JP2001307579A - 押ボタンスイッチ構造体及びその製造方法 - Google Patents
押ボタンスイッチ構造体及びその製造方法Info
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Abstract
防止し、熱可塑性樹脂フィルムの模様が溶けたり、印刷
インキが流れるおそれを解消し、金型の構造を簡素化
し、しかも、簡単にメンテナンスできる押ボタンスイッ
チ構造体及びその製造方法を提供する。 【解決手段】 熱可塑性樹脂等を用いて成形されるキー
トップ材3と、キートップ材3の形状に対応するよう熱
可塑性樹脂フィルム5に絞り成形され、キートップ材3
に嵌入されて表面を覆う被覆部6と、熱可塑性樹脂フィ
ルム5の被覆部6の表面に印刷される模様と、キートッ
プ材3と熱可塑性樹脂フィルム5の被覆部6裏面との間
に介在される接着層8とを備え、熱可塑性樹脂フィルム
5の厚さを0.04〜0.3mmとする。そして、接着
層8を形成する接着剤を、反応系の付加接着剤、縮合接
着剤、共反応系の接着剤、又は反応系を有しない樹脂系
材料とし、接着層8の厚さが0.02mm以上の場合に
は、接着層8の硬度を鉛筆硬度3H以上とし、接着層8
の厚さが0.02mm未満の場合には、接着層8の硬度
を鉛筆硬度2H以下とする。
Description
ル、ウエアラブル機器、又は自動車電話等の各種入力機
器に使用される押ボタンスイッチ構造体及びその製造方
法に関するものである。
ル、ウエアラブル機器等が急速に普及し、盛んに利用さ
れている。これら携帯電話10、モバイル、ウエアラブ
ル機器等の押ボタンスイッチ構造体には、多色化、薄型
化、軽量化、及び低コスト化等が強く要望されている
が、この要望を実現する一手段として、ゴムプラスチッ
クキーの代わりに熱可塑性樹脂フィルムを備えた押ボタ
ンスイッチ構造体の使用があげられる。この種の押ボタ
ンスイッチ構造体を製造する場合には、図示しないが、
先ず、熱可塑性樹脂フィルムの表面に模様を印刷し、こ
の熱可塑性樹脂フィルムにキートップ材に対応する被覆
部を絞り加工し、その後、この熱可塑性樹脂フィルムの
被覆部を金型にインサートしてキートップ材を射出成形
し、これら熱可塑性樹脂フィルムの被覆部とキートップ
材とを一体成形して製造するようにしている。
スイッチ構造体の製造方法は、以上のように熱可塑性樹
脂フィルムの被覆部とキートップ材とを一体成形するの
で、金型に熱可塑性樹脂フィルムの被覆部をインサート
する際に異物が付着したり、成形サイクルがダウンした
り、あるいは安定性が阻害されるという大きな問題があ
る。また、射出成形時に樹脂圧や熱により、熱可塑性樹
脂フィルムの模様が溶けたり、拡大したり、あるいは印
刷インキが流出するおそれが少なくない。さらに、イン
サート一体射出成形法を用いるので、バリが発生して作
業の遅延や煩雑化を招き、しかも、金型の構造が複雑化
したり、メンテナンスが実に煩雑になるという問題もあ
る。
物の付着、成形サイクルのダウン、及び作業の遅延や煩
雑化を抑制防止し、熱可塑性樹脂フィルムの模様が溶け
たり、拡大したり、あるいは印刷インキが流れるおそれ
を解消し、金型の構造を簡素化し、しかも、比較的簡単
にメンテナンスすることのできる押ボタンスイッチ構造
