JP2001296493A - 光走査装置 - Google Patents

光走査装置

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JP2001296493A
JP2001296493A JP2000111729A JP2000111729A JP2001296493A JP 2001296493 A JP2001296493 A JP 2001296493A JP 2000111729 A JP2000111729 A JP 2000111729A JP 2000111729 A JP2000111729 A JP 2000111729A JP 2001296493 A JP2001296493 A JP 2001296493A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 防音・防塵用の透明カバー部材を用いる場合
と用いない場合とで光学ハウジングを共通化し、開発コ
ストの低減、開発期間の短縮化を図った光走査装置を得
る。 【解決手段】 光源からの発散光束をカップリングする
カップリングレンズと、カップリングレンズからの光束
を等角速度的に偏向する光偏向器と、カップリングレン
ズと光偏向器の間に配置され光偏向器の偏向反射面近傍
に主走査方向に長い線状に光束を結像させる線像結像光
学系と、光偏向器により偏向された光束を被走査媒体上
に光スポットとして結像させる走査結像系と、これらを
配置し収納する光学ハウジングとを有し、光源とカップ
リングレンズとからなる光源部15と、光学ハウジング
の少なくとも一方には、光源部15を保持し固定するた
めの保持固定基準a1、a2、a3、a4が設けられ、
保持固定基準は複数である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、デジタル複写機、
レーザプリンタ、レーザファクシミリ等の記録装置の書
込系に用いられる光走査装置に関するもので、特に光偏
向器を覆うカバーの入出射窓にカバー部材が取付けられ
ている場合と取付けられていない場合とに容易に対応す
ることができる光走査装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、デジタル複写機、レーザプリン
タ、レーザファクシミリ等の記録装置の書込系に用いら
れる光走査装置においては、記録速度の向上が求められ
ている。記録速度を向上させる手段として、例えば回転
多面鏡(ポリゴンミラー)などからなる光偏向器による
偏向速度を上げる方法すなわち光偏向器の回転速度を上
げる方法がある。しかし、この方法では光偏向器が発生
する騒音、特に回転多面鏡の場合はそのエッジ部の風切
り音が大きくなるため、低騒音化対策がとられている。
【0003】低騒音化対策としては、一般に、光偏向器
の周りをカバーで覆っている。そして、光偏向器に光束
を導き、また偏向された光束を外部に出射させるための
入出射窓をガラス等の透明体でカバーしている。こうす
れば、光偏向器で発生する騒音が外部に漏れるのを防止
することができる。また、これによって光偏向器の防塵
対策ともなる。
【0004】上記のように、光走査装置の記録速度の向
上が図られる一方において、記録速度は低速であって
も、低価格の光走査装置ないしはこれを用いた画像形成
装置の実現を目指した開発も行われている。このような
状況において、記録速度の向上を狙った光学系と、速度
は低速でかつ低価格を狙った光学系とを別々に開発しよ
うとすると、それぞれに開発時間を必要としコストもそ
れぞれにかかってしまう。そこで、同じ構成の光学系を
用い、高速用の光走査装置には防音・防塵用の透明カバ
ー部材を取付け、低速用の光走査装置には防音・防塵用
の透明カバー部材の取付けを省略することが考えられて
いる。
【0005】しかしながら、防音・防塵等の機能を持つ
透明カバー部材は屈折作用があり、このカバー部材を用
いた場合は、これを用いない場合と比較すると光束の光
路が変えられる、いわゆる浮き上がりが生じるため、上
記カバー部材を用いた場合と用いない場合とでは、各光
学素子のレイアウトが異なることになる。そこで、従来
は、上記カバー部材を用いた場合と用いない場合とに対
応した別々の光学ハウジングが作られてきた。光学ハウ
ジングをこのように別々に作るということは、これを成
形する金型もそれぞれ別個に必要になるということで、
それだけ開発コストが嵩むことになる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、以上のよう
