JP2001276809A - 有機性排液の処理方法および装置 - Google Patents

有機性排液の処理方法および装置

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡単な装置と操作により短時間で、少ないエ
ネルギーで効率よく、し尿、浄化槽汚泥、その他の有機
性排液を高分解率で処理して無害化することができ、発
生汚泥量を少なくできる有機性排液の処理方法および装
置を提案する。 【解決手段】 有機性排液からなる被処理液10を被処
理液槽1から濃縮装置2に導入して濃縮し、濃縮液13
を焼却炉4等の浄化装置により浄化する際、被処理液1
0および濃縮液13の電気伝導度、TOC、窒素濃度、
イオン濃度等を測定装置31で測定し、制御装置35で
濃縮液が所定の濃縮状態となるように被処理液の供給
量、濃縮液の取出量等の濃縮条件を制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はし尿、浄化槽汚泥、
その他の有機性排液を濃縮して浄化する処理方法および
装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】し尿は家庭、施設等からバキューム車で
汲み取ってし尿処理場に集められ、集中的に処理されて
いる。家庭、施設等にし尿の浄化槽が設置される場合は
浄化槽汚泥をバキューム車で汲み取ってし尿処理場に集
められ、し尿と混合して処理されている。このようなし
尿処理場におけるし尿、浄化槽汚泥、その他の有機性排
液の処理方法は、嫌気性処理、好気性処理等の生物学的
処理方法が一般的である。
【0003】し尿は糞由来の固形物を含む他、種々の有
機物、アンモニア、リン酸やカルシウム、マグネシウ
ム、ナトリウム、カリウム等の塩分が溶解しており、p
Hが7〜9、TOCが数千ppmが一般的である。この
ようなし尿を生物処理する場合、高濃度であるため、嫌
気性処理では長期間の処理が必要であり、好気性処理で
は高希釈が必要であり、この装置も大型化する。
【0004】このようなし尿、浄化槽汚泥、その他の有
機性排液は燃焼するには有機物濃度が低いため、これを
脱水して焼却する試みもあるが、脱水のためには多量の
凝集剤を必要とし、また脱水液は生物処理等により別途
処理する必要がある。下水等に適用されている液中燃焼
による有機物の分解方法等をし尿、浄化槽汚泥、その他
の有機性排液に適用する場合でも、有機物濃度が低いた
め、効率は低く実用的でない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、簡単
な装置と操作により短時間で、少ないエネルギーで効率
よくし尿、浄化槽汚泥、その他の有機性排液を高分解率
で処理して無害化することができ、発生汚泥量を少なく
できる有機性排液の処理方法および装置を提案すること
である。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は次の有機性排液
の処理方法および装置である。 (1) 有機性排液を濃縮する濃縮工程と、濃縮液の電
気伝導度、TOC、窒素濃度およびイオン濃度から選ば
れる測定項目の測定を行う測定工程と、測定値から所定
の濃縮状態となるように濃縮条件を制御する制御工程
と、濃縮液を浄化する浄化工程とを含む有機性排液の処
理方法。 (2) 濃縮工程が蒸発濃縮工程である上記(1)記載
の方法。 (3) 有機性排液を濃縮する濃縮装置と、濃縮液の電
気伝導度、TOC、窒素濃度およびイオン濃度から選ば
れる測定項目の測定を行う測定装置と、測定値から所定
の濃縮状態となるように濃縮条件を制御する制御装置
と、濃縮液を浄化する浄化装置とを含む有機性排液の処
理装置。 (4) 濃縮装置が蒸発濃縮装置である上記(3)記載
の装置。
【0007】本発明において処理する有機性排液は比較
的高濃度に有機物を含む排液であり、TOCとして10
00〜12000mg/lのものが処理に適している。
このような有機性排液としてはし尿、浄化槽排液、食品
排液などがあげられる。このような有機性排液は一般に
塩分、窒素、イオン特にカチオンなどを含んでいる。
【0008】このような有機性排液は好気性生物処理を
行うには高濃度であり、燃焼、液中酸化等の処理を行う
には低濃度である。このため燃焼、液中酸化等の浄化処
