JP2001285158A - 最大比合成機能を備えたcdma受信装置及び最大比合成方法 - Google Patents

最大比合成機能を備えたcdma受信装置及び最大比合成方法

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JP2001285158A
JP2001285158A JP2000092228A JP2000092228A JP2001285158A JP 2001285158 A JP2001285158 A JP 2001285158A JP 2000092228 A JP2000092228 A JP 2000092228A JP 2000092228 A JP2000092228 A JP 2000092228A JP 2001285158 A JP2001285158 A JP 2001285158A
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power
ratio
signal power
branch
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JP2000092228A
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English (en)
Inventor
Kenichiro Shinoi
健一郎 篠井
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 総受信信号電力に含まれる各基地局毎の
所望信号電力対雑音電力比を算出すること。 【解決手段】 複数のブランチ毎に独立したAGC部1
05A〜Dで受信信号増幅時の自動利得制御を行い、ブ
ランチ毎のCH分離用逆拡散部106A〜Dで通信先の
複数の基地局装置に定められたチャネル分離符号を用い
て各基地局装置のパイロット信号の分離を行ったのち、
算出手段109で、逆拡散後のパイロット信号をもとに
ブランチ毎の総受信信号電力に含まれる各基地局装置の
受信信号電力比を求め、この受信信号電力比と自動利得
制御に応じて変動したブランチ間の雑音電力比とをもと
にブランチ毎の所望信号電力対雑音電力比を算出し、利
得補正部110A〜Dで算出結果をもとにブランチ間の
利得を補正する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、移動体通信システ
ムにおける携帯電話機や、携帯電話機能及びコンピュー
タ機能を備えた情報端末装置等の移動局等に適用される
最大比合成機能を備えたCDMA受信装置及び最大比合
成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】最大比合成方法とは、複数ブランチのア
ンテナで受信した信号を合成するダイバーシチ受信を行
い、この総受信信号電力に含まれる所望信号の電力と雑
音電力との比をブランチ毎に算出し、ブランチ間の利得
補正を行うものである。
【0003】このようなダイバーシチ方式を適用して最
大比合成を行う場合、合成前の雑音レベルを一定にする
必要性から、ダイバーシチ方式においてブランチ対応の
AGC増幅器の利得を制御し、ブランチ間の利得補正を
行ってから合成を行う技術がが知られている。
【0004】特に、従来技術のうち、特開平11−55
169号公報に示される最大比合成方法は、パイロット
信号の位相成分と振幅成分とを利用して同期検波及び最
大比合成を行うものである。
【0005】これは、複数のブランチの何れか一つのブ
ランチのAGC増幅利得に対して、他のブランチのAG
C増幅利得を2の冪乗倍とし、この2の冪乗倍の利得の
ブランチに対する利得補正をビットシフトによって行っ
て合成するものである。この方法では、乗算器を用いる
ことなく、利得補正をセレクタによるビットシフトで行
うことができるとされている。
【0006】図9は、従来の最大比合成機能を備えたC
DMA受信装置の構成を示すブロック図である。
【0007】図9に示すCDMA(Code Division Mult
iple Access)受信装置は、従来のブランチ毎の利得補
正を行うものであり、ここでは、ブランチ数が2の場合
について説明する。
【0008】また、CDMA受信装置は、移動体通信シ
ステムにおける移動局に用いられおり、基地局から送信
されてきた信号を受信するものとする。
【0009】このようなCDMA受信装置において、ア
ンテナ901Aでの受信信号を、ゲイン制御アンプ90
2Aにて増幅し、この増幅信号を復調部903Aで復調
した後、逆拡散部904Aで逆拡散を行う。この逆拡散
信号を利得補正部906Aで後述するように補正した
後、合成処理部907に入力する。
【0010】また、AGC(Automatic Gain Control)部
905Aは、復調部903Aで復調された信号電力のレ
ベルをもとに、図示せぬ受信ADコンバ−タへの入力レ
ベルが飽和せず、小さすぎないレベルとなるようゲイン
制御アンプ902Aの利得を調整する。
【0011】この利得制御による受信信号レベルを、逆
の特性で利得補正部906Aにおいて利得を補正し、合
成処理部907において他のブランチで受信され、利得
補正が行われた信号との合成を行う。
【0012】もう一方のブランチのアンテナ901B、
ゲイン制御アンプ902B、復調部903B、逆拡散部
904B、AGC部905B及び利得補正部906B
も、上記同様に動作する。
【0013】従って、入力信号レベルが低いブランチに
は、AGCによる利得が大きくなるよう制御される。一
方、利得補正部906A,906Bでは、AGCで利得
を大きくした分、レベルを小さくするよう利得制御信号
の逆数が乗算され、ブランチ間の利得が調整されて最大
比合成が行われる。
【0014】即ち、ブランチ間の利得補正を行う場合、
総受信信号電力の大きいブランチに重みがかけられるよ
うに、AGC増幅利得に応じた補正が行われている。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
装置においては、移動局が基地局に対する電力制御を行
う際には、通信中の各基地局毎の所望信号電力対雑音電
力比を知る必要がある。しかし、従来技術では、アンテ
ナ間の所望信号電力対雑音電力比を算出することは可能
であるが、アンテナでの受信信号から基地局毎の信号を
分離することができないため、総受信信号電力に含まれ
る各基地局毎の所望信号電力対雑音電力比を算出するこ
とができないという問題がある。
【0016】本発明はかかる点に鑑みてなされたもので
あり、総受信信号電力に含まれる各基地局毎の所望信号
電力対雑音電力比を算出することができる最大比合成機
能を備えたCDMA受信装置及び最大比合成方法を提供
することを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】本発明の最大比合成機能
を備えたCDMA受信装置は、複数のブランチ毎に独立
して受信信号増幅時の自動利得制御を行うAGC手段
と、前記ブランチ毎に設けられ、通信先の複数の基地局
装置に定められたチャネル分離符号を用いて各基地局装
置のパイロット信号の分離を行う逆拡散手段と、前記逆
拡散後のパイロット信号をもとに前記ブランチ毎の総受
信信号電力に含まれる各基地局装置の受信信号電力比を
求め、この受信信号電力比と前記自動利得制御に応じて
変動したブランチ間の雑音電力比とをもとに前記ブラン
チ毎の所望信号電力対雑音電力比であるS/N比を算出
する算出手段と、前記算出されたS/N比をもとにブラ
ンチ間の利得を補正する補正手段と、を具備する構成を
採る。
【0018】この構成によれば、各ブランチの総受信信
号電力に含まれる所望波を送信する基地局装置からの受
信信号電力を求めることにより、他の基地局装置からの
受信信号電力の大きさに関わらず、基地局装置の所望信
号電力対雑音電力の比を算出することができる。
【0019】本発明の最大比合成機能を備えたCDMA
受信装置は、上記構成において、補正手段での補正結果
を最大比合成して得られたブランチ毎の信号電力より所
定ビット当たりのエネルギーを算出し、この算出結果を
もとに全ブランチに含まれる所望信号所定ビット当たり
のエネルギーを求める合成処理手段と、前記所望信号所
定ビット当たりのエネルギーと、算出手段でのS/N比
算出過程で求められる各ブランチに含まれる雑音電力と
の比を求め、この比に応じて基地局装置の送信電力制御
を行う制御ビットを決定する決定手段と、を具備する構
成を採る。
【0020】この構成によれば、他の基地局装置の送信
した信号電力の大きさに関わらず、所望信号1ビットあ
たりのエネルギーと雑音電力の比を算出し、基地局装置
に対する電力制御を行うことが可能となる。
【0021】本発明の最大比合成機能を備えたCDMA
受信装置は、上記構成において、算出手段の算出内容か
ら、基地局装置が最大送信電力で送信を行った場合の総
送信電力及び当該基地局装置のパイロット信号電力の比
と、当該基地局装置の受信信号電力及びこの電力に含ま
れるパイロット信号電力の比とを求め、双方の比の比較
結果から基地局装置の通信チャネル数を推定する推定手
段と、前記通信チャネル数からマルチコード多重の可否
を判定する判定手段と、を具備する構成を採る。
【0022】この構成によれば、基地局総送信電力に含
まれるパイロットチャネル信号の電力比を用いて、現在
基地局装置が管理する移動局の数を推定し、移動局の数
が多いと推定される場合には、チャネル多重用の要求を
一時見合わせることにより、送信電力を抑えることが可
能である。
【0023】本発明の最大比合成機能を備えたCDMA
受信装置は、上記構成において、算出手段でのS/N比
算出過程で求められる前記各基地局装置の受信信号電力
及びこの受信信号電力に含まれるパイロット信号電力か
ら、基地局装置が最大送信電力で送信を行った場合の総
送信電力及び当該基地局装置のパイロット信号電力の比
と、隣接基地局装置の受信信号電力及びこの電力に含ま
れるパイロット信号電力の比とを求め、双方の比の比較
結果から隣接基地局装置の通信チャネル数を推定する推
定手段と、前記推定された通信チャネル数から隣接基地
局装置に対するアクセスチャネル送信の可否を判定する
判定手段と、を具備する構成を採る。
【0024】この構成によれば、ハンドオーバができな
いと判断された場合は、基地局装置へのアクセスチャネ
ル送信を一時見合わせることで、基地局装置への干渉を
低減することが可能となる。
【0025】本発明の最大比合成機能を備えたCDMA
受信装置は、上記構成において、算出手段でのS/N比
算出過程で求められる通信中の各基地局装置の受信信号
電力に、大小差がある場合に、電力の小さい基地局装置
の電力が最大送信電力であるか否かを推定する推定手段
と、前記最大送信電力と推定された場合に、電力の大き
い基地局装置の電力制御を行う制御ビットを用いる決定
手段と、を具備する構成を採る。
【0026】この構成によれば、複数の基地局装置と同
時に通信を行う際に、一方の基地局装置からの信号電力
は大きく、もう一方の基地局装置の送信電力がシャドウ
イングによって急激に低下している場合に、シャドウイ
ングにより受信信号電力が低下していても、基地局装置
が送信できる最大送信電力で既に送信を行っている場合
は、送信電力制御ビットによる電力制御が不可能であ
る。このことから、もう一方の送信電力が強すぎる基地
局装置からの受信信号電力を下げる送信電力制御ビット
を入れることにより、基地局装置への干渉を低減するこ
とが可能となる。
【0027】本発明の最大比合成機能を備えたCDMA
受信装置は、上記構成において、算出手段でのS/N比
算出過程で求められる隣接基地局装置の受信信号電力及
びこの電力に含まれるパイロット信号電力の比から、隣
接基地局装置のチャネル容量に空きがあることを判定
し、前記空きがある隣接基地局装置から取得した使用可
能なチャネル多重数が、必要チャネル数に満たない場
合、前記パイロット信号電力が最も大い基地局装置に対
して1対1の下りマルチコード多重の要求を行う判定手
段を具備する構成を採る。
【0028】この構成によれば、移動局側で一時的に高
いレートの受信を必要とする場合に、チャネル空き容量
が最も多いと推定される基地局装置に対して、1対1の
通信でのマルチコード多重の要求を行うことで、一時的
に最高レートでの受信が可能となる。
【0029】本発明の最大比合成機能を備えたCDMA
受信装置は、上記構成において、補正手段での補正結果
を最大比合成して得られたブランチ毎の信号電力と、算
出手段でのS/N比算出過程で求められる雑音電力との
比の大きい基地局装置に対して、1対1の下りマルチコ
ード多重の要求を行う判定手段を具備する構成を採る。
【0030】この構成によれば、マルチコード多重を行
う要求を基地局装置に対して行った場合に、ソフトハン
ドオーバー時に基地局装置より指定される使用可能なマ
ルチコード多重数の数が十分な場合であるとする。この
場合でも、特に通信品質を重視したい場合は、最もトラ
ヒックチャネル対雑音電力比が高い基地局装置に対して
のみ、チャネル多重を要求することで一時的に高い品質
の受信が可能となる。
【0031】本発明の移動局装置は、上記いずれかと同
構成の最大比合成機能を備えたCDMA受信装置を具備
する構成を採る。
【0032】この構成によれば、移動局装置において、
上記いずれかと同様の作用効果を得ることができる。
【0033】本発明の最大比合成方法は、複数のブラン
チ毎に独立して受信信号増幅時に自動利得制御を行い、
複数のブランチ毎に、通信先の複数基地局装置のパイロ
ット信号の分離を行ったのちパイロット相関値を求め、
このパイロット相関値をもとに前記ブランチ毎の総受信
信号電力に含まれる各基地局装置の受信信号電力比を求
め、この受信信号電力比と前記自動利得制御に応じて変
動したブランチ間の雑音電力比とをもとに前記ブランチ
毎の所望信号電力対雑音電力比を算出し、この算出結果
をもとにブランチ間の利得を補正するようにした。
【0034】この方法によれば、各ブランチの総受信信
号電力に含まれる所望波を送信する基地局装置からの受
信信号電力を求めることにより、他の基地局装置からの
受信信号電力の大きさに関わらず、基地局装置の所望信
号電力対雑音電力の比を算出することができる。
【0035】本発明の最大比合成方法は、上記方法にお
いて、補正結果を最大比合成して得られたブランチ毎の
信号電力より1ビット当たりのエネルギーを求め、この
結果をもとに全ブランチに含まれる所望信号1ビット当
たりのエネルギーを求め、この所望信号1ビット当たり
のエネルギーと各ブランチに含まれる雑音電力との比を
求め、この比に応じて基地局装置の電力制御を行うよう
にした。
【0036】この方法によれば、他の基地局装置の送信
した信号電力の大きさに関わらず、所望信号1ビットあ
たりのエネルギーと雑音電力の比を算出し、基地局装置
に対する電力制御を行うことが可能となる。
【0037】本発明の最大比合成方法は、上記方法にお
いて、基地局装置の最大電力送信時の総送信電力及び当
該基地局装置のパイロット信号電力の比と、当該基地局
装置の受信信号電力及びこの電力に含まれるパイロット
信号電力の比との双方から基地局装置の通信チャネル数
を推定し、この推定チャネル数からマルチコード多重の
可否を判定するようにした。
【0038】この方法によれば、基地局総送信電力に含
まれるパイロットチャネル信号の電力比を用いて、現在
基地局装置が管理する移動局の数を推定し、移動局の数
が多いと推定される場合には、チャネル多重用の要求を
一時見合わせることにより、送信電力を抑えることが可
能である。
【0039】本発明の最大比合成方法は、上記方法にお
いて、基地局装置の最大電力送信時の総送信電力及び当
該基地局装置のパイロット信号電力の比と、隣接基地局
装置の受信信号電力及びこの電力に含まれるパイロット
信号電力の比との双方から隣接基地局装置の通信チャネ
ル数を推定し、この推定チャネル数から隣接基地局装置
に対するアクセスチャネル送信の可否を判定するように
した。
【0040】この方法によれば、ハンドオーバができな
いと判断された場合は、基地局装置へのアクセスチャネ
ル送信を一時見合わせることで、基地局装置への干渉を
低減することが可能となる。
【0041】本発明の最大比合成方法は、上記方法にお
いて、通信中の各基地局装置の受信信号電力に大小差が
ある場合に、電力の小さい基地局装置の電力が最大送信
電力であるか否かを推定し、前記最大送信電力と推定さ
れた場合に、電力の大きい基地局装置の電力制御を行う
ようにした。
【0042】この方法によれば、複数の基地局装置と同
時に通信を行う際に、一方の基地局装置からの信号電力
は大きく、もう一方の基地局装置の送信電力がシャドウ
イングによって急激に低下している場合に、シャドウイ
ングにより受信信号電力が低下していても、基地局装置
が送信できる最大送信電力で既に送信を行っている場合
は、送信電力制御ビットによる電力制御が不可能であ
る。このことから、もう一方の送信電力が強すぎる基地
局装置からの受信信号電力を下げる送信電力制御ビット
を入れることにより、基地局装置への干渉を低減するこ
とが可能となる。
【0043】本発明の最大比合成方法は、上記方法にお
いて、チャネル容量に空きのある隣接基地局装置から取
得した使用可能なチャネル多重数が必要チャネル数に満
たない場合、パイロット信号電力が最も大い基地局装置
に対して1対1の下りマルチコード多重の要求を行うよ
うにした。
【0044】この方法によれば、移動局側で一時的に高
いレートの受信を必要とする場合に、チャネル空き容量
が最も多いと推定される基地局装置に対して、1対1の
通信でのマルチコード多重の要求を行うことで、一時的
に最高レートでの受信が可能となる。
【0045】本発明の最大比合成方法は、上記方法にお
いて、ブランチ毎の信号電力と雑音電力との比の大きい
基地局装置に対して、1対1の下りマルチコード多重の
要求を行うようにした。
【0046】この方法によれば、マルチコード多重を行
う要求を基地局装置に対して行った場合に、ソフトハン
ドオーバー時に基地局装置より指定される使用可能なマ
ルチコード多重数の数が十分な場合であるとする。この
場合でも、特に通信品質を重視したい場合は、最もトラ
ヒックチャネル対雑音電力比が高い基地局装置に対して
のみ、チャネル多重を要求することで一時的に高い品質
の受信が可能となる。
【0047】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て、図面を参照して詳細に説明する。
【0048】(実施の形態1)図1は、本発明の実施の
形態1に係る最大比合成機能を備えたCDMA受信装置
の構成を示すブロック図である。
【0049】本実施の形態1のCDMA受信装置の特徴
は、各ブランチ毎に独立したAGC回路と逆拡散回路を
備え、複数の基地局から送信されるパイロットチャネル
信号を逆拡散回路で逆拡散し、各ブランチ毎に得られる
総受信信号電力内に含まれる各基地局毎の受信信号電力
比と、各ブランチ毎独立に制御されるAGC回路のゲイ
ンに応じて得られるブランチ間の雑音電力比とをもと
に、各ブランチ毎の所望信号を送信する基地局からの信
号電力と雑音電力の比(所望信号電力対雑音電力比)を
求め、この比をもとにブランチ間の利得補正を行うこと
にある。
【0050】但し、ここでは、最大受信可能な基地局数
が3であると仮定し、ブランチ数を4本としている。
【0051】即ち、CDMA受信装置は、ブランチ毎に
設けられたアンテナ101A,101B,101C,1
01Dと、ゲイン制御アンプ102A,102B,10
2C,102Dと、復調部103A,103B,103
C,103Dと、PN逆拡散部104A,104B,1
04C,104Dと、AGC部105A,105B,1
05C,105Dと、CH(チャネル)分離逆拡散部1
06A,106B,106C,106Dと、パイロット
チャネルの相関値107A,107B,107C,10
7D及びAGC部の利得制御信号108A,108B,
108C,108Dが入力される所望信号対雑音電力算
出回路(以下、算出回路という)109と、利得補正部
110A,110B,110C,110Dと、合成処理
部112とを備えて構成されている。また、111A,
111B,111C,111Dは、トラヒックチャネル
の相関値である。
【0052】このような構成の動作を説明する。図示せ
ぬ複数の基地局から送信された信号は、各アンテナ10
1A〜Dにより各ブランチ毎に受信された後、ゲイン制
御アンプ102A〜Dにて増幅され、復調部103A〜
Dで復調され、PN逆拡散部104A〜Dで逆拡散され
る。この逆拡散は、各基地局毎に割り当てられたPN符
号を用いて行われる。
【0053】また、各AGC部105A〜Dによって、
復調部103A〜Dで復調された信号電力をもとに、図
示せぬ受信ADコンバ−タへの入力が目標とされる引き
込み電力となるように、ゲイン制御アンプ102A〜D
の利得制御が行われる。
【0054】上記逆拡散後、CH分離用逆拡散部106
A〜Dで、パイロットチャネル相関値107A〜Dと、
ユーザ用チャネルであるトラヒックチャネル相関値11
1A〜Dとに分離される。パイロットチャネルの相関値
107A〜Dと、AGC部105A〜Dからの利得制御
信号108A〜Dとが算出回路109へ出力される。
【0055】即ち、各ブランチのCH分離用逆拡散部1
06A〜Dでは、基地局内のユーザに共通に定められた
チャネル分離符号を用いてパイロット信号の分離を行
い、この分離後のパイロット信号を逆拡散する。この結
果得られる基地局毎のパイロットチャネル相関値107
A〜Dを、ゲイン制御アンプ102A〜Dの利得と共
に、算出回路109へ出力している。
【0056】算出回路109では、各ブランチのAGC
部105A〜Dによる利得制御により、総受信信号電力
が一定の値(ここではWとする)に引き込まれているこ
とを利用し、所望信号電力対雑音電力の比が算出され
る。
【0057】この算出処理を図2を参照して説明する。
図2は所望信号電力対雑音電力比の算出方法の説明図で
ある。
【0058】図2において、Xは、AGC部105Aに
て一定の値に引き込まれた受信信号電力のうち基地局1
が送信した電力であり、Y、Zは、それぞれ基地局2、
3が送信した電力であり、nは雑音成分である。
【0059】従って、ブランチ1においては、AGC部
105Aによる引き込み後の総受信信号電力が、X+Y
+Z+n=Wとなる。
【0060】一方、P_1X,P_1Y,P_1Zは、そ
れぞれブランチ1におけるCH分離逆拡散部106Aに
おいて算出された各基地局1〜3からのパイロット信号
の逆拡散後の相関値である。
【0061】P_1Xは、基地局1からのパイロット信
号逆拡散の相関値である。ここで、基地局1から受信し
た電力に含まれるパイロット信号電力の割合は、どのブ
ランチにおいても同じである。
【0062】このことから、ブランチ2のAGC部10
5Bによる引き込み後の総受信信号電力Wに含まれる基
地局1からの信号電力は、(P_2X/P_1X)×Xで
表すことができる。
【0063】同様にして、ブランチ3の総信号電力Wに
含まれる基地局1からの信号電力は、(P_3X/P_1
X)×Xで、またブランチ4では、(P_4X/P_1
X)×Xで表すことができる。
【0064】また、総受信信号電力Wに含まれる各ブラ
ンチ毎の基地局2からの受信信号電力は、ブランチ1が
Y、ブランチ2が(P_2Y/P_1Y)×Y、ブランチ
3が(P_3Y/P_1Y)×Y、ブランチ4が(P_4
Y/P_1Y)×Yとなる。
【0065】また、基地局3からの受信信号電力は、そ
れぞれ、Z、(P_2Z/P_1Z)×Z、(P_3Z/
P_1Z)×Z、(P_4Z/P_1Z)×Zとなる。
【0066】一方、平均雑音電力は、各ブランチ1〜4
とも一定であるから、各ブランチ毎にWに含まれる雑音
電力の大きさは、AGCゲインアンプ102A〜Dにか
かる利得に応じて、n、Bn/A、Cn/A、Dn/A
と表すことができる。
【0067】上記のことより、等式(1)〜(4)が成
立し、X,Y,Z,nが導出され、ブランチ1の所望信
号電力対雑音電力比X/n,Y/n,Z/nが求まる。
同様にして、ブランチ2〜4までの所望信号電力対雑音
電力比についても求めることが可能となる。
【0068】また、各ブランチ毎に具備された利得補正
部110A〜Dは、算出回路109にて得られたブラン
チ毎の所望信号電力対雑音電力比(W−n)/W:(W
−Bn/A)/W:(W−Cn/A)/W:(W−Dn
/A)/Wにて、各ブランチ毎に算出されたトラヒック
チャネル相関値111A〜Dのブランチ間の利得補正を
行う。この利得補正後、合成処理部112により最大比
合成が行われる。
【0069】このように、実施の形態1の最大比合成機
能を備えたCDMA受信装置によれば、複数のブランチ
毎に独立して自動利得制御を行う。更に複数のブランチ
毎に、複数基地局からのパイロット信号の分離を行った
のち逆拡散を行ってパイロット相関値を求める。
【0070】このパイロット相関値をもとにブランチ毎
の総受信信号電力に含まれる各基地局の受信信号電力比
を求める。この受信信号電力比と自動利得制御に応じて
変動したブランチ間の雑音電力比とをもとにブランチ毎
の所望信号電力対雑音電力比を算出する。この算出結果
をもとにブランチ間の利得を補正するようにした。
【0071】即ち、各ブランチの総受信信号電力に含ま
れる所望波を送信する基地局からの受信信号電力を求め
ることにより、他の基地局からの受信信号電力の大きさ
に関わらず、基地局の所望信号電力対雑音電力の比を算
出することができる。
【0072】(実施の形態2)図3は、本発明の実施の
形態2に係る最大比合成機能を備えたCDMA受信装置
の構成を示すブロック図である。但し、この図3に示す
実施の形態2において図1の実施の形態1の各部に対応
する部分には同一符号を付し、その説明を省略する。
【0073】本実施の形態2のCDMA受信装置の特徴
は、ブランチ毎の雑音電力の総和と、各ブランチ毎に具
備されたRAKE方式のフィンガー回路で得られる、ブ
ランチ毎のトラヒックチャネルの信号電力1ビット当た
りのエネルギーの総和との比をもとに、電力制御ビット
を決定することにある。
【0074】図3に示すCDMA受信装置は、実施の形
態1の構成要素の他に、後述する雑音電力の総和313
