JP2001292153A - スイッチングハブ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】トランキング機能を持たないスイッチングハブ
と組み合せて使用してもトランキング機能を利用できる
スイッチングハブを提供すること。 【解決手段】受信したイーサネット（登録商標）フレー
ムを宛先端末アドレス毎に異なるポートに転送し、且つ
送信元端末アドレスを仮想アドレスに書き換えるように
構成したことにある。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、スイッチングハブ
に関するものである。更に詳述すれば本発明は、トラン
キング機能を持たないスイッチングハブと接続しても、
トランキング機能が利用できるスイッチングハブに関す
るものである。

【０００２】

【従来の技術】図６は、スイッチングハブの基本動作説
明図である。１１０はスイッチングハブ、１６１〜１６
４は端末である。スイッチングハブ１１０は複数のポー
トを有する。図６では、例えば４つのポートを持つ場合
について示している。ポート１からポート４には、それ
ぞれ端末１６１から端末１６４が接続されている。スイ
ッチングハブ１１０は複数の端末間で１対１のデータ転
送を行なう通信機器であり、このデータ転送が基本動作
になっている。通常、スイッチングハブ１１０は内部に
各端末のアドレスと接続ポート番号を対応付けて登録し
たアドレステーブルを有している。

【０００３】図７は、イーサネットフレームの説明図で
ある。１２０はイーサネットフレーム、１３０は宛先端
末アドレス、１３１は送信元端末アドレスである。イー
サネットフレーム１２０は、イーサネットフレーム１２
０が流れる方向の先頭側に、宛先端末アドレス１３０と
送信元端末アドレス１３１を含んでいる。スイッチング
ハブ１１０は、受信したイーサネットフレーム１２０か
ら宛先端末アドレス１３０を読み出し、アドレステーブ
ルを参照することによりイーサネットフレーム１２０の
転送先ポートを決定する。

【０００４】図８は、スイッチングハブのイーサネット
フレーム転送説明図である。１５０はアドレステーブル
である。例えば、スイッチングハブ１１０のポート１に
アドレス＝Ａの端末１６１が、ポート２にアドレス＝Ｂ
の端末１６２がそれぞれ接続されており、スイッチング
ハブ１１０内部のアドレステーブル１５０には「アドレ
ス＝Ａとポート番号＝１」と「アドレス＝Ｂとポート番
号＝２」がそれぞれ対応付けて登録されているとする。
この時同図に示すように、スイッチングハブ１１０が端
末１６１から端末１６２宛てのイーサネットフレーム１
２０を受信すると、スイッチングハブ１１０はイーサネ
ットフレーム１２０から宛先端末アドレス＝Ｂを読み出
し、アドレステーブル１５０を参照する。アドレステー
ブル１５０には「アドレス＝Ｂとポート番号＝２」が対
応付けて登録されているから、スイッチングハブ１１０
はイーサネットフレーム１２０をポート２から外部に送
信する。

【０００５】図９は、２台のスイッチングハブを接続し
たネットワークシステムの接続構成図である。１１１は
２台目のスイッチングハブ、１９０はサーバである。ス
イッチングハブ１１０のポート１に端末１６１、ポート
２には端末１６２がそれぞれ接続されており、スイッチ
ングハブ１１１のポート２にサーバ１９０が接続されて
いるとする。また、２台のスイッチングハブはホート３
同士を線路ａで接続されているとする。

【０００６】各端末とスイッチングハブ間の線路、及び
２台のスイッチングハブ間を接続する線路ａの最大デー
タ伝送帯域は１００Ｍｂｉｔ／秒であり、サーバ１９０
とスイッチングハブ１１１問の最大データ伝送帯域は１
Ｇｂｉｔ／秒であるとする。

【０００７】この時、同図に示すように端末１６１とサ
ーバ１９０が１００Ｍｂｉｔ／秒の通信を行なうと、線
路ａは端末１６１とサーバ１９０間の通信データに占有
されてしまう。このため端末１６１とサーバ１９０間の
通信中は、端末１６２とサーバ１９０の通信は不可能で
ある。

【０００８】図１０は、２台のスイッチングハブで２ポ
ート間を同時に接続した場合の動作説明図である。１２
８はブロードキャストフレームである。図９で示した構
成に加えて、２台のスイッチングハブ１１０、１１１の
ポート４同士が線路ｂで接続されている。スイッチング
ハブ１１０は、ブロードキャストフレームと呼ばれる全
ポート宛てのフレームを受信した場合、受信ポート以外
の全てのポートにブロードキャストフレーム１２８を送
信する。このため、スイッチングハブ同士が２ポート間
で接続されている場合、図１０に示したようにブロード
キャストフレーム１２８がいつまでもスイッチングハブ
間でループしてしまう問題が生じる。従って、伝送帯域
を大きくするために単に２ポート間を同時に接続するよ
うな構成はできない。

【０００９】上述の問題を解決するために、トランキン
グ機能を持つスイッチングハブがある。トランキング機
能とは、スイッチングハブ間を複数の線路で接続するこ
とにより、論理的にスイッチングハブ間の伝送帯域を大
きくする機能である。

【００１０】図１１は、２台のトランキング機能付スイ
ッチングハブを接続したネットワークシステムの接続構
成図である。１７０、１７１はトランキング機能付スイ
ッチングハブである。２台のトランキング機能付スイッ
チングハブ１７０、１７１ののポート３及びポート４を
トランキングポート（トランキング機能を有するポー
ト）に設定した場合、ポート３同士を線路ａ、ポート４
同士を線路ｂでそれぞれ接続することにより、２台のス
イッチングハブ間の最大データ転送帯域は１００×２＝
２００Ｍｂｉｔ／秒となる。それぞれのスイッチングハ
ブは、もう一方のスイッチングハブ宛てのイーサネット
フレーム送信を線路ａと線路ｂに振り分けて行なう。従
って、同図に示すように端末１６１とサーバ１９０が線
路ａを介して通信を行なっている問に、端末１６２とサ
ーバ１９０が線路ｂを介して通信を行なうことが可能で
ある。

【００１１】図１２は、２台のトランキング機能付スイ
ッチングハブを接続したネットワークシステムにおいて
ブロードキャストフレームを受信した場合の動作説明図
である。トランキング機能付スイッチングハブ１７０
は、トランキングポートから受信したブロードキャスト
フレーム１２８を他のトランキングポートには転送しな
いため、ブロードキャストフレーム１２８のループ（図
１２の場合、トランキング機能付スイッチングハブ１７
０のポート３、ポート４、線路ｂ、トランキング機能付
スイッチイングハブ１７１のポート４、ポート３、線路
ａ、トランキング機能付スイッチングハブのポート３を
周回すること）は起こらない。

【００１２】

【発明が解決しようとする課題】従来のスイッチングハ
ブには、以下に示す問題点があった。

【００１３】スイッチングハブ問の接続にトランキング
機能を利用するためには、両方のスイッチングハブがト
ランキング機能を有する必要がある。トランキング機能
を利用したネットワークを構成するためには、新たにト
ランキング機能付スイッチングハブを２台以上購入する
必要があり、ネットワークがコスト高になる。

【００１４】従って本発明の目的は、前記した従来技術
の欠点を解消し、トランキング機能を持たないスイッチ
ングハブと組み合せて使用してもトランキング機能を利
用できるスイッチングハブを提供することにある。

【００１５】

【課題を解決するための手段】本発明は上記の目的を実
現するため、受信したイーサネットフレームを宛先端末
アドレス毎に異なるポートに転送し且つ送信元端末アド
レスを仮想アドレスに書き換えるように構成した。

【００１６】仮想アドレスは、トランキング機能を有す
るポートの数だけ設けた。

【００１７】

【発明の実施の形態】発明の実施の形態を以下、図面に
基づいて詳述する。

【００１８】図１は、本発明のスイッチングハブの一実
施例に関わり、本発明のスイッチングハブと従来のスイ
ッチングハブを用いたネットワークシステムの接続構成
図である。１０は従来のスイッチングハブ、２０〜２３
はイーサネットフレーム、６１、６２は端末、８０は本
発明のスイッチングハブ、９０はサーバである。

【００１９】端末６１はスイッチングハブ１０のポート
１に接続されアドレス＝Ａに、端末６２はスイッチング
ハブ１０のポート２に接続されアドレス＝Ｂに、サーバ
９０はスイッチングハブ８０のポート２に接続されアド
レス＝Ｃに設定されているものとする。

【００２０】スイッチングハブ８０はトランキングポー
ト数だけの仮想アドレスを有する。本構成では、ポート
３及びポート４をトランキングポー卜に設定するため、
アドレ＝Ｄとアドレス＝Ｅの仮想アドレスを有してい
る。従来のスイッチングハブ１０はトランキング機能を
持っていない装置である。

【００２１】２台のスイッチングハブはボート３同士を
線路ａで、ポート４同士を線路ｂでそれぞれ接続されて
いるとする。各端末とスイッチングハブ間の線路、及び
２台のスイッチングハブ問を接続する線路ａ、線路ｂの
最大データ伝送帯域は１００Ｍｂｉｔ／秒であり、サー
バ９０とスイッチングハブ８０間の最大データ伝送帯域
は１Ｇｂｉｔ／秒であるとする。

【００２２】スイッチングハブ８０内部のアドレステー
ブルには、端末の接続ポートがトランキングポートか否
かに応じて以下のようなアドレス登録がなされる。接続
ポートがトランキングポートでない場合、端末のアドレ
スとポート番号だけが対応付けて登録される。接続ポー
トがトランキングポートの場合は、端末のアドレスとポ
ート番号に加えて、送信元アドレスを書き換える仮想ア
ドレスが登録される。

【００２３】例えば、同図に示すようにトランキングポ
ートの先に接続されたアドレス＝Ａの端末６１は、「宛
先端末アドレス＝Ａ、送信元端末アドレス＝Ｃ、仮想ア
ドレス＝Ｄ、接続ポート＝３」として登録される。スイ
ッチングハブ８０が、サーバ９０から端末６１宛てのイ
ーサネットフレーム２０を受信すると、スイッチングハ
ブ８０はイーサネットフレーム２０から宛先端末アドレ
ス＝Ａと、送信元端末アドレス＝Ｃを読み出し、アドレ
ステーブルを参照する。アドレステーブルには「宛先端
末アドレス＝Ａ、送信元端末アドレス＝Ｃ、仮想アドレ
ス＝Ｄ、接続ポート＝３」が対応付けて登録されている
から、スイッチングハブ８０はイーサネットフレーム２
０の送信元端末アドレスをＣからＤに書き換え、イーサ
ネットフレーム２２としてポート３から外部に送信す
る。

【００２４】同様に、スイッチングハブ８０がサーバ９
０から端末６２宛てのイーサネットフレーム２１を受信
すると、スイッチングハブ８０はイーサネットフレーム
２１から宛先端末アドレス＝Ｂと、送信元端末アドレス
＝Ｃを読み出し、アドレステーブルを参照する。アドレ
ステーブルには、「宛先端末アドレス＝Ｂ、送信元端末
アドレス＝Ｃ、仮想アドレス＝Ｅ、接続ポート４」が対
応付けて登録されているから、スイッチングハブ８０は
イーサネットフレーム２１の送信元端末アドレスをＣか
らＥに書き換え、イーサネットフレーム２３としてポー
ト４から外部に送信する。

【００２５】図２は、上記の手続きを採用した時に、従
来のスイッチングハブから本発明のスイッチイングハブ
を見た場合の仮想的な接続状況説明図である。スイッチ
ングハブ１０からは仮想アドレス＝Ｄのサーバがポート
３に、仮想アドレス＝Ｅのサーバがポート４にそれぞれ
接続しているように見える。

【００２６】図３は、図１の構成で端末６１がサーバ９
０にイーサネットフレームを送信した場合の動作説明図
である。２４から２７はイーサネットフレームである。
端末６１はサーバ９０のアドレスを「アドレス＝Ｄ」と
認識しているため、宛先端末アドレス＝Ｄとしてスイッ
チングハブ１０にイーサネットフレーム２４を送信す
る。スイッチングハブ１０内部のアドレステーブルに
は、「アドレス＝Ｄとポート番号＝３」が対応付けて登
録されているため、スイッチングハブ１０はイーサネッ
トフレーム２４をポート３から外部に送信する。スイッ
チングハブ８０はイーサネットフレーム２４を受信する
と、イーサネットフレームから宛先端末アドレス＝Ｄを
読み出し、これをサーバ本来のアドレス＝Ｃに書き換え
て、イーサネットフレーム２６としてポート２からサー
バ９０に送信する。

【００２７】同様に、端末６２がサーバ９０にイーサネ
ットフレームを送信する場合、端末６２はサーバ９０の
アドレスを「アドレス＝Ｅ」と認識しているため、宛先
端末アドレス＝Ｅとしてスイッチングハブ１０にイーサ
ネットフレーム２５を送信する。スイッチングハブ１０
内部のアドレステーブルには、「アドレス＝Ｅとポート
番号＝４」が対応付けて登録されているため、スイッチ
ングハブ１０はイーサネットフレーム２５をポート４か
ら外部に送信する。スイッチングハブ８０はイーサネッ
トフレーム２５を受信すると、イーサネットフレームか
ら宛先端末アドレス＝Ｅを読み出し、これをサーバ本来
のアドレス＝Ｃに書き換えて、イーサネットフレーム２
７としてポート２からサーバ９０に送信する。従って、
同図に示すように、端末６１とサーバ９０が線路ａを介
して送信を行なっている問に、端末６２とサーバ９０が
線路ｂを介して通信を行なうことが可能である。

【００２８】図４は、本発明のスイッチングハブが従来
のスイッチングハブにブロードキャストフレームを送信
した場合の動作説明図である。２８はブロードキャスト
フレームである。スイッチングハブ８０はポート３だけ
からブロードキャストフレーム２８を送信する。スイッ
チングハブ１０は受信したブロードキャストフレーム２
８をポート４からスイッチングハブ８０に送り返すが、
スイッチングハブ８０はポート４で受信したプロードキ
ャストフレーム２８を破棄する。つまり、トランキング
機能を持つスイッチングハブは、トランキングポートか
ら受信したブロードキャストフレームを他のトランキン
グポートに転送しない。従って、ブロードキャストフレ
ーム２８のループは起こらない。

【００２９】図５は、従来のスイッチングハブが本発明
のスイッチングハブにブロードキャストフレームを送信
した場合の動作説明図である。スイッチングハブ１０は
ポート３とポート４の両方からブロードキャストフレー
ム２８を送信する。スイッチングハブ８０はポート３か
ら受信したブロードキャストフレームだけを他のポート
に転送し、ポート４から受信したプロードキャストフレ
ーム２８は破棄する。従って、ブロードキャストフレー
ム２８のループは起こらない。

【００３０】

【発明の効果】本発明のスイッチングハブは、受信した
イーサネットフレームを宛先端末アドレス毎に異なるポ
ートに転送し且つ送信元端末アドレスを仮想アドレスに
書き換えるように構成したので、トランキング機能を持
たないスイッチングハブと組み合せて使用してもトラン
キング機能を利用でき、更にスイッチングハブ間を複数
の線路で接続できるため伝送帯域を大きくすることが可
能である。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明のスイッチングハブの一実施例に関わ
り、本発明のスイッチングハブと従来のスイッチングハ
ブを用いたネットワークシステムの接続構成図である。

【図２】図１の構成で、従来のスイッチングハブから本
発明のスイッチイングハブを見た場合の仮想的な接続状
況説明図である。

【図３】図１の構成で、端末がサーバにイーサネットフ
レームを送信した場合の動作説明図である。

【図４】図１の構成で、本発明のスイッチングハブが従
来のスイッチングハブにブロードキャストフレームを送
信した場合の動作説明図である。

【図５】図１の構成で、従来のスイッチングハブが本発
明のスイッチングハブにブロードキャストフレームを送
信した場合の動作説明図である。

【図６】スイッチングハブの基本動作説明図である。

【図７】イーサネットフレームの説明図である。

【図８】スイッチングハブのイーサネットフレーム転送
説明図である。

【図９】２台のスイッチングハブを接続した、ネットワ
ークシステムの接続構成図である。

【図１０】２台のスイッチングハブで２ポート間を同時
に接続した場合の動作説明図である。

【図１１】２台のトランキング機能付スイッチングハブ
を接続したネットワークシステムの接続構成図である。

【図１２】２台のトランキング機能付スイッチングハブ
を接続したネットワークシステムにおいてブロードキャ
ストフレームを受信した場合の動作説明図である。

【符号の説明】

１０ 従来のスイッチングハブ ２０〜２７ イーサネットフレーム ２８ ブロードキャストフレーム ６１、６２ 端末 ８０ 本発明のスイッチングハブ ９０ サーバ １１０、１１１ スイッチングハブ １２０、１２１ イーサネットフレーム １２８ ブロードキャストフレーム １３０ 宛先端末アドレス １３１ 送信元端末アドレス １５０ アドレステーブル １６１〜１６４ 端末 １７０、１７１ トランキング機能付スイッチングハブ １９０ サーバ

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】受信したイーサネットフレームを宛先端末
   アドレス毎に異なるポートに転送し、且つ送信元端末ア
   ドレスを仮想アドレスに書き換えるように構成して成る
   ことを特徴とするスイッチングハブ。
2. 【請求項２】仮想アドレスは、トランキング機能を有す
   るポートの数だけ設けて成ることを特徴とする請求項１
   記載のスイッチングハブ。