JP2001304078A - 電子制御式燃料噴射装置 - Google Patents

電子制御式燃料噴射装置

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JP2001304078A
JP2001304078A JP2000129847A JP2000129847A JP2001304078A JP 2001304078 A JP2001304078 A JP 2001304078A JP 2000129847 A JP2000129847 A JP 2000129847A JP 2000129847 A JP2000129847 A JP 2000129847A JP 2001304078 A JP2001304078 A JP 2001304078A
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fuel
valve
intake
injector
fuel injection
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JP2000129847A
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Koichi Nagata
孝一 永田
Chikahiko Kuroda
京彦 黒田
Yuji Kajita
祐司 梶田
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Denso Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 単気筒エンジン1の吸気ポート21の入口の
軸心付近(内径中心付近)に向けて直線的に燃料噴射を
行うことにより、単気筒エンジン1の燃焼室3内へ安定
した燃料供給を行うことのできる電子制御式燃料噴射装
置を提供する。 【解決手段】 単気筒エンジン1の吸気バルブ22近く
へ噴射する噴霧燃料の微粒化を促進させる噴孔付きのオ
リフィスプレートを備えた電磁式燃料噴射弁(インジェ
クタ)2の先端部を、スロットルボディ5において吸気
ポート21の入口の軸心付近に向けて直線的に燃料噴射
を行うことが可能なインジェクタ取付壁部37の取付穴
36内に差し込んだ状態で、スロットルボディ5にイン
ジェクタ2を取り付けるようにした。また、インジェク
タ2を、スロットルボディ5内のスロットルバルブ4の
近傍に取り付けて、吸入空気の流れ(エアアシスト)を
利用して燃料の霧化を促進させるようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えばガソリンエ
ンジン等の内燃機関の吸気管内に燃料を噴射する電磁式
燃料噴射弁を備えた電子制御式燃料噴射装置に関するも
ので、特に内燃機関の吸気バルブ近くへインジェクタ先
端の噴孔から噴射される燃料の霧化を促進させる機構を
備えた電子制御式燃料噴射装置に係わる。
【0002】
【従来の技術】従来より、電子制御式燃料噴射装置にお
いては、インジェクタ先端部の噴孔から噴射された燃料
の霧化を促進させる目的で、インジェクタ先端部の噴孔
から吸気バルブの背面に向けて燃料噴射し、吸気バルブ
の熱を利用して燃料を霧化した後に、吸気バルブを開い
て霧化燃料と空気との混合気を燃焼室内に吸入するよう
にしている。そして、例えば二輪自動車用単気筒ガソリ
ンエンジンの吸気ポート形状が車両によってそれぞれ異
なるため、ガソリンエンジンの吸気ポート形状が決まっ
た後に、インジェクタの取付位置を決定していた。
【0003】ここで、図6は、インジェクタ101を、
スロットルバルブ102を内蔵するスロットルボディ1
03の図示上端側の通路壁部に取り付けた例を示してい
る。なお、スロットルボディ103の図示右端部の開口
部分は図示しないエアクリーナにインシュレータを介し
て接続され、スロットルボディ103の図示左端部の開
口部分は図示しないガソリンエンジンのシリンダヘッド
に形成される吸気ポートの入口に連結されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、取付スペー
ス等の兼ね合いから場合によっては、図6に示したよう
に、インジェクタ101先端部の噴孔から噴射された燃
