JP2001311780A - 中性子線測定装置 - Google Patents

中性子線測定装置

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JP2001311780A
JP2001311780A JP2000128353A JP2000128353A JP2001311780A JP 2001311780 A JP2001311780 A JP 2001311780A JP 2000128353 A JP2000128353 A JP 2000128353A JP 2000128353 A JP2000128353 A JP 2000128353A JP 2001311780 A JP2001311780 A JP 2001311780A
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JP
Japan
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scintillator
nai
rays
neutron beam
scintillation
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JP2000128353A
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English (en)
Inventor
Noriyuki Seki
典之 関
Hirotaka Sakai
宏隆 酒井
Yoshio Kita
好夫 北
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 環境γ線測定の設備を利用して環境中性子線
測定を行ない、既存設備の大幅な改造や多大なコストを
かけることなく、原子力関連施設の臨界事象発生にかか
わる環境中性子線およびその他の原因に起因する環境中
性子線の検出および測定を可能とする中性子測定装置を
提供すること。 【解決手段】 NaI(Tl)シンチレータに中性子線が
入射して(n、γ)反応により放射化されたときに放出
されるβ線またはγ線をNaI(Tl)シンチレータによ
りシンチレーション検出する。シンチレーション検出さ
れたβ線またはγ線をバックグラウンドのγ線の水準と
比較して、比較された結果を報知する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、空間中性子線を測
定する中性子線測定装置に係り、特に、原子力関連施設
周辺の空間放射線の測定・監視を行いかつ原子力関連施
設での臨界事象をも検出可能な中性子線測定装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】現在、原子力関連施設内の臨界事象の検
出、特に即発臨界事象の検出のためには、この検出専用
の装置が使用されている。また、環境放射線の監視のた
めには、3-Heおよび10-B等を使用した中性子線量
当量測定装置を設置・利用することが可能であるもの
の、臨界事象の継続性に関する知見が全くなかったこと
から設置してもその有用性があまりないためほとんど設
置されていない。したがって、原子力関連施設の臨界事
象発生にかかわる環境中性子線の検出および測定はほと
んど実施されていないのが現状である。
【0003】ここで、中性子線ではないが環境放射線を
測定する設備の例について、図14を参照して説明す
る。ここでは、環境放射線としてγ線を例に挙げる。
【0004】この測定設備は、低線量当量測定系とし
て、同図(a)に示すように、低線量当量領域のγ線を
検出するNaI(Tl)シンチレーション検出器1、検出
器1に高電圧を印加する高圧電源回路8、検出器1の出
力信号の波形整形および増幅を行う波形整形・前置増幅
回路2、波形整形・前置増幅回路2からのパルス信号を
信号処理しやすいようにさらに信号増幅を行う線形増幅
回路3、この測定系の1つ目の信号処理経路である、線
形増幅回路3からのパルスの波高により線量当量率に変
換しそれに応じた周波数を発生する線量変換回路4およ
びその周波数パルスを計数し計数率演算を実施する第1
のパルス計数・レート演算回路5、この測定系の2つ目
の信号処理経路である、線形増幅回路3からのパルスの
ある波高領域だけを弁別し出力する波高弁別回路6およ
びその弁別されたパルス信号を計数し計数率演算を実施
する第2のパルス計数・レート演算回路7とを有する。
1つ目の信号処理経路は、線量当量率(生物学的効果と
しての尺度)を求めるための処理であり、2つ目の信号
処理経路は、検出された放射線からその核種を分析する
ための処理である。
【0005】また、高線量当量測定系として、同図
(b)に示すように、高線量当量領域のγ線を検出する
電離箱検出器9、検出器9に高電圧を印加する高圧電源
回路13、検出器9からの電流出力を増幅する前置増幅
回路10、その電流を電流レベルに応じて周波数変換し
ロジックパルスにて出力する電流/周波数変換回路1
1、そのパルス信号を計数し計数率演算を実施するパル
ス計数・レート演算回路12とを有する。
【0006】これらにより、環境空間γ線を測定可能と
するものである。
【0007】このような設備による環境空間γ線測定
は、広く行われている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、環境
中性子線の検出、特に原子力関連施設の臨界事象発生に
かかわる環境中性子線の検出および測定はほとんど実施
されていないのが現状である。しかしながら、このよう
な測定は臨界事象発生との関係で重要である。
【0009】また、中性子線ではないが環境空間γ線を
測定する設備については、広く供用されている。
【0010】本発明は、これらの状況を考慮してなされ
たものである。
【0011】すなわち、本発明は、環境γ線測定の設備
を利用して環境中性子線測定を行ない、既存設備の大幅
な改造や多大なコストをかけることなく、原子力関連施
設の臨界事象発生にかかわる環境中性子線およびその他
の原因に起因する環境中性子線の検出および測定を可能
とする中性子測定装置を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
め、本発明は、NaI(Tl)シンチレータと、前記Na
I(Tl)シンチレータに中性子線が入射して(n、γ)
反応により放射化されたときに放出されるβ線またはγ
線を前記NaI(Tl)シンチレータによりシンチレーシ
ョン検出する手段と、前記シンチレーション検出された
β線またはγ線をバックグラウンドのγ線の水準と比較
する手段と、前記比較された結果を報知する手段とを有
することを特徴とする。
【0013】NaI(Tl)シンチレータは、通常、γ線
を検出するものであるが、これを中性子線検出にも転用
する。NaI(Tl)シンチレータに熱中性子が入射する
とNaI(Tl)シンチレータを構成する元素に放射化が
起こり、(n、γ)反応によりβ線またはγ線が放出さ
れる。この放出されたβ線またはγ線でNaI(Tl)シ
ンチレータによりシンチレーション検出し、検出された
β線またはγ線をバックグラウンドのγ線の水準と比較
する。この比較により、中性子線の入射を定量的に知る
ことができ、例えば、235−Uや239−Puなどの
核燃料物質による臨界事象を検出することが可能とな
る。
【0014】また、NaI(Tl)シンチレータと、前記
NaI(Tl)シンチレータに中性子線が入射して127
−Iが放射化されたときに放出される約443keVの
γ線を前記NaI(Tl)シンチレータによりシンチレー
ション検出する手段と、前記シンチレーション検出され
たγ線に対応するパルスを分離計数する手段と、前記分
離計数されたパルスをバックグラウンドのγ線に対応す
るパルスの水準と比較する手段と、前記比較された結果
を報知する手段とを有することを特徴とする。
【0015】NaI(Tl)シンチレータを構成する元素
のうち特に127−Iに注目し、この放射化により放出
されるγ線の検出と、検出されたγ線に相当するパルス
の分離と、分離されたパルスの計数とを行う。これによ
り中性子線の入射を定量的に知ることができる。
【0016】また、NaI(Tl)シンチレータと、前記
NaI(Tl)シンチレータに中性子線が入射して24−
Naが放射化されたときに放出されるγ線のうち約2.
