JP2001281113A - 蓋体付き容器 - Google Patents

蓋体付き容器

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JP2001281113A
JP2001281113A JP2000097165A JP2000097165A JP2001281113A JP 2001281113 A JP2001281113 A JP 2001281113A JP 2000097165 A JP2000097165 A JP 2000097165A JP 2000097165 A JP2000097165 A JP 2000097165A JP 2001281113 A JP2001281113 A JP 2001281113A
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needle
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contamination
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JP2000097165A
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Makoto Sato
佐藤  誠
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Shino Test Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】コンタミネーションを最小限に押さえることに
より、コンタミネーションに起因する測定誤差の発生を
防ぐことができる容器を提供する。 【構成】液体を収容可能な容器本体と、この容器本体の
口部と嵌合する蓋体とからなる容器であって、前記容器
本体内の液体を注入又は前記容器本体内から液体を吸引
するために前記蓋体に針を挿入する部分が、前記蓋体の
外縁部より低い位置にある容器。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液体を収容するた
めの容器に関し、特に微量物質の測定に用いられる容器
に好適に利用できるものである。
【0002】
【従来の技術】試料中の特定物質を測定する際には、周
囲からの汚染(コンタミネーション)を回避することが
必要である。つまり、測定を行う際に周囲からのコンタ
ミネーションによる、試料中の測定対象物質の測定にお
ける測定誤差の発生を回避する必要がある。このコンタ
ミネーションによる測定誤差は、周囲から測定対象物質
や測定妨害物質が試料中に混入することにより発生す
る。また、コンタミネーションによる測定値への影響の
度合いは、試料中の測定対象物質含有量に逆比例する。
即ち、試料中の含有量が低い微量物質の測定において
は、コンタミネーションが発生する可能性が高いので、
特にコンタミネーションの回避に気をつける必要があ
る。試料中の含有量が微小で、クラーク数(地球表層部
における含有量)が高い元素の場合は、更にコンタミネ
ーションの危険度が高いといえる。
【0003】中でも、試料中の微量元素を測定する際に
は、周囲からのコンタミネーションをいかに防ぐかとい
うことが重要である。前記のように、測定値がコンタミ
ネーションから受ける影響の度合いは、測定対象微量元
素の試料中含有量に逆比例するが、コンタミネーション
による測定値への影響の発生頻度は、その微量元素のク
ラーク数に比例する。つまり、金や白金等のように試料
中含有量が微小で、クラーク数も低く、空気中の塵や埃
等にもほとんど存在しない微量元素の場合には、コンタ
ミネーションの危険度は低いといえる。
【0004】これに対して、アルミニウム、クロム、ニ
ッケル等のように試料中含有量が微小で、クラーク数が
高く、空気中の塵や埃等にも多量に存在する微量元素の
場合は、コンタミネーションの危険度が高い。このた
め、測定を行う際には、コンタミネーションが発生しな
いよう十分に注意して取り扱う必要がある〔病理と臨床
17巻3号,271頁〜275頁、1999年〕。とり
わけアルミニウムは地球表層中では、酸素、ケイ素に次
いで3番目に多い元素であり、金属元素としては1番目
に多い元素であるため、この元素の測定ではコンタミネ
ーションの危険度が極めて高いといえる。また、生体中
にも微量ではあるが一定濃度のアルミニウムが含まれて
