JP2001272380A - 社会資本構造物の非接触非侵襲的劣化/寿命予測システムおよび非接触非侵襲的劣化/寿命予測方法 - Google Patents

社会資本構造物の非接触非侵襲的劣化/寿命予測システムおよび非接触非侵襲的劣化/寿命予測方法

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JP2001272380A
JP2001272380A JP2000087167A JP2000087167A JP2001272380A JP 2001272380 A JP2001272380 A JP 2001272380A JP 2000087167 A JP2000087167 A JP 2000087167A JP 2000087167 A JP2000087167 A JP 2000087167A JP 2001272380 A JP2001272380 A JP 2001272380A
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surface layer
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light
measurement
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Kikuichi Sakurai
菊一 櫻井
Yoshinobu Takeda
吉伸 竹田
Mariko Sakurai
真理子 櫻井
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Chizai Senryaku Kenkyusho Kk
Original Assignee
Chizai Senryaku Kenkyusho Kk
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、社会資本構造物の寿命の最大化、
点検/保守/修復負担の最適・最小化を図ることができ
る非接触非侵襲的劣化/寿命予測システムおよび非接触
非侵襲的劣化/寿命予測方法を提供することを課題とす
る。 【解決手段】 局所的かつインパルス状の熱弾性波12
2を測定対象構造物120内に励起し、測定対象構造物
120内で発生した光音響弾性特性を光学干渉計を用い
て非接触非侵襲的にサンプリングし、これを基に測定対
象構造物120の内部の経時劣化状況および腐食劣化状
況を数値化および可視化する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、社会資本構造物の
非接触非侵襲的劣化/寿命予測技術に係り、特にコンク
リートやガラス、金属等を複合して構成された複合建造
物や渠梁構造物、鉄道設備(線路のレール、鉄道車両、
トンネル、高架等)等の社会資本構造物の寿命の最大
化、点検/保守/修復負担の最適・最小化を図ることが
できるようになり、循環型社会の形成に向けて、社会資
本構造物を最大効率で維持・修復するとともに、環境へ
の負荷を緩和することで、IT等への資源の集中化を促
して富国化を支援できる基盤技術を実現できるようにな
る、コンクリートやガラス、金属等を複合して構成され
た複合建造物や渠梁構造物、鉄道設備等の社会資本構造
物の非接触非侵襲的劣化/寿命予測システムおよび非接
触非侵襲的劣化/寿命予測方法に関する。
【0002】
【従来の技術】現在、コンクリートやガラス、金属等を
複合して構成された複合建造物や渠梁構造物、鉄道設備
等の社会資本構造物において、構造物建設時の品質不良
生コンの不正使用(不法加水、フライアッシュの大量混
入、海岸砂の不正使用)に主因するコンクリート部分の
炭酸化や中性化、アルカリ骨材化、ひび割れや、コンク
リート施工不良(廃材の投棄や鉄筋の接合不良、手抜き
配筋、コールドジョイント等)に主因するコンクリート
部分のひび割れやコンクリート剥離、コンクリート塊の
落下等の経時劣化以外でのインフラ崩壊が社会問題とし
て顕在化してきている。
【0003】このため、上記複合建造物や渠梁構造物、
鉄道設備等の社会資本構造物の要所要所に対して、経時
変化の進行状況の他に、上記炭酸化や中性化、アルカリ
骨材化、ひび割れ、コンクリート剥離、コンクリート塊
の落下等のインフラ崩壊要因の進行状況を定期/不定期
に正確に定量化し、これを基に構造寿命(物理的に破壊
が生じる限界時期)またはインフラ寿命(社会資本とし
て使用に耐えない品質や外観と判定される限界時期、耐
用年数)を予測するとともに、構造寿命またはインフラ
寿命を迎えた危険性のある地点を的確に把握して点検/
保守/修復できるような技術が渇望されている。
【0004】このような技術背景を踏まえた従来のコン
クリート構造物の侵襲的劣化検査手法としては、コンク
リート建造物からテストピースを作成し、このテストピ
ースに対して強度や構造検査、劣化検査を行うテストピ
ース抜き取り手法(第1従来技術)がある。
【0005】また、数点のテストピース抜き取り検査結
果とニューラルネットワークを組み合わせて、シミュレ
ーションで構造物の劣化/寿命予測を行う模擬実験手法
(第2従来技術)も考案されている。
【0006】一方、コンクリート構造物の非侵襲的劣化
検査手法としては、可視光または赤外線を照射して作業
員の肉眼やCCDでひび割れを発見する目視検査手法
(第3従来技術)や、ハンマーを用いた打音によって構
造欠陥を見つけだす打音検査手法(第4従来技術)、ま
たはコンクリート表面に貼着した励振用の超音波振動子
および振動検知用の超音波振動子を用いて構造欠陥を見
つけだす超音波検査手法(第5従来技術)、X線によっ
て構造欠陥を見つけだすX線透過型検査手法(第6従来
技術)やX線反射型検査手法(第7従来技術)、複数の
電極(電気信号を印加する電極とコンクリート内を伝播
してきた電気信号を受信する電極)をコンクリート構造
物の表面に貼着し電極に交流信号を印加しコンクリート
内での電気特性(抵抗値等)を測定することで構造欠陥
を見つけだす電気的検査手法(第8従来技術)等が考案
されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記テ
ストピース抜き取り手法(第1従来技術)では、構造物
内部の構造欠陥を直接的に測定できるものの、測定箇所
(テストピース抜き取り箇所)が数m〜数10m間隔で
ありかつ検査員による技量差が激しいため、劣化箇所発
見確率が低く検出漏れが多発しているという問題点、テ
ストピース抜き取り作業が人海戦術のため測定に多大な
時間を要し測定漏れが頻出しているという問題点があっ
た。
【0008】また、上記模擬実験手法(第2従来技術)
では、得られる結果があくまでもソフトウェア的な予測
に過ぎず実証が難しいという問題点、上記テストピース
抜き取り手法と同様に測定箇所(テストピース抜き取り
箇所)が数m〜数10m間隔でありかつ検査員による技
量差が激しいため、テストピース抜き取り検査結果に品
質差が大きく、その結果、劣化箇所予測精度が低いとい
う問題点、テストピース抜き取り作業が人海戦術のため
測定に多大な時間を要し測定漏れが頻出しているという
問題点があった。
【0009】一方、可視光または赤外線を照射して作業
員の肉眼やCCDでひび割れを発見する上記目視検査手
法(第3従来技術)では、構造物内部の構造欠陥を非接