7MeVのγ線を前記NaI(Tl)シンチレータにより
シンチレーション検出する手段と、前記シンチレーショ
ン検出されたγ線に対応するパルスを分離計数する手段
と、前記分離計数されたパルスをバックグラウンドのγ
線およびβ線に対応するパルスの水準と比較する手段
と、前記比較された結果を報知する手段とを有すること
を特徴とする。
【0017】NaI(Tl)シンチレータを構成する元素
のうち特に23−Naに注目し、この放射化により放出
されるγ線の検出と、検出されたγ線に相当するパルス
の分離と、分離されたパルスの計数とを行う。この検出
・測定系では、コンプトン散乱や他の核種に起因するγ
線およびβ線とは明確な選別が可能となり、23−Na
の放射化の正確な定量化により高精度で入射の中性子線
量を知ることができる。
【0018】また、NaI(Tl)シンチレータと、前記
NaI(Tl)シンチレータの周囲を覆う197−Auを
含むカバーと、前記197−Auに中性子線が入射して
(n、γ)反応により放射化されたときに放出される約
411keVのγ線を前記NaI(Tl)シンチレータに
よりシンチレーション検出する手段と、前記シンチレー
ション検出されたγ線に対応するパルスを分離計数する
手段と、前記分離計数された結果を報知する手段とを有
することを特徴とする。
【0019】NaI(Tl)シンチレータの周囲を覆う1
97−Auにより、熱中性子吸収が高頻度で発生し、か
つ放射化後の半減期が比較的短いことから(n、γ)反
応により放出されるγ線を効率よく検出することができ
る。197−Auは、NaI(Tl)シンチレータの中性
子線からのダメージを大きく軽減する機能も有する。こ
れらにより、中性子線の入射を定量的に知ることができ
る。
【0020】また、NaI(Tl)シンチレータと、前記
NaI(Tl)シンチレータの表面に塗布または蒸着され
た6−Liを含む材料と、前記6−Liに中性子線が入
射して(n、α)反応により放射化されたときに放出さ
れる約2.06MeVのα線を前記NaI(Tl)シンチ
レータによりシンチレーション検出する手段と、前記シ
ンチレーション検出されたα線に対応するパルスを分離
計数する手段と、前記分離計数された結果を報知する手
段とを有することを特徴とする。
【0021】NaI(Tl)シンチレータの周囲を覆う6
−Liにより、熱中性子吸収が高頻度で発生し、(n、
α)反応により放出されるα線を効率よくシンチレーシ
ョン検出することができる。6−Liは、NaI(Tl)
シンチレータの中性子線からのダメージを大きく軽減す
る機能も有する。これらにより、中性子線の入射を定量
的に知ることができる。
【0022】また、NaI(Tl)シンチレータと、前記
NaI(Tl)シンチレータの表面に塗布または蒸着され
た10−Bを含む材料と、前記10−Bに中性子線が入
射して(n、α)反応により放射化されたときに放出さ
れる約2.79MeVのα線を前記NaI(Tl)シンチ
レータによりシンチレーション検出する手段と、前記シ
ンチレーション検出されたα線に対応するパルスを分離
計数する手段と、前記分離計数された結果を報知する手
段とを有することを特徴とする。
【0023】上記の6−Liに代えて、より熱中性子吸
収断面積が大きい10−Bを用いることで効率的にα線
の発生・検出を行い、かつ、そのα線のエネルギレベル
が比較的高いので対応するパルスの分離計数が高精度に
行える。これらにより、中性子線の入射をより高精度に
知ることができる。
【0024】また、電離箱と、前記電離箱の内面に塗布
または蒸着された10−Bを含む材料と、前記10−B
に中性子線が入射して(n、α)反応により放射化され
たときに放出されるα線に起因する前記電離箱の電極電
流を検出する手段と、前記検出された電流に基づいて前
記中性子線の検出を報知する手段とを有することを特徴
とする。
【0025】10−Bに中性子線が入射して(n、α)
反応により放射化されたときに放出されるα線により、
通常に比較し電離箱においてガス電離が飛躍的に増加す
る(この場合、実際には、α線に加えて電離箱中を移動
する7−Liによる電離作用も生ずる。)。このガス電
離による、電離箱の電極電流を検出することで中性子線
の入射を定量的に知ることができる。
【0026】また、電離箱と、前記電離箱の内面に塗布
または蒸着された6−Liを含む材料と、前記6−Li
に中性子線が入射して(n、α)反応により放射化され
たときに放出されるα線に起因する前記電離箱の電極電
流を検出する手段と、前記検出された電流に基づいて前
記中性子線の検出を報知する手段とを有することを特徴
とする。
【0027】6−Liに中性子線が入射して(n、α)
反応により放射化されたときに放出されるα線により、
通常に比較し電離箱においてガス電離が飛躍的に増加す
る(この場合、実際には、α線に加えて電離箱中を移動
する3−Hによる電離作用も生ずる。)。このガス電離
による、電離箱の電極電流を検出することで中性子線の
入射を定量的に知ることができる。
【0028】また、電離箱と、前記電離箱の内面に塗布
または蒸着された178−Hfを含む材料と、前記17
8−Hfに中性子線が入射して(n、γ)反応により放
射化されたときに放出されるγ線に起因する前記電離箱
の電極電流を検出する手段と、前記検出された電流に基
づいて前記中性子線の検出を報知する手段とを有するこ
とを特徴とする。
【0029】178−Hfに中性子線が入射して(n、
γ)反応により放射化されたときに放出されるγ線によ
り、通常に比較し電離箱においてガス電離が飛躍的に増
加する。このガス電離による、電離箱の電極電流を検出
することで中性子線の入射を定量的に知ることができ
る。ここで、178−Hfは、熱中性子吸収断面積が比
較的大きく、また、放射化後の半減期が比較的短いこと
からγ線の放出が大きい。
【0030】したがって、このような中性子線の検出・
測定に好都合である。
【0031】また、電離箱と、前記電離箱の内面に塗布
または蒸着された197−Auを含む材料と、前記19
7−Auに中性子線が入射して(n、γ)反応により放
射化されたときに放出されるγ線に起因する前記電離箱
の電極電流を検出する手段と、前記検出された電流に基
づいて前記中性子線の検出を報知する手段とを有するこ
とを特徴とする。
【0032】上記の178−Hfに代えて、197−A
uを用いてもほぼ同様の作用・効果を奏する。
【0033】また、請求項1ないし6のいずれか1項に
記載の第1の構成と、請求項7ないし10のいずれか1
項に記載の第2の構成と、前記第1の構成による報知結
果と前記第2の構成による報知結果とを比較する手段
と、前記比較された結果により検出された線種を判断す
る手段とを有することを特徴とする。
【0034】γ線が入射した場合と中性子線が入射した
場合とで2つの測定系に相対的に違いが生じる限りにお
いては、その違いをあらかじめ記憶等しておくことで、
2つの測定系の実際の測定結果を比較し、比較された結
果をその記憶等された情報に参照することにより、もと
もとの線種を判定することが原理的に可能である。これ
ら2つの測定系は、測定のため用いる原理が異なり、こ
のためγ線が入射した場合と中性子線が入射した場合と
で2つの測定系に相対的に違いが生じる。そこで、2つ
の測定系の測定結果の違いをみることで、検出された線
種の判断する。
【0035】また、NaI(Tl)シンチレータと、前記
NaI(Tl)シンチレータの周囲を覆うLiガラスシン
チレータと、前記NaI(Tl)シンチレータにγ線が入
射して発する光および前記Liガラスシンチレータに中
性子線が入射して発する光をシンチレーション検出する
手段と、前記シンチレーション検出されたγ線および中
性子線に対応するパルスを互いに分離する手段と、前記
分離されたパルスをそれぞれ計数する手段と、前記計数
された結果をそれぞれ報知する手段とを有することを特
徴とする。
【0036】シンチレータをγ線用、中性子線用と用意
し、それらの発光によりシンチレーション検出する。N
aI(Tl)シンチレータとLiガラスシンチレータとで
は、発光量に差があり、シンチレーション検出されて得
られるパルスの波高が異なってくる。この違いを識別す
るよう波高弁別がなされ、その後の信号処理がなされ
る。これにより、γ線、中性子線ともに同時に検出・測
定が可能となる。
【0037】また、NaI(Tl)シンチレータと、前記
NaI(Tl)シンチレータの周囲を覆うプラスチックシ
ンチレータと、前記NaI(Tl)シンチレータにγ線が
入射して発する光および前記プラスチックシンチレータ
に中性子線が入射して発する光をシンチレーション検出
する手段と、前記シンチレーション検出されたγ線およ
び中性子線に対応するパルスを互いに分離する手段と、
前記分離されたパルスをそれぞれ計数する手段と、前記
計数された結果をそれぞれ報知する手段とを有すること
を特徴とする。
【0038】上記のLiガラスシンチレータに代えてプ
ラスチックシンチレータを用いる場合も同様の作用・効
果を得ることができる。
【0039】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面を
参照しながら説明する。
【0040】(第1の実施の形態)図1は、本発明によ
