JP2001286644A - 遊技機 - Google Patents

遊技機

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JP2001286644A
JP2001286644A JP2000105905A JP2000105905A JP2001286644A JP 2001286644 A JP2001286644 A JP 2001286644A JP 2000105905 A JP2000105905 A JP 2000105905A JP 2000105905 A JP2000105905 A JP 2000105905A JP 2001286644 A JP2001286644 A JP 2001286644A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 遊技機用基板ボックスを確実に封印して遊技
内容を変更する不正行為を防止し、一方、かかる不正行
為が行われた場合には、その不正行為を早期に発見する
ことができる遊技機用基板ボックス封印ユニットを備え
た遊技機を提供すること。 【解決手段】 ボックス本体41およびボックス蓋体4
2にユニット部材20,30を取り付け、ボックス本体
41にボックス蓋体42を被せる。そして、封印金具1
1が挿入孔21b内に押し込まれると、係止爪11cが
係止孔21c内に係止され、頭部11bが係合穴31a
内に係合される。このように封印金具11が封印部材2
1内にて抜き取り不可能な状態で保持されると、ボック
ス本体41とボックス蓋体42とが開封不可能に連結さ
れ、基板ボックス40が封印される。このとき、被覆部
材25がユニット部材20,30の一部を被覆する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、制御回路基板を収
納する遊技機用基板ボックスを備えた遊技機に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】近年、パチンコ機およびスロットマシー
ン等の遊技機の制御はIC,LSI等の多数の電子部品
を配設したロジック制御回路基板またはマイクロコンピ
ュータを有する制御回路基板等により行われている。こ
れらの制御回路基板は、例えばパチンコ機では遊技盤の
背面に配設される入賞球集合カバーまたは機構板に取り
付けられる遊技機用基板ボックス内に収納されている。
この遊技機用基板ボックスは制御回路基板を被包して収
納するためのボックスベースとボックスカバーとを備え
ている。
【0003】ところで、かかる遊技用基板ボックス内に
収納された制御回路基板から遊技内容に関する制御情報
が記憶されたROMを取り外し交換して、遊技機の遊技
内容を変更する不正行為が近年問題になっている。この
ような不正行為の防止対策として、遊技機用基板ボック
ス内からROMを取り外すことができないように遊技機
用基板ボックスのボックスベースとボックスカバーとを
封印ねじ等の特殊ねじを用いて接合し、遊技機用基板ボ
ックスを封印する方法が用いられている。
【0004】例えば、この封印ねじは、スクリュードラ
イバ等のねじ回し工具が締め付け方向(ねじ込み方向)
にのみ係合される十字溝をねじ頭部に形成したものであ
り、ねじを緩める方向にねじ回し工具を回転させると、
ねじ回し工具が空回りすることにより外すことができな
い特殊ねじである。よって、この封印ねじを用いて遊技
機用基板ボックスのボックスベースおよびボックスカバ
ーを接合した場合、遊技機用基板ボックスを容易に開封
することができないので、遊技機用基板ボックス内の制
御回路基板から遊技内容に関する制御情報の記憶された
ROMを取り外して交換するという不正行為が防止され
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、かかる
封印ねじは、そのねじ頭部に形成された十字溝にスクリ
ュードライバ等のねじ回し工具を強く押しつけて、当該
封印ねじの緩み方向(反ねじ込み方向)に回転させるこ
とにより、取り外すことが可能な場合がある。また、か
かる封印ねじをねじ込み方向に強くねじ込むと、遊技機
用基板ボックスに穿設されたねじ穴のねじ山が破壊さ
れ、封印ねじが取り外し可能となる。よって、上記封印
ねじを用いた方式では、遊技機用基板ボックス内に制御
回路基板を確実に封印することができないという問題点
があった。このため、遊技機用基板ボックス内に収納さ
れた制御回路基板からROMを取り外して交換し遊技内
容を変更する不正行為を防止することができないという
問題点があった。
【0006】これに対して、返しの付いたピンを挿入す
るかしめ方式もあるが、この場合、前記かしめ部分の側
面又は底面に孔を開け、ピンの返し部分を押さえながら
ピンを不正に抜き取ることが可能となる。このように孔
を開ければ、痕跡は残るものの、孔が開けられた部分が
側面又は底面であることから、注意して確認しなければ
発見されない可能性がある。よって、上記かしめ方式で
は、かかる不正行為を早期に発見することができないと
いう問題点があった。
【0007】本発明は上述した問題点を解決するために
なされたものであり、遊技機用基板ボックスを確実に封
印して遊技内容を変更する不正行為を極力防止し、万
一、かかる不正行為が行われた場合であっても、その不
正行為を早期に発見することができる封印部材及びそれ
を被覆する被覆部材を備えた遊技機を提供することを目
的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに有効な手段を以下に示す。なお、必要に応じてその
作用等についても説明する。
【0009】手段1.回路基板を被包するための基板被
包部材と前記基板被包部材を封印するための封印部材と
を備えた遊技機において、前記封印部材の少なくとも一
部を被覆する被覆部材を備えたことを特徴とする遊技
機。
【0010】上記手段1によれば、回路基板は基板被包
部材により被包され、封印部材により封印される。ま
た、遊技機には封印部材の少なくとも一部を被覆する被
覆部材が設けられており、少なくとも被覆部材で被覆さ
れた部分は、直接触れることが困難となっている。この
ため、被覆された部分を介して封印部材に何らかの細工
をしたりすることは容易にできなくなる。その結果、基
板被包部材に被包された制御回路基板からROM、CP
U等を取り外して交換し遊技内容を変更する等の不正行
為を防止することができる。
【0011】手段2.手段1において、前記基板被包部
材は、第1被包部材と第2被包部材から構成され、各被
包部材を連結することにより前記回路基板を被包可能と
することを特徴とする遊技機。
【0012】上記手段2によれば、各基板被包部材を連
結するだけで、回路基板を基板被包部材に被包できる。
このため、被包作業効率の向上を図ることができる。
【0013】手段3.手段2において、前記封印部材
は、前記第1被包部材に設けられた第1封印部材と、前
記基板被包部材を封印するに際して前記第1封印部材と
対向するように前記第2被包部材に設けられた第2封印
部材と、前記各封印部材を連結保持可能とする連結保持
部材とを備えたことを特徴とする遊技機。
【0014】上記手段3によれば、各封印部材を連結保
持部材により連結するだけで、回路基板を基板被包部材
に封印できる。このため、封印作業効率の向上を図るこ
とができる。また、連結保持部材により各封印部材の連
結状態を維持することが可能となる。
【0015】手段4.手段3において、前記連結保持部
材は、前記第1封印部材及び第2封印部材の少なくとも
一部に係止される係止部を有し、前記係止部が前記封印
部材に係止されることにより、前記封印部材を連結保持
することを特徴とする遊技機。
【0016】上記手段4によれば、連結保持部材の係止
部が係止された状態で、封印部材は連結状態となってい
る。これを非連結状態にするためには、前記係止部を操
作し係止状態を解除しなければならない。しかし、封印
部材が被覆部材により被覆された状態では、被覆された
部分から前記係止部に何らかの細工をしたりすることは
容易にできなくなる。その結果、基板被包部材に被包さ
れた制御回路基板からROM、CPU等を取り外して交
換し遊技内容を変更する等の不正行為を防止することが
できる。
【0017】手段5.手段1乃至手段4のいずれかにお
いて、前記封印部材に前記被覆部材を一体化したことを
ことを特徴とする遊技機。
【0018】上記手段5によれば、封印部材と被覆部材
は一体化されているため、被覆部材を取り外して、封印
部材に対して不正行為を行うことは容易ではなくなる。
その結果、基板被包部材に被包された制御回路基板から
ROM、CPU等を取り外して交換し遊技内容を変更す
る等の不正行為を防止することができる。
【0019】手段6.手段1乃至手段5のいずれかにお
