JP2001274719A - 無線通信機 - Google Patents

無線通信機

Info

Publication number
JP2001274719A
JP2001274719A JP2000084116A JP2000084116A JP2001274719A JP 2001274719 A JP2001274719 A JP 2001274719A JP 2000084116 A JP2000084116 A JP 2000084116A JP 2000084116 A JP2000084116 A JP 2000084116A JP 2001274719 A JP2001274719 A JP 2001274719A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
chip antenna
communication device
wireless communication
circuit
slit
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000084116A
Other languages
English (en)
Inventor
Shusuke Obiya
秀典 帯屋
Takamasa Mizunuma
隆賢 水沼
Kazuya Kawabata
一也 川端
Moichi Ito
茂一 伊藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Murata Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Murata Manufacturing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Murata Manufacturing Co Ltd filed Critical Murata Manufacturing Co Ltd
Priority to JP2000084116A priority Critical patent/JP2001274719A/ja
Publication of JP2001274719A publication Critical patent/JP2001274719A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01QANTENNAS, i.e. RADIO AERIALS
    • H01Q1/00Details of, or arrangements associated with, antennas
    • H01Q1/48Earthing means; Earth screens; Counterpoises

Landscapes

  • Details Of Aerials (AREA)
  • Transceivers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 チップアンテナ面実装型無線通信機のアンテ
ナ特性の改善を図る。 【解決手段】 無線通信機の回路基板5の一端側基板面
にチップアンテナ2を実装する。チップアンテナ2の実
装領域の隣側の基板面領域に高周波回路6を形成する。
基板面にはチップアンテナ2の実装領域から高周波回路
6の形成領域を含むほぼ基板面全領域に接地電極10を
形成する。チップアンテナ2と高周波回路6との間の接
地電極10にチップアンテナ2から高周波回路6側に向
けて流れる高周波電流を抑制する切欠きスリット12を
設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は携帯型電話(PHS
を含む)として、あるいは、パーソナルコンピュータ等
の端末に挿入されて使用される無線通信機に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】図11には無線通信機として一般的な携
帯電話の形態が示されている。同図において、1は本体
ケース、2はポール型のアンテナ、3は送話器、4は受
話器である。本体ケース1の内部には電池や、単層又は
多層の回路基板が収容され、図9に示すように、回路基
板5には、高周波回路6と制御回路7が形成される。高
周波回路6は受信回路部8と送信回路部9を有して構成
され、通常は、この高周波回路6はシールドケース(図
示せず)によって覆われている。回路基板5の表面には
高周波回路6の形成領域から制御回路7の形成領域にわ
たってほぼ全面的に接地電極10が形成されて成る。
【0003】この種の携帯電話は、送話時においては、
送話器3からの人間の声が制御回路7により音声信号に
変換され、高周波回路6の送信回路部9で高周波信号に
変調され、アンテナ2から送話信号が放射される。一
方、受信時においては、アンテナ2で受信された信号
は、高周波回路6の受信回路部8で高周波の受信信号が
音声信号に復調され、制御回路7を経由して受話器4か
ら人間の音声として取り出される。
【0004】携帯電話の分野においては、携帯電話の性
能アップの開発が盛んに行われており、その一例として
例えば、特開平11ー88209号公報が開示されてい