る第1の実施形態を示す中性子線測定装置のブロック構
成図である。同図に示すように、この中性子線測定装置
は、NaI(Tl)シンチレーション検出器1、波形整形
・前置増幅回路2、線形増幅回路3、線量変換回路4、
第1のパルス計数・レート演算回路5、波高弁別回路
6、第2のパルス計数・レート演算回路7、高圧電源回
路8、ディスクリミネータ回路14、第3のパルス計数
・レート演算回路15、および警報発生回路16を有す
る。
【0041】NaI(Tl)シンチレーション検出器1
は、シンチレータ(発光物質)として、タリウム(T
l)をドープしたヨウ化ナトリウム(NaI)結晶を用
いた、入射した放射線により発っせられた光を電気信号
に変換する放射線検出器であり、得られた電気信号を波
形整形・前置増幅回路2に供給する。
【0042】波形整形・前置増幅回路2は、NaI(T
l)シンチレーション検出器1から供給された電気信号
を波形整形し、以後の信号処理に都合よいレベルまで増
幅する。増幅された信号は、線形増幅回路3に供給され
る。
【0043】線形増幅回路3は、波形整形・前置増幅回
路2から供給された信号をさらに線形増幅する。線形増
幅された信号は、線量変換回路4、波高弁別回路6、お
よびディスクリミネータ回路14に供給される。
【0044】線量変換回路4は、線形増幅回路3の出力
であるパルスの波高を線量当量率に応じた周波数に変換
する。線量当量率に応じた周波数の信号は第1のパルス
計数・レート演算回路5に供給される。
【0045】第1のパルス計数・レート演算回路5は、
線量変換回路4から供給された、線量当量率に応じた周
波数の信号をパルス計数し計数率演算を実施する。
【0046】波高弁別回路6は、線形増幅回路3の出力
であるパルスのうちある波高の範囲のものだけを弁別し
出力する。弁別されたパルスは、第2のパルス計数・レ
ート演算回路7に供給される。
【0047】第2のパルス計数・レート演算回路7は、
波高弁別回路6から供給されたパルスを計数し計数率演
算を実施する。
【0048】高圧電源回路8は、NaI(Tl)シンチレ
ーション検出器1を動作させるため、これに高電圧を供
給する。
【0049】ディスクリミネータ回路14は、線形増幅
回路3の出力であるパルスのうちこの回路以降において
ノイズレベルとみなすパルスを除去する。ノイズレベル
のパルスが除去された信号は、第3のパルス計数・レー
ト演算回路15に供給される。
【0050】第3のパルス計数・レート演算回路15
は、ディスクリミネータ回路14から供給されたパルス
を計数し計数率演算を実施する。演算結果は、警報発生
回路16に供給される。
【0051】警報発生回路16は、第3のパルス計数・
レート演算回路15から供給された演算結果により外部
に警報すべき事象を知らせる。
【0052】次に、この実施形態の動作について説明す
る。
【0053】この構成は、ディスクリミネータ回路1
4、第3のパルス計数・レート演算回路15、および警
報発生回路16を新たに有することが、上記の従来技術
(図14)で説明したγ線測定設備と異なるところであ
る。すなわち、これらの新たな要素により中性子検出系
を構成したものである。
【0054】NaI(Tl)シンチレーション検出器1、
波形整形・前置増幅回路2、線形増幅回路3、線量変換
回路4、第1のパルス計数・レート演算回路5、波高弁
別回路6、第2のパルス計数・レート演算回路7、およ
び高圧電源回路8による動作については従来例(図1
4)の説明と同様である。これらにより、低線量当量領
域のγ線の測定がなされる。
【0055】NaI(Tl)シンチレーション検出器1、
波形整形・前置増幅回路2、線形増幅回路3、高圧電源
回路8、ディスクリミネータ回路14、第3のパルス計
数・レート演算回路15、および警報発生回路16によ
る中性子検出について説明する。
【0056】NaI(Tl)シンチレーション検出器1に
中性子線が入射すると、NaI(Tl)シンチレーション
検出器1のシンチレータ中の元素に放射化が起こる。こ
こで放射化とは中性子の衝突により放射性核種が生ずる
ことをいう。中性子線の衝突により生じた放射性核種
は、γ線、β線を放出する。したがって、NaI(Tl)
シンチレーション検出器1のシンチレータNaI(Tl)
は、これらのγ線、β線によっても光を発し、その光に
対応する電気信号をNaI(Tl)シンチレーション検出
器1は出力する。
【0057】この出力を波形整形・前置増幅回路2、線
形増幅回路3、および高圧電源回路8を用いて前述の通
常のγ線測定と同様に処理する。線形増幅回路3の出力
は、線量変換回路4、波高弁別回路6へ供給されるとと
もに、新たにディスクリミネータ回路14にも供給され
る。
【0058】ディスクリミネータ回路14では、中性子
検出系としてノイズレベルとみなせる例えば400ke
V以下に相当するパルスを除去する。このようなパルス
除去された信号が、第3のパルス計数・レート演算回路
15に供給される。このようなパルス除去は、結果とし
てバックグラウンドのγ線の水準と比較することに相当
する。
【0059】これにより、第3のパルス計数・レート演
算回路15は、ディスクリミネータ回路14から供給さ
れたパルスを計数し計数率演算し、放射線増加を検出す
ることができる。この増加が中性子線の増加に相当する
ので、さらに、第3のパルス計数・レート演算回路15
の演算結果いかんによっては、警報発生回路16で警報
を発することができる。
【0060】以上説明のように、この実施形態により既
存設備の大幅な改造や多大なコストをかけることなく、
原子力関連施設の臨界事象発生にかかわる環境中性子線
およびその他の原因に起因する環境中性子線の検出およ
び測定が可能となる。
【0061】(第2の実施の形態)次に、上記の実施形
態とは異なる本発明による実施の形態について図2を参
照して説明する。同図は、本発明による第2の実施形態
を示す中性子線測定装置のブロック構成図(同図
(a))、およびこの測定装置で特に弁別すべき波高領
域を説明する波高対計数率のグラフ(同図(b))であ
る。
【0062】同図において、すでに説明した構成要素に
は同一番号を付しその構成・動作説明を省略し、また、
図1におけるディスクリミネータ回路14に代えて機能
の異なるディスクリミネータ回路17を設けてある。
【0063】ディスクリミネータ回路17は、図2
(b)に示すような例えば443keVに相当する波高
付近について弁別領域を有するもの(すなわち上下限の
ある弁別を行うもの)である。この目的は、NaI(T
l)シンチレーション検出器1に中性子線が入射するこ
とにより127−Iが放射化されて放出するγ線の検出
のためである。
【0064】すなわち、シンチレータNaI(Tl)に中
性子線が衝突し127−Iが放射化される(放射化によ
り図2(b)に示すように128−Iが生じる。半減期
Tは25minである)。放射化により新たなγ線が放
出され、これによりNaI(Tl)シンチレーション検出
器1は、対応する電気信号を出力する。このγ線は、約
443keVに相当する波高においてピークを形成する
ものであるので、波形整形・前置増幅回路2、線形増幅
回路3を介してディスクリミネータ回路17はその波高
領域を弁別する。このような波高弁別は、結果としてバ
ックグラウンドのγ線の水準と比較することに相当す
る。
【0065】弁別されたパルス信号は、第3のパルス計
数・レート演算回路15に導かれ、ここで導かれたパル
スを計数し計数率演算する。さらに、第3のパルス計数
・レート演算回路15の演算結果いかんによっては、警
報発生回路16で警報を発することができる。
【0066】以上説明のように、この実施形態により既
存設備の大幅な改造や多大なコストをかけることなく、
原子力関連施設の臨界事象発生にかかわる環境中性子線
およびその他の原因に起因する環境中性子線の検出およ
び測定が可能となる。
【0067】(第3の実施の形態)次に、上記の各実施
形態とは異なる本発明による実施の形態について図3を
参照して説明する。同図は、本発明による第3の実施形
態を示す中性子線測定装置のブロック構成図(同図
(a))、およびこの測定装置で特に弁別すべき波高領
域を説明する波高対計数率のグラフ(同図(b))であ
る。
【0068】同図において、すでに説明した構成要素に
は同一番号を付しその構成・動作説明を省略し、また、
図1におけるディスクリミネータ回路14に代えて機能
の異なるディスクリミネータ回路17を設けてあるとこ
ろは第2の実施形態と同様である。
【0069】ただし、ディスクリミネータ回路17の波
高弁別領域は、図3(b)に示すように例えば約2.7
MeVに相当する波高付近について弁別領域を有するも
のである。この目的は、NaI(Tl)シンチレーション
検出器1に中性子線が入射することにより23−Naが
放射化されて放出するγ線の検出のためである。
【0070】すなわち、シンチレータNaI(Tl)に中
性子線が衝突し23−Naが放射化される(放射化によ
り図3(b)に示すように24−Naが生じる。半減期
Tは15hである)。放射化により新たなγ線が放出さ
れ、これによりNaI(Tl)シンチレーション検出器1
は、対応する電気信号を出力する。このγ線は、約2.
