JP2001313406A - 電線支持・方向決定部材、太陽電池モジュール、太陽電池アレイ、太陽光発電装置および太陽電池モジュールの設置方法 - Google Patents

電線支持・方向決定部材、太陽電池モジュール、太陽電池アレイ、太陽光発電装置および太陽電池モジュールの設置方法

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JP2001313406A
JP2001313406A JP2000131094A JP2000131094A JP2001313406A JP 2001313406 A JP2001313406 A JP 2001313406A JP 2000131094 A JP2000131094 A JP 2000131094A JP 2000131094 A JP2000131094 A JP 2000131094A JP 2001313406 A JP2001313406 A JP 2001313406A
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solar cell
cell module
output lead
wire
electric wire
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Fumitaka Toyomura
文隆 豊村
Nobuyoshi Takehara
信善 竹原
Naoki Manabe
直規 真鍋
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Canon Inc
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    • Y02E10/50Photovoltaic [PV] energy

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 極性が反対である太陽電池モジュールを用い
る必要なしに、効率的に太陽電池モジュールの設置を行
うことができるようにする。 【解決手段】 モジュール301の長手方向のほぼ中心
に電線支持・方向決定部材101を取り付け、太陽電池
モジュールからの各出力リード線303a、303b
を、太陽電池モジュールの所望の端部から取り出すこと
ができるように電線支持・方向決定部材により支持ある
いは固定し、太陽電池モジュールの前記所望の端部から
各出力リード線を取り出し、隣接する他の同様の太陽電
池モジュールの出力リード線に接続するようにする。電
線支持・方向決定部材は、出力リード線を間に支持して
その導出方向の決定を行うための4つの突部を備え、突
部のうち少なくとも2つが、出力リード線を曲げて支持
し得るようにする湾曲部を有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、本体に取着され、
該本体より導出された電線を支持し、方向を決定する部
材であって、台部と、該台部上に形成された4つの突部
を有し、そのうち少なくとも2つの突部の一部が湾曲部
を有し、あるいはさらに該突部の側壁の少なくとも一部
に突起部を有する電線支持・方向決定部材、それを取着
した太陽電池モジュール、太陽電池アレイおよび太陽光
発電装置、ならびに前記電線支持・方向決定部材を有す
る太陽電池モジュールの設置方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、エコロジーに対する人々の意識が
高まり、クリーンなエネルギーである太陽電池に対する
期待がますます大きくなってきている。
【0003】太陽電池モジュールの出力端子としては、
ねじどめ方式、リード線方式、ソケット方式などがあ
り、いずれの場合も絶縁のために太陽電池素子と出力リ
ード線の電気的接続部を内部に有する防水構造をもつ端
子箱を設けることが多い。端子箱には正極と負極を同一
端子箱内に有するタイプと、正極と負極が独立している
タイプがあり、必要に応じてダイオードなどが接続され
ている。
【0004】特に、最近は太陽電池素子を建材と一体化
した建材一体型モジュールが注目され、「建材屋根一体
型太陽電池モジュール」、「建材壁一体型太陽電池モジ
ュール」などの開発および施工が盛んに行われてきてお
り、住宅の屋根の上や、建築物の屋上や壁などに、従来
の屋根の代りあるいは従来型の屋根と組み合わせて設置
される例も年々増加してきている。それらは、通常の建
材との互換性をもたせるために、あるいは美観上の観点
から、厚みを薄くすることが望まれている。
【0005】建材一体型モジュールを屋根上に設置する
方法としては、次のような方法がある。例えば、特開平
7−302924号公報に開示された方法では、図4に
示すように、下地材402上に横葺き屋根状太陽電池モ
ジュール401を複数枚敷設し、下地材402と横葺き
屋根状太陽電池モジュール401との間の空間部403
に、隣接する横葺き屋根状太陽電池モジュール404を
電気的に接続するための配線材405を通して接続を行
い、横葺き屋根ユニットを構成している。
【0006】この方法において、横葺き屋根状太陽電池
モジュール401に隣接する横葺き屋根状太陽電池モジ
ュール404を設置する場合には、太陽電池モジュール
401の端子箱から導出されたコネクタ付き出力リード
線408を太陽電池モジュール401の端面409より
外側に引き出しておいて、隣接する横葺き屋根状太陽電
池モジュール404の端子箱から導出されたコネクタ付
き出力リード線407と接続し、その接続部あるいは電
線を、すでに設置されている太陽電池モジュール401
および隣接する太陽電池モジュール404と下地材40
