JP2001320395A - 電子機器通信システム、これに用いられる中継器、電子機器、電子機器または中継器上で実行される通信制御プログラム、および電子機器通信システムの通信方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 中継器における操作端末接続部または外部
記憶装置接続部の高速切替を実現することのできる電子
機器通信システムを提供すること。 【解決手段】電子機器１０と、少なくとも１つ以上の操
作端末および外部記憶装置とが中継器７０を介して接続
される電子機器通信システムにおいて、中継器７０およ
び電子機器１０との間の通信は、中継器７０の外部記憶
装置接続部７１３に接続される外部記憶装置と電子機器
１０とを接続する外部記憶装置用通信系Ｂにより行わ
れ、電子機器１０から出力される制御信号は、この外部
記憶装置用通信系Ｂを介して中継器７０に入力される。
操作端末用通信系４に比較して外部記憶装置用通信系Ｂ
の通信速度が高いので、電子機器１０からの制御信号に
より、中継器７０の高速切替を実現できる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、電子機器と、少な
くとも１つ以上の操作端末および外部記憶装置とが中継
器を介して接続される電子機器通信システム、これに用
いられる中継器、電子機器、電子機器または中継器上で
実行される通信制御プログラム、および電子機器通信シ
ステムの通信方法に関する。例えば、ゲーム等のプログ
ラムを実行可能なエンタテインメント装置に中継器を接
続し、この中継器に複数のコントローラ等の操作端末を
接続して複数人で該プログラムを操作する電子機器通信
システムとして利用することができる。

【０００２】

【背景技術】家庭用のエンタテインメント装置等の電子
機器は、従来、標準的には装置にコントローラ等の操作
端末が接続されるとともに、操作端末の操作環境につい
ての各種データや、エンタテインメント装置で実行する
ゲームの進行状況を記憶するメモリカード等の外部記憶
装置が装置に接続されるように構成されている。

【０００３】一方、近年、複数の者が同時にゲームをで
きるように、操作端末をエンタテインメント装置に直接
接続しないで、エンタテインメント装置に中継器を接続
し、この中継器に操作端末を同時に複数接続できるよう
にしたものが知られている。このような中継器を用いれ
ば、中継器１台に複数の操作端末を接続できるので、エ
ンタテインメント装置による遊技を多人数で行って、遊
技の多様化を図ることができる、という利点がある。

【０００４】しかし、このような中継器を介してエンタ
テインメント装置に同時に複数の操作端末を接続できる
電子機器通信システムは、従来、外部記憶装置をエンタ
テインメント装置に直接接続していた。従って、外部記
憶装置に各操作端末の個別のデータを記録する場合、外
部記憶装置の記憶領域を分割して各記憶領域に個別のデ
ータを記録したり、操作端末ごとに外部記憶装置を接続
し直して記録する必要があり、記憶領域を十分に確保で
きない、操作端末ごとに外部記憶装置を差し替えなけれ
ばならない、という問題がある。

【０００５】このため、操作端末接続部の数に応じた外
部記憶装置接続部を中継器に設け、この外部記憶装置接
続部に、接続される操作端末の数に応じて外部記憶装置
を接続することにより、外部記憶装置の差し替えという
煩雑さの軽減と、各操作端末ごとの記憶領域を確保する
技術が提案されている（特開平８−１９１９５１号公
報）。この公報に開示される技術では、中継器に設けら
れる本体側接続用端子を、エンタテインメント装置の操
作端末接続部に接続することにより、中継器を介した電
子機器と、操作端末および外部記憶装置との間の通信を
実現している。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記公
報に開示される技術は、電子機器および中継器を操作端
末接続部で接続し、電子機器から出力される制御信号
が、この操作端末接続部を含む操作端末用通信系を介し
て中継器に入力されているため、次のような問題があ
る。すなわち、操作端末用通信系の電子機器には、通常
不要輻射対策用の回路が設けられているため、該通信系
の通信速度が非常に遅いという問題がある。具体的に
は、電子機器および外部記憶装置間の通信速度が２４Ｍ
ｂｐｓ程度であるのに対して、電子機器および操作端末
間の通信速度が最大で５００ｋｂｐｓである。従って、
電子機器から操作端末用通信系に出力される制御信号に
により中継器の切替制御を行うと、通信速度が遅いた
め、中継器における操作端末接続部または外部記憶装置
接続部の高速切替を実現することができないという問題
がある。

【０００７】また、操作端末通信系は、操作端末のキー
入力データをコンスタントに電子機器に送信しているの
で、通信密度が高く、この点でも中継器における操作端
末接続部または外部記憶装置接続部の高速切替を実現し
にくいという問題がある。特に、近年の電子機器の中央
処理装置の高速化に伴い、中継器における操作端末接続
部または外部記憶装置接続部の高速切替を実現すること
のできる電子機器通信システムが望まれている。

【０００８】本発明の目的は、中継器における操作端末
接続部または外部記憶装置接続部の高速切替を実現する
ことのできる電子機器通信システム、これに用いる中継
器、、電子機器、電子機器または中継器上で実行される
通信制御プログラム、および電子機器通信システムの通
信方法を提供することにある。

