JP2001305033A - 液槽式冷熱衝撃装置 - Google Patents

液槽式冷熱衝撃装置

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JP2001305033A
JP2001305033A JP2000121140A JP2000121140A JP2001305033A JP 2001305033 A JP2001305033 A JP 2001305033A JP 2000121140 A JP2000121140 A JP 2000121140A JP 2000121140 A JP2000121140 A JP 2000121140A JP 2001305033 A JP2001305033 A JP 2001305033A
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temperature side
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JP2000121140A
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English (en)
Inventor
Shigeki Sugiyama
茂樹 杉山
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Espec Corp
Original Assignee
Tabai Espec Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 試料移動が不要で構造、操作、制御の簡単な
液槽式冷熱衝撃装置を提供する。 【解決手段】 本装置は、高低温側熱媒液L1 及びL2
で試料Wに熱衝撃を与えられるようにした装置であり、
液L1 とL2 と試料Wとが出し入れされる1基の液槽
1、その外にそれぞれ加熱器21及び冷却器31を備え
ていてこれらによって液L1 及びL2 を加熱及び冷却し
て液槽1を介して循環を可能にする高低温側循環系2及
び3、循環系2と3とを切り換えて循環可能にするため
の高低温側電磁弁22及び32、その他循環ポンプ2
3、33、電動弁24、34、冷凍機の圧縮機3a、凝
縮器3b、膨張機構3c、回収管3d、等を有する。 【効果】 液L1 、L2 を所定の間隔で交互に試料Wに
掛けて冷熱衝撃を与えることができる。液槽が1つで試
料移動及びそのための出し入れが不要で、装置構造や制
御が簡単になる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術の分野】本発明は、熱容量の大きい
液体を利用し、試料に対して高温と低温の熱ストレスを
交互に一定時間付与する冷熱衝撃装置に関し、半導体、
電気・電子部品、その他の工業製品等の信頼性試験であ
って、試料の熱的ストレスを加速させて潜在欠陥を顕在
化させて検出し、製品の品質向上を目的とする信頼性試
験に好都合に利用される。
【0002】
【従来の技術】従来の液槽式冷熱衝撃装置では、高温用
及び低温用の熱媒体が液体であって容器に入れられると
定形性を有すると共に熱容量の大きいものであることか
ら、これらの液を高温液槽と低温液槽との2槽に入れて
保有し、それぞれの槽内の熱媒液を高温と低温とに温度
制御し、試験される試料の方をそれぞれの槽内の熱媒液
に交互に浸漬させるようにしていた。
【0003】しかしながら、このような装置では、高温
用及び低温用の液槽間で試料を移動させるため、試料の
往復移動機構が必要になること、そのため装置構成が複
雑になって装置コストが高いこと、試験時の操作や制御
も複雑になること等の問題を有する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来技術に