触非侵襲かつ直接的に測定できるものの、測定可能範囲
が構造物表面(数mm程度)に限定されるという問題
点、測定に多大な時間を要するという問題点があった。
【0010】また、上記打音検査手法(第4従来技術)
では、構造物内部の構造欠陥を非接触非侵襲かつ直接的
に測定できるものの、測定箇所(打音箇所)が数m〜数
10m間隔であり劣化箇所発見確率が低く検出漏れが多
発しているという問題点、人海戦術のため測定に多大な
時間を要するという問題点があった。
【0011】また、上記超音波検査手法(第5従来技
術)では、構造物内部の構造欠陥を非侵襲かつ直接的に
測定できるものの、コンクリート表面に励振用の超音波
振動子および振動検知用の超音波振動子を貼着して測定
を行う手間が必要であるという問題点や、測定箇所(換
言すれば、励振用の超音波振動子および振動検知用の超
音波振動子の貼着箇所)が数m〜数10m間隔であり、
劣化箇所発見確率が低く検出漏れが多発しているという
問題点、人海戦術のため測定に多大な時間を要するとい
う問題点があった。
【0012】また、上記X線透過型検査手法(第6従来
技術)では、構造物内部の構造欠陥を非接触非侵襲かつ
直接的に測定できるものの、X線源と検出器とで測定対
象構造物を挟んで測定する必要があり、測定対象構造物
が小形なものに限られてしまい、コンクリートやガラ
ス、金属等を複合して構成された建造物や渠梁構造物に
対しては適用が難しいという問題点があった。
【0013】また、上記X線反射型検査手法(第7従来
技術)では、構造物内部の構造欠陥を非接触非侵襲かつ
直接的に測定できるものの、測定可能範囲が構造物表皮
(数μm程度)に限定され、かつ、測定範囲も数10×
数10cmに制限されるという問題点があった。
【0014】また、上記電気的検査手法(第8従来技
術)では、構造物内部の構造欠陥を非侵襲かつ直接的に
測定できるものの、コンクリート表面に測定用の電極を
貼着して測定を行う手間が必要があるという問題点や、
測定箇所(換言すれば、測定用の電極の貼着箇所)が数
m〜数10m間隔であり、劣化箇所発見確率が低く検出
漏れが多発しているという問題点、人海戦術のため測定
に多大な時間を要するという問題点があった。
【0015】本発明は斯かる問題点を鑑みてなされたも
のであり、その目的とするところは、コンクリートやガ
ラス、金属等を複合して構成された複合建造物や渠梁構
造物、鉄道設備等の社会資本構造物の寿命の最大化、点
検/保守/修復負担の最適・最小化を図ることができる
ようになり、循環型社会の形成に向けて、社会資本構造
物を最大効率で維持・修復するとともに、環境への負荷
を緩和することで、IT等への資源の集中化を促して富
国化を支援できる基盤技術を実現できるようになる社会
資本構造物の非接触非侵襲的劣化/寿命予測システムお
よび非接触非侵襲的劣化/寿命予測方法を提供する点に
ある。
【0016】
【課題を解決するための手段】この発明の請求項1記載
の発明にかかる社会資本構造物の非接触非侵襲的劣化/
寿命予測システムは、可変長レーザ光源で生成・出力す
る第1の波長の表層形状測定用レーザビームを生成・出
力する表層部探査レーザ光生成・出力手段と、ハイパワ
ーレーザ光源で生成・出力する第2の波長の励起用レー
ザビームを生成・出力するハイパワーレーザ生成・出力
手段と、コンクリートやガラス、金属等を複合して構成
された複合建造物や渠梁構造物、鉄道設備等の測定対象
構造物の表面を含む表層部分での光音響弾性波を検知す
るための第3の波長の内部構造・物性測定用レーザビー
ムを生成・出力する内部探査レーザ光生成・出力手段
と、前記表層形状測定用レーザビーム、前記励起用レー
ザビームおよび前記内部構造・物性測定用レーザビーム
の3ビームを所定多重規則で波長多重光に変調する波長
多重手段と、前記変調された波長多重光を用いて前記測
定対象構造物を照射しながら所定ピッチで走査し、当該
測定対象構造物の表層部分に前記表層形状測定用レーザ
ビームをプローブ光として所定ピッチで照射し、前記励
起用レーザビームを当該測定対象構造物の表層部分に所
定ピッチで照射して当該照射部位に局所的かつインパル
ス状の熱弾性波を生成し、当該励起用レーザビームが生
成した局所的かつインパルス状の熱弾性波を照射部位近
傍から当該測定対象構造物の内部に伝播させた後に当該
測定対象構造物の内部を伝播して照射部位から反射され
て表面近傍に伝播されてきた当該光音響弾性波が生起す
る照射部位近傍での表面弾性振動モードを検出するため
に当該内部構造・物性測定用レーザビームをプローブ光
として所定ピッチで照射することで当該測定対象構造物
を非接触非侵襲的に3次元スキャニングする走査手段
と、前記走査手段を用いて前記測定対象構造物の表層部
分にプローブ光として照射した後に反射された前記表層
形状測定用レーザビームの反射光を集光し、当該集光し
た表層形状測定用レーザビームの反射光を当該表層形状
測定用レーザビームを参照光として干渉させることで当
該測定対象構造物の表層部分の形状の凸凹に応じたデー
タをリアルタイムでサンプリングする表層部探査光干渉
系と、前記表層部探査光干渉系がリアルタイムで実測し
た表層部分に対するサンプリングデータを基に、当該測
定対象構造物の表面を含む表層部分の経時劣化箇所およ
び腐食劣化箇所の分布、または前記測定対象構造物の表
面の形状を含む表層部分の経時劣化程度もしくは腐食劣
化程度の少なくともいずれかを数値化および可視化する
表層部解析手段と、前記走査手段を用いて前記励起用レ
ーザビームが生成した前記局所的かつインパルス状の熱
弾性波を照射部位近傍から前記測定対象構造物の内部に
伝播させた後に、当該測定対象構造物の内部を伝播して
照射部位から反射されて表面近傍に伝播されてきた当該
光音響弾性波が生起する照射部位近傍での表面弾性振動
モードを、前記内部構造・物性測定用レーザビームをプ
ローブ光として所定ピッチで走査し、当該プローブ光の
反射光を検出側で集光するとともに、当該集光した内部
構造・物性測定用レーザビームの反射光を当該内部構造
・物性測定用レーザビームを参照光として干渉させるこ
とで当該測定対象構造物の内部に対する光音響弾性特性
のトランジェントデータをサンプリングする内部探査光
干渉系と、前記内部探査光干渉系がリアルタイムで実測
した内部の光音響弾性特性データを基に、当該測定対象
構造物の内部の経時劣化箇所および腐食劣化箇所の分
布、または前記測定対象構造物の内部の経時劣化程度も
しくは腐食劣化程度の少なくともいずれかを数値化およ
び可視化する内部解析手段を有するものである。
【0017】この発明の請求項2記載の発明にかかる社
会資本構造物の非接触非侵襲的劣化/寿命予測システム
は、可変長レーザ光源で生成・出力する第1の波長の表
層形状測定用レーザビームを生成・出力する表層部探査
レーザ光生成・出力手段と、ハイパワーレーザ光源で生
成・出力する第2の波長の励起用レーザビームを生成・
出力するハイパワーレーザ生成・出力手段と、コンクリ
ートやガラス、金属等を複合して構成された複合建造物
や渠梁構造物、鉄道設備等の測定対象構造物の表面を含
む表層部分での光音響弾性波を検知するための第3の波
長の内部構造・物性測定用レーザビームを生成・出力す
る内部探査レーザ光生成・出力手段と、前記表層形状測
定用レーザビーム、前記励起用レーザビームおよび前記
内部構造・物性測定用レーザビームの3ビームを所定多