【０００９】

【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、本発明に係る電子機器通信システムは、電子機器
と、少なくとも１つ以上の操作端末および外部記憶装置
とが中継器を介して接続される電子機器通信システムで
あって、前記中継器に接続される外部記憶装置、および
前記電子機器の間の通信を行う外部記憶装置用通信系
と、前記中継器に接続される操作端末、および前記電子
機器の間の通信を行う操作端末用通信系とが独立して設
定され、前記電子機器から出力される制御信号は、前記
外部記憶装置用通信系を介して前記中継器に入力される
ことを特徴とする。

【００１０】ここで、電子機器から出力され、中継器に
入力される制御信号とは、中継器に設けられた操作端末
接続部や外部記憶装置接続部の数を取得する旨の制御信
号や、中継器に接続された複数の操作端末または外部記
憶装置のうち、いずれの操作端末または外部記憶装置と
の間で通信を行うかを、該中継器に選択させる旨の制御
信号が考えられる。

【００１１】このような本発明によれば、操作端末用通
信系および外部記憶装置用通信系とが独立して設定さ
れ、電子機器から出力される制御信号が外部記憶装置用
通信系を介して中継器に入力されるように構成されてい
るため、電子機器および中継器間の高速通信を実現する
ことができる。すなわち、外部記憶装置用通信系は、操
作端末用通信系のように不要輻射対策用の回路を必要と
せず、通信速度が低下することもなく、中継器における
操作端末接続部または外部記憶装置接続部の高速切替を
行うことができる。また、操作端末用通信系よりも通信
密度の低い外部記憶装置用通信系を介して、電子機器か
ら制御信号を中継器に出力しているため、電子機器およ
び中継器間の通信の効率化を図ることができ、この点で
も中継器における操作端末接続部または外部記憶装置接
続部の高速切替を行うことができる。

【００１２】以上において、上述した中継器としては、
操作端末が接続される複数の操作端末接続部と、各操作
端末接続部に応じて設定され、外部記憶装置が接続され
る複数の外部記憶装置接続部と、複数の操作端末接続部
に、少なくとも１つ以上接続された操作端末のうち、い
ずれか１つの操作端末を選択し、該操作端末および電子
機器間の通信を可能とする操作端末通信切替部と、複数
の外部記憶装置接続部に、少なくとも１つ以上接続され
た外部記憶装置のうち、いずれか１つの外部記憶装置を
選択し、該外部記憶装置および前記電子機器本体間の通
信を可能とする外部記憶装置通信切替部と、電子機器か
らの制御信号に基づいて、前記操作端末通信切替部およ
び前記外部記憶装置通信切替部に切替制御信号を出力す
る通信制御部とを備えた中継器を採用することができ
る。

【００１３】このような中継器を採用すれば、操作端末
通信切替部および外部記憶装置通信切替部の切替制御す
る通信制御部を備えているので、外部記憶装置接続部の
切替のみならず操作端末接続部の切替の高速化を図るこ
とができる。

【００１４】さらに、本発明は、電子機器および中継器
を含む電子機器通信システムだけでなく、電子機器通信
システムを構成する中継器のみ、または電子機器のみの
発明としても成立するものである。そして、このような
本発明に係る中継器および電子機器によれば、上述した
作用および効果と同様の作用および効果を享受できる。
加えて、本発明に係る中継器によれば、操作端末接続部
および外部記憶装置接続部を備えた種々の電子機器に利
用することができるので、本発明の汎用性が大幅に向上
する。

【００１５】また、本発明は、前述の電子機器、中継
器、および電子機器通信システムというハードウエアと
して構成できるだけでなく、ソフトウエアとしても構成
することができる。すなわち、本発明の通信制御プログ
ラムは、少なくとも１つ以上の操作端末および外部記憶
装置等の端末装置が中継器を介して接続される電子機器
上で実行される通信制御プログラムであって、電子機器
から通信対象を指定する情報を含む信号を送信し、中継
器から送信情報に対する応諾情報を含む信号を受信する
ことを特徴とする。

【００１６】ここで、前記の通信対象を指定する情報と
しては、中継器自体を指定する情報、端末装置の種類を
指定する情報、および同一種類の端末装置の中から１つ
の機器を指定する情報、例えば、複数の操作端末の中か
ら１つの操作端末を指定する情報が考えられ、具体的に
は、信号中に各デバイスを特定するＩＤコード等を含め
ることにより、指定することができる。また、応諾情報
としては、送信情報に含まれるＩＤコードと自己の保有
するＩＤコードとを照合し、一致した場合に所定の信号
を出力するように構成することができ、さらには、中継
器からの応諾情報中に自身を指定するＩＤコードを含め
ることもできる。