及び信号電力の総和315が入力される送信電力制御ビ
ット決定部314と、符号化部316と、送信電力制御
ビット挿入部317と、CH分離用拡散部318と、P
N拡散部319と、変調部320と、送信電力増幅部3
21と、送信アンテナ322とを備えて構成されてい
る。
【0075】このような構成の動作を説明する。算出回
路109では、各ブランチに含まれる雑音電力の総和3
13が算出され、送信電力制御ビット決定部314へ出
力される。
【0076】送信電力制御ビット決定部314では、合
成処理部312で得られたブランチ毎のトラヒックチャ
ネル相関値111A〜Dの信号電力の総和315より、
1ビット当たりのエネルギーが算出される。この算出結
果をもとに得られる全ブランチに含まれるトラヒックチ
ャネル信号1ビット当たりのエネルギーと雑音電力との
比が算出される。
【0077】この算出結果が小さすぎる場合は、送信電
力制御ビット挿入部317において、符号化部316で
符号化された送信データに、基地局に送信電力を上げる
指示を行う送信電力制御ビットが挿入される。逆に大き
すぎる場合は、送信電力を下げる指示を行う送信電力制
御ビットが挿入される。
【0078】送信電力制御ビットが挿入された送信デー
タは、CH分離用拡散部318、PN拡散部319にお
いて、移動局に割り当てられた拡散符号で拡散され、変
調部320で変調された後、送信電力増幅部321で増
幅され、送信アンテナ322から基地局へ送信される。
【0079】このように、実施の形態2の最大比合成機
能を備えたCDMA受信装置によれば、補正結果を最大
比合成して得られたブランチ毎の信号電力より1ビット
当たりのエネルギーを求め、この結果をもとに全ブラン
チに含まれる所望信号1ビット当たりのエネルギーを求
め、この所望信号1ビット当たりのエネルギーと各ブラ
ンチに含まれる雑音電力との比を求め、この比に応じて
基地局の電力制御を行うようにした。
【0080】これによって、他の基地局の送信した信号
電力の大きさに関わらず、所望信号1ビットあたりのエ
ネルギーと雑音電力の比を算出し、基地局に対する電力
制御を行うことが可能となる。
【0081】(実施の形態3)図4は、本発明の実施の
形態3に係る最大比合成機能を備えたCDMA受信装置
の構成を示すブロック図である。但し、この図4に示す
実施の形態3において図1の実施の形態1又は図3の実
施の形態2の各部に対応する部分には同一符号を付し、
その説明を省略する。
【0082】本実施の形態3のCDMA受信装置の特徴
は、各ブランチ毎の基地局からの受信信号電力と当該基
地局のパイロット信号電力との比を算出し、この算出結
果をもとにマルチコード多重を行うことが可能か否かを
判定することにある。
【0083】図3に示すCDMA受信装置は、実施の形
態1の構成要素に加え、実施の形態2の構成要素316
〜322と、送信電力推定回路413と、マルチコード
多重可否判定回路415とを備えて構成されている。
【0084】このような構成の動作を説明する。送信電
力推定回路413は、算出回路109の算出内容から、
基地局が最大送信電力で送信を行った場合の総送信電力
と、この電力に対する当該基地局のパイロット信号電力
との比を求める。また当該基地局から現時点で受信した
信号電力と、この電力に含まれるパイロット信号電力と
の比を求める。そして、双方の比を比較し、この比較結
果414をマルチコード多重可否判定回路415へ出力
する。
【0085】マルチコード多重可否判定回路415は、
現時点での当該基地局パイロット信号電力の比が大きい
場合、チャネル容量に空きがあり、マルチコード多重が
可能であるとみなす。この場合、基地局に対してチャネ
ル多重用の符号を要求する為のデータ423を送信デー
タとして符号化部316へ出力する。
【0086】一方、比が等しい又は小さい場合、当該セ
ルが管理するセル内の移動局が多く存在するとみなす。
この場合、チャネル多重用の符号の要求を一時待避し、
任意時間後に再び比率を測定し、この時のパイロットチ
ャネル電力の比率が大きくなった時点で要求を行う。
【0087】このように、実施の形態3の最大比合成機
能を備えたCDMA受信装置によれば、基地局総送信電
力に含まれるパイロットチャネル信号の電力比を用い
て、現在基地局が管理する移動局の数を推定し、移動局
の数が多いと推定される場合には、チャネル多重用の要
求を一時見合わせることにより、送信電力を抑えること
が可能である。
【0088】(実施の形態4)図5は、本発明の実施の
形態4に係る最大比合成機能を備えたCDMA受信装置
の構成を示すブロック図である。但し、この図5に示す
実施の形態4において図4の実施の形態3の各部に対応
する部分には同一符号を付し、その説明を省略する。
【0089】本実施の形態4のCDMA受信装置の特徴
は、各ブランチ毎の基地局からの受信信号電力と当該基
地局のパイロット信号電力との比を算出し、この算出結
果をもとにハンドオーバ先のチャネル容量に空きがある
かを推定し、ハンドオーバが不可能と判断した場合には
アクセスチャネルの送信を一時中断することにある。
【0090】図5に示すCDMA受信装置は、実施の形
態3の構成要素であるマルチコード多重可否判定回路4
15の代わりに、アクセスチャネル送信可否判定回路5
15を備えて構成されている。
【0091】このような構成の動作を説明する。送信電
力推定回路413は、算出回路109の算出内容から、
基地局が最大送信電力で送信を行った場合の総送信電力
と、この電力に対する当該基地局のパイロット信号電力
との比を求める。
【0092】また隣接基地局から現時点で受信した信号
電力と、この電力に含まれるパイロット信号電力との比
を求める。そして、双方の比を比較し、この比較結果5
14をアクセスチャネル送信可否判定回路515へ出力
する。
【0093】アクセスチャネル送信可否判定回路515
は、隣接基地局からの受信信号電力とこれに含まれるパ
イロットチャネル信号電力との比が大きい場合、隣接す
るセルのチャネル容量に空きがあるとみなし、アクセス
チャネルの送信を許可する。
【0094】一方、比較結果が等しい又は小さい場合、
チャネル容量に空きがないとみなし、アクセスチャネル
の送信を一時見合わせるために送信データの送信不許可
信号523を符号化部316へ出力し、アクセスチャネ
ル用の送信データの生成を一時停止する。
【0095】このように、実施の形態4の最大比合成機
能を備えたCDMA受信装置によれば、隣接基地局から
受信した信号電力中に含まれるパイロット信号電力の比
と、基地局が送信できる最大送信電力に含まれるパイロ
