JP2001285977A - 球状黒鉛鋳鉄による一体構造のスピーカーボックス - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 音響に有害な振動を効率よく抑制し、より原
音に忠実な音響を再生することが出来る価格対性能比の
高いスピーカーボックスおよびスピーカーシステムを使
用者に提供する。 【解決手段】 木質系に較べ比重が高く、優れた機械的
性質を持ち、また量産化出来る球状黒鉛鋳鉄を素材と
し、内面に凹凸模様を施したつなぎ目の無い一体構造と
することでスピーカーボックスの強度を効率よく高め、
音響に有害な振動、共振を抑制する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】この発明は、電気信号を音に
変換するエネルギー変換装置であるスピーカーユニット
（振動板）を収める容器を、球状黒鉛鋳鉄による一体構
造とすることにより、効率よく機械的強度を高め、スピ
ーカーユニットの振動および反作用に起因する不要な共
振、振動を抑制し、さらに内面に凹凸模様を施すことに
よって定在波を防止し、忠実な再生音響を得ることを目
的とするスピーカーボックスに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来のスピーカーボックスは、木質系の
材料を使用した組立式の構造が主流であり、充分な共
振、振動、定在波を抑制しようとすると、内部の補強や
構造上の工夫による工数が増え、結果として製造コスト
の上昇となる。また鋳造以外の製法では工業製品とし
て、一体構造の量産化が難しい。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】イ．スピーカーボック
スを製造する場合、音響に有害な振動、共振、定在波を
抑制しようとすると内部補強や複雑な構造で対処しなけ
ればならない。 ロ．充分な振動対策を施したスピーカーボックス（シス
テム）は上記イ．の理由で工数が増えるため一般的に高
価であり、また、量産に向かない。本発明は、以上の欠
点を解決するためになされたものである。

【０００４】

【課題を解決するための手段】木質系に較べ比重が高く
優れた機械的性質を持つ球状黒鉛鋳鉄を素材とし、つな
ぎ目の無い一体構造の鋳造とすることでスピーカーボッ
クスの強度を効率よく高めることにより、音響に有害な
振動、共振を抑制する。製法を鋳造とすることで量産化
を容易にする。スピーカーボックスの内面に凹凸模様を
施すことにより内部の音圧エネルギーを拡散し、音響に
有害な定在波を防止する。本発明は、以上の対策により
なるスピーカーボックスである。

【０００５】

【発明実施の形態】以下、本発明の実施の形態について
説明する。 （イ）スピーカーボックスの素材として球状黒鉛鋳鉄を
使用する。材質はＪＩＳＧ ５５０２に準拠し、音響の
目的に合わせ種類を使い分ける。 （ロ）鋳造のための一体成形用模型を製作し、製品の内
面となる部分（図面１矢視１〜５）に補強のための桟や
肉厚の変化を付け、さらに内壁面に凹凸模様を施す。 （ハ）上記（ロ）の模型を使い鋳型を造型し、所定の成
分調整及び球状化処理を行った溶湯を注湯し、一体成形
の鋳造品を製造する。本発明は、以上の構成によりなっ
ている。本発明は、木材より比重が高く機械的性質に優
れている材質を用い、なおかつ、予め有害振動抑制のた
めの補強、対策を加えた一体成形を行うものである。

【０００６】

【発明の効果】本発明を使用することにより、同程度の
対策を施した従来品に較べ組立工程を大幅に削減でき、
工業製品として量産化することにより価格対性能比の面
でも有利である。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の概念図

【符号の説明】

【１】 スピーカーボックス正面内面

【２】 スピーカーボックス後面内面

【３】 スピーカーボックス側板内面

【４】 スピーカーボックス天板内面

【５】 スピーカーボックス底板内面

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【手続補正書】

【提出日】平成１２年６月１７日（２０００．６．１
７）

【手続補正３】

【補正対象書類名】図面

【補正対象項目名】全図

【補正方法】変更

【補正内容】

【図１】

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】立方体、直方体、多面体及び球体を構成す
   る各面を球状黒鉛鋳鉄による鋳造で、つなぎ目の無い一
   体構造とし、さらに内面に凹凸模様を施したスピーカー
   ボックス（音響容器）。