いて、前記被覆部材内部に所定の空間部が形成されてい
ることを特徴とする遊技機。
【0020】上記手段6によれば、被覆部材上から封印
部材又は連結保持部材の係止部に、何らかの細工をする
ためには、被覆部材内部に形成された空間部を通して行
わなくてはならないため、細工をするポイントを定める
ことが困難となる。その結果、基板被包部材(遊技機用
基板ボックス)に被包された制御回路基板からROM、
CPU等を取り外して交換し遊技内容を変更する等の不
正行為を防止することができる。
【0021】手段7.ボックスベースとボックスカバー
とを有する遊技機用基板ボックス内に回路基板を被包し
て封印するための遊技機用基板ボックス封印ユニットを
備えた遊技機において、遊技機用基板ボックス封印ユニ
ットは、前記ボックスベースの側面部に配設される第1
封印部材と、前記ボックスカバーの側面部に配設される
第2封印部材と、前記第1封印部材および第2封印部材
を連結する連結保持部材とを備え、その連結保持部材に
より、前記第1封印部材および第2封印部材を連結し前
記遊技機用基板ボックスを封印するものであって、前記
連結状態の第1封印部材および第2封印部材の少なくと
も一部を被覆する被覆部材を備えたことを特徴とする遊
技機。
【0022】上記手段7において、回路基板は遊技機用
基板ボックス内により被包され、遊技機用基板ボックス
封印ユニットにより封印される。また、遊技機には遊技
機用基板ボックス封印ユニットが有する封印部材の少な
くとも一部を被覆する被覆部材が設けられており、少な
くとも被覆部材で被覆された部分は、直接触れることが
困難となっている。このため、被覆された部分を介して
封印部材に何らかの細工をしたりすることは容易にでき
なくなる。その結果、遊技機用基板ボックス内に被包さ
れた制御回路基板からROM、CPU等を取り外して交
換し遊技内容を変更する等の不正行為を防止することが
できる。
【0023】手段8.手段7において、前記被覆手段
は、前記封印部材の周囲に板状部材を配設して形成され
ていることを特徴とする遊技機。
【0024】上記手段8によれば、被覆部材が板状部材
であることから被覆部材を介して何らかの不正行為が行
われたとしても、板状表面に何らかの形跡が残る。結果
として、不正行為の早期発見ができる。
【0025】手段9.手段7又は手段8において、前記
第1封印部材及び第2封印部材を複数設けたことを特徴
とする遊技機。
【0026】上記手段9によれば、一度連結状態にした
封印部材は、不正を行わない限り非連結状態にすること
はできないようにし、複数の封印部材の1つを連結状態
にして基板被包部材を封印しておけば、前記封印部材を
壊さない限り、遊技機用基板ボックスを開封することは
できない。このため、何らかの不正行為を行うために
は、被覆部材を通して行われる可能性が高い。結果とし
て、何らかの不正行為が行われた場合には、何らかの不
正行為の痕跡を被覆部材上に残すこととなり、その不正
行為を早期に発見することができる。
【0027】手段10.手段7乃至手段9のいずれかに
おいて、前記複数の第1封印部材及び第2封印部材は、
前記ボックスベースとボックスカバーとの当接部に並行
して形成されるとともに、その両端部に前記被覆部材の
代わりとなる第1封印部材及び第2封印部材を配設した
ことを特徴とする遊技機。
【0028】上記手段10によれば、複数の封印部材の
両端部においては、被覆部材を設けなくとも、両端部の
封印部材がその内側にある封印部材への不正行為を防止
する効果を持つ。
【0029】手段11.手段7乃至手段10のいずれか
において、前記連結保持部材は、前記第1封印部材及び
第2封印部材の少なくとも一部に係止される係止部を有
し、前記係止部が前記封印部材に係止されることによ
り、前記封印部材を連結保持することを特徴とする遊技
機。
【0030】上記手段11によれば、連結保持部材の係
止部が係止された状態で、各封印部材は連結状態となっ
ている。これを非連結状態にするためには、前記係止部
を操作し係止状態を解除しなければならない。しかし、
封印部材が被覆部材により被覆された状態では、被覆さ
れた部分から前記係止部に何らかの細工をしたりするこ
とは容易にできなくなる。その結果、基板被包部材(遊
技機用基板ボックス)に被包された制御回路基板からR
OM、CPU等を取り外して交換し遊技内容を変更する
等の不正行為を防止することができる。
【0031】手段12.手段11において、前記係止部
は、前記連結保持部材の遊技機用基板ボックス側に設け
られたことを特徴とする遊技機。
【0032】手段12によれば、前記係止部を操作し各
封印部材の連結状態を解除するためには、係止部に何ら
かの細工をしなければならない。しかし、係止部が遊技
機用基板ボックス側にあるため、前記係止部に何らかの
細工をしたりすることは容易にできなくなる。その結
果、基板被包部材(遊技機用基板ボックス)に被包され
た制御回路基板からROM、CPU等を取り外して交換
し遊技内容を変更する等の不正行為を防止することがで
きる。
【0033】手段13.手段3乃至手段12のいずれか
において、前記第1封印部材及び第2封印部材と前記被
覆部材との間に所定の空間部を設けたことを特徴とする
遊技機。
【0034】上記手段13によれば、被覆部材を通して
封印部材に何らかの細工をしようとした場合、封印部材
と被覆部材の間に所定の空間部が存在するため、細工を
するポイントを定めることが困難となる。その結果、基
板被包部材(遊技機用基板ボックス)に被包された制御
回路基板からROM、CPU等を取り外して交換し遊技
内容を変更する等の不正行為を防止することができる。
【0035】手段14.手段3乃至手段13のいずれか
において、前記被覆部材の形成範囲は、少なくとも前記
第1封印部材及び第2封印部材の連結方向において、少
なくとも前記連結方向における前記係止部の形成範囲を
含むことを特徴とする遊技機。
【0036】上記手段14によれば、前記各封印部材の
連結方向の略直交方向から、少なくとも被覆部材で被覆
された部分は、直接触れることが困難となっている。こ
のため、被覆された部分を介して封印部材に何らかの細
工をしたりすることは容易にできなくなる。その結果、
基板被包部材(遊技機用基板ボックス)に被包された制
御回路基板からROM、CPU等を取り外して交換し遊
技内容を変更する等の不正行為を防止することができ
る。
【0037】手段15.手段3乃至手段14のいずれか
において、前記被覆部材の形成範囲は、少なくとも前記
第1封印部材及び第2封印部材の連結方向と直交する方
向において、少なくとも前記直交方向における前記係止
部の形成範囲を含むことを特徴とする遊技機。
【0038】上記手段15によれば、少なくとも前記封
印部材の連結方向から、少なくとも被覆部材で被覆され
た部分は、直接触れることが困難となっている。このた
め、被覆された部分を介して封印部材に何らかの細工を
したりすることは容易にできなくなる。その結果、基板
被包部材(遊技機用基板ボックス)に被包された制御回
路基板からROM、CPU等を取り外して交換し遊技内
容を変更する等の不正行為を防止することができる。
【0039】手段16.手段3乃至手段15のいずれか
において、前記被覆部材は、前記第1封印部材及び第2
封印部材に対して複数層を構成するように形成されてい
ることを特徴とする遊技機。
【0040】上記手段16よれば、被覆部材は封印部材
に対して複数層を形成している。このため、被覆部材を
通して封印部材に何らかの細工をしようとした場合、複
数の被覆部材層を通して行わなければならないため、細
工をするポイントを定めることが困難となる。その結
果、基板被包部材(遊技機用基板ボックス)に被包され
た制御回路基板からROM、CPU等を取り外して交換
し遊技内容を変更する等の不正行為を防止することがで
きる。
【0041】手段17.手段3乃至手段16のいずれか
において、前記連結保持部材は、前記第1封印部材及び
第2封印部材の少なくとも一部に係止される複数の係止
部を有し、前記複数の係止部うち少なくとも1つが係止
されることにより、前記連結保持部材が前記封印部材を
連結保持することを特徴とする遊技機。
【0042】上記手段17によれば、連結保持部材には
複数の係止部が設けられている。このことから、係止部
が単一である場合に比べて封印部材外部から孔を開ける
等して不正に係止部を非係止状態にし、封印部材の連結
状態を解除しようとした場合においても、同時に複数の
係止部の係止状態を解除しなければならない。そのた
め、封印部材の連結状態を解除することは困難となる。
その結果、基板被包部材(遊技機用基板ボックス)に被
包された制御回路基板からROM、CPU等を取り外し
て交換し遊技内容を変更する等の不正行為を防止するこ
とができる。
【0043】手段18.回路基板を被包するための基板
