JP2001278043A - 車両用の戸挟み検出装置 - Google Patents

車両用の戸挟み検出装置

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JP2001278043A
JP2001278043A JP2000094127A JP2000094127A JP2001278043A JP 2001278043 A JP2001278043 A JP 2001278043A JP 2000094127 A JP2000094127 A JP 2000094127A JP 2000094127 A JP2000094127 A JP 2000094127A JP 2001278043 A JP2001278043 A JP 2001278043A
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Japan
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door
pressure
side microcomputer
signal
vehicle
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JP2000094127A
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English (en)
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Makoto Furuya
真 古谷
Nobuyuki Abe
信幸 阿部
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Panasonic Industrial Devices SUNX Co Ltd
East Japan Railway Co
Original Assignee
Sunx Ltd
East Japan Railway Co
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 保守点検が簡単でコスト安な車両用の戸挟み
検出装置を提供すること。 【解決手段】 ドア側マイコンはドアの閉鎖位置付近だ
けで車体側マイコンに電気的に接続されるものであり、
車体側マイコンからの測定開始信号を検出すると、車体
側マイコンに圧力信号を送信する。この圧力信号は戸先
ゴムに作用する押圧力に相当するものであり、車体側マ
イコンは圧力信号に基づいて戸挟みの有無を判定する。
この場合、ドア側マイコンで戸挟みの有無を判定しよう
とすると、ドア側マイコンにデータ保管用の不揮発性メ
モリが必要になるが、車体側マイコンで戸挟みの有無を
判定しているので、不揮発性メモリが不要になり、部品
コストが安くなる。しかも、不揮発性メモリを交換する
等のメンテナンスが不要になるので、保守点検が簡単に
なる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ドアが閉じるとき
に人の手足や鞄等が挟まったことを検出する車両用の戸
挟み検出装置に関する。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】上記戸挟み検出装置に
は、車体に車体側マイクロコンピュータ(車体側マイコ
ンと称する)を設け、車体のドアにドア側マイクロコン
ピュータ(ドア側マイコンと称する)を設けた構成のも
のがある。このドア側マイコンは戸先ゴムの変形具合に
基づいて戸挟みの有無を判定するものであり、戸挟みの
判定結果はドア側マイコンから車体側マイコンに出力さ
れ、車体側マイコンは戸挟みの有無を乗務員に知らせ
る。
【0003】上記構成の場合、ドアが閉鎖位置付近に存
在するときだけドア側の二次コイルを車体側の一次コイ
ルに磁気結合させ、ドアが閉鎖位置付近に存在するとき
だけ車体側から一次コイルおよび二次コイルを通してド
ア側マイコンに駆動電源を印加したり、ドア側マイコン
と車体側マイコンとの間で双方向データ通信を行ってい
る。このため、ドアが閉鎖位置から開放位置へ移動する
と、両コイル間の磁気結合が遮断され、車体側からドア
側への電力供給が停止する。
【0004】尚、下記およびはドアが閉鎖位置付近
に存在するときだけ両コイルを磁気結合させる理由を示
している。 ドアの全移動範囲で磁気結合する大きな一次コイルや
二次コイル、多数個の一次コイルや二次コイルを車体側
およびドア側に収納することがスペース的な理由,コス
ト的な理由で困難なこと。 戸挟みが発生し易いドアの閉鎖位置付近でドア側に電
源を印加する程度で実用上の不具合がないこと。
【0005】上記戸挟み検出装置の場合、ドアが閉鎖さ
れているときの戸先ゴムの変形具合を検出してドア側マ
イコンのRAMに記録したり、ドアが閉鎖位置から開放
されるときの戸先ゴムの変形具合を検出してドア側マイ
コンのRAMに記録しても、ドアの開放時に車体側から
ドア側への電力供給が停止したときにRAMの記録デー
タが消える。このため、ドア側マイコンにEEPROM
等の不揮発性メモリを組込み、車体側からドア側マイコ
ンへの電力供給が停止しても先の検出データをEEPR
OMに記憶させることが必要になる。
【0006】しかしながら、EEROMの書込み回数に
は制限があり、この制限を越えて書込みが行われると、
検出データが正しく記録されなくなり、戸挟みの有無が
正確に判定されなくなる。この問題はEEPROMを交
換することで解決できるが、戸挟み検出装置は各ドア毎
に備えられるものであるので、全ての戸挟み検出装置に
ついてEEPROMの交換を行うにはかなりの時間と労
力を有する他、部品コストがかさむ。
【0007】本発明は上記事情に鑑みてなされたもので
あり、その目的は、保守点検が簡単でコスト安な車両用
の戸挟み検出装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の車両用の戸挟み