ットチャネル信号電力の比とを比較することで、ハンド
オーバが可能かどうかを判断する。
【0096】この結果、できないと判断された場合は、
基地局へのアクセスチャネル送信を一時見合わせること
で、基地局への干渉を低減することが可能となる。
【0097】(実施の形態5)図6は、本発明の実施の
形態5に係る最大比合成機能を備えたCDMA受信装置
の構成を示すブロック図である。但し、この図6に示す
実施の形態5において図3の実施の形態2の各部に対応
する部分には同一符号を付し、その説明を省略する。
【0098】本実施の形態5のCDMA受信装置の特徴
は、複数の基地局と同時に通信を行う場合において、一
方の基地局から受信した電力が大きすぎ、もう一方の基
地局から受信した信号電力が小さすぎる場合に、電力が
小さいほうの基地局の送信電力が送信可能な最大の電力
であるかを判定し、その判定結果が、最大送信電力であ
ると判断された場合には、もう一方の送信電力が大きす
ぎる基地局に対する制御を優先させることにある。
【0099】図6に示すCDMA受信装置は、実施の形
態2の構成要素の他に、送信電力推定回路613を備え
て構成されている。
【0100】このような構成の動作を説明する。送信電
力推定回路613は、算出回路109の算出内容から、
現在通信を行っている各基地局が最大送信電力で送信を
行っているかを推定し、この結果614を送信電力制御
ビット決定部314へ出力する。
【0101】送信電力制御ビット決定部314は、現在
通信を行っている各基地局からの送信電力の大きさによ
り、受信信号電力が大きすぎる基地局に対しては送信電
力を下げ、小さすぎる基地局に対しては上げる指示を行
う送信電力制御ビットを決定する。
【0102】ここで、シャドウイングにより一方の基地
局からの送信信号電力が急激に低下した場合、その基地
局に対し送信電力を上げるよう指示をするが、もう一方
の基地局の送信電力が大きい場合は、そちらの基地局に
対しては電力を下げるよう指示せねばならなくなる。
【0103】そこで、シャドウイングを受けた基地局の
送信電力が、基地局の送信できる最大の送信電力で送信
を行っているかを送信電力推定回路613にて推定す
る。最大送信電力であると推定された場合は、電力を上
げる送信電力制御ビットを送信データに挿入しても、こ
れ以上電力を上げることができない。
【0104】このことから、送信電力制御ビット決定部
314では、送信電力が強すぎると判断したもう一方の
基地局に対する処理を優先し、電力を下げる送信電力制
御ビットを送信電力制御ビット挿入部317へ出力す
る。
【0105】このように、実施の形態5の最大比合成機
能を備えたCDMA受信装置によれば、複数の基地局と
同時に通信を行う際に、一方の基地局からの信号電力は
大きく、もう一方の基地局の送信電力がシャドウイング
によって急激に低下している場合に、シャドウイングに
より受信信号電力が低下していても、基地局が送信でき
る最大送信電力で既に送信を行っている場合は、送信電
力制御ビットによる電力制御が不可能である。
【0106】このことから、もう一方の送信電力が強す
ぎる基地局からの受信信号電力を下げる送信電力制御ビ
ットを入れることにより、基地局への干渉を低減するこ
とが可能となる。
【0107】(実施の形態6)図7は、本発明の実施の
形態6に係る最大比合成機能を備えたCDMA受信装置
の構成を示すブロック図である。但し、この図7に示す
実施の形態6において図3の実施の形態2の各部に対応
する部分には同一符号を付し、その説明を省略する。
【0108】本実施の形態6のCDMA受信装置の特徴
は、各基地局の送信電力に含まれるパイロットチャネル
信号電力の比を算出し、最も空きチャネル容量が多いと
推定される基地局に対して下りマルチコード多重を要求
することにある。
【0109】図7に示すCDMA受信装置は、実施の形
態2の構成要素の送信電力推定回路313に代え、下り
マルチコード多重要求基地局判定回路713を備えて構
成されている。但し、下りマルチコード多重要求基地局
判定回路(以下、判定回路という)713は、算出回路
109と符号化部316との間に接続されている。
【0110】このような構成の動作を説明する。算出回
路709は、隣接基地局からの受信信号電力とこの電力
に含まれるパイロットチャネル信号電力との比を判定回
路713に送信する。
【0111】判定回路713は、その比から基地局のチ
ャネル容量に空きがあると判定した場合、その基地局に
マルチコード多重の要求を行う。この要求に応じて、使
用可能なチャネル多重数が基地局より取得され、算出回
路109から判定回路713へ入力される。
【0112】判定回路713は、その使用可能なチャネ
ル多重数が、必要チャネル数に満たない場合、受信信号
電力に含まれるパイロットチャネル信号電力が最も大い
基地局において、空きチャネル多重数が最も多いと推定
する。
【0113】この基地局に対して1対1の下りのマルチ
コード多重の要求を行う送信データ721を符号化部3
16へ出力する。
【0114】このように、実施の形態6の最大比合成機
能を備えたCDMA受信装置によれば、基地局毎に使用
可能なマルチコード多重数が異なる場合に、ソフトハン
ドオーバー時に基地局より指定される使用可能なマルチ
コード多重数が、最も空きチャネルを有する基地局のチ
ャネル多重可能数と一致するとは限らない。
【0115】このことから、移動局側で一時的に高いレ
ートの受信を必要とする場合に、チャネル空き容量が最
も多いと推定される基地局に対して、1対1の通信での
マルチコード多重の要求を行うことで、一時的に最高レ
ートでの受信が可能となる。
【0116】(実施の形態7)図8は、本発明の実施の
形態7に係る最大比合成機能を備えたCDMA受信装置
の構成を示すブロック図である。但し、この図8に示す
実施の形態7において図7の実施の形態6の各部に対応
する部分には同一符号を付し、その説明を省略する。
【0117】本実施の形態7のCDMA受信装置の特徴
は、各基地局の送信電力に含まれるパイロットチャネル
信号電力の比を算出し、最も信号電力対雑音電力比が大
きい基地局に対してのみ下りマルチコード多重を要求す
ることにある。
【0118】図8に示すCDMA受信装置が、実施の形
態7と異なる点は、合成処理部112と判定回路713
とが信号線で接続されていることにある。
【0119】このような構成の動作を説明する。合成処
理部112は、各ブランチ毎に得られる通信中の各基地
局毎のトラヒックチャネル111A〜Dの信号電力の和
を、判定回路713に送信する。また、算出回路809
は、各ブランチに含まれる雑音電力の和を算出し、判定
