JP2001277301A - 成形部品及びその製造方法 - Google Patents

成形部品及びその製造方法

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JP2001277301A
JP2001277301A JP2000093881A JP2000093881A JP2001277301A JP 2001277301 A JP2001277301 A JP 2001277301A JP 2000093881 A JP2000093881 A JP 2000093881A JP 2000093881 A JP2000093881 A JP 2000093881A JP 2001277301 A JP2001277301 A JP 2001277301A
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molded
parts
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mold
molded part
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JP2000093881A
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Inventor
Asako Kawamura
麻子 川村
Masateru Ohara
昌輝 尾原
Taizo Ogawa
泰造 小川
Atsushi Kaneda
淳 金田
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Publication date
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  • Moulds For Moulding Plastics Or The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 異種の複数の部品部を有する成形部品を精度
良く成形すると共に成形後の成形部品についての各作業
における作業能率の向上を図る。 【解決手段】 異種の複数の部品となる部品部2を有す
ると共に流動解析に基づいて形成された金型を用いて一
体成形され、上記複数の部品部を連結する連結部3と、
該連結部に設けられた位置決め部4、4、・・・とを設
け、該位置決め部を他の成形部品の位置決め部と共通化
した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は成形部品及びその製
造方法についての技術分野に関する。詳しくは、異種の
複数の部品となる部品部を有すると共に流動解析に基づ
いて形成された金型を用いて一体成形される成形部品及
びその製造方法についての技術分野に関する。
【0002】
【従来の技術】金型を用いて射出成形によって異種の複
数の部品となる部品部を一体に成形する所謂部品のマル
チ取りと称される方法がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、一般に、射
出成形にあっては、例えば、射出成形圧、エアトラッ
プ、ウエルドライン、ヒケ等の種々の問題があるため、
成形部品の種類によってはマルチ取りを行うことが困難
な場合があり、特に、電子機器の外筐等に相当する所謂
体裁部品と称される部分をマルチ取りすることは技術上
極めて困難であった。
【0004】また、成形部品にあっては、成形後の運搬
に際しての梱包や保管が必要となるが、従来において
は、同一種類の部品ごとに対応する梱包方法を採用しな
ければならず、また、部品の収納のための専用のパレッ
トが必要である等、これらが作業効率の向上を阻害する
要因となっている。
【0005】そこで、本発明成形部品及びその製造方法
は、上記した問題点を克服し、異種の複数の部品部を有
する成形部品を精度良く成形すると共に成形後の成形部
品についての各作業における作業能率の向上を図ること
を課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明成形部品は、上記
した課題を解決するために、流動解析に基づいて形成さ
れた金型を用いて一体成形され、複数の部品部を連結す
る連結部と、該連結部に設けられた位置決め部とを設
け、該位置決め部を他の成形部品の位置決め部と共通化
したものである。
【0007】また、本発明成形部品の製造方法は、上記
した課題を解決するために、異種の複数の部品となる部
品部と該複数の部品部を連結する連結部と該連結部に設
けられる位置決め部とを有する成形部品を一体成形する
