JP2001299511A - 家具用詰め物及びそれを使用した家具 - Google Patents

家具用詰め物及びそれを使用した家具

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JP2001299511A
JP2001299511A JP2000126704A JP2000126704A JP2001299511A JP 2001299511 A JP2001299511 A JP 2001299511A JP 2000126704 A JP2000126704 A JP 2000126704A JP 2000126704 A JP2000126704 A JP 2000126704A JP 2001299511 A JP2001299511 A JP 2001299511A
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Yukio Miyazaki
行雄 宮▲崎▼
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MARUSEI LIVING KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】ソファ等の家具の構成部材として使用されてい
る家具用詰め物であって、相当に大きいものでも比較的
軽量で取り扱いが容易であり、かつ使用者の身体が当た
っても内部の部材で怪我をする等の危険がなく、部材側
の破損も防止できるようにしたものを提供する。 【解決手段】クッションC1は家具用詰め物1と布製の
カバー2を備えている。家具用詰め物1は発泡ポリスチ
レン製で直方体状の心部材11を備えている。心部材1
1の外面側には外層部材12が接着されている。外層部
材12の外面側に発泡ポリウレタン製の被覆シート13
が接着されている。外層部材12は、タイヤのトレッド
部等のゴム部分でつくられたゴム粒状体121と、発泡
ポリ塩化ビニル製のビニル粒状体122との混合物を発
泡ポリウレタン製の結合材123により結合し成形して
ある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、家具用詰め物及び
それを使用した家具に関するものである。更に詳しく
は、相当の大きさを有する場合でも、比較的軽量で取り
扱いがしやすく、しかも使用に十分な強度を備えてお
り、更には使用時の安全性に優れたものに関する。
【0002】
【従来の技術】近年においては、ソファ、ベッド、椅
子、テーブル、テレビ台等の内部には、色々な形のブロ
ック状の詰め物が使用されている。例えば、ソファの内
部には、通常は、保形性を付与するための木製の板が弾
性体に内包されて収容されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記した従来
の詰め物には、次のような課題があった。すなわち、木
製の板は重く、詰め物を使用したソファ等の家具を動か
しにくくなるので、掃除、運搬または収納等の取り扱い
に不便であった。また、例えば使用者が転倒する等して
身体がソファ等の家具に強く当たった場合には、弾性体
に内包されているとはいっても、板の硬い部分で怪我を
するおそれがあり、安全性が十分ではなかった。
【0004】(本発明の目的)そこで、本発明の第1の
目的は、相当の大きさを有する場合でも、比較的軽量で
取り扱いがしやすく、しかも使用に十分な強度を備えて
いる家具用詰め物及びそれを使用した家具を提供するこ
とである。また、本発明の第2の目的は、例えば使用者
の身体が当たる等して、ソファ等の家具に強い外力が作
用した場合、内部の部材で怪我をする等の危険がなく、
安全性に優れた家具用詰め物及びそれを使用した家具を
提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に講じた本発明の手段は次のとおりである。第1の発明
にあっては、発泡高分子で形成され、本質的に弾性を有
していない心部材と、当該心部材の外面側に設けられて
おり、高分子で形成され弾性を有する心部材と、当該外
層部材の外面側を被覆して設けられており、高分子で形
成され弾性を有する被覆部材と、を含むことを特徴とす
る、家具用詰め物である。
