JP2001299789A - 肩関節固定用装具 - Google Patents

肩関節固定用装具

Info

Publication number
JP2001299789A
JP2001299789A JP2000119692A JP2000119692A JP2001299789A JP 2001299789 A JP2001299789 A JP 2001299789A JP 2000119692 A JP2000119692 A JP 2000119692A JP 2000119692 A JP2000119692 A JP 2000119692A JP 2001299789 A JP2001299789 A JP 2001299789A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
fixed body
length
fixed
shoulder joint
orthosis
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2000119692A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3479258B2 (ja
Inventor
Tatsuya Aiba
達弥 相羽
Yukihiro Kato
幸弘 加藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Alcare Co Ltd
Original Assignee
Alcare Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Alcare Co Ltd filed Critical Alcare Co Ltd
Priority to JP2000119692A priority Critical patent/JP3479258B2/ja
Publication of JP2001299789A publication Critical patent/JP2001299789A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3479258B2 publication Critical patent/JP3479258B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Orthopedics, Nursing, And Contraception (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】機能的肢位及び機能的肢位以外の種々の肢位に
対応可能であり、且つ個々の患者にも容易に対応するこ
とができ、軽量で、患者の動きにも十分な固定が得られ
る肩関節固定用装具を提供する。 【解決手段】底面2が正方形の正角柱より側面の一つの
辺3に沿って切り取り湾曲面4を形成した固定体1と、
固定体1を体表面に固定するためのベルト10、13と
を備え、正角柱の底面2の切り取られていない相隣る2
辺5、6の長さpはほぼ上腕長さに等しく、一部が切り
取られた残る2辺7、8の長さq、rはそれぞれ上腕内
側長さと所要の異なる側方挙上角とから定め、正角柱の
高さsは前腕‐手部長さのほぼ3分の2に定め、上肢を
固定体のいずれかの面に上肢保持ベルト10で固定し、
固定体1のいずれかの面を体表面に吊り下げベルト13
で固定することにより上肢を所要の肢位に保持する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、肩関節の種々の障
害の治療において肩関節を治療肢位に保持するための肩
関節固定用装具に関する。
【0002】
【従来の技術】肩関節の種々の障害、例えば肩腱板損
傷、上腕骨及び肩周辺の亜脱臼、脱臼、骨折等の障害
は、習慣性を有する場合もあるため、保存的にも観血的
にも数週間に亘り障害部位を治療肢位に固定することが
必要である。肩関節を固定するための従来の装具は、腕
を体に対し60°の角度をなすように挙げる「側方挙上
60°」、腕を水平方向に前方へ30°だけ曲げる「水
平屈曲30°」、肘関節を90°曲げる「肘関節屈曲9
0°」を組合せたいわゆる機能的肢位をとるように固定
するものである。この肢位に固定するための従来の装具
には種々のものが存在している。その一つは石膏ギプス