重規則で波長多重光に変調する波長多重手段と、前記変
調された波長多重光を用いて前記測定対象構造物を照射
しながら所定ピッチで走査し、当該測定対象構造物の表
層部分に前記表層形状測定用レーザビームをプローブ光
として所定ピッチで照射し、前記励起用レーザビームを
当該測定対象構造物の表層部分に所定ピッチで照射して
当該照射部位に局所的に前記第2の波長に応じたインパ
ルス状の光音響弾性波を生成し、当該励起用レーザビー
ムが生成した局所的に第2の波長に応じたインパルス状
の光音響弾性波を照射部位近傍から当該測定対象構造物
の内部に伝播させた後に当該測定対象構造物の内部を伝
播して照射部位から反射されて表面近傍に伝播されてき
た当該光音響弾性波が生起する照射部位近傍での表面弾
性振動モードを検出するために当該内部構造・物性測定
用レーザビームをプローブ光として所定ピッチで照射す
ることで当該測定対象構造物を非接触非侵襲的に3次元
スキャニングする走査手段と、前記走査手段を用いて前
記測定対象構造物の表層部分にプローブ光として照射し
た後に反射された前記表層形状測定用レーザビームの反
射光を集光し、当該集光した表層形状測定用レーザビー
ムの反射光を当該表層形状測定用レーザビームを参照光
として干渉させることで当該測定対象構造物の表層部分
の形状の凸凹に応じたデータをリアルタイムでサンプリ
ングする表層部探査光干渉系と、前記表層部探査光干渉
系がリアルタイムで実測した表層部分に対するサンプリ
ングデータを基に、当該測定対象構造物の表面を含む表
層部分の経時劣化箇所および腐食劣化箇所の分布、また
は前記測定対象構造物の表面の形状を含む表層部分の経
時劣化程度もしくは腐食劣化程度の少なくともいずれか
を数値化および可視化する表層部解析手段と、前記走査
手段を用いて前記励起用レーザビームが生成した前記局
所的に第2の波長に応じたインパルス状の光音響弾性波
を照射部位近傍から前記測定対象構造物の内部に伝播さ
せた後に、当該測定対象構造物の内部を伝播して照射部
位から反射されて表面近傍に伝播されてきた当該光音響
弾性波が生起する照射部位近傍での表面弾性振動モード
を、前記内部構造・物性測定用レーザビームをプローブ
光として所定ピッチで走査し、当該プローブ光の反射光
を検出側で集光するとともに、当該集光した内部構造・
物性測定用レーザビームの反射光を当該内部構造・物性
測定用レーザビームを参照光として干渉させることで当
該測定対象構造物の内部に対する光音響弾性特性のトラ
ンジェントデータをサンプリングする内部探査光干渉系
と、前記内部探査光干渉系がリアルタイムで実測した内
部の光音響弾性特性データを基に、当該測定対象構造物
の内部の経時劣化箇所および腐食劣化箇所の分布、また
は前記測定対象構造物の内部の経時劣化程度もしくは腐
食劣化程度の少なくともいずれかを数値化および可視化
する内部解析手段を有するものである。
【0018】この発明の請求項3記載の発明にかかる社
会資本構造物の非接触非侵襲的劣化/寿命予測システム
は、上記請求項1または2に記載の発明において、前記
内部探査光干渉系は、前記測定対象構造物の内部に対す
る光音響弾性特性として、グリーン関数のトランジェン
トデータをサンプリングするものである。
【0019】この発明の請求項4記載の発明にかかる社
会資本構造物の非接触非侵襲的劣化/寿命予測システム
は、上記請求項1乃至3のいずれか一項に記載の発明に
おいて、前記内部解析手段は、前記内部探査光干渉系が
リアルタイムで実測した内部の光音響弾性特性データと
して少なくとも吸収光スペクトルの光励起スペクトル特
性、音響インピーダンスの光励起スペクトル特性、また
は音速の光励起スペクトル特性に対するトランジェント
データを用い、当該光音響弾性特性データを基に、当該
測定対象構造物の内部の経時劣化箇所および腐食劣化箇
所の分布、または前記測定対象構造物の内部の経時劣化
程度もしくは腐食劣化程度の少なくともいずれかを数値
化および可視化するものである。
【0020】この発明の請求項5記載の発明にかかる社
会資本構造物の社会資本構造物の非接触非侵襲的劣化/
寿命予測方法は、可変長レーザ光源で生成・出力する第
1の波長の表層形状測定用レーザビームと、ハイパワー
レーザ光源で生成・出力する第2の波長の励起用レーザ
ビームと、コンクリートやガラス、金属等を複合して構
成された複合建造物や渠梁構造物、鉄道設備等の測定対
象構造物の表面を含む表層部分での光音響弾性波を検知
するための第3の波長の内部構造・物性測定用レーザビ
ームの3ビームを所定多重規則で波長多重光に変調して
当該測定対象構造物を走査することで当該測定対象構造
物を非接触非侵襲的に3次元スキャニングする第1処理
ステップと、前記測定対象構造物の表層部分に照射した
後に反射された前記表層形状測定用レーザビームをプロ
ーブ光として用い、当該プローブ光を検出側で集光しレ
ーザ光干渉系に導くことで、当該測定対象構造物の表層
部分の形状の凸凹に応じたデータをサンプリングし、当
該リアルタイムで実測した表層部分を基に、当該測定対
象構造物の表面を含む表層部分の経時劣化箇所および腐
食劣化箇所の分布、または前記測定対象構造物の表面を
含む表層部分の経時劣化程度もしくは腐食劣化程度の少
なくともいずれかを数値化および可視化する第2処理ス
テップと、前記励起用レーザビームを前記測定対象構造
物の表層部分に照射して当該照射部位に局所的かつイン
パルス状の熱弾性波を生成する第3処理ステップと、前
記局所的かつインパルス状の熱弾性波を照射部位近傍か
ら前記測定対象構造物の内部に伝播させる第4処理ステ
ップと、前記測定対象構造物の内部を伝播して反射され
て表面近傍に伝播されてきた局所的かつインパルス状の
前記熱弾性波が生起する照射部位近傍での表面弾性振動
モードを、前記内部構造・物性測定用レーザビームの反
射光をプローブ光として用いて検出し、当該プローブ光
を検出側で集光しレーザ光干渉系に導き当該内部構造・
物性測定用レーザビームの参照光と干渉させることで、
当該測定対象構造物の内部に対する光音響弾性特性のト
ランジェントデータをサンプリングする第5処理ステッ
プと、前記リアルタイムで実測した内部の光音響弾性特
性データを基に、前記測定対象構造物の内部の経時劣化
箇所および腐食劣化箇所の分布、または前記測定対象構
造物の内部の経時劣化程度もしくは腐食劣化程度の少な
くともいずれかを数値化および可視化する第6処理ステ
ップを有するものである。
【0021】この発明の請求項6記載の発明にかかる社
会資本構造物の非接触非侵襲的劣化/寿命予測方法は、
可変長レーザ光源で生成・出力する第1の波長の表層形
状測定用レーザビームと、ハイパワーレーザ光源で生成
・出力する第2の波長の励起用レーザビームと、コンク
リートやガラス、金属等を複合して構成された複合建造
物や渠梁構造物、鉄道設備等の測定対象構造物の表面を
含む表層部分での光音響弾性波を検知するための第3の
波長の内部構造・物性測定用レーザビームの3ビームを
所定多重規則で波長多重光に変調して当該測定対象構造
物を走査することで当該測定対象構造物を非接触非侵襲
的に3次元スキャニングする第1処理ステップと、前記
測定対象構造物の表層部分に照射した後に反射された前
記表層形状測定用レーザビームをプローブ光として用
い、当該プローブ光を検出側で集光しレーザ光干渉系に
導くことで、当該測定対象構造物の表層部分の形状の凸
凹に応じたデータをサンプリングし、当該リアルタイム