る。この開示の技術は、図10に示すように、回路基板
5の高周波回路6と制御回路7との間にスリット11を
設けるものである。スリット11を設けることにより、
スリットを通過しようとする電流が遮断され、図10に
矢印で示すように、スリット11の両側で、位相が逆の
横向き電流がスリットに沿って流れるようになる。この
ことにより、逆位相の電流は互いに打ち消し合い、しか
も、電流が横向きに流れるので、電流経路が長くなり電
流が流れる接地電極10の幅も狭いことから電流の流れ
が減衰する。
【0005】したがって、接地電極10を通して高周波
回路6側から制御回路7側へ流れる高周波電流が抑制さ
れ、これに伴い、制御回路7側の接地電極10に流れる
高周波電流が減少し、これにより、制御回路7のバック
グラウンドノイズが小さくなり、携帯電話の性能アップ
が図れるというものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明者は無線通信機
の小型化およびアンテナの自動実装化を志向してチップ
アンテナを回路基板に面実装する技術開発に取り組んで
いる。チップアンテナは、円柱や角柱形の誘電体基体の
上面に放射電極を設けたものであり、チップアンテナを
面実装する場合、例えば図8に示すように、前記特開平
11ー88209号公報に開示された回路基板5を用
い、スリット11を境にして一方側の基板面に制御回路
7を形成し、他方側の基板面に高周波回路6を形成し、
この高周波回路6に隣接する基板の一端側表面にチップ
アンテナ2を実装することが考えられる。
【0007】チップアンテナ2を面実装したタイプの無
線通信機においては、送受信のアンテナ性能はチップア
ンテナ2の厚み方向(回路基板5の基板面に対し垂直Y
方向)の放射特性に依存する。この厚み方向の放射レベ
ルは図8(b)に示す如く、チップアンテナ2の厚み方
向(Y方向)に流れる給電の電流Iが大きいほど大き
くなる。
【0008】しかしながら、チップアンテナ2を図8に
示したように面実装した場合には、チップアンテナ2の
厚み方向に流れる電流Iが高周波回路6側の基板面の
接地電極10を流れる電流Iによって弱められてしま
い、その結果として、チップアンテナ2の厚み方向の放
射レベルが低下し、必然的にアンテナ性能(アンテナ特
性)が劣化してしまうという問題が生じ、スリット11
によって制御回路7のバックグラウンドノイズを低下す
ることは可能であるが、最も重要なアンテナの放射特性
の向上を図ることは困難であった。
【0009】本発明は上記事情に鑑み成されたものであ
り、その目的は、チップアンテナを面実装したアンテナ
構造とするにも拘らず垂直方向(Y方向)の放射特性を
十分に高めることが可能な高性能の無線通信機を提供す
ることにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するために次のような構成をもって、課題を解決する手
段としている。すなわち、第1の発明の無線通信機は、
回路基板の一端側にチップアンテナが面実装され、この
チップアンテナ実装領域の隣側の基板面領域には高周波
回路が形成され、回路基板には接地電極が前記チップア
ンテナの実装側と高周波回路の形成側を導通する形態で
形成されており、前記チップアンテナと高周波回路間の
接地電極にはチップアンテナから高周波回路に流れる高
周波電流を抑制方向に変える切欠き状スリットが設けら
れている構成をもって課題を解決する手段としている。
【0011】また、第2の発明の無線通信機は、前記第
1の発明の無線通信機の構成を備えた上で、チップアン
テナは接地電極に実装されていることを特徴とする。
【0012】さらに、第3の発明の無線通信機は、前記
第1又は第2の発明の無線通信機の構成を備えた上で、
前記切欠き状スリットは回路基板の一側端側を開口側と
し、チップアンテナと高周波回路間を横断する形態で回
路基板の反対側の側端に向けて伸長されており、送受信
の波長をλとしたとき、前記切欠き状スリットの電気長
は(1/4)λの長さとしたことを特徴とする。
【0013】さらに、第4の発明の無線通信機は前記第
1又は第2又は第3の発明の無線通信機の構成を備えた
上で、回路基板面には切欠き状スリットを掛け渡す形態
でコイルが設けられており、チップアンテナが実装され
ている側の領域に形成された導体ラインと高周波回路が
形成されている側の領域に形成された導体ラインとが高
周波成分を低減する前記コイルを介して電気接続されて
いることを特徴とする。
【0014】さらに、第5の発明の無線通信機は前記第
1又は第2又は第3又は第4の発明の無線通信機をパー
ソナルコンピュータに挿入して使用されるタイプのカー
ド型モジュールの無線通信機と成し、回路基板に形成さ
れる切欠き状スリットは、カード型モジュールの無線通
信機がパーソナルコンピュータに挿入されたときに、パ
ーソナルコンピュータから突き出した回路基板の部分に
形成されているものであることを特徴とする。
【0015】本発明においては、チップアンテナ側から
高周波回路側の接地電極側へ高周波電流が流れようとし
たとき、その電流の流れは切欠き状スリットによって電
流の流れが抑制される方向に変えられる。このことによ