料を、スロットルボディ103の壁面に向かって行う形
で取り付けられる。この場合には、インジェクタ101
先端部の噴孔から噴射された燃料がスロットルボディの
壁面や吸気ポートの壁面に付着して吸気バルブの背面に
届かず、燃料霧化の面で非常に不利となっていた。した
がって、ガソリンエンジンのスロットルボディの壁面に
燃料噴射を行っては、インジェクタ101先端部の噴孔
より噴射された燃料がスロットルボディの壁面や吸気ポ
ートの壁面に付着するため、安定した燃料供給が困難と
なるという問題が生じる。
【0005】ここで、インジェクタをシリンダヘッドに
取り付けて、吸気バルブの背面に向けて燃料噴射を行う
ようにした構造も見られるが、インジェクタをシリンダ
ヘッドに取り付けると、エンジンの燃焼熱をインジェク
タが受熱してしまい、インジェクタが加熱されてしま
う。このように、インジェクタが加熱されると、インジ
ェクタ内部に供給された燃料も加熱され、燃料の気化が
促進される。すなわち、インジェクタが加熱されると、
先端部の噴孔に燃料を導くためにインジェクタ内に形成
された燃料供給通路内に気泡が生じ、温度変化により燃
料の粘性が変化するのもあいまって、インジェクタ先端
部の噴孔から噴射する燃料の噴射量が減り、最適な空燃
比での燃焼を行うことができず、エンジンの性能を低下
させる。したがって、インジェクタの取り付け箇所は、
シリンダヘッドとの間にインシュレータが有り、エンジ
ンの燃焼熱が伝わり難い、スロットルボディ等の吸気管
の構成部品が望ましい。
【0006】
【発明の目的】本発明の目的は、内燃機関の吸気ポート
の入口の軸心付近に向けて直線的に燃料噴射を行うこと
により、内燃機関の燃焼室内へ安定した燃料供給を行う
ことのできる電子制御式燃料噴射装置を提供することに
ある。また、スロットルボディ内のスロットルバルブの
近傍にインジェクタを取り付けることにより、内燃機関
の燃焼室内に吸入される吸入空気の流れを利用して燃料
の霧化を促進させることのできる電子制御式燃料噴射装
置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明に
よれば、内燃機関の吸気ポートの入口に入口側部の軸心
線に対して出口側部の軸心線が異なるように少なくとも
1回以上曲げられた吸気管を連結し、この吸気管の、内
燃機関の吸気ポートの入口の軸心付近に向けて直線的に
燃料噴射が可能な部位に燃料噴射弁を取り付けて、燃料
噴射弁先端部の噴孔から内燃機関の吸気ポート内、特に
吸気バルブ近くに燃料噴射を行うことにより、燃料噴射
弁先端部の噴孔から内燃機関の吸気ポートの入口の軸心
付近に向けて直線的に燃料噴射が成される。
【0008】それによって、燃料噴射弁先端部の噴孔よ
り噴射された燃料が吸気管の壁面や内燃機関の吸気ポー
トの壁面に付着し難く、内燃機関の吸気バルブ近くへ燃
料が到達し易くなる。これにより、吸気バルブの熱を利
用して燃料を霧化した後に、吸気バルブを開いて霧化燃
料と空気との混合気を内燃機関の燃焼室内に吸入するこ
とが可能となるので、内燃機関の燃焼室内へ安定した燃
料供給を行うことができる。したがって、最適な空燃比
での燃焼を行うことができるので、内燃機関の性能を向
上することができる。
【0009】請求項2および請求項3に記載の発明によ
れば、内燃機関の吸気ポートの入口と吸気管の出口側部
とを、熱伝導性の低い筒形状の断熱部材を介して連結す
るか、あるいは吸気管を、熱伝導性の低い筒形状の樹脂
部材より構成することにより、燃料噴射弁が加熱され難
くなり、燃料噴射弁内部に供給された燃料の気化を抑え
ることができる。これにより、燃料噴射弁先端部の噴孔
から噴射する燃料の噴射量が最適な値となり、最適な空
燃比での燃焼を行うことができ、内燃機関の性能を向上
することができる。
【0010】請求項4および請求項5に記載の発明によ
れば、スロットルボディ内のスロットルバルブの近傍に
燃料噴射弁を取り付けることにより、吸気バルブの開弁
時にスロットルボディを経て内燃機関の燃焼室内へ吸入
される吸入空気の流れを利用して燃料噴射弁先端部の噴
孔より噴射された燃料の霧化を促進させることができ
る。これにより、燃料噴射弁先端部の噴孔より噴射され
た燃料が内燃機関の吸気ポートの内壁へ付着することを
抑制でき、内燃機関の燃焼室内へ吸入される混合気を均