【0006】第2の発明にあっては、外層部材が、単数
種または複数種の高分子チップを高分子で結合した構造
であることを特徴とする、第1の発明に係る家具用詰め
物である。
【0007】第3の発明にあっては、高分子チップを結
合する高分子が発泡ポリウレタンであることを特徴とす
る、第2の発明に係る家具用詰め物である。
【0008】第4の発明にあっては、高分子チップが発
泡体であることを特徴とする、第2または第3の発明に
係る家具用詰め物である。
【0009】第5の発明にあっては、心部材が発泡ポリ
スチレンであることを特徴とする、第1、第2、第3ま
たは第4の発明に係る家具用詰め物である。
【0010】第6の発明にあっては、外層部材が発泡ポ
リウレタンであることを特徴とする、第1、第2、第
3、第4または第5の発明に係る家具用詰め物である。
【0011】第7の発明にあっては、心部材と外層部材
が接着されていることを特徴とする、第1、第2、第
3、第4、第5または第6の発明に係る家具用詰め物で
ある。
【0012】第8の発明にあっては、外層部材と被覆部
材が接着されていることを特徴とする、第1、第2、第
3、第4、第5、第6または第7の発明に係る家具用詰
め物である。
【0013】第9の発明にあっては、心部材の厚みと外
層部材の厚みの比が、2対1〜8対1であることを特徴
とする、第1、第2、第3、第4、第5、第6、第7ま
たは第8の発明に係る家具用詰め物である。
【0014】心部材としては、軽量で体重等がかかって
も凹みにくいもの、例えば、発泡ポリスチレンや発泡ポ
リエチレン等を使用することができるが、特に、密度や
価格の点から発泡ポリスチレンが好ましい。なお、心部
材は、これらに限定するものではない。
【0015】外層部材としては、単数種または複数種の
高分子チップを高分子で結合したものの他、例えば、単
に高分子や発泡高分子で形成したもの等を使用すること
もできる。なお、外層部材は、これらに限定するもので
はない。
【0016】被覆部材としては、例えば、発泡ポリウレ
タン、発泡ゴム、発泡エチレン−酢ビ共重合体等を使用
することができるが、特に、密度を小さくして軽量化す
ることが比較的容易な発泡ポリウレタンが好ましい。な
お、被覆部材は、これらに限定するものではない。ま
た、外層部材は心部材を、例えば上下面等、部分的に被
覆してもよいし全体を被覆してもよい。更に、被覆部材
も同様に、心部材と外層部材を部分的に被覆してもよい
し全体を被覆してもよい。
【0017】高分子チップとしては、例えば、発泡また
は充実ゴム、発泡または充実プラスチック、高分子を主
体とするコルク、またはこれらの複合物等を使用するこ
とができる。なお、高分子チップは、これらに限定する
ものではない。
【0018】高分子チップを結合する高分子としては、
例えば、発泡ポリウレタン、発泡ゴム、発泡エチレン−
酢ビ共重合体等を使用することができるが、特に、接着
性の点から発泡ポリウレタンが好ましい。なお、高分子
は、これらに限定するものではない。
【0019】心部材と外層部材との接着には、通常はプ
ラスチックまたはゴム等を溶剤に溶かした接着剤が使用
されるが、これに限定するものではない。なお、この場
合、心部材や外層部材を溶解し過ぎず、臭気が少ないも
のが好ましい。特に、心部材が発泡ポリスチレンの場合
は溶解しやすいので注意を要する。
【0020】心部材の厚みと外層部材の厚みの比は、2
対1〜8対1が好ましい。この範囲であれば、でき上が
った家具用詰め物は、相当な大きさを有する場合でも比
較的軽量でありながら、使用時体重等がかかっても、緩
衝作用と反発作用とを十分に発揮できる特性を持つ家具
用詰め物となる。なお、上記の比が、2対1に満たない
(家具用詰め物が厚くなる)と、緩衝作用と反発作用は
十分に発揮できるが、やや重くなり、取り扱いがしにく
くなる。また、逆に8対1を超える(家具用詰め物が薄
くなる)と、軽量ではあるが、緩衝作用と反発作用が十
分に発揮できなくなり、使い心地が悪くなる。従って、
いずれも実用性に劣る。
【0021】家具用詰め物は、平面視または側面視等
で、例えば正方形、長方形、三角形、台形、球形、楕円
形等の形状にすることができる。また、自立性を有する
形状とすることもできるし、自立性のない形状でもよ
い。
【0022】家具用詰め物は、布製のカバー等を被せて