理を行うためには濃縮する必要がある。濃縮には蒸発濃
縮のほか、膜分離、遠心分離などがあげられるが、排液
中に含まれる有機物は熱源になるから、蒸発濃縮が好ま
しい。
【0009】濃縮工程で使用する濃縮装置はそれぞれの
濃縮方法に対応する濃縮装置が使用でき、例えば蒸発濃
縮には蒸発濃縮装置、膜分離には膜分離装置、遠心分離
には遠心分離装置などが使用できる。蒸発濃縮装置とし
ては被処理物を蒸発により濃縮できるものであれば制限
なく、液膜式、浸管式、フラッシュ式など、任意の濃縮
装置を用いることができるが、加熱した被処理物を熱交
換部を通して循環し、発生蒸気を必要によりミストを除
去して圧縮し、熱交換部に供給することにより、循環す
る被処理物を加熱する循環式のものが好ましい。このよ
うな循環式の濃縮装置は最初に加熱を行えば、その後は
圧縮のためのエネルギーを加えるだけで蒸発濃縮を行う
ことができ好ましい。被処理物の加熱に必要な熱は濃縮
装置および/または浄化装置から排出される処理物から
回収して使用することができる。
【0010】被処理物としての有機性排液が固形物を含
む場合は粉砕装置により粉砕して均質化し、蒸発濃縮を
行うのが好ましい。粉砕手段としてはポンプや粉砕機が
使用できる。通常1mm程度に粉砕することにより伝熱
管の閉塞を防止できる。このような被処理物を塩酸、硫
酸等の酸や酸性塩の添加によりpH6以下、好ましくは
5以下に調整して蒸発濃縮を行うと、アンモニアの蒸発
を防止するとともに、発泡を防止して消泡剤の使用量を
少なくすることができる。pHの下限はないが、腐食防
止および薬剤使用量の点からpH4以上が好ましく、p
H5付近で濃縮を行うのが最も好ましい。
【0011】濃縮工程において種晶を添加して蒸発濃縮
を行うと、被処理物中のリン酸、カルシウム、マグネシ
ウム等が種晶上に析出するため、濃縮装置および浄化装
置のスケール化を防止することができる。種晶としては
特に制限はなく、硫酸カルシウム、リン酸カルシウムな
どが使用できる。このような種晶その他の固形物は濃縮
工程後に除去してもよく、また除去することなく浄化工
程を行い、その後除去してもよい。
【0012】濃縮工程における濃縮倍率は任意である
が、浄化工程において、含まれる有機物の燃焼により燃
焼を維持できる程度、または補助燃料を制限できる程度
の濃度まで濃縮するのが好ましく、これにより処理コス
トを低減することができる。濃縮倍率を高めすぎると濃
縮物の流動性が低下する場合があるので、この場合は濃
縮倍率を低くし、補助燃料を増加することができる。
【0013】本発明ではこのような濃縮工程において、
所定の濃縮状態を維持するために、測定工程として濃縮
液の電気伝導度、TOC、窒素濃度およびイオン濃度か
ら選ばれる測定項目の測定を行う。濃縮液の濃度が高く
て測定できないときは、超純水等で希釈して測定するこ
とができる。上記の測定値は濃縮状態、特に濃縮度と一
定の関係を有する。例えば電気伝導度は塩分と高い相関
関係にあり、濃縮度が高くなって塩分濃度が高くなると
電気伝導度も高くなる。他の測定項目の測定値も同様に
濃縮度と高い相関関係にあり、測定値から濃縮度を知る
ことができる。従って上記それぞれの測定値を一定に保
つように制御工程において濃縮条件を制御することによ
り、所定の濃縮度で濃縮を行うことができる。被処理液
の濃度が変化する場合は、所定の測定値を保つように制
御することにより、所定の成分濃度にまで濃縮を行うこ
とができる。
【0014】濃縮液の浄化工程として焼却、液中燃焼等
の酸化を行う場合は、濃縮液中のTOCのような被酸化
性物質の濃度が高濃度であることが好ましいが、あまり
高濃度にすると、濃縮コスト、操作性の面で好ましくな
い。そこで浄化工程における補助燃料の使用量が可能な
限り低く、濃縮コストが低くかつ濃縮物の粘度等の操作
性が良い範囲で可能な限り高濃度に濃縮することが好ま
しい。被処理液の濃度が一定している場合には、濃縮倍
率が一定となるように濃縮条件を制御することができる
が、被処理液濃度が変動するときは所定の濃縮状態(成
分濃度)となるように濃縮条件を制御するのが好まし
い。この場合濃縮度等の濃縮状態は電気伝導度等の測定
値と高い相関関係にあるから、これらの測定値が一定と
なるように濃縮条件を制御することにより、一定の濃縮
状態となるように制御することが可能である。