体及びその製造方法を提供することを目的としている。
いては、上記課題を達成するため、少なくとも熱硬化性
樹脂と熱可塑性樹脂のいずれかを用いて成形されるキー
トップ材と、このキートップ材の形状に対応するよう熱
可塑性樹脂フィルムに絞り成形され、該キートップ材に
嵌め入れられてその表面を覆う被覆部と、この熱可塑性
樹脂フィルムの被覆部の表面に形成される模様と、上記
キートップ材と該熱可塑性樹脂フィルムの被覆部裏面と
の間に介在される接着層とを含んでなるものであって、
上記熱可塑性樹脂フィルムの厚さを0.04〜0.3m
mとし、上記接着層を形成する接着剤を、反応系の付加
接着剤、縮合接着剤、共反応系の接着剤、又は反応系を
有しない樹脂系材料とし、この接着層の厚さが0.02
mm以上の場合には、接着層の硬度を鉛筆硬度3H以上
とするとともに、該接着層の厚さが0.02mm未満の
場合には、接着層の硬度を鉛筆硬度2H以下とするよう
にしたことを特徴としている。
記課題を達成するため、厚さ0.04〜0.3mmの熱
可塑性樹脂フィルムの表面に模様を形成し、この熱可塑
性樹脂フィルムに被覆部を絞り成形してその表面の一部
に該模様を位置させ、少なくとも熱硬化性樹脂又は熱可
塑性樹脂を用いてキートップ材を成形するとともに、こ
のキートップ材の表面又は上記熱可塑性樹脂フィルムの
被覆部の内部裏面に反応系の付加接着剤、縮合接着剤、
共反応系の接着剤、若しくは反応系を有しない樹脂系材
料からなる接着層を形成し、その後、該キートップ材と
該熱可塑性樹脂フィルムの被覆部とを該接着層を介し嵌
め合わせて接着するようにしたことを特徴としている。
プ材と被覆部とは、少なくとも携帯電話、モバイル、ウ
エアラブル機器、自動車電話、電子手帳、コントロー
ラ、コンピュータのキーボード等の各種電子機器に使用
される。このキートップ材と被覆部とは、単数複数いず
れでも良い。模様は、上記電子機器に使用される単数複
数の各種文字、数字、記号、図形、矢印、印等からな
り、被覆部の平坦面や周面等に形成される。また、共反
応系の接着剤とは、接着・硬化時に2以上の反応系を有
する接着剤をいう。
ましい実施形態を説明すると、本実施形態における押ボ
タンスイッチ構造体は、図1や図2に示すように、キー
トップ材群1と、このキートップ材群1の表面に重ねて
積層される可撓性の熱可塑性樹脂フィルム5と、これら
キートップ材群1と熱可塑性樹脂フィルム5との間に介
在される接着層8とを備え、携帯電話10等の操作に使
用される。
耐水性等に優れるポリカーボネイトやアクリル系樹脂を
用いて成形され、図示しないプリント配線板上に積層さ
れる。このキートップ材群1は、図2に示すように、プ
リント配線板上に積層される柔軟なシート2を備え、こ
のシート2の表面には、複数のキートップ材3が所定の
間隔をおいてマトリクスに並べて突出成形されるととも
に、図示しない複数の取付穴が所定のパターンで穿孔成
形されている。これらシート2と複数のキートップ材3
とは、角部がそれぞれ丸く面取りされ、割れや亀裂が生
じないようになっている。各キートップ材3は、中空の
断面略角柱形に成形され、指操作される平坦部裏面(内
面)からは細長い押圧ピン4が図2の下方向に所定の長
さで垂下しており、この押圧ピン4がプリント配線板の