回路713に送信する。
【0120】判定回路713は、各基地局から受信した
トラヒックチャネルに対する雑音電力の比を算出し、こ
の結果、最も比の大きい基地局の品質を最良とみなす。
この基地局に対して1対1の下りのマルチコード多重の
要求信号721を送信する。
【0121】このように、実施の形態7の最大比合成機
能を備えたCDMA受信装置によれば、マルチコード多
重を行う要求を基地局に対して行った場合に、ソフトハ
ンドオーバー時に基地局より指定される使用可能なマル
チコード多重数の数が十分な場合であるとする。
【0122】この場合でも、特に通信品質を重視したい
場合は、最もトラヒックチャネル対雑音電力比が高い基
地局に対してのみ、チャネル多重を要求することで一時
的に高い品質の受信が可能となる。
【0123】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
総受信信号電力に含まれる各基地局毎の所望信号電力対
雑音電力比を算出することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1に係る最大比合成機能を
備えたCDMA受信装置の構成を示すブロック図
【図2】実施の形態1に係る最大比合成機能を備えたC
DMA受信装置における所望信号電力対雑音電力比の算
出方法の説明図
【図3】本発明の実施の形態2に係る最大比合成機能を
備えたCDMA受信装置の構成を示すブロック図
【図4】本発明の実施の形態3に係る最大比合成機能を
備えたCDMA受信装置の構成を示すブロック図
【図5】本発明の実施の形態4に係る最大比合成機能を
備えたCDMA受信装置の構成を示すブロック図
【図6】本発明の実施の形態5に係る最大比合成機能を
備えたCDMA受信装置の構成を示すブロック図
【図7】本発明の実施の形態6に係る最大比合成機能を
備えたCDMA受信装置の構成を示すブロック図
【図8】本発明の実施の形態7に係る最大比合成機能を
備えたCDMA受信装置の構成を示すブロック図
【図9】従来の最大比合成機能を備えたCDMA受信装
置の構成を示すブロック図
【符号の説明】
101A ブランチ1用のアンテナ 101B ブランチ2用のアンテナ 101C ブランチ3用のアンテナ 101D ブランチ4用のアンテナ 102A ブランチ1用のゲイン制御アンプ 102B ブランチ2用のゲイン制御アンプ 102C ブランチ3用のゲイン制御アンプ 102D ブランチ4用のゲイン制御アンプ 103A ブランチ1用の復調部 103B ブランチ2用の復調部 103C ブランチ3用の復調部 103D ブランチ4用の復調部 104A ブランチ1用のPN逆拡散部 104B ブランチ2用のPN逆拡散部 104C ブランチ3用のPN逆拡散部 104D ブランチ4用のPN逆拡散部 105A ブランチ1用のAGC部 105B ブランチ2用のAGC部 105C ブランチ3用のAGC部 105D ブランチ4用のAGC部 106A ブランチ1用のCH分離用逆拡散部 106B ブランチ2用のCH分離用逆拡散部 106C ブランチ3用のCH分離用逆拡散部 106D ブランチ4用のCH分離用逆拡散部 107A ブランチ1用のパイロットチャネル相関値 107B ブランチ2用のパイロットチャネル相関値 107C ブランチ3用のパイロットチャネル相関値 107D ブランチ4用のパイロットチャネル相関値 108A ブランチ1用のAGC利得制御信号 108B ブランチ2用のAGC利得制御信号 108C ブランチ3用のAGC利得制御信号 108D ブランチ4用のAGC利得制御信号 109 所望信号電力対雑音電力比算出回路 110A ブランチ1用の利得補正部 110B ブランチ2用の利得補正部 110C ブランチ3用の利得補正部 110D ブランチ4用の利得補正部 111A ブランチ1用のトラヒックチャネル相関値 111B ブランチ2用のトラヒックチャネル相関値 111C ブランチ3用のトラヒックチャネル相関値 111D ブランチ4用のトラヒックチャネル相関値 112 合成処理部 313 雑音電力 314 送信電力制御ビット決定部 315 トラヒックチャネル信号電力 413,613 送信電力推定回路 415 マルチコード多重可否判定回路 515 アクセスチャネル送信可否判定回路 713 下りマルチコード多重要求基地局判定回路 316 符号化部 317 送信電力制御ビット挿入部 318 チャネル分離用拡散部 319 PN拡散部 320 変調部 321 送信用のゲイン制御アンプ 322 送信用のアンテナ 423 マルチコード多重要求信号 523 アクセスチャネル送信不許可信号

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数のブランチ毎に独立して受信信号増
    幅時の自動利得制御を行うAGC手段と、前記ブランチ
    毎に設けられ、通信先の複数の基地局装置に定められた
    チャネル分離符号を用いて各基地局装置のパイロット信
    号の分離を行う逆拡散手段と、前記逆拡散後のパイロッ
    ト信号をもとに前記ブランチ毎の総受信信号電力に含ま
    れる各基地局装置の受信信号電力比を求め、この受信信
    号電力比と前記自動利得制御に応じて変動したブランチ
    間の雑音電力比とをもとに前記ブランチ毎の所望信号電
    力対雑音電力比であるS/N比を算出する算出手段と、
    前記算出されたS/N比をもとにブランチ間の利得を補
    正する補正手段と、を具備することを特徴とする最大比
    合成機能を備えたCDMA受信装置。
  2. 【請求項2】 補正手段での補正結果を最大比合成して
    得られたブランチ毎の信号電力より所定ビット当たりの
    エネルギーを算出し、この算出結果をもとに全ブランチ
    に含まれる所望信号所定ビット当たりのエネルギーを求
    める合成処理手段と、前記所望信号所定ビット当たりの
    エネルギーと、算出手段でのS/N比算出過程で求めら
    れる各ブランチに含まれる雑音電力との比を求め、この
    比に応じて基地局装置の送信電力制御を行う制御ビット
    を決定する決定手段と、を具備することを特徴とする請
    求項1記載の最大比合成機能を備えたCDMA受信装
    置。
  3. 【請求項3】 算出手段でのS/N比算出過程で求めら
    れる前記各基地局装置の受信信号電力及びこの受信信号
    電力に含まれるパイロット信号電力から、基地局装置が
    最大送信電力で送信を行った場合の総送信電力及び当該
    基地局装置のパイロット信号電力の比と、当該基地局装