被包部材(遊技機用基板ボックス)と前記基板被包部材
内に前記回路基板を封印するための封印部材を備えた遊
技機において、前記封印部材は、第1封印部材及び第2
封印部材と、前記各封印部材を連結保持可能とする連結
保持部材とを備え、前記連結保持部材は、前記第1封印
部材及び第2封印部材の少なくとも一部に係止される複
数の係止部を有し、前記複数の係止部のうち少なくとも
1つが係止されることにより、前記第1封印部材及び第
2封印部材を連結状態することを特徴とする遊技機。
【0044】上記手段18によれば、連結保持部材には
複数の係止部が設けられている。このことから、係止部
が単一である場合に比べて封印部材外部から孔を開ける
等して不正に係止部を非係止状態にし、封印部材の連結
状態を解除しようとした場合においても、同時に複数の
係止部の係止状態を解除しなければならない。そのた
め、封印部材の連結状態を解除することは困難となる。
その結果、基板被包部材(遊技機用基板ボックス)に被
包された制御回路基板からROM、CPU等を取り外し
て交換し遊技内容を変更する等の不正行為を防止するこ
とができる。
【0045】手段19.手段17又は手段18におい
て、少なくとも一部が前記連結保持部材は金属製板状体
で形成され、前記係止部は前記金属製板状体部分の一部
を切り欠いて形成したことを特徴とする遊技機。
【0046】上記手段19によれば、前記係止部の形成
作業が容易に行うことができる。その結果、作業効率を
高めることができる。また、金属製であることから比較
的壊れにくいとともに、わざわざ係止部材を後から取り
付けるより生産コストがかからない。
【0047】手段20.手段17乃至手段19のいずれ
かにおいて、前記複数の係止部のうち少なくとも1つ
は、前記第1封印部材及び第2封印部材の連結方向を含
む平面を挟んで、他の係止部とは反対側に形成されてい
ることを特徴とする遊技機。
【0048】上記手段20によれば、複数の係止部のう
ち少なくとも一つが、前記各封印部材の連結方向を含む
平面を挟んで、他の係止部とは反対側に形成されてい
る。このため、封印部材の外部から孔を開ける等の不正
行為をして係止部の係止状態を解除し、封印部材の連結
状態を解除しようとした場合でも、前記平面の両側に形
成された係止部の係止状態を同時に解除することは難し
く、封印部材の連結解除が困難となる。その結果、基板
被包部材(遊技機用基板ボックス)に被包された制御回
路基板からROM、CPU等を取り外して交換し遊技内
容を変更する等の不正行為を防止することができる。
【0049】手段21.手段3乃至手段19のいずれか
において、前記第1封印部材及び第2封印部材は、その
連結方向に対して前記連結保持部材を挿入可能な挿入孔
を備え、前記連結保持部材を前記挿入孔に挿入すること
により前記第1封印部材及び第2封印部材を連結状態す
ることを特徴とする遊技機。
【0050】手段21によれば、前記連結保持部材を外
部より挿入するだけで、各封印部材を連結できる。その
結果、各封印部材の連結作業の簡略化を図ることができ
る。
【0051】手段22.手段21において、前記連結保
持部材は、前記第1封印部材及び第2封印部材の非連結
保持状態において、前記挿入孔内の少なくとも一部に保
持されることを特徴とする遊技機。
【0052】上記手段22によれば、各封印部材が連結
保持されていない状態で、連結保持部材は挿入孔内に保
持される。そのため、各封印部材を連結しない場合にお
いても、予め挿入孔内に連結保持部材を保持できる。そ
の結果、連結保持部材の紛失を防ぐことができる。ま
た、挿入孔内に保持状態にある連結保持部材を、さらに
挿入するだけで各封印部材を連結でき、連結作業の簡略
化を図ることができる。
【0053】手段23.手段1乃至22のいずれかにお
いて、遊技機はパチンコ機であること。中でも、パチン
コ機の基本構成としては、操作ハンドルを備えていてそ
のハンドル操作に応じて遊技球を所定の遊技領域に発射
させ、遊技球が遊技領域内の所定の位置に配置された作
動口に入賞することを必要条件として可変表示装置にお
いて変動表示されている識別情報が所定時間後に確定停
止されることが挙げられる。また、特別遊技状態発生時
には遊技領域内の所定の位置に配置された可変入賞装置
が所定の態様で開放されて遊技球を入賞可能とし、その
入賞個数に応じた有価価値(景品球のみならず、磁気カ
ードへの書き込み等も含む)が付与されることが挙げら
れる。
【0054】手段24.手段23において、前記基板被
包部材は、前記パチンコ機の遊技領域の少なくとも背面
側に設けられていることを特徴とする遊技機。
【0055】手段25.手段1乃至手段22のいずれか
において、遊技機はスロットマシンであること。中で
も、スロットマシンの基本構成としては、「複数の識別
情報からなる識別情報列を変動表示した後に識別情報を
確定表示する可変表示手段を備え、始動用操作手段(例
えば操作レバー)の操作に起因して識別情報の変動が開
始され、停止用操作手段(例えばストップボタン)の操
作に起因して或いは所定時間経過することにより識別情
報の変動が停止され、その停止時の確定識別情報が特定
識別情報であることを必要条件として遊技者に有利な特
別遊技状態を発生させる特別遊技状態発生手段とを備え
た遊技機」となる。この場合、遊技媒体はコイン、メダ
ル等が代表例として挙げられる。
【0056】手段26.手段25において、前記基板被
包部材は、少なくとも前記スロットマシン内部に設けら
れていることを特徴とする遊技機。
【0057】手段27.手段1乃至手段22のいずれか
において、遊技機はパチンコ機とスロットマシンとを融
合させた遊技機であること。中でも、前記融合させた遊
技機の基本構成としては、「複数の識別情報からなる識
別情報列を変動表示した後に識別情報を確定表示する可
変表示手段を備え、始動用操作手段(例えば操作レバ
ー)の操作に起因して識別情報の変動が開始され、停止
用操作手段(例えばストップボタン)の操作に起因して
或いは所定時間経過することにより識別情報の変動が停
止され、その停止時の確定識別情報が特定識別情報であ
ることを必要条件として遊技者に有利な特別遊技状態を
発生させる特別遊技状態発生手段とを備え、遊技媒体と
して遊技球を使用するとともに、前記識別情報の変動開
始に際しては所定数の遊技球を必要とし、特別遊技状態
の発生に際しては多くの遊技球が払い出されるよう構成
されてなる遊技機」となる。
【0058】手段28.手段27において、前記基板被
包部材は、前記パチンコ機とスロットマシンとを融合さ
せた遊技機の遊技領域の少なくとも背面側に設けられて
いることを特徴とする遊技機。
【0059】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好ましい実施例に
ついて、添付図面を参照して説明する。図1は、遊技機
用基板ボックス封印ユニットの一実施例である封印ユニ
ット1を有する基板被包部材としての基板ボックス(遊
技機用基板ボックス)40の配設されたパチンコ機50
の背面図である。前記パチンコ機50の正面側には、発
射装置により遊技領域へ発射されたパチンコ球を不特定
箇所に誘導する複数本のクギや、クギによって誘導され
てきたパチンコ球が入賞する複数個の入賞口又は作動口
や、特定の遊技状態において比較的多数のパチンコ球を
同時に入賞させることができる大入賞口や、各種遊技状
態を遊技者に示唆する様々な表示を可能とする表示部等
の各種遊技機器が配設されている。図2は、封印ユニッ
ト1の配設された基板ボックス40が開封された状態を
示す斜視図であり、図3は、封印ユニット1を構成する
各部材の分解斜視図であり、図4は、封印部材21,3
1により形成された保持部Hに封印金具11が保持され
ている状態を示した封印ユニット1の部分断面図であ
り、図5は、基板ボックス40を封印した状態における
封印ユニット1の部分断面図であり、図6は、基板ボッ
クス40の分解斜視図であり、図7は、基板ボックス4
0に貼付する基板管理番号シール61の平面図である。
【0060】図1および図2を参照して、封印ユニット
1が配設される基板ボックス40について説明する。ま
ず、図1に示すように、基板ボックス40は、例えば遊
技機の一種であるパチンコ機50の裏側に設けられた入
賞球集合カバー51に取り付けられている。基板ボック
ス40は、パチンコ機50の正面側に露出しないように
配設されていればよく、入賞球集合カバー51以外の箇
所、例えば、遊技盤裏面、機構盤、前面枠等の枠体、又
は専用の支持部材等に取り付けてもよい。基板ボックス
40は、パチンコ機50の遊技制御の中枢を担う制御手
段としてのCPU、そのCPUの制御下において所定の
遊技内容を実現するための制御情報を記憶した制御用R
OM、時々刻々変化する遊技状況に関する情報が逐次記
憶されるRAM等の電子部品を含む制御回路基板(図示
