JP2001320315A - 移動体通信システム及び方法 - Google Patents

移動体通信システム及び方法

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JP2001320315A
JP2001320315A JP2000139052A JP2000139052A JP2001320315A JP 2001320315 A JP2001320315 A JP 2001320315A JP 2000139052 A JP2000139052 A JP 2000139052A JP 2000139052 A JP2000139052 A JP 2000139052A JP 2001320315 A JP2001320315 A JP 2001320315A
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JP2000139052A
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English (en)
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Akinao Soneoka
昭直 曽根岡
Akio Yoshikawa
明夫 吉川
Hiroaki Sakamoto
弘章 坂本
Narifumi Takahashi
成文 高橋
Yoshiyuki Hashikawa
善之 橋川
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NTT Data Group Corp
Original Assignee
NTT Data Corp
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 数十mほどの狭い通信エリアしか持たない路
側機を用いた場合でも、自動車が高速走行したままで料
金収受ができるようにする。 【解決手段】 所定の通信時間の間に移動体が走行する
であろう十分に長い距離区間にわたり、複数の路側機3
0(1)〜30(29)を配列する。移動体20が最初
の路側機の通信エリア40(1)に初めて入ると、最初
の路側機30(1)の待ち受けエージェント70がその
移動体20と通信して認証処理を開始するとともに、後
続の所定基数の路側機30(2)、39(3)に、自己
の分身である待ち受けエージェント70を複製して、そ
の分身に同じ情報をマルチキャストすることで、それら
複数の路側機の待ち受けエージェント70、70、70
が1グループとして同時に同一の認証処理を行うように
する。移動体20が2番目の路側機の通信エリアに移動
すると、その路側機30(2)の待ち受けエージェント
が認証処理を途中から引き継ぐ。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば高速道路に
おける自動料金収受システムなどに好適な移動体通信シ
ステム及び方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ITS(Intelligent Transport System
s)と呼ばれる一連の交通の高度化システムが提案され
ており、わが国政府もITSの積極的な推進を図ってい
る。ITSにおいては、携帯電話等の広域通信の他に、
道路交通における道路と自動車との間の一つの通信方式
として、DSRC(Dedicated Short Range Communicat
ion)と呼ばれる狭域通信方式の利用が検討されてい
る。
【0003】DSRCを利用した具体的なシステムとし
て、ETC(Electronic Toll Collection System)と呼
ばれる有料道路自動料金収受システムや駐車場利用管理
システムなどが提案されている。従来のETCでは、道
路の特定場所の脇又は上方などに1台の無線基地局(以
下、路側機という)が設置され、各自動車には無線通信
端末(以下、車載器という)が搭載される。そして、そ
の路側機がもつ道路上の通信エリア内に自動車が入った
とき、その自動車の車載器とその1台の路側機との間で
通信が行われる。
【0004】現在、ETCにおけるこのような単一の路
側機と車載器との間のDSRCは、「有料道路自動料金
収受システム標準規格 ARIB STD-T55 1.1版」にて規定
されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】単一の路側機がもつD
SRCの通信エリアは数十m程度の全長しかない狭いも
のである。DSRCを適用した高速道路の自動料金収受
システムにおいて、この狭い通信エリア内を自動車が通
常の巡航速度(例えば約100km/h)で通過した場
合、通信時間があまりにも短すぎて(例えば1〜2
秒)、自動料金収受に必要な全ての情報通信(例えば、
自動車及び搭乗者の認証、搭乗者の与信確認、課金情報
の送受信など)を完全に行うことが難しい。そのため、
従来のETCでは、自動車は路側機の通信エリアに入る
手前で速度を落として十分な低速で通信エリアを走行す
るか又はそこで一時停止する必要がある。しかし、その
結果、トールゲートによる交通渋滞を解消するという自
動料金収受システムの重要目的が十分に達成できないと
いう問題が生じてしまう。
【0006】従って、本発明の目的は、ITSにおいて
狭域通信方式を利用した場合であっても、自動車が道路
を高速走行したままで、自動料金収受のようなサービス
を受けることができるようにすることにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明に従う移動体通信
システムは、移動体の走行経路に配列された、相互間で
通信可能な一連の複数の無線通信基地局を備える。それ
らの無線通信基地局は、走行経路上にそれぞれの通信エ
リアをもち、移動体がそれぞれの通信エリアに居るとき
にその移動体と無線通信することができる。各無線通信
基地局は、移動体に関する一連の情報処理を実行するた
めのエージェントを有している。移動体が或る1つの無