で実測した表層部分を基に、当該測定対象構造物の表面
を含む表層部分の経時劣化箇所および腐食劣化箇所の分
布、または前記測定対象構造物の表面を含む表層部分の
経時劣化程度もしくは腐食劣化程度の少なくともいずれ
かを数値化および可視化する第2処理ステップと、前記
励起用レーザビームを前記測定対象構造物の表層部分に
照射して当該照射部位に所定光波長に応じた局所的かつ
インパルス状の光音響弾性波を生成する第3処理ステッ
プと、前記局所的かつインパルス状の光音響弾性波を照
射部位近傍から前記測定対象構造物の内部に伝播させる
第4処理ステップと、前記測定対象構造物の内部を伝播
して反射されて表面近傍に伝播されてきた前記局所的か
つインパルス状の光音響弾性波が生起する照射部位近傍
での表面弾性振動モードを、前記内部構造・物性測定用
レーザビームの反射光をプローブ光として用いて検出
し、当該プローブ光を検出側で集光しレーザ光干渉系に
導き当該内部構造・物性測定用レーザビームの参照光と
干渉させることで、当該測定対象構造物の内部に対する
光音響弾性特性のトランジェントデータをサンプリング
する第5処理ステップと、前記リアルタイムで実測した
内部の光音響弾性特性データを基に、前記測定対象構造
物の内部の経時劣化箇所および腐食劣化箇所の分布、ま
たは前記測定対象構造物の内部の経時劣化程度もしくは
腐食劣化程度の少なくともいずれかを数値化および可視
化する第6処理ステップを有するものである。
【0022】この発明の請求項7記載の発明にかかる社
会資本構造物の非接触非侵襲的劣化/寿命予測方法は、
上記請求項5または6に記載の発明において、前記第5
処理ステップは、前記測定対象構造物の内部に対する光
音響弾性特性としてグリーン関数のトランジェントデー
タをサンプリングする処理ステップを有するものであ
る。
【0023】この発明の請求項8記載の発明にかかる社
会資本構造物の非接触非侵襲的劣化/寿命予測方法は、
上記請求項5乃至7のいずれか一項に記載の発明におい
て、前記第6処理ステップは、前記測定対象構造物の内
部の光音響弾性特性データとして少なくとも吸収光スペ
クトルの光励起スペクトル特性、音響インピーダンスの
光励起スペクトル特性、または音速の光励起スペクトル
特性に対するトランジェントデータを用い、当該光音響
弾性特性データを基に、当該測定対象構造物の内部の経
時劣化箇所および腐食劣化箇所の分布、または前記測定
対象構造物の内部の経時劣化程度もしくは腐食劣化程度
の少なくともいずれかを数値化および可視化する処理ス
テップを有するものである。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、この発明の一実施の形態を
図面に基づいて詳細に説明する。図1は、本発明の第1
の実施の形態に係る社会資本構造物の非接触非侵襲的劣
化/寿命予測システムおよび非接触非侵襲的劣化/寿命
予測方法を説明するための機能ブロック図である。図1
において、10は表層部探査レーザ光生成・出力手段、
20はハイパワーレーザ生成・出力手段、30は内部探
査レーザ光生成・出力手段、40は波長多重手段、42
は波長多重光、43Aは第1光変調器、43Bは第2光
変調器、43Cは第3光変調器、44は光合波器、50
は走査手段、60は表層部探査光干渉系、70は表層部
解析手段、80は内部探査光干渉系、90は内部解析手
段、100は非接触非侵襲的劣化/寿命予測システム、
120は測定対象構造物、122は熱弾性波、λは第
1の波長、λは第2の波長、λは第3の波長、Ψ
prbはプローブ光、Ψrefは参照光、ψ{λ}は
表層形状測定用レーザビーム、ψ{λ}は励起用レー
ザビーム、ψ{λ}は内部構造・物性測定用レーザビ
ーム、ω,ωは光音響弾性波を示している。なお、
以下の説明において、v{x,y,z,t,f,λ
λ}は音速、Z{x,y,z,t,f,λ〜λ
は音響インピーダンス、ζ{x,y,z,t,f,λ
〜λ}はトランジェントデータ、ξ{x,y,z,
t,f,λ〜λ}はグリーン関数、x,y,zは測
定部位の座標、tは時間、fはサンプリング周波数を示
している。
【0025】図1を参照すると、本実施の形態の非接触
非侵襲的劣化/寿命予測システム100は、表層部探査
レーザ光生成・出力手段10と、ハイパワーレーザ生成
・出力手段20と、内部探査レーザ光生成・出力手段3
0と、波長多重手段40と、走査手段50と、表層部探
査光干渉系60と、表層部解析手段70と、内部探査光
干渉系80と、内部解析手段90を備えている。
【0026】表層部探査レーザ光生成・出力手段10
は、図1に示すように、He−Neレーザ(発振波長=
633nm)やArレーザ(発振波長=515nm)と
いった可視光レーザ(380〜780nm)、チタンサ
ファイアレーザやYAGレーザといった近赤外〜赤外波
長レーザとSHG素子や色素レーザを組み合わせた可変
長レーザ光源、KrFエキシマレーザ(発振波長=24
8nm)やArFエキシマレーザ(発振波長=193n
m),Fレーザ(発振波長=157nm)と波長変換
素子や色素レーザを組み合わせた可変長レーザ光源等を
用いて、第1の波長λ(λ=350nm〜2μm程
度)の表層形状測定用レーザビームψ{λ }を生成・
出力する。
【0027】表層部探査レーザ光生成・出力手段10で
使用されるレーザ波長は、コンクリートやガラス、金属
等を複合して構成された複合建造物や渠梁構造物、鉄道
設備(線路のレール、鉄道車両の車輪や台車、トンネル
の鉄骨、高架の鉄骨等)/車両等の測定対象構造物12
0の表層の構造材料(コンクリート、煉瓦、ペンキ、
鉄、アルミニウム等)等によって適宜最良に選択される
べきである。例えば、コンクリートでは、He−Neレ
ーザ(発振波長=633nm)やArレーザ(発振波長
=515nm)といった可視光レーザ(380〜780
nm)を選択することが好適である。
【0028】また、表層部探査レーザ光生成・出力手段
10で使用されるレーザ出力は、走査手段50から測定
対象構造物120までの距離、表層部探査光干渉系60
から測定対象構造物120までの距離によって決定され
る。例えば、走査手段50から測定対象構造物120ま
での距離、表層部探査光干渉系60から測定対象構造物
120までの距離を数m〜数10mとしたい場合には、
数10mW〜数W程度に設定しておくことが望ましい。
【0029】ハイパワーレーザ生成・出力手段20は、
図1に示すように、チタンサファイアレーザやYAGレ
ーザといった長波長レーザとSHG素子や色素レーザを
組み合わせた可変長レーザ光源、KrFエキシマレーザ
(発振波長=248nm),ArFエキシマレーザ(発
振波長=193nm),Fレーザ(発振波長=157
nm)と波長変換素子や色素レーザを組み合わせた可変
長レーザ光源等のハイパワーレーザ光源で生成・出力す
る第2の波長λの励起用レーザビームψ{λ }を生
成・出力する。
【0030】ハイパワーレーザ生成・出力手段20で使
用されるレーザ波長、すなわち、第2の波長λは、コ
ンクリートやガラス、金属等を複合して構成された複合
建造物や渠梁構造物、鉄道設備(線路のレール、鉄道車
両の車輪や台車、トンネルの鉄骨、高架の鉄骨等)/車
両等の測定対象構造物120の表層および内部の構造材
料(コンクリート、煉瓦、ペンキ、鉄、アルミニウム
等)等によって適宜最良に選択されるべきである。例え
ば、コンクリートでは、チタンサファイアレーザやYA