質化できるので、燃焼を改善することができる。
【0011】請求項5に記載の発明によれば、内燃機関
の吸気バルブ近くへ燃料噴射弁先端部の噴孔から噴射さ
れる燃料の霧化を促進させる機構を設けることにより、
燃料噴射弁先端部の噴孔より噴射された燃料が内燃機関
の吸気ポートの内壁へ付着することを抑制でき、内燃機
関の燃焼室内へ吸入される混合気を均質化できるので、
燃焼を改善することができる。
【0012】
【発明の実施の形態】発明の実施の例を実施例に基づき
図面を参照して説明する。 〔第1実施例の構成〕図1ないし図3は本発明の第1実
施例を示したもので、図1は自動二輪車用単気筒ガソリ
ンエンジンの吸気系統を示した図で、図2はスロットル
ボディに電磁式燃料噴射弁を取り付けた状態を示した図
で、図3は電磁式燃料噴射弁の弁部形状を示した図であ
る。
【0013】本実施例の電子制御式燃料噴射装置は、燃
料供給系統、吸気系統、自動二輪車用単気筒4サイクル
ガソリンエンジン(以下単気筒エンジンと略す)1の稼
働状態を検出する各種センサ、およびそれらを統合制御
する電子制御装置(ECU)等から構成されている。そ
して、電子制御式燃料噴射装置は、電動式のフューエル
ポンプ(図示せず)により燃料(例えばガソリン)を一
定の圧力に加圧してフューエルフィルタ(図示せず)を
介して電磁式燃料噴射弁(インジェクタ)2へ送り、最
適なタイミングで燃料を噴射できるようにしたシステム
である。
【0014】単気筒エンジン1は、吸入空気と燃料の混
合気を燃焼室3内で燃焼させて得る熱エネルギーにより
出力を得るもので、吸入空気を濾過するエアクリーナ
(図示せず)と、このエアクリーナのケースに連通する
インテークパイプ(図示せず)と、このインテークパイ
プの出口に気密的に連結されて、内部にスロットルバル
ブ4を内蔵した吸気管を形成するスロットルボディ5
と、このスロットルボディ5の出口側部にインシュレー
タ7を介して気密的に連結される吸気ポート21を形成
したシリンダヘッド8と、吸気ポート21より混合気が
吸入される燃焼室3を形成するシリンダブロック9とか
ら構成されている。
【0015】インジェクタ2は、スロットルボディ5に
おいて天地方向の天方向側に取り付けられている。この
インジェクタ2は、図示しない燃料配管に取り付けられ
るハウジングモールド10と、このハウジングモールド
10内に配設された樹脂製のコイルボビン(図示せず)
の外周に巻装された電磁コイル(図示せず)と、ハウジ
ングモールド10内に固定された固定鉄心(ステータ)
と、軸方向に移動可能な可動鉄心(アーマチュア)およ
びプランジャ(図示せず)と、ハウジングモールド10
の先端側に設けられて、内部に燃料供給通路11が形成
されるバルブボディ12と、このバルブボディ12内に
収容されたニードルバルブ13とを備えている。そし
て、インジェクタ2の電磁コイルが通電されると、コイ
ルスプリング(図示せず)の付勢力に抗してプランジャ
(図示せず)およびニードルバルブ13がリフトして、
バルブボディ12の弁座14とニードルバルブ13のシ
ート部15よりなる弁部が開かれる。
【0016】なお、ハウジングモールド10の外周に
は、燃料配管の先端部の内周との間からの燃料の漏洩を
防止するためのOリング等のシール材16が装着されて
いる。また、バルブボディ12の外周には、スロットル
ボディ5との間からの水等の異物の流入を防止するため
のOリング等のシール材17が装着されている。さら
に、バルブボディ12の先端面には、噴霧燃料の方向を
制御すると共に、噴霧燃料の微粒化を促進させるための
複数個のオリフィス(噴孔)18を形成したオリフィス
プレート(噴孔付きオリフィスプレート)19がレーザ
溶接等の接合手段を用いて固定されている。ここで、ハ
ウジングモールド10、電磁コイル、固定鉄心、可動鉄
心、非磁性パイプおよび磁性パイプ等によって電磁式ア
クチュエータが構成される。
【0017】スロットルバルブ4は、スロットルボディ
5内において、シャフト20を中心にして回動可能に取
り付けられている。このスロットルバルブ4は、単気筒
エンジン1の燃焼室3内への吸入空気量を調節するため
の絞り弁で、アクセルペダル(図示せず)の踏み込み量
に応じて開度が変更される。なお、スロットルバルブ4
の開度は、スロットル開度検出手段であるスロットルポ