線基地局の通信エリア内に居るとき、その無線基地局を
含む所定範囲内に存在する連続的な2基以上の無線基地
局にそれぞれ存在するエージェントが、その移動体に割
り当てられた共同処理グループを形成して、その移動体
に関する一連の情報処理を共同実行する。このとき、そ
の共同処理グループのエージェントは、無線通信基地局
間の相互通信により、その共同実行している情報処理に
関わる実質的に同一の情報を共有する。前記移動体の移
動に伴って、共同処理グループのエージェントは移動体
との無線通信を順次に引き継いでいく。共同処理グルー
プのエージェントは、その移動体についての一連の情報
処理の情報を共有しているので、その情報処理を後戻り
させることなく前進させていく。つまり、移動体が或る
無線基地局から別の基地局へと移動体したとき、前の無
線基地局で行った処理を次の基地局で再び繰り返すこと
なく、前の無線基地局で行った処理の続きを次の基地局
が引き継ぐ形で、一連の処理を継続的に進行させてい
く。結果として、移動体が高速走行していても、情報処
理に要する時間に移動体が走行する距離を包含する十分
な距離範囲にわたって無線通信基地局が配列されていれ
ば、移動体との通信を継続して情報処理を完遂すること
ができる。
【0008】好適な実施形態では、共同処理グループに
属する複数のエージェントが、上記一連の複数の無線基
地局の中を、移動体の移動に合わせて移動体の進行方向
へ移動していく。これにより、共同処理グループを構成
する無線基地局の基数を必要最低限に減らすことがで
き、無線基地局の資源を効率的に活用できる。
【0009】好適な実施形態では、各無線基地局は、移
動体との認証処理を行うための待ち受けエージェント
と、料金自動収受などの所定サービスの情報交換を移動
体と行う移動体エージェントとを有している。そして、
移動体が、上記一連の複数の無線基地局のうちの最初の
無線基地局の通信エリアに入ったとき、まず、その最初
の無線基地局から所定範囲に存在する2基以上の無線基
地局の待ち受けエージェントが、共同処理グループを形
成して、その移動体との認証処理を実行する。この待ち
受けエージェントの共同処理グループによる認証処理が
終わると、次に、その時点で移動体と通信可能な1つの
無縁基地局から所定範囲に存在する2基以上の無線基地
局の移動体エージェントが、共同処理グループを形成し
て、待ち受けエージェントから認証情報を引き継ぎ、そ
れにより認証処理を再度繰り返すことなく、直ちに移動
体との情報交換を開始する。こうして、無線基地局が並
んだ区間を移動体が走行している間に、認証処理と、こ
れに引き続く情報交換という一連の情報処理が、後戻り
することなく継続的に実行され完遂される。
【0010】好適な実施形態では、共同処理グループに
属する複数のエージェントのうち、移動体と無線通信可
能な1つの無線基地局のエージェントがマスターエージ
ェントとなり、他の無線基地局のエージェントがスレー
ブエージェントとなる。そして、マスターエージェント
がスレーブエージェントに対して、移動体についての情
報処理に関わる同一の情報をマルチキャストすることに
より、共同処理グループに属する複数のエージェントが
同一の情報を共有して同一の処理を同時に実行するよう
になっている。このことは、見方を変えれば、移動体と
無線通信可能な無線基地局のマスターエージェントが、
自分の基地局から所定範囲内に存在する他の無線基地局
に、自分の分身としてのスレーブエージェントを複製す
ると説明することもできる。そして、移動体が次の無線
基地局に移動するのに伴って、次の無線基地局のスレー
ブエージェントがマスターエージェントに昇格して、そ
の移動体との通信と情報処理とを引き継いで更に進めて
いく。
【0011】好適な実施形態では、無線基地局が配列さ
れた走行区間内に複数の移動体が存在する場合、各移動
体に別々のエージェントの共同処理グループが割り当て
られる。この場合、各共同処理グループ(例えば、グル
ープ内のマスターエージェント)は、他の共同処理グル
ープ(例えば、グループ内のマスターエージェント)に
対して情報を送信することができる。この共同処理グル
ープ間の通信機能は、例えば或る移動体が事故を起こし
たとき、その事故情報を他の移動体へ通知する用途など
に活用できる。すなわち、その事故情報を、それを最初
にキャッチした(典型的には、事故車に割り当てられ
た)共同処理グループから、同事故現場へ向って走って
いる他の移動体の共同処理グループへ送信する(例え
ば、マルチキャストする)ことで、他の移動体の搭乗者
に事故を知らせることができる。
【0012】好適な実施形態では、上記一連の複数の無
線通信基地局を管理するための管理センタが更に設けら
れる。各無線基地局は、その管理センタと通信し且つ自
局のエージェントとも通信することで、管理センタと自
局のエージェントとの間の通信を可能にする手段を更に
有している。
【0013】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の一実施形態のシ
ステム構成を示す。
【0014】道路10に沿って、多数の路側機30
(1)〜30(20)が設置されている。路側機30
(1)〜30(20)は、それぞれDSRCの通信基地
局であって、それぞれの通信エリア40(1)〜40
(20)を道路10上に有する。これらの通信エリア4
0(1)〜40(20)は繋がっていて連続した長い通
信エリアを形成しているが、必ずしもそうである必要は
無く、後述する複数の路側機の共同的な作動に支障を与
えない程度の間隔で離れていてもよい。道路10を走る
移動体(自動車)20(1)、20(2)の各々には、D
SRCの通信端末である車載器が搭載されている。各移
動体20(1)、20(2)の車載機は、各路側機30
(1)〜30(20)と、それぞれの通信エリア40
(1)〜40(20)内で通信することができる。
【0015】ここで、必要な路側機の基数について述べ
る。この実施形態のシステムがETCに利用されるもの
として、1台の移動体について、認証に例えば5秒、引
き続く収金などのサービス処理に例えば5秒を要し、ト
ータルで10秒を要すると仮定する。時速250kmで