2との間の空間に押し込みながら、隣接する太陽電池モ
ジュール404の軒側係合部412を、軒側に隣接する
横葺き屋根状太陽電池モジュール406の棟側係合部4
10と係合させて仮固定する。さらに、太陽電池モジュ
ール404の棟側係合部411を吊り子により固定し
て、太陽電池モジュール404を設置する。この場合、
屋根としての防水を確保するために、太陽電池モジュー
ル間の母屋方向の継ぎ目に、継ぎ手用水切り板413を
用いている。これらの作業を繰り返すことによって、太
陽電池モジュールを所定の枚数接続し、延長線によって
インバータや接続箱に接続することにより、所望の電力
を得ることができる。
【0007】また、特開平7−211932号公報で
は、木材、モルタル、セメントなどの下地材上にスペー
サ部材を介して瓦棒屋根状太陽電池モジュールを設置す
ることが開示されている。この例では、隣接する瓦棒屋
根状太陽電池モジュール同士の電気接続は、太陽電池モ
ジュールと下地材との間の空間において、コネクタ付き
電線によって行うようにしている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来技術によれば、建材一体型太陽電池モジュール、特に
横葺き屋根状太陽電池モジュールを設置する場合には、
太陽電池モジュールに棟側および軒側の方向性があるた
め、図5に示すように、母屋方向に所定の枚数の太陽電
池モジュール501を設置し終え、一段棟側の太陽電池
モジュール502を設置する場合には、その一段軒側の
太陽電池モジュール501に対して正極と負極の極性が
反対の太陽電池モジュール502を用意する必要があ
る。したがって、屋根上などの狭い設置現場では、2種
類以上の太陽電池モジュールを同時に置いておく必要が
あるか、または、一段棟側を設置する度に極性が違う太
陽電池モジュールを地面から屋根上に持ち上げる必要が
あるなどのため、作業が煩雑である。また、太陽電池モ
ジュールとして極性別に2種類を製造し、管理する必要
があるため、手間がかかる。
【0009】さらに、図6に示すように、1種類の太陽
電池モジュール601を設置していく場合は、極性が反
対になる段の太陽電池モジュール毎に延長線602を用
意する必要がある。このため、コネクタ接続部603が
増えるとともに接続が煩雑になって、作業性が悪くな
り、コストもコネクタ分だけ上昇することになる。さら
に、コネクタ接続部の抵抗の分だけ電圧降下が起こり、
効率が悪くなるという問題がある。
【0010】また、瓦棒屋根状太陽電池モジュールの場
合は、防水および気密の目的のために高分子弾性材、水
切り板などが軒先側に取付けられていることがある。そ
の場合、太陽電池モジュールに方向性が生じるため、母
屋方向に隣接する太陽電池モジュールと、正極と負極の
極性が反対の太陽電池モジュールを用意する必要があ
る。
【0011】本発明は、このような従来技術の問題点に
鑑み、極性が反対である太陽電池モジュールを用いる必
要なく、効率的に太陽電池モジュールの設置を行うこと
ができるようにすることを課題とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】この課題を解決するた
め、本発明の第1の電線支持・方向決定部材は、電線が
導出される装置に取り付けられ、前記電線を支持してそ
の導出方向を決定する部材であって、台部と、この台部
の上に、前記電線を間に支持して前記導出方向の決定を
行うための4つの突部とを備え、前記突部のうち少なく
とも2つが、前記電線を曲げて支持し得るようにする湾
曲部を有することを特徴とする。
【0013】第2の電線支持・方向決定部材は、第1の
電線支持・方向決定部材において、前記突部の側壁の一
部に、前記電線を前記突部間において保持しておくため
の突起部を有することを特徴とする。
【0014】第3の電線支持・方向決定部材は、第1ま
たは第2の電線支持・方向決定部材において、前記4つ
の突部は一軸を囲むように配置され、各隣接する突部間
で第1〜第4の4つの溝部を形成しており、前記第1お
よび第3溝部ならびに第2および第4溝部はそれぞれほ
ぼ一直線上に位置しており、ある場合には、前記装置か
ら導出される2本の電線のうち一方を前記第1および第
3溝部を通過させるとともに他方を前記第2および第4
溝部を通過させることによって前記2本の電線を前記一
軸上で交差するように支持し、また他の場合には、前記
2本の電線のうち一方を前記第1および第2溝部を通過
させるとともに他方を前記第3および第4溝部を通過さ
せることによって各電線をV字またはU字状に曲げて支
持するものであることを特徴とする。
【0015】また、本発明の第1の太陽電池モジュール
は、太陽電池素子と、この太陽電池素子に接続された出
力リード線と、前記太陽電池素子と出力リード線との正
極側および負極側の接続部分にそれぞれ独立して配置さ
れた2つの端子箱と、各出力リード線の先端に取り付け
られたコネクタと、モジュールの裏面を補強している裏
面補強材とを備え、各出力リード線はそれが引き出され
ている前記端子箱とは反対側に位置するモジュール端部
から取り出されることが可能な長さを有し、かつ前記裏
面補強材上には、前記出力リード線を支持してそれらの
導出方向を決定するための、前記第1〜第3のいずれか
の電線支持・方向決定部材が取り付けられていることを
特徴とする。
【0016】第2の太陽電池モジュールは、第1の太陽
電池モジュールにおいて、前記電線支持・方向決定部材
の4つの突部により4つの溝部が形成されており、各出
力リード線は少なくとも1つの前記溝部に挿通されてい
ることを特徴とする。
【0017】第3の太陽電池モジュールは、第1または
第2の太陽電池モジュールにおいて、前記電線支持・方
