JP2001292794A - IFN−γ産生誘導能の測定方法 - Google Patents

IFN−γ産生誘導能の測定方法

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JP2001292794A
JP2001292794A JP2000111671A JP2000111671A JP2001292794A JP 2001292794 A JP2001292794 A JP 2001292794A JP 2000111671 A JP2000111671 A JP 2000111671A JP 2000111671 A JP2000111671 A JP 2000111671A JP 2001292794 A JP2001292794 A JP 2001292794A
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Yasuo Kashiwazaki
安男 柏▲崎▼
Tetsuya Fujii
哲也 藤井
Akihisa Fukushima
晃久 福島
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Sumitomo Pharmaceuticals Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明の目的は、IFN−γ産生誘導能を測
定する方法を提供することである。 【解決手段】 抗原提示を受けたT細胞をIL−2共存
下に培養し、IFN−γ産生量を定量することからな
る、抗原物質のIFN−γ産生誘導能の測定方法。

Description

【発明の詳細な説明】 【発明の属する技術分野】
【0001】本発明は、抗原物質のIFN−γ産生誘導
能の測定方法に関する。さらに詳しくは、IL−2を使
用することにより、感度良くIFN−γ産生誘導能を測
定する方法に関する。あるいは、IL−2を有効成分と
する、抗原提示を受けたT細胞の免疫機能の促進剤およ
びIL−2を有効成分とする、癌免疫療法剤の併用治療
剤に関する。
【従来の技術】
【0002】細菌菌体成分などの抗原物質のIFN−γ
産生誘導能は、従来、脾細胞または末梢血単核球を抗原
物質でin vitro刺激し、一定時間培養後の培養
上清中のIFN−γを測定することによって評価されて
いた。しかし、脾細胞を抗原物質で刺激すると、ナチュ
ラルキラー(NK)細胞が多量のIFN−γを産生する
ことがあり、抗原物質を取り込んだ樹状細胞によって活
性化されたT細胞によるIFN−γの産生と区別できな
いことがあった。そこで、NK細胞によるIFN−γ産
生とは区別し、活性化されたT細胞が産生するIFN−
γを測定する方法が望まれた。
【発明が解決しようとする課題】
【0003】本発明の目的は、抗原物質のIFN−γ産
生誘導能の測定方法、およびIFN−γ産生誘導物質の
スクリーニング方法を提供することである。さらに本発
明の目的は、IL−2を有効成分とする、抗原提示を受
けたT細胞の免疫機能の促進剤を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0004】本発明者は、細菌菌体成分が皮内投与され
た場合、所属リンパ節中に含まれるT細胞によるIFN
−γ産生が誘導されることを見出した。また、この細菌
菌体成分が有するIFN−γ産生誘導はIL−2存在下
でさらに増幅されることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明の要旨は、以下のとおりである。 (1) 抗原提示を受けたT細胞をIL−2共存下に培
養し、IFN−γ産生量を定量することからなる、抗原
物質のIFN−γ産生誘導能の測定方法。 (2) 抗原提示を受けたT細胞が実験動物から得られ
ることを特徴とする、上記(1)記載の測定方法。 (3) 実験動物がマウスまたはラットである、上記
(2)の測定方法。 (4) 抗原提示を受けたT細胞が、樹状細胞から抗原
提示を受けたT細胞である、上記(1)〜(3)いずれ
か記載の測定方法。 (5) 樹状細胞がランゲルハンス細胞であり、T細胞
がリンパ節由来である、上記(4)記載の測定方法。 (6) 以下の順の行程からなる、上記(2)、(4)
または(5)いずれか記載の測定方法。 (a)抗原物質を実験動物に複数回皮内投与する (b)投与部位の所属リンパ節を摘出する (c)摘出した所属リンパ節からT細胞を含む細胞懸濁
液を調製し、IL−2を含む培地中で培養する (d)培養上清中のIFN−γ量を定量する (7) 抗原物質が細菌菌体成分である、上記(1)〜
(6)いずれか記載の測定方法。 (8) 細菌菌体成分がBCG−CWSである、上記
(7)記載の測定方法。 (9) IL−2の濃度が1unit/ml以上であ
る、(1)〜(8)いずれか記載の測定方法。 (10) 被検物質由来抗原の提示を受けたT細胞をI
L−2共存下に培養し、IFN−γ産生を確認すること
からなる、IFN−γ産生誘導物質のスクリーニング方
法。 (11) 被検物質由来抗原の提示を受けたT細胞が実
験動物由来である、上記(10)記載のスクリーニング
方法。 (12) 実験動物がマウスまたはラットである、上記
(11)記載のスクリーニング方法。 (13) 被検物質由来抗原の提示を受けたT細胞が、
被検物質を取り込んだ樹状細胞から抗原提示を受けたT
細胞である、上記(9)〜(12)いずれか記載のスク
リーニング方法。 (14) 樹状細胞がランゲルハンス細胞であり、T細
胞がリンパ節由来である、上記(13)記載のスクリー
ニング方法。 (15) 以下の順の行程からなる、上記(11)、
(13)または(14)いずれか記載のスクリーニング
方法。 (a)被検物質を実験動物に複数回皮内投与する (b)投与部位の所属リンパ節を摘出する (c)摘出した所属リンパ節からT細胞を含む細胞懸濁
液を調製し、IL−2を含む培地中で培養する (d)培養上清中のIFN−γ量を定量する (16) IL−2の濃度が1unit/ml以上であ
る、上記(10)〜(15)いずれか記載の測定方法。 (17) IL−2を有効成分とする、抗原提示を受け
たT細胞の免疫機能の促進剤。 (18) 抗原提示を受けたT細胞が、樹状細胞から抗
原提示を受けたT細胞である、上記(17)記載の促進
剤。 (19) 免疫機能がIFN−γを産生することであ
る、上記(17)または(18)記載の促進剤。 (20) IL−2を有効成分とする、癌免疫療法剤と
の併用治療剤。
【発明の実施の形態】
【0005】本発明の第1の態様は、抗原提示を受けた
T細胞をIL−2共存下に培養し、IFN−γ産生量を
定量することからなる、抗原物質のIFN−γ産生誘導
能の測定方法である。抗原提示を受けたT細胞として
は、樹状細胞から抗原提示を受けたT細胞が挙げられ
る。樹状細胞から抗原提示を受けたT細胞とは、抗原物
質を取り込んだ、抗原提示細胞である樹状細胞から抗原
提示を受け、活性化されたT細胞をいう。該T細胞は、
実験動物から得ることができる。例えば、抗原物質を実
験動物に複数回皮内投与し、抗原を皮膚に存在する樹状
細胞であるランゲルハンス細胞に摂取させる。その後、
ランゲルハンス細胞は所属リンパ節に移動し、T細胞に
抗原提示を行うので、所属リンパ節を摘出し、活性化さ
れたT細胞を含む細胞懸濁液を調製することができる。
実験動物としては、具体的には、マウス、ラット等が挙
げられる。実験動物に皮内投与する部位としては、足蹠
および腹側部が挙げられる。活性化されたT細胞を含む
細胞懸濁液は、一定時間IL−2の存在下で培養し、培
養液中のIFN−γを定量する。IL−2は、使用され
る実験動物由来であることが好ましい。
【0006】本発明方法によって測定されるIFN−γ
の産生はT細胞が抗原物質により活性化されたことによ
る。以下にその理由を述べる。抗原物質としてミコバク
テリウム カルメッテ ゲラン細胞壁骨格(BCG−CW
S)をマウス皮内に1回投与し、12時間後に摘出した所
属リンパ節細胞のIFN−γ産生はIL−2存在下で認
められなかった。BCG−CWSをマウス皮内に複数回
(day 0, 3, 6またはday 0, 7等)投与して初めて、最
終投与直後(約12時間後)に所属リンパ節細胞のIL−
2存在下におけるIFN−γ産生を検出することができ
た。一般に特異免疫は繰り返し感作することで再度感作
した後の反応(サイトカイン産生等)が迅速化、増幅化
される。それに対し非特異免疫(NK細胞等による)は
以前の感作に関係なく、常に迅速に反応し、その強さは
感作歴によらない。この知見をもとに上記結果を解釈す
ると、本発明方法ではNK細胞によるIFN−γ産生は
検出されず(単回投与では検出されなかったことか
ら)、複数回投与で見られるIFN−γ産生は特異免疫
反応、つまりT細胞によると考えられる。
【0007】抗原物質としては、抗原性を有する物質で
あれば、特に限定はない。好適なものとして、例えば、
細菌菌体成分、植物性蛋白多糖体、ペプチド、醗酵産物
等が挙げられる。細菌菌体成分としては、ミコバクテリ
ウム カルメッテ ゲラン細胞壁骨格(BCG−CW
S)、ノカルディア ルブラ細胞壁骨格(N−CW
S)、OK432、BCG菌等が挙げられる。以下、抗
原物質が細菌菌体成分の場合を例にとり、リンパ節摘出
までの行程につき説明する。細菌菌体成分は、臨床にて
投与される状態と同じ状態で実験動物に皮内投与され
る。例えば、BCG−CWSの場合には、スクワラン等
の油状物質を加えて被覆した後、水等を加えて乳化した
水中油型エマルションとして投与するのが好ましい。細
菌菌体成分の投与用量は、特に制限はないが、臨床にて
用いられる投与用量が好ましい。例えばBCG−CWS
の場合には、3μg/回〜100μg/回であり、好ま
しくは30μg/回〜100μg/回である。細菌菌体
成分は、複数回、例えば2回から4回を2日目から4日
目毎に投与される。好ましいのは、3日目毎に3回投与
するスケジュールである。最終投与後、約12〜約15
時間で所属リンパ節を摘出する。他の抗原物質を投与す
る場合の投与スケジュールも同様である。所属リンパ節
とは、投与部位を支配するリンパ節である。例えば、投
与部位が前足足蹠である場合、上腕リンパ節または腋窩
リンパ節が所属リンパ節となる。
【0008】摘出したリンパ節から細胞懸濁液を調製す
る方法を以下に説明する。リンパ節摘出時から無菌的に
操作を行う。リンパ節を等張化緩衝液(例えば、ハンク
ス液等)に浸し、すりガラス等を用いてホモジナイズす
る。ホモジナイズ後、70μmのメッシュを通して組織
残渣を除去する。得られた細胞懸濁液を遠心する(例え
ば、200xg、5分)。遠心後、上清を廃棄し、得ら
れた細胞のペレットを培養液に懸濁する。培養液として
は、10%ウシ胎児血清(FCS)を含むRPMI16
40培地が挙げられる。本培養液には、IL−2を添加
しておく。IL−2の濃度は、IFN−γの産生量が検
出限界以上になる濃度であればよく、例えば、1uni
t/ml以上であり、好ましくは3unit /ml〜
100unit /mlであり、さらに好ましくは10
unit/ml〜100unit/mlである。uni
tは、国際単位を示す。細胞懸濁液を培養プレート、例
えば96穴組織培養用プレートに播種し、37℃、5%
二酸化炭素下で培養する。培養時間は、約24時間〜約
48時間であり、約48時間が好ましい。培養終了後、
培養上清中のIFN−γ量を測定する。測定方法として
は、抗IFN−γ抗体を用いるELISAが挙げられ
る。ELISAの検出感度は5pg/ml程度であるこ
とが好ましく、このようなELISAのキットは市販さ
れている。
【0009】本発明の測定方法において、抗原物質を皮
内投与された実験動物から調製した所属リンパ節細胞懸
濁液の培養液にIL−2を添加することが重要である。
IL−2無添加の場合、産生されるIFN−γ量は、E
LISAによる検出限界付近であるため、適切な測定が
行われない。IL−2を添加すると、産生されるIFN
−γ量は、添加されるIL−2量に依存して増加した。
したがって、測定を実施するためには、一定量のIL−
2を使用する。なお、抗原物質が皮内投与されていない
実験動物から調製したリンパ節細胞懸濁液では、IFN
−γ量は検出限界以下であり、IL−2を添加してもI
FN−γは検出されなかった。
【0010】本発明の第2の態様は、被検物質由来抗原
の提示を受けたT細胞をIL−2共存下に培養し、IF
N−γ産生を確認することからなる、IFN−γ産生誘
導物質のスクリーニング方法である。被検物質由来抗原
の提示を受けたT細胞としては、被検物質を取り込んだ
樹状細胞から抗原提示を受けたT細胞が挙げられる。被
検物質を取り込んだ樹状細胞から抗原提示を受けたT細
胞の調製方法、T細胞を含む細胞懸濁液をIL−2共存
下に培養する方法、培溶液中のIFN−γの測定方法
は、前記の第1の態様と同様である。被検物質として
は、特に限定はなく、細菌菌体成分、植物性蛋白多糖
体、ペプチド、醗酵産物等が挙げられる。
【0011】本発明の第3の態様は、IL−2を有効成
分とする、抗原提示を受けたT細胞の免疫機能の促進剤
である。抗原提示を受けたT細胞としては、樹状細胞か
ら抗原提示を受けたT細胞が挙げられる。T細胞の免疫
機能としては、例えばサイトカイン産生、特にIFN−
γ産生が挙げられる。樹状細胞から抗原提示を受けたT
細胞の培溶液中にIL−2を共存させると、IL−2用
量依存的に、IFN−γの産生が増加する。用いるIL
−2は、T細胞起源と同種起源が好ましい。
【0012】本発明の第4の態様は、IL−2を有効成
分とする、癌免疫療法剤との併用治療剤である。本発明
の併用治療剤の有効成分としてのIL−2は、IL−2
様活性、すなわちT細胞を継代維持する作用を有する物
質であればいずれでもよい。好ましくは、ヒトIL−2
が挙げられる。本発明の併用治療剤は、有効成分として
IL−2を含有していればよく、公知のいかなる製剤学
的製造方法によっても製造することができる。本発明の
併用治療剤の有効成分であるIL−2は、薬剤として一
般的に用いられる適当な担体または媒体、さらには必要
に応じて賦形剤、着色剤、乳化剤、懸濁剤、界面活性
剤、溶解補助剤、安定化剤、または保存剤等と適宜組み
合わせて、生体に効果的に投与するのに適した注射剤、
経鼻吸収剤、経皮吸収剤、経口剤等の医薬用製剤に調製
することができる。製剤として注射剤が好ましい。本発
明の併用治療剤は、例えばIL−2タンパク質量として
1日約0.001〜100μg/kgを1日に1回〜6
回に分けて動脈内注射、静脈内注射、筋肉内注射、皮下
注射等の方法によって投与することができる。本発明の
併用治療剤と併用される癌免疫療法剤として、例えば、
細菌菌体成分、癌ワクチン、植物性蛋白多糖体等が挙げ
られる。細菌菌体成分としては、ミコバクテリウム カ
ルメッテ ゲラン細胞壁骨格(BCG−CWS)、ノカ
ルディアルブラ細胞壁骨格(N−CWS)、OK43
2、BCG菌等が挙げられる。
【0013】
【実施例】実施例1 IL−2濃度の影響 ミコバクテリウム カルメッテ ゲラン(BCG)の細胞
壁骨格(CWS)を文献記載の方法(Thomas
J. Meyer et al., J.Natl.C
ancer Inst. 52:103−111,19
74)に基づいて調製した。BCG−CWS 2mgを
ポッター型ホモジナイザーに取り、9.6μlのスクワ
ランを加えて1200rpmにて1分間ホモジナイズし
た後、2mlの0.2%Tween80を含んだ生理食
塩水を加えて3000rpmにて8分間ホモジナイズし
て乳化したものを調製した。このBCG−CWSの水中
油型エマルションを含む液50μlを、8週齢雌性のC
57BL/6Nマウス(日本チャールスリバーより購
入)の前足蹠に3日目毎に3回投与し、最終投与12時
間後に所属リンパ節である上腕および腋窩リンパ節を摘
出した。リンパ節をすりガラスを用いてハンクス溶液中
でホモジナイズし、70μmメッシュを通して組織残渣
を除去して細胞懸濁液を調製した。遠心分離(200x
g、5分)にて細胞を沈殿画分に回収し、10%のウシ
胎児血清を含むRPMI1640培地に懸濁した。血球
計算盤を用いて細胞濃度を求め、2.5 X 10
ells/mlに調製し、マウスIL−2を0,1,
3,10,30,100,300unit/mlになる
ように添加した。96穴組織培養用プレートにウェルあ
たり0.2mlずつ播種し、48時間、37℃、5%二
酸化炭素存在下で培養した。また、BCG−CWS無投
与のマウスから、上記と同様にして細胞懸濁液を調製
し、培養した。培養上清中のIFN−γ濃度をマウスI
FN−γ ELISAキット(ジェンザイム社)を用い
て測定した。その結果、表1の値を得た。
【0014】
【表1】
【0015】実施例2 BCG−CWSのIFN−γ誘導能の測定 ミコバクテリウム カルメッテ ゲラン(BCG)の細胞
壁骨格(CWS)を文献記載の方法(Thomas
J. Meyer et al., J.Natl.C
ancer Inst. 52:103−111,19
74)に基づいて調製した。BCG−CWS 2mgを
ポッター型ホモジナイザーに取り、9.6μlのスクワ
ランを加えて1200rpmにて1分間ホモジナイズし
た後、2mlの0.2% Tween80を含んだ生理
食塩水を加えて3000rpmにて8分間ホモジナイズ
して乳化し、水中油型エマルションを調製した。このB
CG−CWSの水中油型エマルションを含む液50μl
を、8週齢雌性のC57BL/6Nマウス(日本チャー
ルスリバーより購入)3匹の前足蹠に3日目毎に3回投
与した。最終投与後12時間後に所属リンパ節である上
腕および腋窩リンパ節を摘出した。以下、リンパ節細胞
は個体毎に調製した。摘出したリンパ節をすりガラスを
用いてハンクス溶液中でホモジナイズした。ホモジナイ
ズ後、70μmメッシュを通して組織残渣を除去して細
胞懸濁液を調製した。遠心分離後(200xg、5
分)、細胞を沈殿画分として回収した。本細胞を、10
%のウシ胎児血清を含むRPMI1640培地に懸濁し
た。血球計算盤を用いて細胞濃度を求め、2.5 X
10cells/mlに調製し、マウスIL−2を1
0unit/mlになるように添加した。細胞懸濁液を
96穴組織培養用プレートにウェルあたり0.2mlず
つ播種し、37℃ 5%二酸化炭素存在下で48時間培
養した。培養上清中のIFN−γ濃度をマウスIFN−
γ ELISAキット(ジェンザイム社)を用いて測定
した。その結果、表2の値を得た。
【0016】
【表2】
【0017】実施例3 IFN−γ産生誘導物質のスクリーニング 被検物質を含む液50μlを、8週齢雌性のC57BL
/6Nマウス(日本チャールスリバーより購入)の前足
蹠に3日目毎に3回投与する。最終投与後12時間後に
所属リンパ節である上腕および腋窩リンパ節を摘出す
る。また、被検物質を投与していないマウスから上腕お
よび腋窩リンパ節を摘出する。それぞれ、摘出したリン
パ節をすりガラスを用いてハンクス溶液中でホモジナイ
ズする。ホモジナイズ後、70μmメッシュを通して組
織残渣を除去して細胞懸濁液を調製する。遠心分離後
(200xg、5分)、細胞を沈殿画分として回収す
る。本細胞を、10%のウシ胎児血清を含むRPMI1
640培地に懸濁する。血球計算盤を用いて細胞濃度を
求め、2.5 X 10cells/mlに調製し、
マウスIL−2を10unit/mlになるように添加
する。細胞懸濁液を96穴組織培養用プレートにウェル
あたり0.2mlずつ播種し、37℃ 5%二酸化炭素
存在下で48時間培養する。培養上清中のIFN−γ濃
度をマウスIFN−γ ELISAキット(ジェンザイ
ム社)を用いて測定する。被検物質を投与した場合のI
FN−γ量と被検物質を投与しない場合のIFN−γ量
を比較し、投与によってIFN−γ量の増強が認められ
る物質を陽性物質とする。
【0018】実施例4 抗腫瘍作用におけるIL−2の併用効果 マウス肺癌株3LLをC57BL/6Nマウス(雌性、
8週齢:日本チャールス・リバーより購入)の腹側部皮
内に3 x10個移植する(day 0)。一群8匹とし、d
ay 1, 4, 7にBCG−CWSを移植部位に投与して腫瘍
の増殖抑制で抗腫瘍効果を評価する。投与量は1回につ
きマウスあたり100, 30, 10μgとする(3用量)。こ
のとき、day 1からday 12まで連日1日に2回ヒト組換え
型インターロイキン2(hrIL−2)を腹腔内に投与
する。ヒト組換え型インターロイキン2は武田薬品
(株)から購入できる。投与量は1回あたり10,000〜20,
000unitとする。本実験でhrIL−2のみの群、
BCG−CWSのみの群を設け、両者の併用効果を評価
することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C12R 1:91) A61K 37/66 C (72)発明者 柏▲崎▼ 安男 大阪市此花区春日出中3丁目1番98号 住 友製薬株式会社内 (72)発明者 藤井 哲也 大阪市此花区春日出中3丁目1番98号 住 友製薬株式会社内 (72)発明者 福島 晃久 大阪市此花区春日出中3丁目1番98号 住 友製薬株式会社内 Fターム(参考) 4B063 QA01 QA08 QA18 QQ02 QQ08 QQ79 QR48 QR69 QR72 QR77 QS20 4C084 AA02 DA14 DA24 NA14 ZB092 ZB262 ZC412

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 抗原提示を受けたT細胞をIL−2共存
    下に培養し、IFN−γ産生量を定量することからな
    る、抗原物質のIFN−γ産生誘導能の測定方法。
  2. 【請求項2】 抗原提示を受けたT細胞が実験動物から
    得られることを特徴とする、請求項1記載の測定方法。
  3. 【請求項3】 実験動物がマウスまたはラットである請
    求項2記載の測定方法。
  4. 【請求項4】 抗原提示を受けたT細胞が、樹状細胞か
    ら抗原提示を受けたT細胞である、請求項1〜3いずれ
    か記載の測定方法。
  5. 【請求項5】 樹状細胞がランゲルハンス細胞であり、
    T細胞がリンパ節由来である、請求項4記載の測定方
    法。
  6. 【請求項6】 以下の順の行程からなる請求項2、4ま
    たは5いずれか記載の測定方法。 (a)抗原物質を実験動物に複数回皮内投与する (b)投与部位の所属リンパ節を摘出する (c)摘出した所属リンパ節からT細胞を含む細胞懸濁
    液を調製し、IL−2を含む培地中で培養する (d)培養上清中のIFN−γ量を定量する
  7. 【請求項7】 抗原物質が細菌菌体成分である、請求項
    1〜6いずれか記載の測定方法。
  8. 【請求項8】 細菌菌体成分がBCG−CWSである、
    請求項7記載の測定方法。
  9. 【請求項9】 IL−2の濃度が1unit/ml以上
    である、請求項1〜8いずれか記載の測定方法。
  10. 【請求項10】 被検物質由来抗原の提示を受けたT細
    胞をIL−2共存下に培養し、IFN−γ産生を確認す
    ることからなる、IFN−γ産生誘導物質のスクリーニ
    ング方法。
  11. 【請求項11】 被検物質由来抗原の提示を受けたT細
    胞が実験動物由来である、請求項10記載のスクリーニ
    ング方法。
  12. 【請求項12】 実験動物がマウスまたはラットである
    請求項11記載のスクリーニング方法。
  13. 【請求項13】 被検物質由来抗原の提示を受けたT細
    胞が、被検物質を取り込んだ樹状細胞から抗原提示を受
    けたT細胞である、請求項10〜12いずれか記載のス
    クリーニング方法。
  14. 【請求項14】 樹状細胞がランゲルハンス細胞であ
    り、T細胞がリンパ節由来である、請求項13記載のス
    クリーニング方法。
  15. 【請求項15】 以下の順の行程からなる請求項11、
    13または14いずれか記載のスクリーニング方法。 (a)被検物質を実験動物に複数回皮内投与する (b)投与部位の所属リンパ節を摘出する (c)摘出した所属リンパ節からT細胞を含む細胞懸濁
    液を調製し、IL−2を含む培地中で培養する (d)培養上清中のIFN−γ量を定量する
  16. 【請求項16】 IL−2の濃度が1unit/ml以
    上である、請求項10〜15いずれか記載のスクリーニ
    ング方法。
  17. 【請求項17】 IL−2を有効成分とする、抗原提示
    を受けたT細胞の免疫機能の促進剤。
  18. 【請求項18】 抗原提示を受けたT細胞が、樹状細胞
    から抗原提示を受けたT細胞である、請求項17記載の
    促進剤。
  19. 【請求項19】 免疫機能がIFN−γを産生すること
    である、請求項17または18記載の促進剤。
  20. 【請求項20】 IL−2を有効成分とする、癌免疫療
    法剤との併用治療剤。
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