走る移動体にも対応できるようにすると、時速250k
mの移動体は10秒間で約700メートル走る。通信障
害で通信が途絶えることもあり得ることを考慮すると、
1km程度にわたって通信を続けられることが望まし
い。個々の路側機の通信エリアの距離は50m程度であ
る。よって、1kmでは20基の路側機が並ぶことにな
る。そこで、この実施形態では、20基の路側機30
(1)〜30(20)を設けている。
【0016】これらの路側機30(1)〜30(20)
は、専用線を用いた通信ネットワーク50を通じて互い
に通信可能に接続されていると共に管理センタ60とも
通信可能に接続されている。管理センタ60は、路側機
30(1)〜30(20)の管理、移動体20(1)、
20(2)についての通行料の収金などのサービス処理
の情報の収集や制御を行うものである。
【0017】路側機30(1)〜30(20)の各々
は、多重にプログラムを実行できる演算装置を有してお
り、そして、プログラムとして、待ち受けエージェント
70、移動体エージェント80及びセンターエージェン
ト90という3種類のエージェントを有している。
【0018】待ち受けエージェント(以下、LAとい
う)70とは、個々の移動体が初めて路側機群の通信エ
リア群内に入ったときに、その移動体との間で通信確立
と認証とを行うエージェントである。LA70には、マ
スターエージェント(以下、LMAという)と、スレー
ブエージェント(以下、LSAという)の2種類があ
る。LMAは、移動体と直接通信し処理を進めるエージ
ェントである。LSAは、LMAと通信を行い、擬似的
に処理を進めるエージェントである。
【0019】移動体エージェント(以下、MAという)
80は、LA70から認証情報を引き継ぎ、移動体と情
報交換を行うエージェントである。MA80にも、マス
ターエージェント(以下、MMAという)と、スレーブ
エージェント(以下、LMAという)の2種類がある。
MMAは、移動体と直接通信し処理を進めるエージェン
トである。LMAは、LMAと通信を行い、擬似的に処
理を進めるエージェントである。
【0020】センターエージェント(以下、CAとい
う)90は、管理センタ60とMMAとの間の情報交換
を中継するエージェントである。
【0021】図1の左端に示すように、或る移動体20
(1)が最初の路側機30(1)の通信エリア40
(1)に初めて入ると、そこから連続する所定基数の路
側機30(1)〜30(3)のLA70が1つの共同処
理グループを構成して共同的に作動して、その移動体2
0(1)と通信を確立しその移動体20(1)について
の認証処理を行う。ここで、認証処理とは、後の情報交
換においてその移動体20(1)を識別して通信するた
めに必要な認証情報(例えば、IDと共通鍵(乱数情
報)など)を、その移動体20(1)とLA70との間
で共有するための処理である。上記共同処理グループに
属する複数のLA70は、対象の移動体20(1)につ
いて同じ情報を共有する。共同処理グループに属する複
数のLA70のうち、移動体20(1)と直接通信する
路側機30(1)のLA70はLMAであり、他の路側
機30(2)、30(3)のLA70はLSAである。
それらのLSAは、LMAと同一情報を共有して共同処
理を行うから、実質的にLMAの複製又は分身というこ
とができる。
【0022】また、図1の中程に示すように、或る移動
体20(2)について、前述のLA70による認証処理
が終わると、その移動体20(2)の現在場所から連続
する所定基数の路側機30(16)〜30(19)のM
A80が1つの共同処理グループを構成して共同的に作
動して、その移動体20(2)の認証情報を引き継ぎ、
通行料の収金などのサービス処理のための情報交換を移
動体20(2)との間で行う。共同処理グループに属す
る複数のMA80は、対象の移動体20(2)について
同じ情報を共有する。共同処理グループに属する複数の
MA80のうち、移動体20(2)と直接通信する路側
機30(16)のMA80はMMAであり、他の路側機
30(17)〜30(19)のMA80はMSAであ
る。それらのMSAは、MMAと同一情報を共有して共
同処理を行うから、実質的にMMAの複製又は分身とい
うことができる。
【0023】LA70についても、MA80について
も、共同処理グループは移動体20(2)の移動に伴っ
て移動していく。例えば、図1に例示する移動体20
(2)についてのMA80の共同処理グループを例にと
ると、移動体20(2)が移動して現在の通信エリア4
0(16)から抜け出で次の通信エリア40(17)に
入ると、今までMMAであった路側機30(16)のM
A80は終了し、次の路側機30(17)のMA70が
MMAに昇格し、そして、新たな路側機30(20)の
MA80がMSAとして起動されて共同処理グループに
加わっていく。
【0024】LA70についても、MA80について
も、共同処理グループに入る路側機間では、同一の情報
がマルチキャストされて、それら路側機のエージェント
が同一情報を共有し同一状態で同一処理を行うようにな
っている。以下の説明では、共同処理グループに入る路
側機の基数を「マルチキャスト範囲」と呼ぶ。マルチキ
ャスト範囲の具体的な値を決める方法としては、固定値
を予め決めておいてもよいし、移動体の速度に合わせて
可変しても良い。いずれにしても、移動体との間で行わ
れる間欠的な無線通信のインターバルの間に移動体が走
行する距離を包含するのに十分な距離に存在する基数と
して、マルチキャスト範囲が決められるべきである。例
えば、マルチキャスト範囲として固定値を決めるとし
て、時速250kmまで対応するとして、2秒間隔で定
期的に通信するとして、1基の通信エリアが50mとし
たならば、時速250kmでは2秒で約140m走るの
で、マルチキャスト範囲は少なくとも3基、安全を見れ
ば4基か5基ということになる。
【0025】LA70についても、MA80について
も、路側機のエージェントから移動体へデータを送信す
るときには、共同処理グループに属する路側機の全部か
ら電波を発信することになる。それにより、移動体がど
の路側機の通信エリア内に居ても、その送信データを受