って、チップアンテナの厚み方向の電流の大きさを大き
くし、チップアンテナの厚み方向(垂直Y方向)の放射
特性を改善し、好適な送受信を可能にする。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態例を図面
に基づき説明する。図1は本発明に係る第1実施形態例
の無線通信機を構成する回路基板5の要部構成を示す。
第1実施形態例の無線通信機は携帯電話(PHSを含
む)の形態を呈し、図11に示すような本体ケース1内
に図1の構成の回路基板5が収容されて成る。回路基板
5は多層基板(多層プリント基板)と成し、この回路基
板5の表面に図9に示すような高周波回路6と制御回路
7を含む無線通信機の回路が形成されている。回路基板
5の一端側の基板面上にはチップアンテナ2が実装され
ており、このチップアンテナ2の隣の基板面領域に受信
回路部8と送信回路部9(図9参照)を有する高周波回
路6が形成されている。この高周波回路6は従来例と同
様にシールドケース(図示せず)によって覆われてい
る。
【0017】なお、図1では従来例の図10に示されて
いるスリット11は設けられていないが、制御回路7側
のバックグラウンドノイズを減少する必要があるときは
適宜設けても良いものである。また、回路基板5の表面
には、チップアンテナ2の実装側領域と高周波回路6の
形成側領域と制御回路7の形成側領域とを導通する接地
電極10が回路基板5のほぼ全面にわたって設けられる
ことも従来例と同様である。なお、本実施形態例では、
チップアンテナ2は接地電極10上に実装されている。
【0018】本実施形態例が従来例と異なる特徴的なこ
とは、回路基板5に実装するアンテナをチップアンテナ
2としたことと、チップアンテナ2と高周波回路6との
接地電極10間にチップアンテナ2側から高周波回路6
側に流れる高周波電流の流れを抑制する方向に変える切
欠きスリット12を設けたことである。チップアンテナ
2は四角形をした(円柱状や四角以外の角柱体でもよ
い)誘電体基体の表面に放射電極や給電電極等の必要な
電極パターンを形成して成るが、これらの電極パターン
は公知のものでよく、その説明は省略する。
【0019】本発明者の検討によれば、面実装型チップ
アンテナの厚み方向(基板面に対し垂直方向)の放射レ
ベルの強度はチップアンテナの厚み(基板面を基準とし
た高さ方向の厚み)が大きいほど大きくなり、実用に耐
え得る放射レベルを確保するには2GHz帯において5
mm以上の厚みが必要であり、この検討結果に基づき、
本実施形態例のチップアンテナ2の厚みは5mm以上と
している。
【0020】図2は回路基板5の接地電極10に形成す
る切欠きスリット12の詳細を示すものである。この切
欠きスリット12は回路基板5の一方の側端側を開口側
とし、その開口位置からチップアンテナ2と高周波回路
6間の接地電極10を横断する形態で反対側の回路基板
側端に向けて伸長形成されている。この切欠きスリット
12の電気長lはチップアンテナ2の送受信波長をλ
としたとき、(1/4)λの長さにすることが望まし
い。また、チップアンテナ2から切欠きスリット12側
に向かって接地電極10に流れる高周波電流は図の破線
の経路で流れ、チップアンテナ2から切欠きスリット1
2の開口に至る電気長lと前記スリットの電気長l
の和(l+l)は(1/2)λにすることが望まし
い。
【0021】本実施形態例の回路基板5は多層構造を呈
しており、各層にそれぞれ接地電極10が設けられる
が、切欠きスリット12はそれぞれの層の接地電極10
に設けられる。本実施形態例では、それぞれの層の切欠
きスリット12の形状は同じ形状とし、形成位置も同じ
位置にしているが、例えば、図6に示すように、多層回
路基板5を構成する各層の切欠きスリット12の形状は
互いに異なるようにしてもよい。ただし、各層の切欠き
スリット12の形成位置は必ずチップアンテナ2と高周
波回路6との間に設けることが必要である。
【0022】本実施形態例の無線通信機においても、従
来例と同様な回路動作により、アンテナ動作が行われる
が、本実施形態例では、チップアンテナ2と高周波回路
6との間に切欠きスリット12が設けられていること
で、チップアンテナ2から高周波回路6側へ流れる高周
波電流の流れを抑制する方向に変えることができる。
【0023】すなわち、チップアンテナ2側から高周波
回路6側に向けて流れる高周波電流は切欠きスリット1
2の存在により、切欠きスリット12を横断する方向の
電流は遮断されるため、電流は図2の破線の経路を通っ
て接地電極10に流れるが、切欠きスリット12の長さ
は電気長に換算して1/4波長の長さとなってお
り、しかも切欠きスリット12の上下両側で電流の向き
が逆になっているため、切欠きスリット12の上側に沿
う電流の位相と切欠きスリット12の下側に沿う電流の
位相が逆相となって互いに打ち消し合う結果、チップア
ンテナ2から高周波回路6側への電流の逃げ(給電電流
の逃げ)を抑制することができる。本実施形態例ではさ
らに加えて、チップアンテナ2から切欠きスリット12
の伸長先端に至る電気長(l+l)を1/2波長に
しているため、その高周波電流の減衰消失効果は極めて
高い。
【0024】上記のように、チップアンテナ2から高周
