JP2001281627A - 液晶装置 - Google Patents

液晶装置

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JP2001281627A
JP2001281627A JP2000095803A JP2000095803A JP2001281627A JP 2001281627 A JP2001281627 A JP 2001281627A JP 2000095803 A JP2000095803 A JP 2000095803A JP 2000095803 A JP2000095803 A JP 2000095803A JP 2001281627 A JP2001281627 A JP 2001281627A
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voltage
line
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polarity
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JP2000095803A
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Yasushi Asao
恭史 浅尾
Masahiro Terada
匡宏 寺田
Takeshi Togano
剛司 門叶
Yoshimasa Mori
省誠 森
Takashi Moriyama
孝志 森山
Ryuichiro Isobe
隆一郎 礒部
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Canon Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 カラー表示におけるパネル面内の色ムラや色
割れが生じない液晶装置を提供する。 【解決手段】 n番目のフレーム期間内の赤、緑、青の
各色情報を表示する期間を2以上のフィールドに分割す
ると共に、2以上のフィールドのうち少なくとも1つの
フィールドにおいて第1の輝度で画像を表示し、他の1
つのフィールドにおいては第1の輝度より小さく、且つ
0より大きい第2の輝度で第1の輝度で表示した画像と
同一の画像を表示することにより、パネル全体の輝度向
上を図るようにする。また、n+1番目のフレーム期間
ではn番目のフレーム期間とは逆の順序で線順次駆動し
て画像を表示することにより、パネル面内での色ムラを
抑制するようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液晶装置に関し、
特に時分割による混色を利用してカラー表示を行う液晶
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】現在、液晶装置の一例であるフラットパ
ネルディスプレイ、プロジェクションディスプレイ、プ
リンタ等のカラー液晶表示装置においては、主として製
品化がなされているマイクロカラーフィルタを用いた空
間混色(spatial mixing)を利用してフ
ルカラー表示を行うものの他に、時分割による混色を利
用してフルカラー表示を行うものが知られている。
【0003】そして、この時分割による混色を利用して
フルカラー表示を行うカラー液晶表示装置は、液晶パネ
ル上にカラーフィルタを設ける必要がないので、製造時
の歩留りも高く、また、バックライトの光量を大きくす
ることなく必要な輝度を得ることができるという利点を
有している。
【0004】これについて以下に簡単に説明する。
【0005】従来、時分割による混色を利用してフルカ
ラー表示を行うカラー液晶表示装置として、図15に示
す構成のものが提案されている。同図において、1は赤
色光、緑色光、青色光を独立したタイミングで発光する
ことができるカラー光源、2は同期信号に基づいてカラ
ー光源1を駆動するカラー光源駆動部、3は液晶パネ
ル、4、5は液晶パネル3の画素電極を駆動するX、Y
ドライバである。
【0006】ここで、このカラー液晶表示装置は、図1
6に示すタイムチャートのように、フレーム周波数を6
0Hz、1フレームを16.7msとすると共に、1フ
レームをRサブフレーム(16.7ms/3)、Gサブ
フレーム(16.7ms/3)、Bサブフレーム(1
6.7ms/3)に区分して駆動されるようになってい
る。
【0007】そして、このような駆動法によりRサブフ
レームで表示された赤色像、Gサブフレームで表示され
た緑色像及びBサブフレームで表示された青色像は、時
間差をもって視覚上で混色され、1フレームのフルカラ
ー表示が行われる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このような
従来の時分割方式のカラー液晶表示装置を駆動する場
合、例えば液晶としてカイラルスメクチックC(SmC
)相液晶を用いるようにすると、図16では、RD、
GD、BD期間がデータ表示期間であり、その他の期間
が消去期間となる。そして、この場合不要な直流成分に
よる焼き付きを防ぐ意味においても、交流による駆動が
前提となる。
【0009】ここで、このような交流による駆動の場
合、例えば正極性電圧の波形においてデータを書き込
み、同じ電圧値の負極性波形で消去するという駆動が考
えられる。このとき、電圧無印加状態の透過光強度に対
して、負極性電圧を印加したときに透過光量が変化する
場合には、例えば白表示をする際にはこの負極性による
透過光量変化が白輝度の向上に寄与することになること
から、明るい表示をできることになるというメリットが
ある。
【0010】しかしながら、こうした負極性による透過
光量変化は本来、消去黒表示すべき期間にも光漏れが生
じてしまうことを意味することから、RGBによる時分
割方式のカラー液晶表示を行う際、その色再現性が低下
してしまう。
【0011】つまり、仮に負極性電圧を印加した場合に
完全に黒表示できる場合には、バックライト光源の色と
全く同一の色を表示することができるが、光漏れがある
場合には光漏れの影響により、例えば緑を表示しようと
する際にその前のフィールドで表示した色、例えば赤の
情報が残ってしまい、若干長波長側にシフトした色味に
なって黄緑がかった表示色となってしまう。
【0012】ここで、もしこうした波長シフトがあらか
じめ予測可能なものであれば、色変換テーブルを用意し
ておく等によって、本来表示すべき色になるようデータ
を作ることができる。しかし、この光漏れによる直前フ
ィールドのノイズの程度は、線順次によって駆動してい
るため、走査の順番によって変化してしまうものであ
り、また負極性電圧による光学応答の影響で生じる直前
フィールドのノイズ成分は、線順次の最初の走査線部分
と最後の走査線部分とでは大きく異なっているため、波
長シフトをあらかじめ予測するのは困難であることか
ら、表現する色味に関してパネル面内においてムラが発
生するのを防ぐことはできない。
【0013】このため、こうした負極性電圧による光学
応答が軽微である場合には色味の面内ムラの程度も軽微
ではあるとは考えられるものの、面内で全くムラのない
カラー表示実現のためには更なる駆動側の改善が必要と
されていた。
【0014】ところで、図17は従来行われてきた駆動
シーケンスを示す図であるが、同図に示す駆動シーケン
スはフィールド反転駆動である為、クロストークの問題
を考える必要がある。ここで、図18に示すような回路
構成を有するアクティブマトリクスパネルの場合、図1
9に示すように画素電極にはいくつかの寄生容量が存在
する。特に、ソースラインとのカップリングは、ソース
ライン上を表示画像に依存する電圧が印加される為、当
該画素のゲートがオフになっているときに、ソースライ
ン上の電圧変動によるフィードスルーが発生して画素電
極電位の変動を引き起こし、ひいては液晶の透過光量が
変動して所望の階調特性を得られなくなるという問題が
生じる。
【0015】図20はフィールド反転駆動のクロストー
クの発生を定量的に説明するタイミングチャートであ
る。また、図21はクロストークの仕組みを端的に説明
するために、縦方向にグラデーション表示した場合を示
す図であり、ゲートの走査は上から下へ、即ちゲートラ
インI・・・ゲートラインII・・・ゲートラインIII と
順次行われていく。そして、同図に示す表示画像の場
合、ソースラインAに印加される電圧は図20に示すよ
うにあるフィールド内で時間とともに徐々に電圧の絶対
値が上がっていく。
【0016】次に画素電位の時間的推移について説明す
