにするとよ
い。これにより、ユーザに迅速に異常を警告し、電源ス
イッチをオフする等の適切な処置を促すことができる。
源スイッチが一旦オフされ再度オンされたならば、前記
マイクロコンピュータは記憶素子からのパラメータの読
み込みを再度実行する構成とすると一層好ましい。先に
パラメータの読み込みを実行した際に、外部雑音などの
一時的な通信障害により通信異常であった場合、再度、
パラメータの読み込みを行うときには通信が正常である
確率がきわめて高い。したがって、この構成によれば、
再度読み込んだ信頼性の高いパラメータを用いて運転動
作を行うことができる。
配線の断線・接触不良などのハードウエアの不具合やサ
ージなどの雑音の混入により、記憶素子からマイクロコ
ンピュータへのデータの送信が正常に行われず、各種運
転動作に必要なパラメータがマイクロコンピュータの内
部に用意できなかった場合でも、予め記憶手段に格納さ
れているパラメータを用いて、少なくとも異常検知動作
や異常対策動作のみは実行することができる。したがっ
て、ユーザに身体的被害或いは物的被害を与えるような
異常の発生を回避することができ、高い安全性、信頼性
を維持することができる。
図面を参照して説明する。図1は、本実施例による食器
洗い機の縦断面図である。この食器洗い機は、例えば台
所のシンクの側方の狭いスペースに設置が可能であるよ
うに、奥行が小さな薄型構造となっている。
2が配設され、洗浄庫2の前面開口には、その上端及び
下端でそれぞれ軸支される上部ドア3及び下部ドア4
が、図1中の矢印A及びBの方向に回動しつつ開放する
ように取り付けられている。洗浄庫2の底部には、上面
に複数の吐水口6が形成された回転自在のアーム5が設
けられている。この食器洗い機では洗浄庫2の幅が奥行
よりも大きいため、1本のアームだけでは洗浄庫2内の
両側方部まで水が行き渡らない。そこで、回転時に上記
アーム5と干渉しない位置に並んで、図示しない他のア
ームが設けられている。洗浄庫2の底部には貯水槽7が
連通して配設されており、貯水槽7の側方には循環口8
及び排水口9が設けられている。更に、貯水槽7には、
食器類から流れ落ちた残菜類を捕集するためのフィルタ
10が着脱自在に設けられている。
設されており、給水バルブが開かれると、外部の水道栓
等から供給された水が給水口を通して洗浄庫2内に注が
れる。また、洗浄庫2に連通してフロートを備えた水位
検知室が設けられており、洗浄庫2内に注水された水は
その水位検知室にも流れ込み、フロートの上下動によ
り、洗いやすすぎを行うための正常水位や過剰な量の水
が貯留されている場合の異常水位の検知が行えるように
なっている。
11が配置されている。洗浄兼排水ポンプ11は、その
内部に洗浄用インペラと排水用インペラとを同軸に有し
ており、洗浄用インペラを備えた洗浄ポンプ室の吸入口
111は循環口8に接続され、吐水口112は水平方向
に延在して配設された通水路12を介してアーム5内の
水路(及び図示しない他のアーム内の水路)に連通して
いる。また、排水用インペラを備えた排水ポンプ室の吸
入口は排水口9に接続され、吐水口は図示しない排水ホ
ースを介して機外に連通している。洗浄兼排水ポンプ1
1のポンプモータが正転方向に回転駆動されると、洗浄
用インペラの作用により、循環口8を通して貯水槽7か
ら吸い込んだ水をアーム5へと圧送する。一方、排水時
には、ポンプモータは逆転方向に回転駆動され、排水用
インペラの作用により、排水口9を通して貯水槽7から
吸い込んだ水を排水ホースを通して機外へと排出する。
の底部(貯留水位よりも低い位置)には、洗浄庫2内に
貯留された水を温めるとともに乾燥時には洗浄庫2内の
空気を加熱するためのループ状のシーズヒータが配設さ
れている。更にまた、洗浄庫2の底部の洗浄兼排水ポン
プ11の横にはブロアモータにより回転駆動される送風
ブロアが配設されており、送風ブロアが回転されると、
機枠1の底面に形成された吸気口から吸い込まれた外気
が洗浄庫2内へと導入される。
の電気系構成図である。制御の中心にはマイコン20が
据えられ、そのマイコン20との間で通信可能に、電気
的にデータ消去可能なROMであるEEPROM21が
接続されている。マイコン20には、負荷駆動回路22
