JP2001311971A - 光導波路デバイス - Google Patents

光導波路デバイス

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JP2001311971A
JP2001311971A JP2000132582A JP2000132582A JP2001311971A JP 2001311971 A JP2001311971 A JP 2001311971A JP 2000132582 A JP2000132582 A JP 2000132582A JP 2000132582 A JP2000132582 A JP 2000132582A JP 2001311971 A JP2001311971 A JP 2001311971A
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optical
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Tapuriya Rooshan
タプリヤ ローシャン
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  • Optical Integrated Circuits (AREA)
  • Optical Modulation, Optical Deflection, Nonlinear Optics, Optical Demodulation, Optical Logic Elements (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】デバイス設計の自由度が高く、安価に製造する
ことができ、且つ出力ビームの形状を最適化することに
より高い結合効率で出力結合を行うことかできる光導波
路デバイスを提供する。 【解決手段】EO偏向器10は、下部電極としての導電
性基板12、薄膜光導波路14、導波形レンズ16、上
部電極18Aと18B、及び出力用光学素子としての出
射用直角プリズム20を備えている。出射用直角プリズ
ム20は、支持体22A、22Bによりその底面の入射
側端部が所定高さに持ち上げられて、プリズム底面と薄
膜光導波路14の表面との間に、光伝搬方向に向かって
厚さがテーパ状に減少する空気層24が形成されてい
る。このテーパ状の空気層により、伝達関数P(Sk
の値が変化し、出射用直角プリズム20からの出力ビー
ムが光ファイバとの結合に好適な形状に補正される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光導波路デバイス
に関し、特に、光導波路内の光ビームを所定方向に出力
する出力用光学素子を備え、光インタコネクションにお
いて、光スイッチとして使用することができる光導波路
デバイス(光スイッチング・システム)に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】次世代
のデータリンクを構築するために、より高速の交換器と
ネットワークの開発が重要な課題となっている。光通信
の分野では、波長分割多重(WDM)と時分割多重(T
DM)とを適宜組合せることによりテラビットのビット
レートでの伝送が実用化されつつあるが、実際の伝送速
度は伝送路のスイッチング速度により決まってしまう。
このため全光学スイッチ及び電気光学スイッチを作製す
るための研究に力が注がれている。全光学スイッチは優
れたスイッチング速度を示すが、従来のネットワーク・
ルータの構成では全光学スイッチをそのまま適用するこ
とはできない。これに対し電気光学スイッチは適度な伝
送速度を有しており、そのまま適用することができる。
【0003】電気光学スイッチは、電気光学材料に電圧
を印加すると屈折率変化が生じるという電気光学効果を
利用している。例えば、梨本等によりAppl.Phy.Lett,Vo