クッションとして使用することができる。このカバー
は、例えば天然または合成の素材で、その外観は、例え
ばレザー調、起毛調、デニム調、パイル調、ベルベット
調等のものが使用される。また、色調は、例えばブル
ー、イエロー、レッド、ブラウン、グリーン等に着色し
たものが使用される。なお、家具用詰め物の形状及びカ
バーの素材、外観、色調等は、それぞれ上記に限定され
るものではない。家具用詰め物を使用した家具として
は、例えばソファ、ベッド、椅子、テーブル、テレビ台
等であるが、これらに限定されるものではない。
【0023】(作用) (第1、第6の発明の作用)本発明に係る家具用詰め物
は、発泡高分子で形成され、本質的に弾性を有していな
い保形性の心部材と、当該心部材の外面側に設けられて
おり、高分子で形成され弾性を有する外層部材と、当該
外層部材の外面側を被覆して設けられており、高分子で
形成され弾性を有する被覆部材とを含んでいる。すなわ
ち、上記心部材は発泡高分子で形成されているので、特
に心部材が多くの容積を占める構造にすると、家具用詰
め物を相当に大きく形成した場合でも、比較的軽量とな
り、掃除、運搬または収納等の取り扱いが容易にでき
る。
【0024】家具用詰め物の使用時、例えばソファの詰
め物として使用する場合、使用者の体重がかかっても、
被覆部材と外層部材の弾性により心部材にかかる荷重が
分散して緩和される。更に、本質的に弾性を有していな
い心部材の作用により、家具用詰め物が過度に変形する
ことはない。しかも、心部材は、家具用詰め物に保形性
を付与することができ、使用に十分な強度も併せて備え
ている。
【0025】また、外層部材は発泡高分子で形成されて
おり、しかも内部にある心部材は木製の板のようには硬
くない発泡高分子で形成されている。従って、例えば使
用者が転倒する等して、身体が心部材の角部や縁部に相
当する部分に強く当っても、使用者が怪我をする危険は
ない。更に、心部材は、弾性を有する外層部材と被覆部
材の内部にあるので、外力による心部材の破損の防止効
果に優れている。
【0026】更に、表面に近い位置に配される被覆部材
は、高分子で形成され弾性を有しているので、緩衝作用
と反発作用を備えている。また、上記したように被覆部
材は心部材の作用により大きく凹むことがない。従っ
て、家具用詰め物を使用した家具は使いやすく、使用者
は快適に使用することができる。
【0027】(第2、第3の発明の作用)外層部材が、
単数種または複数種の高分子チップを、例えば発泡ポリ
ウレタンのような高分子で結合した構造であるものは、
物性の異なる素材同士を結合しており、理由は定かでな
いが、一方の素材の緩衝作用と反発作用及び他方の素材
の緩衝作用と反発作用とが相乗的に作用すると思われ、
使用感を一層向上させることができる。
【0028】(第4の発明の作用)心部材が発泡ポリス
チレンであるものは、発泡ポリスチレンが密度を小さく
して軽量化することが比較的容易な材料であるため、家
具用詰め物を一層軽くすることができる。また、これに
よって、掃除、運搬または収納等の際に取り扱いをより
一層容易にすることができる。
【0029】(第5の発明の作用)高分子チップが発泡
体であるものは、緩衝作用が大きくなるので使用感や安
全性を一層向上させることができる。また、反発作用も
大きくなるので家具用詰め物は過度に変形することがな
く、使いやすい。
【0030】(第7の発明の作用)心部材と外層部材が
接着されているものは、使用中に心部材と外層部材がず
れて形が崩れたりすることがなく、外観が見苦しくなっ
たり、使用しにくくなることを防止できる。
【0031】(第8の発明の作用)外層部材と被覆部材
が接着されているものは、心部材と外層部材を被覆部材
によって確実に被覆することができ、心部材と外層部材
が所定の位置から動かないので、全体の形が崩れること
がなく、外観が見苦しくなったり、使用しにくくなるこ
とを防止できる。
【0032】(第9の発明の作用)心部材と外層部材の
厚みの比が、2対1〜8対1であるものは、でき上がっ
た家具用詰め物は、相当な大きさを有する場合でも比較
的軽量でありながら、使用時体重等がかかっても、緩衝
作用と反発作用とを十分に発揮できる特性を持つ家具用
詰め物となる。
【0033】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を図面に基づ