な従来技術の問題点を解消するためになされたもので、
防音・防塵用の透明カバー部材を用いる場合と用いない
場合とで光学ハウジングを共通化することを可能にし、
開発コストの低減および開発期間の短縮化を図ることが
できる光走査装置を提供することを目的とする。
【0007】上記透明カバー部材を用いると、前述のよ
うに浮き上がりと称する屈折作用があるため、上記カバ
ー部材の有無により、線像結像系による線像の結像位置
がずれてしまう。この結像位置がずれると被走査媒体面
での副走査方向の結像位置がずれてしまうため、上記カ
バー部材の有無に応じて線像結像光学系の位置を変える
必要がある。そこで本発明の他の目的は、光源部と線像
結像光学系とを同一部材上に配置して、光源部と線像結
像光学系とを同時に位置決めすることができるようにし
た光走査装置を提供することにある。
【0008】上記のように、光源部と線像結像光学系と
を実質一体として位置決めできるようにするということ
は、光源部と光偏向器との距離を変えることになる。光
源部からの光束が発散光束であったり集束光束であった
りすると、上記のように光源部と光偏向器との距離が変
わることによって、被走査媒体面での主走査方向の結像
位置も変わってしまい、結像位置ずれに基づくビーム径
の太りなどの問題を生じる。そこで本発明のさらに別の
目的は、光源部と光偏向器との距離が変わっても、結像
位置ずれを防止することができるようにした光走査装置
を提供することにある。
【0009】本発明のさらに別の目的は、カップリング
レンズと線像結像光学系を一つのレンズとすることによ
り、部品点数の低減と可動部分の小型化を図ることがで
きる光走査装置を提供することにある。また、光源を複
数の光源とすることにより、走査線の数を増やし、高速
化に対応することができるようにした光走査装置を提供
することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
光源と、光源より発せられる発散光束をカップリングす
るカップリングレンズと、このカップリングレンズから
の光束を等角速度的に偏向する光偏向器と、上記カップ
リングレンズと光偏向器の間に配置され光偏向器の偏向
反射面近傍に主走査方向に長い線状に光束を結像させる
線像結像光学系と、光偏向器により偏向された光束を被
走査媒体上に光スポットとして結像させる走査結像系
と、これら光源、カップリングレンズ、光偏向器、線像
結像光学系、走査結像系を配置し収納する光学ハウジン
グとを有し、上記光源とカップリングレンズとから構成
される光源部と、上記光学ハウジングの少なくとも一方
には、上記光源部を保持し固定するための保持固定基準
が設けられており、この保持固定基準は複数であること
を特徴とする。
【0011】請求項2記載の発明は、請求項1記載の発
明において、光偏向器の周りはカバーで覆われるととも
に光偏向器に光束が入出射するための窓を有し、この窓
には透明カバー部材を配置することが可能となってお
り、光源部の保持固定基準は、上記カバー部材を取付け
た場合と取付けない場合とで、偏向された光束が走査結
像系の略同位置を通るように定められていることを特徴
とする。
【0012】請求項3記載の発明は、請求項1または2
記載の発明において、光源部と線像結像光学系は同一部
材上に配置されていることを特徴とする。請求項4記載
の発明は、請求項1または2記載の発明において、カッ
プリングレンズと線像結像光学系が一体に形成されてい
ることを特徴とする。
【0013】請求項5記載の発明は、請求項1または2
記載の発明において、光源部は複数の発光源から構成さ
れてなることを特徴とする。請求項6記載の発明は、請
求項3または4記載の発明において、光源部から発せら
れる光束は略平行な光束であることを特徴とする。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しながら本発明
にかかる光走査装置の実施の形態について説明する。ま
ず、光走査装置全体の構成例について概略的に説明して
おく。図1において、符号1は例えば半導体レーザから
なる光源を、符号2はカップリングレンズを示す。光源
1から出射した発散光束はカップリングレンズ2でカッ
プリングされて集束され、光束整形手段としてのアパー
チャ3で所定の断面形状に整形される。アパーチャ3を
透過した光束の進路上には線像結像光学系としてのシリ
ンドリカルレンズ4が配置され、さらにその先に回転多
面鏡からなる光偏向器5が配置されている。
【0015】上記シリンドリカルレンズ4は、アパーチ
ャ3を透過した光束を副走査対応方向にのみ集束させ、
光偏向器5の偏向反射面近傍に、主走査対応方向に長い
線像を結像させる。上記光偏向器5は、光源1側からの
光束を等角速度的に所定の角度範囲で偏向する。偏向さ
れた光束は、走査結像光学系17を透過し、被走査媒体
9上を走査する。被走査媒体9の実体は光導電性の感光
体である。走査結像光学系17は結像レンズ6と主走査
方向に長い長尺レンズ7とで構成されていて、光偏向器
5で等角速度的に偏向された光束を、被走査媒体9上に
光スポットとして結像させるとともに、被走査媒体9上
で等速度的に走査させるようになっている。走査結像光
学系17と被走査媒体9との間には光路を曲げる長尺の
ミラー8が配置されている。
【0016】図1において符号100は同期検知光学系
を示す。同期検知光学系100は、ミラー10と、レン
ズ11と、受光素子12とで構成されている。ミラー1
0は上記結像レンズ6と長尺レンズ7との間において、
光偏向器5による光偏向範囲のうち偏向開始端付近の光
束をレンズ11および受光素子12に向かって反射する
ように配置されている。受光素子12は上記偏向開始端
付近の光束を検出することによって信号を出力する。こ
の信号は、周知のとおり、同期信号として書き込み開始
タイミングを決めるために用いられる。上記光源1、カ
ップリングレンズ2、光偏向器5、線像結像光学系4、
走査結像系17、長尺ミラー8、同期検知光学系100
を含む光学系は、図示されない光学ハウジングに所定位
置に位置決めされて配置され収納されている。
【0017】図1に示す光走査装置の構成は、高速走査
用でも低速走査用でも基本的に変わりがなく、高速走査
用にも低速走査用にも共通に適用可能である。しかし、
高速走査用として用いる場合は、前述のように光偏向器
5の高速回転による風切り音が騒音として問題になる。
そこで、この騒音が外部に漏れないように、図8に示す
ように光偏向器5の周りが、防音用の筒状のカバー13
で覆われている。カバー13には、光偏向器5に光束を
入出射させるための窓が形成されており、高速走査用と
して用いる場合は上記窓に防音・防塵用の透明なカバー
部材14が配置され、窓が塞がれている。こうして光偏
向器5の高速回転によって発生する騒音が外部に漏れる
のが防止される。
【0018】上記カバー部材14の有無に関わりなく、
光偏向器5、結像レンズ6、長尺レンズ7等の光学素子
はほとんど共通化される。しかし、透明なカバー部材1
4が光学系の光路中に配置されることにより、光束がカ
バー部材14を透過する際にいわゆる浮き上がりという
現象により光路が変わる。そのため、光源部、その他の
配置位置を変えることなくカバー部材14を配置しただ
けでは、結像レンズ6、長尺レンズ7を通る光束の位置
が変わり、あたかも、光偏向器5以降の光学系が偏向走
査面内においてレンズ光軸と直交する方向にシフトした
かのような状態となって結像位置がずれ、被走査媒体9
上でいわゆるビーム太り等を生じ、画像品質の劣化を生
じる。かかる問題は、本出願人が所有している特許第2
550153号公報でも指摘している。
【0019】図5は上記の問題を具体的に示している。
図5において、符号aは光源部から光偏向器5に向かう
光束の光路を示しており、実線は上記カバー部材14が
光路中に入った場合の光路を、破線はカバー部材14が
ない場合の光路を示している。カバー部材14が光路中
に入った場合、光源部から光偏向器5に向かって入射す
る際と、光偏向器5の偏向反射面5aで偏向されて出射
する際にそれぞれカバー部材14で光束が屈折させら
れ、符号cで示すように出射していく。一方、カバー部
材14がない場合は、光偏向器5に対する入出射の際の
屈折がなく、符号dで示すように、カバー部材14が光
路中に入っている場合と異なった光路をたどって出射し
ていく。これが、上述の、あたかも、光偏向器5以降の
光学系が偏向走査面内においてレンズ光軸と直交する方
向にシフトしたかのような状態であって、像面湾曲の回
転による結像位置のずれによりいわゆるビーム太り等を
生じ、画像品質の劣化の原因となる。
【0020】そこで、カバー部材14がある場合を基準
として考えた場合、カバー部材14がない場合は、図5
において、結果的に光偏向器5の偏向反射面5aで反射
され出射していく光束の光路が、カバー部材14がある
場合に出射していく光束の光路cと重なるように、光源
部からの光路を偏向面内において光源部からの光束の光
軸と直交する方向へシフトする。図5ではこのシフト量
をΔで表し、そのときの入射光路をbで表している。こ
のように、カバー部材14がある場合とない場合とで
は、光源部から光偏向器5へ向かう光束の光路を偏向面
内において光源部からの光束の光軸と直交する方向へシ
フトすることにより、光偏向器5からの出射光路を一致
させ、結像位置のずれをなくすことができるため、カバ
ー部材14がある場合もない場合も、結像位置のずれを
なくして高品質の画像を得ることができる。
【0021】上記のように、カバー部材14がある場合
とない場合とで光源部から光偏向器5へ向かう光束の光
路をシフトするためには、前記光学ハウジングに、光源
1とカップリングレンズ2を有してなる光源部を保持し
固定するための保持固定基準を、カバー部材14がある
場合に対応する基準と、カバー部材14がない場合に対
応する基準を複数設け、これらの基準を使い分ければよ
い。以下、その具体例について説明する。
【0022】図2において、符号15は光源部を示す。
光源部15は前記光源1およびカップリングレンズ2を
保持する保持部材として構成されている。光源部15は
上記光源1およびカップリングレンズ2を保持する板状
の垂直部材15aと、この部材の底面が固定された板状
の水平部材15bとからなり、水平部材15bには、長
方形の各角に相当する位置に4個の孔A1、A2、B
1、B2が上下方向に形成されている。一方、光源部1
5を固定する光学ハウジングには、上記孔A1、A2に
対応するピンa1、a2と、上記孔B1、B2に対応す
るピンb1、b2がそれぞれ設けられている。
【0023】一対の上記ピンa1、a2および他の一対
のb1、b2は光源部15を保持固定する保持固定基準
をなしていて、一対のピンa1、a2を、上記カバー部
材14がある場合の保持固定基準とすると、一対のピン
b1、b2は、上記カバー部材14がない場合の保持固
定基準となっている。一対のピンa1、a2と他の一対
のb1、b2は、一方が光源部15を保持固定している
とき、他方がじゃまにならないように、位置をずらして
配置するとか、他方のピンに対する逃げを用いるなどに
より、互いに干渉しないように構成する。このように、
光源部15の保持固定基準を、カバー部材14がある場
合とない場合とに対応させて複数有しているため、光源
部15の位置をカバー部材14がある場合とない場合と
で変えることにより、結像位置のずれをなくすことがで
きる。
【0024】図2に示す構成において、一対のピンa
1、a2と他の一対のピンb1、b2をそれぞれ光源部
15の保持固定基準として説明したが、光源部15側の
一対の孔A1、A2および一対の孔B1、B2を保持固
定基準としてもよい。また、一対のピンa1、a2と他
の一対のピンb1、b2を保持固定基準とした場合、光
源部側の孔は一対だけにしてこれを上記一対のピンa
1、a2または他の一対のピンb1、b2に選択的に嵌
合させるようにし、これによって光源部15の位置を変
えるようにしてもよい。逆に、一対の孔A1、A2およ
び一対の孔B1、B2を保持固定基準とした場合、光学
ハウジング側のピンは一対だけにし、これに上記一対の
孔A1、A2または一対の孔B1、B2を選択的に嵌合
させるようにして、光源部15の位置を変えるようにし
てもよい。さらに、光源部15側にピンを設け、光学ハ
ウジング側に上記ピンに嵌まる孔を設けてもよい。要す
るに、光源部15と、光学ハウジングの少なくとも一方
に、光源部15を保持し固定するための保持固定基準が
設けられており、この保持固定基準が複数であればよ
い。
【0025】次に、上記カバー部材14がある場合とな
い場合の副走査方向断面における結像位置のずれについ
て図4を用いて説明する。図4において、実線lで示す
状態はカバー部材14がない状態である。光源部からの
光束は線像結像光学系4により偏向反射面5a近傍に主
走査方向に長い線状に結像し、結像レンズ6と長尺レン
ズ7の合成系である走査結像系17により被走査媒体9
上に結像スポットを形成する。図4において点線mで示
す状態はカバー部材14が用いられた状態である。この
状態では、線像結像光学系4を透過した光束は、カバー
部材14による屈折作用(浮き上がり)により、偏向反
射面5a近傍の線像は△xだけ被走査媒体9側へシフト
する。走査結像系17の副走査方向の結像横倍率βによ
り倍率がかかり、被走査媒体9ではその結像位置は△
x’だけシフトする。その関係は以下の式で求められ
る。 Δx’=△x・β2
【0026】このように、副走査方向断面においては、
カバー部材14がある場合は、カバー部材14がない場
合と比較して、被走査媒体9の位置において光軸方向に
△x’だけ結像位置ずれを起こしてしまう。この結像位
置ずれをなくすためには、線像結像光学系4を△xだけ
光軸方向に動かす必要がある。その際に、光源部に線像
結像光学系4を保持することが可能な構成にしておけ
ば、カバー部材14が入る場合と入らない場合とで、上
記光源部と線像結像光学系4とを一体的に光軸方向にシ
フトすることにより、それぞれに容易に対処することが
可能になる。その場合、線像結像系4の位置が光源部と
の関係において最適となるように、基準位置に位置決め
されるようにする。
【0027】図3は、線像結像系4の位置が光源部15
との関係において最適となるように位置決めするための
具体的構成例を示すもので、板状の垂直片16aと、こ
れと一体の板状の水平片16bとからなる保持部材16
があり、この保持部材16の上記垂直片16aに光源部
15が取付けられている。上記水平片16bの上には一
対の四角柱状の基準支持片16c、16cが一体に設け
られていて、この基準支持片16c、16cの一面側
に、線像結像系4の左右両端部の一面が対向し、図示さ
れない保持固定用の板バネ等によって、線像結像系4が
基準支持片16c、16cに押し付けられ固定されてい
る。このように、線像結像系4は光源部15と同一の保
持部材16上に配置されることにより、線像結像系4は
光源部15との関係において光軸方向の位置が最適な位
置に位置決めされている。なお、線像結像系4は基準支
持片16c、16cに接着によって固定してもよい。
【0028】上記保持部材16の水平片16bには、光
源部15およびこれと一体の線像結像系4を所定の基準
位置に固定するための孔が形成されている。この孔は光
学ハウジング側のピンに嵌められるようになっていて、
孔を嵌めるピンを選択し、または特定のピンに嵌める孔
を選択することにより、前記カバー部材14がある場合
とない場合とに応じて、保持部材16の光軸方向の位置
を変えることができるようになっている。
【0029】図3に示す例の場合、カバー部材14の有
無に応じて線像結像光学系4の位置が最適となるように
保持部材16の光偏向器5との距離を設定するため、光
源1およびカップリングレンズ2と、光偏向器5との距
離もカバー部材14の有無によって変わり、副走査対応
方向の断面における結像位置のずれが補正されることに
なる。ただ、主走査方向と副走査方向の全体倍率は異な
ることから、副走査方向の結像位置が補正されても主走
査方向の結像位置は補正されない。そこでカップリング
レンズ2から出射する光束は、線像結像光学系4の配置
位置の影響を受けない、略平行光束とすることが望まし
い。略平行な光束とすることにより、主走査方向におい
て走査結像系17に入射する光束は略平行な光束のまま
であり、走査結像系17による結像状態に影響を及ぼす
ことはない。カップリングレンズ2からの光束が発散光
束や収束光束である場合、自然集光点と被走査媒体9と
の距離関係が変わってしまうため、走査結像系17によ
る結像状態に影響を及ぼし、結像状態が劣化し、ビーム
径太り等による画像品質が劣化することになる。
【0030】光書き込みないしは画像形成の高速化の方
法として、光源部を複数の発光光源から構成していわゆ
るマルチビームとし、光偏向器の高速化と併せることに
よって機械的出力速度の向上を図る方法が考えられる。
マルチビームと光偏向器の高速化による光書き込みない
しは画像形成の高速化と、同じ光学系を用いた低速化と
の両方に対応するには次のようにする。すなわち、低速
度用出力機を構成する場合は、光源を一つとし、光偏向
器も風切り音が気にならない程度の速度で回転させ、上
記カバー部材14を省略する。高速度用の出力機を構成
する場合は、複数光源によるマルチビームとし、光偏向
器を高速回転させ、光偏向器の高速回転による風切り音
対応として、透明な上記カバー部材14を入れる。さら
に、複数の発光点を有する半導体レーザアレイを一つの
パッケージ内に納めて、これを光源として用いる場合、
半導体レーザの保持部品を、発光点が一つの場合と共通
化できるという利点をもつ。
【0031】一方、コンパクト化と言う観点から、カッ
プリングレンズ2と線像結像光学系4とを一体とし、図
3に示す保持部材16の小型化を図るという方法があ
る。この場合も、一体となったカップリングレンズ2か
らの射出光束は上記の説明と同様に略平行な光束である
ことが望ましい。
【0032】次に、光源部15および保持部材16のず
らし量の具体的な導出方法を、図5を参照しながら説明
する。図5において、カバー部材14を用いた場合、光
源部15からの光束aは透明なカバー部材14により△
1だけ光軸がずれる。その光束は偏向反射面5aにて反
射され、再び透明なカバー部材14により光軸が△2だ
けずれる。これらのずれ△1と△2を合わせたもの、つ
まり、 △=△1+△2 が、光源部の、光軸に直交する方向へのシフト量とな
る。図中、走査結像系の光軸と平行な方向をx軸、直交
する方向をy軸とする。なお、カバー部材14からの射
出光束cはx軸と平行な方向とする。
【0033】図6は、図5をより詳細に示したものであ
る。図6において、 カバー部材14のy軸に対する角度:φ 偏向反射面5aへ入射する光束と反射する光束のなす
角:θ カバー部材14の法線と、入射光束aのなす角:θ−φ カバー部材14による屈折光束と法線のなす角:α カバー部材14の屈折率:n カバー部材14の通る光束の光路長:S カバー部材14の厚さ:t としたとき、 n・sinα=sin(θ−φ) S・sinα=t Δ1=S・sin(θ−φ−α) =(t/cosα)・sin(θ−φ−α) となる。
【0034】同様に、偏向反射面5aに反射された光束
に関して、 カバー部材14による屈折光束と法線とのなす角度:γ カバー部材14の通る光束の光路長:u としたとき n・sinγ=sinφ u・cosγ=t Δ2=u・sin(φ−γ) =(t/cosγ)・sin(φ−γ) ∴△=△1+△2 =t・{(1/cosα)・sin(θ−φ−α) +(1/cosγ)・sin(φ−γ)} となる。
【0035】以上説明した例では、光源部の光軸をシフ
トすることにより、防音・防塵等の役目を持つ透明なカ
バー部材の有無に対応させるようになっていたが、別の
方法として、図7に示すように、光源部からの光束の射
出方向を変えることによっても対応させることができ
る。図7において、光源部から光偏向器5へ向かう光束
を、カバー部材14がない場合は、カバー部材14があ
る場合に対して角度ηだけ傾けている。
【0036】実際には、このとき光偏向器5の偏向反射
面5aに入射する光束と反射されて出射する光束とのな
す角度θ´は、カバー部材14がある場合に光偏向器5
の偏向反射面5aに入射する光束と反射されて出射する
光束とのなす角度θに対して角度ηだけ狭く、 θ´=θ−η の関係になっており、光束をx軸と平行なc方向に反射
させるためには、偏向反射面5aの法線とx軸とのなす
角度εが、 ε´=ε−(η/2) となっていればよい。
【0037】このように、光源部を平行移動しなくて
も、光源部からの光束の射出方向を変えることによっ
て、防音・防塵等の役目を持つ透明なカバー部材14の
有無に対応させることができる。また、上記のように、
カバー部材14の有無に応じて光源部からの光束の射出
方向を変える場合でも、カバー部材14によるいわゆる
浮き上がりの影響は同じであるため、線像結像光学系4
の配置位置、カップリングレンズ2からの射出光束の平
行度、その他の各種設計条件は、光源部を平行移動させ
る場合と同様にすることができる。また、光源部の保持
固定基準はこれを複数、すなわち、カバー部材14があ
る場合に対応するものと、カバー部材14がない場合に
対応するものとを設ける。
【0038】なお、線像結像光学系と光源部とを別体と
し、線像結像光学系の光軸方向に関する配置位置をずら
すことによって、上記カバー部材の有無に対応させるよ
うにしてもよい。その場合は、カップリングレンズから
の射出光束は略平行光束である必要はなく、発散光束で
も集束光束であっても差し支えない。その場合、光源部
の光軸方向の位置を、カバー部材を配置したことによる
いわゆる浮き上がりの影響を補正することができる位置
に配置する必要がある。
【0039】
【発明の効果】請求項1、2記載の発明によれば、光源
とカップリングレンズとから構成される光源部と、光学
ハウジングの少なくとも一方には、光源部を保持し固定
するための保持固定基準が設けられており、この保持固
定基準は複数であるため、光学系の構成および光学ハウ
ジングの構成を共通化し、光偏向器の周りを覆うカバー
の窓孔に透明カバー部材を配置した高速用の場合と、透
明カバーを有しない低速用の場合とで、光源部の保持固
定基準を使い分ければよく、光走査装置の開発コストの
低減、開発時間の短縮化を図ることができる。特に光学
ハウジングの共通化により、その金型は一つで足りるこ
とになり、この点でのコストの低減効果は大きい。
【0040】請求項3記載の発明によれば、光源部と線
像結像光学系は同一部材上に配置し、これらを一体とし
て位置を変えることにより、透明カバーを有している場
合と有していない場合とでの、副走査方向の結像位置ず
れを補正することができる。また、光源部と線像結像光
学系が一体であることによって、組み立て、調整作業を
簡易化することができる。
【0041】請求項4記載の発明によれば、カップリン
グレンズと線像結像光学系を一体化することによって、
部品点数の低減、部品の小型化、省資源化を図ることが
できる。請求項5記載の発明によれば、光源部を複数の
発光源から構成することにより、より一層の高速化を図
ることができる。請求項6記載の発明によれば、光源部
から発せられる光束を略平行光束とすることにより、透
明カバー部材の有無による主走査方向の結像位置ずれを
なくすことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用可能な光走査装置の光学配置例を
示す斜視図である。
【図2】本発明に適用可能な光源部の例を示す斜視図で
ある。
【図3】本発明に適用可能な光源部の別の例を示す斜視
図である。
【図4】透明カバー部材がある場合とない場合の副走査
対応方向断面における結像位置のずれを示す光路図であ
る。
【図5】透明カバー部材がある場合とない場合とで光源
部からの光束のずらし量を求める方法を説明するための
光路図である。
【図6】上記ずらし量を求める方法をより詳細に説明す
るための光路図である。
【図7】透明カバー部材がある場合とない場合とで光源
部からの光束の入射角度を変えるようにした例を示す光
路図である。
【図8】光偏向器とそのカバーと透明カバー部材を示す
平面断面図である。
【符号の説明】
1 光源 2 カップリングレンズ 4 線像結像光学系 5 光偏向器 9 被走査媒体 13 カバー 14 透明カバー部材 15 光源部 17 走査結像系

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光源と、光源より発せられる発散光束を
    カップリングするカップリングレンズと、このカップリ
    ングレンズからの光束を等角速度的に偏向する光偏向器
    と、上記カップリングレンズと光偏向器の間に配置され
    光偏向器の偏向反射面近傍に主走査方向に長い線状に光
    束を結像させる線像結像光学系と、光偏向器により偏向
    された光束を被走査媒体上に光スポットとして結像させ
    る走査結像系と、これら光源、カップリングレンズ、光
    偏向器、線像結像光学系、走査結像系を配置し収納する
    光学ハウジングとを有し、 上記光源とカップリングレンズとから構成される光源部
    と、上記光学ハウジングの少なくとも一方には、上記光
    源部を保持し固定するための保持固定基準が設けられて
    おり、この保持固定基準は複数であることを特徴とする
    光走査装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の光走査装置において、光
    偏向器の周りはカバーで覆われるとともに光偏向器に光
    束が入出射するための窓を有し、この窓には透明カバー
    部材を配置することが可能となっており、 光源部の保持固定基準は、上記カバー部材を取付けた場
    合と取付けない場合とで、偏向された光束が走査結像系
    の略同位置を通るように定められていることを特徴とす
    る光走査装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または2記載の光走査装置にお
    いて、光源部と線像結像光学系は同一部材上に配置され
    ていることを特徴とする光走査装置。
  4. 【請求項4】 請求項1または2記載の光走査装置にお
    いて、カップリングレンズと線像結像光学系が一体に形
    成されていることを特徴とする光走査装置。
  5. 【請求項5】 請求項1または2記載の光走査装置にお
    いて、光源部は複数の発光源から構成されてなることを
    特徴とする光走査装置。
  6. 【請求項6】 請求項3または4記載の光走査装置にお
    いて、光源部から発せられる光束は略平行な光束である
    ことを特徴とする光走査装置。
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