検出装置は、車両の乗降口を開閉するドアに用いられ、
前記車両の車体に設けられ車載の電源から電力が供給さ
れる一次コイルと、前記ドアに設けられ前記ドアの閉鎖
位置付近だけで前記一次コイルに磁気結合する二次コイ
ルと、前記ドアに設けられ前記両コイルの磁気結合時に
前記二次コイルの誘導起電力を駆動電源として前記ドア
の戸先ゴムの変形具合を検出する戸先センサと、前記ド
アに設けられ前記両コイルの磁気結合時に前記二次コイ
ルの誘導起電力を駆動電源として前記戸先センサの検出
結果を前記二次コイルから前記一次コイルに送信する送
信手段と、前記車体に設けられ前記ドアが閉鎖されてい
るときの前記一次コイルの受信結果および前記ドアが閉
鎖位置から開放されるときの前記一次コイルの受信結果
の少なくとも一方を記憶する揮発性の記憶手段と、前記
車体に設けられ前記記憶手段の記憶結果に基づいて戸挟
みの有無を判定する判定手段とを備えたところに特徴を
有している。
【0009】上記手段によれば、ドアが閉鎖されている
ときの戸先ゴムの変形具合およびドアが閉鎖位置から開
放されるときの戸先ゴムの変形具合の少なくとも一方が
車体側の不揮発性の記憶手段に記憶され、不揮発性の記
憶手段の記憶結果に基づいて戸挟みの有無が車体側で判
定される。このため、ドアが閉鎖されているときの戸先
ゴムの変形具合やドアが閉鎖位置から開放されるときの
戸先ゴムの変形具合を保管する不揮発性メモリをドア側
に設ける必要がなくなるので、部品コストが安くなる。
しかも、不揮発性メモリを交換する等のメンテナンスが
不要になるので、保守点検が簡単になる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の第1実施例を図1
ないし図13に基づいて説明する。まず、図5におい
て、車両に相当する列車の車体1には2枚のドア2が左
右方向へスライド可能に装着されている。これら両ドア
2はドアモータ等のアクチュエータ(図示せず)に機械
的に連結されたものであり、ドアモータの駆動に基づい
て左右方向へスライドし、車体1の乗降口3を開閉す
る。
【0011】各ドア2の先端部には、図13に示すよう
に、凹部4が形成されている。これら各凹部4は上面が
開口するものであり、各凹部4内には戸先ゴム5が装着
されている。以下、各戸先ゴム5について説明する。
【0012】<戸先ゴム5について>ドア2の凹部4内
には取付部6が固定されている。この取付部6は凹部4
内に上方から圧入されることに基づいて凹部4内に固定
されたものであり、取付部6の中央部には基準圧力室7
が形成されている。この基準圧力室7は、図12の
(a)に示すように、上下面が開口する縦長な空間状を
なすものであり、基準圧力室7内には下端部に位置して
2個の栓8が圧入され、2個の栓8は基準圧力室7の下
端部を気密状態に塞いでいる。
【0013】取付部6には、図13に示すように、幅狭
部9が一体形成されており、幅狭部9には凹部4の外部
に位置して断面略半円形状の戸当り部10が一体形成さ
れている。この戸当り部10は上下面が開口する筒状を
なすものであり、戸当り部10の内周面には規制壁部1
1が一体形成されている。この規制壁部11は戸当り部
10の前後方向の中心から車外側へ偏った部分に位置す
るものであり、規制壁部11の厚さ寸法は戸当り部10
の厚さ寸法より厚く設定されている。
【0014】戸当り部10の内周面には第1の連結板1
2および第2の連結板13が一体形成されている。これ
ら第1の連結板12および第2の連結板13の先端部に
は縦長な円筒部14が一体形成されており、第1の連結
板12および第2の連結板13は円筒部14を戸当り部
10の前後方向の中心から車内側へ偏った部分に保持し
ている。この円筒部14は上下面が開口する空間状の圧
力室15を形成するものであり、圧力室15内には、図
12の(a)に示すように、下端部に位置して2個の栓
16が圧入され、2個の栓16は圧力室15の下面を気
密状態に塞いでいる。
【0015】戸当り部10はドア2の閉鎖時にドア2が
相手側のドア2に衝突するときの衝撃を緩和したり、戸
当り部10間に人の手足や鞄等の異物が挟まったときの
衝撃を緩和するものであり、戸当り部10間に異物が挟
まったときには下記の挙動を呈する。
【0016】戸当り部10間に図13の車外側から異
物が挟まった状態で車外側へ引張られると、円筒部14
が車外側へ移動する。そして、円筒部14が規制壁部1
1に接触することに基づいて移動停止し、規制壁部11
により押潰されるので、圧力室15の内圧が変化する。
このとき、取付部6には引張力が作用しないので、取付
部6が一定形状に保持されることに基づいて基準圧力室
7の内圧が初期状態に保持される。
【0017】戸当り部10間に図13の車内側から異
物が挟まった状態で車内側へ引張られると、円筒部14
が押潰されることなく車内側へ移動するので、圧力室1
5の内圧が初期状態に保持される。このとき、取付部6
には引張力が作用しないので、取付部6が一定形状に保
持されることに基づいて基準圧力室7の内圧が初期状態
に保持される。
【0018】戸当り部10内には、図12の(a)に示
すように、上下端部に位置して芯ゴム17が固定されて
おり、戸当り部10のうち各芯ゴム17の配設部分に車
外側または車内側から異物が挟まって車外側または車内
側へ引張られたときには戸当り部10が初期状態に保持
され、戸当り部10のうち両芯ゴム17間に車外側また
は車内側から異物が挟まって車外側または車内側へ引張
られたときには戸当り部10が上記またはの挙動を
呈する。戸先ゴム5は以上のように構成されている。
【0019】各戸先ゴム5の基準圧力室7内には上端部
に位置して基準チューブ18の一端部が圧入されてい
る。これら各基準チューブ18はシリコンゴムを材料に
形成されたものであり、各基準チューブ18の他端部に
は、図12の(b)に示すように、基準パイプ19の一
端部が接続されている。これら各基準パイプ19は金属