Gレーザといった長波長レーザとSHG素子や色素レー
ザを組み合わせた可変長レーザ光源を選択することが好
適である。
【0031】また、ハイパワーレーザ生成・出力手段2
0で使用されるレーザ出力は、走査手段50から測定対
象構造物120までの距離、内部探査光干渉系80から
測定対象構造物120までの距離によって決定される。
例えば、走査手段50から測定対象構造物120までの
距離、内部探査光干渉系80から測定対象構造物120
までの距離を数m〜数10mとしたい場合には、数10
mW〜10数W程度に設定しておくことが望ましい。
【0032】内部探査レーザ光生成・出力手段30は、
コンクリートやガラス、金属等を複合して構成された複
合建造物や渠梁構造物、鉄道設備(線路のレール、鉄道
車両の車輪や台車、トンネルの鉄骨、高架の鉄骨等)/
車両等の測定対象構造物120(大きさは一辺を数cm
〜数100m程度を想定)の表面を含む表層部分での光
音響弾性波ωを検知するための第3の波長λの内部
構造・物性測定用レーザビームψ{λ}を生成・出力
する。
【0033】内部探査レーザ光生成・出力手段30は、
図1に示すように、He−Neレーザ(発振波長=63
3nm)やArレーザ(発振波長=515nm)といっ
た可視光レーザ(380〜780nm)、チタンサファ
イアレーザやYAGレーザといった近赤外〜赤外波長レ
ーザとSHG素子や色素レーザを組み合わせた可変長レ
ーザ光源、KrFエキシマレーザ(発振波長=248n
m)やArFエキシマレーザ(発振波長=193n
m),Fレーザ(発振波長=157nm)と波長変換
素子や色素レーザを組み合わせた可変長レーザ光源等を
用いることができる。例えば、コンクリートでは、可視
波長の第3の波長λとして生成・出力するために、チ
タンサファイアレーザやYAGレーザといった長波長レ
ーザとSHG素子や色素レーザを組み合わせた可変長レ
ーザ光源を選択することが好適である。
【0034】また、内部探査レーザ光生成・出力手段3
0で使用されるレーザ出力は、走査手段50から測定対
象構造物120までの距離、内部探査光干渉系80から
測定対象構造物120までの距離によって決定される。
例えば、走査手段50から測定対象構造物120までの
距離、内部探査光干渉系80から測定対象構造物120
までの距離を数m〜数10mとしたい場合には、数10
mW〜数W程度に設定しておくことが望ましい。
【0035】図2は、図1の波長多重手段40で実行さ
れる多重規則fを説明するための信号シーケンス図であ
る。波長多重手段40は、図2に示すように、表層形状
測定用レーザビームψ{λ}、励起用レーザビームψ
{λ}(第2の波長λは、測定対象構造物120に
よって決まる紫外波長〜可視波長〜赤外波長)および内
部構造・物性測定用レーザビームψ{λ}(第3の波
長λは可視波長(380〜780nm))の3ビーム
{ψ{λ},ψ{λ}およびψ{λ}}を所定多
重規則fで波長多重光42に変調する。
【0036】具体的には、波長多重手段40では、表層
形状測定用レーザビームψ{λ}、励起用レーザビー
ムψ{λ}、内部構造・物性測定用レーザビームψ
{λ}のそれぞれを、それぞれに設けられた光変調器
(第1光変調器43A、第2光変調器43B、第3光変
調器43C)に導き、第1光変調器43A、第2光変調
器43B、第3光変調器43Cを所定多重規則fで同期
制御することでレーザビームψ{λ},ψ{λ},
ψ{λ}を光学的にスイッチングした後に出射し、こ
れらを光合波器44で合波して1ビーム(1本の光ビー
ム)に多重化することで波長多重光42に変調(パルス
変調)する。
【0037】光合波器44は現在実用化されている光学
ミラー(図1に示すM)やプリズム(図1に示すPZ
M)等を組み合わせて構成することができる。また、第
1光変調器43A、第2光変調器43B、第3光変調器
43Cとしては、外部(例えば、ファンクションシンセ
サイザ)からの同期信号(通常、電気的な同期信号)に
応じて入力光信号(表層形状測定用レーザビームψ{λ
}、励起用レーザビームψ{λ}、内部構造・物性
測定用レーザビームψ{λ})を数kHz〜数100
MHz程度の範囲で光変調制御できる現用のEO(音響
光学変調素子)やAO(音響光学変調素子)等を用いる
ことが望ましい。
【0038】次に、第1光変調器43A、第2光変調器
43B、第3光変調器43C所定多重規則fを説明す
る。図2を参照すると、本実施の形態の非接触非侵襲的
劣化/寿命予測システム100では、例えば、1測定点
の測定周期(換言すれば、サンプリングタイム)を10
0μs(マイクロ秒:1μsは100万分の1秒)と
し、前半の測定周期τ(=表層形状測定期間、例え
ば、50μs)で表層形状測定を行い、後半の測定周期
τ(例えば、100μs−50μs=50μs)で内
部構造・物性測定を行うと仮定した場合、前半の測定周
期τ(=50μs)の期間に第1光変調器43Aを活
性化させたうえで、第2光変調器43Bおよび第3光変
調器43Cを不活性化させることで表層形状測定用レー
ザビームψ{λ }を光合波器44に導き、続いて、後
半の測定周期τ(=50μs)の期間に第1光変調器
43Aを不活性化させたうえで、第2光変調器43Bお
よび第3光変調器43Cを活性化させることで励起用レ
ーザビームψ{λ}および内部構造・物性測定用レー
ザビームψ{λ}を光合波器44に導く。このとき、
後半の測定周期τ(=50μs)の期間においては、
当該測定周期τの前半の所定期間(=打音期間、例え
ば、20μs)で第2光変調器43Bを活性化させたう
えで、第3光変調器43Cを不活性化させることで励起
用レーザビームψ{λ}を光合波器44に導き、当該
測定周期τの後半の所定期間(=内部構造・物性測定
期間、例えば、20μs)で第2光変調器43Bを不活
性化させたうえで、第3光変調器43Cを活性化させる
ことで内部構造・物性測定用レーザビームψ{λ}を
光合波器44に導く。
【0039】走査手段50は、図1に示すように、測定
対象構造物120(大きさは一辺を数cm〜数100m
程度を想定)を非接触状態で非侵襲的に3次元スキャニ
ングする手段であって、波長多重手段40で変調された
波長多重光42を用いて測定対象構造物120を照射し
ながら所定ピッチ(例えば、前述の10mmの測定ピッ
チ)で走査するように構成されている。その動作を説明
すると、まず、測定対象構造物120の表層部分(表面
〜数mm程度の範囲)に表層形状測定用レーザビームψ
{λ}をプローブ光Ψprbとして所定ピッチ(例え
ば、前述の10mmの測定ピッチ)で照射する。続い
て、励起用レーザビームψ{λ}(第2の波長λ
は、測定対象構造物120によって決まる紫外波長〜
可視波長〜赤外波長)を測定対象構造物120の表層部
分に所定ピッチ(例えば、前述の10mmの測定ピッ
チ)で照射して照射部位P{x,y,z}に局所的かつ
インパルス状の熱弾性波122(あるいは、第2の波長
λに応じたインパルス状の光音響弾性波)を生成す
る。続いて、励起用レーザビームψ{λ}が生成した
局所的かつインパルス状の熱弾性波122を照射部位P
{x,y,z}近傍から測定対象構造物120の内部に
伝播させた後に、測定対象構造物120の内部を伝播し
て照射部位P{x,y,z}から反射されて表面近傍に
伝播されてきた光音響弾性波ωが生起する照射部位P
{x,y,z}近傍での表面弾性振動モードを検出する
