JP2001286411A - 化粧用脂取りシート - Google Patents
化粧用脂取りシートInfo
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- JP2001286411A JP2001286411A JP2000103498A JP2000103498A JP2001286411A JP 2001286411 A JP2001286411 A JP 2001286411A JP 2000103498 A JP2000103498 A JP 2000103498A JP 2000103498 A JP2000103498 A JP 2000103498A JP 2001286411 A JP2001286411 A JP 2001286411A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 皮脂等の油性汚れが付着している皮膚や毛髪
から、油性汚れを簡便に除去できるようにする。 【解決手段】 化粧用脂取りシートを少なくとも親油性
の合成繊維を有する不織布から構成し、液体を実質的に
含まないものとする。ここで、不織布の通気度を0.0
0005〜3m/kPa・Sに調整することが好まし
い。
から、油性汚れを簡便に除去できるようにする。 【解決手段】 化粧用脂取りシートを少なくとも親油性
の合成繊維を有する不織布から構成し、液体を実質的に
含まないものとする。ここで、不織布の通気度を0.0
0005〜3m/kPa・Sに調整することが好まし
い。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、皮膚や毛髪に付着
している皮脂等の油性汚れを、特に、ファンデーション
等のメイク表面上に浮き出た皮脂や化粧くずれ等の油性
汚れを、メイクを崩さずに皮膚や毛髪から簡便に除去で
き、且つ良好な肌触りの化粧用脂取りシートに関する。
している皮脂等の油性汚れを、特に、ファンデーション
等のメイク表面上に浮き出た皮脂や化粧くずれ等の油性
汚れを、メイクを崩さずに皮膚や毛髪から簡便に除去で
き、且つ良好な肌触りの化粧用脂取りシートに関する。
【0002】
【従来の技術】古くから、毛髪、皮膚、特に顔面に付着
している皮脂等の油性汚れを除去するために、天然パル
プ、楮、ミツマタ、麻等の天然繊維原料を抄紙して得ら
れたシート又はそれらをカレンダー法等により薄様化し
たシートが市販されている。しかし、これらのシートの
場合、繊維原料自体が親水性であり、油性汚れを十分に
除去することができないという問題があった。
している皮脂等の油性汚れを除去するために、天然パル
プ、楮、ミツマタ、麻等の天然繊維原料を抄紙して得ら
れたシート又はそれらをカレンダー法等により薄様化し
たシートが市販されている。しかし、これらのシートの
場合、繊維原料自体が親水性であり、油性汚れを十分に
除去することができないという問題があった。
【0003】このため、良好な油性汚れ除去能を有する
化粧用脂取りシートとして、疎水性の熱可塑性樹脂に微
細孔形成用の充填剤を配合した樹脂組成物を成膜し、延
伸することにより得られた多孔質延伸プラスチックフィ
ルムが提案されている(特開平11−239517号公
報)。この多孔質延伸プラスチックフィルムによれば、
ファンデーション等のメイク表面上に浮き出た皮脂や化
粧くずれ等の油性汚れを、メイクを崩さずに吸収除去す
ることができ、従ってテカリや化粧くずれを防ぐことも
可能となっている。
化粧用脂取りシートとして、疎水性の熱可塑性樹脂に微
細孔形成用の充填剤を配合した樹脂組成物を成膜し、延
伸することにより得られた多孔質延伸プラスチックフィ
ルムが提案されている(特開平11−239517号公
報)。この多孔質延伸プラスチックフィルムによれば、
ファンデーション等のメイク表面上に浮き出た皮脂や化
粧くずれ等の油性汚れを、メイクを崩さずに吸収除去す
ることができ、従ってテカリや化粧くずれを防ぐことも
可能となっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、特開平11−
239517号公報に開示された多孔質延伸プラスチッ