7MeVに相当する波高においてピークを形成するもの
であるので、波形整形・前置増幅回路2、線形増幅回路
3を介してディスクリミネータ回路17はその波高領域
を弁別する。このような波高弁別は、結果としてバック
グラウンドのγ線の水準と比較することに相当する。
【0071】弁別されたパルス信号は、第3のパルス計
数・レート演算回路15に導かれ、ここで導かれたパル
スを計数し計数率演算する。さらに、第3のパルス計数
・レート演算回路15の演算結果いかんによっては、警
報発生回路16で警報を発することができる。
【0072】この2.7MeVというエネルギー領域
は、バックグラウンドとしてほとんど存在しないエネル
ギー領域である。したがって発生時のその検出は感度よ
くなすことが可能である。
【0073】以上説明のように、この実施形態により、
既存設備の大幅な改造や多大なコストをかけることな
く、原子力関連施設の臨界事象発生にかかわる環境中性
子線およびその他の原因に起因する環境中性子線の検出
および測定を、より感度よく正確に行うことが可能とな
る。
【0074】(第4の実施の形態)次に、上記の各実施
形態とは異なる本発明による実施の形態について図4を
参照して説明する。同図は、本発明による第4の実施形
態を示す中性子線測定装置のブロック構成図(同図
(a))、およびこの測定装置で用いるNaI(Tl)シ
ンチレーション検出器の詳細を模式的に示す図(同図
(b))である。
【0075】同図において、すでに説明した構成要素に
は同一番号を付しその構成・動作説明を省略し、また、
図1におけるディスクリミネータ回路14に代えて機能
の異なるディスクリミネータ回路17を設けてあるとこ
ろは上記の第2、第3の実施形態と同様である。
【0076】ただし、ディスクリミネータ回路17の波
高弁別領域は、例えば約441keVに相当する波高付
近について弁別領域を有するものである。この目的は、
197−Auが放射化されて放出するγ線の検出のため
である。
【0077】また、図1ないし図3に示したNaI(T
l)シンチレーション検出器1に代えてこれと構成の異
なるNaI(Tl)シンチレーション検出器1aを設けて
あるところは、上記第1ないし第3の実施の形態と異な
る。
【0078】NaI(Tl)シンチレーション検出器1a
は、図4(b)に示すような構成を有する。すなわち、
検出器本体41を板状の197−Auを有する筒状カバ
ー42でカバーしたものである。検出器本体41は、図
1ないし図3に示したNaI(Tl)シンチレーション検
出器1と同等のものである。
【0079】この実施の形態においては、中性子線の入
射により197−Auが放射化され、γ線が放出され
る。このγ線は、検出器本体41で検出され、また、4
41keV付近にピークを形成するものとなる。そこ
で、ディスクリミネータ回路17の波高弁別領域は、例
えば約441keVに相当する波高付近について弁別領
域を有するものである。
【0080】したがって、上記の第1ないし第3の実施
形態と同様に、弁別されたパルス信号は、第3のパルス
計数・レート演算回路15に導かれ、ここで導かれたパ
ルスを計数し計数率演算する。さらに、第3のパルス計
数・レート演算回路15の演算結果いかんによっては、
警報発生回路16で警報を発することができる。
【0081】以上説明のように、この実施形態により、
既存設備の大幅な改造や多大なコストをかけることな
く、原子力関連施設の臨界事象発生にかかわる環境中性
子線およびその他の原因に起因する環境中性子線の検出
および測定を行うことが可能となる。
【0082】さらに、197−Auを有する筒状カバー
42は、入射する中性子をほとんど吸収するので、検出
器本体41、特にそのシンチレータNaI(Tl)の中性
子線によるダメージを大きく軽減することができる。こ
の軽減により、さらに、上記の環境中性子線およびその
他の原因に起因する環境中性子線の検出および測定を、
より感度よく正確に行うことができる。
【0083】(第5の実施の形態)次に、上記の各実施
形態とは異なる本発明による実施の形態について図5を
参照して説明する。同図は、本発明による第5の実施形
態を示す中性子線測定装置のブロック構成図(同図
(a))、およびこの測定装置で用いるNaI(Tl)シ
ンチレーション検出器の詳細を模式的に示す図(同図
(b))である。
【0084】同図において、すでに説明した構成要素に
は同一番号を付しその構成・動作説明を省略し、また、
図1におけるディスクリミネータ回路14に代えて機能
の異なるディスクリミネータ回路17を設けてあるとこ
ろは上記の第2、第3、および第4の実施形態と同様で
ある。
【0085】ただし、ディスクリミネータ回路17の波
高弁別領域は、例えば約2.06MeVに相当する波高
付近について弁別領域を有するものである。この目的
は、6−Liが中性子と反応して放出するα線の検出の
ためである。
【0086】また、図4に示したNaI(Tl)シンチレ
ーション検出器1aに代えてこれと構成の異なるNaI
(Tl)シンチレーション検出器1bを設けてあるところ
が、上記第4の実施の形態と異なる。
【0087】NaI(Tl)シンチレーション検出器1b
は、図5(b)に示すような構成を有する。すなわち、
NaI(Tl)シンチレータ51の外界と接する表面に
は、6−Li化合物が塗布されており(ここで、塗布さ
れた6−Li化合物を6−Liコンバータ52と称す
る。)、NaI(Tl)シンチレータ51の後方面にはラ
イトガイド53が配され、さらにその後方面に光電変換
を行うホトマル54が設けられる。
【0088】この実施の形態においては、中性子線の入
射により6−Liが反応し、α線が放出される。このα
線は、NaI(Tl)シンチレータ51を発光させてライ
トガイド53を介しホトマル54で検出され、また、
2.06MeV付近にピークを形成するものとなる。そ
こで、ディスクリミネータ回路17の波高弁別領域は、
例えば約2.06MeVに相当する波高付近について弁
別領域を有するものである。
【0089】したがって、上記の第1ないし第4の実施
形態と同様に、弁別されたパルス信号は、第3のパルス
計数・レート演算回路15に導かれ、ここで導かれたパ
ルスを計数し計数率演算する。さらに、第3のパルス計
数・レート演算回路15の演算結果いかんによっては、
警報発生回路16で警報を発することができる。
【0090】以上説明のように、この実施形態により、
既存設備の大幅な改造や多大なコストをかけることな
く、原子力関連施設の臨界事象発生にかかわる環境中性
子線およびその他の原因に起因する環境中性子線の検出
および測定を行うことが可能となる。
【0091】さらに、6−Liコンバータ52は、入射
する中性子をほとんど吸収するので、NaI(Tl)シン
チレータ51の中性子線によるダメージを大きく軽減す
ることができる。この軽減により、さらに、上記の環境
中性子線およびその他の原因に起因する環境中性子線の
検出および測定を、より感度よく正確に行うことができ
る。
【0092】(第6の実施の形態)次に、上記の各実施
形態とは異なる本発明による実施の形態について図6を
参照して説明する。同図は、本発明による第6の実施形
態を示す中性子線測定装置のブロック構成図(同図
(a))、およびこの測定装置で用いるNaI(Tl)シ
ンチレーション検出器の詳細を模式的に示す図(同図
(b))である。
【0093】同図において、すでに説明した構成要素に
は同一番号を付しその構成・動作説明を省略し、また、
図1におけるディスクリミネータ回路14に代えて機能
の異なるディスクリミネータ回路17を設けてあるとこ
ろは上記の第2、第3、第4、および第5の実施形態と
同様である。
【0094】ただし、ディスクリミネータ回路17の波
高弁別領域は、例えば約2.79MeVに相当する波高
付近について弁別領域を有するものである。この目的
は、10−Bが中性子と反応して放出するα線の検出の
ためである。
【0095】また、図5に示したNaI(Tl)シンチレ
ーション検出器1bに代えてこれと構成の異なるNaI
(Tl)シンチレーション検出器1cを設けてあるところ
が、上記第5の実施の形態と異なる。
【0096】NaI(Tl)シンチレーション検出器1c
は、図6(b)に示すような構成を有する。すなわち、
NaI(Tl)シンチレータ61の外界と接する表面に
は、10−B化合物が塗布されており(ここで、塗布さ
