JP2001278864A - 4−メトキシキノリン類の製造方法 - Google Patents

4−メトキシキノリン類の製造方法

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JP2001278864A
JP2001278864A JP2000091756A JP2000091756A JP2001278864A JP 2001278864 A JP2001278864 A JP 2001278864A JP 2000091756 A JP2000091756 A JP 2000091756A JP 2000091756 A JP2000091756 A JP 2000091756A JP 2001278864 A JP2001278864 A JP 2001278864A
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hydroxyquinoline
solvent
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Akihiro Horikawa
明弘 堀川
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Air Water Inc
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Sumikin Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 4−ヒドロキシキノリンまたはその誘導体
(例、6−アセトアミド−4−ヒドロキシキナルジン)
をジメチル硫酸と反応させてメチル化することによる4
−メトキシキノリンまたはその誘導体 (例、6−アセト
アミド−4−メトキシキナルジン) の製造における反応
収率と反応操作性を改善する。 【解決手段】 上記メチル化反応をアミド溶媒 (例、ジ
メチルホルムアミド)中で行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、医薬中間体として
有用な4−メトキシキノリン類(4−メトキシキノリン
とその誘導体)の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】4−メトキシキノリン類の製造方法に関
しては、例えば、2位にメチル基および6位にアセトア
ミド基を有する誘導体である6−アセトアミド−4−メ
トキシキナルジンの製造について、対応する4−ヒドロ
キシキノリン誘導体である6−アセトアミド−4−ヒド
ロキシキナルジンをジメチル硫酸とトルエン溶媒中で反
応させてメチル化する方法が報告されている(M.G. Prat
t et al. J. Am. Chem.Soc., 70, 4065 (1948))。しか
し、この方法は収率が59〜65%と低く、時には50%近く
に下がることもある。
【0003】4−メトキシキノリン類は、例えば、国際
特許出願公開WO99/49492号において、医薬合成の中間体
として使用することが示されている。しかし、この公報
でも、上記のPratt et al に開示された合成方法をその
まま利用しており、実施例における精製後の収率は52%
とやはり低い。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、4−メトキ
シキノリン類を従来より著しく高い収率で製造すること
ができる方法を提供することを課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上述した
4−ヒドロキシキノリン化合物をジメチル硫酸と反応さ
せてメチル化することによる4−メトキシキノリン化合
物の製造方法について、その収率を向上させる手段につ
いて検討した結果、溶媒の選定が重要であることを究明
した。即ち、上記論文に記載されているトルエンや、上
記国際特許公開公報に記載されている炭化水素系溶媒や
エーテル系溶媒ではなく、ジメチルホルムアミド (DM
F) のようなアミド溶媒を使用すると、4−メトキシキ
ノリン化合物の収率が顕著に改善される。
【0006】DMFのようなアミド溶媒を使用すると収
率が著しく向上するのは、反応系がより均一になり、出
発物質である4−ヒドロキシキノリン化合物の転化率が
向上するためであると推測される。また、アミド溶媒を
使用すると、反応系の均一性が高まる結果、攪拌が容易
になり、従来より低い負荷で攪拌でき、さらに反応時間
が短縮されるといった、操作性や反応効率の改善も達成
される。
【0007】ここに、本発明は、4−ヒドロキシキノリ
ンまたはその誘導体をアミド溶媒中でジメチル硫酸と反
応させることを特徴とする、4−メトキシキノリンまた
はその誘導体の製造方法である。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明に係る方法で用いる出発物
質は、4−ヒドロキシキノリンまたはその誘導体であ
る。4−ヒドロキシキノリン誘導体とは、メチル化反応
に不活性な任意の置換基で置換された4−ヒドロキシキ
ノリンの誘導体をすべて包含する意味である。
【0009】代表的な4−ヒドロキシキノリンの誘導体
は、キノリン環の2位に低級アルキル基を有し、場合に
より5〜8位に低級アルキル基、アミノ基およびアセト
アミド基から選ばれた置換基を有する化合物である。こ
こで、低級アルキル基とは炭素数1〜4のアルキル基を
意味し、直鎖でも分岐鎖でもよい。
【0010】出発物質が4−ヒドロキシキノリンまたは
上記誘導体である場合の本発明の方法の反応式を次に示
す。
【0011】
【化1】 式中、R1は水素または低級アルキル基を意味し、R2は水
素、低級アルキル基、アミノ基(-NH2)またはアセトアミ
ド基(-NHCOCH3)を意味する。R1および/またはR2が低
級アルキル基を意味する場合、低級アルキル基は好まし
くはメチル基またはエチル基である。
【0012】本発明において好ましい出発物質は、上記
(1) 式においてR1がメチル基である化合物、即ち、4−