クフィルムの場合、その形態がフィルム状であるため肌
触りが良くないという問題があった。
239517号公報に開示された多孔質延伸プラスチッ
クフィルムの場合、その形態がフィルム状であるため肌
触りが良くないという問題があった。
【0005】本発明は、皮脂等の油性汚れを皮膚や毛髪
から手軽に除去でき、しかも良好な肌触りを有する化粧
用脂取りシートを提供することを目的とする。
から手軽に除去でき、しかも良好な肌触りを有する化粧
用脂取りシートを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、少なくと
も親油性の合成繊維を有する不織布であって、実質的に
液体を含まない不織布を使用すれば上述の目的を達成で
きることを見出し、本発明を完成させるに至った。
も親油性の合成繊維を有する不織布であって、実質的に
液体を含まない不織布を使用すれば上述の目的を達成で
きることを見出し、本発明を完成させるに至った。
【0007】即ち、本発明は、少なくとも親油性の合成
繊維を有する不織布であって、実質的に液体を含まない
化粧用脂取りシートを提供する。
繊維を有する不織布であって、実質的に液体を含まない
化粧用脂取りシートを提供する。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明の化粧用脂取りシートは、
少なくとも親油性の合成繊維を有する不織布であって、
しかも実質的に液体を含まないシートである。このた
め、この不織布はその繊維間に毛細管現象により皮脂等
の油性汚れを容易に吸い取ることができる。また、不織
布はフィルムに比べて肌触りが良好である。従って、本
発明の化粧用脂取りシートは、油性汚れの除去能に優れ
ており、しかも肌触りにも優れている。
少なくとも親油性の合成繊維を有する不織布であって、
しかも実質的に液体を含まないシートである。このた
め、この不織布はその繊維間に毛細管現象により皮脂等
の油性汚れを容易に吸い取ることができる。また、不織
布はフィルムに比べて肌触りが良好である。従って、本
発明の化粧用脂取りシートは、油性汚れの除去能に優れ
ており、しかも肌触りにも優れている。
【0009】本発明の化粧用脂取りシートを構成する不
織布中の親油性の合成繊維の含有量は、好ましくは5重
量%以上、より好ましくは30重量%以上、特に好まし
くは50重量%以上である。ここで、「化粧用」とは、
皮膚や毛髪に付着している皮脂等の油性汚れを除去する
ために使用することを意味し、ファンデーション等のメ
イク表面上に浮き出た皮脂や化粧くずれ等の油性汚れを
除去するために使用する場合だけでなく、化粧をしてい
ない肌を清浄に保つために使用する場合も含む。また、
「親油性」とは、油に対する接触角が小さいことを意味
し、具体的には、液滴法により測定した油に対する接触
角が50°以下、好ましくは30°以下であることを意
味する。液滴法による接触角は、不織布に液滴(スクワ
ラン(モデル皮脂))を置き、液滴が不織布と接した接
点に読みとり顕微鏡内のカーソル線を合わせ、読み取っ
た角度(接触角)に相当する。
織布中の親油性の合成繊維の含有量は、好ましくは5重
量%以上、より好ましくは30重量%以上、特に好まし
くは50重量%以上である。ここで、「化粧用」とは、
皮膚や毛髪に付着している皮脂等の油性汚れを除去する
ために使用することを意味し、ファンデーション等のメ
イク表面上に浮き出た皮脂や化粧くずれ等の油性汚れを
除去するために使用する場合だけでなく、化粧をしてい
ない肌を清浄に保つために使用する場合も含む。また、
「親油性」とは、油に対する接触角が小さいことを意味
し、具体的には、液滴法により測定した油に対する接触
角が50°以下、好ましくは30°以下であることを意
味する。液滴法による接触角は、不織布に液滴(スクワ
ラン(モデル皮脂))を置き、液滴が不織布と接した接
点に読みとり顕微鏡内のカーソル線を合わせ、読み取っ
た角度(接触角)に相当する。
【0010】また、本発明の化粧用脂取りシートは、実
質的に液体を含まないものであるが、ここで、「液体」
とは皮脂汚れ除去効果を有する化粧水等であり、水やア
ルコールを主成分とする液体を意味する。また、このよ