金型を設計するための流動解析を行う解析工程と、解析
工程の解析結果に基づいて金型を形成する金型形成工程
と、形成された金型を用いて射出成形により成形部品を
一体成形する部品成形工程と、成形された成形部品を上
記位置決め部を用いて所定の装着部に位置決めして装着
し少なくとも2次加工する2次加工工程とを備えたもの
である。
【0008】従って、本発明成形部品及びその製造方法
にあっては、連結部を介して連結された異種の複数の部
品部を有する成形部品が一体に成形されると共に成形品
の成形後において部品部ごとの梱包や収納するための専
用のパレットを必要としない。
【0009】
【発明の実施の形態】以下に、本発明成形部品及びその
製造方法の実施の形態を添付図面を参照して説明する。
【0010】尚、以下に示した実施の形態は、本発明を
電子機器の外筐に相当する所謂体裁部品と称される部分
を有する成形部品及びその製造方法に適用したものであ
る。
【0011】先ず、成形部品について説明する(図1参
照)。
【0012】成形部品1は、後述する流動解析に基づい
て形成された金型を用いて射出成形によって成形された
ものであり、異種の複数の部品部が連結部を介して連結
されて成る。
【0013】部品部2としては、蓋部2a、電池収納部
を有するケース部2b及びケース部2bの電池収納部を
閉塞するための電池蓋部2cが設けられている。そし
て、蓋部2aとケース部2bと電池蓋部2cとが連結部
3を介して連結されている。
【0014】連結部3は離間して位置する2つの枠部3
a、3aを有し、該枠部3a、3aが2つの橋渡部3
b、3bによって連結されている。そして、枠部3a、
3aのうち橋渡部3b、3bによって連結されていない
側の部分からそれぞれ外方へ向けて接続部3c、3c、
・・・が突出され、その先端に蓋部2aとケース部2b
とがそれぞれ連結されている。また、一方の橋渡部3b
からは、接続部3c、3c、・・・と直交するように連
接部3dが突出され、その先端に電池蓋部2cが連結さ
れている。
【0015】連結部3には、枠部3a、3aと橋渡部3
b、3bとの交点に、それぞれ位置決め部4、4、・・
・が設けられている。位置決め部4、4、・・・は、そ
れぞれ円環状を為す上側部5と下側部6とから成り、下
側部6の内径D1が上側部5の外径D2と略同じか僅か
に大きく形成されている(図2参照)。
【0016】成形部品1には、上記のように、位置決め
部4、4、・・・が設けられているため、複数の成形部
品1、1、・・・を成形した後に、下側部6、6、・・
・を上側部5、5、・・・に順次外嵌させるようにして
結合することにより、成形部品1、1、・・・を積み重
ねることができる(図3参照)。
【0017】従って、各部品部2a、2b、2cごとに
対応した梱包方法を採用する必要がなく、また、複数の
成形部品1、1、・・・を一括して梱包できるため、梱
包作業の作業能率の格段の向上を図ることができる。ま
た、複数の成形部品1、1、・・・を積み重ねた状態で
保管しておけばよく、保管用の専用のパレットの必要が
なく、作業性の一層の向上を図ることができる。尚、成
形部品1、1、・・・を積み重ねておく場合には、成形
部品1、1、・・・の各間に、ミラーマットを介在させ
ることが望ましい。
【0018】上記成形部品1は、例えば、A5サイズ内
に収まるような大きさに成形することによって、部品部
2a、2b、2c等の形状等について若干の修正を行っ
た場合にあっても、成形後の2次加工時において使用す
る加工用治具や搬送時に用いる搬送ケースの使い回しを
することが可能である。
【0019】位置決め部4、4、・・・は、成形部品1
の成形後の2次加工の際にも利用することができる。
【0020】例えば、成形後においては、成形部品1の
各部品部2a、2b、2cに塗装を施す場合があるが、
この塗装工程において塗装用の治具に対する取付に際し
ての位置決め手段として位置決め部4、4、・・・を利
用することができる(図4参照)。
【0021】塗装用の治具7、7、・・・は、例えば、
コンベヤー8の移動方向に離間して設けられている。治
具7、7、・・・は、例えば、それぞれコンベヤー8上
に設けられた回転可能な支持軸9と該支持軸9の上端に
成形部品1の装着部として設けられた保持板10と該保
持板10に連結腕11、11、11を介して連結された
受板12、12、12とから成り、保持板10の各コー
ナーに位置決め突部10a、10a、・・・が突設され
ている。
【0022】各成形部品1、1、・・・は、それぞれ治
具7の位置決め突部10a、10a、・・・に位置決め
部4、4、・・・が外嵌され、これにより治具7に対す
る位置決めが為される。そして、位置決めされて保持さ
れた状態において、各部品部2a、2b、2cがそれぞ
れ受板12、12、12に載置される。