れた10−B化合物を10−Bコンバータ62と称す
る。)、NaI(Tl)シンチレータ61の後方面にはラ
イトガイド63が配され、さらにその後方面に光電変換
を行うホトマル64が設けられる。
【0097】この実施の形態においては、中性子線の入
射により10−Bが反応し、α線が放出される。このα
線は、NaI(Tl)シンチレータ61を発光させてライ
トガイド63を介しホトマル64で検出され、また、
2.79MeV付近にピークを形成するものとなる。そ
こで、ディスクリミネータ回路17の波高弁別領域は、
例えば約2.79MeVに相当する波高付近について弁
別領域を有するものである。
【0098】したがって、上記の第1ないし第5の実施
形態と同様に、弁別されたパルス信号は、第3のパルス
計数・レート演算回路15に導かれ、ここで導かれたパ
ルスを計数し計数率演算する。さらに、第3のパルス計
数・レート演算回路15の演算結果いかんによっては、
警報発生回路16で警報を発することができる。
【0099】以上説明のように、この実施形態により、
既存設備の大幅な改造や多大なコストをかけることな
く、原子力関連施設の臨界事象発生にかかわる環境中性
子線およびその他の原因に起因する環境中性子線の検出
および測定を行うことが可能となる。
【0100】さらに、10−Bコンバータ62は、入射
する中性子をほとんど吸収するので、NaI(Tl)シン
チレータ61の中性子線によるダメージを大きく軽減す
ることができる。この軽減により、さらに、上記の環境
中性子線およびその他の原因に起因する環境中性子線の
検出および測定を、より感度よく正確に行うことができ
る。
【0101】(第7の実施の形態)次に、上記の各実施
形態とは異なる本発明による実施の形態について図7を
参照して説明する。同図は、本発明による第7の実施形
態を示す中性子線測定装置(低線量当量測定系)のブロ
ック構成図(同図(a))、中性子線測定装置(高線量
当量測定系)のブロック構成図(同図(b))、および
この測定装置で用いる電離箱検出器の詳細を模式的に示
す図(同図(c))である。
【0102】同図において、すでに説明した構成要素に
は同一番号を付しその構成・動作説明を省略する。ま
た、同図(a)に示す構成は、図14(a)で説明した
従来のγ線測定設備と全く同様であるので、従来の設備
を改造する必要なくそのまま用いることが可能という意
味で点線で示す。ただし、この図7(a)に示す構成に
代えて、上記第2から第6の実施形態で説明した図2な
いし図6に示す構成を用いても差し支えない。
【0103】図7(b)に示すように、この実施形態に
おける高線量当量測定系は、電離箱検出器9a、前置増
幅器10、電流/周波数変換回路11、パルス計数・レ
ート演算回路12、高圧電源回路13、警報発生回路1
8を有する。
【0104】電離箱検出器9aは、放射線が箱内部の物
質(ガス)を電離して作る電子、イオンを電極に集めて
電流に変換し放射線を検出・測定するものであり、検出
された電流出力を前置増幅器10に供給する。この際、
電離箱検出器9aの内面には10−B化合物が蒸着また
は塗布されており中性子線に対して感度を有する。
【0105】前置増幅器10は、電離箱検出器9aから
の電流出力を、以降の信号処理に都合よいレベルまで増
幅する。増幅された電流信号は、電流/周波数変換回路
11に供給される。
【0106】電流/周波数変換回路11は、供給された
電流信号を周波数に変換しロジックパルスで出力する。
出力されたロジックパルスは、パルス計数・レート演算
回路12に供給される。
【0107】パルス計数・レート演算回路12は、供給
されたロジックパルスを計数し計数率演算を実施する。
演算された結果は警報発生回路18に導かれる。
【0108】高圧電源回路13は、電離箱検出器9aを
動作させるべくこれに高電圧を供給する。
【0109】警報発生回路18は、導かれたパルス計数
・レート演算回路12の演算結果により、外部に警報す
べき事象を知らせる。
【0110】また、図7(c)に示すように、電離箱検
出器9aは球状の電離箱72を有し、その内面71には
10−B化合物が塗布(蒸着でもよい。)されている。
【0111】次に、この実施形態の動作について説明す
る。
【0112】この構成においては、特徴として、図14
(b)に示した電離箱検出器9に代えて、電離箱の内面
に10−B化合物を蒸着させた電離箱検出器9aを用い
る。また、第3のパルス計数・レート演算回路3の出力
側には警報発生回路18を設ける。これらにより、中性
子線の検出・測定、および警報発生をも可能としたもの
である。
【0113】すなわち、図14(b)において説明した
ように従来の測定がなされるとともに、電離箱検出器9
aが中性子線に対しても感度を有するので、中性子線を
検知した場合にもこれに対応する電流出力が電離箱検出
器9aに得られる。
【0114】つまり、10−Bに中性子線が入射して
(n、α)反応により放射化されたときに放出されるα
線により、通常に比較し電離箱においてガス電離が飛躍
的に増加する(この場合、実際には、α線に加えて電離
箱中を移動する7−Liによる電離作用も生ずる。)。
このガス電離により、電離箱の電極電流を検出すること
ができる。
【0115】したがって、得られた電流出力を、前置増
幅器10、電流/周波数変換回路11、パルス計数・レ
ート演算回路12と信号処理することで、その演算結果
いかんによっては、警報発生回路18で中性子検出の警
報を発することができる。
【0116】以上説明のように、この実施形態により既
存設備の大幅な改造や多大なコストをかけることなく、
原子力関連施設の臨界事象発生にかかわる環境中性子線
およびその他の原因に起因する環境中性子線の検出およ
び測定が可能となる。
【0117】特に、この実施形態における中性子線測定
装置は、比較的、中性子束密度の高い場合に好適であ
り、その密度が比較的高い場合でも窒息現象(測定リニ
アリティの劣化)が生じない。
【0118】(第8の実施の形態)次に、上記の各実施
形態とは異なる本発明による実施の形態について図8を
参照して説明する。同図は、本発明による第8の実施形
態を示す中性子線測定装置(低線量当量測定系)のブロ
ック構成図(同図(a))、中性子線測定装置(高線量
当量測定系)のブロック構成図(同図(b))、および
この測定装置で用いる電離箱検出器の詳細を模式的に示
す図(同図(c))である。
【0119】同図において、すでに説明した構成要素に
は同一番号を付しその構成・動作説明を省略する。ま
た、同図(a)に示す構成は、図14(a)で説明した
従来のγ線測定設備と全く同様であるので、従来の設備
を改造する必要なくそのまま用いることが可能という意
味で点線で示す。ただし、この図8(a)に示す構成に
代えて、上記第2から第6の実施形態で説明した図2な
いし図6に示す構成を用いても全く差し支えない。この
点は、上記の第7の実施形態と同様である。
【0120】この実施形態においては、上記の第7の実
施形態における電離箱検出器9aに代えて、構成の異な
る電離箱検出器9bを用いる。すなわち、電離箱検出器
9bは球状の電離箱82を有し、その内面81には6−
Li化合物が蒸着または塗布されており中性子線に対し
て感度を有する。
【0121】つまり、10−Bに中性子線が入射して
(n、α)反応により放射化されたときに放出されるα
線により、通常に比較し電離箱においてガス電離が飛躍
的に増加する(この場合、実際には、α線に加えて電離
箱中を移動する3−Hによる電離作用も生ずる。)。こ
のガス電離により、電離箱の電極電流を検出することが
できる。
【0122】したがって、上記の第7の実施形態と同様
に、電離箱検出器9bで得られた電流出力を、前置増幅
器10、電流/周波数変換回路11、パルス計数・レー
ト演算回路12と信号処理することで、その演算結果い
かんによっては、警報発生回路18で中性子検出の警報
を発することができる。
【0123】以上説明のように、この実施形態により既
存設備の大幅な改造や多大なコストをかけることなく、
原子力関連施設の臨界事象発生にかかわる環境中性子線
およびその他の原因に起因する環境中性子線の検出およ
び測定が可能となる。
【0124】特に、この実施形態における中性子線測定
装置は、上記の第7の実施形態と同様に、比較的、中性
子束密度の高い場合に好適であり、その密度が比較的高
い場合でも窒息現象が生じない。
【0125】(第9の実施の形態)次に、上記の各実施