【0015】濃縮条件を制御する方法としては、それぞ
れの濃縮方法において採用可能な方法を採用することが
でき、被処理液の供給量および/または濃縮液の取出量
を変える方法、あるいは被処理液に加える熱等のエネル
ギーを変える方法などがあげられる。例えば蒸発濃縮の
場合、熱入力その他の条件を一定としておいて被処理液
の供給量を変化させると濃縮度が変化する。逆に被処理
液の供給量および/または濃縮液の取出量を一定として
おいて熱入力を変化させることによっても濃縮度は変化
する。前者の方が制御が容易で、応答も速いが、長期的
な変更には後者の方が有利である。
【0016】具体的な制御方法としては、濃縮液の電気
伝導度、TOC、窒素濃度およびイオン濃度から選ばれ
る測定項目を測定装置で測定し、その測定値から所定の
濃縮状態となるように制御装置で被処理液の供給量およ
び/または濃縮液の取出量、またはエネルギー量を制御
する。この場合測定値の上限と下限を設定しておき、下
限に達したときに被処理液供給量を減少させるかエネル
ギー量を増加し、上限に達したときに被処理液の供給量
および/または濃縮液の取出量を増加するか、エネルギ
ー量を減少させる。このように制御することにより、所
定の濃縮状態の濃縮液が得られ、次の浄化工程において
効率よく浄化を行うことができる。
【0017】浄化工程は濃縮液を浄化して無害化する工
程であり、それぞれの排液の特性に合った浄化方法が採
用できるが、一般的には焼却、液中燃焼のような酸化を
行う方法が好ましい。すなわち有機性排液を濃縮するこ
とにより、有機物その他の被酸化性物質が濃縮され、補
助燃料を少なくしても自己発熱による酸化が進行し高分
解率で効率よく浄化が行われる。ここで発生する熱を回
収して濃縮工程に利用することも可能である。
【0018】
【発明の効果】本発明によれば、有機性排液を濃縮して
浄化する際、濃縮液の電気伝導度、TOC、窒素濃度、
イオン濃度等を測定し、その測定値から所定の濃縮状態
となるように制御することにより、簡単な装置と操作に
より短時間で、少ないエネルギーで効率よくし尿、浄化
槽汚泥、その他の有機性排液を高分解率で処理して無害
化することができ、発生汚泥量を少なくできる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
により説明する。図1は実施形態の処理装置のフロー図
である。
【0020】図1において、1は被処理液槽、2は濃縮
装置、3は濃縮液槽、4は焼却炉、5は排煙処理装置で
ある。被処理液槽1にはし尿、浄化槽汚泥、その他の有
機性排液からなる被処理液10を供給するための被処理
液供給路6とともに、pH調整剤供給路7および種晶供
給路8が連絡している。また被処理液槽1から系路9が
ポンプ11、熱交換器12を介して濃縮装置2の下部に
連絡している。
【0021】濃縮装置2は循環式の蒸発濃縮装置であ
り、濃縮液13と蒸気14を収容する本体15の上部
に、複数の熱交換管16を垂直方向に配置した熱交換部
17、およびさらにその上に分配部18を有し、本体1
5の下部から系路19を通してポンプ21により濃縮液
13を分配部18に送り、分配器22により被処理液を
熱交換管16の内壁に沿って膜状に流下させて循環する
ように構成されている。また本体15の上部と熱交換部
17間に設けられたミスト除去部材23を通して、本体
15上部から蒸気を系路24に吸引し、コンプレッサ2
5で圧縮して熱交換部17の熱交換管16の外側に供給
するように構成されている。本体15からポンプ27を
有する系路26が濃縮液槽3に連絡している。濃縮装置
2の熱交換部17から系路28が熱交換器12を通して
系外に連絡している。
【0022】31は測定装置であり、被処理液槽1の被
処理液10の電気伝導度を測定するセル32、および濃
縮装置2の濃縮液13の電気伝導度を検出するセル33
から検出信号a、bが入力されるように接続している。
35は制御装置であって、濃縮装置2の濃縮液13の液
面を検出するセル36の検出信号c、ならびに測定装置
31の測定信号d、eが入力され制御信号f、gがポン
プ11、27に出力するように接続している。
【0023】濃縮液槽3から濃縮液30を供給するポン
プ37を有する系路38が浄化装置としての焼却炉4に
設けられた供給装置41に連絡している。供給装置41
には空気供給路42および燃料供給路43が連絡してい