波回路6側へ高周波電流の逃げ(引き抜き流出)が防止
されるので、高周波回路6からチップアンテナ2に供給
されてチップアンテナ2の厚み方向に流れる給電の電流
(図8(b)参照)が接地電極10側へ流れにくく
なる。そのため、チップアンテナ2の厚み方向(基板面
に対し高さ方向)に流れる電流Iを大きくでき、これ
により、チップアンテナ2の厚み方向(垂直Y方向)の
放射特性を大幅に改善することが可能となる。
【0025】図3はこの切欠きスリット12を設けたこ
とによる放射特性の改善結果を切欠きスリット12を設
けない場合との比較状態で示す説明図である。図では、
回路基板5をケース1に収容した携帯電話の状態と、回
路基板5をカード型モジュールの無線通信機として形成
してパーソナルコンピュータ(パソコン)のスロット
(カード挿入口)に挿入使用している状態とを想像的に
示している。この図3において、指向性Yの放射特性
は切欠きスリット12を設けた本実施形態例のものを、
指向性Yの放射特性は切欠きスリット12を設けない
場合を示している。
【0026】図3から明らかな如く、切欠きスリット1
2を設けることにより、指向方向Y は基板面に垂直な
Y方向と一致しており、この回路基板5の基板面に垂直
な方向、すなわち、チップアンテナ2の厚み方向が最大
の放射強度となり、理想的な放射特性が得られているこ
とが分かる。これに対し、切欠きスリット12を設けな
い場合は、指向方向Yは基板面の垂直Y方向からθだ
け角度がずれた斜め向きの方向となり、チップアンテナ
2の厚み方向の放射強度が小さくなってしまうことが分
かる。
【0027】図3から明らかなごとく、切欠きスリット
12を設けることにより、チップアンテナ2の厚み方向
(垂直Y方向)に指向性を持つ理想的な放射特性が得ら
れており、チップアンテナ2を面実装したタイプの無線
通信機の大幅な特性改善が達成されて、実用性に富む好
適な送受信通信が可能となる。
【0028】また、本実施形態例では、チップアンテナ
2を回路基板5に面実装する構成としているので、無線
通信機の小型化が可能となるものである。
【0029】図4は本発明の第2実施形態例の無線通信
機に係る回路基板5の要部構成を示す。この第2実施形
態例は切欠きスリット12に信号あるいはグランドの導
体ラインを通すように構成したことを特徴とし、それ以
外の構成は前記第1実施形態例と同様であり、第1実施
形態例と同様の構成部分は重複説明を省略する。
【0030】この第2実施形態例では、切欠きスリット
12の上側のチップアンテナ2が実装される基板面領域
の上端側に外部端子13が設けられており、また、切欠
きスリット12の上側スリット壁12aと下側スリット
壁12b間を掛け渡す格好で、切欠きスリット12の対
向壁面12a、12b間にコイル16が設けられてい
る。そして、チップアンテナ2が実装される領域側の回
路基板面には前記外部端子13とコイル16の一端側を
導通する導体ライン14が形成され、また、高周波回路
6が形成される領域側の回路基板面には導体ライン15
が設けられて、導体ライン14と導体ライン15はコイ
ル16を介して導通接続されている。
【0031】この第2実施形態例では、切欠きスリット
12のスリット空間を導体ラインの配線空間として利用
できるので、回路設計の自由度が大きくなり、様々な回
路仕様の設計展開が容易である。
【0032】この場合、コイル16の代わりに導体部材
が使用された場合には、チップアンテナ2から流出する
高周波電流がその導体部材を通って高周波回路6側の接
地電極10側に流れてしまい、チップアンテナ2の放射
特性の改善を達成することは困難となるが、この第2実
施形態例では、切欠きスリット12間にインダクタンス
素子として機能するコイル16を介設しているので、こ
のコイル16によって高周波電流を低減できるので、前
記第1実施形態例の場合と同様にチップアンテナ2から
高周波回路6側の領域に流れようとする高周波電流の流
れを抑制する方向に変えることができ、これによりチッ
プアンテナ2の放射特性を改善できるという第1実施形
態例と同様な効果を奏する。
【0033】なお、この第2実施形態例では、導体ライ
ン14、15を基板面上に形成したが、もちろん、これ
らの導体ライン14、15は積層基板の内部に形成して
もよいものである。その場合は、導体ライン14、15
と基板表面の導体(導体ランド)とはスルーホール等を
介して接続されることになる。
【0034】図5は本発明の第3実施形態例の要部構成
を示す。この第3実施形態例は無線通信機をカード型モ
ジュールの構成とし、このカード型モジュール17をパ
ーソナルコンピュータ18のカード挿入口19に挿入し
て使用する構成としたものである。この第3実施形態例
では、カード型モジュール17は前記第1及び第2の各
実施形態例において説明した回路基板(チップアンテナ
2が実装され、高周波回路6や制御回路7等の所要の回
路が形成されて成る回路基板)5にコネクタ(パーソナ
ルコンピュータ18に対する接続用のコネクタ)等を設
け、パーソナルコンピュータ18に使用可能なカード構
成としたものである。
【0035】この第3実施形態例において特徴的なこと
は、カード型モジュール17がパーソナルコンピュータ