き更に詳細に説明する。図1は本発明に係る家具用詰め
物を使用したクッションの一部切欠斜視図、図2は図1
に示す家具用詰め物を構成している外層部材の側面視拡
大断面図である。
【0034】符号C1はクッションで、家具用詰め物1
と、家具用詰め物1を包む布製のカバー2を備えてい
る。家具用詰め物1は心部材11を有している。心部材
11は内部側に配してあり、直方体状に形成されてい
る。心部材11は、本質的に弾性を有していない、高発
泡の発泡ポリスチレンで形成されている。
【0035】心部材11の図1における上下の外面側に
は、弾性(クッション性を含む)を有する外層部材12
が積層され接着されている。外層部材12は、タイヤの
トレッド部等のゴム部分でつくられたゴム粒状体121
と、発泡ポリ塩化ビニル製のビニル粒状体122との混
合物を発泡ポリウレタン製の結合材123により結合し
成形したものである。そして、外層部材12の上下の外
面側には、発泡ポリウレタンでつくられた被覆シート1
3が接着されている。本実施の形態では、心部材11は
実質的に弾性を有していないので変形しにくい。その外
層の外層部材12は、心部材11と比べてやや重く変形
する。更に、その外層の被覆部材13は、軽量で柔らか
く、変形しやすい。
【0036】家具用詰め物1を使用したクッションC1
は、例えば、二枚並べてベッドとして使用することがで
きる。ベッドとして使用する場合の家具用詰め物1の各
部材の寸法、密度等は次の通りである。家具用詰め物1
は、縦900mm、横900mm、厚み260mmであ
る。心部材11と外層部材12を合わせた詰物は、厚み
220mm、縦横は家具用詰め物1とほぼ同じである。
詰物を構成する心部材11は、厚み140mm、縦横は
家具用詰め物1とほぼ同じであり、密度は11kg/m3
である。同じく、外層部材12は、厚み40mmで、縦
横は家具用詰め物1とほぼ同じであり、密度は75kg
/m3である。また、被覆シート13は、厚み20mm
で、詰物を包被できる寸法に設定されており、密度は1
6kg/m3である。なお、クッションC1の重量は、
6.65kgである。
【0037】(作用)本実施の形態に係るクッションC
1では、家具用詰め物1を構成する心部材11の体積
は、家具用詰め物1全体の体積の53.8%を占めてい
るが、その材料である発泡ポリスチレンは密度が小さい
ので、その重量は全体の18.8%である。このため、
家具用詰め物1は、上記のように相当に大きいにもかか
わらず軽量であり、動かしやすいので、掃除、運搬また
は収納等の際に容易に取り扱うことができる。
【0038】しかも、使用者がクッションC1に乗って
体重がかかっても、被覆部材13と外層部材12の弾性
により心部材11にかかる荷重が分散して緩和され、更
に本質的に弾性を有していない心部材11の作用によ
り、クッションC1の表面が過度に変形することはな
い。しかも、心部材11は、家具用詰め物1に保形性を
付与することができ、使用に十分な強度も併せて備えて
いる。また、家具用詰め物1は、殆どの部分が発泡体で
あり、特に、被覆シート13は密度が小さくて軟らか
く、しかも内部にある心部材11は、木製の板のように
硬いものではない。従って、例えば、使用者の身体が角
部や縁部に強く当っても、使用者が怪我をする危険はな
い。また、心部材11は、弾性を有する被覆シート13
と外層部材12の内部にあるので、外力による心部材1
1自体の破損の防止効果に優れている。
【0039】更に、表面に近い位置に配される外層部材
12は、タイヤのトレッド部等のゴム部分でつくられた
ゴム粒状体121と、発泡ポリ塩化ビニル製のビニル粒
状体122との混合物を発泡ポリウレタン製の結合材1
23により結合し成形されている。すなわち、物性の異
なる素材同士を結合しており、理由は定かでないが、一
方の素材の緩衝作用と反発作用及び他方の素材の緩衝作
用と反発作用とが相乗的に作用すると思われ、表面の凹
みを小さくできるとともに使用感を向上させることがで
きる。また、互いに接している各部材が、カバー2を除
いて互いに接着されているので、使用中や移動中に各部
材が所定の位置から動いてずれることはなく、全体の形
が崩れることがない。これにより、外観が見苦しくなっ