うな液体を「実質的に含まない」という意味は、温度2
0℃、湿度65%の標準状態の試験室に不織布を放置し
て水分平衡に至らせた状態の重量を基準として液体の含
有率が5%以下である場合を意味する。
質的に液体を含まないものであるが、ここで、「液体」
とは皮脂汚れ除去効果を有する化粧水等であり、水やア
ルコールを主成分とする液体を意味する。また、このよ
うな液体を「実質的に含まない」という意味は、温度2
0℃、湿度65%の標準状態の試験室に不織布を放置し
て水分平衡に至らせた状態の重量を基準として液体の含
有率が5%以下である場合を意味する。
【0011】親油性の合成繊維としては、ポリエチレ
ン、ポリプロピレン、ポリブチレン、ポリ−4−メチル
ペンテン、エチレン−プロピレンブロック共重合体等の
ポリオレフィン系樹脂;ポリエチレンテレフタレート、
ポリブチレンテレフタレート等のポリエステル系樹脂;
ポリ塩化ビニル系樹脂;ナイロン等のポリアミド系樹
脂;ポリアクリル酸エチル等のポリアクリル系樹脂;ポ
リウレタン系樹脂等の熱可塑性樹脂が好ましく挙げられ
る。中でも、親油性が優れている点からポリプロピレ
ン、ポリエチレンが好ましい。
ン、ポリプロピレン、ポリブチレン、ポリ−4−メチル
ペンテン、エチレン−プロピレンブロック共重合体等の
ポリオレフィン系樹脂;ポリエチレンテレフタレート、
ポリブチレンテレフタレート等のポリエステル系樹脂;
ポリ塩化ビニル系樹脂;ナイロン等のポリアミド系樹
脂;ポリアクリル酸エチル等のポリアクリル系樹脂;ポ
リウレタン系樹脂等の熱可塑性樹脂が好ましく挙げられ
る。中でも、親油性が優れている点からポリプロピレ
ン、ポリエチレンが好ましい。
【0012】親油性の合成繊維には、それらの親油性を
向上させたり、柔らかさを向上させる目的で適宜添加剤
を加えることができる。このような添加剤としては、ブ
タジエンオリゴマー、イソプレンオリゴマー等の液状ゴ
ム、石油樹脂、クマロン樹脂、塩素化パラフィン、シリ
コーン油、流動パラフィン、ポリエチレンワックス等が
挙げられる。
向上させたり、柔らかさを向上させる目的で適宜添加剤
を加えることができる。このような添加剤としては、ブ
タジエンオリゴマー、イソプレンオリゴマー等の液状ゴ
ム、石油樹脂、クマロン樹脂、塩素化パラフィン、シリ
コーン油、流動パラフィン、ポリエチレンワックス等が
挙げられる。
【0013】本発明の化粧用脂取りシートにおいて、不
織布の通気度が低すぎると全体がフィルム化して肌触り
感が低下し、高すぎると繊維間の毛細管現象に基づく油
性汚れ除去能が低下するので、その通気度が好ましくは
0.00005〜3m/kPa・S、より好ましくは
0.0005〜0.2m/kPa・Sとなるように調整
する。ここで、通気度は、温度20℃で湿度65%の試
験室内で市販の通気度測定装置(KES−F8−AP
1、カトーテック(株)製)を用いて測定する。
織布の通気度が低すぎると全体がフィルム化して肌触り
感が低下し、高すぎると繊維間の毛細管現象に基づく油
性汚れ除去能が低下するので、その通気度が好ましくは
0.00005〜3m/kPa・S、より好ましくは
0.0005〜0.2m/kPa・Sとなるように調整
する。ここで、通気度は、温度20℃で湿度65%の試
験室内で市販の通気度測定装置(KES−F8−AP
1、カトーテック(株)製)を用いて測定する。
【0014】また、不織布の静摩擦係数は、小さすぎる
と肌に対して過度に滑り易くなって使い勝手が好ましく
なく、大きすぎると肌にまとわりつき感触が好ましくな
いため、0.2〜0.4であることが好ましい。ここで
不織布の静摩擦係数は、75×35mmの大きさの試験
片と市販の摩擦試験機(TYPE HEIDON−1
0、新東科学(株)製)とを用いて、上昇速度平均10
°/6秒で荷重200gの条件下で測定できる。
と肌に対して過度に滑り易くなって使い勝手が好ましく
なく、大きすぎると肌にまとわりつき感触が好ましくな
いため、0.2〜0.4であることが好ましい。ここで
不織布の静摩擦係数は、75×35mmの大きさの試験
片と市販の摩擦試験機(TYPE HEIDON−1
0、新東科学(株)製)とを用いて、上昇速度平均10
°/6秒で荷重200gの条件下で測定できる。
