JP2001296263A - 電気伝導度計および電気伝導度測定用電極とその製造方法 - Google Patents
電気伝導度計および電気伝導度測定用電極とその製造方法Info
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Landscapes
- Catalysts (AREA)
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- Investigating Or Analyzing Materials By The Use Of Electric Means (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 測定系内に含まれる有機物の電極面への付着
や吸着を自動的に阻止でき、実質的にクリーニングを行
うことなく、常時安定して精度良く電気伝導度を測定す
ることができる電気伝導度計、および電気伝導度測定用
電極とその製造方法を提供する。 【解決手段】 本体が導電金属からなり、表面が酸化チ
タン層により電極面に形成されている少なくとも2つの
電気伝導度測定用電極と、該電気伝導度測定用電極の電
極面間に形成された被測定物質貯留空間と、電極面に光
を照射する光照射手段とを有していることを特徴とする
電気伝導度計、およびそれに用いる電気伝導度測定用電
極とその製造方法。
や吸着を自動的に阻止でき、実質的にクリーニングを行
うことなく、常時安定して精度良く電気伝導度を測定す
ることができる電気伝導度計、および電気伝導度測定用
電極とその製造方法を提供する。 【解決手段】 本体が導電金属からなり、表面が酸化チ
タン層により電極面に形成されている少なくとも2つの
電気伝導度測定用電極と、該電気伝導度測定用電極の電
極面間に形成された被測定物質貯留空間と、電極面に光
を照射する光照射手段とを有していることを特徴とする
電気伝導度計、およびそれに用いる電気伝導度測定用電
極とその製造方法。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電気伝導度計およ
び電気伝導度測定用電極とその製造方法に関し、とく
に、実質的に電極面のクリーニングなしで電気伝導度を
精度良くかつ再現性良く安定して測定可能な装置と製造
方法に関する。
び電気伝導度測定用電極とその製造方法に関し、とく
に、実質的に電極面のクリーニングなしで電気伝導度を
精度良くかつ再現性良く安定して測定可能な装置と製造
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】電気伝導度は、とくに水溶液中で移動可
能なイオンの濃度の測定のための尺度として用いられて
おり、電気伝導度計は、多くの水溶液中のイオン濃度の
測定に用いられている。電気伝導度計は、通常少なくと
も2個の電極を有しており、接液される少なくとも2個
の電極間の電流あるいは電圧を測定することにより、電
極間に存在する水溶液の電気伝導度もしくは抵抗を測定
するようになっている。
能なイオンの濃度の測定のための尺度として用いられて
おり、電気伝導度計は、多くの水溶液中のイオン濃度の
測定に用いられている。電気伝導度計は、通常少なくと
も2個の電極を有しており、接液される少なくとも2個
の電極間の電流あるいは電圧を測定することにより、電
極間に存在する水溶液の電気伝導度もしくは抵抗を測定
するようになっている。
【0003】この電気伝導度計の電極は、通常、水溶液
に接触しても酸化されないようにするために、かつ、電
極面の面積を広くとって測定の安定性を確保するため
に、白金の微粒からなる白金黒あるいは単純に白金、白
金メッキ、金メッキした導電金属や、ステンレススチー
ルのような耐酸化腐食性導電金属によって構成されてい
る。
に接触しても酸化されないようにするために、かつ、電
極面の面積を広くとって測定の安定性を確保するため
に、白金の微粒からなる白金黒あるいは単純に白金、白
金メッキ、金メッキした導電金属や、ステンレススチー
ルのような耐酸化腐食性導電金属によって構成されてい
る。
【0004】このような電気伝導度計においては、通
常、正確な測定を行うために、電極表面を定期的にクリ
ーニングするようにしている。これは、一般的に被測定
水溶液中に多くの有機物が含まれており、それらが電極
面に付着もしくは吸着して、非導電性の付着有機物が電
極面で抵抗を増大させ正確な測定ができなくなることが
あるため、そのような不都合を回避するために定期的に
行われる。このような有機物の付着や吸着は、電気伝導
度計の測定原理から、つまり電極表面でイオン交換を行
うことから、従来装置では避けられない現象とされてい
