JP2001316153A - 人工岩石 - Google Patents

人工岩石

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JP2001316153A
JP2001316153A JP2000130030A JP2000130030A JP2001316153A JP 2001316153 A JP2001316153 A JP 2001316153A JP 2000130030 A JP2000130030 A JP 2000130030A JP 2000130030 A JP2000130030 A JP 2000130030A JP 2001316153 A JP2001316153 A JP 2001316153A
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mortar
artificial rock
strength
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particle size
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JP2000130030A
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English (en)
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Noriyoshi Saito
憲義 斉藤
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Taiheiyo Cement Corp
Original Assignee
Taiheiyo Cement Corp
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    • Y02W30/00Technologies for solid waste management
    • Y02W30/50Reuse, recycling or recovery technologies
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  • Curing Cements, Concrete, And Artificial Stone (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 施工時には、高流動性を有し作業性が優れる
ため、複雑な形状や繊細な模様にも対応して成形するこ
とができ、施工後には、厚みが薄くても、高強度、高耐
摩耗性、良好な意匠性を有し、かつ白華現象が生じ難い
といった特性を有する高強度モルタルによって表層部を
形成した人工岩石を提供する。 【解決手段】 人工岩石は、少なくとも表層部が、セメ
ント、粒径2mm以下の骨材、骨材の最大粒径よりも大き
な長さを有する繊維、ポゾラン質微粉末、分散剤、及
び、微細針状物及び/又は微細薄片状物を含むモルタル
からなる。モルタルは、通常、200MPa以上の圧縮強度及
び30MPa以上の曲げ強度を有する。人工岩石1は、例え
ば、モルタルパネル6を支持材5の上に配設することに
よって、外形形状を形成させ得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、海岸や河岸の法
面、公園、遊歩道、テーマパーク等において岩石を模し
た建造物として好適に用いられる、高強度モルタルから
なる表層部を含む人工岩石に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、人工岩石の表層部の材料として、
FRP(ガラス繊維強化プラスチック)、RC(コンク
リート)、GRC(耐アルカリガラス繊維補強セメン
ト)等が用いられている。しかし、FRP(ガラス繊維
強化プラスチック)は、複雑な形状に成形するのが容易
であるものの、強度や耐摩耗性が劣る。RC(コンクリ
ート)は、他の材料と比べて低価格ではあるが、着色し
たとしても白華現象によって褪色し易い、複雑な形状に
成形するのが困難である、強度や耐摩耗性が十分でない
といった欠点がある。GRC(耐アルカリガラス繊維補
強セメント)は、強度と耐摩耗性が優れるものの、複雑
な形状に成形するのがやや困難であり、高価格である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記従来技
術の問題点に鑑みて、施工時には、高流動性を有し作業