を介してポンプモータ15、給水バルブ16、ヒータ1
7及びブロアモータ18が接続され、また、入力キー回
路24、LED表示回路25、温度センサ26、異常水
位検知スイッチ27、オートパワーオフ回路23も接続
されている。
商用交流電源28は、電源スイッチ30の一方の端子
と、ポンプモータ15と、第1電源回路29とに接続さ
れている。この第1電源回路29は、マイコン20、E
EPROM21、負荷駆動回路22及び異常水位検知ス
イッチ27に直流電源電流を供給する。したがって、電
源スイッチ30のオン/オフに関係なく、これら各部に
は常に電源電流が供給されるようになっている。電源ス
イッチ30の他方の端子はドアスイッチ31の一方の端
子に接続され、ドアスイッチ31の他方の端子には給水
バルブ16、ヒータ17及びブロアモータ18が接続さ
れている。したがって、これら各部には、電源スイッチ
30及びドアスイッチ31が共にオンしたときだけ、商
用交流電源電流が供給されるようになっている。
オン/オフは、それぞれ電源スイッチ検知回路32及び
ドアスイッチ検知回路33により検知されてマイコン2
0に入力される。また、電源スイッチ30がオンされる
と第2電源回路34に電源電流が供給され、これにより
第1電源回路29及び商用交流電源28から直接的に電
源電流が供給される部分以外の各部(例えば入力キー回
路24、LED表示回路25など)に電源電流が供給さ
れる。なお、図2中ではこの電源線は記載を省略してい
る。
02、ROM203などを含んで構成されており、RO
M203には運転動作等の各種の制御を実行するための
制御プログラム204と異常検知及び異常対策用の共通
データ205とが格納されている。一方、EEPROM
21には、異常検知及び異常対策動作を含む運転動作の
各種制御の際に必要なパラメータ(例えば洗浄運転時
間、排水時間、乾燥運転時間、洗浄兼排水ポンプ11の
オン/オフ駆動時間、水温の制御値など)が格納されて
いる。
O3に格納されている制御プログラム204とEEPR
OM21に格納されているパラメータとを組み合わせる
ことによって、所望の運転動作が可能になる。本来、E
EPROM21に格納されているパラメータもマイコン
20のROM2O3に予め格納しておくことが可能では
あるが、このように制御プログラム204とパラメータ
とを分離させることにより次のような利点がある。
洗い機は、複数機種であることが普通である。これらは
容量(洗える食器の数)や設置形態(例えば卓上設置タ
イプや流し台へのビルトインタイプなど)等が相違して
いるが、基本的な運転動作の手順(つまり運転動作のた
めの制御プログラム)は同一であることが多い。ただ、
構造の差異に応じて上記パラメータは変更する必要があ
る。そのため、制御プログラムとパラメータとの両方を
マイコンに格納しておく構成では、各機種毎に異なるマ
イコンを用意する必要がある。これに対し、本食器洗い
機のように、制御プログラムとパラメータとを分離して
おけば、各機種に同一のマイコンを使用し、EEPRO
Mだけを機種毎に用意すればよい。EEPROMはマイ
コンよりもコストが格段に低く、しかもマイコンを共通
化することにより量産によるコスト低減も期待できる。
た時点において、EEPROM21のデータをマイコン
20のRAM202に取り込む。そのあと、始めて全て
の運転動作が可能となる。ところが、例えばEEPRO
M21のICと電気基板のパッドとの接触不良、マイコ
ン20とEEPROM21とを接続する電気配線パター
ンの断線、或いは、サージ等の特殊な外部雑音の影響等
によって、マイコン20とEEPROM21との間の通
信が正常に行われないことが稀にある。このような通信
異常が生じた場合、上述したように正常な運転動作を遂
行することはできないが、運転時以外でも起こり得る種
々の異常検知及び対策に関しては、確実に行えるように
している。
する。図3〜図5は、主としてマイコン20とEEPR
OM21と間での通信処理に関する動作を示すフローチ
ャートである。
に挿入される、つまり商用交流電源28が接続されると
(ステップS1)、第1電源回路29よりマイコン20
及びEEPROM21に通電され、これらが起動する。
まず、マイコン20はEEPROM21に対して通信要