たり、使用しにくくなることを防止できる。
【0040】図3はクッションをテレビ台として使用し
ている状態を示す斜視図である。図3を参照して、本発
明に係る家具用詰め物1を使用したクッションC2をテ
レビ台として使用する場合について説明する。クッショ
ンC2は、クッション体1の構造及びクッション体1に
カバー2を被せてある点については、上記クッションC
1と同様である。また、クッションC2の各部材の寸法
は次の通りである。
【0041】クッションC2の家具用詰め物1は、縦6
00mm、横600mm、厚み400mmである。詰物
は、厚み380mmで、縦横は家具用詰め物1とほぼ同
じである。心部材11は、厚み300mm、縦横は家具
用詰め物1とほぼ同じである。外層部材12は、厚み4
0mmで、縦横は家具用詰め物1とほぼ同じである。被
覆シート13は、厚み10mmで、縦横は詰物を包被で
きる寸法に設定されている。なお、クッションC2の重
量は3.5kgである。そして、クッションC2を厚み
方向を上下方向にして置き、その上面にクッションC2
上面と同じ大きさの天板3を置き、テレビ台として使用
する。
【0042】(作用)本実施の形態に係るクッションC
2では、家具用詰め物1を構成する心部材11の体積
は、家具用詰め物1全体の体積の75%を占めている
が、その材料である発泡ポリスチレンは密度が小さいの
で、その重量は全体の34.2%である。このため、家
具用詰め物1は、上記のように相当に大きいにも拘わら
ず軽量であり、動かしやすいので、掃除、運搬または収
納等の際に容易に取り扱うことができる。しかも、本質
的に弾性を有していない心部材11が、更に厚く体積比
も大きいので、クッションC2に十分な保形性を付与で
き、使用時にかかるテレビの重量によっても凹むことは
なく、テレビが転倒したりすることはない。なお、その
他の作用については、上記クッションC1とほぼ同じで
ある。
【0043】図4はクッションをテーブルの脚に使用し
ている状態を示す斜視図である。図4を参照して、家具
用詰め物1を使用したクッションC3をテーブルの脚に
使用する場合について説明する。クッションC3は、ク
ッション体1の構造及びクッション体1にカバー2を被
せてある点については、上記クッションC1、C2と同
様である。また、クッションC3の各部材の寸法は次の
通りである。
【0044】クッションC3の家具用詰め物1は、縦6
00mm、横450mm、厚み200mmである。詰物
は、厚み180mmで、縦横は家具用詰め物1とほぼ同
じである。心部材11は、厚み100mm、縦横は家具
用詰め物1とほぼ同じである。外層部材12は、厚み4
0mmで、縦横は家具用詰め物1とほぼ同じである。被
覆シート13は、厚み10mmで、縦横は詰物を包被で
きる寸法に設定されている。なお、クッションC3の重
量は2.0kgである。そして、クッションC3を厚み
方向を上下方向にして二個を並設し、その上面に架け渡
すようにして天板4を置き、テーブルとして使用する。
【0045】(作用)本実施の形態に係るクッションC
3では、家具用詰め物1を構成する心部材11の体積
は、家具用詰め物1全体の体積の50%を占めている
が、その材料である発泡ポリスチレンは密度が小さいの
で、その重量は全体の14.8%である。このため、家
具用詰め物1は、上記のように相当に大きいにも拘わら
ず軽量であり、動かしやすいので、掃除、運搬または収
納等の際に容易に取り扱うことができる。すなわち、ク
ッションC3は上記クッションC2よりも心部材11の
全体の体積に占める比率は小さいが、家具用詰め物1に
十分な保形性を付与できるので、天板3及びそれに載せ
られるものによって容易には変形せず、支障なく使用で
きる。その他の作用は、上記クッションC1とほぼ同じ
である。
【0046】図5は家具用詰め物を使用したソファの断
面図である。ソファSは家具用詰め物1で構成されてお
り、座部と背もたれ部からなるいわゆるソファ形状の心
部材11を備えている。心部材11の表面には、上記各
クッションと同様に、順に外層部材12、被覆シート1
3が積層され、カバー2が被せられている。なお、ソフ
ァSの構造は上記に限定されるものではなく、座部s1
と背もたれ部s2を別体で作って接合して形成してもよ
い。
【0047】ソファSの座部s1の主要な各部材の寸法