性が優れるため、複雑な形状や繊細な模様にも対応して
成形することができ、また、施工後には、厚みが薄くて
も、人工岩石としての用途に耐え得る高強度、高耐摩耗
性、良好な意匠性を長期に亘って確保することができ、
しかも、白華現象が生じ難いといった特性を有するモル
タルによって少なくとも表層部が形成されている人工岩
石を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記課題を
解決するために鋭意検討した結果、高流動性が得られ、
かつ、高強度を発現し得る特定のモルタルを用いること
によって、上記目的に合致する人工岩石を得ることがで
きることを見出した。
【0005】すなわち、本願請求項1に記載の人工岩石
は、少なくとも表層部が、セメント、骨材、ポゾラン質
微粉末、及び分散剤を含む150MPa以上の圧縮強度を有す
るモルタルからなることを特徴とする。このように構成
すれば、高強度のモルタルを表層部の材料として用いて
いるため、表層部の厚みが薄くても、高強度及び高耐摩
耗性を有する表層部を有する人工岩石を得ることができ
る。
【0006】上記モルタルの好適な例としては、セメン
ト、粒径2mm以下の骨材、ポゾラン質微粉末、分散剤、
及び、微細針状物及び/又は微細薄片状物を含む200MPa
以上の圧縮強度を有するモルタルが挙げられる(請求項
2)。このように構成すれば、モルタルは、高流動性を
有し作業性が優れるため、複雑な形状や繊細な模様にも
対応して成形することができ、また、硬化後には、白華
現象が生じ難くなるとともに、必要に応じて、硬化体の
表面に対して高い平滑性(高い緻密性)や光沢を付与す
ることもできる。
【0007】上記モルタルは、更に、上記骨材の最大粒
径よりも大きな長さを有する繊維(例えば、金属繊維、
有機質繊維等)を含むことが好ましい(請求項3)。こ
のように、特定の寸法を有する繊維を含むことによっ
て、曲げ強度を向上させ、かつマイクロクラック(数百
μm〜数mmのクラック)の伝播を抑制して構造的欠陥を
未然に防止することができるので、モルタル硬化体の厚
みを薄くしてパネル状に成形し、人工岩石の表層部に用
いたとしても、人工岩石としての使用に耐え得る程度の
強度を十分確保することができる。
【0008】上記モルタルは、人工岩石としての用途
上、30MPa以上の曲げ強度を有するものであることが好
ましい(請求項4)。このようなモルタルを用いること
によって、振動が常時あったり、曲げ応力が繰り返し働
いても劣化し難くなるので、例えば、テーマパーク等に
おける各種遊戯施設へ適用範囲を広げることができる。
上記モルタルは、製造直後の流動性がフロー値で200mm
以上であることが好ましい(請求項5)。高流動性のモ
ルタルを用いることによって、人工岩石の表面の緻密性
を高めることができるとともに、繊細な模様付けにも対
応できる。なお、本明細書中において、「フロー値」と
は、JIS R 5201「セメントの物理試験方法」中の「11.
フロー試験」に示された試験方法において、ゼロ打ちフ
ロー(15回の落下運動を行なわずに試験すること)で測
定したフロー値をいう。
【0009】上記モルタルからなる表層部の表面に対し
て、好ましくは、撥水処理または難溶化処理が施される
(請求項6)。このように表面処理することによって、
人工岩石の外観の劣化を防止し、人工岩石の耐久性をよ
り一層高めることができる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の人工岩石について
詳細に説明する。本発明の人工岩石を構成する高強度モ
ルタル(以下、単に「モルタル」ともいう。)は、少な
くとも、セメント、骨材、ポゾラン質微粉末、分散剤を
含む。
【0011】セメントの種類としては、特に限定され
ず、例えば、普通ポルトランドセメント、早強ポルトラ
ンドセメント、中庸熱ポルトランドセメント、低熱ポル
トランドセメント等の各種ポルトランドセメントや、高
炉セメント、フライアッシュセメント等の混合セメント
等を用いることができる。
【0012】中でも、早強ポルトランドセメントは、モ
ルタルの早期の強度発現性が良好である点で、好ましく
用いられる。また、中庸熱ポルトランドセメント及び低
熱ポルトランドセメントは、モルタルの流動性を向上さ
せる点で、好ましく用いられる。以上の他、ポリマーセ
メントまたはカラーセメント等も使用することができ
る。
【0013】ポゾラン質微粉末としては、シリカフュー
ム、シリカダスト、フライアッシュ、スラグ、火山灰、
シリカゾル、沈降シリカ等が挙げられる。中でも、シリ
カフューム及びシリカダストは、一般に、平均粒径が1.