形態とは異なる本発明による実施の形態について図9を
参照して説明する。同図は、本発明による第9の実施形
態を示す中性子線測定装置(低線量当量測定系)のブロ
ック構成図(同図(a))、中性子線測定装置(高線量
当量測定系)のブロック構成図(同図(b))、および
この測定装置で用いる電離箱検出器の詳細を模式的に示
す図(同図(c))である。
【0126】同図において、すでに説明した構成要素に
は同一番号を付しその構成・動作説明を省略する。ま
た、同図(a)に示す構成は、図14(a)で説明した
従来のγ線測定設備と全く同様であるので、従来の設備
を改造する必要なくそのまま用いることが可能という意
味で点線で示す。ただし、この図9(a)に示す構成に
代えて、上記第2から第6の実施形態で説明した図2な
いし図6に示す構成を用いても全く差し支えない。この
点は、上記の第7、第8の実施形態と同様である。
【0127】この実施形態においては、上記の第8の実
施形態における電離箱検出器9bに代えて、構成の異な
る電離箱検出器9cを用いる。すなわち、電離箱検出器
9cは球状の電離箱92を有し、その内面91には17
8−Hf化合物が蒸着または塗布されており中性子線に
対して感度を有する。
【0128】したがって、上記の第7、第8の実施形態
と同様に、電離箱検出器9cで得られた電流出力を、前
置増幅器10、電流/周波数変換回路11、パルス計数
・レート演算回路12と信号処理することで、その演算
結果いかんによっては、警報発生回路18で中性子検出
の警報を発することができる。
【0129】以上説明のように、この実施形態により既
存設備の大幅な改造や多大なコストをかけることなく、
原子力関連施設の臨界事象発生にかかわる環境中性子線
およびその他の原因に起因する環境中性子線の検出およ
び測定が可能となる。
【0130】特に、この実施形態における中性子線測定
装置は、上記の第7、第8の実施形態と同様に、比較
的、中性子束密度の高い場合に好適であり、その密度が
比較的高い場合でも窒息現象が生じない。
【0131】(第10の実施の形態)次に、上記の各実
施形態とは異なる本発明による実施の形態について図1
0を参照して説明する。同図は、本発明による第10の
実施形態を示す中性子線測定装置(低線量当量測定系)
のブロック構成図(同図(a))、中性子線測定装置
(高線量当量測定系)のブロック構成図(同図
(b))、およびこの測定装置で用いる電離箱検出器の
詳細を模式的に示す図(同図(c))である。
【0132】同図において、すでに説明した構成要素に
は同一番号を付しその構成・動作説明を省略する。ま
た、同図(a)に示す構成は、図14(a)で説明した
従来のγ線測定設備と全く同様であるので、従来の設備
を改造する必要なくそのまま用いることが可能という意
味で点線で示す。ただし、この図10(a)に示す構成
に代えて、上記第2から第6の実施形態で説明した図2
ないし図6に示す構成を用いても全く差し支えない。こ
の点は、上記の第7、第8、および第9の実施形態と同
様である。
【0133】この実施形態においては、上記の第9の実
施形態における電離箱検出器9cに代えて、構成の異な
る電離箱検出器9dを用いる。すなわち、電離箱検出器
9dは球状の電離箱102を有し、その内面101には
197−Au化合物が蒸着または塗布されており中性子
線に対して感度を有する。
【0134】したがって、上記の第7、第8、および第
9の実施形態と同様に、電離箱検出器9dで得られた電
流出力を、前置増幅器10、電流/周波数変換回路1
1、パルス計数・レート演算回路12と信号処理するこ
とで、その演算結果いかんによっては、警報発生回路1
8で中性子検出の警報を発することができる。
【0135】以上説明のように、この実施形態により既
存設備の大幅な改造や多大なコストをかけることなく、
原子力関連施設の臨界事象発生にかかわる環境中性子線
およびその他の原因に起因する環境中性子線の検出およ
び測定が可能となる。
【0136】特に、この実施形態における中性子線測定
装置は、上記の第7、第8、および第9の実施形態と同
様に、比較的、中性子束密度の高い場合に好適であり、
その密度が比較的高い場合でも窒息現象が生じない。
【0137】(第11の実施の形態)次に、上記の各実
施形態とは異なる本発明による実施の形態について図1
1を参照して説明する。同図は、本発明による第11の
実施形態を示す中性子線測定装置のブロック構成図であ
る。
【0138】同図において、すでに説明した構成要素に
は同一番号を付しその構成・動作説明を省略する。ま
た、同図に示すように、この中性子線測定装置は、第3
のパルス計数・レート演算回路15、警報発生回路1
6、パルス計数・レート演算回路12、警報発生回路1
8のそれぞれから情報を供給される中性子検出ロジック
回路19を有する。
【0139】この実施形態の構成のうち、NaI(Tl)
シンチレーション検出器1a、波形整形・前置増幅回路
2、線形増幅回路3、線量変換回路4、第1のパルス計
数・レート演算回路5、波高弁別回路6、第2のパルス
計数・レート演算回路7、高圧電源回路8、ディスクリ
ミネータ回路17、第3のパルス計数・レート演算回路
15、および警報発生回路16からなる部分は、第4の
実施形態の構成と同じである。
【0140】ここで、NaI(Tl)シンチレーション検
出器1aに代えて、NaI(Tl)シンチレーション検出
器1、1b、1c(それぞれ、図2または図3、図5、
図6に示されたもの)を適用することができる。
【0141】また、電離箱検出器9、高圧電源回路1
3、前置増幅回路10、電流/周波数変換回路11、パ
ルス計数・レート演算回路12からなる部分は、従来例
である図14(b)の構成と同様である。ここで、電離
箱検出器9には、電離箱検出器9a、9b、9c、9d
(それぞれ図7、図8、図9、図10に示されたもの)
を適用することができる。
【0142】この実施形態は、NaI(Tl)シンチレー
ション検出器1a、および電離箱検出器9で検出された
ものがγ線によるものなのか、中性子線によるものなの
かを中性子検出ロジック回路19で判断することを特徴
とする。
【0143】すなわち、NaI(Tl)シンチレーション
検出器1、1a、1b、1cは、各元素が中性子線によ
り放射化されそれにより放出されるγ線を検出すること
で中性子線を検出可能とするものであるが、もともとの
放射線がγ線である場合も必然的に出力があるので区別
がつかない場合が考えられる。
【0144】また、電離箱検出器9、9a、9b、9
c、9dも、中性子線に感度を有するように構成される
場合があるとともに、もともとγ線に対して感度を有す
る。したがって、区別がつかない場合が考えられる。
【0145】そこで、これら2つの測定系の測定結果を
総合することで、入射線種を判断しようとしたものであ
る。
【0146】例えば、高線量当量測定系である、電離箱
検出器9、高圧電源回路13、前置増幅回路10、電流
/周波数変換回路11、パルス計数・レート演算回路1
2からなる構成を用いれば、もともとの放射線がγ線で
ある場合を知ることができるので、この情報を中性子検
出ロジック回路19に供給する。これにより、中性子検
出ロジック回路19は、警報発生回路16の警報が、中
性子線によるものなのか、γ線によるものなのか判断す
ることができる。
【0147】電離箱検出器9a、9b、9c、または9
dを用いた場合、NaI(Tl)シンチレーション検出器
1、1a、1b、または1cを用いた場合、の各組み合
わせにおいては、γ線が入射した場合と中性子線が入射
した場合の、これら2つの測定系の出力の違いに注目し
ておく。γ線が入射した場合と中性子線が入射した場合
とで2つの測定系に相対的に違いが生じない限りにおい
ては、2つの測定系の測定結果を総合してもγ線が入射
した場合と中性子線が入射した場合との区別は原理的に
つかない。
【0148】しかし、逆にいうと、γ線が入射した場合
と中性子線が入射した場合とで2つの測定系に相対的に
違いが生じる限りにおいては、その違いをあらかじめ記
憶しておくことで、2つの測定系の実際の測定結果を比
較し、比較された結果をその記憶された情報と参照する
ことにより、もともとの線種を判定することが原理的に
可能である。
【0149】これら2つの測定系は、測定のため用いる
原理が異なり、このためγ線が入射した場合と中性子線
が入射した場合とで2つの測定系に相対的に違いが生じ