固定接点に対応する可動接点として機能したり、あるい
はメタルドーム等を介してドームクリック構造を構成す
る。
形性、耐熱性、耐衝撃性、耐水性等に優れるポリカーボ
ネートやポリエチレンテレフタレート等を用いて0.0
4〜0.3mmの厚さにカレンダ加工等で薄く成形され
ている。この熱可塑性樹脂フィルム5の厚さが0.04
〜0.3mmの範囲なのは、0.04mm未満だと成形
加工時に破れやすいので作業性がきわめて悪く、しか
も、後述する模様7の印刷作業時に熱可塑性樹脂フィル
ム5が伸びて印刷作業に支障を来すからである。逆に
0.3mmよりも厚いと、形状の再現性に乏しく、キー
トップ材群1の表面に熱可塑性樹脂フィルム5が積層さ
れた場合に角部に皺が生じ、操作性を低下させるからで
ある。
ように、複数のキートップ材3の形状にそれぞれ対応す
る被覆部6が中空の断面略角柱形に絞り成形(stre
tch forming)され、各被覆部6がキートッ
プ材3に嵌着されてその表面を被覆する。各被覆部6
は、角部がそれぞれ丸く面取りされ、割れや亀裂が生じ
ないようになっている。各被覆部6の指操作される平坦
部表面には、数字や記号からなる模様7が各種のインキ
を用いて印刷されている。また、熱可塑性樹脂フィルム
5の裏面には、複数の凸部が所定のパターンで突出成形
され、各凸部が押ボタンスイッチ構造体の製造時にシー
ト2の各取付穴に嵌入する。
ば、エポキシ系接着剤やイソシアネート系接着剤等)、
縮合接着剤(例えば、ユリア系接着剤やフェノール系接
着剤等)、量産性と接着性とを同時に改善できる共反応
系の接着剤(例えば、アクリレート系又はシリコーン系
の接着剤等が知られ、より具体的には、例えばSE92
06 A/B(商品名 東レ・ダウコーニングシリコー
ン株式会社製))、又は反応系を有しない樹脂系材料から
なり、キートップ材群1の全表面にオフセット印刷法、
スクリーン印刷法、グラビア印刷法、スプレーコート法
等により略均一の層状に塗布される。接着層8として反
応系の付加接着剤、縮合接着剤、共反応系の接着剤を使
用するのは、室温〜100℃までの温度管理やその設定
が実に容易であり、反応阻害も少ないからである。ま
た、接着層8として反応系を有しない樹脂系材料・溶剤
を用いるのは、制約はあるものの、物理密着により簡単
に良好な接着性が期待できるからである。
合には、硬度が鉛筆硬度3H以上とされ、厚さが0.0
2mm未満の場合には、硬度が鉛筆硬度2H以下とされ
る。この点について説明すると、一般に接着層8は、厚
く柔らかい場合には、操作の際に被覆部6が爪で簡単に
傷つき、商品価値が低下し、逆に薄く硬い場合には、折
れや割れが生じるおそれがある。そこで、接着層8の厚
さと硬度の関係について詳しく解析したところ、表1に
示す結果を得た。
硬さと製品化できる偏曲点が存在することが判明した。
これを踏まえ、本実施形態においては、接着層8の厚さ
と硬度とを良好な関係とするため、接着層8の厚さが
0.02mm以上の場合には、接着層8の硬度を鉛筆硬
度3H以上とし、接着層8の厚さが0.02mm未満の
場合には、接着層8の硬度を鉛筆硬度2H以下とするよ
うにしている。なお、硬度に関して鉛筆硬度を採用した
のは、より実用的な評価方法であるという理由に基づ
く。
構造体の製造方法について説明すると、先ず、厚さ0.