【0023】尚、治具7に保持された成形部品1は、コ
ンベヤー8によって移動され霧状の塗料が充満されてい
る塗装室において塗装が行われる。このとき支持軸9が
回転しながら成形部品1に対する塗装が行われる。従っ
て、成形部品1は各部品部2a、2b、2cが一度に塗
装されるため、色のバラツキがほとんど生じず、見栄え
のよい製品が製造されることになる。
【0024】また、位置決め部4、4、・・・は、2次
加工として、例えば、部品部2a、2b、2cと連結部
3とを切り離す切離工程における自動切断機の装着部に
対する装着に際しての位置決め手段としても利用するこ
とができる。
【0025】図示はしないが、自動切断機には、成形部
品1の装着部として位置決めピンを有する基台を備えて
おり、この位置決めピンに位置決め部4、4、・・・を
外嵌状に取り付けることにより、成形部品1が常に基台
の所定の位置に保持される。
【0026】従って、適正な切断位置において部品部2
a、2b、2cと連結部3とが切り離され、加工精度の
高い各部品を製造することができる。また、成形部品1
に位置決め部4、4、・・・を設け切断機の基台の所定
の位置に成形部品1を装着することができるため、手作
業によらず、機械的に部品部2a、2b、2cと連結部
3との切り離しを行うことが可能となり、作業性の格段
の向上を図ることができる。尚、成形部品1の切り離し
作業は、各部品部2a、2b、2cの側面と接続部3
c、3c、・・・との接続部分を直線的に切り離せばよ
いことから、回路基板を切断するための自動切断機を用
いることが可能であり、この自動切断機の使用により成
形部品1のための専用の切断機を必要とせず、コストの
低減を図ることができる。
【0027】さらに、位置決めピン4、4、・・・は、
成形後の成形部品1についての他の2次加工における位
置決め手段としても利用することができ、例えば、成形
部品1の各部品部2a、2b、2cに対する印刷工程等
における印刷機の装着部に対する位置決め手段としても
利用することができる。
【0028】上記のように、成形部品1は、連結部3を
介して各部品部2a、2b、2cが連結されており、位
置決めピン4、4、・・・が設けられた連結部3が各部
品部2a、2b、2cの内側に位置した状態で構成され
ている(図1参照)。
【0029】このように連結部3を各部品部2a、2
b、2cの内側に位置させることにより、成形部品1を
成形するための金型のスライド構造を各部品部2a、2
b、2cの外側に配置させることが可能となり、連結部
3の構成が複雑にならず、また、金型のランナー部を内
側のスペースにおいて有効に形成することができると共
にランナー部の占有スペースも少なくて済み、金型の小
型化等による製造コストの削減を図ることができる。
【0030】また、連結部3を各部品部2a、2b、2
cの内側に設ければ、部品部の形状や大きさを変更する
必要が生じた場合でも位置決め部4、4、・・・の位置
を変更する必要がなく、位置決め部4、4、・・・の位
置の共通化を図ることが可能であり、他の製品の製造へ
の流用も可能となる。
【0031】さらに、連結部3を各部品部2a、2b、
2cの内側に設ければ、成形部品1の投影面積が小さく
なり、2次加工時、保管時、輸送時等において占有スペ
ースが小さく各作業における効率の向上を図ることがで
きる。特に、上記した塗装工程においては、治具7が回
転されたときの成形部品1の回転半径が小さく、塗装ラ
インでの各治具7、7、・・・間の距離を小さくするこ
とができるため、ライン効率の向上を図ることができ
る。
【0032】次に、上記した成形部品1を成形する金型
を設計するための流動解析について説明する。
【0033】先ず、流動解析に用いたソフトウエアを実
行するためのハードウエアの構成について説明する(図
5参照)。
【0034】ハードウエアとしての構成は、ホスト計算
機100とワークステーション200とが接続されたも
のとなっている。
【0035】ホスト計算機100には、バス制御装置1
01の制御下にあるマルチバス102が設けられ、該マ
ルチバス102には中央演算処理装置103が接続され
ている。中央演算処理装置103には主記憶装置104
が接続されている。そして、中央演算処理装置103と
ディスプレイ105及びキーボード106との間で各種
の信号の授受が行われ、キーボード106から入力され
たデーターは、中央演算処理装置103を介して主記憶
装置104に格納される共にディスプレイ105に表示
される。
【0036】マルチバス102にはディスク制御装置1
07を介してディスク装置108が接続され、ディスク
に記録されたソフトウエアが供給される。この流動解析
においては、ホスト計算機100側のソフトウエアとし