を材料に形成されたものであり、各基準パイプ19には
第1圧抜孔20が形成されている。また、各基準パイプ
19の他端部には基準チューブ21の一端部が接続され
ている。これら各基準チューブ21は基準パイプ19お
よび基準チューブ18と共に第1の圧力通路22を構成
するものであり、シリコンゴムを材料に形成されてい
る。
【0020】各戸先ゴム5の圧力室15内には上端部に
位置して検出チューブ23の一端部が圧入されている。
これら各検出チューブ23はシリコンゴムを材料に形成
されたものであり、各検出チューブ23の他端部には検
出パイプ24の一端部が接続されている。これら各検出
パイプ24は金属を材料に形成されたものであり、各検
出パイプ24には第2の圧抜孔25が形成されている。
また、各検出パイプ24の他端部には検出チューブ26
の一端部が接続されている。これら各検出チューブ26
は検出パイプ24および検出チューブ23と共に第2の
圧力通路27を構成するものであり、シリコンゴムを材
料に形成されている。
【0021】各ドア2の前面には、図12の(c)に示
すように、上端部に位置して合成樹脂製のパイプベース
28が固定されている。これら各パイプベース28には
左右方向へ延びる2本の凹部29が上下2段に形成され
ており、各パイプベース28の上段の凹部29内には基
準パイプ19が嵌合され、各パイプベース28の下段の
凹部29内には検出パイプ24が嵌合されている。
【0022】各ドア2の前面にはパイプベース28の前
方に位置して取付金具30が装着されている。これら各
取付金具30は前方から取付金具30の貫通孔31を通
してドア2に複数本のねじ32を締込むことに基づいて
ドア2に固定されたものであり、各取付金具30内には
接着性を有するシール材33が固定されている。
【0023】各シール材33には左右方向へ延びる2本
の凹部34が上下2段に形成されている。これら各シー
ル材33の上段の凹部34内には基準パイプ19が嵌合
され、各シール材33の下段の凹部34内には検出パイ
プ24が嵌合されており、各組の基準パイプ19および
検出パイプ24はパイプベース28とシール材33との
間で挟持されることに基づいてドア2の前面に保持さ
れ、各基準パイプ19の第1の圧抜孔20および各検出
パイプ24の第2の圧抜孔25は接着性のシール材33
が貼付されることに基づいて気密状態に塞がれている。
【0024】各組の第1の圧力通路22および第2の圧
力通路27は、図12の(a)に示すように、圧力ユニ
ット35に接続されている。以下、各圧力ユニット35
について説明する。
【0025】<圧力ユニット35について>ドア2の上
端面には鉄製のユニットケース36がねじ止めされてい
る。このユニットケース36は、図9に示すように、後
面が開放された部品室37を有するものであり、部品室
37内にはプリンント配線基板38が収納されている。
このプリント配線基板38は後方からプリント配線基板
38を通してユニットケース36に複数本のねじ39を
締込むことに基づいて固定されたものであり、各ねじ3
9にはナット40が螺合され、各ナット40はプリント
配線基板38とねじ39の頭部41との間に介在されて
いる。尚、各ねじ39の頭部41には雌ねじ部(図示せ
ず)が形成されている。
【0026】プリント配線基板38には戸先センサに相
当する圧力センサ42が電気的に接続されており、圧力
センサ42は前方から圧力センサ42を通してユニット
ケース36にねじ43を締込むことに基づいて部品室3
7内に固定されている。この圧力センサ42は2個の圧
力検出素子(図示せず)を有するものであり、2個の圧
力検出素子には基準ポート44および検出ポート45が
個別に設けられている。これら基準ポート44および検
出ポート45には、図8の(a)および(b)に示すよ
うに、基準チューブ21および検出チューブ26が圧入
されており、圧力センサ42は基準チューブ21を通し
て入力される基準圧力室7の内圧および検出チューブ2
6を通して入力される圧力室15の内圧に応じたレベル
の電気信号を出力する。
【0027】ユニットケース36の後面には、図9に示
すように、合成樹脂製のカバー46が被せられている。
このカバー46は後方からカバー46を通して各ねじ3
9の雌ねじ部内にねじ47を締込むことに基づいてユニ
ットケース36に固定されたものであり、カバー46に
は前面が開口する凹部48が形成され、凹部48内には
ボビン49が嵌合されている。このボビン49は合成樹
脂を材料に形成されたものであり、ボビン49には二次
コイル50が巻装され、二次コイル50はプリント配線
基板38に電気的に接続されている。
【0028】プリント配線基板38には、図4に示すよ
うに、二次コイル50およびコンデンサ51を並列接続
してなる共振回路52,全波整流回路53,定電圧回路
54,送信手段に相当するドア側マイクロコンピュータ
55(ドア側マイコン55と称する),クロック抽出回
路56,AND回路57,復調回路58,NPN型のト
ランジスタ59,抵抗60が搭載されている。このうち
共振回路52は二次コイル50で誘起される交流電力を
コンデンサ51に充電するものであり、全波整流回路5
3はコンデンサ51の放電電力を全波整流することに基
づいて直流化する。尚、ドア側マイコン55はCPU,
ワークエリアとして機能するRAM,制御プログラムが
予め記録されたROMを主体に構成されたものである。
【0029】定電圧回路54は全波整流回路53からの
直流電源を定電圧化するものであり、ドア側マイコン5
5は定電圧回路54から直流電源が印加されることに基
づいて駆動する。また、クロック抽出回路56はコンデ
ンサ51に充電される交流電力の周波数に同期したクロ
ック信号を生成し、AND回路57に出力する。また、
復調回路58は二次コイル50からの出力信号に基づい
て復調データを生成するものであり、ドア側マイコン5
5は復調回路58からの復調データに基づいて二次コイ