を使用するもので、支持性が高く、初期固定角の調整が
自由であり、低コストで、障害直後の対応が可能である
が、固定関節部以外まで石膏ギプスを巻付ける必要があ
り日常の動作が制限され、通気性がなく、血管、神経へ
の圧迫が大であり、石膏ギプスは硬質のため当りが大き
く、治療段階に沿った固定角調整が不可能、重いといっ
た欠点がある。また枕状の固定体を使用するものは、固
定角の調整が自在、低コスト、障害直後の対応が可能、
洗濯が容易、血管、神経への圧迫小、硬い部材への当り
がない等の利点があるが、肩関節の内外旋固定が不可能
という欠点がある。金属支柱を利用した肩関節固定用装
具も存在し、関節部に継手を設けることにより各種固定
角の微妙な調整が可能であり、支柱により支持性が高
く、通気性を持たせることができ、血管、神経への圧迫
が小さいといった利点はあるものの、硬い部材への当り
が大きく、コストが高く、個対応のためには製作日数が
相当必要であり、重量が大きいという問題点がある。更
にパッドを使用した肩関節固定用装具があり、個対応の
必要性が小さく、装着感が良好であり、障害直後の対応
が可能、硬い部材への当りが少なく、血管、神経への圧
迫小、軽量、低コストといった利点があるものの、動作
時の関節固定性が低く、微調整は可能なものの固定角が
1つに限られる、寸法が大きくかさばるといった問題点
が存在する。以上のように、従来の肩関節固定用装具に
おいては、いわゆる機能的肢位以外の任意の肢位を簡単
に選択して上肢を固定し得るものは未だ存在していな
い。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、上述
のような従来の肩関節固定用装具の問題点を解決すると
共に、機能的肢位は勿論のこと、機能的肢位以外の種々
の肢位にも対応可能であり、個々の患者にも容易に対応
することができ、軽量で、患者の動きにも十分な固定が
得られる肩関節固定用装具を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】上述の課題を解決するた
め、本発明においては、底面が正方形の正角柱より側面
の一つの辺に沿って軸方向に切り取り湾曲面を形成した
固定体を備え、正角柱の底面の切り取られていない相隣
る2辺の長さはほぼ上腕長さ(肩峰・肘頭間距離)に等
しく、一部が切り取られた残る2辺の長さはそれぞれ上
腕内側長さ(腋窩・肘頭間距離)と所要の異なる側方挙
上角とから定め、正角柱の高さは前腕‐手部長さ(肘頭
・手先間距離)のほぼ3分の2に定め、固定体のいずれ
かの面を体表面に固定し、固定体のいずれかの面上に上
肢を固定することにより上肢を所要の肢位に保持し得る
ようにしたものである。
【0005】本発明において、上腕長さとは肩峰から肘
頭までの距離、上腕内側長さとは腋窩から肘頭までの距
離、前腕-手部長さとは肘頭から手指先端までの距離を
いい、通常平均的に成人男性で、上腕長さは317m
m、上腕内側長さは190mm、前腕-手部長さは41
2mmである。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明においては、1辺が上腕長
さにほぼ等しい正方形の底面を有する正角柱の側面の1
つの辺に沿ってほぼ円形状又は楕円形状に切り取り、切
り取った結果残った底面の一方の辺の長さがLsinθ
1(L:上腕内側長さ、θ1:側方挙上角)、他方の辺の
長さがLsinθ2(L:上腕内側長さ、θ2:側方挙上
角、θ2≠θ 1)、正角柱の高さが前腕-手部長さのほぼ
3分の2になるようにして固定体を形成し、この固定体
の患者の体の表面に接する面及び位置、並びに上肢を置
く固定体の面を所望の肢位が得られるように選択して固
定体、上肢を固定する。
【0007】固定体は、硬質発泡体を軟質発泡体で覆っ
て固定体本体を形成し、この固定体本体を面ファスナー
が係着可能な素材よりなる固定体袋で包むのが有利であ
る。硬質発泡体としては発泡スチロール、ウレタン、ポ
リエチレン、アクリロニトリル、エチレン・酢酸ビニル
共重合体、クロロプレンゴム等、軟質発泡体としてはウ
レタン、ポリエチレン、アクリロニトリル、エチレン・
酢酸ビニル共重合体、クロロプレンゴム等を使用するこ
とができる。
【0008】側方挙上角θとしては、0度、30度、4
5度、60度、90度から適宜選定するのが好ましい。
【0009】上肢を固定体上に保持し前腕の移動を防ぐ