てキャドソフトであるPro/E(PCT社)を用いている。
【0037】マルチバス102にはROM(リードオン
リーメモリー)109及びRAM(ランダムアクセスメ
モリー)110が接続されており、ソフトウエアのプロ
グラムが一旦RAM110にロードされて実行される。
【0038】また、マルチバス102には、ワークステ
ーション200との間の通信を制御する通信制御装置1
11が接続されており、マルチバス102からのデータ
ーが通信制御装置111を介してワークステーション2
00側に転送されるようになっている。
【0039】ホスト計算機200には、バス制御装置2
01の制御下にあるマルチバス202が設けられ、該マ
ルチバス202には中央演算処理装置203が接続され
ている。中央演算処理装置203には主記憶装置204
が接続されている。そして、中央演算処理装置203と
ディスプレイ205及びキーボード206との間で各種
の信号の授受が行われ、キーボード206から入力され
たデーターは、中央演算処理装置203を介して主記憶
装置204に格納される共にディスプレイ205に表示
される。
【0040】マルチバス202にはディスク制御装置2
07を介してディスク装置208が接続され、ディスク
に記録されたソフトウエアが供給される。この流動解析
においては、ワークステーション200側のソフトウエ
アとして流動解析ソフトであるMold Adviser(モールド
フロージャパン株式会社)又は3D Quickfill(C-Mold
社)を用いている。
【0041】マルチバス202にはROM209及びR
AM210が接続されており、ソフトウエアのプログラ
ムが一旦RAM210にロードされて実行される。
【0042】また、マルチバス202には、ホスト計算
機100との間の通信を制御する通信制御装置211が
接続されており、マルチバス202からのデーターが通
信制御装置211を介してホスト計算機100側に転送
可能とされている。
【0043】次に、上記したホスト計算機100及びワ
ークステーション200を用いて行った流動解析の手順
について説明する(図6及び図7参照)。
【0044】先ず、ホスト計算機100側のソフトウエ
アとしてPro/Eを用い、ワークステーション200側の
ソフトウエアとしてMold Adviserを用いたときの手順を
示す(図6参照)。
【0045】(S1)ホスト計算機100において、Pr
o/Eを用いて、部品部2である蓋部2a、ケース部2b
及び電池蓋部2cの3つの部分のデーターを入力し配置
する。
【0046】(S2)(S1)で入力したデーターの形
式をMold Adviserで実行可能なSTLデーターの形式に変
換する。
【0047】(S3)(S2)で変換されたSTLデータ
ーをワークステーション200に取り込み、以下の(S
4)乃至(S11)の各ステップにおいてMold Adviser
によって解析するための各パラメーターを入力する。
【0048】(S4)成形部品1を成形するための材料
を選定し入力する。今回用いた材料は、PC(ポリカー
ボネート)とABS(アクリルニトリル・ブタジエン・
スチレン共重合樹脂)とを混合した材料である。
【0049】(S5)成形部品1の成形条件を設定し入
力する。今回用いた条件は、金型温度70°C、樹脂温
度270°C等である。
【0050】(S6)ゲートの位置及び数を指定し入力
する。このゲートの位置及び数は任意に設定可能であ
る。
【0051】(S7)金型の開き方向を指定し入力す
る。今回用いた金型の開き方向は、上下方向である。
【0052】(S8)インジェクション方向を指定し入
力する。今回用いた方向は上方向である。
【0053】(S9)金型の構造を指定し入力する。今
回用いた構造は3プレート構造である。
【0054】(S10)ランナー、ゲート、スプルー及
び連結部の断面形状を指定し入力する。同時に連結部の
配置を指定し入力する。これらの断面形状及び配置は任
意に設定可能である。
【0055】(S11)スプルーの位置を指定し入力す
る。今回用いた位置は所定の位置に固定したものであ
る。
【0056】(S12)(S4)乃至(S11)の各ス
テップにおいて入力されたパラメーターに基づいてラン
ナーの配置が出力される。
【0057】(S13)上記した(S4)乃至(S1
1)において入力したパラメーターに基づいて解析が行
われる。
【0058】(S14)(S13)において解析した結
果が表示される。
【0059】(S15)良好な解析結果が得られればそ
のまま終了し、良好な解析結果が得られなければ(S
6)へ移行し(S6)及び/又は(S10)の各パラメ
ーターを変更し再度の解析を行う。
【0060】次に、ホスト計算機100側のソフトウエ
アとしてPro/Eを用い、ワークステーション200側の