於ける上記問題を解決し、試料移動機構が不要で構造及
び操作・制御が簡単でコストの低減された冷熱衝撃装置
を提供することを課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は上記課題を解決
するために、請求項1の発明は、高温側熱媒液と低温側
熱媒液とで試料に熱衝撃を与えられるようにした液槽式
冷熱衝撃装置において、前記高温側熱媒液と前記低温側
熱媒液と前記試料とが出し入れされる単一の容器と、該
容器の外に加熱器を備えていて該加熱器で前記高温側熱
媒液を加熱して前記容器を介して循環を可能にする高温
側循環系と、前記容器の外に冷却器を備えていて該冷却
器で前記低温側熱媒液を冷却して前記容器を介して循環
を可能にする低温側循環系と、前記高温側循環系と前記
低温側循環系とを切り換えて前記循環を可能にする切換
手段と、を有することを特徴とする。
【0006】この場合、前記高温側循環系及び前記低温
側循環系に、それぞれ前記高温側熱媒液又は前記低温側
熱媒液によって前記容器内で前記試料を浸漬可能にする
高温側液張り手段及び低温側液張り手段を設けるように
してもよい。
【0007】請求項2の発明は、上記に加えて、前記高
温側熱媒液と前記低温側熱媒液とは前記試料に掛けられ
るように前記容器に入れられ、前記高温側循環系と前記
低温側循環系とはそれぞれ少なくとも前記掛けられてい
る前記高温側熱媒液と前記低温側熱媒液とを含んで高温
側循環液と低温側循環液とを保有していることを特徴と
する。
【0008】請求項3の発明は、上記に加えて、前記高
温側循環系及び前記低温側循環系はそれぞれ、少なくと
も前記掛けられている高温側循環液及び低温側循環液を
貯留できる高温側熱媒液貯留容器及び低温側熱媒液貯留
容器を有することを特徴とする。
【0009】
【発明の実施の形態】図1は本発明を適用した液槽式冷
熱衝撃装置の全体構成の一例を示す。本装置は、高温側
熱媒液L1 と低温側熱媒液L2 とで試料Wに熱衝撃を与
えられるようにした装置であり、高温側熱媒液L1 と低
温側熱媒液L2 と試料Wとが出し入れされる単一の容器
である液槽1、その外に加熱器21を備えていてこれに
よって高温側熱媒液L1 を加熱して液槽1を介して循環
を可能にする高温側循環系2、同様に液槽1の外に冷却
器31を備えていてこれによって低温側熱媒液L2 を冷
却して液槽1を介して循環を可能にする低温側循環系
3、高温側循環系2と低温側循環系3とを切り換えて循
環可能にする切換手段として本例では高温側電磁弁22
及び低温側電磁弁32、等を有する。
【0010】試料Wは、半導体、電気・電子部品、その
他の工業製品等であり、種々の形状を持ち単一又は複数
個もしくは複数種類の組み合わせから成る。試験される
高低温度も試料によってある程度相違する。試料Wは通
常網目状の試料かご4に入れられ、液槽1内に吊り下げ
られたり適当な支持台上に置かれる。
【0011】高低温側熱媒液L1 及びL2 としては、一
般的には次のような性状の熱媒液が使用される。即ち、
高温側熱媒液L1 は、沸点が高く比熱が大きく伝熱特性
の良い不導体から成り、高温側熱媒液としての必要な性
状を持つ例えば高温用フッ素不活性液のような特殊液で
ある。低温側熱媒液L2 も同様であるが、凝固点が低く
低温流動性の良い例えば低温用フッ素不活性液のような
特殊液である。低温側熱媒液L2 は高温条件では揮発性
を有する。
【0012】しかし、試料Wの中には、最高/最低温度
が95℃/−5℃程度でこの間の温度差が100℃程度
までの条件で試験されるものも多く、そのような場合に
は、高低温側熱媒液L1 、L2 を同じ熱媒液とし、例え
ば前記高温用及び低温用フッ素不活性液の中間的性状を
持つフッ素不活性液を使用することができる。
【0013】高温側循環系2には高温側循環ポンプ23
及び高温側電動弁24が設けられている。このポンプに
よる循環液量は、試料Wに必要十分な液量が掛けられる