ル50の出力信号の内容を判断する。
【0030】AND回路57はクロック抽出回路56か
らのクロック信号とドア側マイコン55からの出力信号
とを演算処理することに基づいて駆動信号を生成するも
のであり、トランジスタ59はAND回路57から駆動
信号が与えられることに基づいてオンされる。圧力ユニ
ット35は以上のように構成されている。
【0031】車体1の前面には、図10の(b)に示す
ように、各圧力ユニット35に対応して2枚の取付板6
1が固定されており、2枚の取付板61の前面にはター
ミナルユニット62が固定されている。以下、各ターミ
ナルユニット62について説明する。
【0032】<ターミナルユニット62について>ユニ
ットケース63は鉄を材料に形成されたものであり、ユ
ニットケース63には、図7に示すように、前面が開口
する凹部64が形成されている。この凹部64の底面に
は複数のボス65が一体形成されており、複数のボス6
5の前面にはプリント配線基板66が支持され、プリン
ト配線基板66の前面には合成樹脂製のボビン67が支
持されている。
【0033】ボビン67には一次コイル68が巻装され
ており、一次コイル68はプリント配線基板66に電気
的に接続されている。この一次コイル68は二次コイル
50の3倍程度の直径寸法を有するものであり、ドア2
の閉鎖時には、図11の(a)に示すように、二次コイ
ル50が一次コイル68の端部に対向し(磁気的な結合
状態)、ドア2が閉鎖状態から開放されると、図11の
(b)に示すように、ドア2の移動途中で二次コイル5
0が一次コイル68から外れる(磁気的な遮断状態)。
【0034】ユニットケース63の前面には、図7に示
すように、合成樹脂製のカバー69が被せられており、
カバー69は前方からカバー69,ボビン67,プリン
ト配線基板66を通して各ボス65内にねじ70を締込
むことに基づいてユニットケース63に固定されてい
る。また、プリント配線基板66には、図6に示すよう
に、ケーブル71の一端部が電気的に接続されている。
このケーブル71は、図5に示すように、車体1内に収
納されたものであり、ケーブル71の他端部にはコネク
タ72が電気的に接続されている。
【0035】プリント配線基板66には、図4に示すよ
うに、発振回路73,分周回路74,増幅器75,コン
デンサ76および一次コイル68を直列接続してなる共
振回路77,抵抗78,抵抗79,NPN型のトランジ
スタ80,バッファ81,復調回路82が搭載されてい
る。このうち発振回路73は設定周波数の電力信号を分
周回路74に出力するものであり、分周回路74は発振
回路73からの電力信号を分周して増幅器75に出力す
る。
【0036】増幅器75は電力信号を増幅して共振回路
77に出力するものであり、共振回路77の一次コイル
68は増幅器75からの電力信号に応じた周波数で発振
し、図7の合成樹脂製のカバー69を通して前方へ磁界
を発生させる。また、図4のバッファ81はトランジス
タ80に駆動信号を出力するものであり、トランジスタ
80は駆動信号が与えられることに基づいてオンされ
る。このトランジスタ80のオン時にはコンデンサ76
の充電電荷が抵抗79を介して放電され、一次コイル6
8の発振レベルが低下する。ターミナルユニット62は
以上のように構成されている。
【0037】車体1の床下には、図5に示すように、各
ターミナルユニット62に対応してコントローラ83が
配設されており、各コントローラ83は、図4に示すよ
うに、車載の電源装置84に電気的に接続されている。
この電源装置84は電源に相当するものであり、各コン
トローラ83には電源装置84から駆動電源が印加され
る。これら各コントローラ83は、図5に示すように、
ケーブル85,コネクタ86を介してコネクタ72,ケ
ーブル71に電気的に接続されており、各ターミナルユ
ニット62には電源装置84からコントローラ83,ケ
ーブル85,ケーブル71を通して駆動電源が印加され
る。以下、各コントローラ83について説明する。
【0038】<コントローラ83について>コントロー
ラ83は、図4に示すように、入力回路87,判定手段
に相当する車体側マイクロコンピュータ88(車体側マ
イコン88と称する),出力回路89,フィルタ回路9
0を有している。このうちフィルタ回路90はターミナ
ルユニット62の復調回路82から復調データが与えら
れることに基づいて復調データからノイズ成分を除去
し、ノイズ成分が除去された復調データを発振回路73
から出力される発振周波数に同期して車体側マイコン8
8に出力するものであり、車体側マイコン88はフィル
タ回路90からの復調データに基づいて戸挟みの有無を
判定する。尚、車体側マイコン88はCPU,ワークエ
リアとして機能するRAM(揮発性の記憶手段に相当す
る),制御プログラムが予め記録されたROMを主体に
構成されたものである。
【0039】入力回路87は乗務員が戸開操作および戸
閉操作することに基づいて戸開信号および戸閉信号が入
力されるものであり、戸開信号および戸閉信号を車体側
マイコン88に与える。また、出力回路89は乗務員室
の異常表示ランプ(図示せず)にドライブ回路(図示せ
ず)を介して接続されたものであり、車体側マイコン8
8から戸挟み検出信号が与えられることに基づいて異常
駆動信号を異常表示ランプにドライブ回路を通して与
え、異常表示ランプを点灯させる。
【0040】次に上記構成の作用について説明する。ド
ア2の閉鎖時には、図11の(a)に示すように、二次
コイル50が一次コイル68の前方に対向し、一次コイ
ル68および二次コイル50間が磁気的に結合してい
る。このため、図4の一次コイル68が分周回路74か
らの電力信号に応じた周波数で発振すると、二次コイル
50が誘導起電力を発生し、定電圧回路54からドア側
マイコン55に電源が印加される。
【0041】ドア側マイコン55はパワーオンリセット
レベルの電源が印加されると、図1のステップP1へ移
行し、定電圧回路54からの電源が定格レベルに達した