向決定部材は、モジュールの長手方向の中心線上に取り
付けられていることを特徴とする。
【0018】第4の太陽電池モジュールは、第1〜第3
の太陽電池モジュールにおいて、前記電線支持・方向決
定部材は接着剤もしくは粘着材またはそれら双方により
取り付けられていることを特徴とする。
【0019】第5の太陽電池モジュールは、第1〜第4
の太陽電池モジュールにおいて、建材一体型であること
を特徴とする。
【0020】また、本発明の太陽電池アレイは、第1〜
第5のいずれかの太陽電池モジュールを複数枚敷設して
構成したことを特徴とする。
【0021】また、本発明の太陽光発電装置は、本発明
の太陽電池アレイを、その出力を制御するインバータま
たは接続箱に接続して構成したことを特徴とする。
【0022】また、本発明の太陽光発電装置は、本発明
の太陽電池アレイを、インバータを介して系統に連系し
て構成したことを特徴とする。
【0023】また、本発明の第1の太陽電池モジュール
の設置方法は、モジュールの長手方向のほぼ中心に第1
〜第3のいずれかの電線支持・方向決定部材が取り付け
られている太陽電池モジュールの設置方法であって、前
記太陽電池モジュールからの各出力リード線を、前記太
陽電池モジュールの所望の端部から取り出すことができ
るように前記電線支持・方向決定部材により支持あるい
は固定する工程と、前記太陽電池モジュールの前記所望
の端部から各出力リード線を取り出し、隣接する他の同
様の太陽電池モジュールの出力リード線に接続する工程
とを具備することを特徴とする。
【0024】第2の太陽電池モジュールの設置方法は、
第1の太陽電池モジュールの設置方法において、前記太
陽電池モジュールは、太陽電池素子と、この太陽電池素
子に接続された前記出力リード線と、前記太陽電池素子
と出力リード線との正極側および負極側の接続部分にそ
れぞれ独立して配置された2つの端子箱と、各出力リー
ド線の先端に取り付けられたコネクタとを有することを
特徴とする。
【0025】これら本発明の構成において、電線支持・
方向決定部材は、4つの突部によって2本の電線を交差
するように、または2本の電線をそれぞれ2つの突部の
湾曲部に沿って曲げて折り返すようにして支持する。す
なわち、この支持の方法によって、電線の導出方向の選
択がなし得る。したがって、太陽電池モジュールを設置
する場合、太陽電池モジュールとしては同一種類のもの
を用意し、設置に際しては電線支持・方向決定部材によ
って各出力リード線の引出し方向を適宜選択することに
より、太陽電池モジュールの各端部から引き出す出力リ
ード線の極性を状況に応じて反転させて設置が行われ
る。
【0026】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の一実施形態に係
る電線支持・方向決定部材を示す概略図である。図2は
そのX−Y断面図である。図1の電線支持・方向決定部
材101は長方形の台部102と、その上に設けられた
4つの突部103により構成されている。4つの突部1
03はそれぞれ湾曲部104を有する。さらに、図2に
示すように、突部103の側壁の一部には突起部206
を有している。4つの突部103間の溝部105によっ
て、2本の電線を交差するように、または2本の電線を
それぞれ湾曲部104に沿って曲げて折り返すようにし
て支持することにより、電線の方向を決定できるように
なっている。突起部206は、支持される電線が外れな
いようにする役目を有する。
【0027】図3は電線支持・方向部材101を取り付
けた太陽電池モジュール301の概略を示す斜視図であ
る。太陽電池モジュール301の正極および負極の各独
立した端子箱304からそれぞれ出力リード線303a
および303bが導出されている。出力リード線303
aおよび303bには、それぞれ、接続のためのコネク
タ305が取りつけられている。出力リード線303a
および303bは、電線支持・方向決定部材101によ
り、図10に示す方法で支持され、固定されるととも
に、取り出される方向が決定される。
【0028】すなわち、電線支持・方向決定部材101
の4つの突部は一軸を囲むように配置され、各隣接する
突部間で第1〜第4の4つの溝部105a〜105dを
形成しており、溝部105aおよび105cならびに溝
部105bおよび105dはそれぞれほぼ一直線上に位
置している。そして、ある場合には、図10(b)に示
すように、出力リード線303aを溝部105dおよび
105bを通過させるとともに出力リード線303bを
溝部105aおよび105cを通過させることによって
出力リード線303aおよび303bを交差するように
支持する。また他の場合には、図10(a)に示すよう
に、出力リード線303aを溝部105dおよび105
cを通過させるとともに出力リード線303bを溝部1
05aおよび105bを通過させることによって出力リ
ード線303aおよび303bをそれぞれV字またはU
字状に曲げて支持する。
【0029】前述したように、従来技術によれば、棟段
数が一段変わる毎に、極性の方向が異なる2種類の太陽
電池モジュールを用意するか、あるいは延長線を使用す
る必要がある。これに対し、電線支持・方向決定部材1
01を使用すれば、正極と負極で独立した端子箱304
からそれぞれ導出された出力リード線303aおよび3
03bを、容易に固定し、図10(a)および(b)の
ように、出力リード線303aおよび303bを取り出
す端面を変えることにより、極性の方向が違う2種類の
太陽電池モジュールを形成することができる。
【0030】次に、太陽電池モジュール、太陽電池モジ
ュールの裏面補強材、端子箱、出力リード線、コネク
タ、ならびに太陽電池モジュールの折り曲げ方法、下地