【0015】また、不織布の坪量は、小さすぎると油性
汚れの除去能が十分でなく、大きすぎると製造コストが
増大するため、好ましくは10〜80g/m2、より好
ましくは20〜55g/m2である。
汚れの除去能が十分でなく、大きすぎると製造コストが
増大するため、好ましくは10〜80g/m2、より好
ましくは20〜55g/m2である。
【0016】また、不織布の見掛け密度は、小さすぎる
と油性汚れの除去能が十分でなく、大きすぎると固くな
るため、好ましくは0.05〜0.7g/cm3、より
好ましくは0.1〜0.6g/cm3である。
と油性汚れの除去能が十分でなく、大きすぎると固くな
るため、好ましくは0.05〜0.7g/cm3、より
好ましくは0.1〜0.6g/cm3である。
【0017】本発明の化粧用脂取りシートにおいて、不
織布を構成する合成繊維の繊維径は、細すぎると製造コ
ストが増大し、太すぎると感触が低下するので、好まし
くは0.1〜10μm、より好ましくは1〜6μmであ
る。
織布を構成する合成繊維の繊維径は、細すぎると製造コ
ストが増大し、太すぎると感触が低下するので、好まし
くは0.1〜10μm、より好ましくは1〜6μmであ
る。
【0018】なお、本発明の不織布は、合成繊維の他、
発明の効果を損なわない範囲でセルロース系樹脂繊維や
ポリ乳酸系樹脂繊維等の親水性樹脂繊維あるいは天然繊
維を併用することができる。
発明の効果を損なわない範囲でセルロース系樹脂繊維や
ポリ乳酸系樹脂繊維等の親水性樹脂繊維あるいは天然繊
維を併用することができる。
【0019】本発明の化粧用脂取りシートの厚みは、好
ましくは10〜500μm、より好ましくは20〜30
0μmである。
ましくは10〜500μm、より好ましくは20〜30
0μmである。
【0020】本発明の化粧用脂取りシートは、繊維間の
毛細管現象に基づく油性汚れの除去能をより向上させる
ため、微細構造を有する不織布を用いることが好まし
く、このような不織布の製造法としては、例えば、メル
トブローン法、フラッシュ紡糸法、分割繊維法等の公知
の方法が挙げられる。
毛細管現象に基づく油性汚れの除去能をより向上させる
ため、微細構造を有する不織布を用いることが好まし
く、このような不織布の製造法としては、例えば、メル
トブローン法、フラッシュ紡糸法、分割繊維法等の公知
の方法が挙げられる。
【0021】また、本発明の化粧用脂取りシートは、不
織布本体に粉粒体を含有させることが好ましい。不織布
本体に含有された粉粒体は、不織布の構成繊維間の隙間
内に入り込んで繊維間距離をより短縮するので、毛細管
現象による化粧用脂取りシートの油性汚れ除去能を向上
させることができる。この時、油性汚れである皮脂等の
油分は、繊維間と粉粒体の隙間に入り込んで、化粧用脂
取りシートの全体に浸透する。この結果、化粧用脂取り
シートの光に対する屈折率が一定方向になり、あるいは
浸透する光が直進することとなり、化粧用脂取りシート
の透明化が促進され、皮脂の目視確認性が向上する。
織布本体に粉粒体を含有させることが好ましい。不織布
本体に含有された粉粒体は、不織布の構成繊維間の隙間
内に入り込んで繊維間距離をより短縮するので、毛細管
現象による化粧用脂取りシートの油性汚れ除去能を向上
させることができる。この時、油性汚れである皮脂等の
油分は、繊維間と粉粒体の隙間に入り込んで、化粧用脂
取りシートの全体に浸透する。この結果、化粧用脂取り
シートの光に対する屈折率が一定方向になり、あるいは
浸透する光が直進することとなり、化粧用脂取りシート
の透明化が促進され、皮脂の目視確認性が向上する。
【0022】このような粉粒体としては、シリカ微粒
子、結晶セルロース微粒子等の無機あるいは有機の粉粒
体を使用することができる。中でも、カオリン、ベント
ナイト等の粘土鉱物の粉粒体が好ましい。
子、結晶セルロース微粒子等の無機あるいは有機の粉粒
体を使用することができる。中でも、カオリン、ベント
ナイト等の粘土鉱物の粉粒体が好ましい。
【0023】化粧用脂取りシートの不織布本体中の粉粒
体の含有量は、少なすぎると添加効果が十分に得られ
ず、多すぎると材料コストが増大しすぎるので、好まし
くは1〜40重量%である。