る。
【0017】画素aでは時刻t1にゲートラインIが選
択されたときにソースラインAの電圧が書きこまれる。
この後、ゲートがオフされると、画素電位はハイインピ
ーダンス状態となるので書きこまれた電位を保とうとす
るが、図19に示すような寄生容量が存在することから
寄生容量先の電位の変動によってフィードスルーの影響
を受ける。また、画素b、画素cにおいても、図示のご
とくフィードスルーの影響を受ける。
【0018】ここで、フィードスルーは、画素aでは+
フィールドのソース電位の影響、即ち+電圧の影響を受
け、画素bでは+フィールドと−フィールドのソース電
位の影響をほぼ同等に受け、画素cでは−フィールドの
ソース電位の影響、即ち電圧の影響を受ける。そして、
液晶素子は印加された電圧に応じた透過光量を示すの
で、画素a、画素b、画素cでは同じ画像データの表示
を行おうとしても輝度に差が生じてしまう。
【0019】他方、フィールドシーケンシャル駆動法に
おいては、静止画を写し出している時には何の問題も起
こらないが、混色された物体が画面上を移動するような
動画を映し出した時には、移動物体の前後にRGB各フ
ィールドの時間差によって色付きが生じる色割れ現象が
発生する。
【0020】図22の(a)は背景色がBlack表示
の時に、RGBの合成で得ることのできるwhiteの
物体が左から右方向へ移動した時の色割れ状態を表すも
のであり、同図に示すように、Gフィールドを中心とし
て見る者の視線が移動していくと考えると、視線を示す
ラインSに対しての位置関係がRフィールドとBフィー
ルドとでは変わってきてしまう。
【0021】そのため、RGB各フィールドで網膜上で
の残光の位置が変わってしまい同図の(b)に示すよう
にWhite映像の左側にはCyan、Blue、右側
にはYelow,Redの色づきを感じさせる。これら
の現象は色割れ(またはカラーブレイク)と称され高輝
度、無彩色な物ほど目に付きやすい。
【0022】そこで本発明は、このような事情に鑑みて
なされたもので、カラー表示におけるパネル面内の色ム
ラや色割れが生じない液晶装置を提供することを目的と
するものである。
【0023】
【課題を解決するための手段】本発明は、一対の基板間
に液晶を挟持すると共に、該一対の基板の一方に互いに
マトリクス状に形成された複数の信号線と複数の走査線
と、該複数の信号線と走査線に接続された複数の薄膜ト
ランジスタと、該複数の薄膜トランジスタに接続された
複数の画素電極とを有する液晶素子を備え、1秒間に複
数フレームで画像を線順次によって表示する液晶装置で
あって、n番目(nは整数)のフレーム期間には、(n
+1)番目(nは整数)のフレーム期間とは逆の順序で
線順次駆動することにより画像を表示することを特徴と
するものである。
【0024】また本発明は、前記液晶がカイラルスメク
チック液晶であって、電圧無印加時では、該液晶の平均
分子軸が単安定化された第1の状態を示し、第1の極性
の電圧印加時には該液晶の平均分子軸は印加電圧の大き
さに応じた角度で該単安定化された位置から一方の側に
チルトし、該第1の極性とは逆極性の第2の極性の電圧
印加時には該液晶の平均分子軸は該単安定化された位置
から第1の極性の電圧を印加したときとは逆側にチルト
し、前記第1の極性の電圧印加時と第2の極性の電圧印
加時の液晶の平均分子軸の該第1の状態における単安定
化された位置を基準とした最大チルト状態のチルトの角
度が互いに異なることを特徴とするものである。
【0025】また本発明は、前記液晶の相転移系列が、
高温側より等方性液体相(ISO.)−コレステリック
相(Ch)−カイラルスメクチックC相又は等方性液体
相(ISO.)−カイラルスメクチックC相であること
を特徴とするものである。
【0026】また本発明は、前記液晶素子は時分割によ
る混色を利用してカラー表示されるものであることを特
徴とするものである。
【0027】また本発明は、前記液晶素子は、1フレー
ム期間内に赤・緑・青の各色情報を時分割で表示するべ
く線順次駆動され、且つ各色情報を表示する期間は少な
くとも2つのサブフィールドに分割されるべく線順次駆
動されるものであることを特徴とするものである。
【0028】また本発明は、一対の基板間に液晶を挟持
すると共に、該一対の基板の一方に互いにマトリクス状
に形成された複数の信号線と複数の走査線と、該複数の
信号線と走査線に接続された複数の薄膜トランジスタ
と、該複数の薄膜トランジスタに接続された複数の画素
電極とを有する液晶素子を備え、1秒間に複数フレーム
で画像を線順次によって表示する液晶装置であって、前
記液晶素子を、フレーム内での線順次駆動において走査
線を順番に駆動する方式とは異なる方式にて駆動するこ
とを特徴とするものである。
【0029】また本発明は、前記液晶がカイラルスメク
チック液晶であって、電圧無印加時では、該液晶の平均
分子軸が単安定化された第1の状態を示し、第1の極性
の電圧印加時には該液晶の平均分子軸は印加電圧の大き
さに応じた角度で該単安定化された位置から一方の側に
チルトし、該第1の極性とは逆極性の第2の極性の電圧
印加時には該液晶の平均分子軸は該単安定化された位置
から第1の極性の電圧を印加したときとは逆側にチルト
し、前記第1の極性の電圧印加時と第2の極性の電圧印
加時の液晶の平均分子軸の該第1の状態における単安定
化された位置を基準とした最大チルト状態のチルトの角
度が互いに異なることを特徴とするものである。
【0030】また本発明は、前記液晶の相転移系列が、
高温側より等方性液体相(ISO.)−コレステリック
相(Ch)−カイラルスメクチックC相又は等方性液体
相(ISO.)−カイラルスメクチックC相であること
を特徴とするものである。
【0031】また本発明は、前記液晶素子は時分割によ
る混色を利用してカラー表示されるものであることを特
徴とするものである。
【0032】また本発明は、前記液晶素子は、1フレー
ム期間内に赤・緑・青の各色情報を時分割で表示するべ
く線順次駆動され、且つ各色情報を表示する期間は少な
くとも2つのサブフィールドに分割されるべく線順次駆
動されるものであることを特徴とするものである。
【0033】また本発明は、前記液晶素子を、線順次駆
動において選択される走査線がN本おき(Nは整数)に
順番に駆動される方式で駆動することを特徴とするもの
である。
【0034】また本発明は、前記液晶素子を、線順次駆
動において選択される走査線がランダムに選択されて駆
動される方式で駆動することを特徴とするものである。
【0035】また本発明は、一対の基板間に液晶を挟持
すると共に、該一対の基板の一方に互いにマトリクス状
に形成された複数の信号線と複数の走査線と、該複数の
信号線と走査線に接続された複数の薄膜トランジスタ
と、該複数の薄膜トランジスタに接続された複数の画素
電極とを有する液晶素子を備え、1秒間に複数フレーム
で画像を線順次によって表示する液晶装置であって、前
記液晶素子を、フレーム内での線順次駆動において走査
線を順番に駆動する方式とは異なる方式にて駆動すると
共に、n番目(nは整数)のフレーム期間には、(n+
1)番目(nは整数)のフレーム期間とは逆の順序で線
順次駆動することにより画像を表示することを特徴とす
るものである。
【0036】また本発明は、前記液晶がカイラルスメク
チック液晶であって、電圧無印加時では、該液晶の平均
分子軸が単安定化された第1の状態を示し、第1の極性
の電圧印加時には該液晶の平均分子軸は印加電圧の大き
さに応じた角度で該単安定化された位置から一方の側に
チルトし、該第1の極性とは逆極性の第2の極性の電圧
印加時には該液晶の平均分子軸は該単安定化された位置
から第1の極性の電圧を印加したときとは逆側にチルト
し、前記第1の極性の電圧印加時と第2の極性の電圧印
加時の液晶の平均分子軸の該第1の状態における単安定
化された位置を基準とした最大チルト状態のチルトの角
度が互いに異なることを特徴とするものである。
【0037】また本発明は、前記液晶の相転移系列が、
高温側より等方性液体相(ISO.)−コレステリック
相(Ch)−カイラルスメクチックC相又は等方性液体
相(ISO.)−カイラルスメクチックC相であること
を特徴とするものである。
【0038】また本発明は、前記液晶素子は時分割によ
る混色を利用してカラー表示されるものであることを特
徴とするものである。
【0039】また本発明は、前記液晶素子は、1フレー
ム期間内に赤・緑・青の各色情報を時分割で表示するべ
く線順次駆動され、且つ各色情報を表示する期間は少な
くとも2つのサブフィールドに分割されるべく線順次駆
動されるものであることを特徴とするものである。