ジションセンサ(図示せず)によって検出される。
【0018】スロットルボディ5は、例えばアルミニウ
ムダイカスト等の金属材料により所定の形状に一体成形
されている。そして、スロットルボディ5は、入口側部
31の軸心線に対して出口側部32の軸心線が図示下方
に位置するように2回曲げられて、内部に断面形状が略
円形状の吸気通路6が形成される。このスロットルボデ
ィ5の出口側部32の外周には、インシュレータ7の一
端部を接続するための円環状のインシュレータ取付部3
3が設けられている。
【0019】このインシュレータ取付部33の外周面に
は、インシュレータ7の円筒状部41の内周面に一体成
形された円環状の内周突起45が嵌め込まれる環状溝3
5が形成されている。また、出口側部32には、出口側
部32の軸心線および単気筒エンジン1の吸気ポート2
1の入口の軸心線と平行するように、外側からインジェ
クタ2の先端部が差し込まれる取付穴36が形成された
インジェクタ取付壁部37が一体的に設けられている。
このインジェクタ取付壁部37は、単気筒エンジン1の
吸気ポート21の入口の軸心付近(内径中心付近)に向
けてインジェクタ2先端部の噴孔18から直線的に燃料
噴射を行うことが可能な部位で、インジェクタ2の先端
部を気密的に取り付けるインジェクタ取付部である。
【0020】インシュレータ7は、本発明の断熱部材に
相当するもので、アルミニウムダイカスト製のシリンダ
ヘッド8よりも熱伝導性の低く、耐ガソリン性の高い略
円筒形状のゴム材料(例えばクロロピレンゴム、ニトリ
ルブチルゴム:NBR)よりなる。このインシュレータ
7は、スロットルボディ5のインシュレータ取付部33
の外周に図示しないクランプや取付金具等の配管継ぎ手
43を用いて気密的に締め付け固定される円筒状部4
1、およびシリンダヘッド8の入口側部26の側壁面に
図示しないボルト、ナットや取付金具等の締結具44を
用いて気密的に締め付け固定されるフランジ部42等を
有している。なお、スロットルボディ5よりも空気の流
れ方向の下流側のインシュレータ7には、ゴムホースを
介してプレッシャセンサ(いずれも図示せず)が取り付
けられている。このプレッシャセンサは、単気筒エンジ
ン1の吸気管内の圧力変化を電圧変化に置き換えて検出
する吸気管圧力(吸気圧)センサである。
【0021】シリンダヘッド8の一方側に形成される吸
気ポート(インテークポート)21は、吸気バルブ(イ
ンテークバルブ)22により開閉され、排気ポート(エ
キゾーストポート)23は、排気バルブ(エキゾースト
バルブ)24により開閉される。シリンダヘッド8とシ
リンダブロック9とで形成されるシリンダ内には、単気
筒エンジン1のクランクシャフト(図示せず)にコンロ
ッド(図示せず)を介して連結されるピストン25が摺
動自在に配設されている。シリンダヘッド8の入口側部
26の側壁面には、インシュレータ7のフランジ部42
をボルト等の締結具を用いて締め付け固定するためのイ
ンシュレータ取付部27が設けられている。なお、シリ
ンダヘッド8には、先端部が燃焼室3内に露出するよう
にスパークプラグ50が取り付けられている。
【0022】ECUの内部には、CPU、RAM、RO
M等からなるマイクロコンピュータが設けられ、各種セ
ンサからのセンサ信号がA/D変換器によってA/D変
換された後に、マイクロコンピュータに入力されるよう
に構成されている。マイクロコンピュータには、プレッ
シャセンサからの吸気圧信号、およびクランク角センサ
(図示せず)からのクランク角信号等のセンサ信号が入
力される。なお、マイクロコンピュータは、クランク角
信号のパルス間隔時間を計測することでエンジン回転速
度を検出する。
【0023】プレッシャセンサによって単気筒エンジン
1の吸気管圧力を検出して間接的に吸入空気量を演算
し、この演算した吸入空気量と計測したエンジン回転速
度とから基本噴射時間を計算、これに各センサからのセ
ンサ信号による補正を加えて最終噴射時間(燃料噴射
量)を決定している。なお、吸気管圧力とエンジン回転
速度とから基本噴射時間を直接計算しても良い。
【0024】〔第1実施例の作用〕次に、本実施例の電
子制御式燃料噴射装置の作用を図1および図2に基づい
て簡単に説明する。
【0025】フューエルタンクから汲み上げられた燃料