l.74,No.19,pp2761-2763(1999)に開示された電気光学ス
イッチは、平面状の光導波路構造の上に所定形状で形成
された電極に電圧を印加することにより、光導波路材料
内の光信号を所望の出射角度で偏向させることができ
る。これら電気光学効果を利用した光導波路デバイス
(以下「EOデバイス」と称する)は、ファイバアレイ
を用いた光クロスコネクトと結び付くことにより、高速
の光インタコネクションとして有望である。
【0004】また、上述のEOデバイスでは、シングル
モードでの動作を保証するために光導波路の層厚を非常
に薄くしなければならない(通常2〜4μmのオー
ダ)。これに対し、シングルモードファイバ(SMF)
は、直径9μmのコアを有しているので、SMFの入力
端からEOデバイスへの光信号の入力結合とEOデバイ
スからSMFの出力端への光信号の出力結合とにおい
て、実用上の問題が発生する。
【0005】ここで、EOデバイスを用いた光スイッチ
ングシステムには、以下に示す(a)〜(c)の3つの
条件が必要となる。 (a)設計の自由度を高めるために、SMFの入力端か
らEOデバイスへの光信号の入力結合とEOデバイスか
らSMFの出力端への光信号の出力結合とが独立に行わ
れるようにする。 (b)コストを低減するために、光導波路の出力結合側
において、光導波路形成工程の他に製造工程が増加する
のを避けるべきである。 (c)出力ビームを出力結合側のファイバチャンネルア
レイに最適に結合するために、出力結合器はビーム形状
補正手段を備えるべきである。
【0006】SMFの入力端からEOデバイスへの光信
号の入力結合は、従来の端面結合の技術を用いて容易に
行なうことができる。しかしながら、薄膜光導波路の基
本的な性質により、光ビームの出力結合には特別な光学
的受動デバイスが必要とされる。一般的な出力結合の方
法は、グレーティング結合とプリズム結合の2つであ
る。
【0007】グレーティング結合は、デバイス内に形成
されたグレーティングを用いて出力結合を行うものであ
り、回折次数が高くなるに従って回折効率が低下する。
これに対し砂川等の米国特許5,315,676号明細
書に記載された所定形状に設計されたグレーティングに
よれば、高い光学効率が得られると同時に出力される光
ビームのプロファイルを変えることが可能である。しか
しながら、この砂川等の方法では、光導波路内での光ビ
ームの伝搬方向に屈折率の変調が徐々に増加するグレー
ティング構造を作製しなければならず、条件(b)を満
たさない。
【0008】一方、プリズム結合器は100%の光学効
率を有しており、EOデバイスに対し他の製造工程を付
加するものではない。しかしながら、プリズム結合器に
は、出力ビームのビームプロファイルが指数関数的であ
るという根本的な不利益がある。このビームプロファイ
ルをSMFの出力端へ出力結合すると、クロストークや
結合効率の低下を招くので好ましくない。このため何ら
かのビーム形状補正が必要となる。
【0009】これに対し横森等は米国特許5,095,
389号明細書において、光学ピックアップ等への応用
のために、半導体レーザにより出射される楕円状のビー
ムを真円状にする機構を提案している。そのメカニズム
は、入力結合と出力結合の両方に同じプリズムを使用し
なければならず、プリズムギャップ界面での内部全反射
を利用すると同時に、光導波路内での光学的結合を利用
している。このためこの機構を適用するに当たっては、
内部全反射と光学的結合の両方を同時にサポートするギ
ャップ部材の選択と特別な製造工程が必要となる他、入
出力に同じプリズムを用いることによりEOデバイスの
システム設計の自由度が低下するという問題がある。以
上の観点から、米国特許5,095,389号明細書に
記載された横森等の提案は、前記の条件(a)及び
(b)を満たしていない。
【0010】また、米国特許5,095,389号明細