【0040】また本発明は、前記1フレーム期間内に赤
・緑・青の各色情報を時分割で表示するべく線順次駆動
した後、次のフレーム期間の走査を開始する前に全画素
に0Vを与える走査を行うことを特徴とするものであ
る。
【0041】また本発明は、前記液晶素子を、線順次駆
動において選択される走査線がN本おき(Nは整数)に
順番に駆動される方式で駆動することを特徴とするもの
である。
【0042】また本発明は、前記液晶素子を、線順次駆
動において選択される走査線がランダムに選択されて駆
動される方式で駆動することを特徴とするものである。
【0043】
【発明の実施の形態】本発明の液晶装置では、複数の信
号線と複数の走査線とがマトリクス状に形成される液晶
素子を線順次駆動する際、n番目(nは整数)のフレー
ムでの線順次駆動の走査の順序と、(n+1)番目(n
は整数)のフレームでの線順次駆動の走査の順序とが互
いに逆となるような順序で線順次駆動することにより、
あるいは該液晶素子を線順次駆動する際、線順次駆動に
おいて選択される走査線が、パネル上部から順番に駆動
される、いわゆるノーインターレース(あるいはプログ
レッシブスキャン)方式とは異なる順次スキャンにより
画像を表示することによりクロストーク現象を抑制する
ことができる。
【0044】また、時分割による混色を利用してカラー
表示する液晶装置の一例であり、1秒間に複数フレーム
の画像を線順次により形成し表示する液晶装置であっ
て、1フレーム期間内に、赤・緑・青の各色情報を時分
割で表示するべく駆動され、RGB各色表示期間に対応
する各表示フィールドを、少なくとも2つのサブフィー
ルドに分割し、高輝度(第1の輝度)のサブフィール
ド、及び第1の輝度よりも低輝度(第2の輝度)のサブ
フィールドにより画像を形成することで、パネル全体の
輝度向上を図ることができることと共に、液晶素子を線
順次駆動する際、n番目(nは整数)のフレームでの線
順次駆動の走査の順序と、(n+1)番目(nは整数)
のフレームでの線順次駆動の走査の順序とが互いに逆と
なるような順序で線順次駆動することによりパネル面内
での色むらを抑制することができる。
【0045】また、時分割による混色を利用してカラー
表示する液晶装置において、線順次駆動において選択さ
れる走査線が、パネル上部から順番に駆動される、いわ
ゆるノーインターレース(あるいはプログレッシブスキ
ャン)方式とは異なる順次スキャンにより画像を表示す
ることによりパネル面内での色むら及び動画像表示時に
おける色割れ現象を抑制することができる。
【0046】さらに、液晶素子を線順次駆動する際、n
番目(nは整数)のフレームでの線順次駆動の走査の順
序と、(n+1)番目(nは整数)のフレームでの線順
次駆動の走査の順序とが互いに逆となるような順序で線
順次駆動と、パネル上部から順番に駆動される、いわゆ
るノーインターレース(あるいはプログレッシブスキャ
ン)方式とは異なる順次スキャンにより画像を表示する
こととの組み合わせにより、駆動周波数を十分高くする
ことなくフリッカ現象を抑制する事が可能となる。
【0047】なお、上記表示素子は、外光を光学変調し
て画像を表示するタイプの素子や自発光タイプの素子の
形で用いられる。特に、上記表示素子の好適な態様とし
て、液晶と、該液晶に電圧を印加する一対の電極と、該
液晶を挟持して対向すると共に少なくとも一方の対向面
に該液晶を配向させるための一軸性配向処理が施された
一対の基板と、少なくとも一方の基板に偏光板とを備
え、1秒間に複数フレームで画像を表示し、各フレーム
は少なくとも2つのサブフィールドに分割され、高輝度
(第1の輝度)のサブフィールド、及び第1の輝度より
も低輝度(第2の輝度)のサブフィールドにより表示さ
れ、且つ該液晶素子を線順次駆動する際、上記線順次方
法が用いられる液晶素子が提供される。
【0048】また上記表示素子及び液晶素子において、
特に液晶素子では、第1の輝度及び第2の輝度に対応す
るように、素子を通過する光の透過率が第1の輝度で表
示を行うフィールドでは第1の透過率となるように光学
変調を行い、第2の輝度で表示を行うフィールドでは第
1の透過率より小さく0より大きい第2の透過率となる
ように光学変調を行うことが好ましい。
【0049】また本発明のように、n番目のフレーム期
間内の赤、緑、青の各色情報を表示する期間を2以上の
フィールドに分割すると共に、2以上のフィールドのう
ち少なくとも1つのフィールドにおいて第1の輝度で画
像を表示し、他の1つのフィールドにおいては該第1の
輝度より小さく、且つ0より大きい第2の輝度で第1の
輝度で表示した画像と同一の画像を表示することによ
り、パネル全体の輝度向上を図るようにする。また、n
+1番目のフレーム期間ではn番目のフレーム期間とは
逆の順序で線順次駆動して画像を表示することにより、
パネル面内での色ムラを抑制するようにする。
【0050】図1は本発明の実施の形態に係る液晶装置
に設けられた液晶素子の構造を説明する図である。
【0051】同図において、80は液晶パネルを構成す
る液晶素子であり、この液晶素子80は、一対のガラ
ス、プラスチック等透明性の高い材料からなる基板81
a,81bの間に液晶85、好ましくはカイラルスメク
チック相を呈する液晶を挟持したセルを互いに偏光軸が
直交した不図示の一対の偏光板間に挟装した構造となっ
ている。
【0052】ここで、この基板81a,81bには、夫
々液晶85に電圧を印加するためのIn、ITO
等の材料からなる電極82a,82bが、例えばストラ
イプ状に設けられており、これらが互いに交差してマト
リクス電極構造を形成している。なお、後述するように
一方の基板にドット状の透明電極をマトリクス状に配置
し、各透明電極にTFTやMIM(Metal−Ins
uiator−Metal)等のスイッチング素子を接
続すると共に他方の基板に一面上あるいは所定パターン
の対向電極を設け、アクティブマトリクス構造にするこ
とが好ましい。
【0053】また、電極82a,82b上には、必要に
応じてこれらのショートを防止する等の機能を持つSi
、TiO、Ta等の絶縁膜83a,83b
が夫々設けられている。
【0054】更に、この絶縁膜83a,83b上には液
晶85に接し、その配向状態を制御するべく機能する配
向制御膜84a,84bが設けられており、この配向制
御膜84a,84bの少なくとも一方には一軸配向処理
が施されている。なお、このような配向制御膜84a,
84bとしては、例えばポリイミド、ポリイミドアミ
ド、ポリアミド、ポリビニルアルコール等の有機材料を
溶液塗工した膜の表面にラビング処理を施したもの、あ
るいはSiO等の酸化物、窒化物を基板に対し斜め方向
から所定の角度で蒸着した無機材料の斜方蒸着膜を用い
ることができる。
【0055】また、この配向制御膜84a,84bは、
その材料の選択、処理(一軸配向処理等)の条件等によ
り、液晶85の分子のプレチルト角(液晶分子の配向制
御膜界面付近で膜面に対してなす角度)が調整される。
さらに配向制御膜84a,84bがいずれも配向処理が
なされた膜である場合、夫々の膜の一軸配向処理方向
(特にラビング方向)を、用いる液晶材料に応じて平
行、反平行、あるいは45°以下の範囲でクロスするよ
うに設定することができる。
【0056】一方、基板81a,81bは、スペーサ8
6を介して対向している。ここで、このスペーサ86
は、基板81a,81bの間の距離(セルギャップ)を
決定するものであり、シリカビーズ等が用いられる。な
お、このセルギャップについては、液晶材料の違いによ
って最適範囲及び上限値が異なるが、均一な一軸配向
性、また電圧無印加時に液晶分子の平均分子軸をほぼ配
向処理軸の平均方向の軸と実質的に同一にする配向状態
を発現させるべく、0.3〜10μmの範囲に設定する
ことが好ましい。
【0057】またスペーサ86に加えて、基板81a,
81b間の接着性を向上させ、カイラルスメクチック相
を示す液晶の耐衝撃性を向上させるべく、エボキシ樹脂
等の樹脂材料等からなる不図示の接着粒子を分散配置す
ることもできる。
【0058】そして、このような構造の液晶素子80で
は、液晶85としてカイラルスメクチック相を示す液晶
を用いる場合においては、その材料の組成を調整し、更
に液晶材料の処理や素子構成、例えば配向制御膜84
a,84bの材料、処理条件等を適宜設定することによ
り、電圧無印加時では液晶の平均分子軸(液晶分子)が
単安定化されている配向状態(第1の状態)を示し、駆
動時では一方の極性(第1の極性)の電圧印加時に印加
電圧の大きさに応じて平均分子軸の単安定化される位置
を基準としたチルト角度が連続的に変化し、他方の極性