体の含有量は、少なすぎると添加効果が十分に得られ
ず、多すぎると材料コストが増大しすぎるので、好まし
くは1〜40重量%である。
【0024】また、本発明の化粧用脂取りシートは、カ
レンダー処理によりその表面を平滑化することが好まし
い。このように、カレンダー処理することにより、化粧
用脂取りシートにおける油性汚れ吸収部分とその周囲と
の間の光の透過性に大きな差を設けることができ、油性
汚れを吸収したか否かを目視確認することが可能とな
る。カレンダー処理の条件(温度、圧力)は、油性汚れ
が十分除去でき、目視確認できれば特に限定されない。
レンダー処理によりその表面を平滑化することが好まし
い。このように、カレンダー処理することにより、化粧
用脂取りシートにおける油性汚れ吸収部分とその周囲と
の間の光の透過性に大きな差を設けることができ、油性
汚れを吸収したか否かを目視確認することが可能とな
る。カレンダー処理の条件(温度、圧力)は、油性汚れ
が十分除去でき、目視確認できれば特に限定されない。
【0025】また、本発明の化粧用脂取りシートは、着
色に関し特に限定されるわけではないが、皮脂汚れの視
認性を向上させるために濃色に着色するのが好ましい。
色に関し特に限定されるわけではないが、皮脂汚れの視
認性を向上させるために濃色に着色するのが好ましい。
【0026】
【実施例】実施例1 ポリプロピレン(PP)樹脂をメルトブローン法にて、
繊維径3μm、坪量25g/m2の不織布を得た。これ
に、温度40℃で線圧250kg/cmという条件でカ
レンダー処理を施すことにより、化粧用脂取りシートと
して厚さ60μmの微多孔性ポリプロピレンメルトブロ
ーン不織布を得た。得られた化粧用脂取りシートの通気
度は0.2m/kPa・Sで、静摩擦係数は0.35で
あった。
繊維径3μm、坪量25g/m2の不織布を得た。これ
に、温度40℃で線圧250kg/cmという条件でカ
レンダー処理を施すことにより、化粧用脂取りシートと
して厚さ60μmの微多孔性ポリプロピレンメルトブロ
ーン不織布を得た。得られた化粧用脂取りシートの通気
度は0.2m/kPa・Sで、静摩擦係数は0.35で
あった。
【0027】実施例2 ポリエチレン(PE)樹脂をフラッシュ紡糸法にて、繊
維径4μm、坪量40g/m2の微多孔性ポリエチレン
不織布を得た。得られた化粧用脂取りシートの通気度は
0.0006m/kPa・Sで、静摩擦係数は0.26
であった。
維径4μm、坪量40g/m2の微多孔性ポリエチレン
不織布を得た。得られた化粧用脂取りシートの通気度は
0.0006m/kPa・Sで、静摩擦係数は0.26
であった。
【0028】実施例3 ポリプロピレン(PP)樹脂とポリエチレン(PE)樹
脂からなる分割繊維を用いて坪量40g/m2のウェブ
を調整し、水流交絡法にて繊維間を交絡させ不織布を得
た。これに実施例1と同様の操作を繰り返すことによ
り、化粧用脂取りシートとして厚さ70μmの微多孔性
スパンレース不織布を得た。得られた化粧用脂取りシー
トの通気度は0.7m/kPa・Sで、静摩擦係数は
0.32であった。
脂からなる分割繊維を用いて坪量40g/m2のウェブ
を調整し、水流交絡法にて繊維間を交絡させ不織布を得
た。これに実施例1と同様の操作を繰り返すことによ
り、化粧用脂取りシートとして厚さ70μmの微多孔性
スパンレース不織布を得た。得られた化粧用脂取りシー
トの通気度は0.7m/kPa・Sで、静摩擦係数は
0.32であった。
【0029】実施例4 粉粒体(カオリン)を25重量%含有させる以外は実施
例1と同じ方法で化粧用脂取りシートを得た。得られた
化粧用脂取りシートの通気度は0.0005m/kPa
・Sで、静摩擦係数は0.36であった。
例1と同じ方法で化粧用脂取りシートを得た。得られた
化粧用脂取りシートの通気度は0.0005m/kPa
・Sで、静摩擦係数は0.36であった。
【0030】比較例1 坪量60g/m2のコットン100%不織布(コットエ
ースC060S/A01、ユニチカ社製)を化粧用脂取
りシートとして使用した。得られた通気度は5.4m/
kPa・Sで、静摩擦係数は0.30であった。
ースC060S/A01、ユニチカ社製)を化粧用脂取