せず)を被包するためのものである。
【0061】基板ボックス40は、複数のボックス体の
組合せによって箱状に構成し得るが、本実施形態では一
対のボックス体からなる例として、第1ボックス体とし
てのボックス本体(ボックスベース)41と、そのボッ
クス本体41に覆設される第2ボックス体としてのボッ
クス蓋体(ボックスカバー)42とを備えている場合に
ついて説明する(図2参照)。
【0062】図2に示すように、ボックス本体41は、
金属材料からなる箱状体に形成されており、その上方は
ボックス本体41内に制御回路基板を配設するために開
放されている。また、ボックス本体41の側壁41aに
は、後述する封印ユニット1のユニット部材20が取り
付けられている。更に、ボックス本体41の内側壁には
薄板状のガイド板43が設けられており、ボックス本体
41にボックス蓋体42を被せる場合、ボックス蓋体4
2の位置ズレを防止して、容易に被せることができる。
【0063】ボックス蓋体42は、ボックス本体41と
同様に、金属製の中空箱状体に形成されており、その側
壁42aには後述する封印ユニット1のユニット部材3
0が取り付けられている。ボックス蓋体42の上部壁面
には、透明な合成樹脂から構成された覗き窓42dが設
けられており、基板ボックス40内の制御回路基板上に
設けられた制御用ROM、CPU等の型番号を容易に確
認することができる。このため、制御用ROMを交換し
てパチンコ機50の遊技内容を変更する不正行為が行わ
れた場合、これを容易に発見することができる。
【0064】また、ボックス蓋体42の上面には、基板
ボックス40内に配設された制御回路基板を管理するた
めの基板管理番号シール61が貼付される。図7に示す
ように、未使用の基板管理番号シール61が、台紙62
に計4枚貼付されている。この基板管理番号シール61
をボックス蓋体42に貼付する場合には、台紙62から
基板管理番号シール61を1枚ずつ剥がして貼り付けれ
ば良い。この基板番号管理シール61は、特殊シールで
構成されており、その表面には、基板管理番号61a
と、製造業者コード61bと、枠部61cと、検査履歴
61dとが表示されている。基板管理番号61aは、基
板ボックス40に被包される制御回路基板のシリアル番
号である。また、制御回路基板の製造業者は、枠部61
cの色彩と製造業者コード61bとにより特定される。
更に、この基板管理番号シール61は、制御回路基板の
検査履歴書でもあり、検査履歴61dには、検査毎に
「1」から「3」の欄に検査年月日(開封年月日)、検
査者名(開封者名)および検査印等が記録される。
【0065】尚、基板管理番号シール61を構成する特
殊シールは、剥がされると破損してしまう性質を有する
ものであるので、基板管理番号シール61が不正に剥が
された場合には、かかる不正行為を容易に発見すること
ができる。
【0066】次に、図3および図4を参照して、封印ユ
ニット1を構成する各部材について説明する。図3に示
すように、封印ユニット1は、基板ボックス40を封印
するための封印金具11と、その封印金具11が係止さ
れるユニット部材20と、そのユニット部材20に対向
してボックス蓋体42に配設され封印金具11が係合さ
れるユニット部材30とを備えている。
【0067】尚、図1に示すように、封印ユニット1は
基板ボックス40の2箇所にそれぞれ配設されている。
ここでは、封印ユニット1は基板ボックス40の相対向
する側面に設けられており、特に基板ボックス40が直
方体形状である場合には短辺側の側面に設けられる。
【0068】図3に示すように、連結保持部材としての
封印金具11は、ユニット部材20,30における各封
印部材21,31を連結するためのものであり、ステン
レス鋼材等の金属材料で構成されており、正面視略T字
形の略板状体に形成されている。この封印金具11は、
封印部材21に挿設される板部11aと、その板部11
aに一体形成されるとともに後述する封印部材31に係
合される頭部11bとを備えている。より詳しくは、板
部11aは長方形状の板体となっており、頭部11bは
板部11aの短辺一端側に一体に且つ当該短辺よりも幅
広に形成されている。そして、頭部11bは板部11a
の短辺に沿って延びる筒体となるように巻回されてい
る。
【0069】図3に示すように、板部11aの中間位置
は、反頭部11b側を残すようにしてチャンネル状(コ
字状)に切欠かれている。この切欠きは横並びに一対施
されている。これらの切欠きによって、頭部11b側を
自由端、反頭部11a側を固定端とした板片が板部11
aに一体形成されている。これら板片の自由端側を互い
反対方向へ折り曲げることによって、板部11aの板面
表裏にそれぞれ係止部としての係止爪11cが形成され
ている。両係止爪11cの具体的な折り曲げ形状は、特
に図4から明らかなように、固定端を基準として板部1
1aから徐々に遠ざかりながら頭部11b側へ傾斜し、
傾斜部分Tの先端から自由端側までは板部11aと略平
行となる形状である。
【0070】両係止爪11cは、封印金具11の板部1
1aが封印部材31の挿入孔31bへ挿入され押し込ま
れた場合、傾斜部分Tを介して板部11a側へと徐々に
弾性変形するとともに、封印金具11の先端部が封印部
材21の挿入孔21b内へ挿入される。封印金具11を
更に挿し込み続けると、両係止爪11cは、弾性的に復
元して封印部材31の嵌合穴31c内に係止され、封印
部材21の嵌合部21aと封印部材31の嵌合穴31c
とにより形成された保持部Hに収納される(図4参
照)。一方、封印金具11の頭部11bは、封印部材3
1の係合穴31aの側壁面に当接するとともに、係合穴
31a内に保持されている。その結果、封印金具11を
封印部材31内に取り外し不可能な状態で保持すること
ができる。
【0071】更に、保持部Hに両係止爪11cが保持さ
れた封印金具11を押し込むと、両係止爪11cは、板
部11a側へ徐々に弾性変形し、封印部材21の挿入孔
21b内へ挿入され、その後、弾性的に復元して封印部
材21の係止孔21c内に係止される。よって、封印部
材21,31は封印金具11により取り外し不可能な状
態で連結される(図5参照)。また、封印金具11は、
それを取り外そうとした際に両係止爪11cの自由端部
が同等に係止孔21c内上側面に当接するように形成さ
れている。。
【0072】板部11aの先端には、略半球状の凸部1
1dが設けられている。その結果、封印金具11の先端
部分の曲げ剛性が強化されるとともに、封印金具11の
先端部が凸部11dにより案内され、封印金具11の板
部11aの先端部分を後述する封印部材21,31の挿
入孔21b,31bに容易に挿入することができる。ま
た、封印金具11の頭部11bは、封印部材31の係合
穴31aの側壁面に当接するとともに、係合穴31a内
に保持されている。その結果、封印金具11を封印部材
31内に取り外し不可能な状態で保持することができ
る。
【0073】図3に示すように、封印金具11の上端部
には、その剛性を強化するために頭部11bが形成され
ている。この頭部11bは、中空状の略円柱体に形成さ
れており、封印金具11を封印部材21,31の挿入孔
21b,31bに挿入する場合、かかる頭部11bを押
下することにより容易に封印金具11を挿入することが
できる。図5に示すように、頭部11bの外径は、封印
部材31の係合穴31aの幅と比較して略等しく形成さ
れており、係合穴31aに係合可能となっている。よっ
て、封印金具11の両係止爪11cが係止孔21c内に
係止され、その頭部11bが封印部材31の係合穴31
aに係合された場合、封印部材21,31は封印金具1
1により取り外し不可能な状態で連結される。その結
果、基板ボックス40は開封不可能な状態にて封印され
る。
【0074】ユニット部材20は、基板ボックス40の
ボックス本体41に配設され基板ボックス40を封印す
るためのものであり、ポリカーボネート樹脂等の耐衝撃
性を有する合成樹脂材料で形成されている。このユニッ
ト部材20は、封印金具11が挿設される複数の封印部
材21と、ユニット部材20をボックス本体41に取り
付けるための取付部材22と、各封印部材21と取付部
材22とを互いに連結するための連結部材23と、各封
印部材21のそれぞれを互いに連結する複数の連結部材
24と、各封印部材21の側面及び底面を覆い隠す被覆
部材25(図2参照)とを備えている。尚、各封印部材
21はそれぞれ略同一に構成されているので、以下、同
一の部分には同一の番号を付してその説明は省略する。
また、図3においては、各ユニット部材20,30の構
成をわかりやすく説明するため、便宜上、前記被覆部材
25を省略している。
【0075】図4に示すように、封印部材21は略円柱
状に形成されており、その一部には連結部材23が固着
され取付部材22に連結されている。この封印部材21