は、フューエルポンプ、フューエルフィルタ、燃料配管
を通ってインジェクタ2内の燃料供給通路11に供給さ
れる。そして、インジェクタ2は、ECUから噴射信号
を受けて電磁コイルが通電されると、コイルスプリング
の付勢力に抗してプランジャおよびニードルバルブ13
がリフトして、バルブボディ12の弁座14とニードル
バルブ13のシート部15よりなる弁部が開かれる。こ
れにより、インジェクタ2のバルブボディ12先端部の
噴孔18から吸気ポート21内、特に吸気バルブ22近
くへタイミング良く噴射される。なお、本実施例では、
単気筒エンジン1の吸気行程前に噴霧燃料の噴射を終了
するように燃料噴射時期および燃料噴射量(噴射時間)
を制御している。
【0026】単気筒エンジン1の吸気行程では、吸気バ
ルブ22が開き、排気バルブ24が閉じている時に、ピ
ストン25が上死点から下死点に向かって下降運動する
と、シリンダ内に負圧が発生し、混合気が単気筒エンジ
ン1の燃焼室3内に吸入される。このとき、エアクリー
ナで濾過された空気は、スロットルボディ5に形成され
る吸気通路6内に流入し、インシュレータ7に流入し、
シリンダヘッド8に形成された吸気ポート21内に到達
する。ここで、インジェクタ2先端部の噴孔18から吸
気ポート21内に向けて噴射されて、吸気バルブ22の
熱を受けて霧化した噴霧燃料と混合して燃焼室3内に吸
入される。なお、本実施例では、単気筒エンジン1の吸
入空気量は、プレッシャセンサにより吸気管圧力を検出
することにより間接的に計測している。
【0027】吸気バルブ22が閉じられ、ピストン25
が上昇する圧縮行程では、混合気の中で霧化されている
燃料が気化し、空気と混ざって燃え易いガスになりなが
ら、シリンダ内で圧縮されていく。そして、ピストン2
5が上死点に達して温度、圧力が共に高くなったところ
で、スパークプラグ50により電気火花を飛ばして点火
すると、混合気は急速に燃焼し、圧力の高まった燃焼ガ
スによってピストン25が押し下げられ、クランクシャ
フトが回される(爆発行程)。
【0028】そして、ピストン25が下死点に達したと
ころで、排気バルブ22が開かれ、燃焼ガスが排気ポー
ト23から噴出すると共に、ピストン25が上昇して燃
焼室3内に残った燃焼ガスを追い出す(排気行程)。本
実施例では、以上のような吸気、圧縮、爆発および排気
の4行程を、クランクシャフトが2回転(720°)す
る間に実施する。
【0029】〔第1実施例の効果〕以上のように、本実
施例の電子制御式燃料噴射装置においては、入口側部3
1の軸心線に対して出口側部32の軸心線が図示下方に
位置するように2回曲げられたスロットルボディ5の吸
気ポート21の入口の軸心付近(内径中心付近)に向け
て直線的に噴霧燃料の噴射が可能なインジェクタ取付壁
部37の取付穴36内にインジェクタ2の先端部を差し
込んだ状態で、インジェクタ2をスロットルボディ5に
取り付けている。これにより、インジェクタ2先端部の
噴孔18より噴射された噴霧燃料がスロットルボディ5
の壁面や単気筒エンジン1の吸気ポート21の壁面に付
着し難くなる。したがって、インジェクタ2先端部の噴
孔18より噴射された噴霧燃料は、単気筒エンジン1の
吸気ポート21、特に吸気バルブ22近くへ、もしくは
吸気バルブ22の背面に到達する。
【0030】それによって、吸気バルブ22の熱を利用
して噴霧燃料をより霧化した後に、吸気バルブ22を開
いて霧化された燃料と空気との混合気を単気筒エンジン
1の燃焼室3内に吸入することが可能となるので、単気
筒エンジン1の燃焼室3内に安定した燃料供給を行うこ
とができる。したがって、最適な空燃比での燃焼を行う
ことができるので、単気筒エンジン1の性能を向上する
ことができる。
【0031】ここで、本実施例のように、スロットルボ
ディ5にインジェクタ2を取り付けることにより、単気
筒エンジン1のシリンダヘッド8に形成される吸気ポー
ト21の形状が車両によって異なっても、インジェクタ
2先端部の噴孔18より噴射された噴霧燃料がスロット
ルボディ5の壁面や単気筒エンジン1の吸気ポート21
の壁面に付着し難く、単気筒エンジン1の吸気バルブ2
2近くへ飛ばすことができる。この結果、スロットルバ
ルブ4およびスロットルポジションセンサを一体的に取
り付けたスロットルボディ5にインジェクタ2を取り付