りシートとして使用した。得られた通気度は5.4m/
kPa・Sで、静摩擦係数は0.30であった。
【0031】比較例2 天然パルプ繊維を用い、湿式抄紙法にて坪量20g/m
2の紙を得た。これに実施例1と同様の条件にてカレン
ダー処理を施し化粧用脂取りシートを作製した。得られ
た化粧用脂取りシートの通気度は0.0008m/kP
a・Sで、静摩擦係数は0.22であった。
2の紙を得た。これに実施例1と同様の条件にてカレン
ダー処理を施し化粧用脂取りシートを作製した。得られ
た化粧用脂取りシートの通気度は0.0008m/kP
a・Sで、静摩擦係数は0.22であった。
【0032】比較例3 厚さ35μmの多孔性ポリプロピレンフィルムを化粧用
脂取りシートとして使用した。得られた化粧用脂取りシ
ートの通気度は0.0007m/kPa・Sで、静摩擦
係数は0.45であった。
脂取りシートとして使用した。得られた化粧用脂取りシ
ートの通気度は0.0007m/kPa・Sで、静摩擦
係数は0.45であった。
【0033】比較例4 カレンダー処理を行わないが化粧水を含ませた以外は、
実施例1の操作を繰り返すことにより化粧用脂取りシー
トを作製した。得られた化粧用脂取りシートの通気度は
3.1m/kPa・Sで、静摩擦係数は0.37であっ
た。
実施例1の操作を繰り返すことにより化粧用脂取りシー
トを作製した。得られた化粧用脂取りシートの通気度は
3.1m/kPa・Sで、静摩擦係数は0.37であっ
た。
【0034】(評価)実施例1〜4及び比較例1〜4の
化粧用脂取りシートを用いて、10名の専門パネラーに
皮膚に浮き出ている皮脂汚れを押さえて除去してもら
い、「油性汚れ除去性」、「皮脂の目視確認性」及び
「肌感触」について以下に説明する基準に従って評価し
た。評価結果を表1及び表2に示す。
化粧用脂取りシートを用いて、10名の専門パネラーに
皮膚に浮き出ている皮脂汚れを押さえて除去してもら
い、「油性汚れ除去性」、「皮脂の目視確認性」及び
「肌感触」について以下に説明する基準に従って評価し
た。評価結果を表1及び表2に示す。
【0035】(油性汚れ除去性)前腕内側部に、人工皮
脂(モデル皮脂汚れ)を一定量(W1)塗布し、その塗
布部に化粧用脂取りシートを載せ、シートの上から手で
9.8kPa(100gf/cm2)の圧力で5秒間押
さえ、人工皮脂を除去した。この操作の後の化粧用脂取
りシートの重量を測定し、次式に従って除去率を算出し
た(ここで、皮脂除去処理前の化粧用脂取りシートの重
量=W2、皮脂除去処理後の化粧用脂取り用シートの重
量=W3)。
脂(モデル皮脂汚れ)を一定量(W1)塗布し、その塗
布部に化粧用脂取りシートを載せ、シートの上から手で
9.8kPa(100gf/cm2)の圧力で5秒間押
さえ、人工皮脂を除去した。この操作の後の化粧用脂取
りシートの重量を測定し、次式に従って除去率を算出し
た(ここで、皮脂除去処理前の化粧用脂取りシートの重
量=W2、皮脂除去処理後の化粧用脂取り用シートの重
量=W3)。
【0036】
【数1】 除去率(%)={(W3−W2)/W1}×100
【0037】(皮脂の目視確認性)人工皮膚に綿実油を
150μg/cm2の量で均一に塗布し、その上から化
粧用脂取りシートを4.9kPa(50gf/cm2)
の圧力で押し付けて綿実油を吸収させ、綿実油を吸収し
た部分がその周囲から十分に区別できるか否かを目視観
察し、以下の基準に従い3段階に評価した。
150μg/cm2の量で均一に塗布し、その上から化
粧用脂取りシートを4.9kPa(50gf/cm2)
の圧力で押し付けて綿実油を吸収させ、綿実油を吸収し
た部分がその周囲から十分に区別できるか否かを目視観
察し、以下の基準に従い3段階に評価した。
【0038】 ランク 基準 ◎: 明確に区別できる ○: 区別できる ×: 区別できない
【0039】(肌感触)肌感触について以下の基準に従
い3段階に官能評価した。
い3段階に官能評価した。
【0040】 ランク 基準 ○: 良い △: ○と×の中間 ×: 悪い
【0041】