ために上肢保持ベルトが使用される。また、前腕及び固
定体の荷重を支えるため吊り下げベルトが使用される。
これらのベルトは伸縮性素材からなり、例えばクロロプ
レンゴムの両面に丸編みのジャージをラミネートしたも
ので構成され、両端に面ファスナーを備えるのが有利で
ある。吊り下げベルトは長さを調整可能に形成するのが
好ましい。更に上肢、固定体の保持機能を高めるため、
体幹周囲に巻付け可能な固定体保持ベルトを使用するこ
とができる。この固定体保持ベルトは一方の端部を長手
方向に2つに分割して固定体の異なる位置に固定し得る
ようにするのが好ましく、例えば2つに分割した部分を
伸縮性素材のパワーネット、その他の部分を非伸縮性素
材のフレンチパイル、ポリエチレン発泡体、綿パイルの
ラミネート体で構成することができる。上肢保持ベル
ト、吊り下げベルトと同様の素材を使用することもでき
る。両端には他のベルトと同様に面ファスナーを設ける
のが有利である。上肢保持ベルト、吊り下げベルトの両
者で上肢、固定体の保持が確実であれば固定体保持ベル
トは必ずしも使用する必要はない。
【0010】
【実施例】次に本発明を図面に示す実施例について説明
する。
【0011】図1は本発明の実施例の、aは固定体の斜
視図、bは固定体の正面図、cは固定体の左側面図、d
は固定体の右側面図、eは固定体の背面図、fは固定体
の各固定面の説明図、gは上肢保持ベルトの平面図、h
は吊り下げベルトの平面図、iは固定体保持ベルトの平
面図、図2は人体の上肢と固定体との関係の説明図であ
る。
【0012】固定体1は、底面2が正方形の正角柱から
破線で示すように、正角柱の側面の一辺3に沿って断面
がほぼ円形に切り取られ、湾曲した面4を有するように
形成される。正方形の切り取られていない2辺5、6の
長さpは上腕長さ即ち肩峰から肘頭までの距離L1(図
2参照)にほぼ等しい。正方形の部分的に切り取られた
辺7、8の長さq、rはそれぞれ上腕内側長さ即ち腋窩
から肘頭までの距離L2(図2参照)と要求される側方
挙上角θとから定められる。即ち、図2に示すように、
患者の体21の側面22と上腕23との間に形成される
三角形を考え、側面22と上腕23とがなす角θが側方
挙上角となる。側方挙上角は通常0度、30度、45
度、60度、90度を標準としているから、そのいずれ
か2つをとり、例えば30度と45度を選ぶと、q=L
2sin30°、r=L2sin45°の式によってq、rの
値は定まる。また正角柱の側面の辺9の長さs、即ち正
角柱の高さは図2に示す前腕-手部長さ、即ち肘頭から
手指先端までの長さL3のほぼ3分の2に定められる。
例えば成人男性の上腕長さL1の平均値を317mm、
上腕内側長さL2の平均値を190mm、前腕-手部長
さの平均値を412mmとすると、側方挙上角を30
°、45°にしたときの各辺の長さは、p=317m
m、q=95mm、r=134mm、s=275mmと
なる。以下の装着方法の説明の都合上、固定体1の上側
の底面をA面、辺7を含む面をB面、辺8を含む面をC
面、湾曲面をD面、辺6を含む面をE面、辺5を含む面
をF面、下側の底面をG面と称する。
【0013】固定体1は、発泡倍率150倍の硬質発泡
スチロールを心材とし、その周りを発泡倍率80倍のウ
レタンフォームで覆うようにして形成した固定体本体
を、パイル生地で外表面が面ファスナーと係着可能な素
材からなる固定体袋に挿入して構成される。固定体の各
辺は適度のアールをつけて感触をよくするのが好まし
い。
【0014】上肢保持ベルト10は固定体上に上肢を固
定保持するものであるからそれ程長いものを必要とせ
ず、例えば長さ350mm、幅50mmに形成され、伸
縮性の素材、例えばクロロプレンゴムの両面に丸編みの
ジャージーをラミネートしたもので作られ、両端にそれ
ぞれ面ファスナー11、12が設けられている。この上
肢ベルトは必要に応じ複数本使用してもよい。吊り下げ
ベルト13は装着者の首に懸けて固定体を吊り下げるも
のであり、要求される肢位によって固定体の保持位置が
様々で、且つ装着者の体の大きさによって必要な長さも
異なるから、幾分長く形成して長さを調整可能にするの
が好ましく、例えば長さ1300mm、幅50mmに形
成され、上肢保持ベルトと同様に伸縮性素材、例えばク
ロロプレンゴムの両面に丸編みのジャージーをラミネー
トしたものから作られ、両端にそれぞれ面ファスナー1
4、15を有する。固定体保持ベルト16は固定体の保