求信号を送り、これに応じてEEPROM21は内部に
保持しているデータを順次送信する。送信されたデータ
は、マイコン20のRAM202の所定領域に順次格納
される(ステップS2)。このデータには、全てのデー
タが正しく送信された否かをチェックするためのエラー
検出データが付加されており、マイコン20は全てのデ
ータの取り込みを完了したあとに、このエラー検出デー
タを用いてデータ取り込みの成否を判定する(ステップ
S3)。判定の結果、データ取り込みが成功である場合
にはフラグFを「1」、データ取り込みが失敗である場
合にはフラグFを「0」に設定する。なお、通信異常を
検出するためには、エラー検出データ以外に各種方法を
利用できる。
マイコン20は電源スイッチ受付待機モードに移行する
(ステップS4)。マイコン20が電源スイッチ受付待
機モードにあるとき、入力キー回路24やLED表示回
路25には通電されていないから、LED表示回路25
の表示器は全て消灯し、スタートキー241を含む全て
の入力キーは受け付け不能な状態を維持する。また、負
荷駆動回路22に接続された各部の動作は後述の特殊な
場合を除いて停止している。
と同時に、マイコン20は異常検知処理を開始する(ス
テップS5)。この異常検知処理では、必要に応じて異
常検知用パラメータが利用されるが、フラグFが「0」
である場合、つまり上記データ取り込みが失敗である場
合には、予め内蔵されている共通データ205が利用さ
れ、フラグFが「1」である場合、つまり上記データ取
り込みが成功である場合には、RAM202に格納され
たデータが利用される。なお、一旦、異常検知処理が開
始されると、後述のように再度のデータ取り込みを実行
している間を除いて、電源プラグが抜かれるまで異常検
知処理は継続される。
知処理がある。すなわち、異常水位検知スイッチ27の
オン動作を随時監視し、もし異常水位検知スイッチ27
がオンしたならば、例えば給水バルブ16の閉鎖不良等
により洗浄庫2内への注水が停止しない状態になってい
ると判断する。そこで、負荷駆動回路22を介してポン
プモータ15が排水ポンプとして機能するように作動さ
せ、洗浄庫2内の貯留水を機外へと排出する。これによ
り、たとえ電源スイッチ30がオンされる以前であって
も、洗浄庫2から機外へ水が溢れ出ることを未然に防止
できる。
コン20は電源スイッチ検知回路32により、電源スイ
ッチ30がオンされたか否かを繰り返しチェックする
(ステップS6)。ユーザが電源スイッチ30をオンす
ると、これを検知したマイコン20はフラグFが「1」
であるか否かを判定する(ステップS7)。フラグFが
「1」でない場合にはデータ取り込み異常であるから、
ユーザの注意を喚起するために、マイコン20は所定の
異常報知を行う(ステップS8)。具体的には、例えば
LED表示回路25に特殊な表示を行うとともに、図示
しない異常報知用ブザーを鳴動させる。このときには、
運転動作に必要なパラメータがRAM202に格納され
ていないから、通常の運転を実行することはできない。
そのため、入力キー回路24のキー操作は受け付けない
が、上記異常検知処理は継続して行う。
あとに特に重要となる異常検知処理の一つとして、温度
センサ26を利用した異常温度検知処理がある。図6
は、本食器洗い機における異常温度検知処理のフローチ
ャートである。
ず温度センサ26により温度Tを検知する(ステップS
20)。温度センサ26はサーミスタであって、洗浄庫
2の下部を形成する洗浄タンクに密着して設けられてい
る。マイコン20は、検知温度Tが許容温度T1以上で
あるか否かを判定する(ステップS21)。ここで、許
容温度T1は後述のような条件により変化し得る値であ
る。検知温度Tが許容温度T1未満である場合には、そ
のままこのルーチンを終了する。一方、検知温度Tが許
容温度T1以上である場合には、過熱によるヒータ17
の断線、洗浄庫2やその他部品の変形・破損などの恐れ
がある。そこで、所定の異常報知(上記データ取り込み
異常を知らせる異常報知とは識別可能であることが好ま
しい)を行ったあとに(ステップS22)、オートパワ
ーオフ回路23を作動させて、電源スイッチ30のオフ
操作を待つことなく電源を自動的に遮断する(ステップ