ために、内部構造・物性測定用レーザビームψ{λ
(第3の波長λは可視波長(380〜780nm))
をプローブ光Ψprbとして所定ピッチ(例えば、前述
の10mmの測定ピッチ)で照射する。本実施の形態の
非接触非侵襲的劣化/寿命予測システム100では、上
記所定ピッチを数cm〜数mとすることが望ましい。
【0040】本実施の形態の走査手段50としては、上
記所定ピッチ(例えば、前述の10mmの測定ピッチ)
の大きさや精度、測定対象構造物120までの距離、単
位測定周期(サンプリングタイム、例えば、100μ
s)に応じて、現用のポリゴンミラーやガルバノミラー
を用いた機械的な光スキャニング手段や、電圧の大きさ
で光の偏光量を制御できるAO(音響光学変調素子)や
EO(電気光学変調素子)等の光変調器等を用いること
ができる。
【0041】表層部探査光干渉系60は、図1に示すよ
うに、上記走査手段50を用いて測定対象構造物120
(大きさは一辺を数cm〜数100m程度を想定)の表
層部分(表面〜数mm程度の範囲)にプローブ光Ψ
prbとして照射した後に反射された表層形状測定用レ
ーザビームψ{λ}の反射光を集光し、集光した表層
形状測定用レーザビームψ{λ}の反射光の表層形状
測定用レーザビームψ{λ }を参照光Ψrefとして
光学干渉させることで測定対象構造物120(大きさは
一辺を数cm〜数100m程度を想定)の表層部分の形
状の凸凹に応じたデータをリアルタイムでサンプリング
する構成を有する。
【0042】上記光学干渉を実現する手段としては、具
体的には、表層形状測定用レーザビームψ{λ}の反
射光をプローブ光Ψprbとし、表層形状測定用レーザ
ビームψ{λ}を参照光Ψrefとして用いたマイケ
ルソン干渉計、ファブリペロ干渉計、フィゾー干渉計、
回折格子干渉計、二光束干渉計、トワイマン型干渉計、
横ずらし干渉計、赤外干渉計、斜め入射干渉計、二波長
ホログラフィ干渉計等を用いることができる。さらに、
高感度の測定を行うためには、縞走査法、ヘテロダイン
法、フェーズロック法、ホログラフィ干渉法、スペック
ル法(参照光法、二光束法、二開口法、横ずらし法等)
等を用いることができる。
【0043】本実施の形態の表層部探査光干渉系60に
おいては、例えば、単位測定周期(サンプリングタイ
ム)を100μs、所定ピッチを10cmと仮定した場
合、100m×100mの測定面積に対する10個の
測定を、およそ100秒(1分40秒)といった高速度
で完了できる。例えば、100mキュービック(縦×横
×高さ=100m×100m×100m、例えば、地上
100m、間口100m程度の建物)の4側面のすべて
を10cmの測定ピッチで測定するために必要とする時
間は、およそ400秒(およそ7分)で済むことにな
る。具体的には、地上10階建て(高さを30mと仮
定)、間口80m程度のマンション等の建物の4側面の
すべてを10cmの測定ピッチで測定するために必要と
する時間は、およそ100秒(1分40秒)で済むこと
になる。
【0044】一方、比較的速い速度で測定が完了すると
考えられる、目視検査手法(第3従来技術)や打音検査
手法(第4従来技術)、超音波検査手法(第5従来技
術),X線透過型検査手法(第6従来技術),X線反射
型検査手法(第7従来技術)、電気的検査手法(第8従
来技術)等で本実施の形態と同様の測定を行った場合、
打音操作、超音波探蝕子や電極の設置、装置の移動等を
人海戦術で行うため多大な時間を要する結果、通常は数
日(1日=8時間)〜10数日を要していた。このこと
を考慮すると、本実施の形態の非接触非侵襲的劣化/寿
命予測システム100は、測定速度において従来技術に
比較して280倍〜2800倍といった脅威的な高速測
定が可能になるといった突出した効果を奏する。
【0045】また、単位測定周期(サンプリングタイ
ム)は使用する第1光変調器43A、第2光変調器43
Bおよび第3光変調器43Cや、後述する表層部解析手
段70および内部解析手段90の処理速度に大きく依存
するが、数Wクラスのレーザを使用できれば、第1光変
調器43A、第2光変調器43Bおよび第3光変調器4
3Cに1MHz程度の範囲で光変調制御できる現用のE
O(音響光学変調素子)やAO(音響光学変調素子)を
使用できると考えられるので、単位測定周期(サンプリ
ングタイム)を数μsまで向上できると考えられる。
【0046】同様に、表層部探査光干渉系60では、単
位測定周期(サンプリングタイム)を1μs、所定ピッ
チ(例えば、前述の10mmの測定ピッチ)を前述と同
様に10cmと仮定した場合、100m×100mの測
定面積に対する10個の測定を、およそ1秒といった
高速度で完了できる。例えば、前述の100mキュービ
ックの4側面のすべてを10cmの測定ピッチで測定す
るために必要とする時間は、およそ4秒で済むことにな
る。具体的には、地上10階建て(高さ30m)、間口
80m程度のマンション等の建物の4側面のすべてを前
述と同様に10cmの測定ピッチで測定するために必要
とする時間は、およそ1秒で済むことになる。このこと
を考慮すると、本実施の形態の非接触非侵襲的劣化/寿
命予測システム100は、第3従来技術乃至第8従来技
術と比較して、測定速度において従来技術に比較して2
8000倍〜280000倍といった脅威的な高速測定
が可能になるといった突出した効果を奏する。
【0047】表層部解析手段70は、図1に示すよう
に、表層部探査光干渉系60がリアルタイムで実測した
表層部分(表面〜数mm程度の範囲)に対するサンプリ
ングデータを基に、測定対象構造物120(大きさは一
辺を数cm〜数100m程度を想定)の表面を含む表層
部分の経時劣化箇所(例えば、亀裂が発生している箇
所)および腐食劣化箇所の分布(例えば、炭酸化や中性
化、アルカリ骨材化、ひび割れ、コンクリート剥離等の
腐食劣化箇所の分布)、または測定対象構造物120の
表面の形状を含む表層部分の経時劣化程度(例えば、亀
裂の幅や長さの進行具合)、および腐食劣化程度(例え
ば、炭酸化や中性化、アルカリ骨材化、ひび割れ、コン
クリート剥離等の腐食劣化箇所の程度)を作業者の経験
に依存せずに客観的にかつ早い段階で数値化(物性デー
タ化)および可視化(グラフィック化)する。
【0048】発明者等は、測定対象構造物120の表層
部分の経時劣化現象(特に、亀裂の幅や長さの進行現
象)、および表層部分の腐食劣化現象(特に、炭酸化や
中性化、アルカリ骨材化、ひび割れ、コンクリート剥離
等の腐食劣化現象)が、制御工学や電子工学で用いられ
ているところの伝達関数Z(s)(ただし、sは演算
子)に相当する、弾性体の表層部分のグリーン関数ξ
{x,y,z,t,f,λ〜λ}に強い正の相関性
をもっており、表層部分のグリーン関数ξ{x,y,
z,t,f,λ〜λ}を実測できれば、測定したグ
リーン関数ξ{x,y,z,t,f,λ〜λ}を基
に弾性体の塑性の変化や分布(具体的には、測定対象構
造物120の表層部分の亀裂の幅や長さの進行現象、炭
酸化や中性化、アルカリ骨材化、ひび割れ、コンクリー
ト剥離を伴う塑性の変化や分布)を予測できるといった
実験事実を得ている。そこで本実施の形態の表層部解析
手段70では、表層部探査光干渉系60がリアルタイム
で実測した表層部分(表面〜数mm程度の範囲)に対す
るサンプリングデータとして、測定対象構造物120の
表層部分の光音響弾性特性であるグリーン関数ξ{x,