18のカード挿入口19に挿入されている状態で、カー
ドの回路基板5に形成された切欠きスリット12が、カ
ード挿入口19から外に突き出した基板面の位置に形成
されるように構成したことである。
【0036】パーソナルコンピュータ18のカード挿入
口19の穴内壁面が金属面によって形成されているよう
な場合、カード型モジュール17をカード挿入口19に
挿入したとき、切欠きスリット12がそのカード挿入口
19から内部に入り込んで、カード挿入口19の穴部の
金属内壁面によって覆われてしまうと、このカード挿入
口19の金属内壁面を経由してチップアンテナ2から流
出する高周波電流が高周波回路6が形成されている領域
の接地電極10に流れてしまい、チップアンテナ2の放
射特性の改善ができない状態になってしまうことにな
る。
【0037】この点に関し、この第3実施形態例では、
カード挿入口19にカード型モジュール17を挿入した
とき、切欠きスリット12は必ずカード挿入口19から
外に突出した位置となるので、切欠きスリット12がカ
ード挿入口19の穴部の金属内壁面によって覆われると
いうことが無く、したがって、カード挿入口19の金属
内壁面を経由してチップアンテナ2から流出する高周波
電流が高周波回路6が形成されている領域の接地電極1
0に流れてしまうという事態は生じることが無く、その
ため、カード型モジュール17をパーソナルコンピュー
タ18のカード挿入口19に差し込み使用する用途にお
いても、前記第1、第2の各実施形態例の場合と同様に
チップアンテナ2の放射特性を改善することが可能とな
るものである。
【0038】なお、本発明は上記各実施形態例に限定さ
れることなく、他の様々な実施の形態を採り得る。たと
えば、上記各実施形態例では、回路基板5を多層基板と
したが、勿論、単層の基板であってもよい。
【0039】また、切欠きスリット12のスリット形状
は、チップアンテナ2側から高周波回路6が形成されて
いる領域側の接地電極10へ向けて流れようとする高周
波電流の流れを抑制する方向に変えることが可能な形状
であればよく、例えば図7に示すような他の様々なスリ
ット形状を採用し得る。
【0040】さらに、上記各実施形態例では、切欠きス
リット12は多層基板の各層の接地電極10にのみ設け
たが、回路基板5を全体的に切欠いたスリット(図8
(a)や図10に示されているようなスリット)の構成
としてもよい。
【0041】
【発明の効果】本発明は、チップアンテナを回路基板の
一端側基板面に実装し、このチップアンテナ実装領域と
その隣側の高周波回路の形成領域の接地電極間に、チッ
プアンテナから高周波回路の形成領域に向けて流れる高
周波電流の流れを抑制する方向に変える切欠きスリット
を設けたので、チップアンテナの厚み方向に流れるアン
テナ給電電流が高周波回路側へ逃げるのが抑制され、放
射特性が劣化てしまうというような、チップアンテナの
形状を小型化した際に無線通信機に固有に生じる問題を
回避し、これにより、アンテナ特性(アンテナ放射特
性)が改善されて、高品質の信頼性に優れたアンテナ動
作を行うことが可能である。
【0042】また、チップアンテナを回路基板に面実装
する構成であるため、無線通信機の小型化が可能とな
り、また、無線通信機の製造に際し、チップアンテナの
自動実装が可能となるので、無線通信機の生産性を高め
ることが可能である。
【0043】さらに、アンテナ波長をλとしたとき、電
気長に換算した前記切欠きスリットの長さを(1/4)
λとすることにより、切欠きスリットの対向する一方側
スリット壁面に沿って流れる横向き電流と反対側スリッ
ト壁面に沿って流れる横向き電流とが逆位相となって互
いに打ち消し合うので、チップアンテナ側から高周波回
路側に流れる高周波電流を抑制することができ、このこ
とにより、チップアンテナの放射特性の改善をより一層
図ることができる。
【0044】さらに、切欠きスリット間を掛け渡す形態
で、コイルを設け、このコイルを介してチップアンテナ
が実装されている基板面領域側の導体ラインと高周波回
路が形成されている基板面領域側の導体ラインとを導通
接続する構成とした無線通信機においては、切欠きスリ
ットの空間を導体ラインの配線空間として利用できるの
で、無線通信機の回路設計の自由度が大となり、様々な
回路設計の展開を図ることができる。しかも、切欠きス
リットに配置されるコイルは、チップアンテナ側からコ
イルを伝わって高周波電流が高周波回路の形成領域に流
れる電流を低減するので、この高周波電流の流れに起因
するアンテナ特性の劣化を防止することができる。
【0045】さらに、上記本発明構成の無線通信機をカ
ード型モジュールの形態と成し、このカード型モジュー
ルをパーソナルコンピュータのカード挿入口に挿入した
とき、切欠きスリットがパーソナルコンピュータから突
出した基板面位置に形成されるように構成することによ
り、たとえカード挿入口の穴内壁面が金属面で形成され
ていたとしても、切欠きスリットがその金属面によって
覆われることがないので、その穴内壁面の金属面を経由
してチップアンテナの実装側領域から高周波回路側に流
れる高周波電流を抑制することができ、この高周波電流
の流れに起因して生じるアンテナ特性の劣化を効果的に
