JP2001289717A - コンクリート構造物の存在応力の計測方法 - Google Patents

コンクリート構造物の存在応力の計測方法

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JP2001289717A
JP2001289717A JP2000108562A JP2000108562A JP2001289717A JP 2001289717 A JP2001289717 A JP 2001289717A JP 2000108562 A JP2000108562 A JP 2000108562A JP 2000108562 A JP2000108562 A JP 2000108562A JP 2001289717 A JP2001289717 A JP 2001289717A
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stress
concrete structure
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existing
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JP2000108562A
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English (en)
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Haruyuki Nanba
治之 難波
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Shimizu Construction Co Ltd
Shimizu Corp
Original Assignee
Shimizu Construction Co Ltd
Shimizu Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 破壊を最小限とすることができ、なおかつ、
精度の高い計測が可能なコンクリート構造物の存在応力
の計測方法を提供する。 【解決手段】 コンクリート構造物1のうち、応力計測
対象位置の一定領域をコア2として採取し、コア2にお
ける採取前後の歪み変化を検出し、歪み変化に基づいて
存在応力を評価する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、コンクリート構造
物において、実際に受けている荷重により生じている応
力を計測するための方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】この種の方法としては、表面波等を用い
て非破壊により推定する方法や、コンクリート構造物に
一部スリットを設けることにより、存在応力を部分的に
解放して計測を行う破壊を伴う方法が知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
非破壊による計測方法は、その精度に限界があった。一
方、破壊を伴う計測方法は、評価値に対する信頼性は高
いが、構造物に損傷を与えるという欠点があった。
【0004】また、このような破壊を伴う計測方法を用
いたとしても、均質な鋼材とは異なり、骨材が混ざり、
しかもクラックを発生しやすいコンクリートでは、精度
の高い計測が困難であった。また、このような計測方法
は、破壊を伴う場合のデメリットから、必ずしも実用的
でないことがあった。
【0005】本発明は、このような事情に鑑みなされた
ものであり、破壊を最小限とすることができ、なおか
つ、精度の高い計測が可能なコンクリート構造物の存在
応力の計測方法を提供することを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明においては以下の手段を採用した。すなわち、
請求項1記載の発明は、コンクリート構造物に実際に生
じている応力を計測するための方法であって、前記コン
クリート構造物のうち、応力計測対象位置の一定領域を
コアとして採取し、該コアにおける採取前後の歪み変化
を検出し、該歪み変化に基づいて前記応力を評価するこ
とを特徴としている。
【0007】この場合、コア抜きした後検出される歪み
の変化がすなわち解放歪みとなり、その正負を逆転した
ものが、もとの構造物における存在応力に対応する歪み
となる。
【0008】請求項2記載の発明は、請求項1記載のコ
ンクリート構造物の存在応力の計測方法であって、採取
した前記コアがクラックを有する場合には、前記コアに
圧縮荷重を作用させて前記クラックを閉じさせるととも
に、そのときの歪みを用いて前記歪み変化を検出するこ
とを特徴としている。
【0009】これにより、クラックが存在しない場合の
正味の応力を評価することができる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施の形態を、
図面に基づいて説明する。なお、以下に説明する実施の
形態は、既存のコンクリート構造物からコア抜きして圧
縮試験用供試体を採取する機会を利用して、コア抜き前
とコア抜き後のコアの歪み変化を計測し、その結果から
当該部のコンクリートの存在応力を評価する方法に関す
るものである。
【0011】これには、まず、図1に示すように、存在
応力の評価対象のコンクリート構造物1のうち、コア2
の採取対象位置Lの表面に歪み計測ゲージ3を貼付す
る。ここで、コア2の採取対象位置Lとしては、コンク
リート構造物1において応力を計測したい箇所(応力計
測対象位置)が選択される。
【0012】また、歪み計測ゲージ3には、例えば、ス
トレインゲージ、パイゲージ、光弾性材料、磁歪材、ピ
エゾ材などが用いられる。またこの場合、図1中に示す
ように、歪み計測ゲージ3をコア2の直径に近い領域を
カバーするように貼付する。
【0013】次に、コア2をコンクリート構造物1から
採取する。そして、コア2採取後に、歪み計測ゲージ3
を用いて、コア2における採取前後の歪み変化を計測す
る。ここで得られた歪み変化は、コア2の解放歪みであ
り、その正負を逆転することによって、コア2の採取対
象位置Lにおける存在応力に対応した歪みを得ることが
できる。
【0014】さらに、コア2を用いてコンクリート圧縮
試験を行い、これにより、コア2における応力−歪みの
対応関係を調べ、その結果と、上述のようにして得られ
た歪み値とから、コア2の採取対象位置Lにおける存在
応力を評価する。
【0015】なお、コア2の採取対象位置Lにおける存
在応力が引張応力である場合には、採取対象位置Lにク
ラックが存在することが考えられ、コア2採取後におい
てもクラックが閉じず、適正な計測ができないことが予
想される。このような場合においては、採取したコア2
の外周面に対して、コア2の軸方向と直交する方向に圧
縮荷重を作用させてクラックを閉じさせ、この場合の歪
み変化に基づき、存在応力を評価するようにする。これ
により、クラックが存在しない場合の正味の存在応力を
評価することができる。
【0016】図2は、このような場合に作用させる圧縮
荷重P(縦軸)と検出される歪みε(横軸)との関係を
示すグラフである。圧縮荷重Pをコア2に作用させた場
合、クラックが閉じる前には、コア2は塑性的に変形
し、さらに、クラックが閉じた後には、コア2は弾性的
に変形すると考えられ、したがって、クラックが閉じる
前後で、圧縮荷重Pに対する歪みεの変化率(すなわ
ち、図2のグラフの傾き)が変化することが予想され
る。そこで、ここでは、圧縮荷重Pに対する歪みεの変
化率が減少した場合(図2中におけるA点)において、
クラックが閉じたものと見なすこととする。
【0017】以上述べたコンクリート構造物1の存在応
力の計測方法においては、コンクリート構造物1のう
ち、応力計測対象位置の一定領域をコア2として採取
し、コア2における採取前後の歪み変化を検出するとと
もに、この歪み変化に基づいてコア2の採取対象位置L
における存在応力を評価するようにしたため、容易に元
の構造物における存在応力を検出することができる。特
にこの場合、コンクリート構造物1からコンクリート圧
縮試験用供試体を採取する機会を利用して存在応力を計
測することができるため、存在応力の評価のために構造
物に新たな損傷を加えることが無く、最小限の破壊によ
り、精度の高い存在応力の計測を実現することができ
る。
【0018】なお、この場合、コンクリート圧縮試験
は、採取したコアの円柱軸方向に加力して試験を行うも
のであり、上述のような存在応力の評価は、それと直交
方向の歪みを求めるものであるから、相互に干渉はな
く、一つの試験体を二つの目的に共用することが可能で
ある。
【0019】また、上述のコンクリート構造物1の存在
応力の計測方法においては、採取したコア2がクラック
を有すると考えられる場合に、コア2に圧縮荷重を作用
させてクラックを閉じさせるとともに、その際の歪み変
化を用いて存在応力を評価することとしたため、クラッ
クが存在しない場合の正味の存在応力を評価することが
でき、特に、存在応力が引張応力であると考えられる場
合に、精度の高い計測が可能となる。
【0020】なお、上記実施の形態において用いられる
歪み計測ゲージ3としては、コア2のうち一定面積(あ
るいは長さ)をある程度広くカバーでき、その領域の平
均的な歪みを評価できる形式のゲージを用いた方が、骨
材などによる不均質性の影響を平均化することができ、
よい結果が得られる。
【0021】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1に係る発
明においては、コンクリート構造物のうち、応力計測対
象位置の一定領域をコアとして採取し、このコアにおけ
る採取前後の歪み変化を検出するとともに、この歪み変
化に基づいて元の構造物の存在応力を評価するようにし
たため、高精度かつ容易に存在応力の検出が可能とな
る。特にこの場合、コンクリート構造物からコンクリー
ト圧縮試験用供試体を採取する機会を利用して存在応力
を計測することができるため、存在応力の評価のために
構造物に新たな損傷を加えることが無く、最小限の破壊
により、存在応力の計測を実現することができる。
【0022】請求項2に係る発明においては、採取した
コアがクラックを有する場合に、コアに圧縮荷重を作用
させてクラックを閉じさせるとともに、その際の歪み変
化を用いて存在応力を評価することとしたため、クラッ
クが存在しない場合の正味の存在応力を評価することが
でき、特に、存在応力が引張応力であると考えられる場
合に、精度の高い計測が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1 】 本発明によるコンクリート構造物の存在応
力の計測方法を行う際の一工程を模式的に示すコンクリ
ート構造物の部分斜視図である。
【図2 】 採取したコアの外周面に圧縮荷重を作用さ
せてコアの内部に存在するクラックを閉じさせた場合に
おける圧縮荷重P(縦軸)と歪みε(横軸)との関係を
示すグラフである。
【符号の説明】
1 コンクリート構造物 2 コア 3 歪み計測ゲージ

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コンクリート構造物に実際に生じている
    応力を計測するための方法であって、 前記コンクリート構造物のうち、応力計測対象位置の一
    定領域をコアとして採取し、該コアにおける採取前後の
    歪み変化を検出し、該歪み変化に基づいて前記応力を評
    価することを特徴とするコンクリート構造物の存在応力
    の計測方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のコンクリート構造物の存
    在応力の計測方法であって、 採取した前記コアがクラックを有する場合には、前記コ
    アに圧縮荷重を作用させて前記クラックを閉じさせると
    ともに、そのときの歪みを用いて前記歪み変化を検出す
    ることを特徴とするコンクリート構造物の存在応力の計
    測方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004101322A (ja) * 2002-09-09 2004-04-02 Zenitaka Corp コンクリート構造部材のひずみ測定方法及び現有応力測定方法
JP2008268123A (ja) * 2007-04-24 2008-11-06 Oriental Shiraishi Corp 鉄筋コンクリート部材の応力測定システム及び方法
CN112414461A (zh) * 2020-11-11 2021-02-26 长沙理工大学 一种智能采集混凝土面层动态力学响应的测量系统

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