る。
【0150】以上説明のように、この実施形態により既
存設備の大幅な改造や多大なコストをかけることなく、
原子力関連施設の臨界事象発生にかかわる環境中性子線
およびその他の原因に起因する環境中性子線の検出およ
び測定が可能となる。
【0151】(第12の実施の形態)次に、上記の各実
施形態とは異なる本発明による実施の形態について図1
2を参照して説明する。同図は、本発明による第12の
実施形態を示す中性子線測定装置のブロック構成図(同
図(a))、およびこの測定装置で用いるシンチレーシ
ョン検出器の詳細を模式的に示す図(同図(b))であ
る。
【0152】同図において、すでに説明した構成要素に
は同一番号を付しその構成・動作説明を省略し、また、
図4、図5、図6等におけるディスクリミネータ回路1
7に代えて機能の異なるディスクリミネータ回路20を
設けてあり、その設置位置は、線形増幅回路3の出力側
であって、線量変換回路4および波高弁別回路6の入力
側である。
【0153】ここで、ディスクリミネータ回路20の波
高弁別は、γ線によるものと中性子線によるものとを識
別して以降の信号処理をするように、弁別域が設定され
る。これは、この中性子線測定装置のシンチレーション
検出器1dにおける検出が、シンチレータの複合により
両者とも可能となったものだからである。
【0154】すなわち、シンチレーション検出器1d
は、図12(b)に示すように、γ線を検出する(γ線
により発光する)NaI(Tl)シンチレータ121と、
このNaI(Tl)シンチレータ121を筒状に覆ってこ
れを中性子線のダメージから保護しつつ中性子線を検出
する(中性子線により発光する)Liガラスシンチレー
タ122と、これらのシンチレータの後方に配されたラ
イトガイド123と、ライトガイドの後方に配された、
光電変換により電気信号を得るホトマルチプライヤ12
4とを有する。
【0155】これらの構成により、シンチレーション検
出器1dは、γ線、中性子線ともに検出可能である。
【0156】なお、シンチレーション検出器としての機
能発揮のため、Liガラスシンチレータ122は、適当
な厚みを有して、NaI(Tl)シンチレータ121と面
で密着される。
【0157】NaI(Tl)シンチレータ121とLiガ
ラスシンチレータ122とでは、発光量に差があり、シ
ンチレーション検出されて得られるパルスの波高が異な
ってくる。この違いを識別し弁別するようディスクリミ
ネータ回路20の波高弁別がなされる。
【0158】ディスクリミネータ回路20は、検出され
た信号の波高を選択し、その出力により、γ線検出装置
として、線量変換回路4、第1のパルス計数・レート演
算回路5、波高弁別回路6、第2のパルス計数・レート
演算回路7をはたらかせる。また、ディスクリミネータ
回路20の出力により、中性子線検出装置として、第3
のパルス計数・レート演算回路15、および警報発生回
路16をはたらかせる。
【0159】よって、上記の図4等の実施形態で説明し
たように中性子線の検出・測定ができ、場合により警報
発生回路16によって警報を発することが可能となる。
【0160】以上説明のように、この実施形態により既
存設備の大幅な改造や多大なコストをかけることなく、
原子力関連施設の臨界事象発生にかかわる環境中性子線
およびその他の原因に起因する環境中性子線の検出およ
び測定が可能となる。
【0161】(第13の実施の形態)次に、上記の各実
施形態とは異なる本発明による実施の形態について図1
3を参照して説明する。同図は、本発明による第13の
実施形態を示す中性子線測定装置のブロック構成図(同
図(a))、およびこの測定装置で用いるシンチレーシ
ョン検出器の詳細を模式的に示す図(同図(b))であ
る。
【0162】同図において、すでに説明した構成要素に
は同一番号を付しその構成・動作説明を省略し、また、
図4、図5、図6等におけるディスクリミネータ回路1
7に代えて機能の異なるディスクリミネータ回路20を
設けてあり、その設置位置は、線形増幅回路3の出力側
であって、線量変換回路4および波高弁別回路6の入力
側である。これらは、上記の第12の実施形態と同様で
ある。
【0163】この実施形態の、上記第12の実施形態と
の違いは、シンチレーション検出器1dに代えて構成の
異なるシンチレーション検出器1eを用いることであ
る。
【0164】シンチレーション検出器1eは、図13
(b)に示すように、γ線を検出する(γ線により発光
する)NaI(Tl)シンチレータ131と、このNaI
(Tl)シンチレータ131を筒状に覆ってこれを中性子
線のダメージから保護しつつ中性子線を検出する(中性
子線により発光する)プラスチックシンチレータ132
と、これらのシンチレータの後方に配されたライトガイ
ド133と、ライトガイドの後方に配された、光電変換
により電気信号を得るホトマルチプライヤ134とを有
する。
【0165】なお、シンチレーション検出器としての機
能発揮のため、プラスチックシンチレータ132は、適
当な厚みを有して、NaI(Tl)シンチレータ131と
面で密着される。
【0166】これらの構成により、シンチレーション検
出器1eは、γ線、中性子線ともに検出可能である。
【0167】したがって、上記した第12の実施形態と
同様に、既存設備の大幅な改造や多大なコストをかける
ことなく、原子力関連施設の臨界事象発生にかかわる環
境中性子線およびその他の原因に起因する環境中性子線
の検出および測定が可能となる。
【0168】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば、
既存設備の大幅な改造や多大なコストをかけることな
く、原子力関連施設の臨界事象発生にかかわる環境中性
子線およびその他の原因に起因する環境中性子線の検出
および測定が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による第1の実施形態を示す中性子線測
定装置のブロック構成図。
【図2】本発明による第2の実施形態を示す中性子線測
定装置のブロック構成図、およびこの測定装置で特に弁
別すべき波高領域を説明する波高対計数率のグラフ。
【図3】本発明による第3の実施形態を示す中性子線測
定装置のブロック構成図、およびこの測定装置で特に弁
別すべき波高領域を説明する波高対計数率のグラフ。
【図4】本発明による第4の実施形態を示す中性子線測
定装置のブロック構成図、およびこの測定装置で用いる
NaI(Tl)シンチレーション検出器の詳細を模式的に
示す図。
【図5】本発明による第5の実施形態を示す中性子線測
定装置のブロック構成図、およびこの測定装置で用いる
NaI(Tl)シンチレーション検出器の詳細を模式的に
示す図。
【図6】本発明による第6の実施形態を示す中性子線測
定装置のブロック構成図、およびこの測定装置で用いる
NaI(Tl)シンチレーション検出器の詳細を模式的に
示す図。
【図7】本発明による第7の実施形態を示す中性子線測
定装置(低線量当量測定系)のブロック構成図、中性子
線測定装置(高線量当量測定系)のブロック構成図、お
よびこの測定装置で用いる電離箱検出器の詳細を模式的
に示す図。
【図8】本発明による第8の実施形態を示す中性子線測
定装置(低線量当量測定系)のブロック構成図、中性子
線測定装置(高線量当量測定系)のブロック構成図、お
よびこの測定装置で用いる電離箱検出器の詳細を模式的
に示す図。
【図9】本発明による第9の実施形態を示す中性子線測
定装置(低線量当量測定系)のブロック構成図、中性子
線測定装置(高線量当量測定系)のブロック構成図、お
よびこの測定装置で用いる電離箱検出器の詳細を模式的
に示す図。
【図10】本発明による第10の実施形態を示す中性子
線測定装置(低線量当量測定系)のブロック構成図、中
性子線測定装置(高線量当量測定系)のブロック構成
図、およびこの測定装置で用いる電離箱検出器の詳細を
模式的に示す図。
【図11】本発明による第11の実施形態を示す中性子
線測定装置のブロック構成図。
【図12】本発明による第12の実施形態を示す中性子
線測定装置のブロック構成図、およびこの測定装置で用
いるシンチレーション検出器の詳細を模式的に示す図。
【図13】本発明による第13の実施形態を示す中性子
線測定装置のブロック構成図、およびこの測定装置で用
いるシンチレーション検出器の詳細を模式的に示す図。
