JP2001296382A - 核燃料棒の運転に関する熱的・機械的限界を決定するための方法及びシステム - Google Patents
核燃料棒の運転に関する熱的・機械的限界を決定するための方法及びシステムInfo
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Abstract
る基本認可基準を遵守していることを実証するための方
法及びシステム(100)の提供。 【解決手段】 各原子炉の運転サイクルに関する燃料サ
イクル設計及び認可プロセスについて核燃料棒評価方法
(300)を実施する。評価方法(300)は、炉心内
の各燃料棒の実際の運転出力レベルの経験的データに基
づく燃料棒別の内圧解析を含む。コンピュータプログラ
ム(300)は、以前の燃料サイクルで収集した経験的
情報及び次の燃料サイクルでの原子炉の運転計画(30
4)に基づいて炉心内の各燃料棒に関する個別の燃料棒
出力履歴を作成する(308)。次いで、各燃料棒で作
成した出力履歴を用いて、次の燃料サイクルでの各燃料
棒の熱的及び機械的超過出力限界並びに最大内圧を計算
する(310、314、316)。次の燃料サイクルに
関して計算された燃料棒の最大内圧並びに最大の熱的及
び機械的超過出力応力が基本認可限界より低いことを確
認することで、認可条件を遵守(318)していること
が実証される。
Description
関する基本認可基準を原子炉が遵守していることを実証
するための方法に関する。さらに具体的には、本発明は
核燃料棒の使用及び運転に関する熱的・機械的限界を決
定するための方法に関する。
囲内で核燃料及び原子力発電の安全な使用及び分布を管
理するために何らかの種類の取締り機関又は委員会を有
している。例えばアメリカ合衆国では、原子力規制委員
会(USNRC)が原子力発電所の建設及び運転の認可
に責任を有する主な政府取締り機関となっている。その
取締り権能の範囲内で、USNRCは原子炉の運転の認
可を与えるための基本安全基準の設定及び再検討を行
う。かかる再検討に際し、認可の申請者は特定の原子炉
の運転がUSNRCによって設定された基本安全基準を
遵守していることを実証することができなければならな
い。原子炉設計及び運転評価方法が提案された場合、U
SNRCによって承認されれば、それが運転認可のため
の基礎をなし得る。
りわけ)原子炉内の燃料棒がある所定の出力レベル以下
において所定の安全マージンの範囲内で機能することを
示す統計的/経験的証拠を得る工程を含んでいる。な
お、上記の所定の出力レベルは、炉心内の全ての燃料棒
に関して燃料棒被覆管に加わる熱的及び機械的応力が
(例えば、燃料棒被覆管の亀裂又は破裂及びその結果と
しての汚染物の漏れを防止するため)燃料の寿命及び使
用中を通じて安全なレベルに保たれることを保証する。
原子炉運転限界は、原子炉の運転が燃料棒の熱的・機械
的設計及び安全解析基準の範囲内に維持されることを保
証するように決定される。このような運転限界は、例え
ば、燃料ペレットの照射線量レベルの関数としての最大
許容燃料ペレット運転出力によって定義することができ
る。かかる運転出力は、通例、最大直線発熱速度(ML
HGR)〔すなわち、単位長さ当りの燃料棒によって発
生される最大熱量(Kw/ft) を照射線量(Gwd/mt)に対して
プロットして得られる値〕によって表わされる。
社の「GESTAR」認可基準の下では、原子炉に関す
る燃料設計用の熱的・機械的(T−M)解析は次のよう
な条件下で実施することが要求される。それらの条件と
は、(i) 最悪の想定許容差を適用するか、あるいは確率
的な解析を実施することにより、統計的な限界を定める
結果(すなわち、上方の95%信頼限界)を求めるこ
と、並びに(ii)正規の定常運転時に予想される条件及び
予想される運転事故(AOO)を制限するように運転条
件を設定することである。実施されたT−M解析結果に
基づき、実際の燃料運転が燃料棒の熱的・機械的設計及
び安全基準の範囲内に維持されることを保証するように
運転限界が決定される。これらの運転限界は、燃料ペレ
ットの照射線量の関数としての最大許容燃料ペレット運
転出力レベルを規定している。
転限界を設計するための従来の方法は、単一の仮想燃料
棒に関する境界出力履歴解析結果を適用するというもの
である。例えば、正規の定常運転中における燃料棒内圧
の効果が過大な燃料棒被覆管圧力荷重に原因する燃料破
損をもたらさないことを保証するように燃料棒を評価す
ることがある。かかる評価は、例えば、燃料棒中のウラ
ン燃料ペレットによって放出される核分裂ガス及びその
結果として燃料棒の内部に生じる圧力に基づき、正規の
定常運転中における内部ガス圧力に原因する被覆管のク
リープを決定する。〔例えば、GE社のGESTR−M
ECHNICAL(GETRM)性能コードプログラム
のようなT−M性能解析プログラムを使用して燃料棒を
評価することができる。〕T−M評価結果から一般的な
出力限界曲線が作成されるが、これは全ての原子炉のあ
らゆる燃料サイクルにおける燃料棒の運転に対して有効
な運転包絡線を与える。かかる燃料T−M限界包絡線の
一例を、最大直線発熱速度(LHGR)をペレット照射
線量に対してプロットした図1のグラフに曲線10とし
て示す。
界包絡線を作成する際には、最大予想出力及び照射条件
に暴露される炉心内の燃料棒のみを評価するのが通例で
ある。しかしながら、炉心内のいずれの燃料棒も実際に
その極限出力履歴に相当する出力履歴をもって動作する
ことはなく、それどころかその運転期間の大部分に関し
て極限出力よりも実質的に低いレベルで動作することが
知られている。本発明以前には、炉心内のいずれの燃料
棒が内部核分裂ガス放出に関して最も極限的に状態で動
作する可能性があるかを決定することは不可能であっ
た。この点で、境界出力履歴を作成することによって燃
料棒に関する熱的・機械的限界を決定するという従来の
アプローチは過度に控え目なものであって、原子炉の運
転を不必要に最適レベルよりも低く制限するものであっ
た。
の全ての燃料棒に関して実際の出力履歴プロフィルを作
成し、各燃料棒に関する内圧を個別に評価することによ
って上記のような制約を解消する。原子炉設計及び実際
の原子炉運転に基づいて個々の燃料棒に関する出力履歴
を生成するための通常のコンピュータプログラムは公知
である。例えば、1987年頃、ゼネラル・エレクトリ
ック・カンパニー(General Electric Company)は「LE
RN」と呼ばれるコンピュータプログラムを開発した。
LERNプログラムは、単一の燃料棒に関する出力履歴
プロフィルを生成することが可能であり、通例は例えば
(1度に1本ずつ)個々の燃料棒に関する特殊な研究を
行うために使用されている。本発明では、過去の燃料サ
イクルで予め収集された各燃料棒の運転履歴データ及び
次の燃料サイクル中における原子炉の運転計画を使用す
ることにより、炉心内の各燃料棒に関して燃料棒出力履
歴が作成される。
ータプログラムは上記のようなLERN型の技術又は同
等のソフトウェアを使用し、それにより以前の燃料サイ
クル中に収集された経験的情報及び次の燃料サイクル中
における原子炉の運転計画に基づいて炉心内の各燃料棒
に関する個別の燃料棒出力履歴を作成する。次いで、各
燃料棒に関して作成された出力履歴を使用することによ
り、プログラムは燃料棒別の内圧解析を実施する。その
場合、プログラムは次の燃料サイクル中における各燃料
棒の熱的及び機械的超過出力限界並びに最大内圧を計算
し、それによっていずれの燃料棒が最も極限的な出力履
歴をもって動作しているか(すなわち、その内圧限界並
びに熱的及び機械的超過出力限界に最も近いか)を決定
する。次いで、この燃料棒の出力履歴が安全運転限界を
設定するための基礎として使用され、それによって(通
例は単一の仮想燃料棒のみに基づく)従来の過度に控え
目な境界出力履歴解析に頼ることなしにUSNRC要求
条件の遵守が判定される。原子炉の運転がUSNRCの
認可要求条件を遵守していることは、次の燃料サイクル
に関して最大の燃料棒内圧又は熱的及び機械的超過出力
応力を有するものと決定された燃料棒が特定の基本認可
基準を侵害しないことを確認することによって実証され
る。
それぞれの運転燃料サイクルに関して実施することが好
ましい。このようなT−M限界設定方法を使用すること
により、原子炉運転に関する基本安全基準及び政府賦課
基準を侵害することなしに各燃料棒に関してより高いピ
ーク運転出力を使用することができる。その上、本発明
の開示された方法の実施は、遥かに緩やかな燃料棒の熱
的・機械的限界を使用しながら原子炉を運転することを
可能にし、その結果として運転燃料費及び運転出力の実
質的な改善をもたらす。
る燃料棒の運転履歴に基づいて原子炉に関する出力限界
基準を決定するための改良方法が提供される。かかる改
良方法は、炉心内の燃料棒に関してより大きい運転マー
ジンの実現をもたらし、ひいてはより能率的で原価効率
の良い炉心運転及び/又は燃料棒配置をもたらす。これ
に関連して本発明は、原子炉がUSNRC認可要求条件
を遵守していることを示すために従来使用されてきた過
度に控え目な方法に比べ、より直接的でより積極的な方
法をも提供する。
/O装置又はディスプレイ装置とを具備したコンピュー
タを含むデータ処理システムが提供される。かかるコン
ピュータは、炉心内の各燃料棒に関して計算された内圧
に基づいて原子炉の出力限界基準を決定すると共に、炉
心内の各燃料棒に関する個別の出力履歴及び内圧を随意
に編集しかつ表示するようにプログラムされている。
タシステム上における分散及び/又は保存のためにコン
ピュータで読取り可能な任意の媒体上に実現し得ると共
に、原子炉の炉心内にある燃料棒の熱的・機械的運転限
界に基づいて原子炉の出力限界基準を決定するために実
行し得るコンピュータプログラム製品が提供される。
転に際して原子炉が燃料棒内圧に関する基本認可基準を
遵守していることを実証するための方法及びシステムが
提供される。
Sオペレーティングシステムを走らせたディジタル・エ
クイップメント社(Digital Equipment Corp.) 製のアル
ファ(Alpha)コンピュータを用いて実施することができ
る。コンピュータ上で実行するためのコンピュータプロ
グラムとして実現された場合、本発明は原子炉の過去の
運転から収集された経験的データを用いて炉心内の各燃
料棒の実際の出力履歴を決定し、次の燃料サイクルに関
して各燃料棒の内圧を評価する。このような燃料棒評価
方法は、特定の原子炉の各運転サイクルに関する燃料サ
イクル設計及び認可プロセスで実施されることが好まし
い。かかる評価方法は、炉心内の各燃料棒の実際の運転
出力レベルの経験的データに基づく燃料棒別の内圧解析
を含んでいる。コンピュータプログラムは、以前の燃料
サイクルで収集された情報及び次の燃料サイクル中にお
ける原子炉の運転計画に基づいて炉心内の各燃料棒に関
する個別の燃料棒出力履歴を作成する。次いで、各燃料
棒に関して作成された出力履歴を使用することにより、
プログラムは次の燃料サイクル中における各燃料棒に関
して熱的及び機械的超過出力限界並びに最大内圧を計算
する。認可条件の遵守は、次の燃料サイクルに関して計
算された最大内圧が取締り機関によって要求される統計
的信頼度をもって限界圧力よりも低いこと、並びに燃料
棒の最大の熱的及び機械的超過出力応力が規定の最大値
よりも低いことを確認することによって実証される。
械的限界包絡線10の一例を示すグラフである。かかる
包絡線は、燃料棒に関する運転限界の最大直線発熱速度
(MLHGR)を燃料ペレットの照射線量の関数として
示している。
燃料棒に関する燃料棒熱的・機械的限界の評価を実施す
るためのデータ処理システム100の実施例を示す簡略
ブロック図である。本質的に、システム100はCPU
101、記憶メモリ102、並びにユーザインターフェ
ース用のI/O装置103及び(所望に応じ)1台以上
のディスプレイ104を含んでいる。記憶メモリ102
は、例えば原子炉プラントの初期状態情報、燃料格子物
理解析の結果、3Dシミュレーションの結果、燃料棒の
タイプ/特性データ、及び本発明の方法に従って燃料棒
を評価するためのプログラムのようなデータベース又は
ファイル(図示せず)を含んでいる。
(すなわち、95%の信頼度で信頼し得ると考えられる
圧力比を求めるため)に有用な数学的関係式を示してい
る。この式を用いて得られる圧力比の値は、燃料棒の最
大公称内圧Pmax,nom と公称限界内圧Pcrit,nomとの比
に基づいている。Pmax,nom は、例えばGE社のGES
TR性能ソフトウェアによって達成されるように、燃料
棒に関する通常のT−M型解析を実行することによって
求めることができる。
一例を示す機能的プログラム流れ図である。図中の各ブ
ロックには、例えば炉心内の全ての燃料棒の熱的・機械
的限界を評価するため単一プロセッサ又はマルチプロセ
ッサのコンピュータシステム上で動作するコンピュータ
プログラムによって実行される機能工程の簡潔な説明を
示した。以降でさらに詳しく説明するが、図4に示す機
能工程は自明のものであって、当技術分野で公知の通常
のプログラミング技術及びプログラミングツールを使用
することによって通常のコンピュータ上で実行し得るこ
とは当業者にとって容易に理解されよう。
本発明の方法は、炉心内の各燃料バンドルに含まれる全
ての燃料棒を燃料棒別に調べることによって各燃料棒に
関する内圧データを求め、次いでかかる情報を用いてそ
の原子炉に関する適当な極限運転基準を設定するという
ものである。先ず最初に、原子炉プロセスコンピュータ
からの運転データ及び予め作成されたデータファイル
(例えば、原子炉3Dシミュレーションファイル30
4、原子炉燃料格子物理解析ファイル306及びT−M
解析ファイル312)から得られるデータに基づいて燃
料棒出力「履歴」が作成される。これらのデータファイ
ルによって与えられる原子炉特有の情報は、原子力業界
において公知の標準的な手順及び方法を使用しながら通
常の手段によって予め収集しかつディジタル的に保存す
ることができる。次いで、かかる燃料棒出力履歴を使用
することによって各燃料棒に関するT−M解析が個別に
実行される。
明すれば、先ず最初に、1組の保存入力ファイル304
(例えば、GE社のPANAEA CEDARファイ
ル)中に保存された燃料サイクル「履歴」データを用い
て燃料バンドル「履歴」(ブロック302)が作成され
る。この燃料サイクル履歴データは、以前の燃料サイク
ル(例えば、サイクルn−1〜n−3)をカバーする運
転条件及び次のサイクル(サイクルn)について計画さ
れた運転条件に関して原子炉の3Dシミュレーションを
実行した結果として得られる。この時点において、燃料
バンドル履歴の作成に関連するその他の原子炉特有の運
転パラメータをユーザデータ301として入力すること
ができる。こうして作成された燃料バンドル履歴は、例
えば、燃料棒軸方向出力定格(P)、燃料棒照射線量デ
ータ(Exp)、水密度履歴(UH)及び制御分率デー
タ(CF)を含み得る。
た燃料バンドル履歴データ及び(原子炉燃料格子解析デ
ータを含む)第2の組の入力ファイル306(例えば、
GE社のTGBLAファイル)から得られたデータを用
いて個別の燃料棒出力履歴が作成される。次に、ブロッ
ク310において、燃料棒特有のデータを含む第3の組
の入力ファイル312(例えば、GE社のGSTRMフ
ァイル)を用いてT−M解析ケースを実行するためのT
−M解析入力ファイルが作成される。次に、ブロック3
14において、各燃料棒に関するT−M解析ケースが実
行され、出力ファイルが生み出される。最後に、ブロッ
ク316において、T−M出力ファイルを処理すること
により、印刷又は表示のため各燃料棒に関する出力結果
(ブロック318)が得られる。その後、次の燃料バン
ドルが調べられる。出力結果318は少なくとも各燃料
棒に関するピーク圧力及び照射線量データを含むが、そ
の他の関連情報をさらに含むこともできる。かかる関連
情報としては、例えば、エンドオブライフ圧力/照射線
量、最大照射線量/モード、及び最大濃縮度/GADが
挙げられる。このような操作は、炉心内の全ての燃料バ
ンドルが評価されるまで継続される。図5は、本発明の
好適な実施例において得られた燃料棒別の出力結果のリ
ストの一例である。
一例を示すグラフである。
ン/モデル化のために使用されるデータ処理システムの
一例を示すブロック図である。
の一例を示す。
データ処理システムによって実行し得る一連の工程の実
例を示すフローチャートである。
別の評価結果の出力リストの一例である。
Claims (11)
- 【請求項1】 原子炉の炉心内にある燃料棒の熱的・機
械的運転限界に基づいて原子炉に関する出力限界基準を
決定するための方法において、(a)以前の燃料サイク
ル中に収集された経験的情報及び次の燃料サイクル中に
おける原子炉の運転計画に基づいて炉心内の各燃料棒に
関する個別の燃料棒出力履歴を作成する工程(308)
と、(b)工程(a)において作成された出力履歴に基
づいて次の燃料サイクル中における炉心内の各燃料棒の
内圧データを計算する工程(314)と、(c)最大内
圧を有する燃料棒を判別する工程(316)と、(d)
判別された燃料棒の出力履歴に基づいて熱的・機械的運
転限界を決定する工程(318)とをコンピュータによ