【００１７】このような本発明によれば、送信情報に通
信対象を指定する情報を含め、この送信情報に対する応
諾情報が電子機器で受信されて初めて、両者間の通信が
開始されるため、電子機器、中継器、および端末装置間
の通信を合理的かつ効率的に行うことができ、前記と同
様の作用および効果を享受することができる。また、こ
のような通信制御プログラムによれば、通信制御プログ
ラムを電子機器上で動作させるだけで本発明を実施でき
るため、通常のコンピュータ等の電子機器および外部装
置間の通信にも利用することができ、本発明の汎用性が
大幅に向上する。

【００１８】以上において、電子機器および中継器の送
受信のタイミングは、電子機器から送信されるクロック
信号に同期して行われるのが好ましい。すなわち、この
ように電子機器から送信されるクロック信号に同期して
送受信を行うことにより、電子機器における通信のタイ
ミングをとりやすく、効率的な送受信を行うことができ
る。

【００１９】また、前述の通信制御プログラムは、必ず
しも電子機器上で実行される必要はなく、中継器上で実
行されるように構成しても、前記と同様の作用および効
果を享受することができ、さらには、電子機器と、中継
器および／または端末装置との間で行われる電子機器通
信システムの通信方法として構成することもでき、前記
と同様の作用および効果を享受することができる。

【００２０】

【発明の実施の形態】以下に本発明の実施の一形態を図
面に基づいて説明する。図１には、本発明の実施形態に
係る電子機器通信システムが示され、この電子機器通信
システムは、電子機器となるエンタテインメント装置１
０、操作端末となるコントローラ３０、外部記憶装置と
なるメモリカード５０、および中継器７０を備えて構成
される。

【００２１】電子機器となるエンタテインメント装置１
０は、不図示の映像音声出力装置と接続され、光ディス
ク等に記憶されたゲーム、画像等のアプリケーションプ
ログラムを読み出して、該映像音声出力装置上に表示す
るとともに、コントローラ３０を用いて操作者が指示す
ることにより、該プログラムを実行させる機能を有して
いる。このエンタテインメント装置１０は、メインボー
ド、電源ユニット、ディスク装置、および入出力信号制
御基板を備え、これらは、筐体１１内部に収納されてい
る。

【００２２】メインボードは、装置全体の制御を行う部
分であり、ＣＰＵ（Central Processing Unit）および
その周辺装置からなる制御系と、描画を行うＧＰＵ（Gr
aphicProcessing Unit）を含むグラフィックシステム
と、音楽、効果音等を再生するサウンドシステムとを備
えている。電源ユニットは、メインボードを含むエンタ
テインメント装置１０内部の周辺装置に電力を供給する
部分であり、さらに、エンタテインメント装置１０に接
続されたコントローラ３０、メモリカード５０、および
中継器７０にも電源を供給する。尚、この電源ユニット
は、筐体１１の背面側のマスタースイッチ（図示略）を
入れ、筐体１１の右側のスイッチ１２を操作することに
より、各部位に電力を供給することができるようになっ
ている。

【００２３】ディスク装置は、ＣＤ−ＲＯＭ、ＤＶＤ−
ＲＯＭ等の光ディスクを再生するものであり、筐体１１
の内部に配置される光ピックアップ部を含む装置本体
と、この装置本体に該光ディスクをローディングするデ
ィスクトレー１３とを備え、ディスクトレー１３の端面
が筐体１１の正面右側に露出している。そして、このデ
ィスクトレー１３に隣接するスイッチ１４を操作する
と、ディスクトレー１３が筐体１１内部から出てきて光
ディスクを装着することができる。

【００２４】入出力信号制御基板は、アプリケーション
プログラムが記録されている光ディスクの制御を行う光
ディスク制御部と、エンタテインメント装置１０および
外部機器間の通信を行うための通信制御部とを備えてい
る。光ディスク制御部は、例えば、エラー訂正符号が付
加されて記録されているプログラムやデータ等を復号す
るデコーダと、ディスク装置からのデータを一時的に記
憶することにより、光ディスクからのデータの読み出し
を高速化するバッファとを備えている。

【００２５】通信制御部には、筐体１１の正面左側に配
置されるコントローラ接続部１５、カードスロット部１
６、これらの下方に配置されるＵＳＢ（Universal Seri
al Bus）規格の外部機器接続部１７が接続され、該通信
制御部は、これらの接続部に接続された外部機器との間
での通信制御を行う。尚、本実施形態に係るエンタテイ
ンメント装置１０には、これらの外部機器用の接続部の
他、背面側にＰＣＭＣＩＡスロットや、映像音声出力端
子が設けられ、これらもこの通信制御部と接続され、同
様に制御されている。

【００２６】操作端末となるコントローラ３０は、エン
タテインメント装置１０に操作信号を出力するものであ
り、コントローラ本体３１上面部分および側面部分に複
数配置される操作スイッチ３２と、中継器７０またはエ
ンタテインメント装置１０と接続するための接続端子３
３とを備えている。例えば、このようなコントローラ３
０を中継器７０を介してエンタテインメント装置１０に
接続し、ゲーム等のアプリケーションプログラムを実行
している場合において、操作者がこれらの操作スイッチ
３２を操作することにより制御信号が出力され、中継器
７０を介してエンタテインメント装置１０に該信号が入
力され、操作者の所望の状態にアプリケーションプログ
ラムを実行させることができる。