信できることになる。また、移動体から路側機にデータ
を送信するときには、そのデータにはその移動体に割り
当てられたエージェントのIDが付加される。路側機で
は、そのIDを基にエージェントが特定され、そのデー
タがそのエージェントに引き渡される。
【0026】LA70の認証処理が終わると、認証情報
がMA80に引き渡されるので、MA80は認証処理を
再度行うことなく、対象の移動体を特定して直ちに情報
交換のフェーズに入ることができる。しかし、万一、各
路側機において、移動体からコネクト依頼やデータを受
けたときに、その移動体に割り当てられたMA80が存
在しない場合には、再度新たなLA70がその移動体に
割り当てられて認証フェースからやり直す。
【0027】各路側機のCA90は、自分の存在する路
側機のMA80を把握している。管理センタ60から移
動体へ送信されるべきデータは、管理センタ60から全
ての路側機にブロードキャストされ、対象の移動体に対
応する移動体エージェントが存在する路側機でだけ、C
A90からMA80へのデータの受け渡しの処理が実行
されて、対象の移動体へ送信される。
【0028】図1では、簡単のために1つの路側機の通
信エリアに1台の移動体が入っている例しか示してな
い。しかし、実際には、複数台の移動体が同じ路側機の
通信エリアに入ることが多い。この場合、各移動体毎に
専用のLA70やMA80が割り当てられるので、1つ
の路側機では複数台の移動体にそれぞれ対応した複数の
LA70又はMA80を多重に実行することになる。
【0029】このように、各移動体について、複数基の
路側機が1グループとして共同的に作動して同一情報を
共有して認証やサービス処理のための情報交換を移動体
との間で行う。そのため、例えば認証のような一連の纏
まった処理を行っている途中で移動体が現在の路側機か
ら次の路側機へと移動しても、その処理は前の路側機か
ら次の路側機へとハンドオーバされて、次の路側機はそ
の処理を途中から引継いて実行する。こうして、それら
複数基の路側機の通信エリアを繋いだ長い通信エリアに
わたって実質的な連続通信が可能になるので、移動体が
高速移動していても、その長い通信エリアの中で必要な
全ての情報の通信を完遂させることができる。
【0030】図2は、本実施形態における情報処理のレ
イヤ構成を示す。
【0031】最も下層に、DSRCの通信プロトコル処
理や、通信ネットワークでのTCP/IP等の通信プロ
トコル処理がある。最も上層に、認証処理や、各種サー
ビス(ロードプライシングの収金、インターネット接続
など)のアプリケーション処理がある。そして、それら
の層の間に、上述したエージェントによる連続通信処理
の層がある。
【0032】図3は、個々の路側機30のハードウェア
構成を示す。
【0033】路側機30は、演算装置31、記憶媒体3
2、秘密情報格納部33、DSRC通信部43及び専用
線通信部35を有する。演算装置31は、エージェント
による処理など、路側機30における各種処理を多重に
実行するものである。記憶媒体32は、エージェントプ
ログラムや通信データなど、各種データを記憶する。秘
密情報格納部33は、秘密鍵などの秘密データを保持
し、不正な解析に対しては、データを消去するなどの対
抗機能をもつ。DSRC通信部43は、DSRCによ
り、移動体の車載器と通信する。専用線通信部35は、
TCP/IPなどにより、背後の管理センタや他の路側
機と、専用線を介して通信する。
【0034】図4は、個々の移動体20に搭載された車
載器21のハードウェア構成を示す。
【0035】車載器21は、演算装置22、記憶媒体2
3及びDSRC通信部24を有する。演算装置22は、
車載器21における各種処理を実行する。記憶媒体23
は、通信データなど、各種データを記憶する。DSRC
通信部24は、DSRCにより、路側機30と通信す
る。
【0036】図5は、LA70の機能構成を示す。
【0037】LA70は、認証処理部71、移動体間通
信処理部72、マルチキャスト処理部73、情報管理部
74、路側機間通信処理部75を有する。認証処理部7
1は、移動体についての認証処理を行う。移動体間通信
処理部72は、認証処理を行う時の移動体との通信を行
う。マルチキャスト処理部73は、同じ共同処理グルー
プに属する他の路側機のLA70との間で、同じ情報を
共有するための情報のマルチキャスト処理を行う。情報
管理部74は、認証処理に必要な各種鍵や、マルチキャ
ストの範囲(つまり、同じ共同処理グループを構成する
路側機の基数)を示す情報や、同じ共同処理グループに
属する他の路側機のLA70のIDや属性情報(LMA
かLSAかなど)を記憶する。路側機間通信処理部75
は、マルチキャストを行う時の他の路側機との通信を行
う。
【0038】図6は、複数の路側機30のLA70によ
る共同処理の様子を示す。
【0039】移動体20の車載器は、各路側機30の通
信エリアに40に入る都度、コネクト依頼を発信する。
各路側機30は、移動体20から発信されるコネクト依
頼を待ち受けている。図6の左端に示す最初の路側機3
0(1)の通信エリア40(1)に移動体20が入る
と、路側機30(1)は移動体20からコネクト依頼を
受け、そして、その移動体20に対して1つのLA70
(1)を割り当てる。そのLA70(1)は、図5に示
した情報管理部74から予め設定されているマルチキャ
スト範囲(図示の例では3基)を読み取り、自機からそ
のマルチキャスト範囲に入る連続する後続の路側機30
(2)、30(3)のLA70(2)、70(3)に対
してマルチキャスト設定を行なって、そのLA70
(1)がマルチキャストするデータを他のLA70
(2)、70(3)が同時に受信できるようにする。換
言すれば、最初の路側機30(1)のLA70(1)が
LMAとなり、後続の2基の路側機30(2)、30
(3)に自分の分身であるLSA70(2)、70
(3)を複製して、破線で囲んだような共同処理グルー
プを形成したことになる。このマルチキャスト設定で共
同処理グループが形成された段階で、同グループに属す
るLA70(1)〜70(3)の各々の情報管理部74
には、図7に例示するような、同グループに属する全て