って実行する、方法。 - 【請求項2】 工程(b)が炉心内の燃料棒に関する熱
的及び機械的超過出力限界を計算することを含む、請求
項1記載の方法。 - 【請求項3】 工程(b)〜(d)が各燃料サイクルに
ついて繰返される、請求項1記載の方法。 - 【請求項4】 原子炉の炉心内にある燃料棒の熱的・機
械的運転限界に基づいて原子炉の出力限界基準を決定す
るための方法において、(a)通常の限界解析結果に基
づいて熱的及び機械的超過出力限界を生成する工程と、
(b)燃料棒の実際の出力履歴データ及び次の燃料サイ
クル中における原子炉の運転計画に基づいて炉心内の各
燃料棒に関する燃料棒内圧データを計算する工程と、
(c)工程(b)において計算された燃料棒内圧データ
に基づいて次の燃料サイクルに関する最大燃料棒内圧を
決定する工程と、(d)決定された最大燃料棒内圧が該
当する認可機関によって規定された基本基準よりも低い
ことを確認する工程とを含む、方法。 - 【請求項5】 原子炉の各燃料サイクルについて工程
(b)及び(c)を繰返す工程をさらに含む、請求項1
記載の方法。 - 【請求項6】 原子炉の炉心内にある燃料棒の熱的・機
械的運転限界に基づいて原子炉の出力限界基準を決定す
るためのシステム(100)において、システムがデー
タ保存用記憶メモリ(102)と1以上のI/O装置
(103)又はディスプレイ装置(104)とを具備し
たコンピュータ(101)を含むと共に、コンピュータ
は(i) 以前の燃料サイクル中に収集された経験的情報及
び次の燃料サイクル中における原子炉の運転計画に基づ
いて炉心内の各燃料棒に関する個別の燃料棒出力履歴を
作成し(308)、(ii)個別の出力履歴に基づいて次の
燃料サイクル中における炉心内の各燃料棒の内圧データ
を計算し(310、314)、(iii) 最大内圧を有する
燃料棒を判別する(316)ようにプログラムされてお
り、判別された燃料棒に関連する熱的・機械的限界デー
タに基づいて運転出力限界基準が決定される、システ
ム。 - 【請求項7】 コンピュータはまた、炉心内の各燃料棒
に関する熱的及び機械的超過出力限界データを計算する
ようにプログラムされている、請求項6記載のシステ
ム。 - 【請求項8】 コンピュータは、I/O装置又はディス
プレイ装置を介して、少なくとも炉心内の1本以上の燃
料棒に関するピーク内圧及び照射線量情報を提供する、
請求項6記載のシステム。 - 【請求項9】 コンピュータシステム上における分散及
び/又は保存のためにコンピュータで読取り可能な媒体
上に実現され、原子炉の炉心内にある燃料棒の熱的・機
械的運転限界に基づいて原子炉の出力限界基準を決定す
るために実行されるコンピュータプログラム製品におい
て、以前の燃料サイクル中に収集された経験的情報及び
次の燃料サイクル中における原子炉の運転計画に基づい
て炉心内の各燃料棒に関する個別の燃料棒出力履歴を作
成するための手段と、個別の燃料棒出力履歴に基づいて
次の燃料サイクル中における炉心内の各燃料棒の内圧デ
ータを計算すると共に、最大内圧を有する燃料棒を判別
するための手段とを含む、コンピュータプログラム製
品。 - 【請求項10】 炉心内の各燃料棒に関する熱的・機械
的限界データを計算すると共に、判別された燃料棒に関
連する熱的・機械的限界データに基づいて熱的・機械的
運転限界を決定するための手段をさらに含む、請求項9
記載のコンピュータプログラム製品。 - 【請求項11】 原子炉の運転に際して原子炉が燃料棒
内圧に関する基本認可基準を遵守していることを実証す
るための方法において、(a)以前の燃料サイクル中に
収集された経験的情報及び次の燃料サイクル中における
原子炉の運転計画に基づいて原子炉の炉心内の各燃料棒
に関する個別の燃料棒出力履歴を作成する工程(30
8)と、(b)工程(a)において作成された出力履歴
に基づいて次の燃料サイクル中における炉心内の各燃料
棒の内圧データを計算する工程(314)と、(c)最
大内圧を有する燃料棒を判別する工程(316)と、
(d)判別された最大内圧が規定の認可限界基準よりも
低いことを確認する工程とを含んでいて、出力限界基準
が判別された燃料棒に関連する熱的・機械的限界データ
に基づいている、方法。
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