【００２７】外部記憶装置としてのメモリカード５０
は、基板に実装されるフラッシュメモリと、このフラッ
シュメモリを含む基板を収納するケースとを備え、基板
端部に導電パターンが形成される。つまり、メモリカー
ド５０の接続構造としては、該基板端部を、所定のソケ
ット、例えば、エンタテインメント装置１０のカードス
ロット部１６等に差し込むことにより、電気的接続がな
されるカードエッジコネクタが採用される。このメモリ
カード５０には、ゲーム等のアプリケーションプログラ
ムの進行状態、設定等を記録することができるようにな
っていて、ゲームの終了時には、その状態を保存するた
めにエンタテインメント装置１０からメモリカード５０
に信号が出力される。一方、一旦終了したゲームを後日
再度続けて実行したい場合、エンタテインメント装置１
０の起動時に、このメモリカード５０の記録情報をエン
タテインメント装置１０にロードする。

【００２８】前記中継器７０は、図２〜図４に示すよう
に、中継器本体７１、ケーブル７３、および本体接続用
端子７５を備えている。中継器本体７１は、４つのコン
トローラ接続部７１１と、４つのカードスロット部７１
３と、制御基板７１５と、これらを収納する筐体７１７
とを備えて構成される。尚、各コントローラ接続部７１
１は、エンタテインメント装置１０のコントローラ接続
部１５と同一の構造であり、また、各カードスロット部
７１３も、エンタテインメント装置１０のカードスロッ
ト部１６と同一の構造である。

【００２９】操作端末接続部となるコントローラ接続部
７１１には、前記コントローラ３０の接続端子３３が接
続される。外部記憶装置接続部となるカードスロット部
７１３は、コントローラ接続部７１１の上方に、該コン
トローラ接続部７１１の配置に応じて設けられ、メモリ
カード５０が挿入接続される。

【００３０】このようなコントローラ接続部７１１およ
びカードスロット部７１３は、ケーブル７３を中心とし
て略対称に配置される２枚の基板７１９上に取り付けら
れている。つまり、一対のコントローラ接続部７１１お
よび一対のカードスロット部７１３は、互いに背面部分
を対向させて配置され、この組み合わせが対向方向に直
交する方向に２列に配列されている（図４参照）。そし
て、各列を構成する２つのコントローラ接続部７１１お
よびカードスロット部７１３は、基板７１９により電気
的に接続され、さらに、コネクタ７２１を介して制御基
板７１５と接続されている。

【００３１】制御基板７１５は、図５に示すように、各
コントローラ接続部７１１と電気的に接続されるコント
ローラ接続部切替器７１５Ａと、各カードスロット部７
１３と電気的に接続されるメモリカードスロット切替器
７１５Ｂと、これらの通信制御を行う通信制御部７１５
Ｃとを備えている。

【００３２】操作端末通信切替部となるコントローラ接
続部切替器７１５Ａは、４つのコントローラ接続部７１
１のいずれか１つと、エンタテインメント装置１０のコ
ントローラ接続部１５とを接続する。外部記憶装置通信
切替部となるメモリカードスロット切替器７１５Ｂは、
４つのカードスロット部７１３のいずれかと、エンタテ
インメント装置１０のカードスロット部１６とを接続す
る。

【００３３】通信制御部７１５Ｃは、エンタテインメン
ト装置１０からの制御信号を受け取り、コントローラ接
続部切替器７１５Ａ、およびメモリカードスロット切替
器７１５Ｂの切替制御を行う部分である。この通信制御
部７１５Ｃは、これらの切替器７１５Ａ、７１５Ｂに切
替制御信号を出力する制御部本体の他、図５では図示を
略したが、エンタテインメント装置１０からの制御信号
や、この制御信号に基づいて通信制御部７１５Ｃが行っ
た切替制御の結果を、一時的に記憶する２つのレジスタ
SP_REGおよびCD_REGを備えている。

【００３４】エンタテインメント装置１０および中継器
７０の通信は、図５に示すようにエンタテインメント装
置１０の通信制御部１８および中継器７０の制御基板７
１５の間で２系統の通信系Ａ、Ｂを利用して行われる。
具体的には、これらは、エンタテインメント装置１０側
のコントローラ接続部１５およびコントローラ接続部切
替器７１５Ａを含むコントローラ用通信系Ａと、エンタ
テインメント装置１０側のカードスロット部１６および
メモリカードスロット切替器７１５Ｂを含むメモリカー
ド用通信系Ｂとが独立した通信系として構成されてい
る。そして、コントローラ用通信系Ａは、コントローラ
接続部切替器７１５Ａと直接接続されている。