y,z,t,f,λ〜λ}をサンプリングしてい
る。
【0049】これにより、上記表層部探査光干渉系60
から得られたサンプリングデータを基に、ビル等の複合
建造物のコンクリート壁面の表面の形状を含む表層部分
(表面〜数mm程度の範囲)の経時劣化程度(例えば、
亀裂の幅や長さの進行具合)、および腐食劣化箇所の分
布(例えば、炭酸化や中性化、アルカリ骨材化、ひび割
れ、コンクリート剥離等の腐食劣化箇所の分布)、また
は測定対象構造物120の表面の形状を含む表層部分の
ひび割れやコンクリート剥離等の経時劣化程度を作業者
の経験に依存せずに客観的にかつ早い段階で数値化(物
性データ化)および可視化(グラフィック化)すると同
時に、炭酸化や中性化、アルカリ骨材化、ひび割れ、コ
ンクリート剥離等の腐食劣化程度(例えば、炭酸化や中
性化、アルカリ骨材化、ひび割れ、コンクリート剥離等
の腐食劣化箇所の程度)を作業者の経験に依存せずに客
観的にかつ早い段階で数値化(物性データ化)および可
視化(グラフィック化)する。その結果、構造物建設時
の品質不良生コンの不正使用(不法加水、フライアッシ
ュの大量混入、海岸砂の不正使用)に主因するコンクリ
ート部分の炭酸化や中性化、アルカリ骨材化、ひび割れ
や、コンクリート施工不良(廃材の投棄や鉄筋の接合不
良、手抜き配筋、コールドジョイント等)に主因するコ
ンクリート部分のひび割れやコンクリート剥離、コンク
リート塊の落下等の経時劣化以外でのインフラ崩壊要因
も作業者の経験に依存せずに客観的にかつ早い段階で数
値解析できるようになり、事故要因の早期発見に繋がる
といった効果を奏する。
【0050】同様に、上記表層部探査光干渉系60から
得られたサンプリングデータ(グリーン関数ξ{x,
y,z,t,f,λ〜λ})を基に、ベイブリッジ
等の渠梁構造物の金属壁面、鉄道設備(線路のレール、
鉄道車両の車輪や台車、トンネルの鉄骨、高架の鉄骨
等)等の金属壁面の表面の形状を含む表層部分(表面〜
数mm程度の範囲)の経時劣化程度(例えば、亀裂の幅
や長さの進行具合)、および腐食劣化箇所の分布(例え
ば、炭酸化や中性化、アルカリ骨材化、ひび割れ、コン
クリート剥離等の腐食劣化箇所の分布)、または測定対
象構造物120の表面の形状を含む表層部分の経時劣化
(疲労劣化を含む)程度の履歴データを作業者の経験に
依存せずに客観的にかつ早い段階で数値化(物性データ
化)および可視化(グラフィック化)すると同時に、修
理不良や作製不良を主因とする劣化の程度を作業者の経
験に依存せずに客観的にかつ早い段階で数値化(物性デ
ータ化)および可視化(グラフィック化)できるように
なり、事故要因の発見の早期化および補修の最適化に繋
がると考える。
【0051】なお、本実施の形態では、表層部解析手段
70でのサンプリングの結果、内部探査が不要あるいは
不適当と考えられる箇所に対しては、当該照射部位P
{x,y,z}のデータを記憶しておき、当該照射部位
P{x,y,z}のデータを基に、ハイパワーレーザ生
成・出力手段20、内部探査レーザ光生成・出力手段3
0、波長多重手段40、第2光変調器43B、第3光変
調器43C、走査手段50を適宜制御して、表層部探査
に続く内部探査の処理をキャンセル(省略)するように
することもできる。これにより、検査対象に対する非侵
襲性を向上できると同時に、測定所要時間の短縮化を図
ることができるようになるといった効果を奏する。
【0052】内部探査光干渉系80は、図1に示すよう
に、走査手段50を用いて励起用レーザビームψ
{λ}(第2の波長λは、測定対象によって決まる
紫外波長〜可視波長〜赤外波長)が生成した局所的かつ
インパルス状の熱弾性波122(あるいは、第2の波長
λに応じたインパルス状の光音響弾性波)を照射部位
P{x,y,z}近傍から測定対象構造物120(大き
さは一辺を数cm〜数100m程度を想定)の内部に伝
播させた後に、測定対象構造物120の内部を伝播して
照射部位P{x,y,z}から反射されて表面近傍に伝
播されてきた光音響弾性波ωが生起する照射部位P
{x,y,z}近傍での表面弾性振動モードを、内部構
造・物性測定用レーザビームψ{λ}(第3の波長λ
は可視波長(380〜780nm))をプローブ光Ψ
prbとして所定ピッチ(測定ピッチ)で走査し、プロ
ーブ光Ψprbの反射光を検出側で集光するとともに、
この集光した内部構造・物性測定用レーザビームψ{λ
}(第3の波長λは可視波長(380〜780n
m))の反射光を内部構造・物性測定用レーザビームψ
{λ}(第3の波長λは可視波長(380〜780
nm))を参照光Ψrefとして光学干渉させることで
測定対象構造物120(大きさは一辺を数cm〜数10
m程度を想定)の内部に対する光音響弾性特性のトラン
ジェントデータζ{x,y,z,t,f,λ〜λ
をサンプリングする。
【0053】発明者等は、測定対象構造物120の経時
劣化現象(特に、亀裂の幅や長さの進行現象)、および
腐食劣化現象(特に、炭酸化や中性化、アルカリ骨材
化、ひび割れ、コンクリート剥離等の腐食劣化現象)
が、制御工学や電子工学で用いられているところの伝達
関数Z(s)(ただし、sは演算子)に相当する、弾性
体のグリーン関数ξ{x,y,z,t,f,λ
λ}に強い正の相関性をもっており、グリーン関数ξ
{x,y,z,t,f,λ〜λ}を実測できれば、
測定したグリーン関数ξ{x,y,z,t,f,λ
λ}を基に弾性体の塑性の変化や分布(具体的には、
測定対象構造物120の内部の亀裂の幅や長さの進行現
象、炭酸化や中性化、アルカリ骨材化、ひび割れ、コン
クリート剥離を伴う塑性の変化や分布)を予測できると
いった実験事実を得ている。そこで本実施の形態の内部
探査光干渉系80では、測定対象構造物120の内部に
対する光音響弾性特性として、特にグリーン関数ξ
{x,y,z,t,f,λ〜λ}のトランジェント
データζ{x,y,z,t,f,λ〜λ}をサンプ
リングしている。
【0054】内部探査光干渉系80おける上記光学干渉
を実現する手段としては、具体的には、前記プローブ光
Ψprbの反射光を検出側で集光した内部構造・物性測
定用レーザビームψ{λ}(第3の波長λは可視波
長(380〜780nm))の反射光をプローブ光Ψ
prbとし、内部構造・物性測定用レーザビームψ{λ
}(第3の波長λは可視波長(380〜780n
m))を参照光Ψrefとして用いたレーザドップラー
速度法、スペックル移動速度検出法等を用いることがで
きる。また、干渉装置としては、マイケルソン干渉計、
ファブリペロ干渉計、フィゾー干渉計等を用いることが
できる。
【0055】レーザドップラー速度法としては、参照光
法、二光束法、二開口法等を用いることができる。スペ
ックル移動速度検出法としては、相関法、空間フィルタ
法、零交差法等を用いることができる。
【0056】具体的には、本実施の形態の内部探査光干
渉系80は、上記走査手段50を用いて励起用レーザビ
ームψ{λ}(第2の波長λは、測定対象構造物1
20によって決まる紫外波長〜可視波長〜赤外波長)が
生成した直径数10μm、パルス幅数μm〜100μm
程度の局所的かつインパルス状の熱弾性波122(ある
いは、第2の波長λに応じたインパルス状の光音響弾
性波)を照射部位P{x,y,z}の数100μm程度
の近傍から測定対象構造物120(大きさは一辺を数c
m〜数100m程度を想定)の内部(表面下数10cm
程度の範囲、特に配筋が埋設されている表面下数cm〜
