JP2001317555A - 転がり軸受用保持器及びこれを用いたミニチュア玉軸受 - Google Patents

転がり軸受用保持器及びこれを用いたミニチュア玉軸受

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JP2001317555A JP2000135382A JP2000135382A JP2001317555A JP 2001317555 A JP2001317555 A JP 2001317555A JP 2000135382 A JP2000135382 A JP 2000135382A JP 2000135382 A JP2000135382 A JP 2000135382A JP 2001317555 A JP2001317555 A JP 2001317555A
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Akinari Ohira
晃也 大平
Masaki Egami
正樹 江上
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 転がり軸受用保持器、特にミニチュア軸受用
保持器について、薄肉部まで十分に補強効果を持たせ、
かつ、軸受の高速回転によって遠心力による変形量が小
さい軽量の保持器とすることにより、保持器の転走面そ
の他の表面を平滑にして振動や音響が小さい保持器とす
ることを目的とする。 【解決手段】 合成樹脂、ウィスカ及び繊維状強化材を
混合して得られる合成樹脂組成物であって、この混合比
が合成樹脂:ウィスカ及び繊維状強化材の合計量=60
〜97:3〜40(重量比)である上記合成樹脂組成物
を射出成形して所定の形状にする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、転がり軸受用保
持器に関する。
【0002】
【従来の技術】転がり軸受の保持器の材料としては、金
属、合成樹脂単体、又は合成樹脂と繊維状強化材との複
合材料等がある。合成樹脂としては、ポリアミド樹脂、
ポリアセクール樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂
などの射出成形可能な合成樹脂が主として使用されてい
る。また、複合材料の合成樹脂に混合される繊維状強化
材としては、ガラス繊維、炭素繊維、有機繊維などが知
られている。
【0003】図1に示す冠型の軸受用保持器は、環状の
保持器本体1の端面に、周方向に一定間隔で対向する2
つ一組の保持爪2を設け、この保持爪2は互いに接近す
る方向に湾曲させてその間に球面状のボール保持用ポケ
ット3を形成した軸受用保持器である。このような冠型
の軸受用保持器は、間隔を開けて形成された保持爪2の
背面間に保持爪2が立ち上がる平坦な基準面4を有して
いる。
【0004】このような冠型その他の保持器を装着した
転がり軸受であって、特に精密な構造に形成される必要
がある軸受としては、ハードディスクドライブ(HD
D)、フロッピーディスクドライブ(FDD)、ビデオ
テープレコーダ(VTR)、デジタルオーディオテープ
レコーダ(DAT)、レーザービームプリンタ(LB
P)などの各種情報機器の回転軸を支持する転がり軸受
があげられる。
【0005】これら各種情報機器の小型化、軽量化に伴
い、それらの機器に使用される軸受も小型化、軽量化が
要求されている。軸受の小型化に伴い、保持器も小型
化、薄肉化が要求される。ところで、従来の転がり軸受
用保持器には、合成樹脂をガラス繊維やカーボン繊維な
どの繊維状強化材で補強したものがあるが、これらの繊
維状強化材としては、その直径が約φ6〜13μm、長
さが200〜1000μm程度のものが一般的に単体で
使用されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
の一般的に使用されている繊維状強化材では、保持器の
薄肉化に十分対応することが困難であり、繊維状強化材
の充填不良による保持器強度の低下を招く恐れがある。
これは、合成樹脂を繊維状強化材で補強した転がり軸受
用保持器、特にそれがミニチュア軸受用保持器である場
合に、成形材料の溶融粘度が比較的高いため、小型で薄
肉部分を有する金型の隅々まで溶融した成形材料や繊維
状強化材が充填され難いからである。すなわち、繊維状
強化材の寸法(繊維長または繊維径)と成形体の肉厚が
同等となるような小型のミニチュア軸受用保持器を成形
する場合、溶融成形時の樹脂の流れが阻害されるので補
強剤の分散状態が悪くなり、保持器爪先部等の薄肉部の
強度が低下するという問題点があった。また、ガラス繊