【００３５】一方、メモリカード用通信系Ｂは、通信制
御部７１５Ｃを介してメモリカードスロット切替器７１
５Ｂと接続され、エンタテインメント装置の通信制御部
１８から出力された制御信号は、このメモリカード用通
信系Ｂから中継器７０に導入される。尚、このように、
コントローラ用通信系Ａおよびメモリカード用通信系Ｂ
が独立して構成されているため、エンタテインメント装
置１０および中継器７０を接続するケーブル７３は、２
つの通信系Ａ、Ｂを構成する信号線群を備えている。ま
た、本体接続用端子７５（図２および図３参照）は、各
通信系Ａ、Ｂを構成する信号線群とエンタテインメント
装置１０のコントローラ接続部１５およびカードスロッ
ト部１６とを同時に接続できるように、コントローラ接
続部１５に接続されるコントローラ通信用端子７７と、
カードスロット部１６に挿入接続されるメモリ通信用端
子７９とが一体化されている。

【００３６】エンタテインメント装置１０からメモリカ
ード用通信系Ｂを介して中継器７０に入力される制御信
号は、通信開始通知信号ＤＴＲ、シリアルクロックＳＣ
Ｋ、および送信データＴＸＤである。一方、中継器７０
からメモリカード用通信系Ｂを介してエンタテインメン
ト装置１０に入力される応答信号は、通信開始応諾信号
ＤＳＲ、および応答データＲＸＤである。

【００３７】これらの信号のエンタテインメント装置１
０および中継器７０間の通信は、図６のタイミングチャ
ートに示されるように、通信開始通知信号ＤＴＲがＬｏ
ｗになると、エンタテインメント装置１０および中継器
７０間の通信が開始され、通信開始通知信号ＤＴＲは、
通信中は常にＬｏｗとなる。尚、通信途中でこの通信開
始通知信号ＤＴＲがＨｉｇｈになると、中継器７０の通
信制御部７１５Ｃは、途中の通信をキャンセルし、次の
通信に備えるようになっている。

【００３８】送信データＴＸＤは、制御対象を認識する
ための認識コードを含むプロトコルと、該制御対象の制
御を行うコマンドとを備え、１バイト毎にシリアルクロ
ックＳＣＫと同期してエンタテインメント装置１０から
出力される。応答データＲＸＤは、送信データＴＸＤで
処理された制御対象を表す認識コードと、制御対象の制
御の結果を表す結果情報とを備え、前記送信データＴＸ
Ｄと同様に、１バイト毎にシリアルクロックＳＣＫと同
期して中継器７０から出力される。

【００３９】通信開始応諾信号ＤＳＲは、上述した送信
データＴＸＤおよび応答データＲＸＤの１バイト毎の送
受信において、次の１バイト分の信号を送受信する準備
ができたか否かを、エンタテインメント装置１０に知ら
せる信号であり、図６から判るように、中継器７０の送
受信準備が完了すると、通信制御部７１５Ｃは、通信開
始応諾信号ＤＳＲをＬｏｗとして出力する。

【００４０】中継器７０の通信制御部７１５Ｃへのコマ
ンドは、上述したメモリカード用通信系Ｂを介して供給
される送信データＴＸＤのうち、先頭データが所定の値
（本実施形態ではＡ００１）のものである。つまり、通
信制御部７１５Ｃは、先頭データがＡ００１の送信デー
タＴＸＤについて、エンタテインメント装置１０に返答
を送り、それ以外の送信データＴＸＤは、カードスロッ
ト部７１３に接続されるメモリカード５０に導入され
る。尚、先頭データＡ００１の送信データＴＸＤであっ
ても、２バイト目のコマンド番号が対応しない番号の場
合、通信制御部７１５Ｃは、その時点で通信開始応諾信
号ＤＳＲおよび応答データＲＸＤのエンタテインメント
装置１０への出力を中止する。

【００４１】エンタテインメント装置１０の通信制御部
１８から出力され、中継器７０の通信制御部７１５Ｃに
入力される制御信号に含まれるコマンドとしては、中継
器７０のコントローラ接続部７１１、カードスロット部
７１３の数の取得、コントローラ接続部切替器７１５
Ａ、メモリカードスロット切替器７１５Ｂの切替、レジ
スタCD_REGへのデータの書き込み、レジスタSP_REG、CD
_REGに対するデータの書き込みおよび読み出しが設定さ
れている。

【００４２】次に、このようなコマンドを含む制御信号
に基づいた中継器７０の切替動作を、図６のタイミング
チャートを参照して説明する。 (1) 初期状態およびリセット 電源投入後の初期状態では、コントローラ接続部切替器
７１５Ａは、スロット０（図５におけるCSLOT0）のコン
トローラ接続部７１１をエンタテインメント装置１０と
接続状態にする。また、中継器７０に電源が供給されて
いる状態で１００ｍｓ以上エンタテインメント装置１０
から通信がない、すなわち、コントローラ接続部７１１
における通信開始通知信号ＤＴＲが１００ｍｓ以上Ｈｉ
ｇｈの場合は、他のスロット番号のコントローラ接続部
７１１が接続状態とされていても、スロット０との接続
状態に切り替える。尚、既にスロット０が選択されてい
る場合は、切替動作は行わない。このような状態は、メ
モリカードスロット切替器７１５Ｂによるカードスロッ
ト部７１３の切替でも同様である。

