JP2001275246A - 系統故障検出装置 - Google Patents
系統故障検出装置Info
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Abstract
ができる系統故障検出装置を提供することにある。 【解決手段】 商用電源系統と自家発電系統間に直列に
変圧器の一次側をそれぞれ接続し、前記変圧器の二次側
の一方を短絡し、その他方に正負逆極性に並列接続され
たダイオードをそれぞれ接続した三相整流回路を備え、
前記各相ダイオードの変圧器と接続された反対側を正負
に分けて接続し、その正負間に直流リアクトルLを接続
した三相整流型限流装置において、系統故障を検出する
ための系統故障検出装置であって、前記直流リアクトル
Lの端子間電圧を検出するサーチコイル6と、前記サー
チコイル6から出力される端子間電圧の変化分が予め定
められた閾値以上である時に、系統に故障が発生してい
ると判定する比較器13とを具備する。
Description
関し、詳しくは、三相交流系統において系統故障の発生
時に生じる故障電流を抑制する限流装置において、前記
系統故障を高速かつ確実に検出する系統故障検出装置に
関する。
のような二つの三相交流系統を連系運転する場合、二つ
の三相交流系統の連系点に機械的遮断器やサイリスタ遮
断器などの遮断器を設置している。
は、CT(電流変成器)により系統電流を検出してその
系統電流が系統故障により所定量以上に増加したことを
過電流継電器で判断した上で、前記遮断器を開放するよ
うにしている。
って系統電圧に低下現象が現出することから、自家発電
系統の電圧をPT(電圧変成器)で検出し、その検出電
圧が所定値以下となったことを不足電圧継電器により検
出し、前記遮断器を開放する手法も採用されている。
系統電圧の低下を検出する不足電圧継電器では、理論的
に、故障検出に半サイクル、例えば系統周波数が50H
zとすると10msecを要する。このように過電流継電器
や不足電圧継電器を使用した場合、検出時間に約1/4
〜1/2サイクル要し、遮断器動作に3〜5サイクル要
するため、この検出速度および遮断器の応答速度の関係
上、遮断器により系統を高速に解列することが困難であ
った。
うな検出器では、振幅データのみのデータで判断してい
るため、例えば正常動作であるコンデンサの突入電流
(主に第4調波成分)も同様に故障電流として検出して
しまうという誤動作の虞もあった。
時、定格電流相当の出力があり、この微分値を用いる
と、立ち上がりは速くなるけれども、同時にノイズも拡
大するので、故障発生時のS/Nが悪くなるという問題
がある。前記CTやPTは高価であるため、これらCT
やPTを使用した場合、装置のコストアップを招来する
と共に大型化するという問題もあった。
正確に検出することができる系統故障検出装置を提供す
ることにある。
三相交流系統と直列に変圧器の一次側をそれぞれ接続
し、前記変圧器の二次側の一方を短絡し、その他方に正
負逆極性に並列接続された整流素子をそれぞれ接続した
三相整流回路を備え、前記各相整流素子の変圧器と接続
された反対側を正負に分けて接続し、その正負間に直流
リアクトルを接続した三相整流型限流装置において、系
統故障を検出するための系統故障検出装置であって、前
記直流リアクトルの端子間電圧を検出する検出手段と、
その検出手段から出力される端子間電圧の変化分が予め
定められた閾値以上である時に、系統に故障が発生して
いると判定する判定手段とを含むことを特徴とする。
流リアクトルには微量のリップルが含有されているが、
ほぼ直流電流が流れており、したがって、直流リアクト
ルの端子間電圧は0〔VDCL=L(diDCL/dt)がほ
ぼ零〕となっている。これに対して系統故障が発生して
故障電流が流れると、その故障電流が流れた時のみ直流
リアクトルに端子電圧が生じる。
クトルの端子間電圧を検出する検出手段と、その検出手
段から出力される端子間電圧の変化分が予め定められた
閾値以上である時に、系統に故障が発生していると判定
する判定手段とを含む構成としたから、前述したように
系統故障の発生時に直流リアクトルに生じた端子電圧を
検出手段により検出し、その検出手段から出力される端
子間電圧の変化分に基づいて判定手段により系統故障の
発生を判定する。
ていた直流電流iDCL以上の波高値の故障電流ifaultと
なると、直流リアクトルに過渡的な変化を有する直流リ
アクトルの充電電流が流れ込み、直流リアクトルの端子
間にはその電流の微分値に比例した電圧が発生する〔V
DCL=L(difault/dt)〕。この端子間電圧は、前
記ifault>iDCLとなった途端に非常に急峻な立ち上が