04〜0.3mmの熱可塑性樹脂フィルム5を用意し、
この熱可塑性樹脂フィルム5の表面に色彩(有彩色で
も、無彩色でも良い)付きの複数の模様7を各種印刷法
(例えば、オフセット印刷法、スクリーン印刷法、グラ
ビア印刷法等)により所定の配列パターンに並べて印刷
し、乾燥させる(図3(a)参照)。こうして複数の模様7
を乾燥させたら、被覆部用金型11に熱可塑性樹脂フィ
ルム5を挟んだ状態に型締めして複数の被覆部6や凸部
を加圧しながら凸型に絞り成形し、各被覆部6の平坦部
表面に模様7を位置させる(図3(b)参照)。被覆部用金
型11を構成する上型と下型のパーティング面には、複
数のキートップ材3の形状に対応して凹凸が三次元的に
形成され、この凹凸間に挟まれた熱可塑性樹脂フィルム
5が強制的に沿って変形する。
型12に溶融した高温高圧の熱可塑性樹脂(透光性で
も、そうでなくても良い)をピンゲートを介し射出して
キートップ材群1を成形し、ランナー付きのキートップ
材群1を射出成形する(図3(c)参照)。キートップ材用
金型12の固定側と可動側のパーティング面には、複数
のキートップ材3の形状に対応してキャビティが三次元
的に形成されている。キートップ材群1を射出成形した
ら、冷却固化後にこれを脱型して治具上にセットし、キ
ートップ材群1の全表面に接着剤をスクリーン印刷法等
により塗布して所定の厚さの接着層8を形成(図3(d)
参照)し、打ち抜き型等を用いてランナー等を除去す
る。
脂フィルム5を模様7が露出するよう治具を介して被
せ、これを加圧しながら積層して各キートップ材3に被
覆部6を接着層8を介して嵌入接着するとともに、各取
付穴に各凸部を接着層8を介して嵌入接着し、所定の時
間放置して乾燥させ、接着層8の厚さが0.02mm以
上の場合には接着層8の硬度を鉛筆硬度3H以上とし、
接着層8の厚さが0.02mm未満の場合には接着層8
の硬度を鉛筆硬度2H以下とする。そして、治具から取
り外し、その後、熱可塑性樹脂フィルム5の外周部を製
品形状に打ち抜く等して整えれば、図1や図2に示す強
固な押ボタンスイッチ構造体を安価に得ることができ
る。
被覆部6とキートップ材3とを別々の金型で成形して組
み立てるので、金型に熱可塑性樹脂フィルム5の被覆部
6をインサートする際に異物が付着したり、成形サイク
ルがダウンしたり、あるいは安定性が阻害されるという
問題をきわめて有効に解消することができる。また、射
出成形時の樹脂圧や熱により、熱可塑性樹脂フィルム5
の模様7が溶けたり、拡大したり、あるいは印刷インキ
が流出するおそれが全くない。さらに、インサート一体
射出成形法の複雑、かつ高価な専用金型を確実に省略す
ることができるので、バリが発生して作業の遅延や煩雑
化を招くことがなく、しかも、金型の構造が複雑化した
り、金型のメンテナンスが煩雑になるという問題を解消
することが可能になる。
を熱可塑性樹脂で成形したが、熱硬化性樹脂で成形して
も良いし、シリコーンゴム等のエラストマーを併用して
も良い。キートップ材3は、なんら中空に限定されるも
のではなく、中実でも良い。また、キートップ材3は、
角錐台状、円錐台状、円柱状、又は平面楕円状等でも良
いし、平面小判状に成形することも可能である(図4参
照)。また、各被覆部6の平坦部を湾曲面にしたり、各
被覆部6の周面における前後面や側面に模様7を適宜印
刷することもできる。
8を形成するのではなく、各キートップ材3の平坦部、
あるいは各キートップ材3の平坦部及び周面に接着層8
を形成し、接着剤の使用量を少なくしてコストを削減し
たり、例え簡易な装置を使用しても接着層8を均一に形
成できるようにしても良い。また、上下逆にした熱可塑
性樹脂フィルム5の各被覆部6の内部裏面に接着層8を