は、略等間隔で取付部材22に計4個連結されており、
各封印部材21の上端部分には、嵌合部21aが設けら
れている。嵌合部21aは、略円柱状に形成されてお
り、その上側部分の外径は下側部分の外径と比較して小
さくなるようにテーパが施されている。よって、嵌合部
21aを後述する封印部材31の嵌合穴31cに容易に
挿入して嵌合させることができる。嵌合部21aの上面
には、長穴状の挿入孔21bが凹設されており、封印金
具11の板部11aが挿入可能に形成されている。この
挿入孔21bの開口部分には面取り部Cが形成されてお
り、この面取り部Cにより封印金具11の板部11aお
よび両係止爪11cが容易に挿入される。
【0076】嵌合部21aの壁面の一部から対向する壁
面に向かって貫通するように、略矩形状の係止孔21c
が設けられており(図3参照)、この係止孔21cは挿
入孔21bと連通している(図4参照)。よって、挿入
孔21bから封印金具11を挿入すると、封印金具11
の両係止爪11cが封印部材21の係止孔21cにより
係止され、封印金具11の抜き取り行為が防止される。
また、嵌合部21aの外周には、嵌合溝21dが凹設さ
れており、封印部材31のスカート部31dが嵌合可能
となっている。この嵌合溝21dの開口部分の断面積は
底部分の断面積と比較して大きくなるようにテーパが施
されており、スカート部31dを容易に嵌合させること
ができる。また、嵌合溝21dにスカート部31dを嵌
合させることにより、封印部材21,31の位置ズレが
防止され、封印部材21と封印部材31とを確実に合致
させることができる。
【0077】取付部材22は、封印ユニット1のユニッ
ト部材20をボックス本体41に取り付けるためのもの
であり、対向して配設された一対の板状体22a,22
bと、その一対の板状体22a,22bを互いに連結す
る複数の連結部材22cと、板状体22bに配設された
補強部材22dとを備えている。各板状体22a,22
bは複数の連結部材22cにより連結されており、この
複数の連結部材22cは計4箇所に配設されている。こ
の各連結部材22cは、板状体22aの長手方向に略等
間隔で配設された後述する複数の連結部材23に対応し
て配設されている。
【0078】よって、取付部材22のうち、連結部材2
3が固着されている部分の厚みは大きく形成され、その
強度は強化されている。従って、連結部材23を切断し
て封印部材21を除去する場合、取付部材22の板状体
22a,22bに損傷を与えることなく連結部材23を
切断することができる。また、取付部材22における一
対の板状体22a,22bの間には所定幅の間隙W1が
形成されており、この一対の板状体22a,22bの間
に形成された間隙W1は、ボックス本体41の側壁41
aの板厚より大きく形成されている。
【0079】図6に示すように、ボックス本体41の側
壁41aには、取付部材22の各連結部材22cに対応
した略矩形状の係合溝41bが略等間隔で計4箇所に形
成されている。この各係合溝41bには、各連結部材2
2cをそれぞれ係合させることができる。かかる係合に
より、ボックス本体41の側壁41aはユニット部材2
0の取付部材22における板状体22a,22bの間に
挟み込まれ、図2に示すように、ユニット部材20がボ
ックス本体41に取り付けられる。その結果、板状体2
2a,22bの間に挟み込まれた側壁41a部分の剛性
を向上させることができるとともに、ボックス本体41
の側壁41aに取り付けられたユニット部材20を外れ
難くすることができる。
【0080】また、取付部材22の長手方向の両端部分
には一対の取付孔22eが板状体22a,22bのそれ
ぞれを貫通して穿設ている(図3および図4参照)。ボ
ックス本体41の側壁41aには、この取付部材22の
一対の取付孔22eに対応して、一対の係合穴41cが
穿設されている(図6参照)。よって、ユニット部材2
0の板状体22a,22bの間にボックス本体41の側
壁41aを挟み込みつつ、ユニット部材20の取付部材
22をボックス本体41の側壁41aに「かしめ」また
はネジ止めにより固定することができる(図2および図
3参照)。
【0081】図4に示すように、取付部材22の板状体
22bには、略矩形状の係止穴22fが穿設されてい
る。この係止穴22fには、ボックス本体41の側壁4
1a内側面に突設された係止爪41eが係止されてお
り、ユニット部材20をボックス本体41の側壁41a
に「仮止め」することができる。よって、ユニット部材
20はボックス本体41に「仮止め」されているので、
「かしめ」またはネジ止めによるユニット部材20の固
定作業を容易に行うことができる。
【0082】補強部材22dは、封印ユニット1が配設
された基板ボックス40の強度を補強するためのもので
あり、取付部材22の板状体22bにおける上部側面に
一体に形成されている(図4中右側)。この補強部材2
2dは、後述するユニット部材30に形成された嵌合穴
32dに嵌合可能な板状体で構成されており(図3参
照)、かかる嵌合穴32dに嵌合することにより、ユニ
ット部材20,30を互いに位置決めしつつ、封印ユニ
ット1の配設された基板ボックス40の強度を補強する
ことができる。
【0083】図3に示すように、連結部材23は、各封
印部材21と取付部材22とをそれぞれ連結するための
ものである。この連結部材23は、取付部材22の板状
体22aの一側面に略等間隔で計4個配設されており、
各連結部材23には封印部材21がそれぞれ固着されて
いる。よって、計4個の各封印部材21が略等間隔で隣
接して取付部材22と連結され、ユニット部材20が一
体に形成されている。また、これらの隣接する各封印部
材21は、連結部材24により互いに連結されて、一体
に形成されている。また、封印部材21および取付部材
22は連結部材23により連結されるので、封印部材2
1と取付部材22との間には、ニッパ等の工具の刃先が
入り込むための間隔が形成される。よって、封印部材2
1を切断して除去する場合、ニッパ等の工具を用いて連
結部材23を容易に切断することができる。
【0084】連結部材24は、隣り合う各封印部材21
を連結して、ユニット部材20の強度を補強するための
ものであり、略薄板状に形成されている。各連結部材2
4は、各封印部材21の外周面のうち連結部材23の固
着側の反対部分に固着されており、各封印部材21のそ
れぞれを互いに連結してユニット部材20の強度を補強
している。この各連結部材24の右端部分には、切り欠
き24aが設けられており、かかる部分の剛性を低下さ
せてある。よって、ニッパ等の工具を用いて連結部材2
4を切断する場合、切り欠き24aが設けられた部分を
切断することにより、容易に連結部材24を切断するこ
とができる。また、切り欠き24aは、連結部材24の
うち、先に使用される封印部材21側の端部分に設けら
れているので、連結部材24を切断する場合、未使用の
封印部材21の損傷を防止することができる。
【0085】被覆部材25は、封印部材21,31の外
部より孔を開け、封印金具11を抜き取ったりするのを
防ぎ、不正に基盤ボックス40を開封するのを防止する
ために設けられたものである。被覆部材25は、4つ並
んだ封印部材21,31の両端部側面を被覆するように
形成された側面被覆部25aと、各封印部材21の底面
部を被覆するように形成された底面被覆部25bと、各
封印部材21,31の取付部材22,32とは反対側に
あたる各封印部材21,31前面部を被覆するように形
成された前面被覆部25cとで構成されている。側面被
覆部25a、底面被覆部25bおよび前面被覆部25c
はそれぞれ略板状体であるとともに、各板状体とも略平
行に配設された複数枚、例えば3枚の板状体で構成され
ている。また、平行状態にある各板状体の間には所定の
隙間が形成されている。なお、前記各被覆部25a〜2
5cはそれぞれポリカーボネート樹脂等の耐衝撃性を有
する合成樹脂材料で形成されている。側面被覆部25a
は、その板状面が前記両端部側面を向くように、取付部
材22の板状体22aに固着されている。底面被覆部2
5bは、その板状面が各封印部材21の底面部を向くよ
うに、取付部材22の板状体22aに固着されている。
さらに、側面被覆部25aと底面被覆部25bとは互い
に交わる部分で固着されている。また、前面被覆部25
cは、その板状面が各封印部材21,31前面部を向く
ように、側面被覆部25aおよび底面被覆部25bにそ
れぞれ固着されている。側面被覆部25aおよび前面被
覆部25cの上端部は前記封印部材31の上端部と同等
の高さに形成されている。なお、各封印部材21,31
上面部は被覆部材25によって被覆されていない。つま
り、被覆部材25は各封印部材21,31の上面部が被
覆されないようにを上方に開口した状態で形成されてい
る。
【0086】ユニット部材30は、封印金具11とユニ
ット部材20とを介して、基板ボックス40を封印する