ように、高温側電動弁24の開度調整によって調整可能
になっている。加熱器21としては、通常電気ヒータが
用いられる。
【0014】低温側循環系3にも低温側循環ポンプ33
及び低温側電動弁34が設けられている。高温側と同様
に循環液量は低温側電動弁34で調整される。冷却器3
1としては通常冷凍機の蒸発器が用いられる。又、特に
図示していないが、通常、冷却器31の熱媒液L2 は低
温熱衝撃のための設定温度に制御される。符号3a、3
b、3cはそれぞれ、冷凍機の冷凍回路を構成する圧縮
機、凝縮器及び膨張機構である。又この系では、回収冷
却管3dを設けて、これに冷却器31を冷却した後の冷
媒を流し、それから圧縮機3aに戻すようにしている。
【0015】回収冷却管3dは、液槽1の上部の図では
広がっている部分の周囲で試料Wの出し入れの邪魔にな
らない位置に配設されていて、液槽1内で気化している
熱媒液を冷却凝縮させて回収するためのものである。高
低側温熱媒液L1 、L2 が異なった熱媒液であるときに
は、液槽1に高温側熱媒液L1 を入れたときに、この中
に混入していて高温時に蒸発した低温側熱媒液L2 を冷
却凝縮させ、このL2を回収してL1 と分離することが
できる。
【0016】本例の装置では、高温側熱媒液L1 と低温
側熱媒液L2 とは図示の如く試料Wに掛けられるように
液槽1に入れられる。そのため、高温側循環系2と低温
側循環系3とは、それぞれ、少なくとも掛けられている
高温側熱媒液L1 と低温側熱媒液L2 とを含んで高温側
循環液と低温側循環液とを保有している。
【0017】即ち、例えば高温側循環系2では、高温側
循環液は、少なくとも、図において高温側電磁弁22の
位置くらいから、配管、高温側循環ポンプ23、加熱器
21を介して電磁弁24の出口までの系内を充満させる
液に加えて、液槽1内において放出されている液や試料
Wを伝っている液によって構成される。本例では、液切
れのない良好な循環性を確保するために、図の実線で示
す状態のように、高温側電磁弁22及び電動弁24が開
で低温側電磁弁32及び電動弁34が閉で、液槽1内に
高温側熱媒液L1 が入れられるときに、この液L1 が液
槽1の底に滞留して液面Sを形成するように、液保有量
に余裕を持たせている。試料Wは通常液面より上の位置
に設置にされる。なお、液L1 とL2 とが異なった液で
ある場合において液L1 のL2 への混入又はL2 のL1
への混入を少なくするためには、液面Sを出来るだけ低
レベルにすることが望ましい。
【0018】この例では、試料Wは熱媒液に浸漬される
ことなく、上から熱媒液を掛けられることによって熱衝
撃を受けるので、試料Wに熱媒液が均一的に掛かるよう
に熱媒液の流量や流速が定められる。この場合、液槽1
の上部の複数位置から熱媒液を放出させるようにしても
よい。又、試料かご4に複数の穴のあるトレイ状の蓋を
設け、その穴を介して熱媒液を一様に落下させるような
方法を採用してもよい。
【0019】液槽1及び高低温側循環系2、3を構成す
る諸機器や配管系は、通常、冷凍機の圧縮機3a及び凝
縮器3bを除いて断熱性のあるケーシング5内に配置さ
れる。液槽1の上部にはシャッター式の上蓋6が設けら
れ、これらの上にはカバー7が被せられる。
【0020】以上のような液槽式冷熱衝撃装置は次のよ
うに運転される。まず、高低温側熱媒液L1 、L2 が同
液である場合について説明する。初期状態として、前回
の冷熱衝撃試験が低温熱衝撃工程で終了し、試料Wに掛
けられている低温側熱媒液が落下して液面Sより少し上
のレベルまで残っていて、高温側及び低温側循環系2、
3には、それぞれ、温度は異なるが同じ液L1 、L2
充填されているものとする。弁類は閉鎖され、ポンプ類
は停止している。この状態で例えば高温側から試験を開
始するときには、加熱器21をオンにすると共に、冷凍
機を運転して冷却器31を冷却可能な状態にして、加熱