りを示し、ifault≦iDCLである時にはほとんど電圧を
生じない。すなわち、前記直流リアクトルLの端子間電
圧VDCLが急峻な立ち上がりを示すことから、系統故障
を検出するための所定の閾値を予め設定しておけば、そ
の系統故障を短時間かつ高感度に検出できるという機能
を発揮する。
に記載された検出手段として、前記直流リアクトルの磁
界を検出するサーチコイルを使用することを特徴とす
る。つまり、通常、直流リアクトルの端子間電圧を検出
するためには、高価な直流電圧変成器(DCPT)が用
いられるのに対して、通常の直流リアクトルには空芯コ
イルが用いられるので、その空芯コイル内に、比較的感
度が良好なサーチコイルを配置することができる。空芯
コイルを流れる電流の変動による磁場変動によってサー
チコイルに誘起された電圧から、前記直流リアクトルの
端子間電圧に比例した電圧を検出する。このようにサー
チコイルを使用すれば、経済的であると共に、系統電位
の空芯コイルに対して、ほぼ大地電位のサーチコイルと
の絶縁も容易に確保することができる。
又は2に記載された前記検出手段の後段に、系統周波数
成分のみを抽出する一次遅延回路を挿入したことを特徴
とする。この一次遅延回路は、検出手段の出力のうち、
系統周波数成分のみを抽出するので、調相などで用いら
れるスタティックコンデンサの投入によって発生する突
入電流に起因した第4調波近傍の過電圧を抑制すること
ができ、系統故障のみを正確に検出することができる。
詳述する。本発明を適用する三相整流型限流装置は、図
2に示すように三相整流回路1および直流リアクトルL
を具備し、例えば商用電源系統2と自家発電系統3など
のような二つの三相交流系統間の連系点に設置され、速
やかに解列および故障による電圧低下の抑制を実現す
る。
4と三相の自家発母線5との間に直列に設けられた変圧
器T1〜3に接続されている。なお、変圧器T1〜3の受電
母線4側には三相各相に対応して遮断器CB1〜3が設け
られている。各変圧器T1〜3の一次側を受電母線4と自
家発母線5間に直列にそれぞれ接続し、また、各変圧器
T1〜3の二次側の一方を短絡し、その二次側の他方に正
負逆極性に並列接続されたダイオードD1〜6をそれぞれ
接続した三相整流回路1を備え、各ダイオードD1〜6の
変圧器T1〜3と接続された反対側を正側と負側に分けて
接続し、その正負間に直流リアクトルLを接続した構成
を有する。なお、この限流装置は、整流素子のすべてあ
るいは一部をサイリスタで構成することも可能である。
流リアクトルLに概ね直流電流が流れダイオードD1〜6
がほとんどの期間オンとなり、変圧器T1〜3の二次側が
短絡された状態となるので、変圧器T1〜3の一次側から
見たインピーダンスは漏れインピーダンス相当の小さな
値となる。
して直流リアクトルLに流れる直流電流より大きな事故
電流が流れようとすると、ダイオードD1〜6がオフして
直流リアクトルLの電流が急増しようとして直流リアク
トルLのインダクタンスが有効となり、前記変圧器T1
〜3の二次側短絡が解消されることにより三相交流系統
の事故電流を抑制することができる。
クトルLの電流減衰時定数を系統周波数周期の2.5倍
以上に選ぶことによって、定常時、直流リアクトルLに
流れる電流iDCLは、レベルがほぼ一定の直流電流とな
り、その直流リアクトルLの端子間電圧は0〔VDCL=
L(diDCL/dt)がほぼ零〕となっている。
発生し、自家発母線5側から受電母線4側に過電流i
faultが流れる場合を想定すると、この過電流ifaultの
波高値がそれまで直流リアクトルLに流れていた直流電
流iDCLのレベルを超えた途端、その直流リアクトルL
には、直流リアクトルLを充電しようとする交流電流が
流れ込み〔図4(a)参照〕、前記過電流ifaultの微
分値に比例した電圧が、その直流リアクトルLの端子間
に発生する〔VDCL=L(difault/dt)〕。この端
子間電圧VDCLは、前記ifault>iDCLとなった途端に
非常に急峻な立ち上がりを示し〔図4(b)中の矢印X
参照〕、ifault≦iDCLである時にはほとんど電圧を生
じない。すなわち、前記直流リアクトルLの端子間電圧
VDCLが急峻な立ち上がりを示すことから、系統故障を
検出するための所定の閾値を予め設定しておけば、その
系統故障を短時間かつ高感度に検出できるという機能を
発揮する。
ルLには、通常、図3(a)(b)に示すように空芯コ
イルが用いられるので、その空芯コイルの中心に、比較
的感度が良好なサーチコイル6を配置する。空芯コイル
を流れる電流の変動による磁場変動によってサーチコイ
ル6に誘起された電圧に基づいて、直流リアクトルLの
端子間電圧VDCLに比例した電圧を検出する。このよう
