JP2001287049A - 球状黒鉛鋳鉄製接合部材の摩擦圧接方法 - Google Patents

球状黒鉛鋳鉄製接合部材の摩擦圧接方法

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克美 鈴木
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 接合部に発生したバリの除去作業が容易でか
つ接合部の強度も従来に較べて高くすることのできる球
状黒鉛鋳鉄製接合部材の摩擦圧接方法を提供する。 【解決手段】 鋼鉄製接合部材11又は球状黒鉛鋳鉄製
接合部材の端面部11aを、球状黒鉛鋳鉄製接合部材1
0の端面部10aに軸方向から突き合わせて摩擦圧力を
加えかつ回転させることに基づく摩擦発熱によって、鋼
鉄製接合部材11又は鋳鉄製接合部材の端面部11a
を、球状黒鉛鋳鉄製接合部材10の端面部10aに摩擦
圧接する球状黒鉛鋳鉄製接合部材の摩擦圧接方法であ
り、端面部10a、11aの摩擦発熱温度が固相線(約
1150度C〜1160度C)以上でかつ完全液相状態
となる温度以下の固液共存状態温度で、端面部同士を摩
擦圧接する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、球状黒鉛鋳鉄製接
合部材の摩擦圧接方法の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、球状黒鉛鋳鉄製接合部材の摩
擦圧接方法として、鋼鉄製接合部材又は鋳鉄製接合部材
の端面部を、球状黒鉛鋳鉄製接合部材の端面部に軸方向
から突き合わせて摩擦圧力を加えかつ回転させることに
基づく摩擦発熱によって、鋼鉄製接合部材又は鋳鉄製接
合部材の端面部を、球状黒鉛鋳鉄製接合部材の端面部に
摩擦圧接するものが知られている。
【0003】例えば、特開平9−126220号公報に
は、球状黒鉛鋳鉄製接合部材と鋼系製接合部材(鋼鉄製
接合部材又は鋳鉄製接合部材)とを通常の摩擦圧接で接
合すると、球状黒鉛鋳鉄製接合部材に含まれている黒鉛
が、アップセット圧力(両接合部材の回転の急停止時に
両接合部材の突き合わせ推力を両接合部材の端面部の面
積で除した物理量)により圧縮されて扁平化され、接合
部としての端面部同士に潤滑層が形成され、摩擦圧接法
の本来の利点である集中的な摩擦と発熱とが阻害される
ことにより、組織上、及び強度上良好な結果が得られな
いことが開示されている。
【0004】この特開平9−126220号公報では、
そこで、アップセット圧力を鋼系製接合部材の端面部同
士を接合するときのアップセット圧力よりも高目としか
つアップセット時間を鋼系製接合部材の端面部同士を接
合するときのアップセット時間に較べて短めに設定し、
球状黒鉛鋳鉄製接合部材と鋼系製接合部材との端面部同
士の摩擦熱により再溶解した溶融層を外部に押し出し
て、接合部を固相接合に近い状態で摩擦接合することに
より、摩擦圧接された接合部にチル(炭化物)が存在せ
ずかつ接合も良好な摩擦圧接方法を提案している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】なるほど、この特開平
9−126220号公報に開示のものでは、図1に示す
ように、球状黒鉛鋳鉄製接合部材1の端面部1aと鋼系
製接合部材2の端面部2aとを接合するに際し、そのア
ップセット圧力Pを鋼系製接合部材の端面部同士を接合
するときのアップセット圧力よりも高目としかつアップ
セット時間を鋼系製接合部材の端面部同士を接合すると
きのアップセット時間に較べて短めに設定すると、球状
黒鉛鋳鉄製接合部材1と鋼系製接合部材2との摩擦熱に
より再溶解した溶融層が外部に押し出され、接合部3に
チル3aがほとんど存在しない固相接合に近い状態を作
ることができる。
【0006】しかしながら、この特開平9−12622
0号公報に開示のものでは、溶融層が接合部3から外部
に押し出されるので、極めて大きなバリ4が接合部3の
外周に形成され、このバリ4が硬くて切除するのが困難
であるため、この特開平9−126220号公報に開示
のものでは、バリ除去作業に手間がかかるという問題が
ある。
【0007】一方、このバリ4の発生を抑制するため
に、特開平9−126220号公報に開示の摩擦圧接方
法に較べて、摩擦発熱温度を低く設定しかつアップセッ
ト圧力Pを小さく設定すると、バリ4の除去作業はその
量が少ないので容易であるが、図2に示すように、接合
部3にチル3aが発生して、接合部3の強度が脆くな
り、接合不良となる。そのチル3aの発生量は、面積率
にして10数%以上である。
【0008】本発明は、上記の事情に鑑みて為されたも
ので、その目的とするところは、接合部に発生したバリ
の除去作業が容易でかつ接合部の強度も従来に較べて高
くすることのできる球状黒鉛鋳鉄製接合部材の摩擦圧接
方法を提供する。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、鋼鉄製接合部材又は球状黒鉛鋳鉄製接合部材の端面
部を、球状黒鉛鋳鉄製接合部材の端面部に軸方向から突
き合わせて摩擦圧力を加えかつ回転させることに基づく
摩擦発熱によって、鋼鉄製接合部材又は鋳鉄製接合部材
の端面部を、球状黒鉛鋳鉄製接合部材の端面部に摩擦圧
接する球状黒鉛鋳鉄製接合部材の摩擦圧接方法におい
て、前記端面部の摩擦発熱温度が固相線(約1150度
C〜1160度C)以上でかつ完全液相状態となる温度
以下の固液共存状態温度で、前記端面部同士を摩擦圧接
することを特徴とする。
【0010】請求項1に記載の発明によれば、球状黒鉛
鋳鉄製接合部材の端面部と鋼鉄製接合部材又は鋳鉄製接
合部材の端面部とを固液共存領域で摩擦圧接接合するも
のであるから、端面部同士の接合部が完全に溶融状態と
なることを防止でき、従って、アップセット圧力を加え
たときに、接合部から外部に押し出される溶融部の量を
従来に較べて低減できることになって、接合部のバリの
発生が抑制される。
【0011】また、固相と液層とが共存した状態で摩擦
圧接するので、接合部に生じるチルの量も低減でき、か
つ、球状黒鉛の円形度の低下も抑制できる。
【0012】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
の球状黒鉛鋳鉄製接合部材の摩擦圧接方法において、前
記端面部の摩擦発熱温度が固相線(約1150度C〜1
160度C)以上でかつ完全液相状態となる温度以下の
固液共存状態温度で、前記端面部同士を摩擦圧接するた
めに、該端面部同士を第1摩擦圧力でかつ第1摩擦時間
の間摩擦発熱させる第1摩擦発熱段階と、前記端面部同
士を前記第1摩擦圧力よりも高い第2摩擦圧力でかつ第
1摩擦時間よりも短い第2摩擦時間の間摩擦発熱させる
第2摩擦発熱段階とからなることを特徴とする。
【0013】請求項2に記載の発明によれば、球状黒鉛
鋳鉄製接合部材の端面部を、第1摩擦圧力でかつ第1摩
擦時間の間摩擦発熱させることにより、その摩擦発熱温
度を球状黒鉛鋳鉄の溶融開始温度近くまで昇温させ、次
いで、その端面部同士を第2摩擦圧力で第2摩擦時間の
間摩擦発熱させるものであるから接合部の発熱温度を、
固液共存状態での摩擦発熱温度に容易に近づけることが
できる。
【0014】請求項3に記載の発明は、請求項2に記載
の球状黒鉛鋳鉄製接合部材の摩擦圧接方法において、前
記接合部のチルの含有量が面積率で表現して10%以下
であることを特徴とする。
【0015】請求項3に記載の発明によれば、接合部の
引っ張り強さ、引っ張り強度をチルを完全に消失させた
場合に較べて向上させることができる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態を図
面を参照しつつ説明する。
【0017】図3は本発明に係わる球状黒鉛鋳鉄製接合
部材(FCD370)10と鋼鉄製接合部材11との摩
擦圧接方法を説明するための説明図である。ここでは、
球状黒鉛鋳鉄製接合部材10と鋼鉄製接合部材11とに
はパイプ体を用いる。ここでは、このパイプ体の内径は
20mm、外径は50mmである。
【0018】この球状黒鉛鋳鉄製接合部材10と鋼鉄製
接合部材11とを公知の摩擦圧接機に装着し、その端面
部10aと端面部11aとを軸方向から突き合わせる。
その初期加圧力は図4に示すようにP0とする。
【0019】同時に、球状黒鉛鋳鉄製接合部材10と鋼
鉄製接合部材11とのいずれか一方を回転させる。回転
数Nが一定に達するまでの間、初期加圧力P0を維持す
る。
【0020】次いで、球状黒鉛鋳鉄製接合部材10の端
面部10aと鋼鉄製接合部材11の端面部11aとを第
1摩擦圧力P1に設定する。この第1摩擦圧力P1は例
えば20MPa(メガパスカル)である。この第1摩擦
圧力P1で端面部同士を第1摩擦時間t1だけ摩擦す
る。この第1摩擦時間t1は例えば6〜10秒であり、
その際の回転数Nは例えば1500回転/分(rpm)
である。この回転数Nを球状黒鉛鋳鉄製接合部材10の
平均周速に換算すると、約3〜4m/sである。
【0021】この球状黒鉛鋳鉄製接合部材10の端面部
10aと鋼鉄製接合部材11の端面部11aとを第1摩
擦圧力P1でかつ第1摩擦圧接時間の間摩擦圧接するこ
とにより、端面部10a、11aの接合部12が球状黒
鉛鋳鉄の溶融開始温度近くまで昇温される。
【0022】次いで、端面部10a、11aを第1摩擦
圧力P1よりも高い第2摩擦圧力P2でかつ第1摩擦時
間t1よりも短い第2摩擦時間t2の間摩擦発熱させ
る。その第2摩擦圧力P2は例えば60MPa(メガパ
スカル)であり、第2摩擦時間t2はたとえば1秒ない
し6秒であり、その回転数の平均周速も3ないし4m/
sである。
【0023】これにより、端面部10a、11aの接合
部12を、摩擦発熱温度が1150度C以上でかつ液相
状態となる温度以下の固液共存状態温度に維持される。
【0024】次いで、球状黒鉛鋳鉄製接合部材10を回
転減速させると同時に、アップセット圧力P3を125
Mpa(メガパスカル)に設定して、このアップセット
圧力P3を軸方向から端面部10a、11aの接合部に
加える。このアップセット時間t3は例えば8秒であ
る。
【0025】端面部10aと端面部11aとの接合部1
2は、その摩擦発熱温度が1150度C以上でかつ液相
状態となる温度以下の固液共存状態温度(溶融状態から
温度を下降させたときに初晶が生じ始める温度)以下、
すなわち、固相と液層とが共存した状態で摩擦圧接する
ので、接合部12に生じるチルの量を低減できる。ま
た、接合部12にアップセット圧力P3を加えたとして
も、接合部12が液相ではなく、固相に近い状態で加圧
されることになるので、球状黒鉛の扁平化が抑制され
る。すなわち、球状黒鉛の円形度の低下も抑制できる。
【0026】すなわち、特開平9−126220号公報
に開示のものでは、例えば、図5(a)のX点に示すカ
ーボン量(C量)を有するものは、摩擦発熱に基づき、
図5(b)に符号Z1で示す昇温冷却過程を経るので、
接合部12が溶融化するため、アップセット圧力P3を
高めに設定しかつアップセット時間t3を従来よりも短
めにして、接合部12に生じた溶融層を外部に排出させ
ることにより、接合部12に固相接合に近い状態を実現
させていた。
【0027】これに対して、本発明の実施の形態によれ
ば、図5(b)に符号Z2で示す昇温冷却過程を経るの
で、接合部12が完全な溶融状態とならず、この固液共
存状態のもとで、接合部12にアップセット圧力P3を
加えることにしたので、溶融物により発生するバリの量
を低減できると共に、固相接合に近い状態を実現でき
る。
【0028】この球状黒鉛鋳鉄製接合部材10と鋼鉄製
接合部材11との接合部12の引っ張り強度は450M
Pa(メガパスカル)であった。また、接合部12に生
じたチルの面積率は3%ないし5%であった。
【0029】そこで、このチルの面積率と引っ張り強度
との関係を調べるために、チルの面積率を変化させる摩
擦圧接条件のもとで、摩擦圧接を行い、接合部12のチ
ルの面積率と引っ張り強さとの関係を調査した。
【0030】図6はその接合部12のチルの面積率と引
っ張り強度との関係を示す特性曲線図で、符号Q1は本
発明の実施の形態に係わる摩擦圧接条件に係わる引っ張
り強さ−チル面積率特性曲線である。
【0031】この図6から明らかなように、チルの面積
率が3%ないし5%の範囲にある場合、その引っ張り強
度がチルの面積率が3%以下又は5%以上のものよりも
高いこと明らかである。
【0032】また、符号Q2はその摩擦圧接条件のもと
での伸び量−チル面積率特性曲線である。この特性曲線
Q2から、チルの面積率が3%ないし5%の範囲が伸び
量として最適であることが理解できる。
【0033】次に、摩擦圧接条件を変更して行ってみ
た。
【0034】例えば、球状黒鉛鋳鉄製接合部材10、鋼
鉄製接合部材11として外径50mm、内径20mmの
パイプ体を用い、第1摩擦圧力P1を40MPa(メガ
パスカル)に設定し、第1摩擦時間t1を40ないし6
0秒に設定して摩擦圧接を行い、第2摩擦圧力P2を1
00MPa(メガパスカル)に設定し、第2摩擦時間t
2を1ないし6秒に設定して摩擦圧接を行い、アップセ
ット圧力P3を140MPa(メガパスカル)、アップ
セット時間t3を8秒に設定して、摩擦圧接を行った。
【0035】この場合にも、チルの面積率は3%ないし
5%の範囲にある場合、その引っ張り強度がチルの面積
率が3%以下又は5%以上のものよりも高かった。な
お、このときの摩擦圧接時の平均周速は、3ないし4m
/sであった。
【0036】また、例えば、球状黒鉛鋳鉄製接合部材1
0、鋼鉄製接合部材11として外径150mm、内径1
20mmのパイプ体を用い、第1摩擦圧力P1を40M
Pa(メガパスカル)に設定し、第1摩擦時間t1を4
0ないし60秒に設定して摩擦圧接を行い、第2摩擦圧
力P2を100MPa(メガパスカル)に設定し、第2
摩擦時間t2を1ないし6秒に設定して摩擦圧接を行
い、アップセット圧力P3を140MPa(メガパスカ
ル)、アップセット時間t3を8秒に設定して、摩擦圧
接を行った。
【0037】この場合にも、チルの面積率が3%ないし
5%の範囲にある場合、その引っ張り強度はチルの面積
率が3%以下又は5%以上のものよりも高かった。な
お、このときの摩擦圧接時の平均周速は、6.2m/s
である。
【0038】更に、球状黒鉛鋳鉄製接合部材10と球状
黒鉛鋳鉄製接合部材(図示を略す)との摩擦接合を行っ
てみた。この球状黒鉛鋳鉄製接合部材には、外径が50
mm、内径が20mmのパイプ体を用い、第1摩擦圧力
P1を40ないし60MPa(メガパスカル)、第1摩
擦時間t1を30ないし120秒に設定して摩擦圧接を
行った後、アップセット圧力P3を100ないし120
MPa、アップセット時間t3を6秒に設定してアップ
セットを行った。なお、平均周速は約4.7秒である。
【0039】このときの引っ張り強度は約490MPa
であり、このときのチルの面積率は3%ないし5%の範
囲である。
【0040】球状黒鉛鋳鉄製接合部材10の接合部12
のこのチルの面積率と引っ張り強度との関係を調べるた
めに、チルの面積率を変化させる摩擦圧接条件のもと
で、摩擦圧接を行い、接合部12のチルの面積率と引っ
張り強さとの関係を調査した。
【0041】なお、念のため、球状黒鉛鋳鉄製接合部材
として、外径50mm、内径20mmのパイプ体を用
い、第1摩擦圧力P1を40ないし90、第1摩擦時間
t1を7秒ないし140秒に設定し、平均周速を4.7
m/s、アップセット圧力P2をMPa、アップセット
時間t3を約3ないし6秒に設定して摩擦圧接を試み
た。
【0042】このとき、接合部12の引っ張り試験の結
果、接合部にて破断せず、球状黒鉛鋳鉄部の母材破断を
示した。
【0043】
【発明の効果】本発明は以上説明したように、球状黒鉛
鋳鉄製接合部材の端面部と鋼鉄製接合部材又は鋳鉄製接
合部材の端面部とを固液共存領域で摩擦圧接接合するも
のであるから、端面部同士の接合部が完全に溶融状態と
なることを防止でき、従って、アップセット圧力を加え
たときに、接合部から外部に押し出される溶融部の量を
従来に較べて低減できることになって、接合部のバリの
発生が抑制される。
【0044】また、固相と液層とが共存した状態で摩擦
圧接するので、接合部に生じるチルの量も低減でき、か
つ、球状黒鉛の円形度の低下も抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 従来の摩擦圧接法に基づく不具合を説明する
ための説明図であって、アップセット圧力を高めとしか
つアップセット時間を短めに設定したときのバリの発生
を説明するための図である。
【図2】 従来の摩擦圧接法に基づく不具合を説明する
ための説明図であって、摩擦発熱温度を低くすると共に
アップセット圧力を低めに設定したときの不具合を説明
するための図である。
【図3】 本発明の実施の形態に係わる球状黒鉛鋳鉄製
接合部材の摩擦圧接方法を説明するための図である。
【図4】 本発明の実施の形態に係わる球状黒鉛鋳鉄製
接合部材の摩擦圧接方法を説明するためのシーケンスタ
イムチャート図である。
【図5】 本発明の実施の形態に係わる球状黒鉛鋳鉄製
接合部材の摩擦圧接方法を説明するための説明図であっ
て、(a)は固相−液相の状態曲線を示し、(b)は昇
温冷却過程を示す。
【図6】 本発明の実施の形態に係わる球状黒鉛鋳鉄製
接合部材の摩擦圧接方法を説明するための説明図であっ
て、球状黒鉛鋳鉄製接合部材と鉄鋼製接合部材との接合
部のチル面積率と引っ張り強さとの関係、チル面積率と
接合部の伸び量との関係を示す特性曲線図である。
【符号の説明】
10 球状黒鉛鋳鉄製接合部材 11 鋼鉄製接合部材 10a、11a 端面部

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鋼鉄製接合部材又は球状黒鉛鋳鉄製接合
    部材の端面部を、球状黒鉛鋳鉄製接合部材の端面部に軸
    方向から突き合わせて摩擦圧力を加えかつ回転させるこ
    とに基づく摩擦発熱によって、鋼鉄製接合部材又は球状
    黒鉛鋳鉄製接合部材の端面部を、球状黒鉛鋳鉄製接合部
    材の端面部に摩擦圧接する球状黒鉛鋳鉄製接合部材の摩
    擦圧接方法において、 前記端面部の摩擦発熱温度が固相線(約1150度C〜
    1160度C)以上でかつ完全液相状態となる温度以下
    の固液共存状態温度で、前記端面部同士を摩擦圧接する
    ことを特徴とする球状黒鉛鋳鉄製接合部材の摩擦圧接方
    法。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の球状黒鉛鋳鉄製接合部
    材の摩擦圧接方法において、前記端面部の摩擦発熱温度
    が固相線(約1150度C〜1160度C)以上でかつ
    完全液相状態となる温度以下の固液共存状態温度で、前
    記端面部同士を摩擦圧接するために、該端面部同士を第
    1摩擦圧力でかつ第1摩擦時間の間摩擦発熱させる第1
    摩擦発熱段階と、前記第1摩擦圧力よりも高い第2摩擦
    圧力でかつ第1摩擦時間よりも短い第2摩擦時間の間摩
    擦発熱させる第2摩擦発熱段階とからなることを特徴と
    する。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載の球状黒鉛鋳鉄製接合部
    材の摩擦圧接方法において、前記接合部のチルの含有量
    が面積率で表現して10%以下であることを特徴とす
    る。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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EP1946877A1 (de) * 2007-01-17 2008-07-23 Georg Fischer Automotive AG Reibschweissverfahren und Reibschweissteil
WO2008120428A1 (ja) * 2007-03-29 2008-10-09 Kawasaki Jukogyo Kabushiki Kaisha 接合方法および接合装置

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