【００４３】(2) コントローラ接続部７１１の切替 図６に示すように、まず、エンタテインメント装置１０
の通信制御部１８は、１バイトの送信データＴＸＤとし
て、認識コードＡ００１を出力し、続けて、コントロー
ラ接続部７１１の切替を表す認識コードＡ００１を１バ
イトの送信データＴＸＤとして出力する。次に、通信制
御部１８は、接続して通信可能とするコントローラ接続
部７１１のスロット番号を１バイトの送信データＴＸＤ
として出力し、さらに、通信制御部１８からの信号出力
が終了した旨のコードＡ０００を１バイトの送信データ
ＴＸＤとして出力する。

【００４４】上記３バイトの送信データＴＸＤを受信し
た通信制御部７１５Ｃは、まず、中継器を表すコードＩ
Ｄを、１バイトの応答データＲＸＤとしてエンタテイン
メント装置１０に出力し、さらにスロットナンバーを１
バイトの応答データＲＸＤとしてエンタテインメント装
置１０に出力する。この応答データＲＸＤ出力後、通信
制御部７１５Ｃは、送信データＴＸＤに含まれるスロッ
ト番号に基づいて、コントローラ接続部切替器７１５Ａ
に切替制御信号を出力し、コントローラ接続部切替器７
１５Ａに前記スロット番号に応じたコントローラ接続部
７１１の接続状態を確保させる。つまり、図６における
期間Ｔの間でコントローラ接続部７１１の切替が実行さ
れ、この間エンタテインメント装置１０および中継器７
０間の通信は行われない。

【００４５】通信制御部７１５Ｃは、コントローラ接続
部切替器７１５Ａによる切替終了を確認した後、通信開
始応諾信号ＤＳＲをエンタテインメント装置１０に出力
するとともに、切り替えた結果が良好であるか否かを１
バイトの応答データＲＸＤとして出力する。応答データ
ＲＸＤとしては、処理が成功した場合、レジスタCD_REG
に記憶された内容を出力する。一方、スロット番号が不
正で切り替えができなかった場合、コードＡ００６を応
答データＲＸＤとして出力する。

【００４６】(3) カードスロット部７１３の切替 基本的には、コントローラ接続部７１１の切替手順と同
様に行われるが、２バイト目の送信データＴＸＤとして
カードスロット部７１３の切替を表す認識コードＡ００
２を出力する。通信制御部７１５Ｃは、この認識コード
Ａ００２に基づいて、メモリカードスロット切替器７１
５Ｂに切替制御信号を出力する。

【００４７】以上のような本実施形態によれば、次のよ
うな効果がある。すなわち、エンタテインメント装置１
０から出力される制御信号がメモリカード用通信系Ｂを
介して中継器７０に入力されるように構成されているた
め、電子機器および中継器間の高速通信を実現すること
ができる。具体的には、コントローラ用通信系Ａを介し
て通信した場合の通信速度が最大で５００ｋｂｐｓであ
ったのに対して、メモリカード用通信系Ｂを利用するこ
とにより２４Ｍｂｐｓという高速通信を実現することが
できる。従って、中継器７０におけるコントローラ接続
部７１１またはカードスロット部７１３の高速切替を行
うことができる。

【００４８】また、通信密度の低いメモリカード用通信
系Ｂを介して、エンタテインメント装置１０および中継
器７０間の通信を行っているので、効率的に両者間の通
信を行うことができる。すなわち、コントローラ用通信
系Ａが独立しているので、操作者がコントローラ３０の
操作スイッチ３２を操作することに伴う信号は、専らコ
ントローラ用通信系Ａから通信制御部１８に入力され
る。

【００４９】一方、メモリカード用通信系Ｂは、ゲーム
の進行状況をメモリカード５０に記録するとき、メモリ
カード５０から記録データを呼び出すとき、以外は、基
本的にメモリカード用通信系Ｂを介して通信制御部１８
との信号の授受が行われることはなく、コントローラ用
通信系Ａに比較して通信密度が低い。そして、通信密度
の低いメモリカード用通信系Ｂを利用してエンタテイン
メント装置１０および中継器７０間の通信を行うことに
より、両者間の通信を無駄なく効率的に行うことができ
る。従って、この点でも中継器７０におけるコントロー
ラ接続部７１１またはカードスロット部７１３の高速切
替を行うことができる。

【００５０】さらに、中継器７０がコントローラ接続部
切替器７１５Ａおよびメモリカードスロット切替器７１
５Ｂの切替制御を行う通信制御部７１５Ｃを備えている
ので、メモリカード用通信系Ｂを利用した高速切替をコ
ントローラ接続部７１１の切替にも適用することがで
き、中継器７０におけるコントローラ接続部７１１およ
びカードスロット部７１３両方の高速切替を実現でき
る。