に直流リアクトルLの磁界を検出するサーチコイル6を
配置するだけで前記直流リアクトルLの端子間電圧V
DCLを検出することができ、電流変成器CTおよび電圧
変成器PTを設ける必要がなく、安価な限流装置を提供
できる。
三相整流型限流装置に適用した系統故障検出装置の電気
的構成を示す。また、図3に示すように空芯コイルで構
成される前記直流リアクトルL内にサーチコイル6が配
置されており、この空芯コイルを流れる電流の変動によ
る磁場変動によってサーチコイル6には電圧が誘起さ
れ、その誘起された電圧は、フィルタ回路7および過電
圧防止用のツェナダイオード8を介してアンプ9に入力
される。前記フィルタ回路7は、抵抗R1,R2とコンデ
ンサCとからなる一次遅延回路であり、後述するような
定数を選定することによって50Hzまたは60Hzの
系統基本波を、後述するスタティックコンデンサの投入
で発生する過渡現象に支配的な第4調波近傍の周波数成
分から抽出する機能を有している。
ィルタ回路7および過電圧防止用ツェナダイオード8を
介して全波整流回路10に入力される。この全波整流回
路10では、前記系統周波数成分の脈動のピーク値が検
出され、加算器11へ出力される。加算器11では、前
記ピーク値に対して、バイアス電源12からの所定のバ
イアス電圧が加算された後、比較器13へ出力する。比
較器13は、前記加算器11の出力電圧を所定の閾値電
圧でレベル弁別し、前記閾値電圧以上である時には、ハ
イレベルの故障判定出力をANDゲート14の一方の入
力へ出力する。ANDゲート14の他方の入力には、継
電器などの検知手段15から、正常運転時にはハイレベ
ルの出力が入力されている。ANDゲート14からは、
正常運転状態で、比較器13から系統故障を表わす出力
が入力された時に、その故障を報知するための出力が導
出され、この出力に基づいて遮断器CB1〜3を遮断動作
させることになる。
て、直流リアクトルLは、例えば図3(b)で示すよう
に外径a1=500(mm)、内径a2=270(m
m)、軸線方向長さb=375(mm)に形成され、直
流リアクトルLの定格電流を直流300(A)、コイル
の中心磁場を0.14787(T)とし、さらに故障に
よる直流リアクトルLの変化電流を約8000(Apea
k)とすると、まず、前記変化電流によって生じる変動
磁場振幅ΔBは、 ΔB=0.14787×(8000/2)/300=
1.9718(T) となる。この変動磁場によってサーチコイル6に誘起さ
れる電圧VSは、磁束φとし、そのサーチコイル6の巻
数をnとし、系統周波数をfとするとき、 VS=n(δφ/δt)=2πf・nφ=2πf・n・SΔB =2π×50×1.9718×nS=629.459×nS となる。ただし、Sはサーチコイル6の面積(m2)で
ある。また、上式ではf=50(Hz)で近似してい
る。
VS=100(Vpeak)程度であれば充分であり、サー
チコイル6の直径を例えば50(mm)とすると、 S=(π/4×0.052)=0.001963(m2) となり、巻数nが、 n=100/(629.459×0.001963)=
82(ターン) 程度のコイルで実現することができる。
アクトルLの、例えば内径で270(mm)のほぼ1/
5程度で実現することができ、直流リアクトルLの中心
にサーチコイル6を配置しても、系統電位の直流リアク
トルLに対して、ほぼ大地電位のサーチコイル6に特に
絶縁を行う必要がなく、安価な構成で前記系統故障の検
出を行うことができる。なお、サーチコイル6は、良好
な感度で、直流リアクトルLを流れる電流を検知するこ
とができる場所であれば、前記直流リアクトルLの中心
に限らず、他の箇所に設けられてもよい。
リアクトルLのインダクタンスが10mHに対して、相
互インダクタンスは、0.317mH程度となる。これ
に合わせて、前記フィルタ回路7における抵抗R1,R2
の抵抗値は2.5kΩ程度に選ばれており、コンデンサ
Cの静電容量値は1μF程度に選ばれている。
サCの等価回路は、係数器および一次遅延回路とで表わ
すことができ、前記各値によって、遅延時間{=C・R
1・R2/(R1+R2)}は1.25msecとなり、例
えば系統周波数が50(Hz)である時、第4次の高調
波[={R2/(R1+R2)}・{1/〔1+S・C
・R1・R2/(R1+R2)〕}]は19%に減衰す
る。このようにしてフィルタ回路7は、系統周波数の5
0Hz又は60Hz程度の基本波成分を通過させ、特に
第4次の高調波成分を大きく減衰させるように構成され
ている。
れるスタティックコンデンサには、投入時の過電流を抑
制するために、容量性リアクタンス(=1/ωC)の6
%程度の直列インダクタンスが接続されており、スタテ