おり、例えば、血清中の基準範囲は0〜数μg/L(p
pb)であるといわれている。近年、この血清中のアル
ミニウムと各種疾病との関連が明らかになりつつあり、
血清中のアルミニウムを簡便かつ高精度に測定すること
が求められている。このアルミニウムの測定には、従来
よりフレームレス原子吸光分析法が用いられてきた。し
かし、このフレームレス原子吸光分析法によるアルミニ
ウムの測定は、操作が煩雑であり、血清試料中のマトリ
ックスの影響を受けるため、血清中の正常範囲のアルミ
ニウムを測定するには測定感度が不足している等の問題
があった。最近になって、このフレームレス原子吸光分
析法に代わる測定方法として、クロマトグラフィー法に
よる測定方法が提案されている〔化学総説9号,日本化
学会編,学会出版センター,73頁〜79頁,1990
年〕。この測定方法は、例えば、血清中のアルミニウム
を測定する場合には、硝酸等を用いてタンパク質を分離
除去する前処理を伴うものであり、タンパク質が除去さ
れた試料にキレート試薬を添加してアルミニウムと錯体
を形成して分光学的手法により測定するものである。
【0005】また、コンタミネーションは、試料採取時
から発生し、試料採取用具、ピペット、測定用容器等の
測定に用いられる器具全てが汚染源となる可能性があ
る。器具自体の汚染については、測定を行う前にあらか
じめ器具を洗浄することにより回避することが可能であ
るが、更に測定を行う過程で発生するコンタミーション
についても考慮する必要がある。
【0006】特に前記したアルミニウム等の微量元素
は、クラーク数が高く、空気中の塵や埃等における含有
量が多いので、測定を行う過程で容易にコンタミネーシ
ョンが発生する。これは、試料を測定する際に試料が塵
や埃等に汚染された空気に触れることによって、空気中
の塵や埃等に含有されるアルミニウム等の微量元素が試
料中に混入することによりコンタミネーションが発生す
るものである。
【0007】例えば、クロマトグラフィー法等によりア
ルミニウムを測定する場合には、試料を試料管に採取し
た後、クロマトグラフィーに注入するまでの前処理工程
において、試料管の蓋を何度も開閉することによって試
料が塵や埃等で汚染された空気に触れる頻度が高まる。
すなわち、試料中のタンパク質を遠心分離した後、試料
管の上澄み液を別の試料管に移す工程、試料管に試薬を
添加する工程、更に試料又は試料と試薬の混合液を試料
管からクロマトグラフィー用の試料管に移す工程におい
て、試料管の蓋を開く必要がある。これにより、空気中
の塵や埃等に含有されるアルミニウムが試料中に混入す
ることにより、コンタミネーションが発生し、アルミニ
ウム含有量の測定誤差を生じてしまう。
【0008】この測定を行う過程におけるコンタミネー
ションを防止するための方法として、測定に用いられる
容器等を図1のAに示すように蓋等で密栓してしまうこ
とが考えられる。この場合、下記のようにすることによ
り蓋の開閉を行わずに(密栓したまま)測定を行うこと
ができるため、実質的に試料を密封したまま、塵や埃等
で汚染された空気に触れずに測定を行うことができる。
ここで、密栓した測定用容器を用いてクロマトグラフィ
ー法等により測定を行う場合には、前記したような、試
料中のタンパク質を遠心分離した後に試料管の上澄み液
を別の試料管に移す工程、試料管に試薬を添加する工
程、更に試料又は試料と試薬の混合液を試料管からクロ
マトグラフィー用の試料管に移す工程においては、測定
用容器を密栓した状態で針を蓋に貫通させて試料管内の
液を吸引する、又は試料管内に液を注入する。しかしな
がら、この場合、針が蓋を貫通する際に蓋にぶつかって
針が曲がったり、蓋の一部が削りかすとして容器内や針
内に混入してしまうことがある。また、図1のBに示す
ようにあらかじめ蓋に切れ込みをつけておき、針を貫通
させやすくすることにより、前記のように針が曲がった
り、蓋の削りかすが容器内や針内に混入することを防止
する測定用容器も考案されている。また、図1のCに示
すように容器本体と蓋を連結した容器も考案されてい
る。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図1の
Bに示すような測定用容器を使用しても、試料や試薬等
を容器に添加する段階、又は試料、試薬若しくはこれら
の混合物等を採取する段階等でのコンタミネーションを
最小限に押さえることは容易でない。これは、アルミニ
ウム等の微量元素は、表土中や空気中における含有量が
多いため、試料を採取する際等に手が蓋の上部に触れる