のLAのIDと、LMAであるかLSAであるかの区別
を記述したLAリストが作成される。LA70(1)〜
70(3)の各々は、このLAリストを参照すること
で、どのLAが同じ共同処理グループに属しているのか
が分る。
【0040】LMA70(1)は、移動体20との間で
認証処理を開始する。LMA70(1)は、認証処理の
過程で得たデータを、逐一、直ちに、LSA70
(2)、70(3)にマルチキャストする。マルチキャ
ストされたデータには、送信元であるLMA70(1)
のIDが付されている。そのマルチキャストされたデー
タを受けたLSA70(2)、70(3)は、受信デー
タに付されたIDを、自分がもつ図7に示したLAリス
トと照合することで、同じグループのLMA70(1)
からマルチキャストされたデータであることを確認す
る。マルチキャストされたデータを受信したLSA70
(2)、70(3)は、受領確認をLMA70(1)に
返却する。それらの受領確認にも、その送信元であるL
SA70(2)、70(3)のIDが付されているか
ら、それを受信したLMA70(1)は、どのLSAか
らの受領確認であるかを確認できる。これらの受領確認
を受け取ることで、LMA70(1)は、LSA70
(2)、70(3)が自分と同一の認証処理を同時に行
っていることを確認する。
【0041】移動体20が最初の路側機30(1)の通
信エリア40(1)を出て次の路側機30(2)の通信
エリア40(2)に入ると、移動体20は再びコネクト
依頼を発信する。次の路側機30(2)のLSA70
(2)は、そのコネクト依頼を受けると、移動体20と
の通信接続を確立し、自分がLMAに昇格して認証処理
を引き継ぐ。同時に、その旨の通知を同グループの他の
LA70(1)と70(3)にマルチキャストする。そ
の通知を受けると、今までLMAであったLA70
(1)は消滅してその共同処理グループから抜ける。更
に、その昇格したLMA70(2)は、自分からのマル
チキャスト範囲に入る新しい路側機30(4)のLA7
0(4)に対してマルチキャスト設定をして、そのLA
70(4)を新たなLSAとして共同処理グループに参
入させる。こうして、移動体20が2番目の路側機30
(2)の通信エリア40(2)に入ると、その2番目の
路側機30(2)のLA70(2)がLMAになり、図
中破線で囲んだ共同処理グループは路側機1基分だけ移
動体の進行方向へ移動する。そして、この新たなLMA
70(2)からのマルチキャスト処理により、この移動
した共同処理グループに属するLA70(2)〜70
(4)のLAリストは移動後のLA構成に合うように更
新され、そして、認証処理を引き続き進めれられてい
く。
【0042】図8は、移動体の移動に伴ってエージェン
トの共同処理グループが移動していく様子を示してい
る。図中の「M」の円はマスターエージェントを、
「S」の円はスレーブエージェントを示しており、実線
の四角で囲んだ5つのエージェントが一つの共同処理グ
ループである。なお、このエージェントグループの移動
の様子は、上述したLA70だけでなく、後述するMA
80についても同様である。
【0043】移動体が図中左から右へと移動していく
と、移動体からの電波を受信できるエージェントがマス
ターとなり、このマスターエージェントが図中矢印で示
すように、移動体進行方向へ自分の分身である新しいス
レーブエージェントを次々に複製していく。それによっ
て、(A)から(D)に示すように、共同処理グループ
は移動体の移動に合わせて移動していく。
【0044】ところで、上述の説明では、1台の移動体
に対するLA70の共同処理グループについて説明し
た。複数台の移動体が存在する場合には、各移動体に対
して1つの独立した専用のLA70の共同処理グループ
が形成される。
【0045】図9は、LAの共同処理グループが行う認
証処理(一例)の流れを示す。
【0046】或る移動体の車載器がコネクト依頼を発す
ると(ステップ)、そのコネクト依頼を受けた路側機
にて、1つのLA(LMA)がその移動体に割り当てら
れる(ステップ)。(同時に、上述したようにマルチ
キャスト範囲に、そのLMAの分身のLSAが幾つか複
製されて、以後、そのLMAと実質的に同一の処理を行
う。)そのLMAは、路側機群に共通の公開鍵証明書
と、そのLMAに固有のIDとを車載器に送信する(ス
テップ)。ここで、公開鍵証明書は、公開鍵を含んで
いるとともに、その公開鍵と対になる秘密鍵の持ち主を
特定するための情報も含んでいる。車載器は、その公開
鍵証明書を検証する(ステップ)。車載器は、路側機
群へ公開鍵証明書を発行した発行主体から、公開鍵証明
書を予め受けて保持しており、その保持している公開鍵
証明書を用いてステップの検証を行う。次いで、車載
器は、共通鍵となる乱数を発生し、その共通鍵を、公開
鍵証明書内の公開鍵で暗号化する(ステップ)。次
に、車載器は、その暗号化した共通鍵と、相手のLMA
のIDとを、相手のLMAに送信する(ステップ)。
そのLMAは、暗号化された共通鍵を秘密鍵で復号する
(ステップ)。これで、LMAと車載器でIDと共通
鍵を共有することになり、認証処理が終わる。認証処理
が終わると、LMAは、そのIDと共通鍵を、同じ路側
機のMAに引き継がせる(ステップ)。
【0047】上記の認証処理は、図9では、一つの路側
機のLAが行うように見えるが(移動体が停止又は非常
に低速で或る場合にはそういうこともあるが)、高速で
移動する移動体の場合にはそうではなく、図6〜図8を
参照して説明したように、移動体の移動先の路側機のL
Aへと次々と認証処理が途中で引き継がれていく。この
処理の途中での引継ぎが可能な理由は、複数の路側機の
LAが共同処理グループを形成して同じ情報を共有し同
じ処理を行っているからに他ならない。
【0048】図10は、MA80の機能構成を示してい
る。
【0049】MA80は、状態管理部81、移動体間通
信処理部82、マルチキャスト処理部83、情報管理部
84及び路側機間通信処理部85を備えている。状態管
理部81は、移動体と情報交換するための通信状態を管
理する。移動体間通信処理部72は、移動体との通信を
行う。マルチキャスト処理部83は、同じ共同処理グル