る。この供給装置41は濃縮物と空気および補助燃料の
混合流を焼却炉4に供給して燃焼させるように焼却炉4
に取付けられている。
【0024】焼却炉4から煙道44が排煙処理装置5に
連絡している。排煙処理装置5はスクラバからなり、洗
煙水路51、排ガス路52および洗煙排水路53が連絡
している。なお上記の装置においてポンプ、弁等が必要
であるが、省略して図示されている。
【0025】上記の装置における処理は以下のように行
われる。まずし尿、浄化槽汚泥、その他の有機性排液等
の被処理液を被処理液供給路6から供給し、被処理液槽
1に導入する。被処理液槽1にはpH調整剤供給路7か
らpH調整剤を供給してpH6以下に調整し、また種晶
供給路8から種晶を供給して被処理液10と混合する。
【0026】被処理液槽1内の被処理液10は系路9か
らポンプ11により熱交換器12を通して加熱し、濃縮
装置2の本体15に導入する。濃縮装置2ではポンプ2
1を駆動することにより系路19を通して濃縮液13を
分配部18に送り、分配器22により熱交換管16の内
壁に膜状に分配して流下させることにより水分を蒸発さ
せ、蒸気および濃縮液を本体15に循環させる。
【0027】一方、蒸気14はミスト除去部材23を通
してミストを除去し、コンプレッサ25により圧縮して
系路24から熱交換部17に供給する。圧縮により温度
上昇した蒸気は熱交換管16の外側に至り、熱交換管1
6の内壁を膜状に流下する被処理液を加熱して蒸発さ
せ、自身は凝縮して凝縮水となり、系路28から熱交換
器12に入って新しい被処理液と熱交換して系外に排出
し、必要により精製を行って回収水として利用する。
【0028】上記の濃縮工程では、運転開始時に熱交換
器12に蒸気等の熱源を供給して被処理液を加熱して蒸
発を開始すれば、その後はコンプレッサ25の圧縮によ
って温度上昇させて蒸発を行い、被処理液を効率よく濃
縮することができる。濃縮液は系路26から濃縮液槽3
に送られる。ミスト除去部材23で除去されたミストは
そのまま本体15に戻り、凝縮水の汚染を防止する。濃
縮工程においてpH6以下の条件で被処理液から水を蒸
発させることによりアンモニアの気化を防止することが
できる。
【0029】上記の濃縮工程においてセル32、33で
被処理液10および濃縮液13の電気伝導度を検出し、
その検出信号a、bを測定装置31に入力する。測定装
置31は検出信号a、bからそれぞれの電気伝導度を測
定し、測定信号d、eを制御装置35に入力する。一方
セル36で濃縮液13の液面を検出し、その検出信号c
を制御装置35に入力する。制御装置35は測定信号
d、eから濃縮度を演算し、濃縮度が一定となるように
制御信号gを送ってポンプ27を制御し、濃縮液13の
引抜量を制御する。一方セル36からの検出信号cによ
り、液面を一定に保つように制御信号fを送ってポンプ
11を制御し、被処理液10の供給量を制御する。これ
により濃縮液13は所定の濃縮度に維持される。この場
合、濃縮倍率を一定にしてもよく、また濃縮液13のT
OC濃度等に換算した測定値を得、この値を維持するよ
うに制御を行うこともできる。
【0030】ポンプ27により系路26から取り出され
て濃縮液槽3に入った濃縮液30はポンプ37により系
路38から供給装置41に送り、ここで空気供給路42
から送られる空気および必要により燃料供給路43から
送られる補助燃料と混合し、混合流を焼却炉4に供給し
て燃焼を行う。
【0031】供給装置41から供給される混合流は高温
の焼却炉内で着火して燃焼する。これにより濃縮液中の
有機物、アンモニアその他の可燃物は焼却される。この
焼却工程では前の濃縮工程で濃縮されて熱量の高くなっ
た濃縮液が燃焼するため、濃縮液の持つ熱量だけで燃焼
可能なときは補助燃料を使うことなく燃焼を行い、有機
物とともにアンモニアも分解することができる。燃焼炉
の燃煙ガスは煙道44から排煙処理装置5に入り、ここ
で洗煙水路51から入る洗煙水と接触して洗煙され、有
害物を除去された排ガスは排ガス路52から排出され、
洗煙排水は洗煙排水路53から排出され、別途処理され
る。
【0032】上記の実施形態において、濃縮装置2とし
て循環式の蒸発濃縮装置を示したが液膜式、浸管式、フ
ラッシュ式など他の蒸発形式の蒸発濃縮装置を用いても
よい。また測定装置31による測定項目として電気伝導
度を測定したが、TOC、窒素濃度、イオン濃度あるい
はこれらの組合せ項目を測定してもよい。また焼却炉4
に代えて液中燃焼法その他の浄化装置が使用できる。
【0033】以下、試験例について説明する。
【0034】試験はし尿を蒸発濃縮し、その電気伝導
度、TOC、T−N、カチオン濃度と濃縮度の相関を調
べた。試料にはTOC=4,650mg/l、T−N=
1,860mg/l、Cl=1,750mg/l、SO
4 2-<1.0mg/l、PO4 3-=142mg/lを用い
た。試験方法は1.5 literのし尿を3 literのフラス
コに入れマントル・ヒーターにて加熱し、蒸発濃縮を行
った。蒸発液は冷却後、回収した。その回収液量からし
尿の濃縮度を算出し、濃縮し尿の一部を採取し各項目を
分析した。し尿には、突沸を防ぐために沸騰石を添加し
た。また加熱による発泡を抑えるために硫酸を用い、し
尿のpHを5.0に調整した。上記各測定項目の測定方
法は電気伝導度:電気伝導度計、TOC:TOCメータ
ー、T−N:T−N分析器、カチオン濃度:イオンクロ
マトグラフィーによった。各測定項目の測定結果を図2
に示す。
【0035】図2に示されるように、電気伝導度と濃縮
度は高い相関関係を示し、電気伝導度が濃縮度を測定す
るのに適した指標であった。また、その他指標について
も濃縮度と高い相関関係を示し、これら指標も濃縮度の
測定に使えると考えられるが、測定の迅速さ、簡便さか
ら電気伝導度が濃縮度の測定には最適である。また各測
定項目の測定値はいずれも高い相関関係にあるから、電
気伝導度から各測定項目の測定値を換算により得ること
ができる。従って、TOC等の値を所定値に維持するた
めに、電気伝導度を測定してその測定値を一定に維持す
るように制御することができる。このように電気伝導度
を測定して濃縮条件を制御する方法は、迅速かつ簡便な
濃縮度の測定方法により測定し、測定結果をすぐさま装
置の運転に反映できることがわかる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態の処理装置のフロー図である。
【図2】(a)、(b)は試験例における濃縮結果を示
すグラフである。
【符号の説明】
1 被処理液槽 2 濃縮装置 3 濃縮液槽 4 焼却炉 5 非煙処理装置 6 被処理液供給路 7 pH調整剤供給路 8 種晶供給路 10 被処理液 11、21、27、37 ポンプ 12 熱交換器 13、30 濃縮液 14 蒸気 15 本体 16 熱交換管 17 熱交換部 18 分配部 22 分配器 23 ミスト除去部材 25 コンプレッサ 31 測定装置 32、33、36 セル 35 制御装置 41 供給装置 42 空気供給路 43 燃料供給路 44 煙道 51 洗煙水路 52 排ガス路 53 洗煙排水路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C02F 11/12 C02F 11/12 B Fターム(参考) 4D034 AA16 AA26 BA01 CA17 CA21 4D059 AA01 AA02 BD25 EA20 EB20 4D076 BA13 EA02X EA04X EA11X EA20X HA06 HA09

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 有機性排液を濃縮する濃縮工程と、 濃縮液の電気伝導度、TOC、窒素濃度およびイオン濃
    度から選ばれる測定項目の測定を行う測定工程と、 測定値から所定の濃縮状態となるように濃縮条件を制御
    する制御工程と、 濃縮液を浄化する浄化工程とを含む有機性排液の処理方
    法。
  2. 【請求項2】 濃縮工程が蒸発濃縮工程である請求項1
    記載の方法。
  3. 【請求項3】 有機性排液を濃縮する濃縮装置と、 濃縮液の電気伝導度、TOC、窒素濃度およびイオン濃
    度から選ばれる測定項目の測定を行う測定装置と、 測定値から所定の濃縮状態となるように濃縮条件を制御
    する制御装置と、 濃縮液を浄化する浄化装置とを含む有機性排液の処理装
    置。
  4. 【請求項4】 濃縮装置が蒸発濃縮装置である請求項3
    記載の装置。
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