【００５１】尚、本発明は、前記実施形態に限定される
ものではなく、以下に示すような変形をも含むものであ
る。前記実施形態では、中継器７０の本体接続用端子７
５は、エンタテインメント装置１０のコントローラ接続
部１５およびカードスロット部１６に同時に接続可能に
構成されていたが、これに限られない。すなわち、操作
端末用通信系および外部記憶装置用通信系を構成するケ
ーブルを中継器から別々に引き出し、各ケーブルをそれ
ぞれエンタテインメント装置のコントローラ接続部、カ
ードスロット部に接続できるように構成してもよい。

【００５２】また、前記実施形態では、中継器７０に設
けられるコントローラ接続部７１１およびカードスロッ
ト部７１３は、４つであったが、これに限られず、３つ
以下、または５つ以上のコントローラ接続部およびカー
ドスロット部を備えた中継器に本発明を採用してもよ
い。さらに、前記実施形態では、エンタテインメント装
置１０および中継器７０間の通信システムとして本発明
を採用していたが、これに限らず、パーソナルコンピュ
ータ等とこのような中継器との間の通信システムとして
本発明を採用してもよい。その他、本発明の実施の際の
具体的な構造および形状等は、本発明の目的を達成でき
る範囲で他の構造等としてもよい。

【００５３】

【発明の効果】前述のような本発明によれば、電子機器
から出力される制御信号が外部記憶装置用通信系を介し
て中継器に入力されるように構成されているため、電子
機器および中継器間の高速通信を実現し、中継器におけ
る末接続部または外部記憶装置接続部の高速切替を行う
ことができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施形態に係るエンタテインメント装
置の概略斜視図である。

【図２】前記実施形態における中継器の平面図である。

【図３】前記実施形態における中継器の側面図である。

【図４】前記実施形態における中継器の内部構造を表す
水平断面図である。

【図５】前記実施形態における中継器の通信系の構造を
表すブロック図である。

【図６】前記実施形態における中継器の切替動作を説明
するためのタイミングチャートである。

【符号の説明】

１０ エンタテインメント装置（電子機器） ３０ コントローラ（操作端末） ５０ メモリカード（外部記憶装置） ７０ 中継器 ７１１ コントローラ接続部（操作端末接続部） ７１３ カードスロット部（外部記憶装置接続部） ７１５Ａ コントローラ接続部切替器（操作端末通信切
替部） ７１５Ｂ メモリカードスロット切替器（外部記憶装置
通信切替部） ７１５Ｃ 通信制御部 Ａ 操作端末用通信系 Ｂ 外部記憶装置用通信系