材、取り付け部材、および電線支持・方向決定部材につ
いて説明する。
【0031】(太陽電池モジュール)独立した正極と負
極について別々の端子箱を有するものであること以外
は、太陽電池モジュールに特に限定はないが、その光起
電力素子としては、シリコン半導体を用いたものとし
て、単結晶シリコン太陽電池、多結晶シリコン太陽電
池、アモルファスシリコン太陽電池などが使用でき、化
合物半導体を用いたものとして、III−V族化合物太陽
電池、II−VI族化合物太陽電池、I−III−VI族化合物
太陽電池などが使用できる。
【0032】太陽電池モジュールとして好ましいのはア
モルファスシリコン太陽電池を使用した太陽電池モジュ
ールであり、その表面保護材に耐候性透明フィルムを用
い、かつ裏面補強材に金属屋根に使用されるような金属
鋼板を用いたものである。この太陽電池モジュールは、
例えば、折版形状、瓦棒形状、または横葺き形状に成形
することができる。
【0033】アモルファスシリコン太陽電池は、フィル
ム基板や導電性基板上に薄膜で形成することができるた
め、太陽電池自体を軽量にすることが可能であり、建材
として使用する際に有効である。特に、導電性基板を基
板に用いたアモルファスシリコン太陽電池は、構造的な
強度が強く、しかも可曲性を有するため、形状自由度が
高く、いろいろな屋根形状や壁形状に対応することがで
きる。
【0034】使用できる太陽電池モジュールは正極と負
極が独立していて、別々の端子箱を有するものであり、
各端子箱からは電気的出力を取り出すための出力リード
線が導出されている。出力リード線の導出方向は、太陽
電池モジュールの折り曲げ加工における作業性のため
に、例えばローラ成型機の搬送方向に平行であることが
好ましいが、搬送用ローラ間に入る寸法に収まっていれ
ば、いずれの向きに導出することもできる。
【0035】(裏面補強材)太陽電池モジュールの裏面
補強材については特に限定はないが、機械的強度を増
し、温度変化による歪や反りを防止するためには、強化
ガラスやフレーム、金属鋼板などが用いられる。材質と
しては、例えばアルミニウム、ステンレス等の他に、亜
鉛メッキ鋼板、ガルバリウム鋼板などのメッキ鋼板、チ
タン、ステンレス鋼板、カーボンファイバ、FRP(ガ
ラス繊維強化プラスチック)、セラミック、ポリカーボ
ネート等を使用できるが、これらに限られたものではな
い。ガラス、テドラ/Al/テドラ等も使用することが
できる。裏面補強材の表面は、必要に応じて陽極酸化処
理あるいはポリエステル樹脂、アクリル樹脂等で樹脂コ
ーティングしてあることが好ましい。
【0036】金属屋根材一体型太陽電池モジュールの場
合は、接着された樹脂や最表面被覆材といっしょに金属
鋼板、すなわち裏面補強材を折り曲げ加工することによ
って太陽電池モジュールを一般の金属屋根材と同じ形状
にすることにより、一般の金属屋根材と同様に扱うこと
ができる。
【0037】(端子箱)端子箱としては、耐熱性、耐湿
性、耐水性、電気絶縁性、耐寒性、耐油性、耐候性、耐
衝撃性等に優れたものが好ましい。また、接着剤との接
着性が良い材質のものが好ましい。これらの要素を考慮
にいれると、端子箱を構成する材料としてはプラスチッ
クが好ましく、さらに難燃性などを考慮すると、難燃性
プラスチックやセラミックスなどが好ましい。例えばプ
ラスチックとしては、ポリカーボネート、ポリアミド、
ポリアセタール、変性PPO(PPE)、ポリエステ
ル、ポリアリレート、不飽和ポリエステル、フェノール
樹脂、エポキシ樹脂、ポリブチレンテレフタレート、ナ
イロンなどの樹脂や、エンジニアリング・プラスチック
等がある。また、ABS樹脂、ポリプロピレン、ポリ塩
化ビニルなどの熱可塑性プラスチックも使うことができ
る。また、耐紫外線性向上のためには、顔料としてカー
ボンブラックを用いるか、あるいは紫外線を吸収する樹
脂塗料を表面に塗布することが好ましい。
【0038】(出力リード線)出力リード線は、ケーブ
ル構造のものが望ましいが、絶縁電線も使用できる。特
に可撓性の点では、優れたものが好ましい。また使用環
境に応じて、耐熱性、耐寒性、機械的強度、電気絶縁
性、耐水性、耐油性、耐摩耗性、耐酸性、耐アルカリ性
等を満足する電線が使用できる。
【0039】具体的には、JIS C 3605規格の
600Vポリエチレンケーブル(EV、EE、CV、C
E)、JIS C 3621規格の600VEPゴム絶
縁ケーブル(PN・PV)、JIS C 3342規格
の600Vビニル絶縁ビニルシース(平形)ケーブル
(VVR、VVF)、JIS C 3327規格の1
種、2種、3種または4種ゴム絶縁ゴムキャブタイヤケ
ーブル(1CT、2CT、3CT、4CT)、JIS
C 3327規格の2種、3種または4種ゴム絶縁クロ
ロプレンキャブタイヤケーブル(2RNCT、3RNC
T、4RNCT)、JIS C 3327規格の2種、
3種または4種EPゴム絶縁クロロプレンキャブタイヤ
ケーブル(2PNCT、3PNCT、4PNCT)ある
いはJISC 3312規格のビニル絶縁ビニルキャブ
タイヤケーブルなどを使用することができる。
【0040】(コネクタ)出力リード線に取り付けられ
るコネクタの材料や形状に特に限定はないが、耐熱性、
耐湿性、耐水性、電気絶縁性、耐寒性、耐油性、耐候
性、機械的強度、防水性等に優れたものが好ましい。例
えば、材料としては、塩化ビニル、ポリエチレン樹脂、
ポリアミド樹脂、フッ化ビニリデン樹脂,クロロプレン
ゴム、エチレンプロピレンゴム、シリコン樹脂、フッ素
樹脂、変性PPO、変性PPE、ナイロン、ポリカーボ
ネート、ポリブチレンテレフタレート、ポリプロピレ
ン、エチレンプロピレンゴムとポリプロピレンの共重合
体などを用いることができる。
【0041】(太陽電池モジュールの折り曲げ方法)太