(第2の極性)の電圧印加時には液晶の平均分子軸は、
印加電圧の大きさに応じた角度でチルトし、且つ第1の
極性の電圧印加による最大チルト角度が、第2の極性の
電圧印加による最大チルト角度より大きい(異なる)よ
うな特性を示すようにする。
【0059】好ましくは、このようなカイラルスメクチ
ック相を示す液晶材料として高温側より、等方性液体相
(ISO)−コレステリック相(Ch)−カイラルスメ
クチックC相(SmC)又は等方性液体相(ISO)
−カイラルスメクチックC相(SmC)の相転移系列
を示すものを用い、特願平10−177145で示した
ような処理によりSmC相でメモリ性を消失された状
態を形成する。なお、本実施の形態においては、バルク
状態でのらせんピッチがセル厚の2倍より長いものを用
いている。
【0060】ここで、カイラルスメクチック相を示す液
晶材料としては、液晶材料固有の物性値、コーン角Θ、
スメクチック層の層間隔、傾斜角等についての特性を考
慮して例えばビフェニル骨格やフェニルシクロヘキサン
エステル骨格、フェニルピリミジン骨格等を有する炭化
水素系液晶材料、ナフタレン系液晶材料、ポリフッ素系
液晶材料を適宜選択して調製した組成物を用いる。
【0061】そして、このような特性下において、基板
81a,81bの少なくとも一方側に偏光板を設けると
共に、電圧無印加の状態で最暗状態となるようにセルを
配置し、電圧印加時には、このようなチルト角の連続的
な変化に伴い、例えば図2に示すような特性で液晶素子
の透過光量(素子からの出射光量)を、電圧変化に伴い
アナログ的に制御することができる。
【0062】なお、この液晶素子80は、基板81a,
81bの両方の基板に一対の偏光板を設けた透過型の液
晶素子、基板81a,81bのいずれも透光性の基板で
あり、一方の基板側からの入射光(例えば外部バックラ
イト光源による光)を変調し他方側に出射する透過型液
晶素子、又は少なくとも一方の基板に偏光板を設けた反
射型の液晶素子、基板81a,81bのいずれか一方の
側に反射板を設けるかあるいは一方の基板自体又は基板
に設ける部材として反射性の材料を用いて、入射光(例
えば外部フロントライト光源による光)及び反射光を変
調し、入射側と同様の側に光を出射するタイプの素子の
いずれにも適用することができる。
【0063】ところで、本実施の形態における液晶素子
80は、光源として、赤、緑、青の三原色を高速で切り
替え、時分割による混色を利用してフルカラー表示を行
うカラー液晶素子としている。
【0064】さらに、液晶素子80に対して階調信号を
供給する駆動回路を設け、上述したような電圧の印加に
より液晶の平均分子軸の単安定位置からの連続的なチル
ト角度の変化及び液晶素子80からの出射光量が連続的
に変化する特性を利用することにより階調表示を行うこ
とができる。
【0065】例えば、液晶素子の一方の基板として前述
したようなTFT等を備えたアクティブマトリクス基板
を用い、駆動回路で振幅変調によるアクティブマトリク
ス駆動を行うことでアナログ階調表示が可能となる。
【0066】次に、このようなアクティブマトリクス基
板を用いた液晶装置(液晶素子)について説明する。
【0067】図3は、一方の基板(アクティブマトリク
ス基板)の構成を模式的に示したものである。
【0068】同図において、90は液晶装置のパネル部
であり、このパネル部90においては、駆動手段である
走査信号ドライバ91に連結した走査線に相当する図面
上水平方向のゲート線G、G…と、駆動手段である
情報信号ドライバ92に連結した情報信号線に相当する
図面上縦方向のソース線S、S…が互いに絶縁され
た状態で直交するように設けられており、その各交点の
画素に対応してスイッチング素子に相当する薄膜トラン
ジスタ(TFT)94及び画素電極95が設けられてい
る。なお、同図では、簡略化のため5×5画素の領域の
みを示している。また、スイッチング素子として、TF
Tの他、MIM素子を用いることもできる。
【0069】ここで、ゲート線G,G…はTFT9
4の不図示のゲート電極に接続され、ソース線S,S
…はTFT94の不図示のソース電極に接続され、ま
た画素電極95はTFT94の不図示のドレイン電極に
接続されている。
【0070】そして、このような構成のパネル90にお
いて、走査信号ドライバ91によりゲート線G,G
…が、例えば線順次に走査選択されてゲート電圧が供給
され、このゲート線G,G…の走査選択に同期して
情報信号ドライバ92から、各画素に書き込む情報に応
じた情報信号電圧がソース線S,S…に供給される
ことによりTFT94を介して各画素電極に印加され
る。
【0071】図4は、図3に示す基板を備えた液晶素子
(液晶パネル)における各画素部分(1ビット分)の断
面構造の一例を示すものであり、同図に示す構造では、
TFT94及び画素電極95を備えるアクティブマトリ
クス基板20と、共通電極42を備えた対向基板40間
に、自発分極を有する液晶層49が挟持され、液晶容量
(CIc)31が構成されている。
【0072】ここで、このアクティブマトリクス基板2
0のTFT94としてアモルフアスSiTFTを用いて
いる。、TFT94はガラス等からなる基板21上に形
成され、ゲート線G,G…(図3参照)に接続した
ゲート電極22上に窒化シリコン(SiNx)等の材料
からなる絶縁膜(ゲート絶縁膜)23を介してa−Si
層24が設けられており、このa−Si層24上に夫々
a−Si層25,26を介してソース電極27、ド
レイン電極28が互いに離間して設けられている。
【0073】またソース電極27は図5に示すソース線
,S…(図3参照)に接続し、ドレイン電極28
はITO膜等の透明導電膜からなる画素電極95に接続
している。また、TFT94におけるa−Si層24上
をチャネル保護膜29が被覆している。そして、このT
FT94は、該当するゲート線が走査選択された期間に
おいてゲート電極22にゲートパルスが印加され、オン
状態となる。
【0074】更に、このアクティブマトリクス基板20
においては、画素電極95と、この画素電極95のガラ
ス基板側に設けられた保持容量電極30により絶縁膜2
3(ゲート電極22上の絶縁膜と連続的に設けられた
膜)を挟持した構造により保持容量(CS)32が液晶
層49と並列の形で設けられている。ここで、保持容量
電極30はその面積が大きい場合、開口率が低下するた
め、ITO膜等の透明導電膜により形成される。
【0075】また、アクティブマトリクス基板20のT
FT94及び画素電極95上には液晶の配向状態を制御
する為の、例えばラビング処理等の一軸配向処理が施さ
れた配向膜43aが設けられている。
【0076】一方、対向基板40では、ガラス基板41
上に、全面同様の厚みで共通電極42及び液晶の配向状
態を制御する為の配向膜43bが積層されている。な
お、上記セル構造は、互いに偏光軸が直交した関係にあ
る不図示の一対の偏光板問に挟持されている。
【0077】ここで、上記構造のパネル部90の画素部
分において、液晶層49としては、自発分極を有する液
晶、例えばカイラルスメクチック相を呈する液晶が用い
られる。そして、この液晶層49は、図5に示すような
スイッチング動作及び図2に示す光学特性を示すように
設定される。
【0078】この光学特性としては、出射光量が第1の
状態(V=0)において第1の光量となり、第1の極
性(負)の電圧印加時には液晶の平均分子軸の所定のチ
ルト状態で第1の光量と最も異なる第2の光量となり、
第2の極性(正)の電圧印加時には液晶の平均分子軸の
所定のチルト状態で第1の光量と最も異なる第3の光量
となり、また第1の極性の電圧の大きさにより液晶の平
均分子軸の単安定化された位置からのチルトの角度を変
化させることで第1及び第2の光量間で連続的に可変と
なると共に第3の光量と第1の光量の差は、第2の光量
と第1の光量の差より小さくなるように設定される。な
お、図3及び図4に示すようなパネル構成において、ア
クティブマトリクス基板として、多結晶Si(p−S
i)TFTを備えた基板を用いることができる。
【0079】ところで、図6は図4に示す液晶パネルの
画素部分の等価回路を示しており、次にこの図6と図7
を参照して上記構造の液晶素子におけるアクティブマト
リクス駆動について述べる。
【0080】本実施の形態におけるアクティブマトリク
ス駆動では、例えばフレーム周波数60Hzにて駆動す
る場合、一画素においてある情報を表示するための期間
(1フレーム)が16.7msとなる。そしてさらに、
1フレームをRフィールド(16.7ms/3)、Gフ
ィールド(16.7ms/3)、Bフィールド(16.