ープに属する他の路側機のMA80との間で、同じ情報
を共有するための情報のマルチキャスト処理を行う。情
報管理部84は、通信に必要な各種鍵や、マルチキャス
トの範囲(つまり、同じ共同処理グループを構成する他
の路側機の基数)を示す情報や、同じ共同処理グループ
に属する他の路側機のMA80のIDや属性情報(MM
AかMSAかなど)を記憶する。路側機間通信処理部8
5は、マルチキャストを行う時の他の路側機との通信を
行う。
【0050】図11は、複数の路側機30のMA80に
よる共同処理の様子を示す。
【0051】LA70による認証処理が完了すると、そ
の認証情報(図9の認証処理の結果、路側機と移動体と
で共有することになったIDと共通鍵)をMA80が引
き継ぐ。MA80がLA70から認証情報を引き継ぐこ
とによって、そのMA80は対象の移動体に割り当てら
れたことになり、以後、その認証情報を基に対象の移動
体を特定して通信を行うことになる。よって、MA80
は、改めて対象の移動体と認証処理を行う必要はなく、
直ちに各種サービスのための情報交換の処理に入る。
【0052】図11の例では、移動体20が2番目の路
側機30(2)の通信エリア40(2)に入ったときに
認証処理が終了した例を示している。この例の場合、そ
の移動体20に割り当てられたLA70が存在する2番
目と3番目の路側機30(2)、3(3)で、それぞ
れ、LA70からMA80へ認証情報が引き継がれる。
そして、2番目の路側機30(2)では、LMA70
(2)から情報を引き継いだMA80(2)がMSAと
なり、LMAが行ったのと同様に、マルチキャスト範囲
の他の路側機30(3)、30(4)のMA80
(3)、80(4)に対してマルチキャスト設定を行な
う。こうして、移動体20と直接通信が可能な路側機3
0(2)のMA80(2)がMMAとなり、後続の2基
の路側機30(3)、30(4)に自分の分身であるM
SA80(3)、80(4)を複製して、破線で囲んだ
ような共同処理グループを形成する。この段階で、その
共同処理グループに属するMA80(2)〜80(4)
の各々の情報管理部84には、図12に例示するよう
な、同グループに属する全てのMAのIDと、MMAで
あるかMSAであるかの区別とを記述したMAリストが
作成される。MA80(2)〜MA80(4)の各々
は、このMAリストを参照することで、どのMAが同じ
共同処理グループに属しているのかが分る。
【0053】MMA80(2)は、移動体20との間で
サービス処理のための情報交換を開始する。図13は、
この情報交換を行う時の各MA80の動作を示してい
る。
【0054】MMA80(2)は、移動体20との通信
状況を、逐一、直ちに、同一グループの全てのMSA8
0(3)、80(4)にマルチキャストして、MMA8
0(2)とMSA80(3)、80(4)とを同じ状態
に保つ。MMA80(2)は、自分の路側機のCA90
(2)から移動体20に伝達するべき情報100を受け
取ると、その同じ情報100をMSA80(3)、80
(4)にマルチキャストして、共有する。MMA80
(1)が移動体20に1パケット101を送信し、移動
体20から受信応答を返却されると、その返却情報をM
SA80(3)、80(4)にマルチキャストする。各
MSA80(3)、80(4)は、逐次到着する返却情
報に基づいて、自分のもつ送信すべき情報100
(3)、100(4)から送信済みパケットを消してい
く。こうして、同じ共同処理グループに属するMMA8
0(1)とMSA80(3)、80(4)は同じ状態に
保たれる。
【0055】移動体20が2番目の路側機30(2)の
通信エリア40(2)を出て3番目の路側機30(3)
の通信エリア40(3)に入ると、移動体20は再びコ
ネクト依頼を発信する。そうすると、既に説明したLA
70の場合と同様に、そのコネクト依頼を受けた3番目
の路側機30(3)のMA80(3)が、移動体20と
の通信接続を確立してMMAに昇格し、今までMMAで
あった2番目のMA80(2)は消滅してその共同処理
グループから抜け、更に、3番目の路側機30(3)か
らのマルチキャスト範囲に入る5番目の路側機(図示せ
ず)のMAが、MMA80(3)からMAリストや情報
100のコピーを渡されて、その共同処理グループに新
たに参入する。そして、MMA80(3)からのマルチ
キャストにより、この共同処理グループに属する全ての
MSAのMAリストは新たなグループのMA構成に合う
ように更新される。こうして、図8を参照して既に説明
したように、MAの共同処理グループも移動体の移動に
伴って移動していく。
【0056】図14は、MA80が移動体20と行う情
報交換の処理(一例)のフローを示す。なお、図示のフ
ローは、路側機側から車載器へデータを送信する場合の
フローであるが、逆方向の場合も同様のフローとなる。
【0057】図14に示すように、路側機のMMAは、
送信データから共通鍵を用いてMAC(Message Authen
tication Code)を生成し、送信データとMACとを共
通鍵で暗号化する(ステップ)。ここで、MACは、
送信データと共通鍵から生成されるものであるため、受
信側では、共通鍵を用いて送信データとMACとを検証
することで、送信データの完全性を確認するために使用
されるもおである。次に、MMAは、その暗号化した送
信データとMACに、MMAのIDと、その送信データ
に固有の通し番号とを付加して車載器に送信する(ステ
ップ)。車載器は、まず、受信データに含まれるMM
AのIDと通し番号を確認する(ステップ)。通し番
号は、データの盗聴や再送による攻撃を防止するのに役
立つ。次に、車載器は、共通鍵により受信データを復号
し、MACを検証して受信データの完全性を確認する
(ステップ)。
【0058】上記の情報交換の処理は、図14では、一
つの路側機のMAが行うように見えるが(移動体が停止
又は非常に低速で或る場合にはそういうこともある
が)、高速で移動する移動体の場合にはそうではなく、
既に説明したように、移動体の移動先の路側機のMAへ
と次々と情報交換処理が途中で引き継がれていく。この
処理の途中での引継ぎが可能な理由は、複数の路側機の