る。
常、正確な測定を行うために、電極表面を定期的にクリ
ーニングするようにしている。これは、一般的に被測定
水溶液中に多くの有機物が含まれており、それらが電極
面に付着もしくは吸着して、非導電性の付着有機物が電
極面で抵抗を増大させ正確な測定ができなくなることが
あるため、そのような不都合を回避するために定期的に
行われる。このような有機物の付着や吸着は、電気伝導
度計の測定原理から、つまり電極表面でイオン交換を行
うことから、従来装置では避けられない現象とされてい
る。
【0005】換言すれば、電気伝導度の測定においては
多かれ少なかれ測定系内に電流が流れ、その電流の強度
を測定することになるから、導電性の電極、つまり導電
金属からなる電極を用いざるを得ない。したがって、導
電金属からなる電極の表面において、通電によりイオン
交換が行われると、該電極面への非導電性の有機物の付
着や吸着が発生する。そして、このように有機物の付着
や吸着が起こると、抵抗が上がって、所定の測定用電極
面が形成されなくなり、測定精度の低下を招いたり、測
定の再現性をなくす。これら不都合を回避するために
は、電極面の頻繁なクリーニングが必要となる。
多かれ少なかれ測定系内に電流が流れ、その電流の強度
を測定することになるから、導電性の電極、つまり導電
金属からなる電極を用いざるを得ない。したがって、導
電金属からなる電極の表面において、通電によりイオン
交換が行われると、該電極面への非導電性の有機物の付
着や吸着が発生する。そして、このように有機物の付着
や吸着が起こると、抵抗が上がって、所定の測定用電極
面が形成されなくなり、測定精度の低下を招いたり、測
定の再現性をなくす。これら不都合を回避するために
は、電極面の頻繁なクリーニングが必要となる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】そこで本発明の課題
は、上記のような現状の問題点に着目し、測定系内に含
まれる有機物の電極面への付着や吸着を自動的に阻止で
き、実質的にクリーニングを行うことなく、常時安定し
て精度良く電気伝導度を測定することができる電気伝導
度計、および電気伝導度測定用電極とその製造方法を提
供することにある。
は、上記のような現状の問題点に着目し、測定系内に含
まれる有機物の電極面への付着や吸着を自動的に阻止で
き、実質的にクリーニングを行うことなく、常時安定し
て精度良く電気伝導度を測定することができる電気伝導
度計、および電気伝導度測定用電極とその製造方法を提
供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明の電気伝導度測定用電極は、導電金属からな
る電極本体の表面に、酸化チタン層により電極面が形成
されていることを特徴とするものからなる。
に、本発明の電気伝導度測定用電極は、導電金属からな
る電極本体の表面に、酸化チタン層により電極面が形成
されていることを特徴とするものからなる。
【0008】また、本発明に係る電気伝導度計は、本体
が導電金属からなり、表面が酸化チタン層により電極面
に形成されている少なくとも2つの電気伝導度測定用電
極と、該電気伝導度測定用電極の電極面間に形成された
被測定物質貯留空間と、電極面に光を照射する光照射手
段とを有していることを特徴とするものからなる。被測
定物質としては、一般的には水溶液であるが、ガス状や
スラリー状のものも測定対象とすることが可能である。
が導電金属からなり、表面が酸化チタン層により電極面
に形成されている少なくとも2つの電気伝導度測定用電
極と、該電気伝導度測定用電極の電極面間に形成された
被測定物質貯留空間と、電極面に光を照射する光照射手
段とを有していることを特徴とするものからなる。被測
定物質としては、一般的には水溶液であるが、ガス状や
スラリー状のものも測定対象とすることが可能である。
【0009】この電気伝導度計においては、上記光照射
手段により照射される光が、上記酸化チタン層の光触媒
活性を惹起する波長を有することが好ましい。たとえ
ば、300〜400nm程度の波長の光を用いることが
できる。光照射手段としては、ブラックライト等の紫外
線照射手段等を構成する光源を直接使用してもよく、光
照射手段として光源からの光を導く導光体(たとえば、
光ファイバーや導光性材料からなるチューブ等)を用い
てもよい。また、光源からの光を直接的に照射するとと
もに、導光体からの光を付加するようにすることもでき
る。
手段により照射される光が、上記酸化チタン層の光触媒
活性を惹起する波長を有することが好ましい。たとえ
ば、300〜400nm程度の波長の光を用いることが
できる。光照射手段としては、ブラックライト等の紫外