は次の通りである。家具用詰め物1は、縦(奥行き)6
00mm、横(幅または間口)550mm、平均厚み
(高さ)400mmである。心部材11は平均厚み28
0mm、外層部材12は厚み40mm、被覆シート13
は厚み20mmである。また、背もたれ部s2の主要な
各部材の寸法は次の通りである。家具用詰め物1は、高
さ750mm、幅550mm、平均厚み250mmであ
る。心部材11は平均厚み130mm、外層部材12は
厚み40mm、被覆シート13は厚み20mmである。
【0048】(作用)本実施の形態に係るソファSは、
上記ベッド、テレビ台、テーブルの脚等の場合と同じ
く、家具用詰め物1が、上記のように相当に大きいにも
かかわらず比較的軽量であり、動かしやすいので、掃
除、運搬または収納等の際に容易に取り扱うことができ
る。また上記のように、心部材11が全体の体積に占め
る比率は、クッションC1、クッションC2、またはク
ッションC3とほぼ同じ比率であるので、同様に、家具
用詰め物1に十分な保形性を付与できる。
【0049】従って、使用者がソファSに座って体重が
かかっても、被覆部材13と外層部材12の弾性により
心部材11にかかる荷重が分散して緩和され、更に本質
的に弾性を有していない心部材11の作用により、ソフ
ァSの表面が過度に変形することはない。しかも、心部
材11は、家具用詰め物1に保形性を付与することがで
き、使用に十分な強度も併せて備えている。その他の作
用は、上記クッションC1、クッションC2、またはク
ッションC3の場合とほぼ同じである。
【0050】本明細書で使用している用語と表現は、あ
くまでも説明上のものであって、なんら限定的なもので
はなく、本明細書に記述された特徴およびその一部と等
価の用語や表現を除外する意図はない。また、本発明の
技術思想の範囲内で、種々の変形態様が可能であるとい
うことは言うまでもない。なお、本発明は図示の実施の
形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲の記載
内において種々の変形が可能である。
【0051】
【発明の効果】本発明は上記構成を備え、次の効果を有
する。 (a)本発明に係る家具用詰め物は、発泡高分子で形成
され、本質的に弾性を有していない保形性の心部材と、
当該心部材の外面側に設けられており、高分子で形成さ
れ弾性を有する外層部材と、当該外層部材の外面側を被
覆して設けられており、高分子で形成され弾性を有する
被覆部材とを含んでいる。すなわち、上記心部材は発泡
高分子で形成されているので、特に心部材が多くの容積
を占める構造にすると、家具用詰め物を相当に大きく形
成した場合でも、比較的軽量となり、掃除、運搬または
収納等の取り扱いが容易にできる。
【0052】(b)家具用詰め物の使用時、例えばソフ
ァの詰め物として使用する場合、使用者の体重がかかっ
ても、被覆部材と外層部材の弾性により心部材にかかる
荷重が分散して緩和される。更に、本質的に弾性を有し
ていない心部材の作用により、家具用詰め物が過度に変
形することはない。しかも、心部材は、家具用詰め物に
保形性を付与することができ、使用に十分な強度も併せ
て備えている。
【0053】(c)外層部材は発泡高分子で形成されて
おり、しかも内部にある心部材は木製の板のようには硬
くない発泡高分子で形成されている。従って、例えば使
用者が転倒する等して、身体が心部材の角部や縁部に相
当する部分に強く当っても、使用者が怪我をする危険は
ない。更に、心部材は、弾性を有する外層部材と被覆部
材の内部にあるので、外力による心部材の破損の防止効
果に優れている。
【0054】(d)表面に近い位置に配される被覆部材
は、高分子で形成され弾性を有しているので、緩衝作用
と反発作用を備えている。また、上記したように被覆部
材は心部材の作用により大きく凹むことがない。従っ
て、家具用詰め物を使用した家具は使いやすく、使用者
は快適に使用することができる。
【0055】(e)外層部材が、単数種または複数種の
高分子チップを、例えば発泡ポリウレタンのような高分
子で結合した構造であるものは、物性の異なる素材同士
を結合しており、理由は定かでないが、一方の素材の緩
衝作用と反発作用及び他方の素材の緩衝作用と反発作用
とが相乗的に作用すると思われ、使用感を一層向上させ
ることができる。