    置の受信信号電力及びこの電力に含まれるパイロット信
    号電力の比とを求め、双方の比の比較結果から基地局装
    置の通信チャネル数を推定する推定手段と、前記推定さ
    れた通信チャネル数からマルチコード多重の可否を判定
    する判定手段と、を具備することを特徴とする請求項1
    記載の最大比合成機能を備えたCDMA受信装置。
  4. 【請求項4】 算出手段でのS/N比算出過程で求めら
    れる前記各基地局装置の受信信号電力及びこの受信信号
    電力に含まれるパイロット信号電力から、基地局装置が
    最大送信電力で送信を行った場合の総送信電力及び当該
    基地局装置のパイロット信号電力の比と、隣接基地局装
    置の受信信号電力及びこの電力に含まれるパイロット信
    号電力の比とを求め、双方の比の比較結果から隣接基地
    局装置の通信チャネル数を推定する推定手段と、前記推
    定された通信チャネル数から隣接基地局装置に対するア
    クセスチャネル送信の可否を判定する判定手段と、を具
    備することを特徴とする請求項1記載の最大比合成機能
    を備えたCDMA受信装置。
  5. 【請求項5】 算出手段でのS/N比算出過程で求めら
    れる通信中の各基地局装置の受信信号電力に、大小差が
    ある場合に、電力の小さい基地局装置の電力が最大送信
    電力であるか否かを推定する推定手段と、前記最大送信
    電力と推定された場合に、電力の大きい基地局装置の電
    力制御を行う制御ビットを用いる決定手段と、を具備す
    ることを特徴とする請求項1記載の最大比合成機能を備
    えたCDMA受信装置。
  6. 【請求項6】 算出手段でのS/N比算出過程で求めら
    れる隣接基地局装置の受信信号電力及びこの電力に含ま
    れるパイロット信号電力の比から、隣接基地局装置のチ
    ャネル容量に空きがあることを判定し、前記空きがある
    隣接基地局装置から取得した使用可能なチャネル多重数
    が、必要チャネル数に満たない場合、前記パイロット信
    号電力が最も大い基地局装置に対して1対1の下りマル
    チコード多重の要求を行う判定手段を具備することを特
    徴とする請求項1記載の最大比合成機能を備えたCDM
    A受信装置。
  7. 【請求項7】 補正手段での補正結果を最大比合成して
    得られたブランチ毎の信号電力と、算出手段でのS/N
    比算出過程で求められる雑音電力との比の大きい基地局
    装置に対して、1対1の下りマルチコード多重の要求を
    行う判定手段を具備することを特徴とする請求項1記載
    の最大比合成機能を備えたCDMA受信装置。
  8. 【請求項8】 請求項1から請求項7いずれかに記載の
    最大比合成機能を備えたCDMA受信装置を具備するこ
    とを特徴とする移動局装置。
  9. 【請求項9】 複数のブランチ毎に独立して受信信号増
    幅時に自動利得制御を行い、複数のブランチ毎に、通信
    先の複数基地局装置のパイロット信号の分離を行ったの
    ちパイロット相関値を求め、このパイロット相関値をも
    とに前記ブランチ毎の総受信信号電力に含まれる各基地
    局装置の受信信号電力比を求め、この受信信号電力比と
    前記自動利得制御に応じて変動したブランチ間の雑音電
    力比とをもとに前記ブランチ毎の所望信号電力対雑音電
    力比を算出し、この算出結果をもとにブランチ間の利得
    を補正することを特徴とする最大比合成方法。
  10. 【請求項10】 補正結果を最大比合成して得られたブ
    ランチ毎の信号電力より1ビット当たりのエネルギーを
    求め、この結果をもとに全ブランチに含まれる所望信号
    1ビット当たりのエネルギーを求め、この所望信号1ビ
    ット当たりのエネルギーと各ブランチに含まれる雑音電
    力との比を求め、この比に応じて基地局装置の電力制御
    を行うことを特徴とする請求項9記載の最大比合成方
    法。
  11. 【請求項11】 基地局装置の最大電力送信時の総送信
    電力及び当該基地局装置のパイロット信号電力の比と、
    当該基地局装置の受信信号電力及びこの電力に含まれる
    パイロット信号電力の比との双方から基地局装置の通信
    チャネル数を推定し、この推定チャネル数からマルチコ
    ード多重の可否を判定することを特徴とする請求項9記
    載の最大比合成方法。
  12. 【請求項12】 基地局装置の最大電力送信時の総送信
    電力及び当該基地局装置のパイロット信号電力の比と、
    隣接基地局装置の受信信号電力及びこの電力に含まれる
    パイロット信号電力の比との双方から隣接基地局装置の
    通信チャネル数を推定し、この推定チャネル数から隣接
    基地局装置に対するアクセスチャネル送信の可否を判定
    することを特徴とする請求項9記載の最大比合成方法。
  13. 【請求項13】 通信中の各基地局装置の受信信号電力
    に大小差がある場合に、電力の小さい基地局装置の電力
    が最大送信電力であるか否かを推定し、前記最大送信電
    力と推定された場合に、電力の大きい基地局装置の電力
    制御を行うことを特徴とする請求項9記載の最大比合成
    方法。
  14. 【請求項14】 チャネル容量に空きのある隣接基地局
    装置から取得した使用可能なチャネル多重数が必要チャ
    ネル数に満たない場合、パイロット信号電力が最も大き
    い基地局装置に対して1対1の下りマルチコード多重の
    要求を行うことを特徴とする請求項9記載の最大比合成
    方法。
  15. 【請求項15】 ブランチ毎の信号電力と雑音電力との
    比の大きい基地局装置に対して、1対1の下りマルチコ
    ード多重の要求を行うことを特徴とする請求項9記載の
    最大比合成方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2006038263A1 (ja) 2004-09-30 2006-04-13 Fujitsu Limited マルチアンテナ無線システムの増幅器利得制御方法および装置
JP2009049774A (ja) * 2007-08-21 2009-03-05 Nec Corp 無線通信装置、ダイバーシチ受信制御方法、およびプログラム

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