持性を高める機能を有し、やや幅広のベルトを使用し、
一端17は先端に行くに従い幅が狭く、他端18は長手
方向に2つに分割され、この他端18をそれぞれ固定体
の異なる位置に係着し得るようにするのが有利であり、
例えば全長は1000mm、幅200mmで、一端17
の幅が次第に狭くなる部分の長さは300mm、他端1
8の分割された部分の長さは500mm、幅はそれぞれ
100mmに形成され、分割された部分はパワーネッ
ト、それ以外の部分はフレンチパイル、ポリエチレン発
泡体、綿パイルのラミネート体で形成することができ
る。この固定体保持ベルトも上肢保持ベルトや吊り下げ
ベルトと同様の素材で構成することもでき、その場合は
伸縮性が高いから上記の値より全体的に短く形成するこ
とができる。固定体保持ベルトの各端部にはそれぞれ面
ファスナー19、20が取り付けられている。各ベルト
はその面ファスナーによって固定体の表面、即ち固定体
袋の表面の任意の個所に係着可能である。
【0015】次に図3〜図10について本発明の装具を
種々の肢位に保持するための装着方法について説明す
る。なお図の例は右肩が患側であるものとする。
【0016】図3a、bは側方挙上0度、水平屈曲0度
の肢位状態を正面、側面から見たものを示す。固定体1
のE又はF面のどちらか一方(図ではE面)を腹部に、
残り一方(図ではF面)を患部前腕部に接するように置
き、患側上肢を2本の上肢保持ベルト10により把持し
固定し、長さを調節した吊り下げベルト13を健側肩に
かけながら背後に回し固定体1に固定する。図3c、d
は固定体の安定性を高めるため更に固定体保持ベルトを
使用した例で、固定体保持ベルト16の分割していない
側の一端17を固定体1の例えばD面上に固定し、分割
した他端18の一方をA面に、他方をF面に固定し、腹
部および腰部を覆った形で固定体1と結合する。各ベル
トと固定体とは相互に面ファスナーにより固定される。
【0017】図4a、bは側方挙上30度、水平屈曲0
度の肢位状態を正面、側面から見たものを示す。固定体
1のD面を腹部に向け、辺7を肘頭と体側部に挟み込
み、F面に上肢を置き、2本の上肢保持ベルト10によ
り固定される。また長さを調節した吊り下げベルト13
を健側肩にかけながら背部に回し、固定体1に固定す
る。患者に不安定感が残る場合には固定体保持ベルト1
6を使用し、腹部及び腰部を覆った形で固定体に固定す
る。各ベルトと本体とは相互に面ファスナーにより固定
される。
【0018】図5a、bは側方挙上45度、水平屈曲0
度の肢位状態を正面、側面から見たものを示す。固定体
のD面を腹部に向け、辺8を肘頭と体側部に挟み込み、
E面に上肢を置き、2本の上肢保持ベルト10により固
定される。また吊り下げベルト13を健側肩にかけなが
ら背部に回し、固定体1に固定する。患者に不安定感が
残る場合には固定体保持ベルト16を使用し、腹部及び
腰部を覆った形で固定体に固定する。各ベルトと固定体
とは相互に面ファスナーにより固定される。
【0019】図6a、bは側方挙上60度、水平屈曲0
度の肢位状態を正面、側面から見たものを示す。固定体
のD面を腹部に向け、図5の側方挙上45度にて利用し
た辺8を肘頭と体側部に挟み込み、E面に上肢を置き、
2本の上肢保持ベルト10により固定される。このとき
装着高さは、図5の側方挙上45度の際の固定体1のの
上面即ち面Aが、この位置から腋窩までの高さの1/2
だけ上方(腋下方向)の位置にくるようにする。また吊
り下げベルト13を健側肩にかけながら背部に回し、固
定体1に固定する。患者に不安定感が残る場合には固定
体保持ベルト16を使用し、腹部及び腰部を覆った形で
固定体に固定する。各ベルト及び固定体は相互に面ファ
スナーにより固定される。
【0020】図7a、bは側方挙上90度、水平屈曲0
度の肢位状態を正面、側面から見たものを示す。固定体
のE面又はF面のどちらか一方(図ではE面)を体側部
に、残り一方(図ではF面)を患側上肢に接するように
置き、患側上肢を2本の上肢保持ベルト10により把持
し、固定する。最後に吊り下げベルト13により健側肩
にかけながら背部に回し、固定体1に固定する。患者に
不安定感が残る場合には固定体保持ベルト16を使用
し、腹部及び腰部を覆った形で固定体に固定する。各ベ
ルトと固定体とは面ファスナーにより固定される。
【0021】図8a、bは側方挙上30度、水平屈曲3
0度の肢位状態を正面、側面から見たものを示す。図4