0μm以下であり、粉砕等の処理を行なう必要がないた
め、好ましく用いられる。ポゾラン質微粉末を配合する
ことによって、マイクロフィラー効果及びセメント分散
効果が生じて、モルタルを緻密化させ、強度や耐久性を
向上させることができる。
【0014】ポゾラン質微粉末の配合量は、セメント10
0重量部に対して5〜50重量部とするのが好ましい。配合
量が5重量部未満では、十分な強度や耐久性の向上の効
果を得ることができないおそれがあり、50重量部を超え
ると、単位水量が増大する傾向にある。
【0015】分散剤としては、リグニンスルホン酸系、
ナフタレンスルホン酸系、アルキルアリルスルホン酸
系、メラミンスルホン酸系、ポリカルボン酸系、オキシ
カルボン酸系等の各種減水剤(減水剤、AE減水剤、高
性能減水剤、高性能AE減水剤)等を用いることができ
る。分散剤の配合量は、モルタルの流動性、分離抵抗
性、硬化後の強度、コスト等を考慮すると、セメント10
0重量部に対し、0.5〜4.0重量部(固形分換算)とする
のが好ましい。
【0016】以上の他に、モルタルマトリックスの靭性
を高めるために、微細針状物及び/又は微細薄片状物を
混和することは好ましい。微細針状物としては、例え
ば、ウォラストナイト、ボーキサイト、ムライト等が挙
げられる。微細薄片状物としては、例えば、マイカフレ
ーク、タルクフレーク、バーキュライトフレーク、アル
ミナフレーク等が挙げられる。微細針状物と微細薄片状
物は、各々単独で用いてもよいし、併用してもよい。微
細針状物及び/又は微細薄片状物を用いることによっ
て、モルタルの靭性を高める(例えば、15J/m2以上)こ
とができる。
【0017】微細針状物及び/又は微細薄片状物の平均
粒度は、モルタルの靭性をより高めるために、1mm以下
とするのが好ましい。ここで、平均粒度とは、微細針状
物及び/又は微細薄片状物の最大寸法の大きさ(微細針
状物の場合には、その長さ)をいう。微細針状物及び/
又は微細薄片状物の配合量(併用する場合は合計量)
は、モルタルの流動性や、硬化体の強度及び靭性等の面
から、セメント100重量部に対して35重量部以下とする
のが好ましく、10〜25重量部とするのが、より好まし
い。
【0018】なお、微細針状物としては、モルタルの靭
性をより高めるために、長さ/直径の比で表される針状
度が3以上のものを用いるのが好ましい。
【0019】骨材としては、粒径5mm以下の川砂、陸
砂、海砂、砕砂、珪砂、又はこれらの混合物を使用する
ことができる。また、高強度や高流動性を確保するため
に、粒径2mm以下の骨材を含ませることは好ましい。こ
こで、「粒径」とは、85%(重量)累積粒径、すなわ
ち、粒径の小さいものから累積していった場合におい
て、骨材全体の85重量%に達した時の粒径をいう。
【0020】なお、モルタルの分離抵抗性、硬化後の強
度等の面から、最大粒径が2mm以下の骨材を主体とした
骨材を用いることが好ましく、最大粒径が1.5mm以下の
骨材を主体とした骨材を用いることが、より好ましい。
骨材の配合量は、モルタルの作業性や分離抵抗性、硬化
後の強度やクラックに対する抵抗性等から、セメント10
0重量部に対して50〜250重量部とするのが好ましく、80
〜180重量部がより好ましい。
【0021】更に、上記骨材の最大粒径よりも大きな長
さを有する繊維を含ませることは、好ましい。骨材の最
大粒径よりも大きな長さを有する繊維としては、金属繊
維、有機質繊維等が挙げられる。繊維を含むことによっ
て、モルタルの曲げ強度が向上する。モルタルの曲げ強
度は、30MPa以上になるようにすることが好ましい。
【0022】金属繊維としては、例えば、鋼繊維、アモ
ルファス繊維等が挙げられる。中でも、鋼繊維は、高強
度であり、コストが安く、入手し易い等の点で、好まし
い。金属繊維の寸法は、直径が0.01〜1.0mm、長さが2〜
30mmであることが好ましい。金属繊維の直径が0.01mm未
満では、繊維自身の強度が不足し、張力を受けた際に切
れ易い。直径が1.0mmを超えると、単位重量当たりの本
数が少なくなり、モルタルの曲げ強度が低下する。金属
繊維の長さが2mm未満では、マトリックスに対する付着
力が低下し、曲げ強度が低下する。長さが30mmを超える
と、混練の際にファイバーボールが生じ易くなる。
【0023】金属繊維の配合量は、凝結後のモルタル体
積の4%未満とするのが好ましく、3.5%未満とするの
が、より好ましい。なお、金属繊維の配合量は、硬化前
の流動性と、硬化後の曲げ強度という2つの面を考慮し
て定められる。すなわち、金属繊維の配合量を大きくす
ると、硬化後の曲げ強度を増大させることができる反
面、硬化前の流動性を確保するために単位水量を増やす
必要が生じるので、結局、曲げ強度と流動性のバランス
を考慮して、金属繊維の配合量を定めることが必要であ
る。
【0024】有機質繊維としては、ビニロン繊維、ポリ
プロピレン繊維、ポリエチレン繊維、アラミド繊維、炭
素繊維等が挙げられる。有機質繊維は、直径0.01〜1.0m
m、長さ2〜30mm程度の寸法を有するものが好ましい。直
径が0.01mm未満では、繊維自体の強度が不足し、張力を
受けた際に切れ易くなり、逆に、直径が1.0mmを超える
と、同一配合量での本数が少なくなり、モルタルの曲げ
強度が低下する。長さが2mm未満では、マトリックスに
対する付着力が低下して、曲げ強度が低下し、逆に、長
さが30mmを超えると、混練の際にファイバーボールが生
じ易くなる。有機質繊維の配合量は、凝結後のモルタル
体積の10%未満とするのが好ましく、7%未満とするの
が、より好ましい。
【0025】なお、金属繊維、有機質繊維等は、単独で
用いてもよいし、併用してもよい。併用する場合の配合
量は、合計量が凝結後のモルタル体積の10%未満とする
のが好ましく、また、各繊維の配合割合は、上記単独で
用いる場合の配合量に基づき、定めればよい。
【0026】本発明において、水/セメント比は、硬化
前のモルタルの流動性や分離抵抗性、及び硬化後の強度
や耐久性等を考慮すると、10〜30重量%が好ましく、15
〜25重量%がより好ましい。
【0027】自然の岩石に似た色合いにするために、モ
ルタル成分中に着色顔料を含めることができる。着色顔
料としては、赤色用にベンガラ(Fe2O3)、黄色用に黄
酸化鉄(Fe2O3・H2O)、緑色用に酸化クロム(Cr
2O3)、青色用にコバルトブルー(CoO・nAl2O3)、黒色
用に四酸化三鉄(Fe3O4)等を用いることができる。
【0028】本発明においては、モルタルの充填密度を
より高める観点から、平均粒径3〜20μm、より好ましく
は平均粒径4〜10μmの石英粉末を含ませることができ
る。
【0029】石英粉末としては、石英や非晶質石英、オ
パール質やクリストバライト質のシリカ含有粉末等が挙
げられる。石英粉末の配合量は、モルタルの硬化前の流
動性、及び硬化後の強度等を考慮すると、セメント100
重量部に対して50重量部以下が好ましく、20〜35重量部
がより好ましい。なお、石英粉末を用いることによっ
て、艶のある人工岩石を得ることができる。
【0030】本発明において、モルタルの混練方法は、
特に限定されるものではなく、例えば、全ての材料を一
括して投入し、混練してもよいし、あるいは、分散剤と
水以外の材料を投入して空練りした後に、分散剤と水を
追加投入して、混練してもよい。混練に用いる装置も、
特に限定されるものではなく、オムニミキサ、パン型ミ
キサ、二軸練りミキサ、傾胴ミキサ等の慣用のミキサを
用いることができる。混練したモルタルの成形方法は、
例えば、施工現場にて通常のコンクリート硬化体の上に
吹き付け、養生させるなどして、行なわれる。これにつ
いては、後で詳述する。本発明のモルタル成形体を表層
部に形成させることによって、人工岩石を作製すること
ができる。
【0031】なお、本明細書中において、「人工岩石」
の語は、自然の岩を模した擬岩、自然の石を模した擬
石、自然の岩または石を利用した人工の建造物(例え
ば、石造の記念碑、石または岩で造られた風呂、古代の
石造建築物、ジオラマ等)を模したもの等を広く含む意
で用いる。
【0032】本発明で用いるモルタルの強度は、通常、
圧縮強度が150MPa以上、曲げ強度が30MPa以上、好まし
くは、圧縮強度が180MPa、曲げ強度が35MPa以上、特に
好ましくは、圧縮強度が200MPa以上、曲げ強度が40MPa
以上である。なお、本明細書中において、圧縮強度は、
JIS A 1108(コンクリートの圧縮強度試験方法)に準じ
て測定した値を表し、曲げ強度は、JIS R 5201(セメン
トの物理試験方法)に準じて測定した値を表す。
【0033】本発明で用いられるモルタルとして好適な
例の使用材料、配合例、製造方法、物性等は、次の通り
である。 [使用材料] セメント: 低熱ポルトランドセメント(太平洋セメ
ント(株)製); ポゾラン質微粉末: シリカフューム(平均粒径:0.
7μm); 骨材: 珪砂4号と珪砂5号の2:1(重量比)の混
合物; 金属繊維: 鋼繊維(直径:0.2mm、長さ:15mm);
有機質繊維: ビニロン繊維(直径:0.6mm、長さ:15m
m); 高性能AE減水剤: ポリカルボン酸系高性能AE減
水剤; 水: 水道水; 石英粉(平均粒径:7μm); 微細針状物: ウォラストナイト(平均長さ:0.3m
m、長さ/直径の比:4) 微細薄片状物: マイカフレーク(平均径:0.6mm)
【0034】[例1]低熱ポルトランドセメント100重
量部、シリカフューム32.5重量部、骨材120重量部、高
性能AE減水剤1.0重量%(セメントに対する固形分換
算の重量割合)、石英粉30重量部、ウォラストナイト24
重量部、モルタル硬化体中の体積割合が2%となるよう
な配合量の鋼繊維、水(水/セメント比で22重量%)の
各材料を、二軸練りミキサに一括して投入し、混練す
る。この場合、モルタルの物性は、硬化前のフロー値が
250mm(試験方法は、「JIS R 5201(セメントの物理試
験方法)11.フロー試験」に準ずる。ただし、15回の落
下運動は行なわずに測定する。)、90℃で48時間蒸気養
生した後の圧縮強度が230MPa、曲げ強度が47MPaであ
る。
【0035】[例2]ウォラストナイト24重量部の代わ
りにマイカフレーク24重量部を用いた他は、例1と同様
にして製造したモルタルの物性は、硬化前のフロー値が
240mm、圧縮強度が210MPa、曲げ強度が39MPaである。各
物性の測定方法は、例1と同様である。 [例3]ウォラストナイト24重量部の代わりに、ウォラ
ストナイト12重量部とマイカフレーク12重量部の混合物
を用いた他は、例1と同様にして製造したモルタルの物
性は、硬化前のフロー値が245mm、圧縮強度が225MPa、
曲げ強度が43MPaである。各物性の測定方法は、例1と
同様である。
【0036】本発明の人工岩石を作製するには、その用
途、形状、大きさ等を考慮した上で、現場で打設する方
法と、予め作製しておいたモルタル成形体を、現場で施
工する方法とがある。いずれにしても、人工岩石の少な
くとも表層部が、本発明のモルタルから形成されるよう
にする。なお、本明細書中において、「表層部」とは、
人工岩石の外形形状を形成する表面または表面近傍を含
む部分をいう。
【0037】現場で打設する方法としては、例えば、人
工岩石の形状に形成させた通常のコンクリート硬化体に
対し、表層部を形成させるべく、ノズルを有するガンを
用いて、本発明のモルタルを吹き付ける方法(吹き付け
法)や、所望の形状を有する建造物(モニュメント等)
の全体の形状に合致した型枠を組み立て、型枠内に本発
明のモルタルを流し込み、硬化させる方法(流し込み
法)等が挙げられる。なお、モルタルを吹き付けて施工
する場合、モルタルの厚みは、例えば、5mm〜20mm程度
である。流し込み法は、複雑な意匠や繊細な意匠を得よ
うとする場合に用いることが好ましい。この場合、モル
タルの製造直後の流動性は、フロー値で200mm以上にす
るのがよい。こうすることによって、上記意匠への対応
がより容易になるとともに、必要に応じて、平滑な面や
光沢のある面を得ることができる。
【0038】予め作製しておいたモルタル成形体を用い
る方法としては、例えば、本発明のモルタルからなるパ
ネル状あるいはジオラマ、半面像等の成形体を現場で組
み合わせて、所望の建造物の外形形状を完成させる等の
方法を採用することができる。
【0039】本発明のモルタルを用いて人工岩石を施工
する具体例を、以下に示す。 [擬岩の作製例]設定された意匠に基づき、自然に存在
する岩(例えば、渓流沿いの岩)の中から、モデルとし
て適当な岩肌を選定する。選定された岩肌の表面の汚れ
を落とした後、岩肌の表面にシリコンを塗布し、乾燥さ