かを判定する。ここで「YES」と判断すると、図1の
ステップP2へ移行し、測定開始信号の有無を判断す
る。
【0042】車体側マイコン88は電源が投入される
と、図2のステップS1へ移行する。そして、図4のバ
ッファ81を介してトランジスタ80にパルス状の測定
開始信号を出力する。すると、トランジスタ80が測定
開始信号に応じてオンオフされ、一次コイル68の発振
レベルが測定開始信号に応じてハイレベルおよびロウレ
ベルに変化する。このため、二次コイル50の発振レベ
ルが測定開始信号に応じてハイレベルおよびロウレベル
に変化し、二次コイル50が一次コイル68からの測定
開始信号を受信する。
【0043】二次コイル50の発振レベルが変化する
と、復調回路58が測定開始信号を復調してドア側マイ
コン55に出力する。すると、ドア側マイコン55は図
1のステップP2で測定開始信号を検出し、ステップP
3へ移行する。ここで、圧力センサ42からの出力信号
を検出し、パルス状の圧力信号Pを設定する。この圧力
信号Pは図13の基準圧力室7の内圧と圧力室15の内
圧との差圧を示すものであり、ドア側マイコン55は圧
力信号Pを設定すると、図1のステップP4へ移行し、
圧力信号Pを図4のAND回路57に出力する。
【0044】AND回路57は圧力信号Pが与えられる
と、図4のクロック抽出回路56からのクロック信号と
圧力信号Pとに基づいて駆動信号を生成し、トランジス
タ59に出力する。すると、二次コイル50の発振レベ
ルがハイレベルになるタイミング(一次コイル68の発
振レベルがハイレベルになるタイミング)でトランジス
タ59がオンされ、一次コイル68のインダクタンスが
変化する。このインダクタンスの変化を復調回路82が
復調データとしてフィルタ回路90に出力し、フィルタ
回路90が発振回路73の発振周波数に同期して車体側
マイコン88に出力する。
【0045】車体側マイコン88はフィルタ回路90か
ら復調データが与えられると、図2のステップS2で圧
力信号Pが有ると判断してステップS3へ移行し、圧力
信号Pを閉鎖圧力P0 に投入する(P→P0 )。そし
て、ステップS4へ移行し、図4の入力回路87からの
戸開信号の有無を判断する。ここで、戸開信号が無いこ
と検出すると、図2のステップS1に復帰し、ステップ
S4で戸開信号を検出するまでステップS1〜S4を繰
返す。従って、ドア側マイコン55が圧力信号Pの送信
を繰返し、車体側マイコン88が閉鎖圧力P0 (ドア2
の閉鎖時の圧力)を更新することになる。尚、図3はド
ア側マイコン55から車体側マイコン88に送信される
圧力信号Pの時間変化を示すものである。
【0046】車体側マイコン88は図2のステップS4
で戸開信号を検出すると、ステップS5へ移行し、最低
閉開圧力P1 に最大値P1maxを投入する(P1max→P1
)。この最大値P1maxはドア2が閉鎖位置から開放さ
れるときの閉開圧力の最大値であり、車体側マイコン8
8は「P1max→P1 」を実行すると、ステップS6へ移
行し、ドア側マイコン55に測定開始信号を送信する。
すると、ドア側マイコン55が上述の手順で圧力信号P
を送信し、車体側マイコン88が圧力信号Pを受信す
る。尚、最低閉開圧力P1 の最大値P1maxは車体側マイ
コン88のROMに予め記録されたものである。
【0047】車体側マイコン88は圧力信号Pを受信す
ると、図2のステップS7で「YES」と判断してステ
ップS8へ移行し、閉開圧力P1 ´に圧力信号Pを投入
する。そして、ステップS9へ移行し、最低閉開圧力P
1 と閉開圧力P1 ´とを比較する。この場合には最低閉
開圧力P1 に最大値P1maxが投入されているので、「最
低閉開圧力P1 ≧閉開圧力P1 ´」を検出してステップ
S10へ移行し、閉開圧力P1 ´を最低閉開圧力P1 に
投入する(P1 ´→P1 )。
【0048】車体側マイコン88は「閉開圧力P1 ´→
最低閉開圧力P1 」を実行すると、ステップS11へ移
行し、図4の入力回路87からの戸閉信号の有無を判断
する。ここで、戸閉信号が無いこと検出すると、図2の
ステップS6に復帰し、ステップS6〜S11を繰返
す。従って、ドア側マイコン55が圧力信号Pの送信を
繰返し、車体側マイコン88が最低閉開圧力P1 を更新
することになる(図3のステップS5〜S11)。
【0049】ドア2が閉鎖位置から開放位置に移動する
途中で二次コイル50が一次コイル68の前方から外れ
ると(図11のb参照)、ドア側マイコン55に対する
電源の供給が遮断され、ドア側マイコン55がオフされ
る。この状態では車体側マイコン88が図2のステップ
S6で測定開始信号を送信してもドア側マイコン55か
ら圧力信号Pが送信されないので、車体側マイコン88
はステップS7で「NO」と判断してステップS11へ
移行し、戸閉信号を検出するまでステップS6,S7,
S11を繰返す。
【0050】車体側マイコン88はステップS11で戸
閉信号を検出すると、ステップS12へ移行し、最低開
閉圧力P2 に最大値P2maxを投入する(P2max→P2
)。この最大値P2maxはドア2が開放位置から閉鎖さ
れるときの開閉圧力の最大値であり、車体側マイコン8
8は「P2max→P2 」を実行すると、ステップS13へ
移行し、ドア側マイコン55に測定開始信号を送信す
る。尚、最低開閉圧力P2 の最大値P2maxは車体側マイ
コン88のROMに予め記録されたものである。
【0051】戸閉信号の出力直後はドア2が開放位置付
近に存在しているので、二次コイル50が一次コイル6
8の前方から外れ、ドア側マイコン55に対する電源の
供給が遮断されている。このため、車体側マイコン88
から測定開始信号が送信されてもドア側マイコン55か
ら圧力信号Pが送信されないので、車体側マイコン88
はステップS14で「NO」と判断してステップS13
に復帰し、測定開始信号の送信を繰返す。
【0052】ドア2が開放位置から閉鎖される移動途中
で二次コイル50が一次コイル68の前方に対向する