と同様に固定体1を設置し、腹部に沿って健側に向かっ
て回転させることにより水平屈曲を行わせ、上肢及び固
定体を2つの上肢保持ベルト10、吊り下げベルト13
により固定する。
【0022】図9a、bは側方挙上45度、水平屈曲3
0度の肢位状態を異なる方向の側面から見たものを示
す。図5と同様に固定体を設置し、腹部に沿って健側に
向かって固定体を30度回転させることにより水平屈曲
を行わせ、上肢及び固定体を2本の上肢保持ベルト1
0、吊り下げベルト13により固定する。
【0023】図10a、bは側方挙上60度、水平屈曲
30度の肢位状態を異なる方向の側面から見たものを示
す。図6と同様に固定体を設置し、腹部に沿って健側に
向かって固定体を30度回転させることにより水平屈曲
を行わせ、2本の上肢保持ベルト10、吊り下げベルト
13により固定する。
【0024】上述の例は各側方挙上角に対する装着方法
の一例に過ぎないものであり、同じ側方挙上角に対して
も固定体の使用する面の選択、体に対する固定体の位置
の調整によって、種々の装着方法が可能であり、この点
が本発明の特徴の一つである。
【0025】また上述の実施例では、固定体の正角柱の
一部を切り取って形成する辺の長さを決定するための側
方挙上角として30度と45度との組合せを選んだもの
について説明したが、他の角0度、60度、90度の任
意の組合せをして固定体の正角柱の片の長さを定めるこ
とが可能で、対象となる患者の症状に応じて最適の値の
組合せをとることができる。
【0026】
【発明の効果】本発明によれば、固定体を底面正方形の
正角柱に形成し、その側面の1辺に沿い軸方向に切り取
って湾曲面を形成し、一部が切り取られた2辺の長さを
異なる側方挙上角に対応して異なる長さに定めることに
より、2つの異なる側方挙上角の固定を得ることがで
き、更に固定体を装着者の体に対し上下、前後、左右に
移動させることによりそれ以外の種々の側方挙上角にも
対応することができる。また、固定体を形成する正角柱
の底面の辺の長さ、高さを装着者の上肢、体幹の形状に
相応して製作することも容易である。また本発明のよう
な全体的に装着者の体に対し当りの柔らかい構成にも拘
らず、肩関節の内外旋固定が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例の、aは固定体の斜視図、bは
固定体の正面図、cは固定体の左側面図、dは固定体の
右側面図、eは固定体の背面図、fは固定体の固定面の
説明斜視図、gは上肢保持ベルトの平面図、hは吊り下
げベルトの平面図、iは固定体保持ベルトの平面図であ
る。
【図2】本発明の実施例の、装着者の上肢と側方挙上角
との関係の説明図である。
【図3】本発明の実施例の、側方挙上0度、水平屈曲0
度の肢位に対する装着方法の一例の説明図である。
【図4】本発明の実施例の、側方挙上30度、水平屈曲
0度の肢位に対する装着方法の一例の説明図である。
【図5】本発明の実施例の、側方挙上45度、水平屈曲
0度の肢位に対する装着方法の一例の説明図である。
【図6】本発明の実施例の、側方挙上60度、水平屈曲
0度の肢位に対する装着方法の一例の説明図である。
【図7】本発明の実施例の、側方挙上90度、水平屈曲
0度の肢位に対する装着方法の一例の説明図である。
【図8】本発明の実施例の、側方挙上30度、水平屈曲
30度の肢位に対する装着方法の一例の説明図である。
【図9】本発明の実施例の、側方挙上45度、水平屈曲
30度の肢位に対する装着方法の一例の説明図である。
【図10】本発明の実施例の、側方挙上60度、水平屈
曲30度の肢位に対する装着方法の一例の説明図であ
る。
【符号の説明】
1 固定体 2 固定体の底面 3 固定体の側面の一辺 4 湾曲した面 5 固定体の底面の辺 6 固定体の底面の辺 7 固定体の底面の辺 8 固定体の底面の辺 9 固定体の側面の辺 10 上肢保持ベルト 11 面ファスナー 12 面ファスナー 13 吊り下げベルト 14 面ファスナー 15 面ファスナー 16 固定体保持ベルト 17 固定体保持ベルトの一端 18 固定体保持ベルトの他端 19 面ファスナー 20 面ファスナー 21 患者の体 22 患者の体の側面 23 上腕 p 正角柱の辺の長さ q 正角柱の切り取られた辺の長さ r 正角柱の切り取られた辺の長さ s 正角柱の高さ L1 上腕長さ L2 上腕内側長さ L3 前腕-手部長さ