器21及び冷却器31内の熱媒液L1 及びL2 をそれぞ
れほぼ目的とする高温及び低温にする。
【0021】高温熱衝撃工程では、高温側電磁弁22を
開にすると共に高温側電動弁24を予め定められた開度
まで開き、高温側循環ポンプ23を起動する。これによ
り、例えばT1 =90℃程度の高温側熱媒液L1 が液槽
1内に入れられ、図1の実線で示すように一様且つ連続
的に試料Wに掛けられる。これにより、液L1 は試料W
を急速加熱しつつ落下し、試料に高温熱衝撃を与える。
【0022】落下した液L1 は、ほぼ液面Sを維持しつ
つ高温側循環ポンプ23に吸入され、加熱器21で再加
熱され、再び試料Wに掛けられる。このときの液の流量
は、上記の如く高温側電動弁24の開度によって予め調
整されている。
【0023】一定時間の高温熱衝撃時間が経過すると、
高温側循環ポンプ23を停止すると共に、弁22及び2
4を閉鎖する。これにより、液槽1内への液の注入が停
止し、掛けられている高温の液L1 及び試料Wを伝って
いる液L1 が下方に落下し、液面Sが少し持ち上がる。
【0024】次に低温熱衝撃工程になると、低温側電磁
弁32を開にすると共に低温側電動弁34を予め定めら
れた開度まで開き、低温側循環ポンプ33を起動する。
その結果、例えばT2 =5℃程度の低温側熱媒液L2
液槽1内に入れられ、図1の点線で示すように、一様且
つ連続的に試料Wに掛けられる。その結果、液L2 は試
料Wを急冷しつつ落下し、これに低温熱衝撃を与える。
落下した液L2 は、ほぼ液面Sを維持しつつ低温側循環
ポンプ33に吸入され、冷却器31で再冷却され、再び
試料Wに掛けられる。循環液量は、高温側熱媒液のとき
と同様に、低温側電動弁34で予め調整されている。
【0025】なお、高温/低温間の切換時には、予め加
熱器21及び冷却器31によって液L1 及びL2 が加熱
/冷却されているので、これらが保有する液の高/低熱
量により、最初から試料Wに高/低熱衝撃を与えること
ができる。この場合、高温/低温切換時には、液槽1の
底部にそれぞれ低温/高温液L2 /L1 が小量残存して
いて、これらの低温/高温液がそれぞれ加熱器2/冷却
器3に入ったときには、それぞれの加熱/冷却の最大能
力を超えて、目的とする高/低温まで液を加熱/冷却で
きない可能性があるが、これは極く短時間の過渡的現象
であり、熱衝撃試験の性能に影響を与える程ではない。
【0026】次に、高低温側熱媒液L1 、L2 が異種液
の場合について説明する。高温熱衝撃工程では、例えば
1 =150℃程度の高温側熱媒液L1 が液槽1内に入
れられ、高温側循環系2内で循環されるが、この中には
少量の低温側熱媒液L2 が混入している。この液L2
沸点が低いため、加熱器21で加熱され電動弁24を通
過して液槽1に入って低圧になると、液槽内で蒸発す
る。この蒸気は、内部を冷媒が流れる回収蒸発管3dで
冷却されて液L2 となり、液槽1の縁を伝って下方に落
下する。この液L2 の一部分は更に高温側循環系2内を
循環するが、液槽1に入る毎に蒸発し、液L1 から分離
される。そして、高温熱衝撃工程を終了すると、液L2
は主として液槽1内に残留する。従って、液L2 は液L
1 中に一定量以上混在せず、液L1 は高温側熱媒液とし
ての適正範囲の性状を維持する。
【0027】低温熱衝撃工程では、例えばT2 =−20
℃程度の低温側熱媒液L2 が液槽1内に入れられ、低温
側循環系3内で循環されるが、この中には、液槽1内に
滞留している液中の少量の高温側熱媒液L1 が混入して
いるが、短期間の使用では、このL1 がL2 の性状に影
響を及ぼすほどには至らない。なお、図示を省略してい
るが、熱媒液L1 、L2 が循環系から取り出せるように
なっていることは勿論であり、液L2 への液L1 の混入
量がある程度以上多くなると、外部の適当な液分離装置
によって分離した後再使用される。