と、ドア側マイコン55が起動し、測定開始信号を受信
して圧力信号Pを送信する。すると、車体側マイコン8
8は図2のステップS14で「YES」と判断してステ
ップS15へ移行し、開閉圧力P2 ´に圧力信号Pを投
入する(P→P2 ´)。そして、ステップS16へ移行
し、最低開閉圧力P2 と開閉圧力P2 ´とを比較する。
【0053】車体側マイコン88はステップS16で
「開閉圧力P2 ´≦最低開閉圧力P2」を検出すると、
戸挟みが無いと判定してステップS17へ移行し、最低
開閉圧力P2 に開閉圧力P2 ´を投入する(P2 ´→P
2 )。そして、ステップS18へ移行し、戸閉信号の状
態を判断する。この戸閉信号はドア2が開放位置から閉
鎖位置に移動することに基づいて出力停止されるもので
あり、車体側マイコン88はステップS18で戸閉信号
を検出すると、ステップS13に復帰し、ステップS1
8で戸閉信号の出力停止を検出するまでステップS13
〜S18を繰返す。従って、ドア側マイコン55が圧力
信号Pの送信を繰返し、車体側マイコン88が最低開閉
圧力P2 を順次更新することになる(図3のステップS
12〜S18)。
【0054】車体側マイコン88は図2のステップS1
8で戸閉信号の出力停止を検出すると、ステップS19
へ移行する。そして、戸挟み検出信号の出力をオフし
(この場合には戸挟み検出信号は出力されていない)、
ステップS1に復帰して上記一連の動作を繰返す。
【0055】車体側マイコン88はステップS16で
「開閉圧力P2 ´>最低開閉圧力P2」を検出すると、
ステップS20へ移行し、下記(1)式を演算すること
に基づいて戸挟み判定値P3 を得る。尚、戸挟み判定値
P3 は戸挟みの有無を判定する判定レベルに相当するも
のである。 P3 =(P0 −P1 )+P2 +しきい値ΔP ……(1)
【0056】車体側マイコン88は戸挟み判定値P3 を
算出すると、ステップS21へ移行し、先のステップS
15で記録した開閉圧力P2 ´をステップS20で算出
した戸挟み判定値P3 と比較する。ここで「開閉圧力P
2 ´<戸挟み判定値P3 」を検出したときには戸挟みが
無いと判定してステップS22へ移行し、戸挟み検出信
号の出力をオフする。そして、ステップS18で戸閉信
号の出力停止を検出するまで上記一連の動作を繰返し、
ステップS18で戸閉信号の出力停止を検出すると、ス
テップS19へ移行して戸挟み検出信号の出力をオフす
る。
【0057】車体側マイコン88はステップS21で
「開閉圧力P2 ´≧戸挟み判定値P3」を検出すると、
戸挟みが有ると判定してステップS23へ移行し、戸挟
み検出信号の出力をオンする。すると、図4の出力回路
89からドライブ回路を通して異常表示ランプに異常駆
動信号が与えられ、異常表示ランプが点灯することに基
づいて乗務員に戸挟みが報知される。この後、車体側マ
イコン88は図2のステップS18で戸閉信号のオフを
検出すると、ステップS19へ移行し、戸挟み検出信号
の出力を停止する。
【0058】尚、図1はドア側マイコン55がROMの
制御プラグラムに基づいて実行するものであり、ドア側
マイコン55は車体側マイコン88から送信される測定
開始信号等のデータをRAMに記録し、RAMの記録デ
ータに基づいて制御プログラムを進行させる。また、図
2は車体側マイコン88がROMの制御プログラムに基
づいて実行するものであり、車体側マイコン88はドア
側マイコン55から送信される圧力信号P等のデータを
RAMに記録し、RAMの記録データに基づいて制御プ
ログラムを進行させる。
【0059】上記第1実施例によれば、ドア2が閉鎖さ
れているときの圧力信号Pおよびドア2が閉鎖位置から
開放されるときの圧力信号Pを車体側マイコン88のR
AMに記録し、車体側マイコン88がRAMの圧力信号
Pに基づいて戸挟みの有無を判定するようにした。この
ため、当該圧力信号Pを保管する不揮発性メモリをドア
2に設ける必要がなくなるので、部品コストが安くな
る。しかも、不揮発性メモリを交換する等のメンテナン
スが不要になるので、保守点検が簡単になる。
【0060】また、ドア2が閉鎖されているときの圧力
値P0 に基づいて戸挟み判定値P3を補正した(図2の
ステップS20)。このため、ドア2の閉鎖状態で戸先
ゴム5が相手側の戸先ゴム5によって過大に押圧された
り、戸先ゴム5と相手側の戸先ゴム5との間に隙間が生
じているときには過大な押圧力に応じた圧力値P0 や隙
間に応じた圧力値P0 に基づいて戸挟み判定値P3 が補
正される。従って、ドア2が開放位置から閉鎖されると
きの圧力値P2 ´が衣服が挟まった程度で戸挟み判定値
P3 を越えたり、手足や鞄が挟まれても戸挟み判定値P
3 を越えないことが防止されるので、戸挟みが正確に判
定される。尚、図3の破線αはドア2の閉鎖状態で戸先
ゴム5と相手側の戸先ゴム5との間に隙間が生じている
場合の圧力値P0 を示すものである。
【0061】また、ドア2が開放位置から閉鎖されると
きの最低圧力値P2 に基づいて戸挟み判定値P3 を設定
し(図2のステップS20)、ドア2が開放位置から閉
鎖されるときの圧力値P2 ´と比較した。このため、ド
ア2の開放状態で戸先ゴム5の戸当り部10に直射日光
が当ったときには急激な温度上昇分を含んだ圧力値P2
´と急激な温度上昇分を含んだ戸挟み判定値P3 とが比
較されるようになるので、急激な温度上昇分がキャンセ
ルされ、この点からも戸挟みの有無が正確に判定され
る。尚、図3の破線βはドア2の開放状態で戸当り部1
0に直射日光が当ったときの圧力値P2 ´を示すもので
ある。
【0062】また、戸挟み判定値P3 を設定するときの
圧力値としてドア2が開放位置から閉鎖されるときの最
低値P2 を使用した。このため、ドア2が開放位置から
閉鎖されるときに乗客が戸当り部10に寄掛かっていた
り、乗客や物が戸当り部10にぶつかったときには圧力
室15の内圧が一時的に上昇するが、一時的な上昇圧力