防止して高品質のアンテナ動作を行わせることが可能で
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】無線通信機の第1実施形態例の要部構成説明図
である。
【図2】回路基板5に形成する切欠きスリット12の詳
細説明図である。
【図3】切欠きスリットを設けた本実施形態例の無線通
信機の放射特性を切欠きスリットを設けない場合との比
較状態で示す説明図である。
【図4】無線通信機の第2実施形態例の要部構成説明図
である。
【図5】無線通信機の第3実施形態例の要部構成説明図
である。
【図6】多層回路基板の各層の切欠きスリットのスリッ
ト形状を互いに異にした例の説明図である。
【図7】切欠きスリットの各種パターン例を示す説明図
である。
【図8】高周波回路と制御回路の間にスリットを設けた
従来例の回路基板上にチップアンテナを実装した状態を
示す説明図である。
【図9】無線通信機の回路基板に設けられる回路の説明
図である。
【図10】回路基板にスリットが設けられたポールアン
テナ型の基板構成の説明図である。
【図11】無線通信機の一種として一般的に知られてい
る携帯電話の説明図である。
【符号の説明】
2 チップアンテナ 5 回路基板 6 高周波回路 10 接地電極 12 切欠きスリット 16 コイル 17 カード型モジュール 18 パーソナルコンピュータ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 川端 一也 京都府長岡京市天神二丁目26番10号 株式 会社村田製作所内 (72)発明者 伊藤 茂一 京都府長岡京市天神二丁目26番10号 株式 会社村田製作所内 Fターム(参考) 5J046 AA04 AB13 PA07 5K011 AA06 JA01 KA13

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回路基板の一端側にチップアンテナが面
    実装され、このチップアンテナ実装領域の隣側の基板面
    領域には高周波回路が形成され、回路基板には接地電極
    が前記チップアンテナの実装側と高周波回路の形成側を
    導通する形態で形成されており、前記チップアンテナと
    高周波回路間の接地電極にはチップアンテナから高周波
    回路に流れる高周波電流の流れを抑制する方向に変える
    切欠き状スリットが設けられていることを特徴とする無
    線通信機。
  2. 【請求項2】 チップアンテナは接地電極に実装されて
    いることを特徴とする請求項1記載の無線通信機。
  3. 【請求項3】 切欠き状スリットは回路基板の一側端側
    を開口側とし、チップアンテナと高周波回路間を横断す
    る形態で回路基板の反対側の側端に向けて伸長されてお
    り、送受信の波長をλとしたとき、前記切欠き状スリッ
    トの電気長は(1/4)λの長さとしたことを特徴とす
    る請求項1又は請求項2記載の無線通信機。
  4. 【請求項4】 回路基板面には切欠き状スリットを掛け
    渡す形態でコイルが設けられており、チップアンテナが
    実装されている側の領域に形成された導体ラインと高周
    波回路が形成されている側の領域に形成された導体ライ
    ンとが高周波成分を低減する前記コイルを介して電気接
    続されていることを特徴とする請求項1又は請求項2又
    は請求項3記載の無線通信機。
  5. 【請求項5】 無線通信機はパーソナルコンピュータに
    挿入して使用されるタイプのカード型モジュールの無線
    通信機と成し、回路基板に形成される切欠き状スリット
    は、カード型モジュールの無線通信機がパーソナルコン
    ピュータに挿入されたときに、パーソナルコンピュータ
    から突き出した回路基板の部分に形成されているもので
    あることを特徴とする請求項1又は請求項2又は請求項
    3又は請求項4記載のカード型モジュールの無線通信
    機。
JP2000084116A 2000-03-24 2000-03-24 無線通信機 Pending JP2001274719A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000084116A JP2001274719A (ja) 2000-03-24 2000-03-24 無線通信機

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000084116A JP2001274719A (ja) 2000-03-24 2000-03-24 無線通信機

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001274719A true JP2001274719A (ja) 2001-10-05

Family

ID=18600642

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000084116A Pending JP2001274719A (ja) 2000-03-24 2000-03-24 無線通信機