ィックコンデンサの投入によって、前記第4次〔=(1
00/6)1/2〕の高調波が発生する。この高調波成分
が、上述のように係数器と一次遅延回路とからなるフィ
ルタ回路7によって除去されるので、前記スタティック
コンデンサの投入によって発生する突入電流に起因した
第4調波近傍の過電圧を抑制することができ、系統故障
のみを正確に検出することができる。
クトルの端子間電圧を検出する検出手段と、その検出手
段から出力される端子間電圧の変化分が予め定められた
閾値以上である時に、系統に故障が発生していると判定
する判定手段とを含む構成としたから、前述したように
系統故障の発生時に直流リアクトルに生じた端子電圧を
検出手段により検出し、その検出手段から出力される端
子間電圧の変化分に基づいて判定手段により系統故障の
発生を判定する。前述した直流リアクトルの端子間電圧
は、予め定められた閾値となった途端に急峻な立ち上が
りとなることから、系統故障を高速かつ高感度に検出で
き、また、ノイズが拡大してS/Nを悪化させることも
ないので系統故障を正確に検出することができて信頼性
が大幅に向上する。
項1の発明における検出手段を、前記直流リアクトルの
磁界を検出するサーチコイルとすることにより、通常、
直流リアクトルに用いられる空芯コイル内に、比較的感
度が良好なサーチコイルを配置することができ、安価な
構成で前記直流リアクトルの端子間電圧の検出を行うこ
とができる。また、系統電位の空芯コイルに対して、ほ
ぼ大地電位のサーチコイルとの絶縁も容易に確保するこ
とができる。
求項1又は2に記載された前記検出手段の後段に、系統
周波数成分のみを抽出する一次遅延回路を挿入すること
により、この一次遅延回路が、検出手段の出力のうち、
系統周波数成分のみを抽出するので、調相などで用いら
れるスタティックコンデンサの投入によって発生する突
入電流に起因した第4調波近傍の過電圧を抑制すること
ができ、系統故障のみを正確に検出することができる。
気的構成を示すブロック図である。
整流型限流装置を示す回路図である。
を設置した状態を示す斜視図であり、(b)は直流リア
クトルの断面図である。
る電流を示す波形図であり、(b)は系統故障前後の直
流リアクトルの端子間電圧を示す波形図である。
Claims (3)
- 【請求項1】 三相交流系統と直列に変圧器の一次側を
それぞれ接続し、前記変圧器の二次側の一方を短絡し、
その他方に正負逆極性に並列接続された整流素子をそれ
ぞれ接続した三相整流回路を備え、前記各相整流素子の
変圧器と接続された反対側を正負に分けて接続し、その
正負間に直流リアクトルを接続した三相整流型限流装置
において、系統故障を検出するための系統故障検出装置
であって、 前記直流リアクトルの端子間電圧を検出する検出手段
と、その検出手段から出力される端子間電圧の変化分が
予め定められた閾値以上である時に、系統に故障が発生
していると判定する判定手段とを含むことを特徴とする
系統故障検出装置。 - 【請求項2】 前記検出手段は、前記直流リアクトルの
磁界を検出するサーチコイルであることを特徴とする請
求項1に記載の系統故障検出装置。 - 【請求項3】 前記検出手段の後段に、系統周波数成分
のみを抽出する一次遅延回路を挿入したことを特徴とす
る請求項1又は2に記載の系統故障検出装置。
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JP2000088645A JP3367503B2 (ja) | 2000-03-28 | 2000-03-28 | 系統故障検出装置 |
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JP2001275246A true JP2001275246A (ja) | 2001-10-05 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN104133150B (zh) * | 2014-07-18 | 2017-05-31 | 中原工学院 | 晶闸管过零式调功系统负载断路报警器 |
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JP5130248B2 (ja) * | 2009-04-02 | 2013-01-30 | 三菱電機株式会社 | 開閉器操作装置および3相用開閉器 |
-
2000
- 2000-03-28 JP JP2000088645A patent/JP3367503B2/ja not_active Expired - Fee Related
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