線照射手段等を構成する光源を直接使用してもよく、光
照射手段として光源からの光を導く導光体(たとえば、
光ファイバーや導光性材料からなるチューブ等)を用い
てもよい。また、光源からの光を直接的に照射するとと
もに、導光体からの光を付加するようにすることもでき
る。
【0010】また、上記被測定物質貯留空間を透光体に
より画成し、光照射手段からの光が透光体(たとえば、
ガラス)を通して電極面に照射されるように構成するこ
ともできる。この場合、透光体の被測定物質貯留空間側
表面(接液面)に、透光可能なように酸化チタンコート
を施しておけば、酸化チタンコート層の超親水性や有機
物分解性能により、この透光体表面への有機物等の付着
も防止できる。
より画成し、光照射手段からの光が透光体(たとえば、
ガラス)を通して電極面に照射されるように構成するこ
ともできる。この場合、透光体の被測定物質貯留空間側
表面(接液面)に、透光可能なように酸化チタンコート
を施しておけば、酸化チタンコート層の超親水性や有機
物分解性能により、この透光体表面への有機物等の付着
も防止できる。
【0011】また、前述の本発明に係る電気伝導度測定
用電極は、次のような方法で製造できる。すなわち、本
発明に係る電気伝導度測定用電極の製造方法は、導電金
属からなる電極本体の表面にスパッタリング、メッキ等
の表面処理により酸化チタン層を設けて電極面を形成す
ることを特徴とする方法からなる。あるいは、電極本体
をチタン金属で構成し、チタン金属からなる電極本体の
表面に酸素を付与して酸化チタン層からなる電極面を形
成する方法も採り得る。酸素を付与して酸化チタン層を
形成する方法としては、電気分解による方法の他、空気
酸化による方法も使用できる。
用電極は、次のような方法で製造できる。すなわち、本
発明に係る電気伝導度測定用電極の製造方法は、導電金
属からなる電極本体の表面にスパッタリング、メッキ等
の表面処理により酸化チタン層を設けて電極面を形成す
ることを特徴とする方法からなる。あるいは、電極本体
をチタン金属で構成し、チタン金属からなる電極本体の
表面に酸素を付与して酸化チタン層からなる電極面を形
成する方法も採り得る。酸素を付与して酸化チタン層を
形成する方法としては、電気分解による方法の他、空気
酸化による方法も使用できる。
【0012】上記のような本発明に係る電気伝導度測定
用電極およびそれを用いた電気伝導度計においては、導
電金属からなる電極本体の表面に酸化チタン層が形成さ
れているので、その層に適切な波長の光(たとえば、紫
外線)が照射されることにより、酸化チタンが有する光
触媒活性が発揮され、該酸化チタン層に接触する、ある
いは該層近傍にある水中の有機物が分解され、酸化チタ
ン層への付着や吸着が阻止される。したがって、この電
極面のクリーニングを行う必要がなくなり、電極面は常
時、有機物の付着や吸着のない望ましい表面形態に維持
され、かつ、その望ましい表面形態の電極面積も常に初
期状態に維持される。その結果、常時安定して電気伝導
度を精度良く測定することができ、測定の精度の再現性
も問題なく確保される。
用電極およびそれを用いた電気伝導度計においては、導
電金属からなる電極本体の表面に酸化チタン層が形成さ
れているので、その層に適切な波長の光(たとえば、紫
外線)が照射されることにより、酸化チタンが有する光
触媒活性が発揮され、該酸化チタン層に接触する、ある
いは該層近傍にある水中の有機物が分解され、酸化チタ
ン層への付着や吸着が阻止される。したがって、この電
極面のクリーニングを行う必要がなくなり、電極面は常
時、有機物の付着や吸着のない望ましい表面形態に維持
され、かつ、その望ましい表面形態の電極面積も常に初
期状態に維持される。その結果、常時安定して電気伝導
度を精度良く測定することができ、測定の精度の再現性
も問題なく確保される。
【0013】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の望ましい実施の
形態について、図面を参照して説明する。図1は、本発
明の第1実施態様に係る電気伝導度計を示している。こ
の電気伝導度計1では、図2に示すような、導電金属か
らなる電極本体2の表面に、酸化チタン層3により電極
面が形成された電気伝導度測定用電極4が用いられてい
る。酸化チタン層3は、導電金属からなる電極本体2の
表面に、スパッタリング、メッキ等の表面処理により形
成されるか、あるいは、電極本体2をチタン金属から構
成し、その表面を酸化することにより形成されている。
酸化は、電気分解や空気酸化により行われる。
形態について、図面を参照して説明する。図1は、本発
明の第1実施態様に係る電気伝導度計を示している。こ