【0028】以上のような液槽式冷熱衝撃装置は、液槽
1が1基だけであることと、加熱器21や冷却器31を
含む高低温循環系2、3が小サイズのものであることか
ら、従来の装置よりも、装置全体の形状が小型化され
る。この場合、加熱器及び冷却器を液槽とは別に設けて
いるので、液槽の寸法も小型化される。そして、装置全
体として、高価な熱媒液の保有量が極めて少ない。
【0029】又、2基の液槽の液中への試料Wの出し入
れ及び液槽間の試料の移動がないため、試料のハンドリ
ング機構が極めて簡単になり、装置構成の簡素化及び低
コスト化を図ることができる。そして、冷熱衝撃の繰り
返しを弁及びポンプのオン/オフだけで行い、試料の移
動及び移動のための液中への出入り工程を不要にしてい
るため、冷熱試験時の制御が迅速且つ簡単になり、操作
も容易になる。更に、試料への冷熱付与や加熱器、冷却
器における熱媒液の加熱、冷却が、熱媒液の流動状態下
で行われるので、熱交換効率が良くなり、この点でも冷
熱衝撃試験時間が短縮され、試験の能率化が図られる。
【0030】図2は液槽式冷熱衝撃装置の他の例を示
す。本例の装置では、図1の装置に加えて、高温側及び
低温用に内部循環弁25a及び35aを含む内部循環系
25及び35を設けている。加熱器21及び冷却器31
の出口の熱媒液L1 及びL2 は、図1の装置と同様に設
定温度になるように制御される。このようにすれば、加
熱器及び冷却器内の液と共に、配管内の液も予め加熱、
冷却されると共に、液全体の加熱、冷却温度を目的とす
る温度に精度良く維持することができる。なお、内部循
環系25及び35は、熱媒液を液槽1に入れる前の適当
な時期に作動され、電磁弁22、32及び電動弁24、
34を開にして液槽1を介して液を循環させるときには
停止される。
【0031】図3は液槽式冷熱衝撃装置の更に他の例を
示す。本例の装置は、図1の装置に加えて、高温側循環
系2及び低温側循環系3はそれぞれ、少なくとも試料W
に掛けられている高温側循環液L1 及び低温側循環液L
2 を貯留できる高温側熱媒液貯留容器及び低温側熱媒液
貯留容器として、小型の液回収タンク26及び36とこ
れらに関連した部分を有する。(a)の装置では、液槽
1の下部から導設した液排出管11を左右に水平に分岐
した分岐管12、13とし、これらに液落とし用電磁弁
26a及び36aを設けて液回収タンク26及び36に
接続している。タンクの液出口は逆止弁26b及び36
bを経由してポンプ23及び33に接続されている。符
号26c及び36cはガス抜き管である。(b)の装置
では、(a)の装置に較べて、液落とし用電磁弁を三方
口電磁弁14とし、その切換によって何れか一方のタン
クに液を回収できるようにしている。
【0032】本例の装置によれば、液回収タンク26及
び36には最初に高液面S1 までそれぞれ液L1 及びL
2 が入れられると共に、高低温側のそれぞれの循環系
2、3には液L1 及びL2 が充満される。液槽1内及び
その下部配管11〜13には液がなく空間になってい
る。液落とし用電磁弁26a及び36aは何れも閉にな
っている。
【0033】この状態から例えば高温側循環系2を使用
するときには、電磁弁26aを含む高温側の弁を開きポ
ンプを駆動する。これにより、タンク26内の液面は低
レベルS2 まで低下し、液L1 はポンプ23で圧送され
加熱器21で加熱されて液槽1に入れられ、試料に掛け
られてこれを伝いつつ落下し、下部配管11及び12を
介して再びタンク26内に回収される。この循環中には
低レベルS2 が維持される。なお、液面変動があって
も、ガス抜き管26cにより、内圧が変化しないように
されている。
【0034】高温熱衝撃工程が終了すると、電動弁24
(図1)やポンプ23を停止させるが、回収用電磁弁2
6aは一定時間開いた状態に保持され、この間に、試料
Wに掛けられてこれを伝っている液や液槽1の表面を伝
っている液は、管11及び12を介して液回収タンク2