維等の繊維状強化材が表層部に多く存在することによっ
て凹凸が形成されており、特にミニチュア軸受用保持器
ではこのような凹凸によって作動音響(騒音)が大きく
なったり、振動が発生するという問題があった。
【0007】そこで、この発明は、上記した問題点を解
決し、転がり軸受用保持器、特にミニチュア軸受用保持
器について、薄肉部まで十分に補強効果を持たせ、か
つ、軸受の高速回転によって遠心力による変形量が小さ
い軽量の保持器とすることにより、保持器の転走面その
他の表面を平滑にして振動や音響が小さい保持器とする
ことを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】この発明は、合成樹脂、
ウィスカ及び繊維状強化材を混合して得られる合成樹脂
組成物であって、この混合比が合成樹脂:ウィスカ及び
繊維状強化材の合計量=60〜97:3〜40(重量
比)である上記合成樹脂組成物を射出成形して所定の形
状にすることにより、上記課題を解決したのである。
【0009】補強材としてウィスカ及び繊維状強化材を
用いたので、ミニチュア軸受用保持器の薄肉部まで十分
に補強効果を発揮させることができる。また、保持器の
転走面その他の表面を平滑にすることができ、振動や音
響を小さくすることができる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施形態を説明
する。
【0011】この発明にかかる転がり軸受用保持器は、
合成樹脂、ウィスカ及び繊維状強化材を混合して得られ
る合成樹脂組成物である。
【0012】上記合成樹脂は、転がり軸受用保持器のベ
ース材料となるものであり、転がり軸受の使用環境や摩
擦熱に耐える耐熱性、及び保持器に接するグリースや潤
滑油に耐える耐油性を備えたものであることが好まし
い。
【0013】この合成樹脂の例としては、例えばポリア
ミド、ポリアセタール、ポリエチレンテレフタレート、
ポリブチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリ
フェニレンスルフイド、ポリエーテルサルフォン、ポリ
エーテルイミド、ポリアミドイミド、ポリエーテルエー
テルケトン、ポリケトン、熱可塑性ポリイミド、溶融フ
ッ素樹脂などがあげられる。特に、ポリアミド樹脂は、
耐熱性、耐油性に優れる点から好適である。
【0014】上記ポリアミド樹脂の具体例としては、ポ
リヘキサメチレンアジパミド(6,6−ナイロン)、ポ
リヘキサメチレンアゼラミド(6,9−ナイロン)、ポ
リヘキサメチレンセバサミド(6,10−ナイロン)、
ポリヘキサメチレンデカミド(6,12−ナイロン)、
ポリテトラメチレンアジパミド(4,6−ナイロン)、
ポリカプロラクタム(6−ナイロン)、ポリラウリンラ
クタム(12−ナイロン)、ポリ−11−アミノウンデ
カン(11−ナイロン)、ポリメタキシレンアジパミド
(ナイロンMXD−6)などの脂肪族系ポリアミド樹脂
があげられ、さらにポリメタフェニレンイソフタラミ
ド、ポリパラフェニレンテレフタラミド、ポリメタキシ
リレンアジパミド(ナイロンMXD−6)などの芳香族
ポリアミド樹脂などが挙げられる。これらは、単独で使
用しても、2種以上の混合物を使用してもよい。
【0015】上記ウィスカは、直径が0.1〜5μm程
度と細く、長さが10〜50μm程度と短いものであ
り、比較的多量に混入させた場合でも上記合成樹脂の流
動性を悪化させることがない。
【0016】上記ウィスカとしては、例えばβ−SiC
ウィスカ(東海カーボン株式会社製:トーカウィス
カ)、グラファイトウィスカ(日機装株式会社製:クラ
スカー)、α−Si3 4 ウィスカ(タテホ化学工業株
式会社製:SNW)、K2 O・6TiO2 ウィスカ(大
塚化学株式会社製:ティスモ)、9Al2 3 ・2B2
3 ウィスカ(四国化成工業株式会社製:アルボレック
ス)、3Al2 3 ・2SiO2 (ムライト)ウィス
カ、CaCO3 (アラゴナイト)ウィスカ、CaSO 4
・2H2 O(石膏)ウィスカ、γ−Fe2 3 (マグヘ
マタイト)ウィスカ、珪酸カルシウム(CaSiO3
ワラストナイト、大塚化学株式会社製:バイスタル)ウ
ィスカ、ZnOウィスカ(松下アムテック株式会社製:
パナテトラ)、TiO2 ウィスカ等がある。これらの中
で価格、補強効果の面から特に好ましいのは、K2 O・
6TiO2 ウィスカ、CaCO3 ウィスカ、TiO2
ィスカ、珪酸カルシウムウィスカ等があげられる。
【0017】上記繊維状強化材としては、ガラス繊維や
カーボン繊維、窒化ケイ素繊維、アスベスト、石英ウー
ル、金属繊維等の無機繊維類もしくはこれらの編織布、