ことによっても容易に測定容器内に混入してしまうこと
による。即ち、塵や埃等で汚染された手が蓋の上部に触
れ、この部分を針が貫通すること等によりアルミニウム
等のコンタミネーションが発生する。また、蓋を開閉す
る際に手が蓋の側部(側面部)又は蓋の底部に触れるこ
とや、蓋を実験台等の上に置くことによっても塵や埃等
で汚染された空気又は周囲等からアルミニウム等のコン
タミネーションが発生する。また、図1のCに示すよう
な測定用容器では、蓋を開閉する際等に発生するコンタ
ミネーションを防止することはできても、前記したよう
に、クロマトグラフィー法による測定等の場合には、針
が蓋を貫通する際に蓋にぶつかって針が曲がったり、蓋
の一部が削りかすとして容器内や針内に混入してしまう
ことがある。また、塵や埃等で汚染された手が蓋の上部
に触れ、この部分を針等が貫通すること等によるアルミ
ニウム等のコンタミネーションを防止することは難し
い。
【0010】本発明は、上記課題に鑑みてなされたもの
であり、コンタミネーションを最小限に押さえることに
より、コンタミネーションに起因する測定誤差の発生を
防ぐことができる容器を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、液体を収容可
能な容器本体と、この容器本体の口部と嵌合する蓋体と
からなる容器であって、前記容器本体内の液体を注入又
は前記容器本体内から液体を吸引するために前記蓋体に
針を挿入する部分が、前記蓋体の外縁部より低い位置に
ある容器である。
【0012】また、本発明においては、前記蓋体に針を
挿入する部分に切れ込みを形成した容器であることが好
適である。
【0013】更に、本発明においては、前記容器が、試
料中の微量物質の測定に用いられるものであることが好
適である。
【0014】そして、本発明においては、前記容器が、
試料中の微量元素の測定に用いられるものであることが
好適である。
【0015】また、本発明においては、前記容器が、試
料中のアルミニウムの測定に用いられるものであること
が好適である。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、図を参照して、本発明の実
施の形態について説明する。本発明に係る容器の一例を
図2及び図4に示す。符号1は容器の本体であり、符号
2は蓋体である。また、蓋体2には、針の挿入部分3が
形成されている。本発明において、針とは、液体を収容
可能な容器本体の蓋体に挿入することができ、かつ容器
本体1内の液体を吸引または注入することができるもの
であればよく、例えば管であって、その内部が中空状に
なっているもの等が挙げられる。
【0017】また、容器本体1及び蓋体2の材質には、
合成樹脂、紙、パルプ、ガラス等を用いることができ
る。合成樹脂としては、例えば、尿素樹脂、メラミン樹
脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂;ポリエチレンテレ
フタラート、アルキド樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、
マレイン酸樹脂等のポリエステル;ポリ塩化ビニル、ポ
リ塩化ビニリデン、ポリビニルアルコール、ビニルアセ
タール樹脂等のビニル樹脂;ポリウレタン、ポリテトラ
フルオルエチレン、ポリクロルトリフルオルエチレン等
のフッ素樹脂;ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリス
チレン、シリコーン等が挙げられる。
【0018】本発明の容器本体1の形状については、内
部に液体を収容できるような形であればどの様な形状の
ものであっても良い。また、本発明の容器本体1を機
械、装置での測定等に用いる場合には、その機械、装置
に適した形状に成形すればよい。また、本発明の蓋体2
の形状については、容器本体1と嵌合することができ、
かつ針の挿入部分3が蓋体2の外縁部より低い位置に形
成されていれば、どの様な形状のものであっても良い。
この針の挿入部分3は、液体を吸引または注入する針等
を容器本体1内に挿入できるように、例えば、蓋体2の
中央部等に形成し、かつ手が蓋体2の上部に触れても針
の挿入部分3には触れないような位置に形成すればよ
い。この針の挿入部分3を形成する位置としては、針等
が降りてくる位置に合わせて形成すればよい。なお、こ
の針の挿入部分3の長さ、幅及び蓋体2の外縁からの深
