JP2001315848A

JP2001315848A - だるま鏡餅及び雪だるま鏡餅

Info

Publication number: JP2001315848A
Application number: JP2000135586A
Authority: JP
Inventors: Soichiro Nabeta; 総一郎鍋田
Original assignee: Oshio Industry Co Ltd
Current assignee: Oshio Industry Co Ltd
Priority date: 2000-05-09
Filing date: 2000-05-09
Publication date: 2001-11-13

Abstract

(57)【要約】【課題】従来の包装鏡餅としての用い方以外の他の用
途への使用を可能とし、正月以外の時期にも使用可能と
し、さらには餅の需要の増大を図ること、また、既存の
設備、成形型などを利用することができコストも低廉に
製造可能とすること。【解決手段】二段重ねの鏡餅形状の包装鏡餅３に、だ
るまの姿を印刷したシュリンクフィルム１１を用いて被
覆包装を施し、だるまの外形を呈するように構成して、
だるま鏡餅１を得る。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は包装鏡餅に新たな付
加価値を生ぜしめた、だるま鏡餅に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、餅を鏡餅形状をなす包装体となし
て構成したいわゆる包装鏡餅として、鏡餅形状の容器内
に餅を充填密封したもの、鏡餅形状の容器内に個別包装
された複数の餅片を収容したもの等が知られている。容
器は通常、合成樹脂を用いて真空成形や射出成形等によ
り製造される。

【０００３】包装鏡餅の代表例を図５に示すと、包装鏡
餅Ａは、二段重ね鏡餅の鏡餅形状をなして下端にフラン
ジ部Ｃを有する容器本体Ｂと板状の底板部Ｄとを具備し
ており、フランジ部Ｃの下面とこれに対応する底板部Ｄ
とがヒートシール等の手段により接着されている。図５
（ａ）において符号Ｅは充填された内容物の餅である。
図５（ｂ）において符号Ｆは個別包装された餅片であ
る。包装鏡餅は、保存性に優れ、取扱が簡便なため、一
般に浸透している。

【０００４】上記の包装鏡餅は、正月に室内に飾った
り、神仏に供えたりすることを前提として製造されてい
る、いわゆる季節商品である。このような包装鏡餅の購
買力を増大させるべく、包装鏡餅の上に疑似みかん
（橙）を載せて組み合わせたり、三方を組み合わせたり
することが行われている。これにより、装飾効果が発揮
され、見映えのよいものとなる。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】上記従来の包装鏡餅
は、それなりに見映えのよいものではあるが、あくまで
それは、正月に室内に飾ったり、神仏に供えたりするこ
とを前提とした季節商品の枠にとどまるものであること
に変わりはない。正月以外の時期における使用を前提と
した製造販売を指向するものではない。このため、正月
行事等の伝統行事が希薄になりつつあることもあいまっ
て、包装鏡餅の需要の増大はさほど期待ができないのが
実状である。

【０００６】本発明は、上記の従来技術の課題を考慮し
てなされたもので、従来の鏡餅としての用い方以外の他
の用途への使用を可能とすること、従来、季節商品の枠
にとどまっていた包装鏡餅を、正月以外の時期にも使用
可能とし、新たな付加価値を生ぜしめること、さらには
餅の需要の増大を図ることにある。また、既存の設備、
成形型などを利用することができコストも低廉に製造可
能とすることを目的とする。

【０００７】

【課題を解決するための手段】〔請求項１に係る発明〕
二段重ねの鏡餅形状の包装鏡餅に、だるまの姿を印刷
したシュリンクフィルムを用いて被覆包装を施し、だる
まの外形を呈するように構成してなるだるま鏡餅であ
る。

【０００８】だるまとは、達磨大師の座禅した姿に模し
た張子の玩具のことであり、各地方によって様々な形態
のものがあるが、起上り小法師（こぼし）の一つといわ
れるように大体が下膨れの形状である。本発明者は、こ
のだるまの形状が鏡餅の形状と違和感なく合致するこ
と、しかも、両者はいずれも開運、祈願等の縁起物とし
ての共通項を有することに着眼し、本発明に到達したも
のである。

【０００９】包装鏡餅とは、鏡餅形状の容器 (包装材）
で包装された餅及び鏡餅形状の外観に模した包装体をい
う。すなわち、内容物が餅である場合の他、鏡餅形状の
外観であるが内容物を餅に代えて米、菓子等の適宜内容
物に変更した包装体を含む。