【0056】(f)心部材が発泡ポリスチレンであるも
のは、発泡ポリスチレンが密度を小さくして軽量化する
ことが比較的容易な材料であるため、家具用詰め物を一
層軽くすることができる。また、これによって、掃除、
運搬または収納等の際に取り扱いをより一層容易にする
ことができる。
【0057】(g)高分子チップが発泡体であるもの
は、緩衝作用が大きくなるので使用感や安全性を一層向
上させることができる。また、反発作用も大きくなるの
で家具用詰め物は過度に変形することがなく、使いやす
い。
【0058】(h)心部材と外層部材が接着されている
ものは、使用中に心部材と外層部材がずれて形が崩れた
りすることがなく、外観が見苦しくなったり、使用しに
くくなることを防止できる。
【0059】(i)外層部材と被覆部材が接着されてい
るものは、心部材と外層部材を被覆部材によって確実に
被覆することができ、心部材と外層部材が所定の位置か
ら動かないので、全体の形が崩れることがなく、外観が
見苦しくなったり、使用しにくくなることを防止でき
る。
【0060】(j)心部材と外層部材の厚みの比が、2
対1〜8対1であるものは、でき上がった家具用詰め物
は、相当な大きさを有する場合でも比較的軽量でありな
がら、使用時体重等がかかっても、緩衝作用と反発作用
とを十分に発揮できる特性を持つ家具用詰め物となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る家具用詰め物を使用したクッショ
ンの一部切欠斜視図。
【図2】図1に示す家具用詰め物を構成している外層部
材の側面視拡大断面図。
【図3】クッションをテレビ台として使用している状態
を示す斜視図。
【図4】クッションをテーブルの脚に使用している状態
を示す斜視図。
【図5】家具用詰め物を使用したソファの断面図。
【符号の説明】
C1、C2、C3 クッション 1 家具用詰め物 11 心部材 12 外層部材 121 ゴム粒状体 122 ビニル粒状体 123 結合材 13 被覆シート 2 カバー 3 天板 S ソファ s1 座部 s2 背もたれ部

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 発泡高分子で形成され、本質的に弾性を
    有していない心部材(11)と、 当該心部材(11)の外面側に設けられており、高分子で形
    成され弾性を有する外層部材(12)と、 当該外層部材(12)の外面側を被覆して設けられており、
    高分子で形成され弾性を有する被覆部材(13)と、を含む
    ことを特徴とする、家具用詰め物。
  2. 【請求項2】 外層部材(12)が、単数種または複数種の
    高分子チップを高分子で結合した構造であることを特徴
    とする、 請求項1記載の家具用詰め物。
  3. 【請求項3】 高分子チップを結合する高分子が発泡ポ
    リウレタンであることを特徴とする、 請求項2記載の家具用詰め物。
  4. 【請求項4】 高分子チップが発泡体であることを特徴
    とする、 請求項2または3記載の家具用詰め物。
  5. 【請求項5】 心部材(11)が発泡ポリスチレンであるこ
    とを特徴とする、 請求項1、2、3または4記載の家具用詰め物。
  6. 【請求項6】 外層部材(12)が発泡ポリウレタンである
    ことを特徴とする、 請求項1、2、3、4または5記載の家具用詰め物。
  7. 【請求項7】 心部材(11)と外層部材(12)が接着されて
    いることを特徴とする、 請求項1、2、3、4、5または6記載の家具用詰め
    物。
  8. 【請求項8】 外層部材(12)と被覆部材(13)が接着され
    ていることを特徴とする、 請求項1、2、3、4、5、6または7記載の家具用詰
    め物。
  9. 【請求項9】 心部材(11)の厚みと外層部材(12)の厚み
    の比が、2対1〜8対1であることを特徴とする、 請求項1、2、3、4、5、6、7または8記載の家具
    用詰め物。
  10. 【請求項10】 請求項1、2、3、4、5、6、7、
    8または9記載の家具用詰め物を使用したことを特徴と
    する、家具。
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