6に回収される。その結果、タンク26では初期の高液
面S1 が形成され、液槽1及び管11〜13には液L1
が存在しなくなる。このような液回収のための一定時間
が経過すると、回収用電磁弁26aが閉鎖し、低温熱衝
撃試験が行われる。なお、逆止弁26bは、ポンプ23
の停止時に高温側循環系2内の液保有状態を保持する。
【0035】低温側循環系3でも、液回収タンク36に
は高液面S1 まで液L2 が入れられていると共に、循環
系3内には液L2 が充満されている。そして、液槽1内
及びその下部配管11〜13には液が存在せず、液落と
し用電磁弁26a及び36aは共に閉になっている。
【0036】この状態で電磁弁36aを含む低温側の弁
やポンプが駆動される。低温側循環ポンプ33の起動に
より、今度は低温側液回収タンク36内の液面が低レベ
ルS 2 まで低下し、液L2 が液槽1に入れられ、試料に
掛けられてこれを伝いつつ落下し、下部配管11及び1
3を介してタンク36内に回収され、低レベルS2 が保
たれる。そして、液L2 の循環中には試料に低温熱衝撃
が与えられ、循環を停止させると液L2 がタンク36内
に回収され、タンク内が再び高液面S1 になると共に、
液槽1及び配管11〜13には液L2 が存在しなくな
る。
【0037】従って、このような循環系によれば、高温
側熱媒液L1 と低温側熱媒液L2 との混合をほぼ完全に
防止することができる。なお上記では、高温及び低温循
環系にそれぞれ液落とし用電磁弁26a及び36aを設
けた場合について説明したが、図3(b)のように三方
口電磁弁14を設けた例では、分岐管12と13への液
の流れが切り換えられる。この場合にも、液の混合が防
止される。
【0038】図4は本発明を適用した液槽式冷熱衝撃装
置の更に他の例を示す。この例の装置は、図1の装置に
加えて、高温側循環系2及び低温側循環系3が、それぞ
れ高温側熱媒液L1 又は低温側熱媒液L2 によって液槽
1内で試料Wを浸漬可能にする高低温側液張り手段とし
て、高低温側液張り用電動弁27a及び37a並びに高
温側熱媒液貯留槽27及び低温側熱媒液貯留槽37を有
する。従って、貯留槽27、37はそれぞれ、S1 とS
2 との高低レベル間で、液槽1に試料Wが浸漬されるよ
うに高液面Shまで液を入れたときの液の体積に相当す
る液量が入れられる大きさになっている。
【0039】この例の装置では、液槽1内の液を高温用
のものと低温用のものと間で総入れ替えすることによ
り、試料Wを液槽1内に浸漬して冷熱衝撃を与えること
ができる。従って、上記の如く容量の大きい2つの貯留
槽が必要になるため装置のサイズは大きくなるが、試料
移動がないため機構は簡単で、操作や制御が容易にな
る。又、複雑な形状の試料であっても、全体に均一に熱
衝撃を与えることができる。
【0040】なお、液槽1には、電動弁27a及び37
aを閉にして、液を試料Wに掛けながら入れてもよい
し、液槽1の下から液面を上昇させるように液を張り込
んでもよい。試料Wに液を掛けないときには、図1に示
す電動弁24、34を取り止めて、抵抗の少ない状態で
できるだけ多量に液を流し込むようにすることが望まし
い。又、液槽1内の液の温度を維持するために、液槽内
に高レベルShまで液を入れた状態で電動弁27aもし
くは37aを適当な開度まで開き、加熱器21もしくは
31で加熱もしくは冷却した液を循環させるようにして
もよい。
【0041】
【発明の効果】以上の如く本発明によれば、請求項1の
発明においては、熱衝撃用の容器として高低温側熱媒液
と試料とが出し入れされる単一の容器を用いるので、試
料を容器に入れると、この容器への熱媒液の出し入れに
より、試料を高低温用の別の容器に移動させることなく
試料に熱衝撃を与えることが可能になる。その結果、試
料を移動させる機構が不要になり、装置構造を大幅に簡
単にすることができる。又、試料の移動工程が不要にな
るで、冷熱衝撃試験時の操作や試験の自動化が容易にな
る。そして、試験能率を向上させることができる。
【0042】容器に熱媒液を供給する手段としては、加
熱器で高温側熱媒液を加熱して容器を介して循環を可能
にする高温側循環系と冷却器で低温側熱媒液を冷却して
容器を介して循環を可能にする低温側循環系とを設ける
と共に、これらの系を切り換えて循環可能にする切換手
段を設けているので、例えば低温用循環系で冷却した低
温側熱媒液を容器に入れて容器内の試料を冷却し、試料
に低温熱衝撃を与えた後に低温側熱媒液を容器から出す
ことができる。
【0043】次に、容器内に低温側熱媒液のない状態で
切換手段を作動させ、低温側循環系から高温側循環系に
切り換え、高温側循環系で加熱した高温側熱媒液を容器
に入れて容器内の試料を加熱し、試料に高温熱衝撃を与
えることができる。この場合、加熱器が容器の外に設け
られているので、熱衝撃を与えるための容器が1基であ
っても、その容器において低温熱衝撃工程中に、高温側
熱媒液を加熱器で加熱し、高温熱衝撃工程のための準備
をしておき、低温熱衝撃工程の終了後直ちに高温熱衝撃
工程を行うことができる。
【0044】高温熱衝撃工程が終了すると、容器から高
温側熱媒液を出し、再び切換手段を作動させ、低温側循
環系に切り換え、再度低温熱衝撃工程を行うことができ
る。この場合にも、冷却器が容器の外に設けられている
ので、高温熱衝撃工程中に低温側熱媒液を冷却器で冷却
し、低温熱衝撃付与のための準備をしておき、高温熱衝
撃工程の終了後直ちに低温熱衝撃工程を実施することが
できる。即ち、容器が単一であっても、能率よく熱衝撃
試験を行うことができる。
【0045】以上のような請求項1の液槽式冷熱衝撃装
置によれば、液槽が1基だけであること、外部加熱及び
冷却式であるため液槽が小型になること、加熱器や冷却
器を含む高低温循環系が小サイズのものであることか
ら、従来の装置よりも、装置全体の形状を小型化するこ
とが可能になる。そして、機構の簡素化と装置の小型化
とにより、装置コストの低減が図られる。
【0046】即ち、液槽式冷熱衝撃装置では、熱媒体が
液体であり、比重及び比熱が大きく比体積が変化しない
定容性のものであると共に、試料との間の熱交換率が高
いことから、従来のような高低温用の2槽式で両液槽へ
の試料の交互出し入れ方式の装置に限らず、請求項1の
発明のような1液槽式で熱媒液を出し入れする方式の装
置であっても、気相式のものとは比較にならない大きな
熱衝撃を与えることができる。そして、請求項1の発明
の装置では、従来の液槽式冷熱衝撃装置に較べて、機構
の簡素化、操作や制御の容易化、コストの低減、装置の
小型化の可能性等の諸効果を得ることができる。
【0047】このような液槽式冷熱衝撃装置において高
温側循環系及び低温側循環系に、それぞれ高温側熱媒液
又は低温側熱媒液によって容器内で試料を浸漬可能にす
る高温側液張り手段及び低温側液張り手段を設けるよう
にすれば、容器内の液を高温用と低温用との間で交互に
総入れ替えすることにより、複雑な形状の試料であって
も、その表面から一様に熱を加え、精度良く冷熱衝撃試
験を行うことができる。この場合には、装置の小型化は
図れないが、試料移動がないため、従来の装置に較べて
機構の簡素化及び操作や制御の容易化の効果を得ること
ができる。
【0048】請求項2の発明においては、請求項1の発
明に加えて、高温側循環系と低温側循環系とは、それぞ
れ容器内をほぼ空間状態にするように、少なくとも試料
に掛けられている高温側熱媒液と低温側熱媒液とを含ん
で高温側循環液と低温側循環液とを保有しているので、
容器内で露出した試料に液を掛けるシャワー方式によっ
て試料に連続して液を供給して冷熱衝撃を与えることが
できる。従って、容器内に液体を充満させる必要がない
ので、試料浸漬用の熱媒液の貯留タンクが不要になり、
装置が小型になると共に、冷熱衝撃装置の全保有液量を