7ms/3)に区分して駆動することにより、時分割に
よる混色を利用したフルカラー表現が可能となる。
【0081】そして、さらにこれら各色フィールドを複
数のサブフィールド(例えば図7に示す1F及び2F)
に分割し、これら2つのフィールド1F,2Fにおいて
平均的に所定の情報に応じた出射光量を得るようにして
いる。
【0082】次に、液晶層49が図2に示すような光学
特性を示す場合における複数のサブフィールドに分割さ
れた例について説明する。
【0083】まず始めに、簡単のため線順次駆動におけ
る第1番目の走査線について説明する。
【0084】図7(a)は、一画素を着目した際に、当
該画素に接続する走査線となる一ゲート線に印加される
電圧を示している。上記構造の液晶素子では、各サブフ
ィールド毎にゲート線G,G…が例えば線順次で選
択され、一ゲート線には選択期間Tonにおいて所定の
ゲート電圧Vgが印加され、これによりゲート電極22
に電圧Vgが加わりTFT94がオン状態となる。
【0085】なお他のゲート線が選択されている期間に
相当する非選択期間Toffにはゲート電極22に電圧
が加わらずTFT12は高抵抗状態(オフ状態)とな
り、Toff毎に所定の同一のゲート線が選択されてゲ
ート電極22にゲート電圧Vgが印加される。
【0086】図7(b)は、当該画素のソース線(情報
信号線)S,S…に印加される電圧Vsを示してお
り、(a)で示すように各フィールドで選択期間Ton
でゲート電極22にゲート電圧が印加された際、これに
同期して当該画素に接続する情報線となるソース線
,S…からソース電極27に、所定のソース電圧
(情報信号電圧)VS(基準電位を共通電極42の電位
Vcとする)が印加される。
【0087】ここで、1フィールドを構成する第1のサ
ブフィールド1Fでは、当該画素に書込まれる情報、例
えば用いる液晶に応じた電圧−透過率特性(図2参照)
を基に当該画素で得ようとする光学状態又は表示情報
(透過率)に応じたレベルVxの正極性のソース電圧
(情報信号電圧)(基準電位を共通電極42の電位Vc
とする)が印加される。
【0088】この時、TFT14がオン状態であるた
め、上記ソース電極27に印加される電圧Vxがドレイ
ン電極28を介して画素電極95に印加され、液晶容量
(CIc)31及び保持容量32(Cs)に充電がなさ
れ、画素電極の電位が情報信号電圧Vxになる。
【0089】続いて、当該画素の属するゲート線の非選
択期間ToffにおいてTFT14は高抵抗(オフ状
態)となるため、この非選択期間には、液晶容量(CI
c)31及び保持容量(Cs)32では選択期間Ton
で充電された電荷が蓄積された状態を維持し、電圧Vx
が保持される。これにより、当該画素における液晶層4
9に第1フィールド1Fの期間を通して電圧Vxが印加
され、当該画素の液晶部分ではこの電圧値に応じた光学
状態(透過光量)が得られる。
【0090】一方、第2のサブフィールド2Fの選択期
間Tonでは、第1のサブフィールド1Fとは極性が逆
で実質的に同様の電圧値Vxを有するソース電圧(−V
x)がソース電極27に印加される。この時、TFT1
4がオン状態であり、これにより画素電極95に電圧−
Vxが印加されて液晶容量(CIc)31及び保持容量
32(Cs)に充電がなされ、画素電極の電位が情報信
号電圧−Vxになる。
【0091】続いて、非選択期間ToffにおいてTF
T14は高抵抗(オフ状態)となるため、この非選択期
間には、液晶容量(CIc)31及び保持容量(Cs)
32では選択期間Tonで充電された電荷が蓄積された
状態を維持し、電圧−Vxが保持される。これにより、
当該画素における液晶層49に第2のフィールド2F期
間を通して電圧−Vxが印加され、当該画素ではこの電
圧値に応じた光学状態(出射光量)が得られる。
【0092】なお、このとき液晶の応答がゲートオン時
間よりも遅い場合、選択期間内に分子の反転が完了せず
非選択期間にも液晶応答が継続することになる。その場
合、液晶が自発分極を持つ場合には分極反転電荷に伴う
電圧降下が生じるため、実際に液晶層に保持される電圧
値はVx(あるいは−Vx)よりも小さい値となる。
【0093】図7(c)は、上述したような当該画素の
液晶容量(CIc)及び保持容量(Cs)に実際に保持
され液晶層49に印加される電圧値Vpixを示してお
り、この印加電圧Vpixは2つのフィールド1F,2
Fを通じて互いに極性が反転しただけの同一レベル(絶
対値)のものである。
【0094】図7(d)は当該画素での液晶の実際の光
学応答を模式的に示したものであり、第1のフィールド
1Fでは、例えば図2に示す特性に基づいてVxに応じ
た階調表示状態(出射光量)が得られ、第2のフィール
ド2Fでは、−Vxに応じた階調表示状態が得られる。
しかし、第2のフィールド2Fでは、例えば図2に示す
ような特性により実際にはわずか透過光量の変化しか得
られず、透過光量はTxより小さいTyとなる。
【0095】以上説明したように、第1番目の走査ライ
ンでは上述したような第1及び第2のフィールド1F,
2Fの期間内に、例えば赤光源が点灯し、さらに続いて
緑、青光源の発光に対応するように同様の駆動がなされ
ることにより、1フレームが構成され、フルカラー表示
が可能となる。
【0096】さらに本発明では、上述のような線順次駆
動において、nフレーム目と(n+1)フレーム目とは
走査の順序を逆にしている。これについて図8を用い
て、赤色バックライトを例にとって説明を行う。
【0097】まず、nフレーム目の1ライン目は走査の
順番が先頭であるとする。このとき電圧Vxに対して応
答する輝度をTx(R)[1,n]とし、さらに電圧−
Vxに対して応答する輝度をTy(R)[1,n]とす
る。このときnフレーム目ではTx(R)[1,n]と
Ty(R)[1,n]との平均の輝度が人間の目に感じ
られる。
【0098】次いで、1ライン目の(n+1)フレーム
目について考える。(n+1)フレーム目にはnフレー
ム目とは走査の順番が逆になっている。したがって1ラ
イン目め走査の順序は最終となる。この場合、同図に示
すように1ライン目の(n+1)フレーム目での赤色発
光期間の前半では、1ライン目において青色の情報を表
示している電圧成分が残存している。
【0099】つまり、青色情報の電圧−Vxに対して応
答する輝度情報をTy(B)[1,n+1]が1サブフ
ィールドの半分の期間だけノイズ成分として重畳するこ
とになる。次いで、1ライン目の(n+1)フレーム目
での赤色発光期間の後半では、本来赤色を表示する情報
に応じた電圧値Vxが印加され、輝度Tx(R)[1,
n+1]が得られる。そして、このとき(n+1)フレ
ーム目ではTy(B)[1,n+l]とTx(R)
[1,n+1]との平均の輝度が人間の目に感じられる。
【0100】以上から、nフレーム目及び(n+1)フ
レーム目を総合して考えたとき、赤色情報の他にも、お
およそTy(B)[1,n+1]との平均の輝度を1サ
ブフィールドの半分の期間分だけ積分した値のノイズ成
分が観測されることになる。
【0101】次に、全走査ライン数M本としたときにつ
いて説明する。なお、この説明も同様に赤色バックライ
トを例にとって行う。まず、nフレーム目のm(≦M)
ライン目の走査の順番はm番目であるとする。このとき
電圧Vxに対して応答する輝度をTx(R)[m,n]
とし、さらに電圧−Vxに対して応答する輝度をTy
(R)[m,n]とする。
【0102】このとき、mライン目のゲートオンのタイ
ミング以前には、同図に示すとおりmライン目の青色の
情報を表示している電圧成分が残存している。つまり、
青色情報の電圧−Vxに対して応答する輝度情報Ty
(B)[m,n]が1サブフィールドの1/2*(m/
M)の期間だけノイズ成分として重畳することになる。
また、同図から同様に考えて、Tx(R)[m,n]は
1サブフィールドの1/2期間、Ty(R)[m,n]
は1サブフィールドの1/2*((M−m)/M)の期
間だけ発光することになる。
【0103】次いで、mライン目の(n+1)フレーム
目での赤色発光期間も同様に、青色情報の電圧−Vxに
対して応答する輝度情報をTy(B)[m,n]が1サ
ブフィールドの1/2*((M−m)/M)の期間だけ
ノイズ成分として重畳することになる。さらに、Tx
(R)[m,n]は1サブフィールドの1/2期間、T
y(R)[m,n]は1サブフィールドの1/2*(m
/M)の期間だけ発光することになる。
【0104】以上から、nフレーム目及び(n+1)フ
レーム目を総合して考えたとき、おおよそTy(B)
[m、n]の輝度を1サブフィールドの1/2*(m/