ヒドロキシキナルジンまたはその誘導体である。中で
も、R2がアセトアミド基である誘導体、即ち、6−アセ
トアミド−4−ヒドロキシキナルジンが出発物質として
特に好ましい。これは、この化合物から本発明の方法で
得られた生成物である6−アセトアミド−4−メトキシ
キナルジンが、医薬の中間体として有用性が高いからで
ある。後述する実施例では、この場合の反応について例
示するが、4−ヒドロキシキノリン自体または上記以外
の他の誘導体を出発物質とした場合にも、同様に反応を
進めることができる。
【0013】出発物質は既知の反応を利用して合成する
ことができる。その具体例を後で合成例として示すが、
これ以外の各種の合成方法も可能である。本発明によれ
ば、出発物質の4−ヒドロキシキノリンまたはその誘導
体を、アミド溶媒中でジメチル硫酸と反応させてメチル
化し、4−メトキシキノリンまたはその誘導体を製造す
る。
【0014】ジメチル硫酸の使用量は、出発物質の4−
ヒドロキシキノリンまたはその誘導体に対するモル比で
1.2〜3.0 倍の範囲が好ましく、より好ましくは 1.7〜
2.5倍、さらに好ましくは 1.7〜2.0 倍である。ジメチ
ル硫酸の使用量が少なすぎると転化率が低下し、多すぎ
るとジメチル硫酸が残るだけで経済的ではない。
【0015】反応溶媒は、トルエンといった炭化水素系
溶媒ではなく、アミド溶媒を使用する。アミド溶媒の代
表例はジメチルホルムアミドおよびジメチルアセトアミ
ドであり、いずれを使用してもよい。アミド溶媒の使用
量は、出発物質の4−ヒドロキシキノリン化合物に対す
る質量比で2〜6倍の範囲が好ましく、より好ましくは
2.5〜4.5 倍である。
【0016】反応温度は80℃以上、還流温度以下とする
ことが好ましく、より高温の方が反応の進行が速い。従
って、還流温度かそれに近い温度で反応させることが有
利である。反応時間は通常は2〜5時間程度である。反
応方式については特に制限はなく、原料すべてを反応容
器に入れて反応を行ってもよいが、ジメチル硫酸を最後
に滴下してもよい。もちろん、連続式で反応を行うこと
もできる。
【0017】反応終了後、生成物の4−メトキシキノリ
ンまたはその誘導体は、硫酸塩の形態で反応液中に溶解
している。この生成物を回収するため、反応液に水を加
え、適当なアルカリを加えてpHをアルカリ性にし、生
成物を遊離塩基にする。アルカリとしては、水酸化ナト
リウムのようなアルカリ金属水酸化物や、炭酸ナトリウ
ムなどのアルカリ金属炭酸塩を使用することができる。
それにより、反応液から生成物の結晶が析出するので、
濾過等により回収する。必要に応じて、回収された生成
物を水からの再結晶といった適当な方法で精製する。遊
離塩基の形態ではなく、硫酸塩あるいは他の酸付加塩の
形態で生成物を回収することも可能である。
【0018】
【合成例】出発物質の6−アセトアミド−4−ヒドロキ
シキナルジンを次のようにして合成した。
【0019】p−アミノアセトアニリドのメタノール溶
液にアセト酢酸エチルを滴下し、還流下に5時間保持し
た。その後、反応系を0℃に冷却し、析出した白色沈殿
を濾取し、β−(p−アセトアミドフェニルアミノ)ク
ロトン酸エチルを得た。単離収率93.7モル%。
【0020】このβ−(p−アセトアミドフェニルアミ
ノ)クロトン酸エチルを加熱還流状態(245℃) のダウサ
ームA (熱媒) に少しずつ加えた。さらに10分間加熱還
流した後、反応液を室温まで冷却した。析出した沈殿を
濾取し、メタノールで洗浄して、6−アセトアミド−4
−ヒドロキシキナルジンを得た。単離収率95.4%。
【0021】
【実施例】攪拌機、温度計、および還流冷却器を備えた
100 mlのガラス製フラスコに、6−アセトアミド−4−
ヒドロキシキナルジン [上記(1) 式でR1がメチル基、R2
がアセトアミド基である化合物] 50 g (231 mmol) と溶
媒のジメチルホルムアミド146 g を入れ、加熱攪拌して
内部温度を90℃まで昇温した。その後、ジメチル硫酸50
g (出発物質に対して1.7 当量) を滴下し、反応温度を
110〜115 ℃に保持して3時間反応させた。
【0022】反応終了後、得られた反応液中の6−アセ
トアミド−4−メトキシキナルジンの量を、この化合物
の精製品を標品とするLC/絶対検量線法により決定し
て収率を求めたところ、粗生成物の収率は88モル%であ
った。この反応液に水500 gを加え、48%水酸化ナトリ
ウム水溶液によりpHを8〜8.5 に調整した。その後、
析出した結晶を濾過により回収し、水から再結晶を行っ
て、純度97.5%の6−アセトアミド−4−メトキシキナ
ルジン45.3 g (収率83モル%) を得た。
【0023】比較のために、溶媒をトルエン、キシレン
またはアセトニトリルに変更した以外は上記と同様に反
応させた場合の反応成績 (粗生成物の収率) を、実施例
の結果と一緒に、次の表1に示す。反応温度は溶媒の沸
点に応じて表1に示すように変化させ、反応時間は8時
間に延長した。
【0024】
【表1】 表1からわかるように、他の溶媒を使用した場合に比べ
て、アミド溶媒であるジメチルホルムアミドを使用する
ことにより反応収率が20%以上向上する。また、ジメチ
ルホルムアミドを溶媒として使用した場合には、反応が
均一系となり、攪拌が容易で、操作性がよい。さらに、
反応が円滑に進行するため、短い反応時間で上記の高い
収率を得ることができる。
【0025】
【発明の効果】本発明により4−ヒドロキシキノリンま
たはその誘導体をジメチル硫酸と反応させてメチル化
し、4−メトキシキノリンまたはその誘導体を製造する
と、良好な操作性と反応効率で目的物を収率よく製造す
ることができる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 4−ヒドロキシキノリンまたはその誘導
    体をアミド溶媒中でジメチル硫酸と反応させることを特
    徴とする、4−メトキシキノリンまたはその誘導体の製
    造方法。
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