が戸挟み判定値P3 の設定に使用されることがなくなる
ので、この点からも戸挟みの有無が正確に判定される。
【0063】また、第1の圧力通路22および第2の圧
力通路27に第1の圧抜孔20および第2の圧抜孔25
を設けた。このため、第1の圧力通路22の基準チュー
ブ18および第2の圧力通路27の検出チューブ23を
圧力センサ42に接続した後に基準圧力室7内および圧
力室15内に圧入すると、基準圧力室7内および圧力室
15内が第1の圧抜孔20および第2の圧抜孔25を通
して外部に開放されるので、第1の圧抜孔20および第
2の圧抜孔25をシール材33により塞げば基準圧力室
7内および圧力室15内が同レベルの大気圧になる。従
って、戸先ゴム5の戸当り部10が相手側の戸当り部1
0に接触した程度で基準圧力室7の内圧と圧力室15の
内圧との差圧が戸挟みの判定レベルを越えたり、人の手
足や鞄等が挟まっても差圧が戸挟みの判定レベルを越え
ないことが防止されるので、この点からも戸挟みの有無
が正確に判定される。
【0064】尚、上記第1実施例においては、戸挟み判
定値P3 を最低閉開圧力P1 に基づいて補正したが、こ
れに限定されるものではなく、例えば戸開信号の出力か
ら設定時間が経過したときの閉開圧力P1 に基づいて戸
挟み判定値P3 を補正しても良い。また、上記第1実施
例においては、ドア2が閉鎖位置から開放位置へ移動す
る間の最低閉開圧力P1 を検出したが、これに限定され
るものではなく、例えばドア2が閉鎖位置→開放位置→
閉鎖位置へ移動する間の最低圧力を検出し、当該最低圧
力に基づいて戸挟み判定値P3 を補正しても良い。
【0065】次に本発明の第2実施例を図14に基づい
て説明する。車体側マイコン88はステップS11で戸
閉信号を検出すると、ステップS13へ移行する。ここ
で、ドア側マイコン55に測定開始信号を送信し、ステ
ップS14へ移行する。この戸閉信号の検出直後はドア
2が開放位置付近に存在しているので、ドア側マイコン
55に電源が供給されておらず、ドア側マイコン55か
ら圧力信号Pが送信されない。従って、車体側マイコン
88はステップS14で「NO」と判断してステップS
13およびS14を繰返す。
【0066】ドア2が閉鎖位置付近に移動し、ドア側マ
イコン55に電源が供給されると、ドア側マイコン55
から車体側マイコン88に圧力信号Pが送信される。す
ると、車体側マイコン88はステップS14で「YE
S」と判断してステップS15へ移行し、ドア側マイコ
ン55からの圧力信号Pを開閉圧力P2 ´に投入する
(P→P2 ´)。
【0067】車体側マイコン88は「圧力信号P→開閉
圧力P2 ´」を実行すると、ステップS20へ移行し、
下記(2)式を演算することに基づいて戸挟み判定値P
3 を得る。 P3 =(P0 −P1 )+P1 +しきい値ΔP ……(2)
【0068】車体側マイコン88は戸挟み判定値P3 を
算出すると、ステップS21へ移行し、先のステップS
15で記録した開閉圧力P2 ´をステップS20で算出
した戸挟み判定値P3 と比較する。ここで「開閉圧力P
2 ´<戸挟み判定値P3 」を検出したときには戸挟みが
無いと判定してステップS22へ移行し、戸挟み検出信
号の出力をオフする。そして、ステップS18へ移行
し、上記一連の動作を繰返す。
【0069】車体側マイコン88はステップS21で
「開閉圧力P2 ≧戸挟み判定値P3 」を検出すると、戸
挟みが有ると判定してステップS23へ移行する。そし
て、戸挟み検出信号の出力をオンし、異常表示ランプを
点灯させることに基づいて乗務員に戸挟みを知らせる。
この後、ステップS18で戸閉信号のオフを検出する
と、ステップS19へ移行し、戸挟み検出信号の出力を
停止する。尚、図14は車体側マイコン88がROMに
予め記録された制御プログラムに基づいて実行するもの
であり、車体側マイコン88はドア側マイコン55から
送信される圧力信号P等のデータをRAMに記録し、R
AMの記録データに基づいて制御プログラムを進行させ
る。
【0070】尚、上記第1および第2実施例において
は、戸先センサとして戸先ゴム5の内圧に応じた電気信
号を出力する圧力センサ42を例示したが、これに限定
されるものではなく、例えば下記〜のいずれかの構
成としても良く、要は戸先ゴム5の変形具合に応じた電
気信号を出力するものであれば良い。 戸先ゴム5の戸当り部10の内周面に圧電ゴムを設
け、戸当り部10に作用する押圧力に応じたレベルの電
気信号を圧電ゴムからドア側マイコン55に出力する。 戸当り部10内の上端部および下端部に光電スイッチ
の投光素子および受光素子を配置し、戸当り部10の変
形具合に応じたレベルの受光量信号を受光素子からドア
側マイコン55に出力する。 戸当り部10内の上端部および下端部に超音波センサ
の送信機および受信機を配置し、戸当り部10の変形具
合に応じたレベルの受波量信号を受信機からドア側マイ
コン55に出力する。
【0071】また、上記第1および第2実施例において
は、戸当り部10内に円筒部14等を設け、円筒部14
の内圧を検出する構成としたが、これに限定されるもの
ではなく、例えば規制壁部11,第1の連結板12,第
2の連結板13,円筒部14を廃止し、戸当り部10の
内圧を検出しても良い。また、上記第1および第2実施
例においては、車体側マイコン88が基準圧力室7の内
圧と圧力室15の内圧との差圧に基づいて戸挟みの有無
を判定するように構成したが、これに限定されるもので
はなく、例えば圧力室15の内圧のみに基づいて戸挟み
の有無を判定するようにしても良い。
【0072】また、上記第1および第2実施例において
は、車体側マイコン88とドア側マイコン55とを双方
向通信させたが、これに限定されるものではなく、ドア
側マイコン55から車体側マイコン88へ単方向通信さ
せる構成としても良い。この構成の場合、ドア側マイコ
ン55から車体側マイコン88へ定期的に圧力信号Pを
送信すると良い。
【0073】また、上記第1および第2実施例において