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001274719A (ja)

Cited By (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1562259A1 (en) * 2004-02-06 2005-08-10 Kabushiki Kaisha Toshiba Radio communication apparatus
US7148851B2 (en) 2003-08-08 2006-12-12 Hitachi Metals, Ltd. Antenna device and communications apparatus comprising same
JP2007202066A (ja) * 2006-01-30 2007-08-09 Nec Corp 電子機器
JP2008283464A (ja) * 2007-05-10 2008-11-20 Toshiba Corp 電子機器
JP2009077398A (ja) * 2007-09-20 2009-04-09 Delta Networks Inc 無線lanap/ルータに応用されるプリント・モノポール・スマート・アンテナ
WO2010057911A1 (en) * 2008-11-20 2010-05-27 Nokia Corporation An apparatus, method and computer program for wireless communication
CN102356512A (zh) * 2009-03-19 2012-02-15 泰科电子日本合同会社 高频耦合器
US8237614B2 (en) 2007-03-12 2012-08-07 Nec Corporation Planar antenna, and communication device and card-type terminal using the antenna
JP2013013148A (ja) * 2007-07-18 2013-01-17 Murata Mfg Co Ltd 無線icデバイス
JP2016171532A (ja) * 2015-03-13 2016-09-23 株式会社東芝 カード装置及び通信装置
JP2016540599A (ja) * 2013-12-17 2016-12-28 レスメド・リミテッドResMed Limited 呼吸圧処置システム
JP2018148290A (ja) * 2017-03-02 2018-09-20 Tdk株式会社 アンテナ装置
US10814083B2 (en) 2015-07-07 2020-10-27 ResMed Pty Ltd Respiratory pressure therapy device

Cited By (25)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7148851B2 (en) 2003-08-08 2006-12-12 Hitachi Metals, Ltd. Antenna device and communications apparatus comprising same
EP1562259A1 (en) * 2004-02-06 2005-08-10 Kabushiki Kaisha Toshiba Radio communication apparatus
JP4632052B2 (ja) * 2006-01-30 2011-02-16 日本電気株式会社 電子機器
JP2007202066A (ja) * 2006-01-30 2007-08-09 Nec Corp 電子機器
US8237614B2 (en) 2007-03-12 2012-08-07 Nec Corporation Planar antenna, and communication device and card-type terminal using the antenna
JP2008283464A (ja) * 2007-05-10 2008-11-20 Toshiba Corp 電子機器
US9460376B2 (en) 2007-07-18 2016-10-04 Murata Manufacturing Co., Ltd. Radio IC device
JP2013013148A (ja) * 2007-07-18 2013-01-17 Murata Mfg Co Ltd 無線icデバイス
JP2009077398A (ja) * 2007-09-20 2009-04-09 Delta Networks Inc 無線lanap/ルータに応用されるプリント・モノポール・スマート・アンテナ
WO2010057911A1 (en) * 2008-11-20 2010-05-27 Nokia Corporation An apparatus, method and computer program for wireless communication
US8344962B2 (en) 2008-11-20 2013-01-01 Nokia Corporation Apparatus, method and computer program for wireless communication