書には、ギャップ部材に傾斜を導入することにより、出
力ビームの電界分布が変更され得ることに言及してい
る。これは有用な特徴であるが、プリズム表面と光導波
路材料とに密着し且つ層厚が変化するギャップ部材の連
続層が必要になるので、製造工程が非常に複雑になる。
この方法では複雑な製造工程が必要であり、コストの増
加を避けることができない。
【0011】他のビーム形状補正方法として、エッチン
グにより光導波路にホログラフィックパターンを直接形
成して真円のビームプロファイルを形成する方法が開示
されているが、この方法においても製造工程の増加と設
計上の制約という問題がある。
【0012】本発明は上記従来技術の問題点に鑑み成さ
れたものであり、本発明の目的は、デバイス設計の自由
度が高く、安価に製造することができ、且つ出力ビーム
の形状を最適化することにより高い結合効率で出力結合
を行うことかできる光導波路デバイスを提供することに
ある。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1に記載の光導波路デバイスは、基板上に形
成された電気光学効果を有する光導波路と、前記光導波
路上に配置され、前記光導波路の光伝搬方向に向かって
厚さがテーパ状に減少するようにした前記光導波路より
屈折率が低い低屈折率領域と、前記低屈折率領域上に配
置され、前記光導波路から低屈折率領域を介して入射さ
れた光ビームを所定方向に出力する出力用光学素子と、
を含んで構成したことを特徴とする。
【0014】請求項1に記載の光導波路デバイスは、基
板上に形成された電気光学効果を有する光導波路を備え
ており、この光導波路上に配置された低屈折率領域は、
光導波路より屈折率が低く、光導波路の光伝搬方向に向
かって厚さがテーパ状に減少するように構成されてい
る。この低屈折率領域上に配置された出力用光学素子
は、光導波路から低屈折率領域を介して入射された光ビ
ームを所定方向に出力する。
【0015】本発明では、光導波路の光伝搬方向に向か
って厚さがテーパ状に減少するように構成した低屈折率
領域を設けたことにより、出力ビームの形状を最適化す
ることができ、高い結合効率で出力結合を行うことかで
きる。また、ビーム形状補正のために複雑な構造を形成
する必要がないので、デバイス設計の自由度が高く、光
導波路デバイスを安価に製造することができる。
【0016】請求項2に記載の光導波路デバイスは、請
求項1に記載の発明において、前記出力用光学素子の屈
折率を、前記光導波路の屈折率より高くしたことを特徴
とする。
【0017】請求項3に記載の光導波路デバイスは、請
求項1または2に記載の発明において、前記低屈折率領
域のテーパ長をc、前記低屈折率領域の最大厚さをrと
したとき、r/cの値が2×10-5〜2.5×10-4
範囲にあることを特徴とする。
【0018】請求項4に記載の光導波路デバイスは、請
求項1〜3のいずれか1項に記載の発明において、前記
出力用光学素子がプリズムであることを特徴とする。
【0019】請求項5に記載の光導波路デバイスは、請
求項1〜4のいずれか1項に記載の発明において、前記
低屈折率領域が空気層により構成されることを特徴とす
る。
【0020】請求項6に記載の光導波路デバイスは、請
求項5に記載の発明において、前記プリズムと前記光導
波路との間に支持体を介在させて前記空気層が形成され
ることを特徴とする。
【0021】請求項7に記載の光導波路デバイスは、請
求項4〜6のいずれか1項に記載の発明において、前記
プリズムの光ビーム出力面に屈折レンズが取り付けられ
たことを特徴とする。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態について詳細に説明する。
【0023】図1に、本発明の光導波路デバイスを光ク
ロスコネクト装置としての電気光学偏向器(以下、「E
O偏向器」と称する)に適用した実施の形態を示す。な