M)の期間分だけ積分した値、及びTy(B)[m,n
+1]の輝度を1サブフィールドの1/2*((M−
m)/M)の期間分だけ積分した値の和のノイズ成分が
観測されることになる。
【0105】ここで、表示する画像が静止画の場合に
は、Ty(B)[m,n]とTy(B)[m,n+1]
となることや、動きの激しくない動画像であった場合に
はこれらの値はほとんど同じ値となることを鑑みると、
nフレーム目及び(n+1)フレーム目を総合して考え
たときのノイズ成分は、上述した1ライン目の場合と同
様に、おおよそTy(B)[1,n+1]の輝度を1サ
ブフィールドの半分の期間分だけ積分した値のノイズ成
分が観測されることになる。
【0106】したがって、既述した駆動方法によれば、
混色時のノイズ分が発生するものの、パネル面内におい
てはムラのない均一な色を表現することが可能となる。
また、既述した駆動法においては、第1及び第2のサブ
フィールドで同様のレベルの電圧が極性反転して液晶層
49に印加されるため、液晶層49に実際に印加される
電圧が交流化され、液晶の劣化が防止される。
【0107】また、既述したアクティブマトリクス駆動
では、2つ以上のサブフィールドからなる各色フイール
ドでは、TxとTyを平均した透過光量が得られる。こ
のため、情報信号電圧Vsについては、図2に示す特性
に沿って実際に当該フレームで当該画素で得ようとする
画像情報(階調情報)に応じて、所定のレベルだけ大き
な透過光量を得ることのできる電圧値を選択して印加す
ることで、第1フィールド1Fにおいて、所望の階調状
態より高いレベル透過光量での階調状態を表示すること
も好ましい。
【0108】次に、これまで述べた本実施の形態の実施
例について説明する。
【0109】まず、液晶セルの作製について説明する。
【0110】本実施例においては、透明電極として70
0ÅのITO膜が形成された厚さ1.1mmの一対のガ
ラス基板を用意した。そして、このガラス基板の透明電
極上に、下記の繰り返し単位PI−aを有するポリイミ
ド前駆体をスピンコート法により塗布し、その後、80
℃5分間の前乾燥を行なった後、200℃で1時間加熱
焼成を施し膜厚200Åのポリイミド被膜を得た。
【0111】
【化1】
【0112】続いて、当該基板上のポリイミド膜に対し
て一軸配向処理としてナイロン布によるラビング処理を
施した。なお、ラビング処理の条件は、径10cmのロ
ールにナイロン(NF−77/帝人製)を貼り合わせた
ラビングロールを用い、押し込み量0.3mm、送り速
度10cm/sec、回転数1000rpm、送り回数
4回とした。
【0113】続いて、一方の基板上にスペーサとして、
平均粒径2.0μmのシリカビーズを散布し、各基板の
ラビング処理方向が互いに反平行(アンチパラレル)と
なるように対向させ、均一なセルギャップのセル(単画
素の空セル)を得た。
【0114】次に、アクティブマトリクスパネルの作製
について説明する。
【0115】上記同様の材料及び条件の透明電極、ポリ
イミド配向膜を用い、一方の基板をゲート絶縁膜として
窒化シリコン膜を備えたa−SiTFTを有するアクテ
イブマトリクス基板とし、図4に示す画素構造のアクテ
ィブマトリクスセル(パネル)を作製した。なお、画面
サイズは10.4インチ、画素数は800×600とし
た。
【0116】次いで、当該液晶パネルの背面にバックラ
イトを設置した。なお、図9はバックライト光源10の
点滅回路59を示すものであり、光源としては、同図に
示すようにRGB各色のLEDのセットを用意して、R
GB各色が順次点灯する構成のバックライト光源を形成
した。
【0117】また同図において、63〜69はRGBの
各LEDであり、この単色光源であるLED63〜69
は直列に7個並べて配置されている。60は直流電源、
61は波形発生器、62はトランジスタであり、このト
ランジスタ62は波形発生器61でゲート電圧が調整さ
れ、LED63〜69への電流を制御するようになって
いる。なお、RGB光源材料として、RはGaAIAs
A、G、BはGaNを用いた。各色の電圧は、Rが約1
4V、G、Bが約25V、電流値は最大20mAであっ
た。
【0118】そしてこのように、応答時間が数μSオー
ダーのLED63〜69を光源として用いることで、数
msといった短いフレーム期間にRGB各色が順次点灯
するバックライト光源とすることが出来る。
【0119】次に、液晶組成物の調製について説明す
る。
【0120】本実施例においては、下記液晶性化合物を
混合して液晶組成物LC−1を調製した。なお、構造式
に併記した数値は混合の際の重量比率である。
【0121】
【化2】
【0122】上記液晶組成物LC−1の物性パラメータ
を以下に示す。 相転移温度(℃) ISO(86.3) Ch(61.2) SmC
(−7.2) Cry 自発分極(30℃):Ps=2.9nC/cm コーン角(30℃):Θ=23.3° (100Hz,±12.5V,Cell gap=1.
4μm) δ(30℃) :21.6° SmC相でのらせんピッチ(30℃):20μm以上
【0123】上記のプロセスで作製した単画素のセル及
びアクティブマトリクスパネルに液晶組成物LC−1を
等方相の温度で注入し、液晶をカイラルスメクチック液
晶相を示す温度まで冷却し、この冷却の際、Ch−Sm
相転移前後において、−5Vのオフセット電圧(直
流)電圧を印加して冷却を行う処理を施し、液晶素子サ
ンプルA、Bを作製した。
【0124】かかるサンプルについて、下記の項目につ
いての評価を行った。 1.配向状態 液晶素子サンプルAの液晶の配向状態について偏光顕微
鏡観察を行なった。その結果、室温(30℃)では、電
圧無印加で最暗軸がラビング方向と若干ずれた状態であ
り、且つ層法線方向がセル全体で一方向しかないほぼ均
一な配向状態が観測された。
【0125】2.光学応答 液晶素子が示す電気光学応答を測定するために、液晶素
子サンプルAについてセルをクロスニコル下でフォトマ
ルチプライヤ付き偏光顕微鏡に、偏光軸を電圧無印加状
態で暗視野となるように配置した。
【0126】これに30℃において±5V、0.2Hz
の三角波を印加した際の光学応答を観測すると、正極性
の電圧印加に対しては、印加電圧の大きさに応じて徐々
に透過光量(透過率)が増加していった。一方、負極性
の電圧印加の際の光学応答の様子は、電圧レベルに対し
て透過光量が変化しているものの、その最大光量は、正
極性電圧印加の際の最大透過率と比較すると、1/10
程度であった。
【0127】3.矩形波応答 液晶素子サンプルAについて三角波応答と同様の装置を
用いて、270Hz(±5V)の電圧を印加して電圧を
変化させながら光学レベルを測定した。
【0128】その結果、正極性の電圧には、十分に光学
応答し、その光学応答は前状態には依存せずに安定した
中間調状態が得られることが確認できた。また、負極性
の電圧に対しても同じ電圧絶対値の正極性電圧印加の場
合の1/10程度の光学応答が確認され、正負の電圧に
対する光学応答の平均値は前状態には依存せず安定した
中間調が得られることが確認できた。
【0129】また、この正極性の矩形波電圧印加によ
る、立ち上がり時間(最暗状態から、所定の電圧印加に
より得ようとする透過率の90%の透過率となる時間)
と、立ち下がり時間(所定の電圧での飽和透過率状態か
ら当該透過率の10%の透過率となる時間)での応答速
度は、高電圧(5V程度)印加の際には、夫々0.7m
S、0.3msであり、いずれも1ms以下という高速
応答が実現されており、RGBシリアル駆動が可能であ
ることが確認された。
【0130】4.RGBシアル駆動評価(1) 図8で述べたシーケンスに基づき、RGBシリアル駆動
評価を行った。評価は、R、G、B各色の色純度につい
て行った。±5V駆動による評価を行った結果、パネル
面内で全く色のばらつきがないパネルが得られた。
【0131】なお、比較例として既述した図16で述べ
たシーケンスに基づき、RGBシリアル駆動評価を行っ
た。その結果、走査線の順番に従って徐々に若干の色味
の変化が観測された。
【0132】5.RGBシリアル駆動評価(2) 走査順序として、 (1)ノーインターレース(プログレッシブスキャン)
方式 (2)最初に偶数ラインをスキャンし、次に奇数ライン
をスキャンするインターレース方式 (3)最初に5N(Nは整数)ライン目をスキャンし、
次いで(5N−1)、(5N−2)、(5N−3)、
(5N−4)ライン目をスキャンする5インターレース
方式 (4)ランダムにラインを選択し1画面を構成するラン
ダムスキャン方式 の4つのスキャン方式で比較し、得られた画像について
目視評価を行った。結果を以下に示す。
【0133】