さは、蓋体2の上部に塵や埃等で汚染された手が触れて
も、針の挿入部分3には塵や埃等で汚染された手が直接
触れない形状であればどの様な形状でもよい。この様な
形状としては、例えば、図3の様な形状が挙げられる。
また、反応を行わせるために用いられる一般的な容器で
の例としては、0.5ml用容器(蓋の直径7.5m
m、容器の長さ30mm)の場合で、針の挿入部分の形
状が円柱型の場合には、例えば、針の挿入部分の上部の
直径を4mm、針の挿入部分を蓋の外縁から2mm以上
低い位置に形成すればよい。また、1.5ml用容器
(蓋の直径11.0mm×容器の長さ39mm)の場合
で、針の挿入部分の形状が円柱型の場合には、例えば、
針の挿入部分の上部の直径を3〜7mm、針の挿入部分
を蓋の外縁から2mm以上低い位置に形成すればよい。
更に、250μl用容器(蓋の直径5.0mm×容器の
長さ32mm)の場合で、針の挿入部分の形状が円柱型
の場合には、例えば、針の挿入部分の直径を2〜3m
m、針の挿入部分を蓋の外縁から2mm以上低い位置に
形成すればよい。
【0019】このように針等の挿入部分3が蓋体2の外
縁より低い位置に形成されていると、塵や埃等で汚染さ
れた手は、蓋体2の上部に触れることはできても、針等
の挿入部分3には触れることができないため、測定対象
物質や測定妨害物質によるコンタミネーションの発生を
防止することができる。
【0020】また、本発明においては、容器本体1と蓋
体2は図4に示すように開閉可能に連結していてもよ
い。ここで、開閉可能に連結しているとは、容器本体1
と蓋体2が蓋体2の開閉が容易に行える状態で連結して
いることをいう。即ち、図4に示したように、蓋体2を
容器本体1から取り外した場合に、取り外した蓋体2が
容器本体1と離れずにつながっている状態であればよ
い。なお、この容器本体1と蓋体2の連結部分の長さや
幅は、容器本体1や蓋体2の大きさにより適宜決めれば
よい。更に、容器本体1と蓋体2は一体成形することも
できるが、必ずしも一体成形する必要はなく、材料や製
造工程に合わせて、容器本体1と蓋体2を溶着、融着、
又は貼り加工等により成形すればよい。
【0021】このように容器本体1と蓋体2が連結して
いると、蓋体を開けた後に、取り外した蓋体をいちいち
周囲に置く必要がないので、蓋体を周囲に置いた際に測
定対象物質や測定妨害物質が付着してしまうことによる
コンタミネーションの発生を防ぐことができる。また、
蓋体2の開閉を蓋体2の側部(側面部)又は底部に触れ
ることなく片手で行うことができ、さらに取り外した蓋
体2の側部(側面部)又は底部に手が不用意に触れるこ
とによって生じるコンタミネーションについても防ぐこ
とができる。
【0022】更に、本発明においては、蓋体2の針等の
挿入部分3に切れ込みが形成されていてもよい。この切
れ込みは、針等が蓋を容易に貫通できるように、例え
ば、蓋体2の針の挿入部分3等に形成すればよい。この
切れ込みを形成する位置としては、針等が降りてくる位
置に合わせて形成すればよい。
【0023】ここで、容器本体1に液体を収容する場合
には、容器本体1内に液体を注入してから蓋体2を閉め
ることにより、液体を容器本体1に収容することができ
る。また、あらかじめ蓋体2を容器本体1に嵌合させて
取り付けておき、その後、蓋体2の針の挿入部分3に針
等を貫通させることにより、容器本体1内に液体を注入
してもよい。更に、蓋体2の針の挿入部分3に切れ込み
が形成されている場合は、この切れ込みに針等を貫通さ
せることにより、容器本体1内に液体を注入してもよ
い。ここで、容器本体1に収容された試料等の液体を針
等で吸引または注入する場合には、蓋体2の針の挿入部
分3に針等を貫通させて容器本体1内に針等を挿入す
る。これにより、蓋体2を容器本体1から取り外すこと
なく容器本体1に収容された試料等の液体を吸引または
注入することができる。更に、針の挿入部分3に切れ込
みが形成されている場合は、この切れ込みに針等を貫通
させて容器本体1内に針等を挿入することにより、蓋体
2を容器本体1から取り外すことなく容器本体1に収容
された試料等の液体を吸引または注入することができ
る。
【0024】また、容器本体1に収容された試料等の液
体をクロマトグラフィー法等によって測定する際に、試
料中のタンパク質を遠心分離した後に試料管の上澄み液
を別の試料管に移す工程、試料管に試薬を添加する工
程、更に試料又は試料と試薬の混合液を試料管からクロ
マトグラフィー用の試料管に移す工程等において、試料