MAが共同処理グループを形成して同じ状態を保って同
じ処理を行っているからに他ならない。
【0059】図15は、事故情報などの重要情報を複数
の移動体に提供するときMAの動作を示す。
【0060】例えば、或る移動体20(n)に割り当て
られMMA80(n1)が、その移動体20(n)の事
故を認識したとする。そのMMA80(n1)は、同じ共
同処理グループ200(n)内の他のMA(図示せず)
にその事故情報をマルチキャストするだけでなく、その
事故現場より上流側を走っている他の移動体20
(2)、…にそれぞれ割り当てられたMMA80(2
1)、…へ、その事故情報をマルチキャストする。マル
チキャストされた事故情報の受けた他の移動体20
(2)、…のMMA80(21)、…の各々は、各々の
移動体20(2)、…にその事故情報を送って事故を教
えるとともに、各々と同じ共同処理グループ200
(2)、…内のMSA80(22)、…にその事故情報
をマルチキャストする。
【0061】図16は、CA90の機能構成を示す。
【0062】CA90は、状態管理部91、管理センタ
間通信処理部92及びMMA通信処理部93を有する。
状態管理部91は、このCA90が行う通信状態を管理
する。管理センタ間通信処理部92は、管理センタ60
との通信を行う。MMA通信処理部93は、同じ路側機
のMMAとも通信を行う。
【0063】図17は、CA90の動作を示す。
【0064】各路側機のCA90は、その路側機の動作
開始時に、管理センタ60と通信し、路側機IDを管理
センタ60に登録する。各路側機のCA90は、また、
その路側機のシャットダウン時に、管理センタ60へ動
作停止を通知し、管理センタ60からの路側機IDの削
除を行う。管理センタ60は、路側機IDの登録によ
り、路側機管理が可能になる。管理センタ60は、不意
のエラーに対応するための状態チェックのために、登録
されている路側機に随時アライブを送信し、路側機管理
を行う。
【0065】各路側機のCA90は、同じ路側機のMA
80がMMAであるときのみ、管理センタ60から受信
した情報をそのMMA70に送信する。図示の例であれ
ば、2番目の路側機3(2)のCA90(2)のみが、
MMA80(2)に管理センタ60からの情報を送信す
る。情報を受信したMMA80(2)は、破線で示す同
じ共同処理ブループに属するMSA80(3)、80
(4)へ、その受信情報をマルチキャストし、グループ
内で同一情報を共有することになる。各路側機のCA9
0は、また、管理センタ60からの要求により、同じ路
側機のLA70及びMA80もログ情報を管理センタ6
0へ送信する。
【0066】以上、本発明の一実施形態を説明したが、
上記の実施形態はあくまで本発明の説明のための例示で
あり、本発明を上記実施形態にのみ限定する趣旨ではな
い。従って、本発明は、上記実施形態以外の様々な形態
でも実施することができる。
【0067】例えば、マルチキャスト範囲は、移動体の
走行速度(例えば、通信エリアを通過するのに要した時
間などで算出できる)に変化に応じて動的に加減するよ
うにしてもよい。そうすると、路側機の資源を有効利用
できる。
【0068】また、本発明は、ECTだけでなく、速度
違反の取締りや、高速道路における個々の移動体の現在
位置割り出しなどにも適用できる。速度違反の取締りを
行う場合には、移動体をMAが追跡しつつ、その速度を
測定すればよい。
【0069】移動体の場所割り出しに適用する場合に
は、高速道路網の複数のチェックポイントに本発明のシ
ステムを設置しておき、各チェックポイントを通過した
移動体のIDを把握しておけば、或る移動体が最近に通
過したチェックポイントと次のチェックポイントとの間
にその移動体が居ることが推定できる。移動体が事故を
起こしたような場合に、その移動体が何処に居るかを推
定して救急隊を迅速に派遣したり、大規模事故が発生し
た場合に巻き込まれた可能性の或る移動体を迅速に割り
出したりするのに有効である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態のシステム構成を示すブロ
ック図。
【図2】本実施形態における処理のレイヤ構成を示す。
【図3】路側機30のハードウェア構成を示すブロック
図。
【図4】移動体20に搭載された車載器21のハードウ
ェア構成を示すブロック図。
【図5】LA70の機能構成を示すブロック図。
【図6】複数の路側機30のLA70による共同処理の
様子を示す説明図。
【図7】各LA70がもつ、同じ共同処理グループに属
するLAのリストを示す図。
【図8】移動体の移動に伴ってエージェントの共同処理
グループが移動していく様子を示す説明図。
【図9】認証処理のフローチャート。
【図10】MA80の機能構成を示すブロック図。
【図11】複数の路側機30のMA80による共同処理
の様子を示す説明図。
【図12】各MA80がもつ、同じ共同処理グループに
属するMAのリストを示す図。
【図13】情報交換を行う時の各MA80の動作を示す
説明図。
【図14】情報交換の処理(一例)のフローチャート。
【図15】事故情報などの情報を複数の移動体に提供す
るときMA80の動作を示す説明図。
【図16】CA90の機能構成を示すブロック図。
【図17】CA90の動作を示す説明図。
【符号の説明】
10 道路 20 移動体 21 車載器 30 路側機 40 通信エリア 50 通信ネットワーク 60 管理センタ 70 待ち受けエージェント(LA) 80 移動体エージェント(MA) 90 センターエージェント(CA) LMA 待ち受けマスターエージェント LSA 待ち受けスレーブエージェント MMA 移動体マスターエージェント MSA 移動体スレーブエージェント
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 坂本 弘章 東京都江東区豊洲三丁目3番3号 株式会 社エヌ・ティ・ティ・データ内 (72)発明者 高橋 成文 東京都江東区豊洲三丁目3番3号 株式会 社エヌ・ティ・ティ・データ内 (72)発明者 橋川 善之 東京都江東区豊洲三丁目3番3号 株式会 社エヌ・ティ・ティ・データ内 Fターム(参考) 5H180 AA01 BB04 CC12 EE10 FF13 5K067 AA33 BB21 BB43 EE02 EE12 EE24 EE44 HH24 JJ39