の電気伝導度計1では、図2に示すような、導電金属か
らなる電極本体2の表面に、酸化チタン層3により電極
面が形成された電気伝導度測定用電極4が用いられてい
る。酸化チタン層3は、導電金属からなる電極本体2の
表面に、スパッタリング、メッキ等の表面処理により形
成されるか、あるいは、電極本体2をチタン金属から構
成し、その表面を酸化することにより形成されている。
酸化は、電気分解や空気酸化により行われる。
【0014】電気伝導度測定用電極4は、本実施態様で
は3個用いられ、図1に示すように、絶縁体からなる電
極ホルダ5に、電極面を露出させた状態で埋設されてい
る。3個の電極4は一列に配置され、両側の電極4a、
電極4bが電源に接続される電源用電極、中央の電極4
cが電気伝導度検出用のセンサーとして機能する検出用
電極を構成している。
は3個用いられ、図1に示すように、絶縁体からなる電
極ホルダ5に、電極面を露出させた状態で埋設されてい
る。3個の電極4は一列に配置され、両側の電極4a、
電極4bが電源に接続される電源用電極、中央の電極4
cが電気伝導度検出用のセンサーとして機能する検出用
電極を構成している。
【0015】電極ホルダ5は、基体6の所定位置に固定
される。基体6には、被測定流体(たとえば、水溶液)
を流入させる流入口7および流出させる流出口8と、電
気伝導度測定用の流通孔9および流通孔10が設けられ
ている。電極ホルダ5には、流通孔11と流通孔12が
設けられており、流通孔11は基体の流通孔9と、流通
孔12は基体の流通孔10とそれぞれ連通するように配
置されている。流入口7から流入された被測定流体は、
基体6の内部通路13、流通孔9、電極ホルダ5の流通
孔11を通して、各電極4の電極面側に形成される被測
定物質貯留空間14に流入される。被測定物質貯留空間
14は、被測定流体の電気伝導度測定用流路を形成す
る。被測定物質貯留空間14からの流体は、電極ホルダ
5の流通孔12、基体6の流通孔10、内部通路15を
通して、流出口8から流出される。
される。基体6には、被測定流体(たとえば、水溶液)
を流入させる流入口7および流出させる流出口8と、電
気伝導度測定用の流通孔9および流通孔10が設けられ
ている。電極ホルダ5には、流通孔11と流通孔12が
設けられており、流通孔11は基体の流通孔9と、流通
孔12は基体の流通孔10とそれぞれ連通するように配
置されている。流入口7から流入された被測定流体は、
基体6の内部通路13、流通孔9、電極ホルダ5の流通
孔11を通して、各電極4の電極面側に形成される被測
定物質貯留空間14に流入される。被測定物質貯留空間
14は、被測定流体の電気伝導度測定用流路を形成す
る。被測定物質貯留空間14からの流体は、電極ホルダ
5の流通孔12、基体6の流通孔10、内部通路15を
通して、流出口8から流出される。
【0016】基体6には、各電極4a、4b、4cに対
応した位置に貫通孔16a、16b、16cが穿設され
ており、貫通孔16a、16b、16cを通して必要な
電気配線が引き出されるようになっている。
応した位置に貫通孔16a、16b、16cが穿設され
ており、貫通孔16a、16b、16cを通して必要な
電気配線が引き出されるようになっている。
【0017】被測定物質貯留空間14は、本実施態様で
は、シート状のパッキン17と、電極ホルダ5にパッキ
ン17を介して間隔をあけて対向配置された透光体とし
ての透明ガラス板18によって画成されている。このガ
ラス板18の被測定物質貯留空間14側表面において
も、透光性を損なわない程度に酸化チタンコートが施さ
れていることが好ましい。この被測定物質貯留空間14
内を流れる流体の電気伝導度が測定される。
は、シート状のパッキン17と、電極ホルダ5にパッキ
ン17を介して間隔をあけて対向配置された透光体とし
ての透明ガラス板18によって画成されている。このガ
ラス板18の被測定物質貯留空間14側表面において
も、透光性を損なわない程度に酸化チタンコートが施さ
れていることが好ましい。この被測定物質貯留空間14
内を流れる流体の電気伝導度が測定される。
【0018】電極ホルダ5、パッキン17およびガラス
板18は、ボルト19を介してカバー体20により、基
体6の一面側に固定される。カバー体20には、透光用
の窓21が開設されている。この窓21を通して、外部
に配置された光照射手段22からの光が照射される。照
射された光は、窓21からガラス板18を通して、各電
極4a、4b、4cの電極面を形成している酸化チタン
層3に照射される。照射される光は、酸化チタン層3に
光触媒活性を発揮させる波長を有する光が選択される。
たとえば、特定の波長(たとえば、300〜400nm
の波長)の紫外線を使用でき、光照射手段22として