Claims (19)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】電子機器と、少なくとも１つ以上の操作端
   末および外部記憶装置とが中継器を介して接続される電
   子機器通信システムであって、 前記中継器に接続される外部記憶装置、および前記電子
   機器の間の通信を行う外部記憶装置用通信系と、前記中
   継器に接続される操作端末、および前記電子機器の間の
   通信を行う操作端末用通信系とが独立して設定され、 前記電子機器から出力される制御信号は、前記外部記憶
   装置用通信系を介して前記中継器に入力されることを特
   徴とする電子機器通信システム。
2. 【請求項２】請求項１に記載の電子機器通信システムに
   おいて、 前記中継器は、前記操作端末が接続される複数の操作端
   末接続部と、各操作端末接続部に応じて設定され、外部
   記憶装置が接続される複数の外部記憶装置接続部と、 前記複数の操作端末接続部に、少なくとも１つ以上接続
   された操作端末のうち、いずれか１つの操作端末を選択
   し、該操作端末および前記電子機器間の通信を可能とす
   る操作端末通信切替部と、 前記複数の外部記憶装置接続部に、少なくとも１つ以上
   接続された外部記憶装置のうち、いずれか１つの外部記
   憶装置を選択し、該外部記憶装置および前記電子機器間
   の通信を可能とする外部記憶装置通信切替部と、 前記電子機器からの制御信号に基づいて、前記操作端末
   通信切替部および前記外部記憶装置通信切替部に切替制
   御信号を出力する通信制御部とを備えていることを特徴
   とする電子機器通信システム。
3. 【請求項３】操作端末が接続される複数の操作端末接続
   部と、各操作端末接続部に応じて設定され、外部記憶装
   置が接続される複数の外部記憶装置接続部と、電子機器
   と接続される本体接続用端子とを備え、接続される操作
   端末および外部記憶装置と前記電子機器との間の通信を
   可能とする中継器であって、 各外部記憶装置および前記電子機器の間の通信を可能と
   する外部記憶装置用通信系と、各操作端末および前記電
   子機器の間の通信を可能とする操作端末通信系とが独立
   して設定され、 前記電子機器からの制御信号を、前記外部記憶装置用通
   信系を介して入力可能に構成されていることを特徴とす
   る中継器。
4. 【請求項４】請求項３に記載の中継器において、 前記複数の操作端末接続部のうち選択された操作端末接
   続部に接続された操作端末、および前記電子機器の間の
   通信を可能とする操作端末通信切替部と、 前記複数の外部記憶装置接続部のうち選択された外部記
   憶装置接続部に接続された外部記憶装置、および前記電
   子機器の間の通信を可能とする外部記憶装置通信切替部
   と、 前記操作端末通信切替部および前記外部記憶装置切替部
   に切替制御信号を出力する通信制御部とを備え、 前記電子機器からの制御信号は、この通信制御部に入力
   されることを特徴とする中継器。
5. 【請求項５】操作端末が接続される操作端末接続部と、
   外部記憶装置が接続される外部記憶装置接続部とを備
   え、複数の操作端末および複数の外部記憶装置が接続さ
   れる中継器がこれらの接続部に接続可能な電子機器であ
   って、 前記中継器は、該電子機器から出力される制御信号に基
   づいて制御され、この制御信号は、前記外部記憶装置接
   続部から出力可能に構成されていることを特徴とする電
   子機器。
6. 【請求項６】少なくとも１つ以上の操作端末および外部
   記憶装置等の端末装置が中継器を介して接続される電子
   機器上で実行される通信制御プログラムであって、 前記電子機器から通信対象を指定する情報を含む信号を
   送信し、 前記中継器から前記送信情報に対する応諾情報を含む信
   号を受信することを特徴とする通信制御プログラム。
7. 【請求項７】請求項６に記載の通信制御プログラムにお
   いて、 前記電子機器から送信される通信対象を指定する情報
   は、中継器または端末装置の種類を指定する情報を含む
   ことを特徴とする通信制御プログラム。
8. 【請求項８】請求項６に記載の通信制御プログラムにお
   いて、 前記電子機器から送信される通信対象を指定する情報
   は、同一種類の端末装置の中から１つの機器を指定する
   情報を含むことを特徴とする通信制御プログラム。
9. 【請求項９】請求項６に記載の通信制御プログラムにお
   いて、 前記中継器から受信する応諾情報は、中継器自体を表す
   コードを含むことを特徴とする通信制御プログラム。
10. 【請求項１０】請求項６に記載の通信制御プログラムに
    おいて、 前記中継器から受信する応諾情報は、同一種類の端末装
    置の中から１つの機器を指定する情報を含むことを特徴
    とする通信制御プログラム。
11. 【請求項１１】請求項６〜請求項１０のいずれかに記載
    の通信制御プログラムにおいて、 前記電子機器および前記中継器の送受信のタイミング
    は、前記電子機器から送信されるクロック信号に同期し
    て行われることを特徴とする通信制御プログラム。
12. 【請求項１２】少なくとも１つ以上の操作端末および外
    部記憶装置が接続され、電子機器との中継を担う中継器
    上で実行される通信制御プログラムであって、 前記電子機器から通信対象を指定する情報を含む信号を
    受信し、 前記中継器から前記受信情報に対する応諾情報を含む信
    号を送信することを特徴とする通信制御プログラム。
13. 【請求項１３】請求項１２に記載の通信制御プログラム
    において、 前記電子機器から受信する通信対象を指定する情報は、
    中継器または端末装置の種類を指定する情報であること
    を特徴とする通信制御プログラム。
14. 【請求項１４】請求項１２に記載の通信制御プログラム
    において、 前記電子機器から受信する通信対象を指定する情報は、
    同一種類の端末装置の中から１つの機器を指定する情報
    を含むことを特徴とする通信制御プログラム。
15. 【請求項１５】請求項１２に記載の通信制御プログラム
    において、 前記中継器から送信される応諾情報は、中継器自体を表
    すコードを含むことを特徴とする通信制御プログラム。
16. 【請求項１６】請求項１２に記載の通信制御プログラム
    において、 前記中継器から送信される応諾情報は、同一種類の端末
    装置の中から１つの機器を指定するコードを含むことを
    特徴とする通信制御プログラム。
17. 【請求項１７】請求項１２〜請求項１６のいずれかに記
    載の通信制御プログラムにおいて、 前記電子機器および前記中継器の送受信のタイミング
    は、前記電子機器から送信されるクロック信号に同期し
    て行われることを特徴とする通信制御プログラム。
18. 【請求項１８】電子機器と、少なくとも１つ以上の操作
    端末および外部記憶装置とが中継器を介して接続され、
    前記電子機器および前記中継器間で行われる電子機器通
    信システムの通信方法であって、 前記電子機器からは通信対象の種類または該通信対象の
    中から特定の機器を指定する情報を含む信号を送信し、 前記中継器からは前記送信情報に対する応諾情報を含む
    信号を前記電子機器に対して送信することを特徴とする
    電子機器通信システムの通信方法。
19. 【請求項１９】電子機器と、少なくとも１つ以上の同一
    種類の端末装置が接続され、前記電子機器および前記端
    末装置間で行われる電子機器通信システムの通信方法で
    あって、 前記電子機器から前記端末装置の中から少なくとも１つ
    を制御対象として指定するための指定コードを前記電子
    機器からのクロック信号に同期させて送信することを特
    徴とする電子機器通信システムの通信方法。