陽電池モジュールの曲げ方法としては特に限定は無く、
折り曲げ機、ローラーフォーマ、プレスなどが使用でき
る。ただし、太陽電池モジュールの表面がフッ素樹脂フ
ィルムのような耐候性フィルムであり、傷がつき易い場
合には、太陽電池モジュールを折り曲げる曲げ機の型と
しては、太陽電池モジュールの表面に傷が付きにくい材
質のものを使用するのが好ましい。例えば、ウレタン樹
脂のような軟質型の上に太陽電池モジュールの耐候性フ
ィルム面を置き、裏面補強材に刃をあてて力を加えるこ
とによって折り曲げることができる。また、耐候性フィ
ルム面に刃をあてる場合には、刃先が3R以上であるこ
とが好ましい。
【0042】(下地材)建造物に屋根、壁などを設置す
るために設けられ、また、要求される性能を考慮する
と、下地材としては、施工時の人間の歩行に対して局部
的荷重に耐えることができ、耐水性、耐熱性、断熱性等
を有するものが好ましい。例えば木材、モルタル、セメ
ント、断熱材などが用いられる。
【0043】また、多くの場合には防水、断熱などの目
的で、アスファルト系樹脂ルーフィング、塩化ビニル系
樹脂ルーフィング、ポリエステル系樹脂ルーフィング、
ポリスチレン系樹脂断熱材、ポリウレタン系樹脂断熱材
などの屋根下葺材や断熱材を合わせて施工することが多
い。
【0044】(取り付け部材)太陽電池モジュールを構
造材、屋根野地板などに取り付けるための部材について
は特に限定はなく、ねじ、ボルト、ナット、釘、ステー
プル、タッピンねじ、ちょうボルト、ちょうナット、吊
り子などが使用できる。ただし、防錆性、耐候性などを
考慮すれば、適当な表面処理を施したものが好ましい。
表面処理の種類としては、銅、ニッケル、クロム、黒色
クロム、黒色ニッケル、錫合金、銅合金、金、金合金、
銀、ユニクロ、クロメート、亜鉛、カドミウム、無電解
ニッケル、工業用硬質クロム、錫などのメッキから選択
することができる。
【0045】後述する図8の例において取付け部として
用いられている吊り子は曲げ加工されており、屋根材の
曲げ加工部と組み合わさることにより屋根材を機械的に
固定(保持)しているが、特に曲げ形状は問わない。違
う形状の例として、断面がH状の鋼材である屋根固定部
材上に、折り曲げ加工がなされていない屋根材を配置し
て、屋根固定部材と屋根材の重なり合った部分をビス打
ちすることにより固定するもの等が可能である。
【0046】(電線支持・方向決定部材)電線支持・方
向決定部材は、端子箱から導出された出力リード線が太
陽電池モジュールのいずれの端面から取り出されるかを
決めるとともに、出力リード線が無理な曲率半径で曲げ
られることを防ぐ役割をする。電線支持・方向決定部材
に対しては、端子箱ほどの耐環境性、電気絶縁性、機械
的強度などは要求されないが、これらの特性が優れてい
るに超したことはない。また、接着剤あるいは粘着剤と
の接着性が良い材質のものが好ましい。
【0047】これらの要素を考慮にいれると、電線支持
・方向決定部材を構成する材料としてはプラスチックが
好ましく、離燃性などを考えると、難燃性プラスチック
やセラミックスが好ましい。例えば、プラスチックとし
ては、ポリカーボネート、ポリアミド、ポリアセター
ル、変性PPO(PPE)、ポリエステル、ポリアリレ
ート、不飽和ポリエステル、フェノール樹脂、エポキシ
樹脂、ポリブチレンテレフタレート、ナイロンなどの樹
脂、エンジニアリング・プラスチック等がある。また、
ABS樹脂、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニルなどの熱
可塑性プラスチックも使うことができる。また、耐紫外
線性向上のために、顔料としてカーボンブラックを用い
ることや、紫外線を吸収する樹脂塗料を表面に塗布する
ことが好ましい。
【0048】電線支持・方向決定部材の形状は必要最低
限の構成要件以外は自由であり、その台部の形状として
は、長方形の他に、円形、楕円形、ひし形、四角形など
の任意の形状を用いることができる。また、溝部の大き
さ、突部の形状および高さならびに突起部の形状および
大きさは、電線の形状、外径などにより任意に決定する
ことができる。
【0049】電線支持・方向決定部材の湾曲部の曲率半
径は、15D/2(D:ケーブル外径(mm))より大
きいことが好ましい。これは、ゴムやプラスチックの電
線が極度に屈曲することにより電気的性能が低下するこ
とを防ぐための一般的に定められた値(単心、非分割導
体、遮蔽なしの場合)が8Dであり、出力リード線がそ
の値以下で屈曲されることを防ぐために決定される値で
ある。
【0050】
【実施例】以下、実施例に基づき本発明を詳細に説明す
るが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではな
い。
【0051】(実施例1)図7は本発明の第1の実施例
に係る太陽電池モジュールの断面図である。図3はこの
太陽電池モジュールの概略を示す斜視図である。図8は
この太陽電池モジュールの設置例を示す。図7に示すよ
うに、この太陽電池モジュール301は、表面の耐候性
フィルム702としてETFE(エチレンテトラフルオ
ロエチレン)を使用し、裏面補強材703としてポリエ
ステル樹脂コートされた鋼板を用いて作成されたもので
ある。
【0052】太陽電池モジュール301を作成するに
は、まず、裏面補強材703、充填材704、太陽電池
素子706、充填材704および耐候性フィルム702
をこの順に積層する。そして、真空ラミネータを用い
て、150℃で充填材704を溶融させることにより、
太陽電池素子706を裏面補強材703および耐候性フ
ィルム702で樹脂封止する。このとき、裏面補強材7
03としてはポリエステル樹脂コートされた鋼板(0.