けたエンジン部品を種々の形状の吸気ポートを有するシ
リンダヘッドに取り付けることができ、そのエンジン部
品の汎用性が高く、他の形状の吸気ポートを有するエン
ジンに流用することができる。
【0032】また、熱伝導性の低い略円筒形状のインシ
ュレータ7を介して単気筒エンジン1の吸気ポート21
の入口とスロットルボディ5の出口側部32とを連結す
ることにより、単気筒エンジン1の燃焼熱がインジェク
タ2に伝わり難い。これにより、インジェクタ2が加熱
され難くなり、インジェクタ2内部の燃料供給通路11
内に供給された燃料の気化を抑えることができる。それ
によって、一定の噴射期間中に計算された燃料噴射量と
同等の燃料噴射量を確実に得ることができるので、イン
ジェクタ2先端部の噴孔18から噴射する噴霧燃料の燃
料噴射量が最適なものとなる。これにより、単気筒エン
ジン1の燃焼室3内に吸入される混合気の空燃比が最適
なものとなるので、最適な空燃比での燃焼を行うことが
でき、単気筒エンジン1の性能を向上することができ
る。
【0033】さらに、スロットルボディ5内のスロット
ルバルブ4の近傍にインジェクタ2を取り付けることに
より、吸気バルブ22の開弁時に、スロットルバルブ4
とスロットルボディ5の通路壁面との間を通過する吸入
空気の流れ(エアアシスト:図2に矢印で示す)を利用
してインジェクタ2先端部の噴孔18より噴射された燃
料の霧化を促進させることができる。それによって、イ
ンジェクタ2先端部の噴孔18より噴射された燃料が単
気筒エンジン1の吸気ポート21の内壁へ付着すること
を抑制して、HCの排出を抑えると共に、単気筒エンジ
ン1の燃焼室3内へ吸入される混合気を均質化できるの
で、燃焼を改善することができる。燃焼を改善すること
で混合比をリーン化し、NOxの排出量を低下させるこ
とも可能になる。
【0034】〔第2実施例〕図4および図5は本発明の
第2実施例を示したもので、図4は自動二輪車用単気筒
ガソリンエンジンの吸気系統を示した図で、図5はスロ
ットルボディに電磁式燃料噴射弁を取り付けた状態を示
した図である。
【0035】本実施例では、スロットルボディ5におい
て天地方向の地方向側に設けられたインジェクタ取付壁
部37の取付穴36にインジェクタ2の先端部が差し込
まれた状態でインジェクタ2をスロットルボディ5に取
り付けている。この他に、インジェクタ2を天地方向に
直交する略水平方向に取り付けても良い。このように、
スロットルボディ5を単気筒エンジン1の吸気ポート2
1の入口に対してどのような位置関係で接続したとして
も、インジェクタ2先端部の噴孔18から噴射された燃
料がスロットルボディ5の壁面や吸気ポート21の壁面
に付着し難く、単気筒エンジン1の吸気バルブ22近く
へ飛ばすことができる。
【0036】〔変形例〕本実施例では、スロットルボデ
ィ5内のスロットルバルブ4の近傍にインジェクタ2を
取り付けて、吸入空気の流れを利用してインジェクタ2
先端部の噴孔18より噴射された燃料の霧化を促進させ
るようにしたが、エンジンのインジェクタの先端部に空
気導入孔を設けて、噴射された燃料と空気とを衝突、混
合させて燃料の微粒化を促進させるエアアシスト方式を
採用しても良い。
【0037】本実施例では、燃料噴射弁として、単気筒
エンジン1の吸気バルブ22近くへタイミング良く噴射
する噴霧燃料の微粒化を促進させる機構(オリフィスプ
レート19)を備えた電磁式燃料噴射弁(インジェク
タ)2を採用した例を説明したが、燃料噴射弁として、
単孔ノズル、多孔ノズル、ピントルノズルまたはスロッ
トルノズルと電磁式アクチュエータを一体化した電磁式
燃料噴射弁を採用しても良い。
【0038】また、本実施例では、燃料噴射弁として、
ニードルバルブ13等の弁体を電磁式アクチュエータに
より軸方向に往復変移させる電磁式燃料噴射弁(インジ
ェクタ)2を採用した例を説明したが、燃料噴射弁とし
て、弁体を機械的に軸方向に往復変移させる燃料噴射弁
を採用しても良い。
【0039】本実施例では、インジェクタ2を取り付け
るスロットルボディ5とシリンダヘッド8との間に、シ
リンダヘッド8よりも熱伝導性の低いゴム材料よりなる
インシュレータ(断熱部材)7を介在させて、インジェ
クタ2に単気筒エンジン1の燃焼熱が伝わり難くした
が、インジェクタ2を取り付けるスロットルボディ5等
