JP2001277523A - インクジェットプリントヘッドの製造方法 - Google Patents

インクジェットプリントヘッドの製造方法

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JP2001277523A
JP2001277523A JP2000096784A JP2000096784A JP2001277523A JP 2001277523 A JP2001277523 A JP 2001277523A JP 2000096784 A JP2000096784 A JP 2000096784A JP 2000096784 A JP2000096784 A JP 2000096784A JP 2001277523 A JP2001277523 A JP 2001277523A
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JP
Japan
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ink
chamber
silicon oxide
oxide film
substrate
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JP2000096784A
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English (en)
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Osamu Machida
治 町田
Katsunori Kawasumi
勝則 川澄
Kenji Yamada
健二 山田
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Koki Holdings Co Ltd
Original Assignee
Hitachi Koki Co Ltd
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  • Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、シリコン単結晶で形成された、マ
ニホールド、リストリクタ、チャンバの耐インク性を向
上させ、幅の広いpHのインクが吐出可能で、印字品質
の優れた高密度のインクジェットヘッドを提供すること
を課題とする。 【解決手段】 シリコン単結晶基板で形成されたマニホ
ールド、リストリクタ、チャンバを有するチャンバ基板
の表面全体に、熱酸化法により酸化シリコン膜を被覆す
ることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、印字データの入力を受
けた時点で、インク滴を飛翔させ、このインク滴により
記録用紙にドットを形成させるオンデマンド方式のイン
クジェットヘッドの製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来技術のインクジェットヘッドの製造
方法おいて、インク流路の形成法として、あらかじめエ
ッチングなどによってインク流路が形成された金属の薄
板を複数枚重ね合わせて接着する方法や、特公平2-4266
9号公報にみられるように、感光性樹脂の硬化膜を用い
て流路形成用の溝を形成した後に、蓋板と接着あるいは
圧着してインク流路を形成する方法があった。
【0003】また高密度にインク流路を配置する方法と
して、シリコン単結晶の異方性エッチングを利用してイ
ンク流路を形成する方法もみられた。この方法は、イン
クジェットヘッドの多ノズル、高密度化においても再現
性良く比較的簡単にインク流路を形成可能な方法であ
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の金属や
感光性樹脂によるインク流路を有するインクジェットヘ
ッドは、一般的な水や油を主成分とするインクの吐出に
おいては何ら問題はないが、溶媒や薬品の含まれるイン
クにおいては、その腐食性が問題となり、寿命が短い等
の問題を有していた。
【0005】近年のインクジェットプリンタの用途とし
ては、従来の室内での紙への出力だけではなく、布や屋
外の看板などその吐出媒体は多種多様化しており、それ
に伴い使用されるインクも様々な成分が要求されてい
る。
【0006】これらの問題を解決する方法として、特開
平5−97437号公報が開示されている。これは、振
動板となるセラミック基板上に圧電素子が膜形成法によ
って形成され、インク流路部が形成されたセラミック基
板と共に焼成することで、腐食性の高いジルコニアセラ
ミックス一体で構成されている。
【0007】しかしながら、かかる製造方法において
は、インク流路の高密度配列が難しいという問題を有し
ている。すなわち、インク流路の形成は、セラミックの
グリーンシートの打抜きによって加工され、その後11
00度℃程度の高温で焼成される。この際のセラミック
の収縮率が25%と大きいため、寸法精度が問題となる
点である。