4mm厚)、充填材704としてはEVA(エチレン−
酢酸ビニル共重合ポリマ−耐候性グレード)、耐候性フ
ィルム702としてはETFE(エチレンテトラフルオ
ロエチレン)が使用される。ただし、ポリエステル樹脂
コートされた鋼板は長方形のものであり、その中心線上
には端子取り出しのためにφ15mmの穴があらかじめ
開けられている。この穴の位置は、太陽電池素子706
の電極取出し部708の位置に対応している。
【0053】次に、電極取出し部708上の充填材70
4部分を、カッタナイフ等でくりぬき、電極取出し部7
08をむき出しにしてから、電極取り出し部708に、
あらかじめ一端の絶縁被覆を約5mm剥がしておいた内
部リード線を半田付けする。そしてその上から、所定量
の接着剤を塗布した端子箱304を押し付けて24時間
乾燥させることにより端子箱304を取り付ける。
【0054】次に、出力リード線として長さ1mのコネ
クタ付きCVケーブル303aおよび303bを、端子
箱304内部で電気的に接続する。そして、裏面補強材
703の長手方向の中心位置に、電線支持・方向決定部
材101を取り付ける。さらに、太陽電池モジュールの
長辺の端部を折り曲げ機で折り曲げることにより、図3
に示すような軒側係合部306と棟側係合部307を形
成する。これにより横葺き屋根状太陽電池モジュール3
01が完成する。
【0055】次に、横葺き屋根状太陽電池モジュール3
01を屋根上に設置する手順について説明する。今、図
8に示すように、下地材802上に横葺き屋根状太陽電
池モジュール301が複数枚既に敷設され、下地材80
2と横葺き屋根状太陽電池モジュール301との間の空
間部803に、隣接する横葺き屋根状太陽電池モジュー
ル301を電気的に接続するための出力リード線303
aおよび303bを通し、横葺き屋根ユニットが構成さ
れているとする。
【0056】この状態において、これらの横葺き屋根状
太陽電池モジュール301のうち最後に施設したもの3
01pの隣に横葺き屋根状太陽電池モジュール301q
を設置する。すなわちまず、太陽電池モジュール301
pの出力取出し部に接続されたCVケーブル303a
を、太陽電池モジュール301pの右端面809aから
外側に引き出しておいて、横葺き太陽電池付き屋根板3
01qの出力取出し部に接続されたCVケーブル303
bに接続し、その接続部あるいはCVケーブル303a
および303bを、太陽電池モジュール301pおよび
301qと下地材802との間の空間に押し込みなが
ら、太陽電池モジュール301qの軒側係合部306
を、軒側に隣接する太陽電池モジュール301の棟側係
合部307と係合させ、太陽電池モジュール301qを
仮固定する。このとき、太陽電池モジュール301qの
CVケーブル303aおよび303bは、右端面809
aからマイナス極コネクタを有するCVケーブル303
a、左端面809bからプラス極コネクタを有するCV
ケーブル303bを引き出すことができるように、電線
支持・方向決定部材101によってあらかじめ支持され
ている。
【0057】太陽電池モジュール301qの仮固定後、
さらに、太陽電池モジュール301qの棟側係合部30
7を吊り子によって固定することにより、太陽電池モジ
ュール301qの設置が完了する。なお、この場合、屋
根としての防水を確保するために、太陽電池モジュール
間の母屋方向の継ぎ目部分に、継ぎ手用水切り板813
を用いている。
【0058】次に、CVケーブル303aおよび303
bの支持および固定方法について説明する。各太陽電池
モジュール301において、CVケーブル303aおよ
び303bは電線支持・方向決定部材101の4つの突
部103により形成される4つの溝部105(105a
〜105d)の各々に対して一度挿通され、図10
(a)あるいは(b)に示すように支持および固定され
る。図10(a)の場合には、プラス側のCVケーブル
303bは、溝部105aおよび105bに嵌挿され、
太陽電池モジュール301の端面から引き出される。ま
た、マイナス側のCVケーブル303aは溝部105d
および105cに嵌挿され、太陽電池モジュール300
1の端面から引き出される。図10(b)では、プラス
側のCVケーブル303bは溝部105aおよび105
cに嵌挿され、太陽電池モジュール301の端面から引
き出される。また、マイナス側のCVケーブル303a
は溝部105dおよび105bに嵌挿され、太陽電池モ
ジュール301の端面から引き出される。
【0059】このように、容易に太陽電池モジュール3
01の出力リード線303の取り出し方向を決めること
ができる。そして、この作業と上述の設置作業を繰り返
すことにより、太陽電池モジュール301を所定の枚数
分、母屋方向に接続していくことができる。
【0060】その場合、太陽電池モジュール301の長
手方向の中心位置に電線支持・方向決定部材101が取
り付けられているため、太陽電池モジュール301の両
端辺から取り出される出力リード線303の長さをほぼ
一定とすることができ、同様の作業で接続を行っていく
ことができるため、効率良く作業が行われる。
【0061】また、電線支持・方向決定部材101の太
陽電池モジュール301への取り付けは、接着剤と粘着
材の双方を用いて行っている。これにより、電線支持・
方向決定部材101を強固に固定し、かつ野地板と太陽
電池モジュール301間の狭い空間に収めることができ
る。この場合、粘着材により、突発的なリード線303
の引張りなどの衝撃力に耐えることができる。また、接
着剤により、低温、高温、高湿などの過酷な環境条件に
よって部材が剥がれ落ちるのを防ぐことができる。
【0062】図8の状態よりさらに棟方向に太陽電池モ
ジュール301を設置していく場合には、さらに一段棟
側の太陽電池モジュール301の端子方向を、その一段
軒側の太陽電池モジュール301と逆にするため、右端
面809aからCVケーブル303bのプラス極コネク
タを取り出し、左端面からCVケーブル303aのマイ
ナス極コネクタを取り出すようにする。したがって、こ
のようにコネクタを取り出すことができるように、設置
する直前に各太陽電池モジュール301のCVケーブル
303aおよび303bを電線支持・方向決定部材10
1に固定しておく。このようにして、母屋方向に隣接す
る各太陽電池モジュール301を順次設置していく。
【0063】このようにして太陽電池モジュール301