形成し、各キートップ材3と熱可塑性樹脂フィルム5の
各被覆部6とを接着層8を介し嵌合接着することもでき
る。さらに、熱可塑性樹脂フィルム5とキートップ材群
1の成形の順序は、逆にしたり、並行して進めることも
可能である。
及びその製造方法の実施例を比較例と共に説明する。 実施例1 先ず、厚さ75μmのポリカーボネートフィルム(商品
名マクロホール、バイエル株式会社製)からなる熱可塑
性樹脂フィルム5を用意し、この熱可塑性樹脂フィルム
5の表面にインキ(商品名ハイペット9300インキ、
十条ケミカル株式会社製)を用いて複数の模様7を所定
の配列パターンで並べて印刷し、60℃、60分の条件
下で乾燥させた。こうして複数の模様7を乾燥させた
ら、凹凸を備えた被覆部用金型11に熱可塑性樹脂フィ
ルム5を型締めして複数の被覆部6や凸部を120℃、
30秒、20kgr/cm2の条件で絞り成形し、各被
覆部6の平坦部表面に模様7を位置させた。
したキートップ材用金型12に熱可塑性樹脂を射出して
キートップ材群1を成形し、ゲートランナー付きのキー
トップ材群1を射出成形した。成形条件は、樹脂成形
機:TH60R9VSE(商品名、日精樹脂株式会社
製)、成形樹脂:ポリカーボネート(商品名ユーピロンH
3000、三菱エンジニアリングプラスチック株式会社
製)、樹脂温度300℃、キートップ材用金型12の温
度90℃とした。キートップ材群1を射出成形したら、
これを脱型して治具上にセットし、各キートップ材3の
平坦部表面に縮合硬化型の接着剤をスクリーン法により
5μmの厚さで印刷して接着層8を形成し、打ち抜き型
等を用いゲートランナー等を除去した。接着剤は、商品
名スーパーX、No8008(セメダイン株式会社製)と
した。
脂フィルム5を治具を介して被せ、これを500grf
の条件で加圧しながら積層して各キートップ材3に被覆
部6を接着層8を介して嵌入接着するとともに、各取付
穴に各凸部を接着層8を介して嵌入接着し、50℃、3
0分の条件下で乾燥させた。そして、治具から取り外
し、その後、熱可塑性樹脂フィルム5の外周部を製品形
状に打ち抜き、図5(a)に示す押ボタンスイッチ構造体
を得た。
ィルム(商品名ルミラー、東レ株式会社製)からなる熱可
塑性樹脂フィルム5を用意し、この熱可塑性樹脂フィル
ム5の表面にインキ(商品名ハイペット9100シリー
ズのインキ、十条ケミカル株式会社製)を用いて複数の
模様7を所定の配列パターンで並べて印刷し、60℃、
60分の条件下で乾燥させた。
凸を備えた被覆部用金型11に熱可塑性樹脂フィルム5
を型締めして複数の被覆部6や凸部を140℃、30
分、30kgr/cm2の条件で絞り成形し、各被覆部
6の平坦部表面に模様7を位置させた。そして、治具上
に上下逆にセットし、各被覆部6の平坦部裏面等に4m
gの接着剤をディスペンサ(商品名H‐3000R、岩
下エンジニアリング株式会社製)により3μmの厚さで
塗布して接着層8を形成した。各被覆部6の寸法は、長
さ9mm、幅5.5mm、周面部分の高さ2.5mmで
ある。また、接着剤としては、商品名アロンアルファ
(東亜合成化学株式会社製)を使用した。接着層8の厚さ
3μmはマイクロメータ(株式会社ミツトヨ製)で測定し
た。
したキートップ材用金型12に熱可塑性樹脂を射出して
キートップ材群1を成形し、ゲートランナー付きのキー
トップ材群1を射出成形した。成形条件は、樹脂成形
機:TH60R9VSE(商品名、日精樹脂株式会社
製)、成形樹脂:ポリカーボネート(商品名ユーピロンH
3000、三菱エンジニアリングプラスチック株式会社
製)、樹脂温度300℃、キートップ材用金型12の温
度90℃とした。
上下逆にしたキートップ材群1を上方から治具を介して