せる。次に、岩肌の形状に対して凹凸が逆の受け型を作
製するために、FRPを塗布する。塗布したFRPが硬
化した後、FRPからなる受け型を脱型する。そして、
脱型した受け型に、離型剤を塗布後、本発明のモルタル
を吹き付け、あるいは流し込み、モルタルパネルを作製
する。この際、ローラーや金ゴテを用いて十分押さえ、
随時、ニードルゲージで厚みを測定し、所定の厚みにな
るようにする。なお、モルタルパネルの大きさは、例え
ば、1.5m×1.5m×1〜5cm(厚み)程度とする。
【0040】一時養生の後、脱型し、二次養生(蒸気養
生や気乾養生等)を行なう。次に、施工現場において、
図1に示すように、擬岩1を組み立てる。すなわち、躯
体2と下地材(鋼材)3とをアンカーボルト4で固定し
た後、下地材(鋼材)3を組み立て、その上に支持材5
を介してモルタルパネル6を据え付けていく。モルタル
パネル6,6間の隙間は、鉄筋で造形し、表面部分に金
網を固定する。金網の上に、目地材7としての本発明の
モルタルを塗布して、モルタルパネル6,6間の隙間を
埋める。その後、モルタルパネル6の下方の空洞部分
を、通常のコンクリート8で充填する。最後に、モルタ
ルパネル6の表面に、塗装の下地としてシーラーを塗
り、乾燥させた後、ベースカラーを塗る。その後、仕上
げ塗装(エージング)を行ない、擬岩(人工岩石)1を
完成させる。
【0041】擬岩の例として、図2に、動物園における
白熊用の岩場を示す。擬岩からなる岩場(人工岩石)1
1は、白熊12が自由に歩き回ることのできる陸地部分
として、形成されている。
【0042】[ジオラマの作製例]設定された意匠に基
づいて、油粘土を使用して原型(マスターモデル)を造
形する。原型は、ジオラマの大きさが大きい場合には、
適当に分割して作製する。次いで、原型の上に液状のシ
リコンゴムを塗り込み、シリコンゴムの硬化後、原型に
対して凹凸が逆に成形されたシリコンゴム型を、原型か
ら剥離させる。剥離させたシリコンゴム型に、本発明の
モルタルを流し込む。モルタルが硬化した後、シリコン
ゴム型を脱型すると、設定された意匠(ジオラマ)と同
じ形状を有するモルタル硬化体が得られる。このモルタ
ル硬化体によって、ジオラマの外形を組み立てた後、内
部に通常のコンクリートを流し込めば、上記擬岩と同類
のジオラマが完成する。
【0043】ジオラマの例として、図3に、岩石を利用
した古代の彫刻建造物を模した建造物を示す。図3中、
ジオラマ21は、複数のモルタル硬化体22を組み合わ
せて、形成されている。
【0044】[モニュメントの作製例]設定された意匠
に基づいて、型枠を作製し、型枠を施工現場で組み立て
た後、型枠内にモルタルを打設し、養生して硬化後、脱
型する。人工岩石を用いたモニュメントの例として、図
4に、上部に時計を配設させた塔状のモニュメントを示
す。図4中、モニュメント31は、人工岩石32と時計
33とからなる。
【0045】上記のような人工岩石やジオラマやモニュ
メント等を作製した後、好ましくは、表層部の表面に対
して、撥水処理または難溶化処理を施す。撥水処理また
は難溶化処理を施すことによって、雨水や、空気中の二
酸化炭素による柱状体の外表面の劣化を防止し、耐久性
を向上させることができる。
【0046】撥水処理の方法としては、例えば、シリコ
ーン系撥水剤、シラン系撥水剤等の撥水剤を、人工岩石
の表層部を形成するモルタルの表面に塗布・含浸する方
法が挙げられる。撥水剤の中でも、耐アルカリ性を有
し、かつセメントとの親和性が良好なものが好ましい。
撥水剤の塗布方法は、ハケで塗ってもよいし、スプレー
してもよい。撥水剤の塗布層の厚みは、撥水剤の種類に
よっても異なるが、通常、50〜300μm程度である。
【0047】難溶化処理の方法としては、例えば、炭酸
化処理、リン酸処理、蓚酸処理、アクリル酸処理、ギ酸