等の液体を針で吸引または注入する場合には、蓋体2の
針の挿入部分3に針等を貫通させて容器本体1内に針等
を挿入する。また蓋体2の針の挿入部分3に切れ込みが
形成されている場合は、この切れ込みに針等を貫通させ
て容器本体1内に針等を挿入すればよい。これにより、
蓋体2を容器本体1から取り外すことなく容器本体1に
収容された試料等の液体を吸引または注入することがで
きる。また、試料等の液体をクロマトグラフィー法等で
分析する際の作業の自動化を図ることができる。
【0025】また、蓋体2の針の挿入部分3に切れ込み
が形成されている場合には、試料を採取する際等に、針
等が蓋体2の針の挿入部分3を貫通しやすくなる。即
ち、針等が切れ込みの一部を貫通すると、その部分から
裂け目が広がることにより、針等を容器本体1内に容易
に挿入することができるため、針等が曲がったり、蓋体
2の削りかすが容器本体1内に混入するといったことを
防ぐことができる。また、針等が蓋体2の針の挿入部分
3を貫通する際に切れ込みに生じた裂け目により、外気
圧と容器本体1内の気圧差の発生を防ぐことができる。
例えば、容器本体1内の液体を針等により吸引採取する
際に、液体の吸引採取により容器本体1内が外気に比べ
て負圧となり、液体の吸引採取が困難となるが、これを
針等が貫通する際に切れ込みに生じた裂け目により防ぐ
ことができる。なお、この切れ込みの長さ、幅及び深さ
は、針等の貫通が容易であればどの様なものでもよい。
また、切れ込みの断面の形状についても針等の貫通が容
易であればどのような形状でもよく、例えば、V字状、
U字状、凹状、‖の様な形状等どの様なものであっても
よい。更に、蓋体2の針の挿入部分3における切れ込み
の形状についても針等の貫通に支障がなければどの様な
形状でもよく、例えば、+型、−型、*型等どのような
ものであってもよい。更に、切れ込みは、切れ込みがつ
けられていれば、蓋体2の針の挿入部分3を貫通してい
なくてもよい。
【0026】以上の様な本発明の、蓋体付き容器は、従
来より公知の射出成形によって製造することができる。
【0027】本発明において、微量物質としては、試料
中の濃度が0.01%以下のものをいう。また、本発明
において微量元素としては、生物にとって微量ではある
が必須の元素のことをいい、生体中存在量が0.01%
(100ppm=100μg/g)以下の元素のことを
いう。例えば、鉄、フッ素、ケイ素、亜鉛、ルビジウ
ム、ストロンチウム、鉛、マンガン、銅、アルミニウ
ム、カドミウム、スズ、バリウム、水銀、セレン、ヨウ
素、モリブデン、ニッケル、クロム、ヒ素、コバルト、
バナジウム等が挙げられる。また、試料中含有量が微小
で、クラーク数が高い微量元素としては、例えば、アル
ミニウム、クロム、ニッケル、鉄、ケイ素等を例示する
ことができる。
【0028】本発明において、試料とは、前記の微量物
質又は微量元素が存在する可能性があり、且つその微量
物質又は微量元素の存在の有無の確認又は場合によって
は定量を行おうとする液状のものをいう。例えば、ヒト
又は動物の血液、血清、血漿、尿、精液、髄液、唾液、
汗、涙、腹水、羊水等の体液;ヒト若しくは動物の脳等
の臓器、毛髪、皮膚、爪、筋肉、又は神経組織等の抽出
液;ヒト又は動物の糞便の抽出液又は懸濁液;細胞或い
は菌体の抽出液;植物の抽出液;穀物、野菜、果物、魚
介類、肉類又は加工食品等の食品、水、茶、コーヒー、
牛乳、又は果汁等の飲料、そして、飲料水、河川水、湖
沼水、海水、又は土壌の懸濁液等の環境分析用試料等が
挙げられる。
【0029】
【実施例】本発明における蓋体付き容器を以下の方法に
より製造した。成形自体は、本発明の蓋体付き容器に合
わせて作成した3つの部分よりなる金型を射出成形機に
取り付け、高圧(30トン)型締めし、金型内の空洞部
(キャビティー)に180℃で溶融したポリエチレン樹
脂を射出速度(50%)で流し込み、蓋体連結容器を成
形した。次に、空洞部に流し込まれた溶融ポリエチレン
樹脂を、金型内に20℃の水を流し込むことにより冷却
し、固化させた後に、金型内から取り出しロボットによ
り取り出した。このようにして、図4に示す本発明の蓋
体付き容器を製造した。
【0030】
【発明の効果】本発明によれば、蓋体の針等の挿入部分
が、蓋体の外縁部より低い位置にあるので、蓋体の上部
に塵や埃等で汚染された手が触れること等による測定対
象物質や測定妨害物質等によるコンタミネーションの発
生を防止することができる。また、試料中含有量が微小
で、クラーク数(地球表層部における含有量)が高い微