ソフトウエアとして3D Quickfillを用いたときの手順を
示す(図7参照)。
【0061】(S1′)ホスト計算機100において、
Pro/Eを用いて、部品部2である蓋部2a、ケース部2
b及び電池蓋部2cの3つの部分のデーターを入力し配
置する。
【0062】(S2′)Pro/Eを用いて、ランナー、ゲ
ート、スプルー及び連結部の配置等のデーターを作成し
入力する。
【0063】(S3′)(S1′)及び(S2′)で入
力したデーターの形式を3D Quickfillで実行可能なSTL
データーの形式に変換する。
【0064】(S4′)(S3′)で変換されたSTLデ
ーターをワークステーション200に取り込み、以下の
(S5′)乃至(S7′)の各ステップにおいて3D Qui
ckfillによって解析するための各パラメーターを入力す
る。
【0065】(S5′)成形部品1を成形するための材
料を選定し入力する。今回用いた材料は、PCとABS
とを混合した材料である。
【0066】(S6′)成形部品1の成形条件を設定し
入力する。今回用いた条件は、金型温度70°C、樹脂
温度270°C等である。
【0067】(S7′)ランナー及びゲートの設定を行
う。即ち、(S2′)において入力したデーターに対し
て、ランナー又はゲートとして用いる部分の情報を入力
する。
【0068】(S8′)上記した(S5′)乃至(S
7′)において入力したパラメーターに基づいて解析が
行われる。
【0069】(S9′)(S8′)において解析した結
果が表示される。
【0070】(S10′)良好な解析結果が得られれば
そのまま終了し、良好な解析結果が得られなければ(S
2′)へ移行しランナー、ゲート、スプルー及び連結部
の配置等のデーターについて必要な部分を変更し入力す
る。
【0071】尚、上記した図6及び図7に示した手順に
おいて、(S15)から(S6)へ移行したときの(S
6)及び/又は(S10)の各データーの変更、又は、
(S10′)から(S2′)へ移行したときのランナ
ー、ゲート、スプルー及び連結部の配置等の各データー
の変更は、人為的に行うのではなく、良好な解析結果が
得られるように適宜のプログラムを用いて自動的に行わ
れるようにすることも可能である。
【0072】上記のようにして、成形部品1を一体成形
する金型を設計するための流動解析を行い(解析工
程)、解析工程の解析結果に基づいて金型を形成し(金
型形成工程)、形成された金型を用いて射出成形により
成形部品1を一体成形し(部品成形工程)、成形された
成形部品1を上記位置決め部4、4、・・・を用いて、
例えば、治具7の保持板10に位置決めして装着し成形
部品1に対する2次加工を行う(2次加工工程)。
【0073】図8は解析当初(第1回目)の金型構造を
示すものであり、図9は最終解析時の金型構造を示すも
のである。
【0074】図8及び図9において、スプルー13から
注入された射出成形用の樹脂は、各ランナー14、1
4、・・・を介してゲート15、15・・・から射出さ
れ、図8に示す連結部3′又は図9に示す連結部3、蓋
部2a、ケース部2b及び電池蓋部2cを形成すること
になる。
【0075】上記のような手順で行った解析結果につい
て、図10乃至図25に各項目ごとに示した。尚、解析
結果は、ホスト計算機100側のソフトウエアとしてPr
o/Eを用いワークステーション200側のソフトウエア
としてMold Adviserを用いた場合と、ホスト計算機10
0側のソフトウエアとしてPro/Eを用いワークステーシ
ョン200側のソフトウエアとして3D Quickfillを用い
た場合とで、同様の結果が得られた。また、図中、2点
鎖線で示した円形の部分は、ゲート15、15、・・・
の位置を示すものである。
【0076】図10乃至図16は、図8に対応する解析
当初(第1回目)の結果を各項目について示すものであ
る。
【0077】図10は、金型に充填する樹脂の圧力であ
る成形圧を示すものであり、梨子地の密度が高い部分ほ
ど成形圧が低い。
【0078】図11は、圧力損失を示すものであり、梨
子地の密度が高い部分ほど損失圧力が低い。
【0079】図12は、樹脂が充填されるまでの時間で
ある充填時間を示すものであり、梨子地の密度が高い部
分ほど充填時間が長い。
【0080】図13は、充填された樹脂の温度である材
料温度を示すものであり、梨子地の密度が高い部分ほど
温度が低い。
【0081】図14は、ウエルドラインを示すものであ
り、梨子地が付された部分がウエルドラインを生じた部
分である。
【0082】図15は、エアトラップを示すものであ
り、梨子地が付された部分がエアトラップを生じた部分
である。
【0083】図16は、図10乃至図15に示した各項
目を考慮した総合評価である充填信頼性を示すものであ