の吸気管の材料として、シリンダヘッド8よりも熱伝導
性の低い樹脂材料(例えばPPS)を用いてインジェク
タ2に単気筒エンジン1の燃焼熱が伝わり難くしても良
い。
【0040】本実施例では、インシュレータ7の円筒状
部41の内周面に円環状の内周突起45を一体成形し、
その内周突起45をスロットルボディ5のインシュレー
タ取付部33の外周に形成された環状溝35に嵌め込む
ようにしてインシュレータ7の円筒状部41をインシュ
レータ取付部33に対して位置決め固定するようにした
が、インシュレータ7の円筒状部41の内周とスロット
ルボディ5のインシュレータ取付部33の外周との間に
Oリング等のシール材を介在させて、そのシール材をス
ロットルボディ5のインシュレータ取付部33の外周に
形成された環状溝35に嵌め合わせるようにしても良
い。
【図面の簡単な説明】
【図1】自動二輪車用単気筒ガソリンエンジンの吸気系
統を示した断面図である(第1実施例)。
【図2】スロットルボディにインジェクタを取り付けた
状態を示した断面図である(第1実施例)。
【図3】電磁式燃料噴射弁の弁部形状を示した断面図で
ある(第1実施例)。
【図4】自動二輪車用単気筒ガソリンエンジンの吸気系
統を示した断面図である(第2実施例)。
【図5】スロットルボディにインジェクタを取り付けた
状態を示した断面図である(第2実施例)。
【図6】スロットルボディにインジェクタを取り付けた
状態を示した断面図である(従来の技術)。
【符号の説明】
1 単気筒エンジン(内燃機関) 2 インジェクタ(電磁式燃料噴射弁) 3 燃焼室 4 スロットルバルブ 5 スロットルボディ 6 吸気通路 7 インシュレータ(断熱部材) 18 噴孔(オリフィス) 19 オリフィスプレート 21 吸気ポート 22 吸気バルブ 31 入口側部 32 出口側部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F02M 69/00 350L 350P

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(a)吸気バルブにより開閉される吸気ポ
    ートを有する内燃機関と、 (b)この内燃機関の吸気ポートの入口に連結されて、
    入口側部の軸心線に対して出口側部の軸心線が異なるよ
    うに少なくとも1回以上曲げられた吸気管と、 (c)この吸気管の、前記内燃機関の吸気ポートの入口
    の軸心付近に向けて直線的に燃料噴射が可能な部位に取
    り付けられて、先端部に前記内燃機関の吸気ポート内に
    燃料噴射を行う噴孔を有する燃料噴射弁とを備えた電子
    制御式燃料噴射装置。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の電子制御式燃料噴射装置
    において、 前記吸気ポートの入口と前記吸気管の出口側部とは、熱
    伝導性の低い筒形状の断熱部材を介して連結されている
    ことを特徴とする電子制御式燃料噴射装置。
  3. 【請求項3】請求項1または請求項2に記載の電子制御
    式燃料噴射装置において、 前記吸気管は、熱伝導性の低い筒形状の樹脂部材よりな
    ることを特徴とする電子制御式燃料噴射装置。
  4. 【請求項4】請求項1ないし請求項3のうちいずれかに
    記載の電子制御式燃料噴射装置において、 前記吸気管は、前記内燃機関の燃焼室内への吸入空気量
    を調節するためのスロットルバルブを内蔵したスロット
    ルボディであることを特徴とする電子制御式燃料噴射装
    置。
  5. 【請求項5】請求項4に記載の電子制御式燃料噴射装置
    において、 前記燃料噴射弁は、前記スロットルボディ内のスロット
    ルバルブの近傍に取り付けられていることを特徴とする
    電子制御式燃料噴射装置。
  6. 【請求項6】請求項1ないし請求項5のうちいずれかに
    記載の電子制御式燃料噴射装置において、 前記内燃機関の吸気バルブ近くへ前記燃料噴射弁先端部
    の噴孔から噴射される燃料の霧化を促進させる機構を有
    することを特徴とする電子制御式燃料噴射装置。
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