極めて少なくすることができる。そして、冷熱衝撃試験
用の熱媒液は通常高価なものであるため、保有液量の少
量化により、装置の運転コストを大幅に低減させること
ができる。
【0049】請求項3の発明においては、上記に加え
て、高温側循環系及び低温側循環系はそれぞれ、少なく
とも試料に掛けられている高温側循環液及び低温側循環
液を貯留できる高温側熱媒液貯留容器及び低温側熱媒液
貯留容器を有するので、それぞれの循環系を停止させた
ときに試料に掛けられているそれぞれの液をそれぞれの
貯留容器に貯留することにより、高温側熱媒液と低温側
熱媒液とが異種類の熱媒液である場合に、それらの混合
をほぼ完全に防止することができる。その結果、試料に
掛けられている液を回収するだけの小容量の容器を設け
るだけで、高低温用液を分離するための特別な操作をす
る必要なく、異なった高低温用熱媒液を使用できること
になる。又、高温試験と低温試験との間の切換時に、そ
れぞれの循環系に低温液又は高温液が入らなくなるの
で、熱衝撃試験性能も改善される。従って、液槽式冷熱
衝撃試験装置の適用範囲を拡大することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した液槽式冷熱衝撃装置の一例を
示す説明図である。
【図2】本発明を適用した液槽式冷熱衝撃装置の他の例
を示す説明図である。
【図3】(a)及び(b)は本発明を適用した液槽式冷
熱衝撃装置の更に他の例の構造の一部分を示す説明図で
ある。
【図4】本発明を適用した液槽式冷熱衝撃装置の更に他
の例の構造の一部分を示す説明図である。
【符号の説明】
1 液槽(単一の容器) 2 高温側循環系 3 低温側循環系 21 加熱器 22 高温側電磁弁(切換手段) 26 液回収タンク(高温側熱媒液貯留容
器) 27 高温側熱媒液貯留槽(高温側液張り
手段) 27a 高温側液張り用電磁弁(高温側液張
り手段) 31 冷却器 32 低温側電磁弁(切換手段) 36 液回収タンク(低温側熱媒液貯留容
器) 37 低温側熱媒液貯留槽(高温側液張り
手段) 37a 低温側液張り用電磁弁(低温側液張
り手段) L1 高温側熱媒液 L2 低温側熱媒液 W 試料

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高温側熱媒液と低温側熱媒液とで試料に
    熱衝撃を与えられるようにした液槽式冷熱衝撃装置にお
    いて、 前記高温側熱媒液と前記低温側熱媒液と前記試料とが出
    し入れされる単一の容器と、該容器の外に加熱器を備え
    ていて該加熱器で前記高温側熱媒液を加熱して前記容器
    を介して循環を可能にする高温側循環系と、前記容器の
    外に冷却器を備えていて該冷却器で前記低温側熱媒液を
    冷却して前記容器を介して循環を可能にする低温側循環
    系と、前記高温側循環系と前記低温側循環系とを切り換
    えて前記循環を可能にする切換手段と、を有することを
    特徴とする液槽式冷熱衝撃装置。
  2. 【請求項2】 前記高温側熱媒液と前記低温側熱媒液と
    は前記試料に掛けられるように前記容器に入れられ、前
    記高温側循環系と前記低温側循環系とはそれぞれ少なく
    とも前記掛けられている前記高温側熱媒液と前記低温側
    熱媒液とを含んで高温側循環液と低温側循環液とを保有
    していることを特徴とする請求項1に記載の液槽式冷熱
    衝撃装置。
  3. 【請求項3】 前記高温側循環系及び前記低温側循環系
    はそれぞれ、少なくとも前記掛けられている高温側循環
    液及び低温側循環液を貯留できる高温側熱媒液貯留容器
    及び低温側熱媒液貯留容器を有することを特徴とする請
    求項2に記載の液槽式冷熱衝撃装置。
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