は、たとえば紫外線を発光するブラックライトを使用す
ることができる。
板18は、ボルト19を介してカバー体20により、基
体6の一面側に固定される。カバー体20には、透光用
の窓21が開設されている。この窓21を通して、外部
に配置された光照射手段22からの光が照射される。照
射された光は、窓21からガラス板18を通して、各電
極4a、4b、4cの電極面を形成している酸化チタン
層3に照射される。照射される光は、酸化チタン層3に
光触媒活性を発揮させる波長を有する光が選択される。
たとえば、特定の波長(たとえば、300〜400nm
の波長)の紫外線を使用でき、光照射手段22として
は、たとえば紫外線を発光するブラックライトを使用す
ることができる。
【0019】上記のように構成された第1実施態様に係
る電気伝導度計1においては、光照射手段22による光
照射により、各電極4a、4b、4cの表面に設けられ
た酸化チタン層3が光触媒活性を発揮し、被測定物質貯
留空間14を流される被測定流体中に有機物が含まれて
いる場合にも、該有機物が光触媒活性により分解される
ので、電気伝導度測定の際、電極面でイオン交換が行わ
れても、非導電性の有機物が電極面に付着したり吸着さ
れたりすることは防止される。したがって、従来行って
いた電極面の定期的なクリーニングは不要になり、クリ
ーニングなしでも、常時安定して電気伝導度を精度良く
測定することができる。また、その精度の良い測定の再
現性も確保される。
る電気伝導度計1においては、光照射手段22による光
照射により、各電極4a、4b、4cの表面に設けられ
た酸化チタン層3が光触媒活性を発揮し、被測定物質貯
留空間14を流される被測定流体中に有機物が含まれて
いる場合にも、該有機物が光触媒活性により分解される
ので、電気伝導度測定の際、電極面でイオン交換が行わ
れても、非導電性の有機物が電極面に付着したり吸着さ
れたりすることは防止される。したがって、従来行って
いた電極面の定期的なクリーニングは不要になり、クリ
ーニングなしでも、常時安定して電気伝導度を精度良く
測定することができる。また、その精度の良い測定の再
現性も確保される。
【0020】また、ガラス板18の被測定物質貯留空間
14側表面に酸化チタンコートを施しておけば、この面
側でも有機物の付着や吸着が阻止され、被測定物質貯留
空間14内への有機物の蓄積等も防止されて、良好な測
定精度が維持される。
14側表面に酸化チタンコートを施しておけば、この面
側でも有機物の付着や吸着が阻止され、被測定物質貯留
空間14内への有機物の蓄積等も防止されて、良好な測
定精度が維持される。
【0021】図1に示した電気伝導度計1における酸化
チタン層3による光触媒活性効果を確認するために、次
の試験1、2に述べるような実験を行った。
チタン層3による光触媒活性効果を確認するために、次
の試験1、2に述べるような実験を行った。
【0022】試験1 10ppmのポリアクリル酸ナトリウムを含み、硫酸ナ
トリウムと硫酸を添加して電気伝導度が約1000μS
となる溶液を調製した。図1に示した電気伝導度計の吸
入側にデガッサーを接続したポンプを接続して、上記の
溶液を流速0.5ml/分で流した。接続した伝導度計
の測定値を0点にクランプしレンジを上げ感度を調整し
た。10マイクロレンジで感度2にして(レコーダーは
1ボルトでフルスパン5μSになるように調整した。)
測定を開始した。光照射手段22として紫外線ブラック
ライトを用い、ブラックライトを点灯したままポンプを
止めてレコーダーで記録を続けたところ、1時間で0.
24μSの伝導度の上昇がみられた。再びポンプを動か
しブラックライトを消灯し、15分後にポンプを停止し
てレコーダーで記録を続けた。1時間の間には電気伝導
度の上昇は認められなかった。このことから、電極の酸
化チタン層に光を照射して光触媒活性を発揮させた場
合、電極表面の酸化チタンによりポリアクリル酸が分解
され、電気伝導度が上昇していることがわかる。一方、
消灯している場合は、光触媒活性が発揮されず、電極表
面で分解が起こらず電気伝導度の変化がないということ
がわかる。
トリウムと硫酸を添加して電気伝導度が約1000μS
となる溶液を調製した。図1に示した電気伝導度計の吸
入側にデガッサーを接続したポンプを接続して、上記の
溶液を流速0.5ml/分で流した。接続した伝導度計
の測定値を0点にクランプしレンジを上げ感度を調整し
た。10マイクロレンジで感度2にして(レコーダーは
1ボルトでフルスパン5μSになるように調整した。)
測定を開始した。光照射手段22として紫外線ブラック
ライトを用い、ブラックライトを点灯したままポンプを
止めてレコーダーで記録を続けたところ、1時間で0.