お、本発明の光導波路デバイスは、どのような光導波路
デバイスでも良くEO偏向器には限定されないが、後述
する計算プロセスを説明するために本実施の形態では特
定のEO偏向器について説明する。
【0024】図1に示すように、本実施の形態のEO偏
向器10は、下部電極としての導電性基板12上に形成
された薄膜光導波路14を備えており、薄膜光導波路1
4の光入射側内部には導波形レンズ16が形成されてい
る。この導波形レンズ16の光伝搬方向下流側の薄膜光
導波路14の上面には、底辺が光伝搬方向と直交し且つ
光入射側に位置する直角三角形状の上部電極18Aと、
斜辺が上部電極18Aの斜辺と対向し底辺が光伝搬方向
と直交し且つ光出射側に位置する直角三角形状の上部電
極18Bと、が形成されている。
【0025】この上部電極18A、18Bの光伝搬方向
下流側には、出力用光学素子としての底角α、屈折率n
pの出射用直角プリズム20が配置されている。出射用
直角プリズム20は、短ブロック状の支持体22A、2
2Bによりその底面の入射側(直角側)端部が所定高さ
に持ち上げられて、出射用直角プリズム20の底面と薄
膜光導波路14の表面との間に、光伝搬方向に向かって
厚さがテーパ状に減少する空気層24が形成されてい
る。また、出射用直角プリズム20の斜面には、図5に
示すように、屈折レンズ28が接着層26を介して接着
されている。このように屈折レンズ28を出射用直角プ
リズム20の斜面に取り付けることにより、屈折レンズ
28は後述する通りフーリエ変換素子として作用する。
なお、底角αは図2に示すように出射用直角プリズム2
0の底面と斜面とが成す角度である。
【0026】このEO偏向器10の入力端にシングルモ
ードファイバ30から端面結合により光ビームを入射す
ると、入射された光ビームは導波形レンズ16により平
行光化される。上部電極18A及び上部電極18Bのい
ずれか一方と、導電性基板12との間に電圧を印加する
ことにより、電圧を印加された電極の直下部分とそれ以
外の部分とで屈折率差が発生し、この領域に入射された
光ビームは、電気光学効果に基づいて左右いずれかの方
向へ偏向される。所定方向に偏向され、かつ薄膜光導波
路14から出射された光ビームは、空気層24を通過し
て出射用直角プリズム20に入射される。出射用直角プ
リズム20に入射された光ビームは、ビーム形状が補正
されて出射される。出射された光ビームは、出射用直角
プリズム20の斜面に接着された屈折レンズ28によ
り、出射側に配置された複数のファイバ321〜327
らなる光ファイバアレイの1つのファイバのコアに収束
される。これにより光信号がファイバ321〜327の1
つに切り替えられる。
【0027】図2に上記EO偏向器における種々のパラ
メータの定義を示す。これらのパラメータは、出射用直
角プリズム20から出射される光ビームの電界分布を計
算するのに必要とされる。図2に示すように、薄膜光導
波路層14の層厚がTf、及び導電性基板12の層厚が
sであり、出射用直角プリズム20の屈折率がnp、空
気層24の屈折率がnc、薄膜光導波路層14の屈折率
がnf、及び導電性基板12の屈折率がnsである。ここ
で、出射用直角プリズム20の屈折率npは薄膜光導波
路層14の屈折率nfより高く、空気層24の屈折率nc
は薄膜光導波路層14の屈折率nfより低い。即ち、空
気層24は最も低い屈折率を有する低屈折率領域を形成
しており、np>nf>ncの関係が成立する。
【0028】また、支持体22A、22Bの高さ、即ち
空気層24の最大厚さはrであり、出射用直角プリズム
20の長さ、即ち空気層24のテーパ長はcである。そ
して、エアギャップの厚さはSkである。
【0029】上述の通り空気層24は、光伝搬方向に向
かってその厚さがテーパ状に減少する。このようにエア
ギャップの厚さSkが徐々に減少すると、(1)結合効
率αrの変化、及び(2)出射用プリズムとの電界分布
