JP2001291152A - オープンｐｏｓ自動販売機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 この発明は、自動販売機内部の装置類全て
を、パソコンと双方向通信ができるようにし、内蔵した
小型のパソコンにより、自動販売機の全ての制御を行う
もので、ハードウェアの仕様変更の多くを、内蔵パソコ
ンのプログラム変更で実現可能とし、ＰＯＳ（Ｐｏｉｎ
ｔＯｆＳａｌｅｓ）機能をはじめ、様々な付加価値を自
動販売機に与えるものである。 【解決手段】 硬貨選別装置、紙幣選別装置、クレジッ
トカード認識装置、プリペイドカード選別装置、暗証番
号入力装置、蛍光灯装置、電源装置、商品選択パネル装
置、商品冷却装置または電子レンジ等の過熱調理装置、
自動販売機開閉用の鍵装置、商品格納装置、犯罪防止の
為の各種センサーやカメラ、販売商品の広告表示パネル
（液晶ディスプレイ等）、等の全ての装置を、パソコン
から直接制御可能とし、自動販売機内に内蔵可能な小型
のパソコンから制御を行う。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、自動販売機内の装
置類の制御全てを、内蔵した自動販売機専用のパソコン
で行い、自動販売機の仕様変更にかかる経費削減、管理
運用業務の効率化をはじめ、自動販売機に関わる全ての
業務の効率化を図る為の装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来の自動販売機は、内部の装置類を制
御する為に、自動販売機の製造メーカー独自の技術を用
いてきた。この為、自動販売機を購入・運用したユーザ
ーは、自動販売機の情報を利用する為には、自動販売機
の専門知識を必要とした。また、自動販売機を製造する
メーカーは、ユーザーからの詳細な要望に答える為に
は、自動販売機のハードウェアの仕様変更が必要となる
為、かりに莫大な費用をかけて仕様変更しても、ユーザ
ーは自動販売機の買い替えや、部品交換等の措置を行う
必要があった。

【０００３】この事は、自動販売機製造メーカーにとっ
ても、ユーザーにとっても、ひいては自動販売機で商品
を購入する顧客にとっても大変不利益な事である。

【０００４】日常の業務の中では、毎日ルートサービス
カーにより巡回を行い、自動販売機を開き、もし商品・
つり銭が少なくなっていれば充填するという非効率的な
作業を人の手によって行っている。

【０００５】また、近年偽造５００円硬貨による被害が
増大したため、５００円硬貨の受付を中止する必要があ
ったが、既存の自動販売機では一台一台の自動販売機に
手作業による手当てが必要であった。再度５００円硬貨
を利用可能とするには、全ての自動販売機にもう一度同
じ作業を繰り返さなければならないのは言うまでもな
い。

【０００６】そういった犯罪に関連する事の他にも、近
年地球温暖化の対策として、国内においても自動販売機
の省電力化が急務とされ、各自動販売機製造メーカー
は、エコベンダーを製造し、自動販売機ユーザー各社
は、既に設置されている自動販売機の入れ替えを現在も
実施するなど、環境面への配慮を必要とされる場合もあ
る。

【０００７】さらに例を挙げると、商品の広告を貼りつ
けたり、購買者にアンケートを取るために自動販売機に
アンケートはがきを取りつけている場合があるが、この
ような販売促進の為の企業努力も、全て手作業が基本と
なっている。

【０００８】また、自動販売機で何らかのトラブルがあ
った場合、自動販売機に手書きで書かれた連絡先に、お
客様から電話をかけて頂くしかない。このように自動販
売機製造メーカーおよび自動販売機管理者は、お客様と
のコミニュケーション作りにも最大の努力をしている
が、満足の行く結果を出せていないのが現状である。

【０００９】本発明は、自動販売機を取り巻く様々な環
境のもと、自動販売機製造メーカーおよび自動販売機ユ
ーザーが負担しているハードウェア変更に関連する費用
を、大幅に押さえる事を課題とし、かつ自動販売機によ
る商品販売のより一層の促進を図る為のものである。

【００１０】

【発明が解決しようとしている課題】従来の技術では、
自動販売機のどんな些細な仕様変更を行う場合でも、ハ
ードウェアの変更が必要であった為、一台一台の自動販
売機に対して、全て手作業で行う必要があり、その都度
莫大な費用がかかっていた事と、大きな仕様変更の場合
は、自動販売機の買替が必要となる為、さらに莫大な費
用の負担が必要となっていた。

【００１１】前述の課題を解決する為に、本発明では自
動販売機に内蔵されている全ての装置を直接パソコンで
制御する事により、硬貨選別装置など今まで一定量の情
報を自動販売機制御装置へ伝達するだけであった装置
を、逆にパソコン側からの指示により動作させ、多くの
ハードウェアの仕様変更を、内蔵パソコンのプログラム
変更だけで対応できるようにし、自動販売機の製造・運
用にかかる費用の削減を課題とするものである。

【００１２】それに加え、自動販売機がパソコンという
オープンな規格を有する事により、自動販売機を一つの
情報端末機器として手軽に取り扱う事を可能とするもの
である。

【００１３】

【問題を解決する為の手段】自動販売機に内蔵された各
種装置と、内蔵パソコンが一般的なパソコンと同じ通信
規格で通信を可能とし、自動販売機と外部の通信は、内
蔵パソコンを通じ、現在パソコンで使用されている全て
の通信方式の中から任意の方式を自由に選択する事がで
きる。図１を元にその構成を説明する。

【００１４】ａ．硬貨選別（または認識）装置（図１の
１） 硬貨が投入された場合、どの硬貨が投入されたかを内蔵
パソコンに送信。その投入硬貨に対し、内蔵パソコンか
ら受入れまたは拒否の指示が返されるので、硬貨選別装
置は返された指示に応じて投入硬貨の処理を行う。

【００１５】ｂ．紙幣選別（または認識）装置（図１の
１） 前述ａ．と同様に紙幣の処理を行う。

【００１６】ｃ．クレジットカード認識（または読み取
り）装置（図１の２） クレジットカードを認識すると、まずそのカードの情報
を内蔵パソコンに送信。投入されたカードに対し、内蔵
パソコンから利用可能または不可の指示が返されるの
で、クレジットカード認識装置は返された指示に応じて
投入カードの処理を行う。

【００１７】ｄ．プリペイドカード認識（または読み取
り）装置（図１の２） 前述ｃ．と同様にプリペイドカードの処理を行う。

【００１８】ｅ．暗証番号認識装置（図１の２） 内蔵パソコンから暗証番号受付指示があった場合に、入
力待ち状態となる。暗証番号入力後、決定されたら入力
された暗証番号を内蔵パソコンに送信する。

【００１９】ｆ．蛍光灯装置（図１の３） 蛍光灯のスイッチ切替信号を受け取り、点灯または消灯
の処理を行う。

【００２０】ｇ．電源装置（図１の４） 電源供給指示を受取り、供給または停止の処理を行う。

【００２１】ｈ．商品選択パネル装置（図１の５） 押された商品の情報を内蔵パソコンに送信する。商品選
択ボタンの有効または無効の指示を受取り、その処理を
行う。

【００２２】ｉ．商品冷却装置または電子レンジ等の過
熱調理装置（図１の６） 商品の調理情報等（温度、残り時間等）を内蔵パソコン
に送信。内蔵パソコンから、商品の温度目標値等の情報
を受け取り処理する。

【００２３】ｊ．自動販売機開閉用の鍵装置（図１の
７） 鍵のロック状況を内蔵パソコンに送信する。また、鍵を
挿入された時点で、内蔵パソコンにロック解除の許可を
問合せ、不許可であればロックの解除は行わない。

【００２４】ｋ．商品格納装置（図１の８） 充填された商品の数と、投出した商品の数をカウント
し、内臓パソコンに送信する。商品が無くなったら品切
れの情報を内臓パソコンに送信する。

【００２５】ｌ．犯罪防止の為の各種センサーやカメラ
（図１の９） 各種センサーとしては、自動販売機の傾きを検知する水
平度センサーや衝撃センサー等が上げられる。これらの
センサーは常に内蔵パソコンに状態を送信する。カメラ
等の映像装置は、映像情報を内蔵パソコンに送信する。

【００２６】ｍ．販売商品の広告表示パネル（液晶ディ
スプレイ等）（図１の１０） 一般的に自動販売機に貼りつけられている広告の変わり
に、内蔵パソコンから受け取った映像を表示する。

【００２７】ｎ．その他自動販売機に内蔵される装置類 その他にも自動販売機に内蔵される装置があるが、全て
前述の装置同様に、内蔵パソコンと相互通信可能な図１
の１１のようなインターフェースを備えるものとする。

【００２８】ｏ．内蔵パソコン（図１の１２） 内蔵パソコンは、自動販売機の全ての装置と接続され、
常に全ての装置からの情報を受け取ったり、指示を送信
できる状態にある。電源系統も独立させ、常時稼動して
いる。自動販売機を制御するＯＳおよびプログラムは、
ＥＰＲＯＭに格納し後でプログラムの変更が合った場合
にもいつでも変更ができる。図１の１３の外部インター
フェースは、外部のパソコンと自動販売機を接続する為
のインターフェースで、パソコンで可能な通信方式であ
れば、任意の方式を選択する事ができる。

【００２９】

【発明の実施の形態】次に本発明の実施の形態を図を元
に述べると、図１の１〜図１の１０までの装置には、全
てパソコンと同一規格のインターフェースである図１の
１１が取りつけられている。このインターフェースを通
じ、全ての装置は内蔵パソコンである図１の１２に接続
されている。内蔵パソコン（図１の１２）は外部インタ
ーフェースを通じ、遠隔地の他のパソコンとの通信を行
う事ができる。（この際には、市販されているパソコン
用のモデム等の通信機器を接続する必要がある）

【００３０】内蔵パソコンは、全ての装置を常時監視状
態に置き、つり銭切れや商品の品切れ情報、故障情報な
ど、必要に応じて外部インターフェースを通じ、管理用
の他のパソコンへ状況を通知する。このような自動販売
機の管理方法は、自動販売機ユーザーの細かい要望に応
じて、プログラムの変更を行う事で対応する。プログラ
ムの変更は、外部インターフェース及び一般電話回線を
通じ、手作業なしの変更を行う事が出来る。

【００３１】このように本発明の実施の形態としては、
これまでは専用のハードウェアを用い、大変時間のかか
っていた事が、パソコンを用いる事で大幅に手軽＝低コ
ストで実施することができる。

【００３２】

【発明の効果】発明の効果としては次の事が挙げられ
る。 （ａ）ハードウェアの仕様変更の削減 自動販売機に対する要望を取り入れる場合に、よほどの
多きな仕様変更を除き、プログラムの修正で対応がで
き、コストを削減できる。

【００３３】（ｂ）制御プログラムの開発が容易 プログラムは市販されているパソコン上で開発すること
が出来るので、パソコン用に市販されている数多くの資
産をそのまま利用する事ができる。また、パソコン用に
開発された新しい技術もそのまま本発明を適用した自動
販売機に搭載する事も容易に可能となる。

【００３４】（ｃ）仕様変更への柔軟な対応が可能 電子マネーによる自動販売機決済を可能とするような仕
様変更があった場合、カード認識装置を内蔵パソコンで
制御可能である為、犯罪防止の為の措置として、紛失さ
れたカードの即時使用停止等の処理を、内蔵プログラム
を変更するだけで即座に実施する事ができる。また、そ
ういった自動販売機の多用化に伴い、決済時のトラブル
にも現在のエレベーターに搭載されているような、サー
ビスセンターとの即時通話機能なども安価に実現する事
が可能である。

【００３５】（ｄ）万全のセキュリティ（安全性）を容
易に構築可能 クレジットカード決済等を可能とする為には、セキュリ
ティが万全である事が必要であるが、これもパソコンで
開発された様々なセキュリティシステムを、そのまま導
入する事ができる。

【００３６】（ｃ）運用コストの大幅な削減が可能 今までは、自動販売機のつり銭・商品の在庫の情報は、
自動販売機を開いて確認するか、専用のシステムで遠隔
管理をしていたとしても、通信コストをかけ、接続して
みなければ状況を把握する事が不可能であったが、本発
明により自動販売機自身がその判断を常時行い、必要で
あれば管理センター等のパソコンへ自発的かつ自動的に
通知する為、運用コストの大幅な削減が見込める。

【００３７】このように、本発明により、これまでハー
ドウェアに組み込んでいた制御機能を、内蔵パソコンへ
移行する事により、多くの仕様変更を内蔵パソコンのプ
ログラム変更により対応できるばかりでなく、今後も急
速に変化し続けるパソコン市場の技術革新を、そのまま
自動販売機の技術革新に流用することが可能となる事
は、今後の自動販売機に関連する企業や商店または管理
受託企業にとって、莫大な費用の削減に繋がると思われ
る。

【００３８】

【図面の簡単な説明】

【図１】 オープン自動販売機全体図

【符号の説明】

１ 硬貨・紙幣投入口 ２ クレジットカード・プリペイドカード認識装置およ
び暗証番号認識装置 ３ 蛍光灯装置 ４ 電源装置 ５ 商品選択パネル装置 ６ 商品冷却装置または電子レンジ等の過熱調理装置 ７ 自動販売機開閉用の鍵装置 ８ 商品格納装置 ９ 犯罪防止の為の各種センサーやカメラ １０ 販売商品の広告表示パネル（液晶ディスプレイ
等） １１ 装置と内蔵パソコンを接続するインターフェース
部 １２ 内蔵パソコン本体 １３ 自動販売機と外部を接続するインターフェース

─────────────────────────────────────────────────────

【手続補正書】

【提出日】平成１２年６月１６日（２０００．６．１
６）

【手続補正１】

【補正対象書類名】図面

【補正対象項目名】全図

【補正方法】追加

【補正内容】

【図１】

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】パソコンと接続可能で、双方向の通信によ
   りパソコンからの命令で制御する事ができるようにし
   た、以下の自動販売機用装置。 （ａ） 硬貨選別（または認識）装置 （ｂ） 紙幣選別（または認識）装置 （ｃ） クレジットカード認識（または読み取り）装置 （ｄ） プリペイドカード認識（または読み取り）装置 （ｅ） 暗証番号入力装置 （ｆ） 蛍光灯装置 （ｇ） 電源装置 （ｈ） 商品選択パネル装置 （ｉ） 商品冷却装置または電子レンジ等の加熱調理装
   置 （ｊ） 自動販売機開閉用の鍵装置 （ｋ） 商品格納装置 （ｌ） 犯罪防止の為の各種センサーやカメラ （ｍ） 販売商品の広告表示パネル（液晶ディスプレイ
   等） （ｎ） その他自動販売機に内蔵される装置類
2. 【請求項２】「請求項１」で挙げた自動販売機内の装置
   を制御する為のパソコン本体。パソコンのＯＳ（Ｏｐｅ
   ｒａｔｉｎｇＳｙｓｔｅｍ）等は全て書き換え可能なＥ
   ＰＲＯＭ（書換可能なＲＯＭ（ＲｅａｄＯｎｌｙＭｅｍ
   ｏｒｙ））に格納し、自動販売機の制御や、ＰＯＳ（Ｐ
   ｏｉｎｔＯｆＳａｌｅｓ）機能、外部へデータを公開す
   るために必要なプログラムを搭載し、パソコンのインタ
   ーフェースを備える。