または黒鉛繊維、カーボン繊維、アラミド繊維、ポリエ
ステル繊維等が挙げられるが価格、補強効果の面から特
に好ましいのはガラス繊維である。
【0018】上記のウィスカと繊維状強化材の転がり軸
受用保持器における補強材としての役割は、ウィスカが
保持器の薄肉部の強化を行い、繊維状強化材が保持器全
体の強度補強を図る役割を有する。
【0019】例えば合成樹脂としてポリアミド樹脂(6
6ナイロン)を使用し、軸受の内輪内径が8mm以下の
ミニアチェア玉軸受に組み込む冠型保持器を構成する場
合、上記合成樹脂組成物中の合成樹脂とウィスカ及び繊
維状強化材の合計量の混合比は、重量比で60〜97:
3〜40がよく、64〜94:6〜36が好ましく、6
5〜95:5〜35がより好ましい。ウィスカ及び繊維
状強化材の合計量の混合量が3重量%より少ないと、必
要とされる保持器の強度を十分に確保できない場合があ
り、また、40重量%を越えると、成形性に問題点を有
する場合がある。
【0020】また、ウィスカと繊維状強化材の混合比
は、特に限定されるものではないが、合成樹脂:ウィス
カ:繊維状強化材=64〜94:3〜18:3〜18
(重量比)が好ましい。ウィスカや繊維状強化材がそれ
ぞれ3重量%より少なくなると、ウィスカや繊維状強化
材が有する役割を十分に果たせない場合が生じる。ウィ
スカや繊維状強化材がそれぞれ18重量%を越えてもよ
いが、その合計量が40重量%を越える場合、上記の問
題点が生じやすい。
【0021】また、上記合成樹脂組成物の機機的強度や
成形性を向上させる目的で射出成形性を損なわない程度
に充填剤を添加してもよい。そのような充填剤として
は、ポリテトラフルオロエチレンや窒化ホウ素、二硫化
モリブデン、二硫化タングステン、潤滑油等があげられ
る。また、上記合成樹脂組成物の熱伝導性を向上させる
目的でカーボン繊維、金属繊維、黒鉛粉末、酸化亜鉛、
窒化アルミ粉末などを添加してもよい。
【0022】なお、この発明の効果を阻害しない配合量
で一般合成樹脂に広く適用し得る添加剤を併用してもよ
い。例えば、離型剤、難燃剤、帯電防止剤、耐候性改良
剤、酸化防止剤、着色剤などの工業用添加剤を適宜添加
してもよく、これらを添加する方法も特に限定されるも
のではない。
【0023】上記の合成樹脂組成物と各種充填剤、添加
剤との混合方法は、周知方法を利用すればよく、例えば
ヘンシェルミキサー、ボールミル、タンブラーミキサー
などの混合機によって混合した後、溶融混合性のよい射
出成形機もしくは2軸押出し機のような溶融押出し機に
供給するか、または予め熱ローラ、ニーダ、バンバリー
ミキサ、溶融押出し機などを利用して溶融混合してもよ
い。
【0024】転がり軸受用保持器の成形方法としては、
押出し成形、射出成形、圧縮成形、真空成形、吹き込み
成形、発泡成形などのいずれの成形方法であってもよ
い。製造効率などの点で特に好ましい成形方法として
は、射出成形である。また、成形品に対してアニール処
理等の性質改善のための物理化学的処理を採用してもよ
い。
【0025】上記の方法で製造される転がり軸受用保持
器の形状としては、図1に示すような冠型保持器の他、
もみ抜き保持器等、合成樹脂の射出成形により製造可能
なあらゆる保持器の形状があげられる。
【0026】この発明にかかる転がり軸受用保持器は、
各種の軸受用保持器として使用することができるが、薄
肉部まで十分に補強効果を持たせることができ、かつ、
軸受の高速回転によって遠心力による変形量が小さい軽
量の保持器とすることができるので、ミニチュア軸受、
特に内輪内径8mm以下のミニチュア玉軸受に使用する
ことができる。
【0027】
【実施例】〔実施例1〜6と比較例1〜4〕表1に示す
配合割合で66ナイロン(以下、「PA66」と略す
る。)に珪酸カルシウムウィスカ(以下「ウィスカ」と
略する。)、ガラス繊維をそれぞれ配合し、二軸押し出
し装置を用いてペレット形状に成形した。このペレット
を用いて270℃にて射出成形を行ない、以下の実験に
使用する試験片を作製した。その結果を表1に示す。
【0028】(1)曲げ特性(曲げ強度、曲げ弾性率)
の評価 ASTM D−790規格に基づいて曲げ強度(MP
a)を評価した。
【0029】(2)爪先の充填剤補強効果 それぞれの684型番相当の保持器(外径φ6.87m
m、内径φ5.30mm、高さ1.90mm、ボールポ
ケット部:8個)にプラズマエッチング処理を施し、ポ
ケット爪先部のSEM観察を行った。観察結果は、爪先
まで補強効果が認められた場合:○、補強効果が認めら
れなかった場合:×とした。
【0030】(3)音響測定 684型番相当の保持器(外径φ6.87mm、内径φ
5.30mm、高さ1.90mm、ボールポケット部:
8個)を内・外輪及びボールが軸受鋼(SUJ2)から
なる試験軸受に組み込み、共同油脂株式会社製のグリー
ス:マルテンプSRLを2mg封入して、回転数100
00rpm、アキシャル荷重1kgfの条件で音響値
(dBA)を測定した。
【0031】(4)トルク測定 684型番相当の保持器(外径φ6.87mm、内径φ
5.30m、高さ1.90m、ボールポケット部:8
個)を内・外輪及びボールが軸受鋼(SUJ2)からな
る試験軸受に組み込み、共同油脂株式会社製のグリー
ス:マルテンプSRLを2mg封入して、回転数200
00rpm、アキシャル荷重1kgfの条件で回転トル
ク値(gf・cm)を測定した。
【0032】
【表1】
【0033】結果 表1から明らかなように、実施例1〜6では、すべての
材料について爪先部の充填剤補強効果が認められた。ま
た、トルク値もすべて2〜3.5gf・cmの間に有
り、低い値を示した。さらに、特にガラス繊維の配合量
の少ない実施例1、2では、音響値も低い値を示した。
【0034】これに対し、比較例1の材料は、爪先の補
強効果は観察されるが、曲げ強度が130MPa程度で
他の材料と比べて小さい。また、ガラス繊維を含んでい
ないため、遠心力による変形が大きくなり、保持器と外
輪の干渉が発生するため、4〜6gf・cmと高いトル
ク値を示した。比較例2の材料は、爪先の補強効果は観
察されるが、曲げ強度が140MPa程度で他の材料と
実施例1の材料と比べて若干小さい。また、ガラス繊維
を含んでいないため、遠心力による変形が大きくなり、
保持器と外輪の干渉が発生するため、4〜5gf・cm
と高いトルク値を示した。比較例3の材料は、曲げ強度
が210MPa程度で大きいが、爪先の充填材補強効果
が十分でなく、表面の凹凸が増えるため、音響値が大き
くなっている。
【0035】
【発明の効果】転がり軸受、特にミニチュア軸受に使用
される樹脂製保持器について、ウィスカと繊維状強化材
を併用することで薄肉部まで十分に補強効果を持たせる
ことができる。また、ウィスカと繊維状強化材を併用す
ることで、従来から用いられているガラス繊維等の補強
材の量を保持器としての機能上問題のないレベルまで減
らすことができ、保持器の転走面その他の表面を平滑に
して振動や音響が小さい保持器を提供することが可能と
なる。
【図面の簡単な説明】
【図1】冠型軸受保持器の要部を拡大した斜視図
【符号の説明】
1 保持器本体 2 保持爪 3 ポケット 4 基準面
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G11B 15/30 G11B 15/30 5D109 // G11B 19/20 G11B 19/20 E B29K 105:12 B29K 105:12 C08L 77:06 C08L 77:06 Fターム(参考) 3J101 AA02 AA32 BA50 DA14 EA36 EA76 EA80 FA01 GA60 4F071 AA02 AB26 AB28 AD01 AF27 AH18 BA01 BB03 BB05 BB06 BC06 EA06 4F206 AA29 AB25 AH14 JA07 4J002 AA011 DJ006 DL007 FA036 FA047 GM05 5D071 AA07 AA08 DD06 5D109 BB05 BB15 BB34

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 合成樹脂、ウィスカ及び繊維状強化材を
    混合して得られる合成樹脂組成物であって、この混合比
    が合成樹脂:ウィスカ及び繊維状強化材の合計量=60
    〜97:3〜40(重量比)である上記合成樹脂組成物
    を射出成形して所定の形状にした転がり軸受用保持器。
  2. 【請求項2】 合成樹脂、ウィスカ及び繊維状強化材を
    混合して得られる合成樹脂組成物であって、この混合比
    が合成樹脂:ウィスカ:繊維状強化材=64〜94:3
    〜18:3〜18(重量比)である上記合成樹脂組成物
    を射出成形して所定の形状にした転がり軸受用保持器。
  3. 【請求項3】 上記ウィスカが珪酸カルシウムウィスカ
    である請求項2に記載の転がり軸受用保持器。
  4. 【請求項4】 上記繊維状強化材がガラス繊維である請
    求項1乃至3のいずれかに記載の転がり軸受用保持器。
  5. 【請求項5】 請求項1乃至4のいずれかに記載の転が
    り軸受用保持器を用いた、内輪内径8mm以下のミニチ
    ュア玉軸受。
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