の空間的なオーバラップという2つのファクタにより、
出射される光ビームの電界分布が変化する。即ち、上記
(1)及び(2)はエアギャップの厚さSkの関数であ
る。
【0030】本実施の形態においては、光伝搬方向をz
軸方向(テーパ端部でz=0)、光導波路の厚さ方向を
y軸方向(光導波路表面でy=0)とすると、空気中へ
放射される漏洩モード成分Eair(y)はyの関数とし
て下記(1)式で表される。
【0031】
【数1】
【0032】k0=2π/λとして、γcoは下記(2)
式で定義される。
【0033】
【数2】
【0034】上記(2)式において、neffは実効屈折
率である。
【0035】結合効率αrはSkを用いて下記式(3)で
定義される。
【0036】
【数3】
【0037】上記(3)式において、Teffは実効導波
路幅であり、θfは出射用直角プリズム20からの出射
角度であり、ρ‘c及びρcは位相因子である。これらは
出射用直角プリズム20を配置することにより確認され
た値である。従来例ではTeff、θf、ρ‘c、ρc、及び
γcoは一定であるので、Skが一定のとき出力結合効率
は変化せず、出力ビームの電界分布は指数関数的であ
る。
【0038】本実施の形態では、空気層24のテーパ長
cをN等分したc/NをサンプリングピッチΔzとする
と、z=0の点からk番目のエアギャップの厚さSk
下記式(4)で定義される。
【0039】
【数4】
【0040】伝達関数P(Sk)は下記式(5)で与え
られる。この伝達関数P(Sk)は、サンプリングピッ
チΔzでの結合効率をαr(Sk)としたときの伝達関数
の重なりに相当する。なお、Skが一定であれば伝達関
数P(Sk)は指数関数的になる。
【0041】
【数5】
【0042】一方、出射用直角プリズム20と空間的に
オーバラップする電界分布の量Q(Sk)は、Skを変数
として下記式(6)で与えられる。
【0043】
【数6】
【0044】また、出力ビームの電界分布A(Sk
は、式(5)及び式(6)を用いて下記式(7)で与え
られる。
【0045】
【数7】
【0046】図3にz軸方向への変位に応じた伝達関数
P(Sk)の変化の計算例を示す。λ=1.31μm、
c=1.00、nf=2.47、ns=2.43、np
2.71、Tf=2.2μm、Ts=1.4μm、s
0(エアギャップの初期値)=r、N=50、c=50
00μm、及びΔz=100μmとして、シミュレーシ
ョンを行った。rの範囲は0.001μm〜0.250
μmであり、この範囲から選択された数種類のrについ
て計算を行った。図3からrが0.001μmの場合に
は伝達関数P(Sk)が指数関数的になることが分か
る。この場合には、傾斜角度が小さすぎてSkが実質的
に変化しなかったと考えられる。しかしながら、Sk
増加するに従い、伝達関数P(Sk)は種々の特徴を示
すようになる。
【0047】図4にプリズムの出射面からの距離に応じ
た出力ビームの電界分布A(Sk)の変化の計算例を示
す。図4に示すように、rが0.01μm〜1.25μ
mの範囲での出力ビームの電界分布A(Sk)は、rの
値を種々変えることにより変化する。即ち、図4はrの
値を種々変えることにより種々のビーム形状が得られる
ことを示している。例えばrが0.01μmの場合に
は、予想通りプロファイルは指数関数的になるが、rが
0.25μmまたは1.25μmになるとビームプロフ
ァイルはドラスティックに変化する。即ち、図4は、支
持体の高さ(即ち、空気層24の最大厚さ)rを変える
ことにより、ビームプロファイルを簡単に変えることが
できることを示している。図4から分かるように、光フ
ァイバとの結合に最適なビームプロファイルを得るため
には、テーパ長cとテーパ最大厚さrとの比r/cの値
が2×10-5〜2.5×10-4の範囲にあることが好ま
しい。図4に示すEO偏向器では、テーパ長cは500
0μmであるから、テーパ最大厚さrが0.10〜1.