ためのものである。ユニット部材30は、ポリカーボネ
ート樹脂等の耐衝撃性を有する合成樹脂材料で形成され
ており、基板ボックス40のボックス蓋体42の側壁4
2aに取り付けられている。このユニット部材30は、
封印金具11が係合される封印部材31と、ユニット部
材30をボックス蓋体42に取り付けるための取付部材
32と、各封印部材31と取付部材32とを互いに連結
するための連結部材33と、各封印部材31のそれぞれ
を互いに連結する複数の連結部材34とを備えている。
尚、各封印部材31はそれぞれ略同一に構成されている
ので、以下、同一の部分には同一の番号を付してその説
明は省略する。
【0087】図3に示すように、封印部材31は、略円
柱状に形成されており、その一部には連結部材33が固
着され取付部材32に連結されている。この封印部材3
1は、略等間隔で取付部材32に計4個連結されてお
り、各封印部材31はユニット部材20の各封印部材2
1のそれぞれと対向する位置に取付部材32と一体に形
成されている(図2参照)。また、各封印部材31は、
封印金具11の頭部11bと係合される係合穴31a
と、その係合穴31aに連通して穿設された挿入孔31
bと、その挿入孔31bに連通して穿設された嵌合穴3
1cと、その嵌合穴31cの下方に設けられたスカート
部31dとを備えている。
【0088】封印部材31の上面には、長穴状の係合穴
31aが形成されており、封印金具11の頭部11bが
嵌合可能になっている。また、図4に示すように、係合
穴31aの下方には挿入孔31bが設けられている。こ
の挿入孔31bの幅は封印金具11の頭部11bの外径
と比較して小さく形成されているので、封印金具11の
頭部11bは、挿入孔31bを通り抜けることができな
い。よって、封印金具11の頭部11bは、係合穴31
a内に確実に係合される。
【0089】嵌合穴31cは、挿入孔31bの下方に連
通して設けられており、封印部材20の嵌合部21aが
嵌合可能になっている。この嵌合穴31cにはテーパが
施されており、封印部材21の嵌合部21aを容易に挿
入して嵌合することができる。また、嵌合穴31cの上
壁面と封印部材21の嵌合部21aの上端面との間に
は、所定高さを有する保持部Hが形成されており、封印
金具11の両係止爪11cが嵌合部21aの上端面によ
り支持され保持されている。また、封印金具11の両係
止爪11cが保持部Hに保持されると、封印金具11の
頭部11bは、係合穴31a内に埋め込まれ、封印部材
31の上面から突出することがない。よって、頭部11
bを掴んで封印金具11を抜き取る不正行為や頭部11
bが何かに引っ掛かり封印金具11が抜け落ちてしまう
ことを防止することができる。その結果、予備用(未使
用)の封印金具11は、封印部材21と封印部材31と
を連結することなく、封印部材31内に抜き取り不可能
な状態で保持することができる。
【0090】スカート部31dは、封印部材31の下端
面であって、嵌合穴31cの縁部分に周設されている。
このスカート部31dは、封印部材21の嵌合溝21d
に嵌合可能に形成されており、その外周壁にはテーパが
施されている。よって、スカート部31dを嵌合溝21
dへ容易に嵌合させることができる。
【0091】取付部材32は、封印ユニット1のユニッ
ト部材30をボックス蓋体42に取り付けるためのもの
であり、対向して配設された一対の板状体32a,32
bと、その一対の板状体32a,32bを互いに連結す
る複数の連結部材32cと、板状体32bに配設された
嵌合穴32dとを備えている。各板状体32a,32b
は複数の連結部材32cにより連結されており、この複
数の連結部材32cは計4箇所に配設されている。この
各連結部材32cは、板状体32aの長手方向に略等間
隔で配設された後述する複数の連結部材33に対応して
配設されている。
【0092】よって、取付部材32のうち、連結部材3
3が固着されている部分の厚みは大きく形成され、その
強度が強化されている。従って、連結部材33を切断し
て封印部材31を除去する場合、取付部材32の板状体
32aに損傷を与えることがない。また、取付部材32
における一対の板状体32a,32bの間には所定幅の
間隙W2が形成されており、この一対の板状体32a,
32bの間に形成された間隙W2は、ボックス蓋体42
の側壁42aの板厚より大きく形成されている。
【0093】図6に示すように、ボックス蓋体42の側
壁42aには、取付部材32の各連結部材32cに対応
した略矩形状の係合溝42bが略等間隔で計4箇所に形
成されており、この各係合溝42bは、ボックス本体4
1に形成された各係合溝41bに対向して側壁42aに
形成されている。この係合溝42bには、取付部材32
の各連結部材32cをそれぞれ係合させることができ
る。各係合溝42bに各連結部材32cを係合すると、
ボックス蓋体42の側壁42aは、ユニット部材30の
取付部材32における板状体32a,32bの間に挟み
込まれ、図2に示すように、ユニット部材30がボック
ス蓋体42に取り付けられる。その結果、板状体32
a,32bの間に挟み込まれた側壁42a部分の剛性を
向上させることができるとともに、ボックス蓋体42の
側壁42aに取り付けられたユニット部材30を外れ難
くすることができる。
【0094】また、取付部材32の長手方向の両端部分
には、一対の取付孔32eが板状体32a,32bのそ
れぞれを貫通して穿設ている(図3および図4参照)。
ボックス蓋体42の側壁42aには、この取付部材32
の一対の取付孔32eに対応して、一対の係合穴42c
が穿設されている(図6参照)。よって、ユニット部材
30の板状体32a,32bの間にボックス蓋体42の
側壁42aを挟み込みつつ、取付部材32をボックス蓋
体42の側壁42aに「かしめ」またはネジ止めにより
固定することができる(図2および図3参照)。
【0095】図4に示すように、取付部材32の板状体
32bには、略矩形状の係止穴32fが穿設されてい
る。この係止穴32fには、ボックス蓋体42の側壁4
2a内側面に突設された係止爪42eが係止されてお
り、ユニット部材30をボックス蓋体42の側壁42a
に「仮止め」することができる。よって、ユニット部材
30はボックス蓋体42に「仮止め」されているので、
「かしめ」またはネジ止めによるユニット部材30の固
定作業を容易に行うことができる。
【0096】尚、ボックス本体41とユニット20およ
びボックス蓋体42とユニット30は、それぞれ合成樹
脂材料を使用して一体成形しても良い。
【0097】嵌合穴32dは、ユニット部材20の補強
部材22dを嵌合しつつ、封印ユニット1が配設された
基板ボックス40の強度を補強するためのものである。
この嵌合穴32dは、ユニット部材20の補強部材22
dが嵌合可能に穿設された上面視略矩形状の貫通穴であ
り(図3参照)、取付部材32の板状体32bにおける
上部側面に突設されている(図4中右側)。この嵌合穴
32dに補強部材22dを嵌合することにより、封印ユ
ニット1、及び、その封印ユニット1が配設された基板
ボックス40の剛性を大きくすることができる。
【0098】図3に示すように、連結部材33は、各封
印部材31と取付部材32とをそれぞれ連結するための
ものである。この連結部材33は、取付部材32の板状
体32aの一側面に略等間隔で計4個配設されており、
各連結部材33には封印部材31がそれぞれ固着されて
いる。よって、計4個の各封印部材31が略等間隔で隣
接して取付部材32に連結され、ユニット部材30が一
体に形成されている。また、封印部材31および取付部
材32は連結部材33により連結されるので、封印部材
31と取付部材32との間には、ニッパ等の工具の刃先
が入り込むための間隔が形成される。よって、封印部材
31を切断して除去する場合、ニッパ等の工具を用いて
連結部材33を容易に切断することができる。
【0099】連結部材34は、隣り合う各封印部材31
を連結して、ユニット部材30の強度を補強するための
ものであり、略薄板状に形成されている。各連結部材3
4は、各封印部材31の外周面のうち連結部材33の固
着側の反対部分に固着されており、各封印部材31のそ
れぞれを互いに連結してユニット部材30の強度を補強
している。この各連結部材34の右端部分には、切り欠
き34aが設けられており、かかる部分の剛性を低下さ
せてある。よって、ニッパ等の工具を用いて連結部材3
4を切断する場合、切り欠き34aが設けられた部分を
切断することにより、容易に連結部材34を切断するこ
とができる。また、切り欠き34aは、連結部材34の
うち、先に使用される封印部材31側の端部分に設けら
れているので、連結部材34を切断する場合、未使用の
封印部材31の損傷を防止することができる。
【0100】この各連結部材34の上面には、「1」か
ら「4」までの番号表示Kがそれぞれ表示されている。
この各番号表示Kは、ユニット部材30の成形と同時に
型枠を用いて形成されており、各一対の封印部材21,
31が封印される順番を表している。よって、各封印部
材21とそれに対向する各封印部材31とを「1」から
「4」の各番号表示Kの順に封印金具11を用いて封印
するとともに、「1」から「4」の番号表示Kの順に封
印された一対の封印部材21,31をニッパ等の工具を
用いて切断して除去することができる。
【0101】尚、この各番号表示Kを付す方法として
は、「1」から「4」の数字を印刷した合成樹脂等のシ
ート等を各封印部材21に貼付等したりしても良い。
【0102】次に、上述した基板ボックス40に取り付
けられた封印ユニット1の使用方法について説明する。
まず、ユニット部材20の各連結部材22cをボックス
本体41の各係合溝41bに対応させて係合し、取付部
材22の一対の板状体22a,22bの間にボックス本
体41の側壁41aを挟み込むようにして、取付部材2
2を側壁41aに填め込む。その後、取付部材22の板
状体22bに設けられた係止穴22fがボックス本体4
1の係止爪41eにより係止されるまで填め込み、ユニ
ット部材20をボックス本体41に「仮止め」して、取
付孔22eおよび係合穴41cを「かしめ」またはネジ
止めにより固定する。
【0103】また、同様に、ボックス蓋体42の各係合
溝42bにユニット部材30の各連結部材32cを対応
させて係合し、取付部材32の一対の板状体32a,3
2bの間にボックス蓋体42の側壁42aを挟み込むよ
うにして、取付部材32を側壁42aに填め込む。その
後、取付部材32の板状体32bに設けられた係止穴3
2fがボックス蓋体42の係止爪42eにより係止され
るまで填め込み、ユニット部材30をボックス蓋体42
に「仮止め」して、取付孔32eおよび係合穴42cを
「かしめ」またはネジ止めにより固定する。
【0104】このようにして、ユニット部材20,30
をそれぞれ2個ずつボックス本体41およびボックス蓋
体42に固定する(図1参照)。
【0105】その後、ボックス本体41内に制御回路基
板を配設して固定した後、ユニット部材20,30の各
封印部材21,31を対向させて、ボックス本体41に
ボックス蓋体42を被せ、各封印部材21の嵌合部21
aを各封印部材31の嵌合穴31cに嵌合するととも
に、各封印部材31のスカート部31dを各封印部材2
1の嵌合溝21dに嵌合する。そして、計4個の各封印
部材31の係合穴31aおよび挿入孔31b内に封印金
具11をそれぞれ挿入して、その頭部11bを押下し封
印金具11を封印部材31内に押し込む。
【0106】封印金具11が押し込まれると、封印金具
11の両係止爪11cは、傾斜部分Tを介して板部11
a側へ徐々に弾性変形する。更に、封印金具11を挿入
し続けると、両係止爪11cが弾性的に復元し、その両
係止爪11cは、嵌合穴31c内に係止されるとともに
保持部Hに保持される。よって、各封印金具11を封印
部材31内に抜き取り不可能な状態で保持することがで
きるとともに、封印金具11の紛失を防止することがで
きる(図4参照)。
【0107】各封印部材31内に各封印金具11を保持
した後、各封印ユニット1の封印部材31うち、「1」
の番号表示Kの付された連結部材24の左端部が固着さ
れているもの(図2中右側)に挿入された封印金具11
の頭部11bを押下して、その封印金具11を更に押し
込む。封印金具11が押し込まれると、封印金具11の
両係止爪11cは、傾斜部分Tおよび挿入孔21bの面
取り部Cを介して板部11a側へ徐々に弾性変形する。
封印金具11を挿入し続けると、両係止爪11cが弾性
的に復元して、両係止爪11cが封印部材21の係止孔
21c内に係止され、封印金具11が封印部材21内に
て抜き取り不可能な状態で保持される。一方、封印金具
11の頭部11bは、封印部材31の係合穴31a内に
係合される。
【0108】その結果、封印金具11は、封印部材21
内から抜き取り不可能となり、更に、封印金具11の頭
部11bは、封印部材31の係合穴31aに係合されて
いるので、基板ボックス40のボックス本体41とボッ
クス蓋体42とが開封不可能に連結され、基板ボックス
40を確実に封印することができる(図5参照)。
【0109】また、封印部材21,31の側面又は底面
から孔を開けて封印金具11の両係止爪11cを弾性変
形させ、封印金具11を抜き取る等の不正行為を行おう
とした場合、被覆部材25が封印部材21,31の周囲
に設けられているため、被覆部材25の表面上から孔を
開けなければならなくなり、孔を開けた痕跡がより発見
し易くなる。又、封印金具11までの間に複数の壁が存
在することやその壁によって被覆部材25の表面上から
封印金具11まで距離が長くなることで、棒状のものを
封印金具11の位置まで差し込んで、両係止爪11cを
弾性変形させるには、その力を加えるための支点が定ま
りにくく、上記不正行為を行い難くなる。
【0110】さらに、本実施の形態における封印金具1
1には、その両側面に1個ずつ両係止爪11cが形成さ
れている。このため、封印金具11を抜き取るには、両
側面の両係止爪11cを同時に押さえつけなければな
い。しかし、上記被覆部材25の表面上から両係止爪1
1cを同時に押さえつけるのは、非常に困難となる。そ
の結果、上記不正行為をさらに行い難くなる。
【0111】よって、基板ボックス40に被包された制
御回路基板上の制御用ROM等を不適法に取り外して、
パチンコ機50の遊技内容を変更する不正行為を防止す
ることができる。また、封印部材21,31を破壊、切
断等すれば基板ボックス40を開封することができる
が、その場合には、基板ボックス40が開封された痕跡
を確実に残すことができる。即ち、不正行為が行われた
か否かを即座に発見することができる。
【0112】基板ボックス40を開封する場合には、少
なくとも、連結部材33および「2」の番号表示Kが付
された連結部材34をニッパ等により切断するか、又
は、連結部材23および連結部材24をニッパ等により
切断する必要がある。即ち、少なくとも連結部材23,
24または連結部材33,34をそれぞれ切断しなけれ
ば、基板ボックス40を開封するができない。よって、
不正行為を行った者が、基板ボックス40を開封して制
御回路基板に不正改造等の不正行為を行った後、その不
正行為を隠蔽する場合には、連結部材23,24または
連結部材33,34の各切断部分のそれぞれに接着剤等
を塗布し、かかる複数の切断部分をそれぞれ再接合する
必要がある。また、複数の切断部分を再接合して、切断
の痕跡を隠蔽することは容易ではない。従って、不正行
為の隠蔽を確実に行うことができないので、不正行為が
早期に発見されるとともに、かかる不正行為を抑制する
ことができる。
【0113】次に、この封印状態にある基板ボックス4
0から制御回路基板上の制御用ROMを取り外して検査
する方法について説明する。封印金具11の頭部11b
は封印部材31の係合穴31aに係合され、封印金具1
1の両係止爪11cは封印部材21の係止孔21c内に
抜き取り不可能な状態で保持されているので、基板ボッ
クス40内の制御回路基板を適法に検査する場合、ボッ
クス本体41からボックス蓋体42を外して、基板ボッ
クス40を開封することができない。かかる場合、封印
金具11により封印されている封印部材21,31と取
付部材22,32とを連結している連結部材23,33
をニッパ等の工具を用いて切断するとともに、封印され
ている封印部材21,31と他の封印部材21,31と
を連結する連結部材24,34の切り欠き24a,34
aの部分を切断する。
【0114】このようにして、連結部材23,24,3
3,34を切断することにより、基板ボックス40の封
印が解除され、ボックス本体41からボックス蓋体42
を外すことができる。そして、制御用ROM等の検査終
了後、基板管理番号シール61の検査履歴61dに所定
の事項を記載して、ボックス本体41にボックス蓋体4
2を被せて、未使用の一対の封印部材21,31に保持
されている封印金具11を押し込むことにより、かかる
封印部材21,31を連結して、基板ボックス40を再
度封印する。
【0115】尚、本実施例では、各封印ユニット1に、
封印部材21,31が各4個ずつ計4組設けられている
ので、最大3回まで基板ボックス40の封印を解除して
開封することができる。また、止むを得ず全ての封印部
材21,31を切断して排除した場合には、ユニット部
材20,30をボックス本体41およびボックス蓋体4
2に固定する「かしめ」またはねじ止めを取り付り外
し、新たなに封印ユニット1のユニット部材20,30
をボックス本体41およびボックス蓋体42に取り付け
ればよい。
【0116】以上、実施例に基づき本発明を説明した
が、本発明は上記実施例に何ら限定されるものではな