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 底面が正方形の正角柱より側面の一つの
    辺に沿って軸方向に切り取り湾曲面を形成した固定体を
    備え、正角柱の底面の切り取られていない相隣る2辺の
    長さはほぼ上腕長さ(肩峰・肘頭間距離)に等しく、一
    部が切り取られた残る2辺の長さはそれぞれ上腕内側長
    さ(腋窩・肘頭間距離)と所要の異なる側方挙上角とか
    ら定め、正角柱の高さは前腕‐手部長さ(肘頭・手先間
    距離)のほぼ3分の2に定め、固定体のいずれかの面を
    体表面に固定し、固定体のいずれかの面上に上肢を固定
    することにより上肢を所要の肢位に保持することを特徴
    とする肩関節固定用装具。
  2. 【請求項2】 正角柱の一部が切り取られた2辺の長さ
    が、上腕内側長さ(腋窩・肘頭間距離)をLとし、所望
    の異なる側方挙上角をそれぞれθ1、θ2(θ 1≠θ2)と
    して、それぞれLsinθ1、Lsinθ2であることを特徴と
    する請求項1記載の肩関節固定用装具。
  3. 【請求項3】 固定体が、正角柱の側面の一つの辺に沿
    って断面ほぼ円形状に切り取られて形成されることを特
    徴とする請求項1記載の肩関節固定用装具。
  4. 【請求項4】 固定体が、正角柱の側面の一つの辺に沿
    って断面ほぼ楕円形状に切り取られて形成されることを
    特徴とする請求項1記載の肩関節固定用装具。
  5. 【請求項5】 固定体が、硬質発泡体を軟質発泡体で覆
    った固定体本体と固定体本体を包む固定体袋とからなる
    ことを特徴とする請求項1記載の肩関節固定用装具。
  6. 【請求項6】 固定体袋が面ファスナーを係着し得る素
    材で形成されていることを特徴とする請求項5記載の肩
    関節固定用装具。
  7. 【請求項7】 上肢を固定体上に固定する上肢保持ベル
    トと、固定体の荷重を受ける吊り下げベルトとを使用す
    ることを特徴とする請求項1記載の肩関節固定用装具。
  8. 【請求項8】 固定体を人体に固定保持するために固定
    体保持ベルトを使用することを特徴とする請求項1記載
    の肩関節固定用装具。
JP2000119692A 2000-04-20 2000-04-20 肩関節固定用装具 Expired - Fee Related JP3479258B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000119692A JP3479258B2 (ja) 2000-04-20 2000-04-20 肩関節固定用装具