24μSの伝導度の上昇がみられた。再びポンプを動か
しブラックライトを消灯し、15分後にポンプを停止し
てレコーダーで記録を続けた。1時間の間には電気伝導
度の上昇は認められなかった。このことから、電極の酸
化チタン層に光を照射して光触媒活性を発揮させた場
合、電極表面の酸化チタンによりポリアクリル酸が分解
され、電気伝導度が上昇していることがわかる。一方、
消灯している場合は、光触媒活性が発揮されず、電極表
面で分解が起こらず電気伝導度の変化がないということ
がわかる。
【0023】試験2 試験1と同じ溶液を用いて点灯した状態の電気伝導度計
を通過する送液流速を変え、試験1と同じ条件で電気伝
導度の上昇度合を測定した。1ml/分の流速での電気
伝導度を基準にすると、0.1ml/分のとき0.12
μSの電気伝導度の上昇が認められた。さらに流速を下
げ0.05ml/分にすると、ほぼ2倍の0.21μS
の電気伝導度の上昇が認められた。この試験2によって
も、電極表面の酸化チタン層で有機物の分解が起き、電
気伝導度の上昇が認められ、光触媒活性効果が認められ
た。
を通過する送液流速を変え、試験1と同じ条件で電気伝
導度の上昇度合を測定した。1ml/分の流速での電気
伝導度を基準にすると、0.1ml/分のとき0.12
μSの電気伝導度の上昇が認められた。さらに流速を下
げ0.05ml/分にすると、ほぼ2倍の0.21μS
の電気伝導度の上昇が認められた。この試験2によって
も、電極表面の酸化チタン層で有機物の分解が起き、電
気伝導度の上昇が認められ、光触媒活性効果が認められ
た。
【0024】図3は、本発明の第2実施態様に係る電気
伝導度計31を示している。本実施態様では、光照射手
段32として、導光体を構成する光ファイバーが用いら
れている。光源として紫外線のブラックライト33が用
いられ、かまぼこ型集光レンズ34で集光された光が光
ファイバー32の入射端に入射され、光ファイバー32
内を導かれた光が反対側の出射端から出射されるように
なっている。
伝導度計31を示している。本実施態様では、光照射手
段32として、導光体を構成する光ファイバーが用いら
れている。光源として紫外線のブラックライト33が用
いられ、かまぼこ型集光レンズ34で集光された光が光
ファイバー32の入射端に入射され、光ファイバー32
内を導かれた光が反対側の出射端から出射されるように
なっている。
【0025】本実施態様では、板状の電極本体35a、
35bがチタン金属から構成され、その中央部に穿設さ
れた孔36a、36bの内周面に酸化チタン層37が形
成されている。電極本体35a、35bは、中央部に孔
39a、39b、39cを有する絶縁シート38a、3
8b、38c間に挟持されて絶縁されており、電極本体
35a、35b間に電気伝導度測定用の電流が流される
ようになっている。
35bがチタン金属から構成され、その中央部に穿設さ
れた孔36a、36bの内周面に酸化チタン層37が形
成されている。電極本体35a、35bは、中央部に孔
39a、39b、39cを有する絶縁シート38a、3
8b、38c間に挟持されて絶縁されており、電極本体
35a、35b間に電気伝導度測定用の電流が流される
ようになっている。
【0026】これら、各電極本体35a、35bおよび
絶縁シート38a、38b、38cの積層体は、両側か
ら保持体40a、40bによって挟持され、電極本体3
5a、35bの孔36a、36bおよび絶縁シート38
a、38b、38cの孔39a、39b、39cによっ
て、被測定流体の電気伝導度測定用の被測定物質貯留空
間が形成されている。保持体40aには光ファイバー3
2の出射端側がシールされた状態で挿入されており、被
測定物質貯留空間に向けて光を照射できるようになって
いる。保持体40aの流入口41から流入された被測定
流体は、被測定物質貯留空間を通して、保持体40bの
流出口42から流出される。
絶縁シート38a、38b、38cの積層体は、両側か
ら保持体40a、40bによって挟持され、電極本体3
5a、35bの孔36a、36bおよび絶縁シート38
a、38b、38cの孔39a、39b、39cによっ
て、被測定流体の電気伝導度測定用の被測定物質貯留空
間が形成されている。保持体40aには光ファイバー3
2の出射端側がシールされた状態で挿入されており、被
測定物質貯留空間に向けて光を照射できるようになって
いる。保持体40aの流入口41から流入された被測定
流体は、被測定物質貯留空間を通して、保持体40bの
流出口42から流出される。
【0027】なお、上記実施態様では、一方の保持体4
0a側からのみ光ファイバー32により光を照射するよ
うにしたが、被測定物質貯留空間が比較的長い場合に
は、反対側の保持体40b側からも光を導入させるよう
にしてもよい。
0a側からのみ光ファイバー32により光を照射するよ
うにしたが、被測定物質貯留空間が比較的長い場合に
は、反対側の保持体40b側からも光を導入させるよう
にしてもよい。
【0028】このように、電気伝導度計における導電金
属の配置、電極面の酸化チタン層の配置、被測定物質貯
留空間の構成は、任意の形態に設計することが可能であ
る。
属の配置、電極面の酸化チタン層の配置、被測定物質貯
留空間の構成は、任意の形態に設計することが可能であ
る。
【0029】図4は、本発明の第3実施態様に係る電気
伝導度計51を示している。本実施態様では、3個の電
極52a、52b、52cが設けられ、例えば両側の電
極52a、52bが電源に接続される電源用電極、それ
らの間に配置された電極52cが電気伝導度検出用のセ
ンサーとして機能する検出用電極を構成している。各電
極52a、52b、52cの中央部には貫通孔53a、
53b、53cが開けられ、各孔53a、53b、53