く、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の改良変形
が可能であることは容易に推察できるものである。
【0117】例えば、上記実施の形態では、被覆部材2
5は、4つの封印部材21,31を被覆する側面被覆部
25a、底面被覆部25bおよび前面被覆部25cによ
って構成されていたが、4つの封印部材21,31の両
端に1つずつ封印部材21,31を設け、その封印部材
21,31を前記側面被覆部25aの代わりとし、被覆
部材25を底面被覆部25bおよび前面被覆部25cの
みの構成としてもよい。
【0118】また、被覆部材25は、側面被覆部25
a、底面被覆部25bおよび前面被覆部25cにより構
成されているが、各部を一体化して形成することとして
もよい。
【0119】さらに、被覆部材25(側面被覆部25
a、底面被覆部25bおよび前面被覆部25c)は、3
枚の板状体で構成されているが、1枚以上であれば何枚
でもよい。但し、各板状体の厚さに関わらず、可能な限
り板状体数を増やした方が、上記不正行為を防止する効
果を高めることができる。また、形成材料は樹脂でなく
とも、金属等容易に細工するのが難しいものであれば何
でもよい。
【0120】加えて、各板状体表面に凹凸部を設けても
よい。又は、内部に気泡等の空間部を設けてもよい。こ
のようにすれば、被覆部材25に孔を開ける等の不正行
為を行うに際して、直線的に孔を開けることが容易には
できなくなり、不正を防止できる。
【0121】上記実施の形態では、主として遊技機の主
基板を封印する遊技機用基板ボックス封印ユニットを説
明しているが、前記遊技機用基板ボックス封印ユニット
を遊技機に存在する各種基板を収納する基板ボックスに
それぞれ設けることとしてもよい。例えば、遊技機の各
種回路の電源を制御する電源基板、パチンコ球の払い出
しを制御する払出制御基板、パチンコ球の発射を制御す
る発射制御基板、図柄等を表示する可変表示装置を制御
する表示制御基板、音声を制御する音声制御基板、ラン
プの点灯等を制御するランプ制御基板等を封印する基板
ボックスに封印ユニットを設けてもよい。特に前記払出
制御基板のように、不正行為を行われやすい基板を収納
した遊技機用基板ボックスに封印ユニットを設ければ、
収納された制御基板からROMを取り外して交換し払い
出されるパチンコ球数を変更する等の不正行為を防止す
ることができる。
【0122】また、本実施の形態における遊技機用基板
ボックス封印ユニットとしての封印ユニット1は基板ボ
ックス40と別々に構成されていたが、これを一体とし
て遊技機用基板ボックス封印ユニットとしてもよい。又
は、被覆部材25のみをボックス本体41からボックス
蓋体42に配設して、封印部材21,31を被覆する構
成としてもよい。
【0123】上記実施の形態における封印金具11の両
係止爪11cは、板部11a左右側面上に上下方向の中
心軸を挟んで略対称となるように形成されているが、こ
れに限らず、複数の係止爪11cを板部11aの側面上
の上下方向にずらして配設する構成としてもよい。この
ような構成にすれば、封印部材21,31の連結を解除
するにあたり、複数の係止爪11cを何度も押さえつけ
なければならないため、不正行為を行い係止爪11cの
係止解除を行うのは困難なる。
【0124】又、係止爪11cを板部11aの片側側面
上に1つだけ設けて、これを基板ボックス40に対向す
るよう挿入することとしてもよい。このようにすれば、
係止爪11cが1つだけでも、係止爪11cに向かって
孔を開け、係止爪11cを押さえ付けることは困難とな
る。結果として、封印部材21,31の連結状態を解除
することは容易にはできなくなり、不正行為を防止する
ことができる。
【0125】また、本実施の形態において、封印金具1
1は略板状体の形状のものを使用したが、これに限ら
ず、略棒形状等の封印金具を使用することとしてもよ
い。又は、封印金具は金具でなくとも、例えば樹脂等の
封印部材21,31を連結できるものであれば、何でも
よい。
【0126】又、封印部材21,31を連結し基板ボッ
クス40を封印するための部材として、封印金具11を
使用した。しかし、かかる部材は、これに限られるもの
ではなく、封印ねじ等を使用しても良い。
【0127】また、上記実施の形態とは異なるタイプの
パチンコ機等として実施してもよい。例えば、一度大当
たりすると、それを含めて複数回(例えば2回、3回)
大当たり状態が発生するまで、大当たり期待値が高めら
れるようなパチンコ機(通称、2回権利物、3回権利物
と称される)として実施してもよい。また、大当り図柄
が表示された後に所定の領域に遊技球を入賞させること
を必要条件として特別遊技状態となるパチンコ機として
実施してもよい。また、パチンコ機以外にも、アレパ
チ、雀球、スロットマシン、いわゆるパチンコ機とスロ
ットマシンとが融合した遊技機等の各種遊技機として実
施することも可能である。なお、スロットマシンは、例
えばコインを投入して図柄有効ラインを決定させた状態
で操作レバーを操作することにより図柄が変動され、ス
トップボタンを操作することにより図柄が停止されて確
定される周知のものである。従って、スロットマシンの
基本概念としては、「複数の識別情報からなる識別情報
列を変動表示した後に識別情報を確定表示する可変表示
手段を備え、始動用操作手段(例えば操作レバー)の操
作に起因して識別情報の変動が開始され、停止用操作手
段(例えばストップボタン)の操作に起因して或いは所
定時間経過することにより識別情報の変動が停止され、
その停止時の確定識別情報が特定識別情報であることを
必要条件として遊技者に有利な特別遊技状態を発生させ
る特別遊技状態発生手段とを備えたスロットマシン」と
なり、この場合、遊技媒体はコイン、メダル等が代表例
として挙げられる。
【0128】また、パチンコ機とスロットマシンとが融
合した遊技機の具体例としては、複数の図柄からなる図
柄列を変動表示した後に図柄を確定表示する可変表示手
段を備えており、遊技球打出用のハンドルを備えていな
いものが挙げられる。この場合、所定の操作(ボタン操
作)に基づく、所定量の遊技球の投入の後、例えば操作
レバーの操作に起因して図柄の変動が開始され、例えば
ストップボタンの操作に起因して或いは所定時間経過す
ることにより図柄の変動が停止され、その停止時の確定
図柄がいわゆる大当たり図柄であることを必要条件とし
て遊技者に有利な大当たり状態が発生させられ、遊技者
には、下部の受皿に多量の遊技球が払い出されるもので
ある。
【0129】
【発明の効果】本発明の遊技機によれば、被覆部材によ
り、封印部材が被覆されているため、封印部材に細工し
て、不正行為を行うことが困難になる。また、不正行為
が行われたとしても、不正行為の隠蔽を行うことが難し
くなるため、不正行為が早期に発見することができる。
よって、遊技内容に関する制御情報が記憶されたROM
を制御回路基板からを取り外し交換して、遊技内容を変
更する不正行為を防止することができるとともに、かか
る不正行為を抑制することができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例である封印ユニットを有す
る基板ボックスの配設されたパチンコ機の背面図であ
る。
【図2】 封印ユニットが配設された基板ボックスが開
封された状態を示す斜視図である
【図3】 封印ユニットを構成する各部材の分解斜視図
である。
【図4】 保持部に封印金具が保持されている状態にお
ける封印ユニットの部分断面図である。
【図5】 基板ボックスを封印した状態における封印ユ
ニットの部分断面図である。
【図6】 基板ボックスの分解斜視図である。
【図7】 基板管理番号シールの平面図である。
【符号の説明】
1…封印ユニット、11…封印金具(連結保持部材)、
11b…頭部、11c…係止爪(係止部)、20,30
…ユニット部材、21,31…封印部材(第1封印部
材、第2封印部材)、21c…係止孔、22,32…取
付部材、22f,32f…係止穴、23,33…連結部
材、24,34…連結部材、24a,24b…切り欠
き、25…被覆部材、25a…側面被覆部、、25b…
底面被覆部、25c…前面被覆部、31a…係合穴、4
0…基板ボックス(基板被包部材)、41…ボックス本
体、41e,42e…係止爪、42…ボックス蓋体、H
…保持部、T…傾斜部分。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回路基板を被包するための基板被包部材
    と前記基板被包部材を封印するための封印部材とを備え
    た遊技機において、前記封印部材の少なくとも一部を被
    覆する被覆部材を備えたことを特徴とする遊技機。
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