【図14】従来の中性子線測定装置(低線量当量測定
系)のブロック構成図、および中性子線測定装置(高線
量当量測定系)のブロック構成図。
【符号の説明】
1、1a、1b、1c、 NaI(Tl)シンチレーシ
ョン検出器 1d、1e シンチレーション検出器 2 波形整形・前置増幅回路 3 線形増幅回路 4 線量変換回路 5 第1のパルス計数・レート演算回路 6 波高弁別回路 7 第2のパルス計数・レート演算回路 8 高圧電源回路 9、9a、9b、9c、9d 電離箱検出器 10 前置増幅回路 11 電流/周波数変換回路 12 パルス計数・レート演算回路 13 高圧電源回路 14 ディスクリミネータ回路14 15 第3のパルス計数・レート演算回路 16 警報発生回路 17 ディスクリミネータ回路 18 警報発生回路 19 中性子検出ロジック回路 20 ディスクリミネータ回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 北 好夫 東京都府中市東芝町1番地 株式会社東芝 府中工場内 Fターム(参考) 2G088 EE08 FF09 GG05 GG07 GG09 KK02 KK05 LL11

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 NaI(Tl)シンチレータと、 前記NaI(Tl)シンチレータに中性子線が入射して
    (n、γ)反応により放射化されたときに放出されるβ
    線またはγ線を前記NaI(Tl)シンチレータによりシ
    ンチレーション検出する手段と、 前記シンチレーション検出されたβ線またはγ線をバッ
    クグラウンドのγ線の水準と比較する手段と、 前記比較された結果を報知する手段とを有することを特
    徴とする中性子線測定装置。
  2. 【請求項2】 NaI(Tl)シンチレータと、 前記NaI(Tl)シンチレータに中性子線が入射して1
    27−Iが放射化されたときに放出される約443ke
    Vのγ線を前記NaI(Tl)シンチレータによりシンチ
    レーション検出する手段と、 前記シンチレーション検出されたγ線に対応するパルス
    を分離計数する手段と、 前記分離計数されたパルスをバックグラウンドのγ線に
    対応するパルスの水準と比較する手段と、 前記比較された結果を報知する手段とを有することを特
    徴とする中性子線測定装置。
  3. 【請求項3】 NaI(Tl)シンチレータと、 前記NaI(Tl)シンチレータに中性子線が入射して2
    4−Naが放射化されたときに放出されるγ線のうち約
    2.7MeVのγ線を前記NaI(Tl)シンチレータに
    よりシンチレーション検出する手段と、 前記シンチレーション検出されたγ線に対応するパルス
    を分離計数する手段と、 前記分離計数されたパルスをバックグラウンドのγ線お
    よびβ線に対応するパルスの水準と比較する手段と、 前記比較された結果を報知する手段とを有することを特
    徴とする中性子線測定装置。
  4. 【請求項4】 NaI(Tl)シンチレータと、 前記NaI(Tl)シンチレータの周囲を覆う197−A
    uを含むカバーと、 前記197−Auに中性子線が入射して(n、γ)反応
    により放射化されたときに放出される約411keVの
    γ線を前記NaI(Tl)シンチレータによりシンチレー
    ション検出する手段と、 前記シンチレーション検出されたγ線に対応するパルス
    を分離計数する手段と、 前記分離計数された結果を報知する手段とを有すること
    を特徴とする中性子線測定装置。
  5. 【請求項5】 NaI(Tl)シンチレータと、 前記NaI(Tl)シンチレータの表面に塗布または蒸着
    された6−Liを含む材料と、 前記6−Liに中性子線が入射して(n、α)反応によ
    り放射化されたときに放出される約2.06MeVのα
    線を前記NaI(Tl)シンチレータによりシンチレーシ
    ョン検出する手段と、 前記シンチレーション検出されたα線に対応するパルス
    を分離計数する手段と、 前記分離計数された結果を報知する手段とを有すること
    を特徴とする中性子線測定装置。
  6. 【請求項6】 NaI(Tl)シンチレータと、 前記NaI(Tl)シンチレータの表面に塗布または蒸着
    された10−Bを含む材料と、 前記10−Bに中性子線が入射して(n、α)反応によ
    り放射化されたときに放出される約2.79MeVのα
    線を前記NaI(Tl)シンチレータによりシンチレーシ
    ョン検出する手段と、 前記シンチレーション検出されたα線に対応するパルス
    を分離計数する手段と、 前記分離計数された結果を報知する手段とを有すること
    を特徴とする中性子線測定装置。
  7. 【請求項7】 電離箱と、 前記電離箱の内面に塗布または蒸着された10−Bを含
    む材料と、 前記10−Bに中性子線が入射して(n、α)反応によ
    り放射化されたときに放出されるα線に起因する前記電
    離箱の電極電流を検出する手段と、 前記検出された電流に基づいて前記中性子線の検出を報
    知する手段とを有することを特徴とする中性子線測定装
    置。
  8. 【請求項8】 電離箱と、 前記電離箱の内面に塗布または蒸着された6−Liを含
    む材料と、 前記6−Liに中性子線が入射して(n、α)反応によ
    り放射化されたときに放出されるα線に起因する前記電
    離箱の電極電流を検出する手段と、 前記検出された電流に基づいて前記中性子線の検出を報
    知する手段とを有することを特徴とする中性子線測定装
    置。
  9. 【請求項9】 電離箱と、 前記電離箱の内面に塗布または蒸着された178−Hf
    を含む材料と、 前記178−Hfに中性子線が入射して(n、γ)反応
    により放射化されたときに放出されるγ線に起因する前
    記電離箱の電極電流を検出する手段と、 前記検出された電流に基づいて前記中性子線の検出を報
    知する手段とを有することを特徴とする中性子線測定装
    置。
  10. 【請求項10】 電離箱と、 前記電離箱の内面に塗布または蒸着された197−Au
    を含む材料と、 前記197−Auに中性子線が入射して(n、γ)反応
    により放射化されたときに放出されるγ線に起因する前
    記電離箱の電極電流を検出する手段と、 前記検出された電流に基づいて前記中性子線の検出を報
    知する手段とを有することを特徴とする中性子測定装
    置。
  11. 【請求項11】 請求項1ないし6のいずれか1項に記
    載の第1の構成と、 請求項7ないし10のいずれか1項に記載の第2の構成
    と、 前記第1の構成による報知結果と前記第2の構成による
    報知結果とを比較する手段と、 前記比較された結果により検出された線種を判断する手
    段とを有することを特徴とする中性子線測定装置。
  12. 【請求項12】 NaI(Tl)シンチレータと、 前記NaI(Tl)シンチレータの周囲を覆うLiガラス
    シンチレータと、 前記NaI(Tl)シンチレータにγ線が入射して発する
    光および前記Liガラスシンチレータに中性子線が入射
    して発する光をシンチレーション検出する手段と、 前記シンチレーション検出されたγ線および中性子線に
    対応するパルスを互いに分離する手段と、 前記分離されたパルスをそれぞれ計数する手段と、 前記計数された結果をそれぞれ報知する手段とを有する
    ことを特徴とする中性子線測定装置。
  13. 【請求項13】 NaI(Tl)シンチレータと、 前記NaI(Tl)シンチレータの周囲を覆うプラスチッ
    クシンチレータと、 前記NaI(Tl)シンチレータにγ線が入射して発する
    光および前記プラスチックシンチレータに中性子線が入
    射して発する光をシンチレーション検出する手段と、 前記シンチレーション検出されたγ線および中性子線に
    対応するパルスを互いに分離する手段と、 前記分離されたパルスをそれぞれ計数する手段と、 前記計数された結果をそれぞれ報知する手段とを有する
    ことを特徴とする中性子線測定装置。
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