S23)。
数値を挙げて更に説明する。図7は食器洗い機における
許容温度T1を説明するための図である。この種の食器
洗い機では、洗浄庫2を構成する洗浄タンクは、機種に
よって、ステンレス製のものと合成樹脂(例えばポリプ
ロピレン系樹脂)製のものとがある。後者は前者よりも
耐熱温度が低いので、後者を採用した機種では、異常温
度検知のための許容温度T1を低めに設定しておく必要
がある。
を採用した機種では、許容温度T1を75℃としたデー
タをEEPROM21Bに格納しておき(図7(B)参
照)、ステンレス製の洗浄タンクを採用した機種では、
許容温度T1を85℃としたデータをEEPROM21
に格納しておく(図7(A)参照)。一方、マイコン2
0のROM203には、上記2機種を含めてこのマイコ
ン20を用いる複数機種の中で最も低い許容温度、又は
更に安全を見込んでより低く設定した許容温度を共通デ
ータ205として格納しておく。例えば、この例では、
共通データ205の許容温度T1は60℃としておく
(図7(A)及び(B)参照)。
クがステンレス製であるとすると、EEPROM21内
の許容温度T1は85℃、マイコン20のROM203
内の共通データ205の許容温度T1は60℃である。
すなわち、上記ステップS21の処理では、上述したよ
うにEEPROM21からのデータ取り込みが失敗であ
った場合には許容温度T1として60℃が、データ取り
込みが成功であった場合には許容温度T1として85℃
が用いられることになる。したがって、たとえデータ取
り込みが失敗であったとしても、その洗浄タンクに規定
されている上限温度(つまり85℃)よりも必ず低い温
度で異常検知が作動するから、安全性が保証される。勿
論、洗浄タンクが樹脂製であるような機種でも、同様に
安全性が保証される。
S7でフラグFが「1」でないと判断された(つまりス
テップS8へと進む)場合には、許容温度T1として共
通データ205の60℃が用いられ、フラグFが「1」
であると判断された(つまり図5のステップS14へと
進む)場合には、許容温度T1としてRAM202に一
時的に格納された85℃が用いられる。
は、電源スイッチ30がオフされるまで継続する。異常
に気が付いたユーザが電源スイッチ30をオフすると
(ステップS9で「Y」)、再び電源スイッチ受付待機
モードとなる(ステップS10)。このときに、ユーザ
により再び電源スイッチ30がオンされると(ステップ
S11で「Y」)、マイコン20はEEPROM21か
らのデータの取り込みを再度試みる。すなわち、EEP
ROM21に対して通信要求信号を送り、これに応じて
EEPROM21から送信されてくるデータを順次RA
M202に格納する(ステップS12)。
プS13の処理により、データ取り込みの成否を判定
し、それに応じてフラグFを書き換える。もし、先のス
テップS2でのデータ取り込みの際に突発的な雑音等の
影響によって取り込みに失敗したのであれば、このステ
ップS13におけるデータ取り込みが成功する可能性が
高い。勿論、基板等、ハードウエアの不具合である場合
には、再度データ取り込み試行しても結果は同じである
と考えられる。そして、このようにデータ取り込みを行
ったあとには、ステップS7へと戻りフラグFの判定を
行う。
合には、データ取り込みに成功しているから、マイコン
20は通常の運転待機モードに移行する(ステップS1
4)。運転待機モードでは、LED表示回路25には標
準運転コースを示す表示が点灯し、入力キー回路24の
スタートキー241などの受付けが可能となる。スター
トキー241が押されると(ステップS15で
「Y」)、これを検知したマイコン20はその時点で選
択されている所定の運転コースを実行する(ステップS
16)。このときの運転動作の制御には、RAM202
に一時的に格納されたパラメータが用いられる。
行する。このような運転の途中でも、上述したような各
種の異常検知動作が並行して行われている。而して、所
定の運転コースが終了すると、マイコン20は図示せぬ
ブザーを鳴動させて運転の終了を報知するとともに、オ
ートパワーオフ回路23を作動させて電源スイッチ30
を切断する(ステップS17)。これにより、電源スイ
ッチ待機モードへと戻る。