量物質を含む試料を採取する際等に、蓋体を開閉する操
作等によって測定用容器内に微量物質が混入してしまう
ことを防止することができる。また、本発明のように容
器本体と蓋体が連結していると、蓋体を開けた後に、取
り外した蓋体をいちいち周囲に置く必要がないので、蓋
体を周囲に置いた際に測定対象物質や測定妨害物質が付
着してしまうことによるコンタミネーションの発生を防
ぐことができる。更に、本発明によれば、蓋体の開閉を
蓋体の側部(側面部)又は底部に触れることなく片手で
行うことができるので、取り外した蓋体の側部(側面
部)又は底部に手が不用意に触れることによって生じる
コンタミネーションについても防ぐことができる。本発
明によれば、上記のようなコンタミネーションを最小限
に押さえることにより、コンタミネーションに起因する
測定誤差の発生を防ぐことができる容器が得られる。ま
た、本発明によれば、容器本体に収容された試料等の液
体をクロマトグラフィー法等によって測定する際に、蓋
体を容器本体から取り外すことなく容器本体に収容され
た試料等の液体を吸引または注入することができる。ま
た、試料等の液体をクロマトグラフィー法等で分析する
際の作業の自動化を図ることができる。また、本発明の
ように針の挿入部分に切れ込みが形成されていると、試
料を採取する際等に、針等が切れ込みの一部を貫通する
と、その部分から裂け目ができて針等を容器本体内に容
易に挿入することができるため、針等が曲がったり、蓋
体の削りかすが容器本体内や針内に混入するといったこ
とを防ぐことができる。更に、本発明によれば、針等が
針の挿入部分を貫通する際に切れ込みに生じた裂け目に
より、外気圧と容器本体内の気圧差の発生を防ぐことが
できるため、容器本体内の液体を針等により吸引採取す
る際に、液体の吸引採取により容器本体内が外気に比べ
て負圧となり、液体の吸引採取が困難となるが、これを
針等が貫通する際に切れ込みに生じた裂け目により防ぐ
ことができる。
【0031】
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の測定用容器を示す図である。
【図2】本発明の測定用容器を示す図である。
【図3】本発明の測定用容器の蓋体を示す図である。
【図4】本発明の測定用容器を示す図である。
【符号の説明】
1:容器本体、2:蓋体、3:針の挿入部分、4:針の
挿入部分の上部
フロントページの続き Fターム(参考) 2G045 BA13 BB01 CA25 CA26 CB03 CB04 CB07 CB09 CB11 CB12 CB14 CB16 HA06 HA13 HA14 2G058 BA06 CA02 CC00 EA01 EA08 3E084 AA06 AA24 AA25 AA26 AA32 AA34 AB05 BA01 EA03 EB01 EC03 EC04 EC05 FA09 FD02 GA08 GB12 GB19 HA07 HB01 HB08 HC03 HD04 KB01 LA06 LA30 LD30

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 液体を収容可能な容器本体と、この容器
    本体の口部と嵌合する蓋体とからなる容器であって、前
    記容器本体内の液体を注入又は前記容器本体内から液体
    を吸引するために前記蓋体に針を挿入する部分が、前記
    蓋体の外縁部より低い位置にある容器。
  2. 【請求項2】 前記蓋体に針を挿入する部分に切れ込み
    を形成した、請求項1記載の容器。
  3. 【請求項3】 前記容器本体と前記蓋体が開閉可能に連
    結している、請求項1又は請求項2記載の容器。
  4. 【請求項4】 前記容器が、反応を行わせるために用い
    られるものである、請求項1〜請求項3のいずれか1項
    に記載の容器。
  5. 【請求項5】 前記容器が、試料中の微量成分の測定に
    用いられるものである、請求項1〜請求項4のいずれか
    1項に記載の容器。
  6. 【請求項6】 前記容器が、試料中の微量元素の測定に
    用いられるものである、請求項1〜請求項5のいずれか
    1項に記載の容器。
  7. 【請求項7】 前記容器が、試料中のアルミニウムの測
    定に用いられるものである、請求項1〜請求項6のいず
    れか1項に記載の容器。
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