【表1】 実施例 1 2 3 4 素材 PP PE PP/PE PP 不織布製法 メルトフ゛ローン フラッシュ紡糸 スハ゜ンレース メルトフ゛ローン 分割繊維法 カレンダー処理 有 無 有 有 通気度(m/kPa・S) 0.2 0.0006 0.7 0.0005 静摩擦係数 0.35 0.26 0.32 0.36 油性汚れ除去性(%) 85 80 85 90 皮脂の目視確認性 ◎ ○ ◎ ◎ 肌感触 ○ ○ ○ ○ 繊維径(μm) 3 4 5 3 坪量(g/m2) 25 40 40 25 見掛け密度(g/cm3) 0.42 0.2 0.57 0.5 粉粒体 無 無 無 有 化粧水の含有の有無 無 無 無 無 厚み(mm) 0.06 0.2 0.07 0.05
【0042】
【表2】 比較例 1 2 3 4 素材 コットン ハ゜ルフ゜ PP PP 不織布製法 スハ゜ンレース 湿式抄紙 (フィルム) メルトフ゛ローン カレンダー処理 無 有 無 無 通気度(m/kPa・S) 5.4 0.0008 0.0007 3.1 静摩擦係数 0.30 0.22 0.45 0.37 油性汚れ除去性(%) 60 65 85 70 皮脂の目視確認性 × ○ ◎ × 肌感触 △ △ × △ 繊維径(μm) 15 30 − 3 坪量(g/m2) 60 20 35 30 見掛け密度(g/cm3) 0.2 0.2 1.0 0.1 粉粒体 無 無 無 無 化粧水の含有の有無 無 無 無 有 厚み(mm) 0.3 0.1 0.035 0.3
【0043】表1及び表2から明らかなように、不織布
の製法が異なるが、合成繊維を主体とし通気度0.00
005〜3m/kPa・S、静摩擦係数0.2〜0.4
であって、実質的に液体を含まない不織布からなる実施
例1〜4の化粧用脂取りシートは、いずれの評価項目に
ついても良好な結果が得られた。
の製法が異なるが、合成繊維を主体とし通気度0.00
005〜3m/kPa・S、静摩擦係数0.2〜0.4
であって、実質的に液体を含まない不織布からなる実施
例1〜4の化粧用脂取りシートは、いずれの評価項目に
ついても良好な結果が得られた。
【0044】一方、親水性の天然繊維であるコットンや
パルプの不織布からなる比較例1、2の化粧用脂取りシ
ートは、油性汚れ除去性が十分でなく、しかも肌感触も
十分ではなかった。また、比較例3のポリプロピレンフ
ィルムは、皮脂の目視確認性及び油性汚れ除去性は十分
であるものの、肌感触は十分ではなかった。また、カレ
ンダー処理を行うことなく化粧水を含ませた比較例4の
化粧用脂取りシートは、特に皮脂の目視確認性に大きな
問題があった。
パルプの不織布からなる比較例1、2の化粧用脂取りシ
ートは、油性汚れ除去性が十分でなく、しかも肌感触も
十分ではなかった。また、比較例3のポリプロピレンフ
ィルムは、皮脂の目視確認性及び油性汚れ除去性は十分
であるものの、肌感触は十分ではなかった。また、カレ
ンダー処理を行うことなく化粧水を含ませた比較例4の
化粧用脂取りシートは、特に皮脂の目視確認性に大きな
問題があった。
【0045】
【発明の効果】本発明の化粧用脂取りシートによれば、
皮脂等の油性汚れが付着している皮膚や毛髪から簡便に
且つファンデーション等のメイクを崩さずに油性汚れを
除去できる。
皮脂等の油性汚れが付着している皮膚や毛髪から簡便に
且つファンデーション等のメイクを崩さずに油性汚れを
除去できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 川合 隆 栃木県芳賀郡市貝町赤羽2606 花王株式会 社研究所内 (72)発明者 金田 学 栃木県芳賀郡市貝町赤羽2606 花王株式会 社研究所内 Fターム(参考) 2D034 AC00
Claims (5)
- 【請求項1】 少なくとも親油性の合成繊維を有する不
織布であって、実質的に液体を含まない化粧用脂取りシ
ート。 - 【請求項2】 該不織布の通気度が0.00005〜3
m/kPa・Sであり、且つ静摩擦係数が0.2〜0.
4である請求項1記載の化粧用脂取りシート。 - 【請求項3】 合成繊維の繊維径が0.1〜10μmで
あり、不織布の坪量が10〜80g/m2であり、見掛
け密度が0.05〜0.7g/cm3である請求項1又
は2記載の化粧用脂取りシート。 - 【請求項4】 不織布がカレンダー処理されている請求