【0008】一方、シリコン単結晶を用いてインク流路
を形成する際には、マスクとなる酸化シリコン膜をフォ
トリソグラフィーによってインク流路のパターンが形成
され、更にシリコンは異方性エッチングにより特定の面
のみが加工されるため寸法精度の良いインク流路の形成
が可能である。
【0009】しかしながら、シリコンは酸性液体には等
法的に、またアルカリ液体には限られた方位面がエッチ
ングされやすいことから、使用できるインクのpHに制
限があるという問題を有する。
【0010】そこで本発明は従来のこの様な問題点を解
決するもので、その目的とするところは、シリコン単結
晶で形成されたインク流路の表面に化学的に安定である
酸化シリコン膜を被覆し、幅の広いpHのインクに対応
でき、印字品質の優れた高密度のインクジェットヘッド
を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上述した課題は、隔壁に
よって仕切られた複数の圧力室と、これらの圧力室の一
面を封止する振動板と、前記振動板の外側に前記圧力室
に対応して配置される圧力発生素子とを備え、各々の前
記加圧室に連通するインク吐出ノズルとインク供給孔か
ら構成されるインクジェットヘッドにおいて、シリコン
の異方性エッチングにより圧力室を形成した後に、熱酸
化により酸化シリコン膜を形成させることにより解決さ
れる。
【0012】酸化シリコン膜の膜厚は、好ましくは5μ
m以下であるとよい。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明について図面を参照
して説明する。
【0014】図1は、本発明のインクジェットプリント
ヘッドの分解斜視図であって、圧力発生素子となる圧電
素子が取り付けられた圧電素子基板1、圧力発生素子に
よって発生した圧力を伝える振動板2、インクを各ノズ
ルに供給するためのマニホールドとインクが加圧される
圧力室さらにノズルと接続されるチャンバを有するチャ
ンバ基板3、および複数のノズルを有するノズル板4か
らなり、各々が接着され、ヘッドホルダ16に取り付け
られている。
【0015】ここで、ノズル9の配列ピッチは100分
の1インチ、約254μmとし、1列に96個配置され
ているが、ノズル数、列数、及びユニット構成はどのよ
うな組み合わせでも限定されるものではない。
【0016】図2は、圧力室5をインクの流れ方向に平
行な面で切断したヘッドの断面形状であり、9はノズル
板4内のインク吐出用ノズル(以下ノズルという)、6
はインク供給孔(以下マニホールドという)、7は圧力
室5内へのインク流入量を規制するリストリクタ、8は
チャンバ、10は配列された圧力室5内のインクであ
る。圧力発生素子である積層圧電素子11は、充分な剛
性のある固定板(図示されていない)に機械的に固定さ
れており、積層圧電素子11で発生した機械的エネルギ
ーは振動板2を介して圧力室5内のインクに伝えられ
る。なお、積層圧電素子11は、ジルコン酸チタン酸鉛
系圧電セラミックからなる圧電体を多層化したものであ
るが、スクリーン印刷や水熱合成法などによって形成さ
れた薄膜状の圧電素子を用いても何ら問題はない。
【0017】ここでインク吐出の原理を簡単に説明す
る。
【0018】待機時には振動板2に撓みはないが、分極
方向と同極性の電圧を印加すると圧電効果により積層圧
電素子11は長さ方向(図面上方)に収縮し、振動板2
は矢印方向に変形変位する。その後、電圧印加を止める
と積層圧電素子11は元の位置に戻る方向に変位するこ
とにより、マニホールド6から流入した圧力室5内のイ
ンク10は振動板2で発生した圧力により、ノズル9か
ら吐出する。発生した圧力は等方的に力が加えられる
が、圧力室5に取り付けられたリストリクタ7によって
効率よくノズル9側に伝えられる。
【0019】本発明のインクジェットヘッドの製造方法
を図3に基づいて説明する。
【0020】チャンバ基板3はシリコン単結晶基板を母
材に使用した異方性エッチングによって形成される。
【0021】まず、シリコン単結晶基板12の表面に熱
酸化法などで酸化シリコン膜13、14を形成する。そ
して、チャンバ8およびマニホールド6の形状に合わせ
てフォトリソグラフィー法によりパターニングを行い、
所定の部分の酸化シリコン膜を完全に除去する。なお、
酸化シリコン膜のエッチングは、フッ酸とフッ化アンモ
ニウムの混合液によって行う。また、ノズル板4が取り
付けられる側の酸化シリコン膜を保護するために、酸化
シリコン膜のエッチングの際にはレジスト材15を全面
に塗布しておく。(a)次に、圧力室5の形状に合わせ
て、工程(a)と同様にフォトリソグラフィー法により
パターニングを行い、酸化シリコン膜13のハーフエッ
チングを行う。ハーフエッチング後の酸化シリコン膜の
厚さTは、シリコン単結晶基板12の水酸化カリウム溶
液に対するエッチングレートをr1、酸化シリコン膜1
3の水酸化カリウム溶液に対するエッチングレートをr
2、圧力室5の高さをt1とすると、下記式にて求めら
れる厚さT1が必要となる。(b)
【0022】
【数1】
【0023】次に、チャンバ8及びマニホールド6に相
当する部分のシリコンのハーフエッチングを行う。エッ