CN102356512A (zh) * 2009-03-19 2012-02-15 泰科电子日本合同会社 高频耦合器
US11759595B2 (en) 2013-12-17 2023-09-19 ResMed Pty Ltd Respiratory pressure treatment system
US11219735B1 (en) 2013-12-17 2022-01-11 ResMed Pty Ltd Respiratory pressure treatment system
JP2016540599A (ja) * 2013-12-17 2016-12-28 レスメド・リミテッドResMed Limited 呼吸圧処置システム
US11400251B2 (en) 2013-12-17 2022-08-02 ResMed Pty Ltd Respiratory pressure treatment system
US11389615B2 (en) 2013-12-17 2022-07-19 ResMed Pty Ltd Respiratory pressure treatment system
US10864343B2 (en) 2013-12-17 2020-12-15 ResMed Pty Ltd Respiratory pressure treatment system
US11058845B2 (en) 2013-12-17 2021-07-13 ResMed Pty Ltd Respiratory pressure treatment system
US11219736B1 (en) 2013-12-17 2022-01-11 ResMed Pty Ltd Respiratory pressure treatment system
JP2016171532A (ja) * 2015-03-13 2016-09-23 株式会社東芝 カード装置及び通信装置
US9514401B2 (en) 2015-03-13 2016-12-06 Kabushiki Kaisha Toshiba Card device and memory card
US10814083B2 (en) 2015-07-07 2020-10-27 ResMed Pty Ltd Respiratory pressure therapy device
US11850360B2 (en) 2015-07-07 2023-12-26 ResMed Pty Ltd Respiratory pressure therapy device
JP2018148290A (ja) * 2017-03-02 2018-09-20 Tdk株式会社 アンテナ装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4146478B2 (ja) 無線モジュール及び携帯端末
JP4868128B2 (ja) アンテナ装置及びそれを用いた無線通信機器
US7551142B1 (en) Hybrid antennas with directly fed antenna slots for handheld electronic devices
US6680700B2 (en) Miniaturized microwave antenna
JP4422767B2 (ja) 携帯端末用アンテナ装置および携帯端末
JP4197734B2 (ja) 無線モジュール
CA2872492C (en) Antenna device for portable terminal
JP2004159288A (ja) アンテナ装置、プリント配線板、プリント基板、通信アダプタおよび携帯型電子機器
JP2002299933A (ja) アンテナの電極構造およびそれを備えた通信機
JP2001274719A (ja) 無線通信機
JP2001136026A (ja) 携帯無線端末
JPH10247806A (ja) 携帯無線機用アンテナおよびそれを用いた携帯無線機
JP2007068058A (ja) アンテナ
JP2002152353A (ja) 携帯端末機
JP2001267826A (ja) 送受信ユニットのチップ型アンテナの取付構造
JP2005086632A (ja) 無線通信機
JP4379004B2 (ja) 通信アダプタおよび携帯型電子機器
JP2012104895A (ja) スライド式無線端末装置
US5854606A (en) Surface-mount antenna and communication apparatus using same
US7940218B2 (en) Multilayer PCB antenna
JP5712885B2 (ja) アンテナ装置
US6002366A (en) Surface mount antenna and communication apparatus using same
KR101303153B1 (ko) 안테나 장치 및 이를 구비하는 이동통신 단말기
KR200393219Y1 (ko) 피씨비 안테나
JP2005124033A (ja) 折畳型携帯無線装置