被せ、これを300grfの条件で加圧しながら積層し
て各キートップ材3と被覆部6とを接着層8を介して嵌
入接着するとともに、各取付穴と各凸部とを接着層8を
介して嵌入接着し、30秒放置した。そして、治具から
取り外し、ビクトリア刃を使用してゲートランナーや熱
可塑性樹脂フィルム5の外周部を製品形状に打ち抜き、
図5(b)に示す押ボタンスイッチ構造体を得た。
品名マクロホール、バイエル株式会社製)からなる熱可
塑性樹脂フィルム5を用意し、この熱可塑性樹脂フィル
ム5の表面にインキ(商品名HTRインキ、プロール株
式会社製)を用いて複数の模様7を所定の配列パターン
で並べて印刷し、実施例1と同様の条件下で乾燥させ
た。複数の模様7を乾燥させたら、凹凸を備えた被覆部
用金型11に熱可塑性樹脂フィルム5を型締めして複数
の被覆部6や凸部を140℃、30分、30kgr/c
m2の条件で絞り成形し、各被覆部6の平坦部表面に模
様7を位置させた。
したキートップ材用金型12に熱可塑性樹脂を射出して
キートップ材群1を成形し、ゲートランナー付きのキー
トップ材群1を射出成形した。成形条件は実施例1と同
様とした。キートップ材群1を射出成形したら、これを
脱型して治具上にセットし、各キートップ材3の平坦部
表面に接着剤をスクリーン法により印刷して接着層8を
形成した。接着剤は、商品名HTRインキ(プロール株
式会社製)とした。
いうち(1分以内)にキートップ材群1に熱可塑性樹脂フ
ィルム5を治具を介して被せ、これを1kgf、1分間
の条件で加圧しながら積層して各キートップ材3に被覆
部6を接着層8を介して嵌入接着するとともに、各取付
穴に各凸部を接着層8を介して嵌入接着した。そして、
治具から取り外し、ピナクル刃を使用してゲートランナ
ーや熱可塑性樹脂フィルム5の外周部を製品形状に打ち
抜き、図5(c)に示す押ボタンスイッチ構造体を得た。
ィルム(商品名ルミラー、東レ株式会社製)からなる熱可
塑性樹脂フィルム5を用意し、この熱可塑性樹脂フィル
ム5の表面にインキ(商品名ハイペット9100シリー
ズのインキ、十条ケミカル株式会社製)を用いて複数の
模様7を所定の配列パターンで並べて印刷し、60℃、
60分の条件下で乾燥させた。複数の模様7を乾燥させ
たら、凹凸を備えた被覆部用金型11に熱可塑性樹脂フ
ィルム5を型締めして複数の被覆部6や凸部を150
℃、40秒、30kgr/cm2の条件で絞り成形し、
各被覆部6の平坦部表面に模様7を位置させた。
覆部6の平坦部裏面に縮合型の接着剤をディスペンサ
(商品名H‐3000R、岩下エンジニアリング株式会
社製)により組立後30μmの厚さとなるよう塗布して
接着層8を形成した。接着剤は、商品名FRONT#1
05(フォーフロント株式会社製)とした。その他の部分
については実施例2と同様とし、図5(d)に示す押ボタ
ンスイッチ構造体を得た。
品名マクロホール、バイエル株式会社製)からなる熱可
塑性樹脂フィルム5を用意し、この熱可塑性樹脂フィル
ム5の表面にインキ(商品名ハイペット9300イン
キ、十条ケミカル株式会社製)を用いて複数の模様7を
所定の配列パターンで並べて印刷し、60℃、60分の
条件下で乾燥させた。こうして複数の模様7を乾燥させ
たら、凹凸を備えた被覆部用金型11に熱可塑性樹脂フ
ィルム5を型締めして複数の被覆部6や凸部を120
℃、30秒、20kgr/cm2の条件で絞り成形し、
各被覆部6の平坦部表面に模様7を位置させた。
12にポリエステル系液状樹脂をディスペンスして15
0℃の温度で硬化させた後、シリコーンゴム(商品名K
E‐9510U、信越化学工業株式会社製のシリコーン
ゴムコンパウンド100重量部に対して、商品名パーブ
チルI、日本油脂株式会社製のパーオキサイド系硬化剤