チング条件としては、温度80℃に維持された5wt%
〜20wt%の水酸化カリウム水溶液に浸積しておこな
う。エッチング時間T2は、シリコン単結晶基板12の
厚さをt2とすると、下記式にて求められる。(c)
【0024】
【数2】
【0025】続いて、工程(b)でハーエッチングを行
った酸化シリコン膜が完全に除去されるまで、酸化シリ
コン膜13のエッチングを行い、その後、更にチャンバ
8およびマニホールド6が貫通するまで更にシリコンの
エッチングを行う。なお、シリコン単結晶基板12の面
方位を(110)とすることによって、貫通穴は基板に
対して垂直にエッチングが進行する。(d)以上の工程
によって、圧力室5、マニホールド6、リストリクタ7
およびチャンバ8が形成される。更に工程(d)終了後
の基板を1100℃、酸素雰囲気中で熱酸化を行い、チ
ャンバ基板3の表面全体に酸化シリコン膜13を形成す
る。図4に熱酸化時間と熱酸化シリコン膜の膜厚の関係
を示す。
【0026】図に示すように、1100℃熱酸化を行うと、
1000℃に比べ、約2/3の時間で所定の膜厚が得られる
から、工程の短縮が可能となる。
【0027】酸化シリコン膜は化学的に安定であるた
め、シリコン基板12の全面を覆うことにより、幅の広
いpHの液体の吐出が可能となる。図5に代表的な例と
して水酸化カリウム水溶液に対する単結晶シリコンと酸
化シリコンのエッチングレートを示す。
【0028】以上の方法にて作製されたチャンバ基板3
は、ステンレス等で製作した振動板2及びNi電鋳等で
製作したノズル板4と位置あわせを行い、接着剤等によ
り接着を行い、さらに積層圧電素子11を接着すること
により、図2に示すヘッドが完成する。
【0029】
【発明の効果】本発明によれば、シリコン単結晶で形成
されたマニホールド、リストリクタ、チャンバ部を有す
るチャンバ基板を用いるためノズルの高密度化が実現で
き、さらに表面全体に熱酸化による酸化シリコン膜を被
覆することによって、酸性からアルカリ性に及ぶ広い範
囲のpHのインクの使用においても高寿命で高品質のイ
ンクジェットヘッドを実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一例となるインクジェットヘッドの
分解斜視図。
【図2】 図1のヘッドの要部拡大断面図。
【図3】 本発明のチャンバ基板の製造工程を示す図。
【図4】 チャンバ基板の熱酸化時間と酸化シリコン膜
の膜厚の関係を示す図。
【図5】 チャンバ基板の水酸化カリウムに対するエッ
チングレートを示す図。
【符号の説明】
1は圧電素子基板、2は振動板、3はチャンバ基板、4
はノズル板、5は圧力室、6はマニホールド、7はリス
トリクタ、8はチャンバ、9はノズル、10はインク、
11は積層圧電素子、12はシリコン単結晶基板、1
3、14は酸化シリコン膜、15はレジスト膜、16は
ヘッドホルダである。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】隔壁によって仕切られた複数の圧力室と、
    これらの圧力室の一面を封止する振動板と、前記振動板
    の外側に前記圧力室に対応して配置される圧力発生素子
    とを備え、各々の前記加圧室に連通するインク吐出ノズ
    ルとインク供給孔から構成されるインクジェットヘッド
    において、 シリコンの異方性エッチングにより圧力室を形成した後
    に、熱酸化により酸化シリコン膜を形成させることを特
    徴とするインクジェットヘッドの製造方法。
  2. 【請求項2】請求項1記載のインクジェットヘッドの製
    造方法であって、 前記酸化シリコン膜の膜厚は5μm以下であることを特
    徴とするインクジェットヘッドの製造方法。
JP2000096784A 2000-03-31 2000-03-31 インクジェットプリントヘッドの製造方法 Pending JP2001277523A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2020530940A (ja) * 2017-08-04 2020-10-29 コリア ポリテクニック ユニバーシティ インダストリー アカデミック コーオペレイション ファウンデーションKorea Polytechnic University Industry Academic Cooperation Foundation ナノロッド構造を用いた超音波指紋センサーの製造方法

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JP2020530940A (ja) * 2017-08-04 2020-10-29 コリア ポリテクニック ユニバーシティ インダストリー アカデミック コーオペレイション ファウンデーションKorea Polytechnic University Industry Academic Cooperation Foundation ナノロッド構造を用いた超音波指紋センサーの製造方法

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