処理等が挙げられる。具体的には、炭酸ガス養生による
炭酸化処理、所定濃度のリン酸あるいは蓚酸あるいはア
クリル酸あるいはギ酸等の塗布である。これらの処理の
他、必要に応じて、ポリマー塗布、表面印刷処理等の従
来からある表面処理を行なってもよい。なお、作製済み
のモルタル成形体を現場で組み立てる施工方法を採用す
る場合には、工場内で予め、モルタル成形体の表面を撥
水処理または難溶化処理しておいてもよい。撥水処理ま
たは難溶化処理は、上記と同様の処理を行なえばよい。
【0048】
【発明の効果】本発明の人工岩石において、その表層部
の材料として用いられるモルタルは、施工時には、高流
動性を有し作業性が優れるため、複雑な形状や繊細な模
様にも対応して成形することができ、また、施工後に
は、厚みが薄くても、高強度、高耐摩耗性、良好な意匠
性を有し、かつ白華現象が生じ難いため、表層部として
好適な物性を有する。
【0049】したがって、上記モルタルを少なくとも表
層部として含む本発明の人工岩石は、擬岩(遊歩道、動
物園、テーマパーク等における岩石を模したもの)、ジ
オラマ(岩石からなる建造物の立体模型)、モニュメン
ト(公園、庭園、観光地等に設けられる種々のデザイン
からなる美術的価値を有する人工岩石からなる建造物)
等に好適に用いることができ、これまでにない高強度、
高耐久性のものが得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の人工岩石の施工例を示す断面図であ
る。
【図2】本発明の人工岩石を擬岩に応用した例を示す図
である。
【図3】本発明の人工岩石をジオラマに応用した例を示
す図である。
【図4】本発明の人工岩石をモニュメントに応用した例
を示す図である。
【符号の説明】
1 人工岩石 2 躯体 3 下地材 4 アンカーボルト 5 支持材 6 モルタルパネル 7 目地材 8 通常のコンクリート 11 擬岩からなる岩場 12 白熊 21 ジオラマ 22 モルタル硬化体 31 モニュメント 32 人工岩石 33 時計
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C04B 20:00 C04B 20:00 B 24:26 24:26 E 14:48 14:48 D 16:06 16:06 E A B 14:38 14:38 A 14:06 14:06 Z 14:38) 14:38) C

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも表層部が、セメント、骨材、
    ポゾラン質微粉末、及び分散剤を含む150MPa以上の圧縮
    強度を有するモルタルからなることを特徴とする人工岩
    石。
  2. 【請求項2】 上記モルタルは、セメント、粒径2mm以
    下の骨材、ポゾラン質微粉末、分散剤、及び、微細針状
    物及び/又は微細薄片状物を含む200MPa以上の圧縮強度
    を有するモルタルである請求項1に記載の人工岩石。
  3. 【請求項3】 上記モルタルは、更に、上記骨材の最大
    粒径よりも大きな長さを有する繊維を含む請求項1又は
    2に記載の人工岩石。
  4. 【請求項4】 上記モルタルは、30MPa以上の曲げ強度
    を有するものである請求項3に記載の人工岩石。
  5. 【請求項5】 上記モルタルの製造直後の流動性が、フ
    ロー値で200mm以上である請求項1〜4のいずれかに記
    載の人工岩石。
  6. 【請求項6】 上記表層部の表面は、撥水処理または難
    溶化処理されてなる請求項1〜5のいずれかに記載の人
    工岩石。
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