cの内面に酸化チタン層が設けられている。各電極52
a、52b、52cの両側には、透光性の絶縁材料(た
とえば、4弗化エチレン)からなるスペーサ54a、5
4b、54c、54dが配置されており、各電極と各ス
ペーサは交互に積層されている。スペーサ54a、54
b、54c、54dの中央部にも貫通孔55a、55
b、55c、55dが開けられている。両側のスペーサ
54a、54dの外側には、支持体56a、56bが配
置され、電極52a、52b、52cとスペーサ54
a、54b、54c、54dの積層体が両側から挟持さ
れている。支持体56a、56bの中央部にも貫通孔5
7a、57bが開けられており、各孔57a、57bに
は、被測定流体を導入するチューブ58aの一端および
被測定流体を導出するチューブ58bの一端が、それぞ
れ、挿入、固定されている。
伝導度計51を示している。本実施態様では、3個の電
極52a、52b、52cが設けられ、例えば両側の電
極52a、52bが電源に接続される電源用電極、それ
らの間に配置された電極52cが電気伝導度検出用のセ
ンサーとして機能する検出用電極を構成している。各電
極52a、52b、52cの中央部には貫通孔53a、
53b、53cが開けられ、各孔53a、53b、53
cの内面に酸化チタン層が設けられている。各電極52
a、52b、52cの両側には、透光性の絶縁材料(た
とえば、4弗化エチレン)からなるスペーサ54a、5
4b、54c、54dが配置されており、各電極と各ス
ペーサは交互に積層されている。スペーサ54a、54
b、54c、54dの中央部にも貫通孔55a、55
b、55c、55dが開けられている。両側のスペーサ
54a、54dの外側には、支持体56a、56bが配
置され、電極52a、52b、52cとスペーサ54
a、54b、54c、54dの積層体が両側から挟持さ
れている。支持体56a、56bの中央部にも貫通孔5
7a、57bが開けられており、各孔57a、57bに
は、被測定流体を導入するチューブ58aの一端および
被測定流体を導出するチューブ58bの一端が、それぞ
れ、挿入、固定されている。
【0030】電極52a、52b、52cとスペーサ5
4a、54b、54c、54dの積層により接続される
孔55a、53a、55b、53c、55c、53b、
55dによって、被測定流体の流路が形成される。チュ
ーブ58aを通して導入された被測定流体は、この流路
内部を流れた後、チューブ58bを通して排出される。
これらチューブ58a、58bは、透光性の材料(たと
えば、4弗化エチレン)から構成されており、光照射手
段としてのブラックライト59から所定波長の紫外光が
照射される。照射された紫外光は、チューブ58a、5
8bを透過するとともにチューブ内で拡散反射を繰り返
すので、チューブ58a、58bに沿って紫外光が導か
れ、両側の孔57a、57b部分から電極52a、52
b、52c内の酸化チタン層からなる内面へと導光され
る。また、各スペーサ54a、54b、54c、54d
も透光性の材料から構成されているので、ブラックライ
ト59からの紫外光は、各スペーサを透過し、拡散、反
射を利用しながら電極52a、52b、52cの内面へ
と照射される。とくに、各電極や各スペーサを比較的薄
く形成しておくことにより(例えば、各電極の厚みを
0.2mm程度、各スペーサの厚みを1mm程度)、各
電極と各スペーサにより形成される流路は比較的短いも
のとなるから、光ファイバーのような特別な導光体を用
いないでも、上記のような透光性のチューブ58a、5
8bに沿う導光、および、透光性のスペーサ54a、5
4b、54c、54dを介しての導光により、測定のた
めの十分な光量が所定の電極面に照射される。したがっ
て、本実施態様では、より簡素で小型の装置に構成でき
る。
4a、54b、54c、54dの積層により接続される
孔55a、53a、55b、53c、55c、53b、
55dによって、被測定流体の流路が形成される。チュ
ーブ58aを通して導入された被測定流体は、この流路
内部を流れた後、チューブ58bを通して排出される。
これらチューブ58a、58bは、透光性の材料(たと
えば、4弗化エチレン)から構成されており、光照射手
段としてのブラックライト59から所定波長の紫外光が
照射される。照射された紫外光は、チューブ58a、5
8bを透過するとともにチューブ内で拡散反射を繰り返
すので、チューブ58a、58bに沿って紫外光が導か
れ、両側の孔57a、57b部分から電極52a、52
b、52c内の酸化チタン層からなる内面へと導光され
る。また、各スペーサ54a、54b、54c、54d
も透光性の材料から構成されているので、ブラックライ
ト59からの紫外光は、各スペーサを透過し、拡散、反
射を利用しながら電極52a、52b、52cの内面へ
と照射される。とくに、各電極や各スペーサを比較的薄
く形成しておくことにより(例えば、各電極の厚みを
0.2mm程度、各スペーサの厚みを1mm程度)、各
電極と各スペーサにより形成される流路は比較的短いも
のとなるから、光ファイバーのような特別な導光体を用
いないでも、上記のような透光性のチューブ58a、5
8bに沿う導光、および、透光性のスペーサ54a、5
4b、54c、54dを介しての導光により、測定のた
めの十分な光量が所定の電極面に照射される。したがっ
て、本実施態様では、より簡素で小型の装置に構成でき
る。
【0031】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る電気
伝導度測定用電極およびそれを用いた電気伝導度計によ
れば、電極面に形成した酸化チタン層により、被測定流
体中の有機物を分解して該有機物が電極面に付着、吸着