り、梨子地が付されていない部分が信頼性の高い部分で
ある。
【0084】図17乃至図23は、図9に対応する最終
解析時の結果を各項目について示すものである。この解
析結果は、上記図10乃至図16において示した各項目
について、複数回の解析を経て最終的に得られた結果を
示すものである。
【0085】図17は、図10と同様に、金型に充填す
る樹脂の圧力である成形圧を示すものであり、梨子地の
密度が高い部分ほど成形圧が低い。
【0086】図18は、図11と同様に、圧力損失を示
すものであり、梨子地の密度が高い部分ほど損失圧力が
低い。
【0087】図19は、図12と同様に、樹脂が充填さ
れるまでの時間である充填時間を示すものであり、梨子
地の密度が高い部分ほど充填時間が長い。
【0088】図20は、図13と同様に、充填された樹
脂の温度である材料温度を示すものであり、梨子地の密
度が高い部分ほど温度が低い。
【0089】図21は、図14と同様に、ウエルドライ
ンを示すものであり、梨子地が付された部分がウエルド
ラインを生じた部分である。
【0090】図22は、図15と同様に、エアトラップ
を示すものであり、梨子地が付された部分がエアトラッ
プを生じた部分である。
【0091】図23は、図16と同様に、図17乃至図
22に示した各項目を考慮した総合評価である充填信頼
性を示すものであり、梨子地が付された部分が信頼性の
高い部分である。
【0092】図24及び図25は、最終解析時の金型構
造の下において、上記した各項目とは別に解析した結果
を示すものである。図24は、充填した樹脂が冷却され
る時間である冷却時間を示すものであり、梨子地の密度
が高い部分ほど冷却時間が短い。また、図25は、ヒケ
を示すものであり、梨子地が付された部分がヒケを生じ
た部分である。
【0093】図17乃至図25に示した結果によれば、
図9に示した金型構造を用いて、例えば、電子機器の外
筐等に相当する所謂体裁部品と称される部分をマルチ取
りすることが技術上可能となり、これにより上記した成
形部品1が成形される。
【0094】このようにして成形部品1をマルチ取りに
よって成形することにより、各部品部2a、2b、2c
ごとに各別の金型を用いて成形する必要がなく、製造コ
ストの大幅な低減を図ることができる。
【0095】また、連結部3の構造を他の成形部品を成
形する場合にも用いることが可能であり、連結部3の標
準化によって設計の簡素化及び製造コストの低減を図る
ことができる。
【0096】尚、上記した実施の形態において示した各
部の具体的な形状及び構造は、何れも本発明の実施を行
うに際しての具体化のほんの一例を示したものにすぎ
ず、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈
されることがあってはならないものである。
【0097】
【発明の効果】以上に記載したところから明らかなよう
に、本発明成形部品は、異種の複数の部品となる部品部
を有すると共に流動解析に基づいて形成された金型を用
いて一体成形された成形部品であって、上記複数の部品
部を連結する連結部と、該連結部に設けられた位置決め
部とを備え、該位置決め部を他の成形部品の位置決め部
と共通化したことを特徴とする。
【0098】従って、異種の複数の部品部を有する成形
部品を、所謂マルチ取りすることにより精度良く成形す
ることができる。
【0099】また、位置決め部同士を結合することによ
り、複数の成形部品を積み重ねておくことができるた
め、各部品部ごとに対応した梱包方法を採用する必要が
なく、また、複数の成形部品を一括して梱包できるた
め、梱包作業の作業能率の格段の向上を図ることができ
る。
【0100】さらに、複数の成形部品を積み重ねた状態
で保管することができるため、保管用の専用のパレット
の必要がなく、作業性の一層の向上を図ることができ
る。
【0101】請求項2に記載した発明にあっては、位置
決め部を、成形後の2次加工時において所定の装着部に
装着されるときの位置決め手段として用いたので、2次
加工の際の作業性の向上を図ることができる。
【0102】また、本発明成形部品の製造方法は、異種
の複数の部品となる部品部と該複数の部品部を連結する
連結部と該連結部に設けられる位置決め部とを有する成
形部品を一体成形する金型を設計するための流動解析を
行う解析工程と、解析工程の解析結果に基づいて金型を
形成する金型形成工程と、形成された金型を用いて射出
成形により成形部品を一体成形する部品成形工程と、成
形された成形部品を上記位置決め部を用いて所定の装着
部に位置決めして装着し少なくとも2次加工する2次加
工工程とを備えたことを特徴とする。
【0103】従って、異種の複数の部品部を有する成形
部品を、所謂マルチ取りすることにより精度良く成形す