25μmの範囲が好ましい。
【0048】出射用直角プリズム20からの出力ビーム
は、斜面に取り付けられた屈折レンズ28によりフーリ
エ変換される。このため出射用直角プリズム20からの
出力ビームがブロードになるほど、ファイバアレイが配
置されるフーリエ面でのスポットサイズは小さくなる。
フーリエ面でのビームプロファイルを式(8)で表す。
【0049】
【数8】
【0050】上記式(8)において、A‘(y、Sk
はプリズムの下方からプリズムの斜面まで伝達される電
界分布を表す。例えば、r=0.5μmでf=30mm
のとき、スポットサイズは10μm未満と計算される。
【0051】以上の通り、本実施の形態では、空気層を
光導波路の光伝搬方向に向かって厚さがテーパ状に減少
する構造としたことにより、伝達関数P(Sk)の値が
変化し、出力ビームの電界分布A(Sk)が変化して、
出射用直角プリズムから出力される光ビームが光ファイ
バとの結合に好適な形状に補正される。これにより高い
結合効率で出力結合を行うことかできる。また、複雑な
構造を形成することなくビーム形状を補正することがで
きるので、デバイス設計の自由度が高く、光導波路デバ
イスを安価に製造することができる。
【0052】上記実施の形態では、短ブロック状の2つ
の支持体により出射用直角プリズムを持ち上げ空気層を
形成したが、長いブロック状の単一の支持体により出射
用直角プリズムを持ち上げて空気層を形成してもよい。
また、これら支持体は、例えばLiNbO3等の導電性
基板上に形成した例えばPLZT等のアモルファス層
を、ウエットエッチングまたはドライエッチングするこ
とにより形成することができる。また、例えばLiNb
3等の導電性基板上にPLZT等をエピタキシャル成
長させることによっても作製することができる。
【0053】また、上記実施の形態では、出射用直角プ
リズムの底面と薄膜光導波路表面との間に、光伝搬方向
に向かって厚さがテーパ状に減少する空気層を形成した
が、空気層に代えて上述の屈折率条件を満たす材料から
なる固体材料層を形成することができる。
【0054】また、上記実施の形態では、出射用光学素
子として直角プリズムを用いたが、薄膜光導波路表面と
の間でテーパ状の低屈折率領域を形成することができ、
且つ光導波路から低屈折率領域を介して入射された光ビ
ームを所定方向に出力することができれば、他の形状の
光学素子でもよい。例えばプリズムの底面を曲面とした
光学素子等も用いることができる。
【0055】
【発明の効果】本発明の光導波路デバイスは、デバイス
設計の自由度が高く、安価に製造することができ、且つ
出力ビームの形状を最適化することにより高い結合効率
で出力結合を行うことかできる、という効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態のEO偏向器の構成を示す斜視図
である。
【図2】本実施の形態のEO偏向器における種々のパラ
メータを定義するための説明図である。
【図3】伝達関数の数値解析結果を表す線図である。
【図4】出力ビームの電界分布の数値解析結果を表す線
図である。
【図5】本実施の形態のEO偏向器の出射用直角プリズ
ムの構成を示す斜視図である。
【符号の説明】
10 EO偏向器 12 導電性基板 14 薄膜光導波路 16 導波形レンズ 18A、18B 上部電極 20 出射用直角プリズム 22A、22B 支持体 24 空気層 26 接着層 28 屈折レンズ 30 シングルモードファイバ 321〜327 ファイバ

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基板上に形成された電気光学効果を有する
    光導波路と、 前記光導波路上に配置され、前記光導波路の光伝搬方向
    に向かって厚さがテーパ状に減少するようにした前記光
    導波路より屈折率が低い低屈折率領域と、 前記低屈折率領域上に配置され、前記光導波路から低屈
    折率領域を介して入射された光ビームを所定方向に出力
    する出力用光学素子と、 を含む光導波路デバイス。
  2. 【請求項2】前記出力用光学素子の屈折率を、前記光導
    波路の屈折率より高くした請求項1に記載の光導波路デ
    バイス。
  3. 【請求項3】前記低屈折率領域のテーパ長をc、前記低
    屈折率領域の最大厚さをrとしたとき、r/cの値が2
    ×10-5〜2.5×10-4の範囲にある請求項1または
    2に記載の光導波路デバイス。
  4. 【請求項4】前記出力用光学素子がプリズムである請求
    項1〜3のいずれか1項に記載の光導波路デバイス。
  5. 【請求項5】前記低屈折率領域が空気層により構成され
    る請求項1〜4のいずれか1項に記載の光導波路デバイ
    ス。
  6. 【請求項6】前記プリズムと前記光導波路との間に支持
    体を介在させて前記空気層が形成される請求項5に記載
    の光導波路デバイス。
  7. 【請求項7】前記プリズムの光ビーム出力面に屈折レン
    ズが取り付けられた請求項4〜6のいずれか1項に記載
    の光導波路デバイス。
JP2000132582A 2000-05-01 2000-05-01 光導波路デバイス Pending JP2001311971A (ja)

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