1重量部を加えて作製)9を一体成形してキートップ材
群1を成形した。こうしてキートップ材群1を成形した
ら、これを脱型して治具上にセットし、各キートップ材
3の平坦部表面に付加型の接着剤(商品名KE‐180
0ABC、信越化学工業株式会社製)をスクリーン法に
より10μmの厚さで印刷して接着層8を形成した。
脂フィルム5を治具を介して被せ、これを300grf
の条件で加圧しながら積層して各キートップ材3に被覆
部6を接着層8を介して嵌入接着するとともに、各取付
穴に各凸部を接着層8を介して嵌入接着し、5分間放置
した。そして、治具から取り外し、その後、ゲートラン
ナーや熱可塑性樹脂フィルム5の外周部を製品形状に打
ち抜き、図5(e)に示す押ボタンスイッチ構造体を得
た。
着、成形サイクルのダウン、及び作業の遅延や煩雑化を
抑制防止し、熱可塑性樹脂フィルムの模様が溶けたり、
拡大したり、あるいは印刷インキが流れるおそれを有効
に解消することができるという効果がある。また、製造
に使用する金型の構造を簡素化し、金型を比較的簡単に
メンテナンスすることも可能になる。
態を示す斜視説明図である。
態を示す断面説明図である。
法の実施形態を示す説明図で、(a)図は熱可塑性樹脂フ
ィルムの表面に複数の模様を並べて印刷した状態を示す
斜視図、(b)図は被覆部用金型に熱可塑性樹脂フィルム
を型締めして複数の被覆部を加圧しながら絞り成形する
状態を示す断面図、(c)図は型締めしたキートップ材用
金型に熱可塑性樹脂を射出してキートップ材群を射出成
形した状態を示す断面図、(d))図はキートップ材群の
全表面に接着層を形成した状態を示す部分断面図であ
る。
施形態における熱可塑性樹脂フィルムの被覆部等を示す
平面図である。
法の実施例を示す説明図で、(a)図は実施例1を示す断
面図、(b)図は実施例2を示す断面図、(c)図は実施例
3を示す断面図、(d))図は実施例4を示す断面図、
(e)図は実施例5を示す断面図である。
Claims (2)
- 【請求項1】 少なくとも熱硬化性樹脂と熱可塑性樹脂
のいずれかを用いて成形されるキートップ材と、このキ
ートップ材の形状に対応するよう熱可塑性樹脂フィルム
に絞り成形され、該キートップ材に嵌め入れられてその
表面を覆う被覆部と、この熱可塑性樹脂フィルムの被覆
部の表面に形成される模様と、上記キートップ材と該熱
可塑性樹脂フィルムの被覆部裏面との間に介在される接
着層とを含んでなる押ボタンスイッチ構造体であって、 上記熱可塑性樹脂フィルムの厚さを0.04〜0.3m
mとし、上記接着層を形成する接着剤を、反応系の付加
接着剤、縮合接着剤、共反応系の接着剤、又は反応系を
有しない樹脂系材料とし、この接着層の厚さが0.02
mm以上の場合には、接着層の硬度を鉛筆硬度3H以上
とするとともに、該接着層の厚さが0.02mm未満の
場合には、接着層の硬度を鉛筆硬度2H以下とするよう
にしたことを特徴とする押ボタンスイッチ構造体。 - 【請求項2】 厚さ0.04〜0.3mmの熱可塑性樹
脂フィルムの表面に模様を形成し、この熱可塑性樹脂フ
ィルムに被覆部を絞り成形してその表面の一部に該模様
を位置させ、少なくとも熱硬化性樹脂又は熱可塑性樹脂
を用いてキートップ材を成形するとともに、このキート
ップ材の表面又は上記熱可塑性樹脂フィルムの被覆部の
内部裏面に反応系の付加接着剤、縮合接着剤、共反応系
の接着剤、若しくは反応系を有しない樹脂系材料からな
る接着層を形成し、その後、該キートップ材と該熱可塑
性樹脂フィルムの被覆部とを該接着層を介し嵌め合わせ
て接着するようにしたことを特徴とする押ボタンスイッ
チ構造体の製造方法。
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