【００１０】（作用）本発明は、二段重ねの鏡餅形状
の包装鏡餅に、だるまの姿を印刷したシュリンクフィル
ムを用いて被覆包装を施し、だるまの外形を呈するよう
に構成してなるので、鏡餅形状でありながら、鏡餅とは
まったく用途の異なるだるま（だるまの置物）としての
使用が可能である。同じ縁起物である、だるまの形状と
鏡餅の形状とがうまく調和し、従来にないユニークな外
観を呈し、需要者の目を惹き、新たな付加価値を有する
商品が提供される。従来、季節商品の枠にとどまってい
た包装鏡餅を、正月以外の時期にも使用可能とし、新た
な付加価値を生ぜしめるものである。正月以外の時期に
も、餅の供給が実現されるので、餅の需要の増大を図る
ことができ、季節商品から年中商品への転換も可能とな
る。包装鏡餅の製造に用いられる既存の設備、成形型な
どを利用することもできコストも低廉に製造可能であ
る。単に容器をだるま形状になしたものとは異なるもの
であり、シュリンクフィルムを剥せば、通常の鏡餅とし
て使用可能である。

【００１１】〔請求項２に係る発明〕二段重ねの鏡餅
形状の包装鏡餅に、雪だるまの姿を印刷したシュリンク
フィルムを用いて被覆包装を施し、雪だるまの外形を呈
するように構成してなる雪だるま鏡餅である。

【００１２】雪だるまは、大小２つの雪の玉を重ねた形
状であるから、上記だるまの場合と同様、鏡餅の形状と
違和感なく合致するものである。また、雪だるまは、冬
の風物詩でもあるから、季節感の上でも鏡餅とうまくマ
ッチする。

【００１３】（作用）本発明は、二段重ねの鏡餅形状
の包装鏡餅に、雪だるまの姿を印刷したシュリンクフィ
ルムを用いて被覆包装を施し、雪だるまの外形を呈する
ように構成してなるので、鏡餅形状でありながら、鏡餅
とはまったく用途の異なる雪だるま（雪だるまの置物）
としての使用が可能である。雪だるまの形状と鏡餅の形
状とがうまく調和し、従来にないユニークな外観を呈
し、需要者の目を惹き、新たな付加価値を有する商品が
提供される。従来、正月時期の使用を前提としていた包
装鏡餅を、正月以外の時期にも使用可能とし、新たな付
加価値を生ぜしめるものである。雪だるまは、冬の風物
詩でもあり、クリスマスや、正月前後における新規な需
要の掘り起こしが可能である。包装鏡餅の製造に用いら
れる既存の設備、成形型などを利用することもできコス
トも低廉に製造可能である。単に容器を雪だるま形状に
なしたものとは異なるものであり、シュリンクフィルム
を剥せば、通常の鏡餅として使用可能である。需要者の
側からすれば、クリスマス頃には、雪だるまとしてイン
テリアとして飾り、クリスマスの後には、シュリンクフ
ィルムを剥し、鏡餅としての使用が可能である。

【００１４】〔請求項３に係る発明〕前記包装鏡餅の
容器は、二段重ねの鏡餅形状部と、該鏡餅形状部の下縁
に沿って張り出し形成された所定幅のフランジ部とで構
成された請求項１又は２に記載の包装鏡餅である。

【００１５】（作用）上記構成により、フランジ部
が、シュリンクフィルムを上から被せて被覆する際の係
止部（保持部）として機能し、簡単かつ確実にシュリン
ク包装が行われるとともに、鏡餅形状部の下縁に沿って
張り出し形成された所定幅のフランジ部であるため、シ
ュリンクフィルムにより形成される、底部近傍の平断面
も円形となるので、全体としてなだらかできれいな形と
なる。

【００１６】

【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照して説明する。

【００１７】図１は請求項１に係る発明の実施例を示す
だるま鏡餅１の正面図、図２は請求項２に係る発明の実
施例を示す雪だるま鏡餅２の正面図、図３はシュリンク
フィルムを被覆する前の包装鏡餅３の平面図、図４はシ
ュリンクフィルム１１の例を示す斜視図である。