を所望の枚数設置した後、延長ケーブルによってインバ
ータや接続箱に接続することにより、所望の電力を得る
ことができる。
【0064】本実施例によれば、コネクタ付きCVケー
ブル303aおよび303bを容易に支持して固定し、
かつその取り出し方向を定めることができるため、屋根
上などの設置現場での作業の煩雑さを軽減することがで
きる。また、出力リード線303aおよび303bの曲
げ半径を所望の値以上に制限することができるため、太
陽電池モジュール301の信頼性を向上させることがで
きる。また、太陽電池モジュール301として、極性方
向別に2種類のものを作製して管理する必要が無くな
り、製造コストおよび管理コストを低減させることがで
きる。
【0065】(実施例2)図9は本発明の第2の実施例
に係る太陽電池モジュールを用いた太陽電池アレイを設
置する様子を示す。この例では、瓦棒屋根状太陽電池モ
ジュール901を使用している。
【0066】太陽電池モジュール901の設置に際して
は、同図に示すように、スペーサ902と芯木903で
構成した段差の上に太陽電池モジュール901を仮固定
し、太陽電池モジュール901の垂上部904を釘90
5により固定する。そして、既に設置した太陽電池モジ
ュール901pに隣接する太陽電池モジュール901q
を設置する場合には、太陽電池モジュール901pの出
力取出し部に接続されたコネクタ付き出力リード線90
7aを太陽電池モジュール901pの端面908から外
側に引き出しておき、これに対して、太陽電池モジュー
ル901qの出力取出し部から取り出されたコネクタ付
き出力リード線907bを接続し、その接続部あるいは
電線を、太陽電池モジュール901pおよび901qと
屋根下地材910との間に押し込みながら、太陽電池モ
ジュール901qを、スペーサ902と芯木903で構
成した段差の上に仮固定し、太陽電池モジュール901
qの垂上部904を釘により固定する。
【0067】このとき、防水を確保するために、棟方向
に隣接する太陽電池モジュール901qを、太陽電池モ
ジュール901pの端部に対し、コーキング剤あるいは
高分子弾性材を介して一部重畳させる。また、コネクタ
付きCVケーブル303aおよび303bは、太陽電池
モジュール901qの棟側からマイナス極コネクタ、軒
側からプラス極コネクタを引き出すことができるよう
に、電線支持・方向決定部材912によってあらかじめ
支持しておく。電線支持・方向決定部材912は図1の
電線支持・方向決定部材101と同様のものである。
【0068】この作業を繰り返すことにより、太陽電池
モジュール901を所定の枚数分、棟方向に接続するこ
とができる。
【0069】さらに母屋方向にも太陽電池モジュール9
01を設置していく場合には、太陽電池モジュール90
1の端子方向を一段前の太陽電池モジュール901と逆
にするために、棟側からプラス極コネクタ、軒側からマ
イナス極コネクタを取り出すようにする。すなわち、こ
の向きにコネクタ付きCVケーブル303aおよび30
3bを取り出すことができるように、太陽電池モジュー
ル901を設置する直前に、各コネクタ付きCVケーブ
ル303aおよび303bを電線支持・方向決定部材9
12に固定しておく。
【0070】以上の作業を繰り返して、太陽電池モジュ
ール901の所定枚数の設置および接続を終了すると、
さらに延長ケーブルによってインバータや接続箱に接続
することにより、所望の電力を得ることができる。
【0071】本実施例によれば、出力リード線907a
および907bを容易に支持および固定して、出力リー
ド線907aおよび907bを取り出す向きを定めるこ
とができるため、屋根上などの設置現場での作業の煩雑
さを軽減することができる。また、出力リード線907
aおよび907bの曲げ半径を所望の値以上に制限する
ことができるため、太陽電池モジュール901の信頼性
を向上させることができる。さらに、太陽電池モジュー
ル901として、極性方向別に2種類を作製して管理す
る必要を無くし、製造コストおよび管理コストを低減さ
せることができる。
【0072】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、次
のような効果が得られる。 (1)太陽電池モジュールを極性方向に応じて2種類用
意する手間を省くことができ、屋根上などの設置現場で
の作業の煩雑さを軽減することができる。
【0073】(2)出力リード線を取り出す向きが定ま
るため、作業性を向上させることができる。
【0074】(3)出力リード線の曲げ半径を所望の値
以上となるように制限することができるため、太陽電池
モジュールの信頼性を向上させることができる。
【0075】(4)太陽電池モジュールを極性方向別に
2種類作製して管理する必要を無くし、製造および管理
の手間を軽減することができる。
【0076】(5)太陽電池モジュールを極性方向別に
2種類を作製して管理する必要が無くなるため、製造お
よび管理コストを低減させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態に係る電線支持・方向決
定部材の概略を示す斜視図である。
【図2】 図1のX−Y断面図である。
【図3】 図7の太陽電池モジュールの斜視図である。
【図4】 従来例に係る横葺き屋根状太陽電池モジュー
ルを敷設する様子を示す図である。
【図5】 従来例の問題点を示す図である。
【図6】 従来例の問題点を示す別の図である。
【図7】 本発明の第1の実施例に係る電線支持・方向
決定部材を取着した太陽電池モジュールの断面図であ
る。
【図8】 図7の太陽電池モジュールの設置例を示す図
である。
【図9】 本発明の第2の実施例に係る太陽電池モジュ
ールの設置例を示す図である。
【図10】 図3の太陽電池モジュールにおいて出力リ
ード線の取出し方向を決定する様子を示す図である。
【符号の説明】
101:電線支持・方向決定部材、102:長方形の台
部、103:突部、104:湾曲部、105(105a
〜105d):溝部、206:突起部、301:太陽電
池モジュール、303:出力リード線、303a,30
3b:コネクタ付きCVケーブル、304:端子箱、3
05:コネクタ、306:軒側係合部、307:棟側係
合部、401:横葺き屋根状太陽電池モジュール、40
2:下地材、403:空間部、404:隣接する横葺き
屋根状太陽電池モジュール、405:配線材、406:
軒側に隣接する横葺き屋根状太陽電池モジュール、40
7,408:コネクタ付き出力リード線、409:端
面、410:軒側に隣接する横葺き屋根状太陽電池モジ
ュールの棟側係合部、411:隣接する横葺き屋根状太
陽電池モジュールの棟側係合部、412:隣接する横葺
き屋根状太陽電池モジュールの軒側係合部、413:継
ぎ手用水切り板、501:太陽電池モジュール、50
2:一段棟側の太陽電池モジュール、601:太陽電池
モジュール、602:延長線、603:コネクタ接続
部、702:耐候性フィルム、703:裏面補強材、7
04:充填材、706:太陽電池素子、708:電極取
り出し部、802:下地材、803:空間部、809
a:右端面,809b:左端面、813:継ぎ手用水切
り板、901,901p,901q:太陽電池モジュー
ル、902:スペーサー、903:芯木、904:垂上
部、905:釘、907a,907b:コネクタ付き出
力リード線、908:端面、910:屋根下地材、91
2:電線支持・方向決定部材。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 真鍋 直規 東京都大田区下丸子3丁目30番2号キヤノ ン株式会社内 Fターム(参考) 5F051 BA03 JA02 JA08 JA09

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電線が導出される装置に取り付けられ、
    前記電線を支持してその導出方向を決定する部材であっ
    て、台部と、この台部の上に、前記電線を間に支持して
    前記導出方向の決定を行うための4つの突部とを備え、
    前記突部のうち少なくとも2つが、前記電線を曲げて支
    持し得るようにする湾曲部を有することを特徴とする電
    線支持・方向決定部材。
  2. 【請求項2】 前記突部の側壁の一部に、前記電線を前
    記突部間において保持しておくための突起部を有するこ
    とを特徴とする電線支持・方向決定部材。
  3. 【請求項3】 前記4つの突部は一軸を囲むように配置
    され、各隣接する突部間で第1〜第4の4つの溝部を形
    成しており、前記第1および第3溝部ならびに第2およ
    び第4溝部はそれぞれほぼ一直線上に位置しており、あ
    る場合には、前記装置から導出される2本の電線のうち
    一方を前記第1および第3溝部を通過させるとともに他
    方を前記第2および第4溝部を通過させることによって
    前記2本の電線を前記一軸上で交差するように支持し、
    また他の場合には、前記2本の電線のうち一方を前記第
    1および第2溝部を通過させるとともに他方を前記第3
    および第4溝部を通過させることによって各電線をV字
    またはU字状に曲げて支持するものであることを特徴と
    する請求項1または2に記載の電線支持・方向決定部
    材。
  4. 【請求項4】 太陽電池素子と、この太陽電池素子に接
    続された出力リード線と、前記太陽電池素子と出力リー
    ド線との正極側および負極側の接続部分にそれぞれ独立
    して配置された2つの端子箱と、各出力リード線の先端
    に取り付けられたコネクタと、モジュールの裏面を補強
    している裏面補強材とを備え、各出力リード線はそれが
    引き出されている前記端子箱とは反対側に位置するモジ
    ュール端部から取り出されることが可能な長さを有し、
    かつ前記裏面補強材上には、前記出力リード線を支持し
    てそれらの導出方向を決定するための、請求項1〜3の
    いずれかの電線支持・方向決定部材が取り付けられてい
    ることを特徴とする太陽電池モジュール。
  5. 【請求項5】 前記電線支持・方向決定部材の4つの突
    部により4つの溝部が形成されており、各出力リード線
    は少なくとも1つの前記溝部に挿通されていることを特
    徴とする請求項4に記載の太陽電池モジュール。
  6. 【請求項6】 前記電線支持・方向決定部材は、モジュ
    ールの長手方向の中心線上に取り付けられていることを
    特徴とする請求項4または5に記載の太陽電池モジュー
    ル。
  7. 【請求項7】 前記電線支持・方向決定部材は接着剤も
    しくは粘着材またはそれら双方により取り付けられてい
    ることを特徴とする請求項4〜6のいずれか1項に記載
    の太陽電池モジュール。
  8. 【請求項8】 建材一体型であることを特徴とする請求
    項4〜7のいずれか1項に記載の太陽電池モジュール。
  9. 【請求項9】 請求項4〜8のいずれかの太陽電池モジ
    ュールを複数枚敷設して構成したことを特徴とする太陽
    電池アレイ。
  10. 【請求項10】 請求項9の太陽電池アレイを、その出
    力を制御するインバータまたは接続箱に接続して構成し
    たことを特徴とする太陽光発電装置。
  11. 【請求項11】 請求項9の太陽電池アレイを、インバ
    ータを介して系統に連系して構成したことを特徴とする
    太陽光発電装置。
  12. 【請求項12】 モジュールの長手方向のほぼ中心に請
    求項1〜3のいずれかの電線支持・方向決定部材が取り
    付けられている太陽電池モジュールの設置方法であっ
    て、前記太陽電池モジュールからの各出力リード線を、
    前記太陽電池モジュールの所望の端部から取り出すこと
    ができるように前記電線支持・方向決定部材により支持
    あるいは固定する工程と、前記太陽電池モジュールの前
    記所望の端部から各出力リード線を取り出し、隣接する
    他の同様の太陽電池モジュールの出力リード線に接続す
    る工程とを具備することを特徴とする太陽電池モジュー
    ルの設置方法。
  13. 【請求項13】 前記太陽電池モジュールは、太陽電池
    素子と、この太陽電池素子に接続された前記出力リード
    線と、前記太陽電池素子と出力リード線との正極側およ
    び負極側の接続部分にそれぞれ独立して配置された2つ
    の端子箱と、各出力リード線の先端に取り付けられたコ
    ネクタとを有することを特徴とする請求項12に記載の
    太陽電池モジュールの設置方法。
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