項1〜3のいずれかに記載の化粧用脂取りシート。 - 【請求項5】 不織布に粉粒体が含有されている請求項
1〜4のいずれかに記載の化粧用脂取りシート。
Priority Applications (9)
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---|---|---|---|
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TW089113403A TWI264309B (en) | 1999-07-08 | 2000-07-06 | Personal cleansing sheet |
MYPI20003086 MY125395A (en) | 1999-07-08 | 2000-07-06 | Personal cleansing sheet |
KR1020000038790A KR20010039707A (ko) | 1999-07-08 | 2000-07-07 | 신체 세정용 쉬이트 |
EP00114099A EP1066826B1 (en) | 1999-07-08 | 2000-07-07 | Personal cleansing sheet |
US09/612,416 US6492307B1 (en) | 1999-07-08 | 2000-07-07 | Personal cleansing sheet |
DE60016672T DE60016672T2 (de) | 1999-07-08 | 2000-07-07 | Körpersreinigungsfolie |
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CNB001241141A CN1162143C (zh) | 1999-07-08 | 2000-07-08 | 个人清洁片 |
Applications Claiming Priority (1)
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---|---|---|---|
JP2000103498A JP2001286411A (ja) | 2000-04-05 | 2000-04-05 | 化粧用脂取りシート |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001286411A true JP2001286411A (ja) | 2001-10-16 |
Family
ID=18617198
Family Applications (1)
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---|---|---|---|
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Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2001286411A (ja) |
-
2000
- 2000-04-05 JP JP2000103498A patent/JP2001286411A/ja active Pending
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Legal Events
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A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20040106 |
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A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20040308 |
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A02 | Decision of refusal |
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