【表1】
【0134】以上の結果の通り、±5V駆動による評価
を行った結果、方式2〜4についてはパネル面内で全く
色のばらつきがないパネルが得られた。
【0135】次に、本発明の他の実施の形態について説
明する。
【0136】図10は本実施の形態に係る液晶装置の駆
動シーケンスを示すタイミングチャートである。まずn
Frameでは赤の画像情報に応じた電圧を+極性で印
加し、次に、画像情報に応じた電圧を−極性で印加す
る。ただし走査線の走査順序は既述した図21に示す上
側(ゲートラインI)から下側(ゲートラインIII )に
向かって順次行っていくのではなく、例えば480本の
走査線を持つパネルの場合1、3、5、7・・・・47
9、2、4、6、8・・・・480番の順で走査を行
う。同様にして、緑、青についても走査を行う。
【0137】そして、青の画像情報に応じた電圧を−極
性で印加した後、同様の走査順序で0Vを全画素に印加
する。次に、n+1Frameの走査に入る。色の順序
はnFrameと同様に赤から始めるが、走査線の走査
順序は480、478、476、474・・・・・2、
479、477、475、473・・・・・1と2nF
rameとは逆の順序で行う。同様にして、緑、青につ
いてもnFrameとは逆順で走査を行っていく。そし
て、青の画像情報に応じた電圧を−極性で印加した後、
同様の走査順序で0Vを全画素に印加する。
【0138】そして、このような駆動方法をとることに
よって、クロストークが低減する。既述したように(図
19〜図21参照)、フィールド反転駆動を行った場合
のクロストークの発生の仕方はパネル面内での縦方向、
即ち走査順序依存があるが、本実施の形態のように、フ
レーム毎に走査順序を反転することによりクロストーク
による面内輝度ムラを大きく低減することが出来る。
【0139】さらには、走査を1本づつ順次行っていく
のではなく、1本飛びに行っているため、走査順番の異
なる画素を近傍に存在させることになり、これによって
も輝度分布ムラ、さらにはnFrameとn+1Fra
me間での輝度の差に起因するフリッカを防ぐことが出
来、高い表示品位を得ることができる。
【0140】また、このような駆動方法をとることによ
って、色割れが低減する。図22と同様の記載方法で、
本実施の形態による駆動を行ったときの動画像の見え方
について説明する。図22においては白画像の右、左に
白とは異なる色が鮮明な輪郭をもって現れるが図11に
おいては画像の輪郭そのものがギザギザになる為、白と
は異なる色の発生においても鮮明さが薄れ、人の目には
感じにくくなる。
【0141】このように、1本飛ばしで走査を行った場
合には、色割れ低減効果を人の目は強く感じ、総合的な
画質は向上した。なお、走査の飛ばし本数については、
2本飛ばし、3本飛ばし等も考えられるが、1本飛ばし
であれば走査線の駆動回路、即ちゲートドライバを2系
統持たせることで容易に実現できるため、コスト的に望
ましい。
【0142】なお、図12〜図14は、本実施の形態の
他の駆動シーケンスを示すタイミングチャートである。
次に、それぞれの駆動シーケンスについて図10に示す
駆動シーケンスとの違い、あるいはそれぞれのシーケン
スの違いについて説明する。
【0143】図12に示す駆動シーケンスは、図10の
駆動シーケンスと異なりインターレース駆動を行わない
ものである。このような駆動シーケンスでは順次走査で
ある為、走査線の駆動回路、即ちゲートドライバが1系
統で済むため、一般的なTFTパネルの流用が容易にな
るというメリットがある。
【0144】図13に示す駆動シーケンスは、図12の
駆動シーケンスと異なりフレーム間に0Vを印加するシ
ーケンスを挿入しないものである。このような駆動シー
ケンスでは全光源非点灯の期間を無くせるため、輝度の
向上が図られる。
【0145】図14に示す駆動シーケンスは、図10の
駆動シーケンスと異なりフレーム間に0Vを印加するシ
ーケンスを挿入していないものである。このような駆動
シーケンスでは図13に示す駆動シーケンスと同様、全
光源非点灯の期間を無くせるため、輝度の向上が図られ
る。
【0146】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、n
番目のフレーム期間とn+1番目のフレーム期間とは逆
の順序で線順次駆動して画像を表示することにより、パ
ネル面内での色ムラを抑制することができ、これにより
カラー表示におけるパネル面内の色ムラが生じないよう
にすることができる。また、いわゆるノーインターレー
ス(あるいはプログレッシブスキャン)方式とは異なる
順次スキャンにより画像を表示することにより、パネル
面内での色ムラや色割れが生じないようにすることがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る液晶装置に設けられ
た液晶素子の構造を説明する図。
【図2】上記液晶素子における電圧−透過率特性の一例
を示す線図。
【図3】上記液晶装置のアクティブマトリクス基板の回
路構成を示す図。
【図4】上記アクティブマトリクス基板を備えた液晶パ
ネルの一画素の構成例を示す断面図。
【図5】上記液晶素子のカイラルスメクチック液晶相で
の電圧印加による液晶分子の反転挙動を示す模式図。
【図6】図4の等価回路を示す図。
【図7】上記液晶素子をアクティブマトリクス駆動する
際の駆動波形及び光学特性の一例を示す図。
【図8】上記液晶素子をRGBシリアルバックライトと
同期させてアクティブマトリクス駆動する際の駆動波形
及び光学特性の一例を示す図。
【図9】RGBシリアルバックライト光源の点滅回路を
示す図。
【図10】本発明の他の実施の形態に係る液晶装置の駆
動シーケンスを示すタイミングチャート。
【図11】上記液晶装置による色割れ対策の効果を示す
模式図。
【図12】上記駆動シーケンスの他のタイミングチャー
ト。
【図13】上記駆動シーケンスの他のタイミングチャー
ト。
【図14】上記駆動シーケンスの他のタイミングチャー
ト。
【図15】従来のカラー液晶表示装置の表示ブロック
図。
【図16】上記カラー液晶表示装置の動作を示すタイム
チャート。
【図17】従来の駆動シーケンスを示すタイミングチャ
ート。
【図18】従来のアクティブマトリクスパネルの回路構
成を示す模式図。
【図19】上記従来のアクティブマトリクスパネルの画
素に寄生する容量を示す模式図。
【図20】上記従来のアクティブマトリクスパネルにお
けるクロストークの発生を定量的に説明するタイミング
チャート。
【図21】クロストークが発生したときの表示状態を示
す図。
【図22】フィールドシーケンシャル駆動における色割
れ発生の仕組みを示す模式図。
【符号の説明】
20 アクティブマトリクス基板 22 ゲート電極 27 ソース電極 49 液晶層 80 液晶素子 81a,81b 基板 85 液晶 82a,82b 電極 90 パネル部 94 薄膜トランジスタ(TFT) 95 画素電極 1F,2F サブフィールド G,G… ゲート線 S,S ソース線
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G09G 3/20 623 G09G 3/20 623Q 642 642K 3/36 3/36 H04N 5/66 102 H04N 5/66 102B (72)発明者 門叶 剛司 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 森 省誠 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 森山 孝志 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 礒部 隆一郎 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 Fターム(参考) 2H090 HB03Y HB07Y HB08Y HC05 HC15 KA14 KA15 LA04 LA16 MA04 MA10 MB01 MB06 2H093 NA16 NA33 NA44 NA45 NA65 NC34 NC43 ND17 ND20 ND24 ND32 ND35 NE04 NF17 NF20 NH15 5C006 AA22 AC24 AF22 AF44 BA12 BB16 FA00 FA56 5C058 AA09 AB02 AB03 BA02 BA03 BA06 BB03 BB16 5C080 AA10 BB05 CC03 DD05 EE29 EE30 FF11 GG12 JJ02 JJ03 JJ04 JJ05 JJ06

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一対の基板間に液晶を挟持すると共に、
    該一対の基板の一方に互いにマトリクス状に形成された
    複数の信号線と複数の走査線と、該複数の信号線と走査
    線に接続された複数の薄膜トランジスタと、該複数の薄
    膜トランジスタに接続された複数の画素電極とを有する
    液晶素子を備え、1秒間に複数フレームで画像を線順次
    によって表示する液晶装置であって、 n番目(nは整数)のフレーム期間には、(n+1)番
    目(nは整数)のフレーム期間とは逆の順序で線順次駆
    動することにより画像を表示することを特徴とする液晶
    装置。
  2. 【請求項2】 前記液晶がカイラルスメクチック液晶で
    あって、電圧無印加時では、該液晶の平均分子軸が単安
    定化された第1の状態を示し、第1の極性の電圧印加時
    には該液晶の平均分子軸は印加電圧の大きさに応じた角
    度で該単安定化された位置から一方の側にチルトし、該
    第1の極性とは逆極性の第2の極性の電圧印加時には該
    液晶の平均分子軸は該単安定化された位置から第1の極
    性の電圧を印加したときとは逆側にチルトし、前記第1
    の極性の電圧印加時と第2の極性の電圧印加時の液晶の
    平均分子軸の該第1の状態における単安定化された位置
    を基準とした最大チルト状態のチルトの角度が互いに異
    なることを特徴とする請求項1記載の液晶装置。
  3. 【請求項3】 前記液晶の相転移系列が、高温側より等
    方性液体相(ISO.)−コレステリック相(Ch)−
    カイラルスメクチックC相又は等方性液体相(IS
    O.)−カイラルスメクチックC相であることを特徴と
    する請求項1又は2記載の液晶装置。
  4. 【請求項4】 前記液晶素子は時分割による混色を利用
    してカラー表示されるものであることを特徴とする請求
    項1記載の液晶装置。
  5. 【請求項5】 前記液晶素子は、1フレーム期間内に赤
    ・緑・青の各色情報を時分割で表示するべく線順次駆動
    され、且つ各色情報を表示する期間は少なくとも2つの
    サブフィールドに分割されるべく線順次駆動されるもの
    であることを特徴とする請求項4記載の液晶装置。
  6. 【請求項6】 一対の基板間に液晶を挟持すると共に、
    該一対の基板の一方に互いにマトリクス状に形成された
    複数の信号線と複数の走査線と、該複数の信号線と走査
    線に接続された複数の薄膜トランジスタと、該複数の薄
    膜トランジスタに接続された複数の画素電極とを有する
    液晶素子を備え、1秒間に複数フレームで画像を線順次
    によって表示する液晶装置であって、 前記液晶素子を、フレーム内での線順次駆動において走
    査線を順番に駆動する方式とは異なる方式にて駆動する
    ことを特徴とする液晶装置。
  7. 【請求項7】 前記液晶がカイラルスメクチック液晶で
    あって、電圧無印加時では、該液晶の平均分子軸が単安
    定化された第1の状態を示し、第1の極性の電圧印加時
    には該液晶の平均分子軸は印加電圧の大きさに応じた角
    度で該単安定化された位置から一方の側にチルトし、該
    第1の極性とは逆極性の第2の極性の電圧印加時には該
    液晶の平均分子軸は該単安定化された位置から第1の極
    性の電圧を印加したときとは逆側にチルトし、前記第1
    の極性の電圧印加時と第2の極性の電圧印加時の液晶の
    平均分子軸の該第1の状態における単安定化された位置
    を基準とした最大チルト状態のチルトの角度が互いに異
    なることを特徴とする請求項6記載の液晶装置。
  8. 【請求項8】 前記液晶の相転移系列が、高温側より等
    方性液体相(ISO.)−コレステリック相(Ch)−
    カイラルスメクチックC相又は等方性液体相(IS
    O.)−カイラルスメクチックC相であることを特徴と
    する請求項6又は7記載の液晶装置。
  9. 【請求項9】 前記液晶素子は時分割による混色を利用
    してカラー表示されるものであることを特徴とする請求
    項6液晶装置。
  10. 【請求項10】 前記液晶素子は、1フレーム期間内に
    赤・緑・青の各色情報を時分割で表示するべく線順次駆
    動され、且つ各色情報を表示する期間は少なくとも2つ
    のサブフィールドに分割されるべく線順次駆動されるも
    のであることを特徴とする請求項9記載の液晶装置。
  11. 【請求項11】 前記液晶素子を、線順次駆動において
    選択される走査線がN本おき(Nは整数)に順番に駆動
    される方式で駆動することを特徴とする請求項6、9又
    10のいずれかに記載の液晶装置。
  12. 【請求項12】 前記液晶素子を、線順次駆動において
    選択される走査線がランダムに選択されて駆動される方
    式で駆動することを特徴とする請求項6、9又は10の
    いずれかに記載の液晶装置。
  13. 【請求項13】 一対の基板間に液晶を挟持すると共
    に、該一対の基板の一方に互いにマトリクス状に形成さ
    れた複数の信号線と複数の走査線と、該複数の信号線と
    走査線に接続された複数の薄膜トランジスタと、該複数
    の薄膜トランジスタに接続された複数の画素電極とを有
    する液晶素子を備え、1秒間に複数フレームで画像を線
    順次によって表示する液晶装置であって、 前記液晶素子を、フレーム内での線順次駆動において走
    査線を順番に駆動する方式とは異なる方式にて駆動する
    と共に、n番目(nは整数)のフレーム期間には、(n
    +1)番目(nは整数)のフレーム期間とは逆の順序で
    線順次駆動することにより画像を表示することを特徴と
    する液晶装置。
  14. 【請求項14】 前記液晶がカイラルスメクチック液晶
    であって、電圧無印加時では、該液晶の平均分子軸が単
    安定化された第1の状態を示し、第1の極性の電圧印加
    時には該液晶の平均分子軸は印加電圧の大きさに応じた
    角度で該単安定化された位置から一方の側にチルトし、
    該第1の極性とは逆極性の第2の極性の電圧印加時には
    該液晶の平均分子軸は該単安定化された位置から第1の
    極性の電圧を印加したときとは逆側にチルトし、前記第
    1の極性の電圧印加時と第2の極性の電圧印加時の液晶
    の平均分子軸の該第1の状態における単安定化された位
    置を基準とした最大チルト状態のチルトの角度が互いに
    異なることを特徴とする請求項13記載の液晶装置。
  15. 【請求項15】 前記液晶の相転移系列が、高温側より
    等方性液体相(ISO.)−コレステリック相(Ch)
    −カイラルスメクチックC相又は等方性液体相(IS
    O.)−カイラルスメクチックC相であることを特徴と
    する請求項13又は14記載の液晶装置。
  16. 【請求項16】 前記液晶素子は時分割による混色を利
    用してカラー表示されるものであることを特徴とする請
    求項13記載の液晶装置。
  17. 【請求項17】 前記液晶素子は、1フレーム期間内に
    赤・緑・青の各色情報を時分割で表示するべく線順次駆
    動され、且つ各色情報を表示する期間は少なくとも2つ
    のサブフィールドに分割されるべく線順次駆動されるも
    のであることを特徴とする請求項16記載の液晶装置。
  18. 【請求項18】 前記1フレーム期間内に赤・緑・青の
    各色情報を時分割で表示するべく線順次駆動した後、次
    のフレーム期間の走査を開始する前に全画素に0Vを与
    える走査を行うことを特徴とする請求項17記載の液晶
    装置。
  19. 【請求項19】 前記液晶素子を、線順次駆動において
    選択される走査線がN本おき(Nは整数)に順番に駆動
    される方式で駆動することを特徴とする請求項13、1
    6乃至18のいずれかに記載の液晶装置。
  20. 【請求項20】 前記液晶素子を、線順次駆動において
    選択される走査線がランダムに選択されて駆動される方
    式で駆動することを特徴とする請求項13、16乃至1
    8のいずれかに記載の液晶装置。
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