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 移動体の走行経路に配列され、前記走行
    経路上にそれぞれの通信エリアをもち、前記移動体がそ
    れぞれの通信エリアに居るときに前記移動体と無線通信
    可能であり、且つ、相互間で通信可能である一連の複数
    の無線通信基地局と、 前記移動体と無線通信が可能な1つの無線基地局を含む
    所定範囲内に存在する連続的な2基以上の無線基地局に
    それぞれ存在するエージェントであって、前記移動体に
    割り当てられた共同処理グループを形成し、前記移動体
    に関する一連の情報処理を共同実行し、前記無線通信基
    地局間の相互通信により、前記一連の情報処理に関わる
    実質的に同一の情報を共有する複数のエージェントとを
    備え、 前記共同処理グループに属する複数のエージェントが、
    前記移動体の移動に伴って前記移動体との無線通信を順
    次に引き継ぎながら、前記一連の情報処理を後戻りさせ
    ることなく前進させていく移動体通信システム。
  2. 【請求項2】 前記共同処理グループに属する複数のエ
    ージェントが、前記一連の複数の無線基地局の中を、前
    記移動体の移動に合わせて前記移動体の進行方向へ移動
    していく請求項1記載の移動体通信システム。
  3. 【請求項3】 各無線基地局は、前記移動体との認証処
    理を行うための待ち受けエージェントと、所定サービス
    のための前記移動体との情報交換を行うための移動体エ
    ージェントとを有し、 前記移動体が、前記一連の複数の無線基地局のうちの最
    初の無線基地局の通信エリアに入ったとき、前記最初の
    無線基地局から前記所定範囲に存在する2基以上の無線
    基地局の前記待ち受けエージェントが共同処理グループ
    を形成して、前記移動体との認証処理を実行し、 前記待ち受けエージェントの共同処理グループによる認
    証処理が終わったとき、このときに前記移動体と通信可
    能な1つの無縁基地局から前記所定範囲に存在する2基
    以上の無線基地局の前記移動体エージェントが共同処理
    グループを形成して、前記待ち受けエージェントの共同
    処理グループから認証情報を引き継ぎ、前記認証処理を
    再度繰り返すことなく、前記移動体との情報交換を直ち
    に実行する請求項1記載の移動体通信システム。
  4. 【請求項4】 前記所定範囲が、前記移動体の走行速度
    に応じて可変である請求項1記載の移動体通信システ
    ム。
  5. 【請求項5】 前記共同処理グループに属する複数のエ
    ージェントのうち、前記移動体と無線通信可能な1つの
    無線基地局のエージェントがマスターエージェントとな
    り、他の無線基地局のエージェントがスレーブエージェ
    ントとなり、 前記マスターエージェントが前記スレーブエージェント
    に対して前記一連の情報処理に関わる実質的に同一の情
    報をマルチキャストすることにより、前記マスターエー
    ジェントと前記スレーブエージェントが前記実質的に同
    一の情報を共有する請求項1記載の移動体通信システ
    ム。
  6. 【請求項6】 複数の移動体にそれぞれ割り当てられた
    複数の前記共同処理グループが存在する場合、 各共同処理グループが、他の共同処理グループに対して
    情報を送信する手段を有する請求項1記載の移動体通信
    システム。
  7. 【請求項7】 前記無線通信基地局から前記移動体へデ
    ータを送信するときには、前記移動体に割り当てられた
    共同処理グループに属するエージェントが存在する無線
    基地局の全てから前記移動体へ前記データを無線送信す
    る請求項1記載の移動体通信システム。
  8. 【請求項8】 前記一連の複数の無線通信基地局を管理
    するための管理センタを更に備え、 前記各無線基地局が、前記管理センタと通信し且つ自局
    の前記エージェントとも通信し、それにより前記管理セ
    ンタと自局の前記エージェントとの間の通信を可能にす
    るセンタ通信手段を更に有する請求項1記載の移動体通
    信システム。
  9. 【請求項9】 移動体の走行経路に配列された相互通信
    可能な一連の複数の無線通信基地局を動作させて、前記
    走行経路上に前記一連の複数の無線通信基地局の通信エ
    リアを形成するステップと、 前記移動体がいずれかの無線基地局の通信エリア内に居
    るとき、この無線基地局を含む所定範囲内に存在する連
    続的な2基以上の無線基地局に存在するエージェント
    が、前記移動体に割り当てられた共同処理グループを形
    成するステップと、 前記共同処理グループに属するエージェントが、前記移
    動体に関する一連の情報処理を共同実行するステップ
    と、 前記共同処理グループに属するエージェントが、前記無
    線通信基地局間の相互通信により、前記一連の情報処理
    に関わる実質的に同一の情報を共有するステップと前記
    共同処理グループに属する複数のエージェントが、前記
    移動体の移動に伴って前記移動体との無線通信を順次に
    引き継ぐステップとを有し、 それにより、前記共同処理グループに属するエージェン
    トが、前記一連の情報処理を後戻りさせることなく前進
    させていく移動体通信方法。
  10. 【請求項10】 前記共同処理グループに属する複数の
    エージェントが、前記一連の複数の無線基地局の中を、
    前記移動体の移動に合わせて前記移動体の進行方向へ移
    動していくステップを更に有する請求項9記載の移動体
    通信方法。
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