は、ターミナルユニット62とコントローラ83とを別
々のユニットとして構成したが、これに限定されるもの
ではなく、例えばターミナルユニット62のユニットケ
ース63内に車体側マイコン88等を収納することに基
づいてターミナルユニット62とコントローラ83とを
機械的な1個のユニットにしても良い。
【0074】また、上記第1および第2実施例において
は、複数のターミナルユニット62に対して個別にコン
トローラ83を設けたが、これに限定されるものではな
く、例えば複数のターミナルユニット62を集中制御す
る1個のコントローラ83を設けても良い。
【0075】また、上記第1および第2実施例において
は、戸挟み判定値P3 を補正するしきい値ΔPを固定し
たが、これに限定されるものではなく、例えば車体側マ
イコン86に可変抵抗器を接続しておき、しきい値ΔP
を可変抵抗器の操作に基づいて調節しても良い。また、
上記第1および第2実施例においては、乗降口3を2枚
のドア2により開閉したが、これに限定されるものでは
なく、例えば1枚のドア2により開閉しても良い。
【0076】また、上記第1および第2実施例において
は、ドア2の閉鎖時の閉鎖圧力P0およびドア2が閉鎖
状態から開放されるときの最小閉開圧力P1 に基づいて
戸挟み判定値P3 を補正したが、これに限定されるもの
ではなく、例えば閉鎖圧力P0 または最小閉開圧力P1
を戸挟み判定値とし、当該戸挟み判定値をドア2が開放
状態から閉鎖されるときの開閉圧力P2 ´と比較するこ
とに基づいて戸挟みの有無を判定しても良く、要はドア
2が閉鎖されているときの圧力信号Pおよびドア2が閉
鎖状態から開放されているときの圧力信号Pの少なくと
一方を戸挟みの判定に利用すれば良い。また、上記第1
および第2実施例においては、本発明を列車のドア2に
適用したが、これに限定されるものではなく、例えばバ
スのドア,船舶のドア,飛行機のドア等の車両のドア全
般に適用できる。
【0077】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
の車両用の戸挟み検出装置によれば、ドアが閉鎖されて
いるときの戸先ゴムの変形具合およびドアが閉鎖位置か
ら開放されるときの戸先ゴムの変形具合の少なくとも一
方を車体側の不揮発性の記憶手段に記憶し、不揮発性の
記憶手段の記憶結果に基づいて戸挟みの有無を車体側で
判定した。このため、戸先ゴムの変形具合を保管する不
揮発性メモリをドア側に設ける必要がなくなるので、部
品コストが安くなる上に保守点検が簡単になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例を示す図(ドア側マイコン
の制御内容を示すフローチャート)
【図2】車体側マイコンの制御内容を示すフローチャー
【図3】ドアの開閉と圧力信号との関係を示す図
【図4】圧力ユニット,ターミナルユニット,コントロ
ーラの電気的構成を示すブロック図
【図5】ドアの周辺部を示す前面図
【図6】ターミナルユニットの外観を示す図(aはXa
視図、bはXb視図)
【図7】ターミナルユニットを分解状態で示す断面図
(図6のX7 線に沿う断面図)
【図8】圧力ユニットの外観を示す図(aはXa視図、
bはXb視図、cはXc視図)
【図9】圧力ユニットを分解状態で示す断面図(図8の
X9 線に沿う断面図)
【図10】圧力ユニットとターミナルユニットとの位置
関係をドアの閉鎖状態で示す図(aはXa視図、bはX
b視図、cはXc視図)
【図11】圧力ユニットとターミナルユニットとの位置
関係を示す図(aはドアの閉鎖状態で示す図10のa相
当図、bはドアの開放途中状態で示す図10のa相当
図)
【図12】(a)はドアを示す前面図、(b)はドアの
上端部を基準パイプおよび検出パイプの非固定状態で示
す図、(c)はXc線に沿う断面図
【図13】戸先ゴムを示す断面図(図12のX13線に沿
う断面図)
【図14】本発明の第2実施例を示す図(車体側マイコ
ンの制御内容を示すフローチャート)
【符号の説明】
1は車体、2はドア、3は乗降口、5は戸先ゴム、42
は圧力センサ(戸先センサ)、50は二次コイル、55
はドア側マイクロコンピュータ(送信手段)、68は一
次コイル、84は電源装置(電源)、88は車体側マイ
クロコンピュータ(判定手段)を示す。
フロントページの続き (72)発明者 阿部 信幸 東京都渋谷区代々木二丁目2番2号 東日 本旅客鉄道株式会社内 Fターム(参考) 2E052 AA09 BA02 CA06 EA15 EA16 EB01 EC01 EC03 GA06 GA08 GB06 GC07 GD00 KA10 KA27

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両の乗降口を開閉するドアに用いら
    れ、 前記車両の車体に設けられ、車載の電源から電力が供給
    される一次コイルと、 前記ドアに設けられ、前記ドアの閉鎖位置付近だけで前
    記一次コイルに磁気結合する二次コイルと、 前記ドアに設けられ、前記両コイルの磁気結合時に前記
    二次コイルの誘導起電力を駆動電源として前記ドアの戸
    先ゴムの変形具合を検出する戸先センサと、 前記ドアに設けられ、前記両コイルの磁気結合時に前記
    二次コイルの誘導起電力を駆動電源として前記戸先セン
    サの検出結果を前記二次コイルから前記一次コイルに送
    信する送信手段と、 前記車体に設けられ、前記ドアが閉鎖されているときの
    前記一次コイルの受信結果および前記ドアが閉鎖位置か
    ら開放されるときの前記一次コイルの受信結果の少なく
    とも一方を記憶する揮発性の記憶手段と、 前記車体に設けられ、前記記憶手段の記憶結果に基づい
    て戸挟みの有無を判定する判定手段とを備えたことを特
    徴とする車両用の戸挟み検出装置。
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