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000119692A JP3479258B2 (ja) 2000-04-20 2000-04-20 肩関節固定用装具

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2001299789A true JP2001299789A (ja) 2001-10-30
JP3479258B2 JP3479258B2 (ja) 2003-12-15

Family

ID=18630620

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000119692A Expired - Fee Related JP3479258B2 (ja) 2000-04-20 2000-04-20 肩関節固定用装具

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3479258B2 (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1437110A1 (en) 2003-01-08 2004-07-14 Itoi, Eiji, c/o Akita University School of Medicine Shoulder immobilization device
JP2005245611A (ja) * 2004-03-02 2005-09-15 Eiji Itoi 肩関節固定装具
JP2006034307A (ja) * 2004-07-22 2006-02-09 Sunao Igarashi 肩用健康具
US7563236B2 (en) * 2003-09-15 2009-07-21 Djo, Llc Shoulder sling with support pillow and pouch
US9492303B2 (en) 2009-11-18 2016-11-15 Djo, Llc Shoulder immobilizer and fracture stabilization device

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1437110A1 (en) 2003-01-08 2004-07-14 Itoi, Eiji, c/o Akita University School of Medicine Shoulder immobilization device
US6932781B2 (en) * 2003-01-08 2005-08-23 A.T. Labo, Co., Ltd Shoulder dislocation acute-phase immobilization orthosis
US7563236B2 (en) * 2003-09-15 2009-07-21 Djo, Llc Shoulder sling with support pillow and pouch
JP2005245611A (ja) * 2004-03-02 2005-09-15 Eiji Itoi 肩関節固定装具
JP4566582B2 (ja) * 2004-03-02 2010-10-20 栄二 井樋 肩関節固定装具
JP2006034307A (ja) * 2004-07-22 2006-02-09 Sunao Igarashi 肩用健康具
US9492303B2 (en) 2009-11-18 2016-11-15 Djo, Llc Shoulder immobilizer and fracture stabilization device
US10918513B2 (en) 2009-11-18 2021-02-16 Djo, Llc Shoulder immobilizer and fracture stabilization device

Also Published As

Publication number Publication date
JP3479258B2 (ja) 2003-12-15

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US10398585B2 (en) Shoulder and arm restraint
US3815588A (en) Apparatus and methods relating to support of the forearm
US5772620A (en) Hand and wrist joint orthosis
US5095894A (en) Upper extremity stabilizer
US4632105A (en) Hand and wrist wrap including a thumb loop
US5334132A (en) Convertible arm sling
US8454544B2 (en) Method and apparatus for therapeutically supporting the arm of a patient
US6293918B1 (en) Adjustable splint
US4375809A (en) Inflatable hand pillow
JP2007505651A (ja) 肩吊り包帯
JP2015536198A (ja) 頸部固定器
US11963900B2 (en) Shoulder and arm restraint
JP2644793B2 (ja) 整形用装具と共に使用する支持部材
US4676233A (en) Manually formed splints having sheet metal structure
US4576153A (en) Bowed upper arm brace
JP2001299789A (ja) 肩関節固定用装具
US6475174B1 (en) Dorsal compartment brace
US5154691A (en) Post surgical pillow sling
US20030135141A1 (en) Orthesis for treatment of injuries to the acromioclavicula shoulder joint
US20130237893A1 (en) Infant and Child Upper Extremity And Thoracic Stability Brace
US4300543A (en) Protective cast device
US7771332B1 (en) Shoulder stabilizer orthotic device
US6976971B2 (en) Arm sling
KR200375248Y1 (ko) 어깨관절 외전보조용 팔걸이부재
US4576155A (en) External pulmonary brace and method for using same

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081003

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091003

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091003

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101003

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111003

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111003

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121003

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121003

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131003

Year of fee payment: 10

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees