JP2001292328A - 予測符号・復号化装置 - Google Patents

予測符号・復号化装置

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JP2001292328A
JP2001292328A JP2000105041A JP2000105041A JP2001292328A JP 2001292328 A JP2001292328 A JP 2001292328A JP 2000105041 A JP2000105041 A JP 2000105041A JP 2000105041 A JP2000105041 A JP 2000105041A JP 2001292328 A JP2001292328 A JP 2001292328A
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Hitoshi Horie
等 堀江
Hideyuki Shirai
秀行 白井
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Panasonic System Solutions Japan Co Ltd
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Matsushita Graphic Communication Systems Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 算術符号化装置における、コンテクス
トメモリの初期化(クリア)の高速化を図ること 【解決手段】 コンテクストメモリ70を複数のマット
(30a〜30d)に分割する。通常の動作では、各マットの
いずれかをメモリ制御信号MSにより選択するが、初期化
の場合には、メモリクリア制御信号MCにより、全部のメ
モリマットを一括して選択し、初期値”0”を並列に書
き込む。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は2値画像を高速に符
号化または復号化することができるエントロピー予測符
号・復号化装置に関し、特に、算術符号化・復号化装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】2値画像をマルコフ情報源でモデル化
し、符号化シンボルをその周辺画素の状態によって予測
し、予測結果を算術符号化する方式が圧縮率の点から最
も優れた特性を示すことが知られている。JBIG(ITU勧告
T.82)に採用されている算術符号器のQM-coderがその例
である。
【0003】図7に、QM-coder(算術符号器)とその周
辺回路の構成例を示す。
【0004】図示されるように、算術符号化装置は、コ
ンテクスト生成部200と、コンテクストメモリ210と、確
率推定器220および算術符号器230から構成され、次のよ
うに動作する。
【0005】まず、コンテクスト生成部200では、符
号化画素の周辺10画素によって作られる1024個の状態を
検出する。各状態をコンテクスト(s)と呼ぶ。コンテク
スト識別番号を用いてコンテクストメモリ210をアドレ
ッシングし、この結果、コンテクストに対応する、優勢
シンボルの予測値MPS(s)と確率推定器の状態番号が、コ
ンテクストメモリ210から読み出される。確率推定器220
は、これらの情報から、劣勢シンボル(LPS)の生起確
率に対応する領域幅Qe(s)を算術符号器230に出力する。
【0006】算術符号器230は、符号化シンボル,優勢
シンボルの予測値MPS(s)および領域幅Qe(s)に基づいて
算術符号化演算を実行する。算術符号化は、初期値0〜1
の数直線を優勢シンボル(MPS)の領域幅と劣性シンボル
(LPS)の領域幅に再帰的に分割し、領域内の代表点が符
号となる。この符号化過程で、コンテクストメモリ210
の内容は、情報源となる画像に適合するように、コンテ
クスト毎に動的に更新されていく(動的適応化)。
【0007】この更新は、具体的には、コンテクストメ
モリ210に記憶されている状態番号を、確率推定器220に
記憶されているテーブルが示す遷移先の状態番号で置き
かえることで実現される。
【0008】また、1回の符号化が終了すると、過去の
学習結果を消去するために、コンテクストメモリ210
は、初期化される。このとき、全コンテクストについ
て、MPS値は”0”となる。つまり、コンテクストメモリ
210のMPS値をオールゼロとする(すなわち、全面に”
0”を書き込む)ことで、コンテクストメモリ210が初
期化される。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ディジタル複合機など
画像を算術符号化して一時的に蓄積し、復元後に画像処
理を施してプリンタに出力するような用途では、画像の
任意部分を復元できると便利である。
【0010】算術符号化・復号化では、過去の符号化画
素の情報を参照して次の画素の符号化を行うため、同じ
算術符号のサイクルで処理された画素は、互いに関連付
けされる。よって、通常の方法では、一つの画素の一部
だけを、独立に算術復号化することはできない。
【0011】したがって、画像の部分を独立に処理する
ためには、算術符号化を行うときから、対象となる画像
を区切って、その区切りを単位として符号化を行う必要
がある。
【0012】すなわち、画像を予め定めた大きさのタイ
ルで覆い、タイル毎に符号が独立するようにすればよ
い。図6はタイル分割による符号化・復号化の概念を示
す図である。
【0013】図6(a)に示すように、対象となる画像
(情報源)をタイル(401〜422)で覆い、各タイル毎に
符号化していき、最終的に画像全体を符号化する。この
際、各タイルの先頭符号がメモリのどこに入っているか
は記憶する必要がある。
【0014】このようにタイル毎に符号化しておくと、
そのタイルに属する画像毎に処理ができるので便利であ
る。
【0015】例えば、図6(b)に示すように、タイル
毎に分割して符号化された画像を、復元して、90度右に
回転してからプリンタに出力する場合を考える。符号化
の場合は、例えば、図6(a)のように、縦方向にタイ
ル419,415,411,405,401の順で符号化を行う。そし
て、復号化の場合は、図6(b)に示すように、タイル
419,415,411,405,401の順で復元し、その後、タイ
ル毎に90度回転すれば部分的に右回転させた画像を容易
に得ることができる。
【0016】このような用途にQM-coderを使うと、各タ
イルの符号化の開始時点でそれ以前の学習結果を忘れる
ため 、コンテクストメモリをクリアする必要がある。
【0017】コンテクストメモリは1024バイトあるの
で、1バイト(1ワード)を1クロックでクリアすると10
24クロックかかる。タイル毎にこの処理を繰り返すの
で、メモリクリア時間が符号化処理時間のネックにな
る。
【0018】コンテクストメモリ1024バイトをすべてレ
ジスタで構成すれば一度にリセットできるが、この場合
には回路規模の増大が新たな問題になる。別案として参
照画素を減らしコンテクスト数を削減してもよいが、こ
の場合には圧縮性能が低下する。
【0019】本発明は、このような考察に基づいてなさ
れたものであり、その目的は、コンテクストメモリのク
リア時間を大幅に短縮して、タイル毎に符号化・復号化
を行うような場合にも、高速な処理を実現することを目
的とする。
【0020】
【課題を解決するための手段】本発明では、コンテクス
トメモリに対する動的適応化による更新データのライト
と、初期化データのライトとを区別し、初期化データの
ライトには、更新データのライト時よりも大量のデータ
を一度に書き込むことができる特別のモードを用いる。
【0021】例えば、コンテクストメモリを複数個のメ
モリに分割し、通常は1バイトずつ連続してアクセスで
きるが、メモリクリアの時には、一度に複数バイト同時
にクリア(初期化)できるように構成する。こうするこ
とによって、従来の数分の一にクリア時間を短縮でき、
高速な符号器(復号器)を実現することができる。
【0022】
【発明の実施の形態】本発明の予測符号・復号化装置の
一態様では、学習結果を蓄積するメモリについて、1回
のアクセスで所定量のデータを書き込みすることができ
る第1のライトモードと、1回のアクセスで前記第1の
モードよりも多い量のデータを書き込みすることができ
る第2のライトモードとを設けて、動的適応化による更
新データの書き込みの場合には第1のライトモードが選
択され、前記初期化用のデータの書き込みが行われる場
合には、前記第2のライトモードが選択されるようにな
す。
【0023】本発明の予測符号・復号化装置の他の態様
では、学習結果を蓄積するメモリを、複数の電気的に独
立したメモリ領域から構成し、符号・復号化動作を行っ
ているときは、前記複数の電気的に独立したメモリ領域
のうちのいずれか一つのみが選択されて書き込みが可能
となり、符号・復号化が終了して前記メモリを初期化す
る場合には、前記複数の電気的に独立したメモリ領域の
すべてが選択されて、各メモリ領域に並列に書き込みす
ることが可能となるようになす。
【0024】また、本発明の符号・復号化装置の他の態
様では、コンテクストを生成するコンテクスト生成手段
と、確率推定値を記憶する確率推定メモリと、コンテク
スト毎に予測シンボルと前記確率推定メモリのアドレス
情報を格納するコンテクストメモリと、算術符号化演算
手段とを有し、前記コンテクストメモリを複数のメモリ
領域に分割し、分割された複数のメモリ領域に対して並
列にアクセスすることにより、各メモリ領域について同
時に初期化処理を実行する。
【0025】本発明によれば、クリアモードの場合に
は、独立した複数のメモリ領域に、一括して(並列に)
アクセスするため、初期化を高速に行うことができる。
したがって、一つの画像を複数のタイルに分割して、各
タイル毎に算術符号・復号化を行う場合にも、メモリの
クリア期間を気にすることなく、スムーズな処理を行う
ことができる。
【0026】以下、本発明の実施の形態について図面を
参照して、具体的に説明する。
【0027】(実施の形態1)図1(a)は、本発明の算
術符号装置におけるコンテクストメモリの構成例を示す
ブロック図である。
【0028】図7を用いて説明したように、コンテクス
トメモリは、各コンテクストに対応して、MPS値および
確率推定器の状態番号を記憶している1024バイトのメモ
リ(RAM)である。このコンテクストメモリの記憶デー
タは、動的適応の結果として、符号化(復号化)動作の
最中において随時、更新される。この意味で、コンテク
ストメモリは、学習効果を蓄積するメモリである。
【0029】図1に示すように、本実施の形態における
コンテクストメモリ70は、4つのマット(RAM)に分割
されている。各マットRAM#0,RAM#1,RAM#2およびRAM#3
(参照番号30a〜30d)は、それぞれ電気的に独立してい
る。
【0030】4つのマットのそれぞれは、図1(b)に
示すように、1バイト(MPSの値1ビットおよび確率推
定器における状態番号7ビット:1ワード)×256バイ
トの構成となっている。
【0031】図1(a)において、オア回路40a〜40dの
出力がHレベル(アクティブ)となっている、いずれか
一つのマット30a〜30d(RAM#0,RAM#1,RAM#2,RAM#3)
のみが選択され、その選択されたマットのアドレスバス
10により指定した領域にデータをライトしたり、あるい
は、その領域から、データをリードすることができる。
データのリード・ライトは、データバス20を介して行わ
れる。
【0032】オア回路40a〜40dの入力は2つあり、一つ
はマット選択回路50から出力されるマット選択信号(e1
〜e4)であり、他の一つは、外部から与えられるメモリ
制御信号(MC)である。
【0033】マット選択回路50は、算術符号・復号化を
行っている途中において、動的適応化による更新データ
をコンテクストメモリ70にライトする場合、外部から入
力されるメモリ制御信号(MS)をデコードして、マット
選択信号(e1〜e4)のいずれか一つをHレベル(アクテ
ィブ)とする。
【0034】一方、メモリ制御信号MCは、一つのタイル
(あるいは一つの画像)の符号・復号化が終了して、そ
れまで蓄積した学習結果をクリアする必要がある場合
に、Hレベル(アクティブ)となる。一方、このメモリ
制御信号MCがアクティブとなるときは、マット選択信号
(e1〜e4)はすべて、Lレベル(ノンアクティブ)とな
っている。これにより、4つのマット30a〜30d(RAM#
0,RAM#1,RAM#2,RAM#3)が全て選択される。
【0035】この状態で、データバス20を介して、各マ
ットに1ワード(1バイト)単位で”0”を書き込む。
これにより、256回の動作を行うことにより、コンテク
ストメモリ70をすべてクリア(初期化)することができ
る。
【0036】このように、本実施の形態では、通常の動
作中におけるデータの更新と、データを初期化すること
とを区別し、初期化の場合には、複数のメモリマットに
並列にアクセスできる特別のライトモードを適用するこ
とにより、高速な初期化を行うことができる。すなわ
ち、図1の回路では、コンテクストメモリを、従来の1/
4の時間で高速にクリアすることができる。したがっ
て、1画像をタイル毎に符号化(復号化)する場合で
も、コンテクストメモリのクリア処理がネックとなるこ
とがない。
【0037】(実施の形態2)図2は、本発明によるコ
ンテクストメモリを用いた算術符号装置(QM-coder)の
全体構成を示すブロック図であり、図3は、コンテクス
トメモリの具体的な内部構成の例を示すブロック図であ
る。
【0038】図2に示されるように、本実施の形態の算
術符号装置は、コンテクスト生成器60と、算術符号器10
0と、コンテクストメモリ70と、確率推定器90と、全体
のタイミング制御を行う制御部80と、セレクタ64を具備
する。
【0039】制御部80は、1つのタイルや1画像の符号
化が終了したときに、メモリクリア信号316を出力し、
コンテクストメモリ70を初期化する。初期化は、コンテ
クストメモリ70の全面に”0”を書き込むことにより行
われる。コンテクストメモリ70に対するリード/ライト
は、制御部80から出力されるR/W信号317により制御され
る。
【0040】また、コンテクストメモリ70に、動的適応
の結果としての更新データを書き込むか、あるいは、ク
リアのために”0”を書き込むかは、セレクタ64を、メ
モリクリア信号316を用いて切り替えることにより制御
される。
【0041】図2の算術符号の全体的な動作の概要は以
下のとおりである。上述のとおり、コンテクストメモリ
70には、各コンテクスト(S)における予測値MPS(S)と
確率推定器の状態番号が記憶されている。算術符号器10
0では、MPSの領域幅が初期値の1/2未満になったとき
に、それが所定の幅になるまで2倍にする処理が行われ
る。これを正規化処理と呼ぶ。
【0042】この時に、コンテクストメモリの内容が更
新される。正規化処理は、推定がはずれた時には必ず発
生する。また、推定があたっていたときでも、数直線の
分割の結果として、MPSの領域幅が初期値の1/2未満に
なったときにも発生する。正規化処理のときに、レジス
タから左に掃き出されるビット系列が符号となる。
【0043】例えば、推定が連続的にはずれたような場
合には、情報源の画像の性質に適応するためにコンテク
ストメモリの70の内容が更新される。更新データは、確
率推定器90から出力され、セレクタ600を介してコンテ
クストメモリ70に書きこまれる。符号化の途中における
正規化処理のときは、メモリクリア信号316はオフして
いるので、セレクタ64は上側の入力(すなわち、更新デ
ータ)を選択する。
【0044】一方、コンテクストメモリをクリアする初
期化処理を行う場合には、メモリクリア信号316がオン
し(アクティブとなり)、セレクタ64の下側の入力が選
ばれて、コンテクストメモリ70に書き込まれる。
【0045】なお、初期化を行うか否かの判断は、より
上位の制御部(図示せず)から図2に示される制御部80
に伝えられるようになっている。
【0046】図3に、コンテクストメモリ72の構成が示
される。
【0047】図1の場合と同様に、コンテクストメモリ
72は4つのマット301〜304(RAM#1〜RAM#3)である。各
マットの容量はそれぞれ、1バイト(1ワード)×256
バイトである。
【0048】図2のセレクタ64を介して入力される更新
データ又は”0”は、入力ポート318およびデータバス3
19を介して各メモリマットに書き込まれる。また、各メ
モリマットから読み出されたMPS値と状態番号も、入出
力ポート318を介して出力される。
【0049】図1の制御部80から出力されるメモリクリ
ア信号316がオフのときは、セレクタ305は、入力とし
て、図2のコンテクスト生成器60から供給される10ビ
ットのコンテクストインデックス(S)を選択する。
【0050】10ビットのコンテクストインデックスのう
ち、下位2ビットがアドレスデコーダ307に供給され、マ
ット選択信号312〜315のどれかがオン状態(Hレベル)
となる。メモリクリア信号316はLレベルであるので、
Hレベルとなったマット選択信号(312〜315のいずれ
か)はOR回路308〜311のいずれかを介して、メモリマッ
ト301〜304に伝達され、これにより、マット301〜304
(RAM#0〜RAM#3)のうちのいずれか一つが選択される。
【0051】また、10ビットのコンテクストインデック
ス(S)のうちの上位8ビットは、選択されたマット(30
1〜304(RAM#0〜RAM#3)のいずれか)に対するアクセス
領域(1番地〜256番地)を指定するメモリアドレスとな
る。
【0052】このようにして通常動作の時は、メモリマ
ット(RAM#0〜RAM#3)のうちの1つがアクセスされ、デ
ータの更新(更新データのライト)あるいはMPS値およ
び状態番号の出力(メモリのリード)がなされる。
【0053】一方、一つのタイル(あるいは一つの画
像)の符号化が終了して、コンテクストメモリ72の内容
をクリアするときは、メモリクリア信号316がオン(H
レベル)となる。これにより、アドレス発生回路306が
起動し、初期化のための8ビットのメモリアドレス(1番
地〜256番地)を出力する。セレクタ305は、アドレス発
生回路306から発生する、この8ビットのアドレス信号を
選択する。
【0054】これに伴い、アドレスデコーダ307の2ビ
ットの入力は無くなるので、アドレスデコーダから出力
されるマット選択信号312〜315は、全てオフ(Lレベ
ル)となる。よって、メモリクリア信号316のLからH
の変化に伴い、OR回路308〜311の出力は、全てHレベル
となり、メモリマット301〜304(RAM#0〜RAM#3)が同時
に選択される。
【0055】そして、データバス319を介して、各メモ
リマットに1ワード(8ビット)単位で”0”が書き込
まれる。256回この動作を続けると、すべてのコンテク
スト情報がクリアされる。このようにして、従来に比べ
て、コンテクストメモリの初期化に要する時間が1/4と
なり、クリアを高速に実行できる。
【0056】このような算術符号装置を用いて、1画像
を複数のタイルに分割して、各タイル毎に符号化する際
の処理手順を図4に示す。
【0057】タイルの位置は左隅の座標で表すことにす
る。まず、最初のタイルを選ぶために座標を初期化する
(ステップ350)。次に、タイルの符号を独立にするた
め算術符号器の初期化し(ステップ351)、コンテクス
トメモリのクリアを行う(ステップ352)。
【0058】算術符号器の初期化(ステップ351)で
は、領域幅を表すレジスタと、その内部の代表点を示す
符号レジスタを初期化する。次に、タイル内部の画素を
順次符号化する(ステップ353)。
【0059】符号化が終わると、符号レジスタの内容を
吐き出す算術符号器の終了処理を行う(ステップ35
4)。以上の処理を、タイルの座標を更新しながら、1ペ
ージの画像の符号化が終了するまで繰り返す(ステップ
355,356)。
【0060】このようなタイル分割の符号化・復号化を
行うことが可能な画像処理装置(ファクシミリ装置)の
全体構成を図5に示す。
【0061】画像処理装置360は、スキャナ361と、ホス
トプロセッサ362と、符号/復号化回路(算術符号装
置)363と、符号メモリ364と、画像の回転等の処理を行
う画像処理回路365と、通信回線367を介して通信を行う
ためのモデム366と、プリンタ368とを具備する。
【0062】スキャナで読み取った画像を、プリントア
ウトする場合を想定する。読み取った画像をタイル毎に
符号化する場合には、以下のような動作が行われる。
【0063】すなわち、スキャナ361で読み込まれた画
像は、符号/復号化回路363で符号化され、符号メモリ3
64に順次、格納されていく(太い点線の矢印で示すルー
ト)。
【0064】これと並行して、符号メモリ364から符号
が順次、読み出され、符号/復号化回路363で復号化さ
れる(太い実線の矢印で示すルート)。復号化された
データは、画像処理回路365で、図6(b)に示すよう
な回転処理を施される(太い実線の矢印で示すルート
)。そして、プリンタ368に入力され(太い実線の矢
印で示すルート)、プリント出力が得られる。このよ
うに、タイル毎の符号化/復号化がスムーズに実行され
るため、タイミングの調整が容易となり、ページメモリ
(タイミング調整用のバッファメモリ)367は不要とな
る。
【0065】以上、本発明を算術符号・復号化を例にと
って説明したが、本発明はこれに限定されるものではな
く、学習による情報源への適応動作を行う、エントロピ
ー予測符号化・復号化に広く利用することができる。
【0066】また、上述の実施の形態では、算術符号化
装置について説明したが、算術復号化装置においても、
同様の符号化を行うため、本発明は算術復号化装置に
も、同様に適用できるものである。
【0067】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
コンテクストメモリのクリア処理が高速化され 、特
に、画像をタイル分割した場合にも高速処理が可能な算
術符号器復号器を構成することができる。本発明は算術
符号器によらず 、符号化の状態毎に情報源の性質を学
習するような符号器全般に適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a) 本発明の実施の形態1にかかる算術符
号化装置における、コンテクストメモリの構成を示すブ
ロック図 (b)一つのメモリマットの構成を説明するための図
【図2】本発明の実施の形態2にかかる算術符号化装置
の全体構成を示すブロック図
【図3】本発明の実施の形態2にかかる算術符号化装置
における、コンテクストメモリの具体的構成を示す図
【図4】本発明の算術符号化装置を用いた、タイル毎の
符号化の処理手順を示すフロー図
【図5】本発明の符号・復号化装置を搭載した画像処理
装置の構成を示すブロック図
【図6】(a) 画像のタイル分割の概念を説明するた
めの、入力画像を示す図 (b) 画像のタイル分割の概念を説明するための、出
力画像を示す図
【図7】算術符号器の概要を示すブロック図
【符号の説明】
10 アドレスバス 20 データバス 30a〜30d メモリマット(RAM#0〜3,メモリ領域) 40a〜40d オア回路 50 マット選択回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5B047 AA01 CB25 EA03 EA05 EB05 5C078 BA32 CA14 CA31 DA01 DA02 DB13 5J064 AA03 BB03 BB13 BC01 BC03 BC25 BD04 BD06 9A001 BZ03 EE04 HH27

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 既に符号化済みのシンボル系列の状態か
    ら符号化シンボルの生起確率を推定し、その推定情報を
    もとに符号化を行うと共に、符号・復号化のためのパラ
    メータを、情報源の画像の局所的性質に適合するように
    更新して動的適応化を実行する予測符号・復号化装置で
    あって、 前記符号・復号化のためのパラメータを格納するメモリ
    は、1回のアクセスで所定量のデータを書き込みするこ
    とができる第1のライトモードと、1回のアクセスで前
    記第1のモードよりも多い量のデータを書き込みするこ
    とができる第2のライトモードを具備し、動的適応化に
    よる更新データの書き込みの場合には前記第1のライト
    モードが選択され、前記初期化用のデータの書き込みが
    行われる場合には、前記第2のライトモードが選択され
    ることを特徴とする予測符号・復号化装置。
  2. 【請求項2】 既に符号化済みのシンボル系列の状態か
    ら符号化シンボルの生起確率を推定し、その推定情報を
    もとに符号化を行うと共に、符号・復号化のためのパラ
    メータを、情報源の画像の局所的性質に適合するように
    更新して動的適応化を実行する予測符号・復号化装置で
    あって前記符号・復号化のためのパラメータを格納する
    メモリは、複数の電気的に独立したメモリ領域からな
    り、符号・復号化動作を行っているときは、前記複数の
    電気的に独立したメモリ領域のうちのいずれか一つのみ
    が選択されて書き込みが可能となり、符号・復号化が終
    了して前記メモリを初期化する場合には、前記複数の電
    気的に独立したメモリ領域のすべてが選択されて、各メ
    モリ領域に並列に書き込みすることが可能となることを
    特徴とする予測符号・復号化装置。
  3. 【請求項3】 既に符号化済みのシンボル系列の状態
    (コンテクスト)から符号化シンボルの生起確率を推定
    し、その推定値とシンボルの予測値を符号器に供給して
    符号化する符号・復号化装置において、 コンテクストを生成するコンテクスト生成手段と、確率
    推定値を記憶する確率推定メモリと、コンテクスト毎に
    予測シンボルと前記確率推定メモリのアドレス情報を格
    納するコンテクストメモリと、算術符号化演算手段とを
    有し、前記コンテクストメモリを複数のメモリ領域に分
    割し、分割された複数のメモリ領域に対して並列にアク
    セスすることにより、各メモリ領域について同時に初期
    化処理を実行することを特徴とする算術符号・復号化装
    置。
  4. 【請求項4】 前記算術符号・復号化装置は、情報源の
    画像を複数のタイルに区分して、各タイル毎に符号・復
    号化を行うことを特徴とする請求項3記載の算術符号・
    復号化装置。
  5. 【請求項5】 請求項1または請求項2記載の予測符号
    ・復号化装置、あるいは、請求項3または請求項4記載
    の算術符号・復号化装置を具備することを特徴とする画
    像処理装置。
  6. 【請求項6】 一つの画像を複数のタイルに分割して、
    各タイル毎に算術符号・復号化を行う方法であって、 コンテクストメモリを複数の電気的に独立したメモリ領
    域で構成し、タイルの符号・復号化の途中で動的適応化
    の結果として発生する更新データは、前記複数のメモリ
    領域のいずれか一つに書き込み、また、一つのタイルの
    符号・復号化が終了する毎に、前記複数のメモリ領域の
    全部について並列に初期化データを書き込んで、コンテ
    クストメモリを初期化することを特徴とする算術符号・
    復号化方法。
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