ン/オフに拘わらず、マイコン20には通電されており
(勿論、通常動作時と全く同様である必要はなくスリー
プモードなどでもよい)、RAM202はデータを保持
している。したがって、電源プラグがコンセントに挿入
された直後に一旦データの取り込みを行いさえすれば、
電源プラグが引き抜かれるまで、RAM202に保持し
たパラメータを用いて運転動作の制御が行える。
めてマイコン及びEEPROMへ通電が行われるような
構成でも、上記と同様の手法を採ることができる。その
場合、電源スイッチがオンされたならば、マイコンがE
EPROMからのデータの取り込みを開始するという制
御を行えばよい。
明の趣旨の範囲で適宜修正や変更を行うことができるこ
とは明らかである。
面図。
成図。
とEEPROMと間での通信処理に関する動作を示すフ
ローチャート。
とEEPROMと間での通信処理に関する動作を示すフ
ローチャート。
とEEPROMと間での通信処理に関する動作を示すフ
ローチャート。
検知処理のフローチャート。
のためのデータの一例を示す図。
Claims (7)
- 【請求項1】 機枠内部に形成された洗浄庫の底部に水
を貯留し、その水をポンプにより吸引してノズルから洗
浄庫内に噴出させることにより、該洗浄庫内部に収容さ
れた食器類を洗浄する食器洗い機であって、各部の動作
を制御するための制御プログラムを格納したマイクロコ
ンピュータと、該動作に必要なパラメータを記憶した記
憶素子とを有し、前記マイクロコンピュータは前記記憶
素子から前記パラメータを読み込んで内部に一時的に記
憶し、このパラメータを利用しつつ制御プログラムを実
行することにより各種動作を行うものにおいて、前記マ
イクロコンピュータは、 a)前記パラメータに含まれる異常検知動作及び/又は異
常対策動作に関連した第1のデータに相当する第2のデ
ータを保持しておく記憶手段と、 b)前記記憶素子との間の通信の異常を検知する通信異常
検知手段と、 c)通信異常が検知されなかった場合には前記第1のデー
タを利用する一方、通信異常が検知された場合には前記
第2のデータを利用することにより、異常検知動作及び
/又は異常対策動作を遂行する異常時処理手段と、 を備えることを特徴とする食器洗い機。 - 【請求項2】 前記第2のデータは、種々の条件に応じ
て相違する第1のデータを考慮して、異常検知動作及び
/又は異常対策動作の際の安全や余裕を見込んだもので
あることを特徴とする請求項1に記載の食器洗い機。 - 【請求項3】 前記異常時処理手段は、洗浄庫内の貯留
水又は空気を加熱するためのヒータの加熱異常を検知す
るものであり、前記第1及び第2のデータはその異常検
知の温度に対応したものであることを特徴とする請求項
1又は2に記載の食器洗い機。 - 【請求項4】 前記異常時処理手段は、洗浄庫内に貯留
された水の水位の異常を検知するとともにその対策を行
うものであり、前記第1及び第2のデータは洗浄庫に貯
留した水を機外へ排出するための排水ポンプの排水能力
に対応したものであることを特徴とする請求項1又は2
に記載の食器洗い機。 - 【請求項5】 当該食器洗い機に商用電源を供給するた
めの電源プラグが電源コンセントに挿入されると、前記
マイクロコンピュータ及び記憶素子に通電が行われ、そ
の通電開始の直後に該マイクロコンピュータは記憶素子
からのパラメータの読み込みを実行することを特徴とす
る請求項1〜4のいずれかに記載の食器洗い機。 - 【請求項6】 前記通信異常検知手段により通信異常が
検知されると、電源スイッチがオンされた時点で異常の
報知を行う異常報知手段を更に備えることを特徴とする
請求項5に記載の食器洗い機。 - 【請求項7】 前記異常報知手段による異常報知のあ
と、前記電源スイッチが一旦オフされ再度オンされたな
らば、前記マイクロコンピュータは記憶素子からのパラ
メータの読み込みを再度実行することを特徴とする請求
項6に記載の食器洗い機。
Priority Applications (1)
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Family Applications (1)
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