【００１８】図１, ２に示す各実施例において、包装鏡
餅３の容器は、二段重ね鏡餅の鏡餅形状部５と、該鏡餅
形状部５の下縁に沿って張り出し形成された所定幅のフ
ランジ部７とで構成されている。鏡餅形状部５は、上段
部５ａと下段部５ｂとからなり、正面が扁平なほぼ楕円
形、平面が円形にして径の異なるのものを、大小二段
（上が小である上段部５ａ）に重ねた形状に一体化し
た、二段重ね形状を呈している。

【００１９】フランジ部７の下面には、フランジ部７の
輪郭と対応する板状の底板部９が、ヒートシール等の手
段により接着され、封止される。もっとも、フランジ部
７は必須のものではない。鏡餅形状部５は、通常、ポリ
プロピレンその他の合成樹脂を用いて真空成形や射出成
形等により成形され、製造される。鏡餅形状部５の内部
には、内容物として餅を充填密封したり、あるいは個別
包装された複数の餅片等の内容物を収容する。

【００２０】二段重ねの鏡餅形状の包装鏡餅３には、シ
ュリンクフィルム１１を用いて被覆包装が施される。シ
ュリンクフィルム１１は、ポリエチレン、ポリプロピレ
ン等の公知の延伸フィルムが用いられる。シュリンクフ
ィルム１１は、例えば、図３に示すような、収縮時に包
装鏡餅３の表面に密着可能なように形成された袋状のも
のを用い、包装鏡餅３をくるむように上から被せてシュ
リンクをかける。シュリンクフィルム１１には、だるま
の姿又は雪だるまの姿を予め印刷したものを用いる。

【００２１】図１は、だるまの姿を印刷したシュリンク
フィルム１１を用いて二段重ねの鏡餅形状の包装鏡餅３
に被覆包装を施し、だるまの外形を呈するように構成し
た、だるま鏡餅１の例を示す。だるまの目は後で入れる
ようにしてもよい。目としては、シール片を用い、製品
に附属させてもよい。だるまの姿のデザインは任意に行
うことができる。文字等を加えてもよい。合格祈願、必
勝祈願、当選祈願等の用途や縁起物として用いるのに好
適である。

【００２２】図２は、雪だるまの姿を印刷したシュリン
クフィルム１１を用いて二段重ねの鏡餅形状の包装鏡餅
３に被覆包装を施し、雪だるまの外形を呈するように構
成した、雪だるま鏡餅２の例を示す。雪だるまの姿のデ
ザインは任意に行うことができる。文字等を加えてもよ
い。

【００２３】以上、本発明の実施の形態について説明し
たが、本発明は上記したものに限定されるものではな
く、本発明の要旨の範囲で適宜変更、付加等して実施す
ることができるものである。

【００２４】

【発明の効果】以上説明したように、本発明のだるま鏡
餅及び雪だるま鏡餅によれば、鏡餅形状でありながら、
従来の鏡餅としての用い方を超えた新規な用途が提供さ
れる。従来、季節商品の枠にとどまっていた包装鏡餅
を、正月以外の時期にも使用可能とし、新たな付加価値
を生ぜしめるものである。さらには餅の需要の増大を図
ることもできる。また、既存の設備、成形型などを利用
することができコストも低廉に製造可能なため、きわめ
て有益である。

【００２５】

【図面の簡単な説明】

【図１】だるま鏡餅１の正面図である。

【図２】雪だるま鏡餅２の正面図である。

【図３】シュリンクフィルムを被覆する前の包装鏡餅３
の平面図である。

【図４】シュリンクフィルム１１の例を示す斜視図であ
る。

【図５】包装鏡餅の従来例を示す縦断面図である。

【符号の説明】

１だるま鏡餅２雪だるま鏡餅３包装鏡餅５鏡餅形状部７フランジ部１１シュリンクフィルム

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】二段重ねの鏡餅形状の包装鏡餅に、だる
まの姿を印刷したシュリンクフィルムを用いて被覆包装
を施し、だるまの外形を呈するように構成してなるだる
ま鏡餅。
【請求項２】二段重ねの鏡餅形状の包装鏡餅に、雪だ
るまの姿を印刷したシュリンクフィルムを用いて被覆包
装を施し、雪だるまの外形を呈するように構成してなる
雪だるま鏡餅。
【請求項３】前記包装鏡餅の容器は、二段重ねの鏡餅
形状部と、該鏡餅形状部の下縁に沿って張り出し形成さ
れた所定幅のフランジ部とで構成された請求項１又は２
に記載の包装鏡餅。