ることができ、また、位置決め部同士を結合することに
より成形後の各種作業や2次加工時の各種作業において
の格段の作業性の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図2乃至図25と共に本発明成形部品及びその
製造方法の実施の形態を示すものであり、本図は成形部
品の斜視図である。
【図2】位置決め部の拡大断面図である。
【図3】各位置決め部が結合されて成形部品が積み重ね
られた状態を示す斜視図である。
【図4】塗装用の治具と成形部品との関係を示す斜視図
である。
【図5】流動解析に用いたソフトウエアを実行するため
のハードウエアの構成について示すブロック図である。
【図6】ワークステーション側のソフトウエアとしてMo
ld Adviserを用いたときの流動解析の手順を示すフロー
チャート図である。
【図7】ワークステーション側のソフトウエアとして3D
Quickfillを用いたときの流動解析の手順を示すフロー
チャート図である。
【図8】解析当初(第1回目)の金型構造を示す斜視図
である。
【図9】最終解析時の金型構造を示す斜視図である。
【図10】図11乃至図16と共に解析当初(第1回
目)の結果を各項目について示すものであり、本図は成
形圧についての解析結果である。
【図11】圧力損失についての解析結果である。
【図12】充填時間についての解析結果である。
【図13】材料温度についての解析結果である。
【図14】ウエルドラインについての解析結果である。
【図15】エアトラップについての解析結果である。
【図16】充填信頼性についての解析結果である。
【図17】図18乃至図23と共に最終解析時の結果を
各項目について示すものであり、本図は成形圧について
の解析結果である。
【図18】圧力損失についての解析結果である。
【図19】充填時間についての解析結果である。
【図20】材料温度についての解析結果である。
【図21】ウエルドラインについての解析結果である。
【図22】エアトラップについての解析結果である。
【図23】充填信頼性についての解析結果である。
【図24】図25と共に最終解析時の金型構造の下にお
いて解析した結果を示すものであり、本図は冷却時間に
ついての解析結果である。
【図25】ヒケについての解析結果である。
【符号の説明】
1…成形部品、2…部品部、3…連結部、4…位置決め
部、10…保持板(装着部)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小川 泰造 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内 (72)発明者 金田 淳 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内 Fターム(参考) 4F202 CA11 CB01 CK03 CK06 CK89 4F206 JA07 JL02 JL09 JM04 JN11 JP30 JQ81 JW24

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 異種の複数の部品となる部品部を有する
    と共に流動解析に基づいて形成された金型を用いて一体
    成形された成形部品であって、 上記複数の部品部を連結する連結部と、 該連結部に設けられた位置決め部とを備え、 該位置決め部を他の成形部品の位置決め部と共通化した
    ことを特徴とする成形部品。
  2. 【請求項2】 上記位置決め部を、成形後の2次加工時
    において所定の装着部に装着されるときの位置決め手段
    として用いたことを特徴とする請求項1に記載の成形部
    品。
  3. 【請求項3】 異種の複数の部品となる部品部と該複数
    の部品部を連結する連結部と該連結部に設けられる位置
    決め部とを有する成形部品を一体成形する金型を設計す
    るための流動解析を行う解析工程と、 解析工程の解析結果に基づいて金型を形成する金型形成
    工程と、 形成された金型を用いて射出成形により成形部品を一体
    成形する部品成形工程と、 成形された成形部品を上記位置決め部を用いて所定の装
    着部に位置決めして装着し少なくとも2次加工する2次
    加工工程とを備えたことを特徴とする成形部品の製造方
    法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016215563A (ja) * 2015-05-25 2016-12-22 キヤノン株式会社 モールド部品、モールド部品の製造方法、および金型

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