することを自動的に阻止でき、電極面を定期的にクリー
ニングすることなく、常時安定して電気伝導度を精度良
く測定することができる。
伝導度測定用電極およびそれを用いた電気伝導度計によ
れば、電極面に形成した酸化チタン層により、被測定流
体中の有機物を分解して該有機物が電極面に付着、吸着
することを自動的に阻止でき、電極面を定期的にクリー
ニングすることなく、常時安定して電気伝導度を精度良
く測定することができる。
【0032】また、本発明に係る電気伝導度測定用電極
の製造方法によれば、上記の電気伝導度の測定に好適な
電極を、容易にかつ安価に製造することができる。
の製造方法によれば、上記の電気伝導度の測定に好適な
電極を、容易にかつ安価に製造することができる。
【図1】本発明の第1実施態様に係る電気伝導度計の分
解斜視図である。
解斜視図である。
【図2】図1の装置の電気伝導度測定用電極の拡大斜視
図である。
図である。
【図3】本発明の第2実施態様に係る電気伝導度計の分
解斜視図である。
解斜視図である。
【図4】本発明の第3実施態様に係る電気伝導度計の分
解斜視図である。
解斜視図である。
1、31、51 電気伝導度計 2、35a、35b 電極本体 3、37 酸化チタン層 4、4a、4b、4c、52a、52b、52c 電極 5 電極ホルダ 6 基体 7、41 流入口 8、42 流出口 9、10、11、12 流通孔 13、15 内部通路 14 被測定物質貯留空間 16a、16b、16c 貫通孔 17 パッキン 18 透光体としてのガラス板 19 ボルト 20 カバー体 21 窓 22 光照射手段 32 導光体としての光ファイバー 33、59 光源としてのブラックライト 34 集光レンズ 36a、36b、39a、39b、39c、53a、5
3b、53c、55a、55b、55c、55d、57
a、57b 孔 40a、40b 保持体 54a、54b、54c、54d スペーサ 56a、56b 支持体 58a、58b チューブ
3b、53c、55a、55b、55c、55d、57
a、57b 孔 40a、40b 保持体 54a、54b、54c、54d スペーサ 56a、56b 支持体 58a、58b チューブ
Claims (9)
- 【請求項1】 導電金属からなる電極本体の表面に、酸
化チタン層により電極面が形成されていることを特徴と
する電気伝導度測定用電極。 - 【請求項2】 本体が導電金属からなり、表面が酸化チ
タン層により電極面に形成されている少なくとも2つの
電気伝導度測定用電極と、該電気伝導度測定用電極の電
極面間に形成された被測定物質貯留空間と、電極面に光
を照射する光照射手段とを有していることを特徴とする
電気伝導度計。 - 【請求項3】 光照射手段により照射される光が、前記
酸化チタン層の光触媒活性を惹起する波長を有する、請
求項2の電気伝導度計。 - 【請求項4】 光照射手段が光源からなる、請求項2ま
たは3の電気伝導度計。 - 【請求項5】 光照射手段が光源からの光を導く導光体
からなる、請求項2または3の電気伝導度計。 - 【請求項6】 被測定物質貯留空間が透光体により画成
されており、光照射手段からの光が透光体を通して電極
面に照射される、請求項2ないし5のいずれかに記載の
電気伝導度計。 - 【請求項7】 透光体の被測定物質貯留空間側表面に透
光可能な酸化チタンコートが施されている、請求項6の
電気伝導度計。 - 【請求項8】 導電金属からなる電極本体の表面にスパ
ッタリング、メッキ等の表面処理により酸化チタン層を
設けて電極面を形成することを特徴とする、電気伝導度
測定用電極の製造方法。 - 【請求項9】 チタン金属からなる電極本体の表面に酸
素を付与して酸化チタン層からなる電極面を形成するこ
とを特徴とする、電気伝導度測定用電極の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001016837A JP2001296263A (ja) | 2000-02-07 | 2001-01-25 | 電気伝導度計および電気伝導度測定用電極とその製造方法 |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000-28983 | 2000-02-07 | ||
JP2000028983 | 2000-02-07 | ||
JP2001016837A JP2001296263A (ja) | 2000-02-07 | 2001-01-25 | 電気伝導度計および電気伝導度測定用電極とその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
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---|---|---|---|
JP2001016837A Pending JP2001296263A (ja) | 2000-02-07 | 2001-01-25 | 電気伝導度計および電気伝導度測定用電極とその製造方法 |
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---|---|
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-
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- 2001-01-25 JP JP2001016837A patent/JP2001296263A/ja active Pending
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