20cmの範囲)に伝播させる。その後に、測定対象構
造物120の内部(表面下数10cm程度の範囲、特に
配筋が埋設されている表面下数cm〜20cmの範囲)
を伝播して照射部位P{x,y,z}から反射されて表
面近傍に伝播されてきた光音響弾性波ωが生起する照
射部位P{x,y,z}の数100μm程度の近傍での
表面弾性振動モードを、内部構造・物性測定用レーザビ
ームψ{λ}(第3の波長λは可視波長(380〜
780nm))をプローブ光Ψprbとして所定ピッチ
(例えば、前述の10mmの測定ピッチ)で走査し、プ
ローブ光Ψprbの反射光を検出側で集光する。これと
同期して、前記集光した内部構造・物性測定用レーザビ
ームψ{λ}の反射光を内部構造・物性測定用レーザ
ビームψ{λ}を参照光Ψrefとして光学干渉させ
ることで測定対象構造物120の内部(表面下数10c
m程度の範囲、特に配筋が埋設されている表面下数cm
〜20cmの範囲)に対するグリーン関数ξ{x,y,
z,t,f,λ〜λ}のトランジェントデータζ
{x,y,z,t,f,λ〜λ}をサンプリングす
る。
【0057】例えば、本実施の形態の内部探査光干渉系
80は、上記走査手段50を用いて励起用レーザビーム
ψ{λ}(第2の波長λは、測定対象構造物120
がコンクリート構造物の場合、380〜2000nm)
が生成した直径数10μm、パルス幅数μm〜100μ
m程度の局所的かつインパルス状の熱弾性波122(あ
るいは、第2の波長λに応じたインパルス状の光音響
弾性波)を照射部位P{x,y,z}の数100μm程
度の近傍から測定対象構造物120(大きさは一辺を数
cm〜数100m程度を想定)の内部(表面下数10c
m程度の範囲、特に配筋が埋設されている表面下数cm
〜20cmの範囲)に伝播させる。その後に、測定対象
構造物120の内部(表面下数10cm程度の範囲、特
に配筋が埋設されている表面下数cm〜20cmの範
囲)を伝播して照射部位P{x,y,z}から反射され
て表面近傍に伝播されてきた光音響弾性波ωが生起す
る照射部位P{x,y,z}の数100μm程度の近傍
での表面弾性振動モードを、内部構造・物性測定用レー
ザビームψ{λ}(第3の波長λは可視波長(38
0〜780nm))をプローブ光Ψprbとして所定ピ
ッチ(例えば、前述の10mmの測定ピッチ)で走査
し、プローブ光Ψprbの反射光を検出側で集光する。
これと同期して、前記集光した内部構造・物性測定用レ
ーザビームψ{λ }の反射光を内部構造・物性測定用
レーザビームψ{λ}を参照光Ψrefとして光学干
渉させることで測定対象構造物120の内部(表面下数
10cm程度の範囲、特に配筋が埋設されている表面下
数cm〜20cmの範囲)に対するグリーン関数ξ
{x,y,z,t,f,λ〜λ}のトランジェント
データζ{x,y,z,t,f,λ〜λ}をサンプ
リングする。
【0058】本実施の形態の内部探査光干渉系80で
は、単位測定周期(サンプリングタイム)を100μ
s、所定ピッチを10cmと仮定した場合、100m×
100mの測定面積に対する10個の測定を、およそ
100秒(1分40秒)といった高速度で完了できる。
例えば、100mキュービック(縦×横×高さ=100
m×100m×100m、例えば、地上100m、間口
100m程度の建物)の4側面のすべてを10cmの測
定ピッチで測定するために必要とする時間は、およそ4
00秒(およそ7分)で済むことになる。具体的には、
地上10階建て(高さを30mと仮定)、間口80m程
度のマンション等の建物の4側面のすべてを10cmの
測定ピッチで測定するために必要とする時間は、およそ
100秒(1分40秒)で済むことになる。
【0059】一方、比較的速い速度で測定が完了すると
考えられる、目視検査手法(第3従来技術)や打音検査
手法(第4従来技術)、超音波検査手法(第5従来技
術),X線透過型検査手法(第6従来技術),X線反射
型検査手法(第7従来技術)、電気的検査手法(第8従
来技術)等で本実施の形態と同様の測定を行った場合、
打音操作、超音波探蝕子や電極の設置、装置の移動等を
人海戦術で行うため多大な時間を要する結果、通常は数
日(1日=8時間)〜10数日を要していた。このこと
を考慮すると、本実施の形態の非接触非侵襲的劣化/寿
命予測システム100は、測定速度において従来技術に
比較して280倍〜2800倍といった脅威的な高速測
定が可能になるといった突出した効果を奏する。
【0060】また、単位測定周期(サンプリングタイ
ム)は使用する第1光変調器43A、第2光変調器43
Bおよび第3光変調器43Cや、内部探査光干渉系80
および後述する内部解析手段90の処理速度に大きく依
存するが、数Wクラスのレーザを使用できれば、第1光
変調器43A、第2光変調器43Bおよび第3光変調器
43Cに1MHz程度の範囲で光変調制御できる現用の
EO(音響光学変調素子)やAO(音響光学変調素子)
を使用できると考えられるので、単位測定周期(サンプ
リングタイム)を数μsまで向上できると考えられる。
【0061】同様に、本実施の形態の内部探査光干渉系
80では、単位測定周期(サンプリングタイム)を1μ
s、所定ピッチ(例えば、前述の10mmの測定ピッ
チ)を前述と同様に10cmと仮定した場合、100m
×100mの測定面積に対する10個の測定を、およ
そ1秒といった高速度で完了できる。例えば、前述の1
00mキュービックの4側面のすべてを10cmの測定
ピッチで測定するために必要とする時間は、およそ4秒
で済むことになる。具体的には、地上10階建て(高さ
30m)、間口80m程度のマンション等の建物の4側
面のすべてを前述と同様に10cmの測定ピッチで測定
するために必要とする時間は、およそ1秒で済むことに
なる。このことを考慮すると、本実施の形態の非接触非
侵襲的劣化/寿命予測システム100は、第3従来技術
乃至第8従来技術と比較して、測定速度において従来技
術に比較して28000倍〜280000倍といった脅
威的な高速測定が可能になるといった突出した効果を奏
する。
【0062】内部解析手段90は、図1に示すように、
上記内部探査光干渉系80がリアルタイムで実測した内
部(表面下数10cm程度の範囲、特に配筋が埋設され
ている表面下数cm〜20cmの範囲)の光音響弾性特
性(グリーン関数ξ{x,y,z,t,f,λ
λ})のトランジェントデータζ{x,y,z,t,
f,λ〜λ}を基に、測定対象構造物120(大き
さは一辺を数cm〜数100m程度を想定)の内部(表
面下数10cm程度の範囲、特に配筋が埋設されている
表面下数cm〜20cmの範囲)の経時劣化箇所(例え
ば、亀裂が発生している箇所)および腐食劣化箇所の分
布(例えば、炭酸化や中性化、アルカリ骨材化、ひび割
れ、コンクリート剥離等の腐食劣化箇所の分布)を作業
者の経験に依存せずに客観的にかつ早い段階で数値化
(物性データ化)および可視化(グラフィック化)す
る。
【0063】同様に、内部解析手段90は、図1に示す
ように、上記内部探査光干渉系80がリアルタイムで実
測した内部(表面下数10cm程度の範囲、特に配筋が
埋設されている表面下数cm〜20cmの範囲)の光音
響弾性特性(グリーン関数ξ{x,y,z,t,f,λ
〜λ})のトランジェントデータζ{x,y,z,
t,f,λ〜λ}を基に、測定対象構造物120の
内部(表面下数10cm程度の範囲、特に配筋が埋設さ
れている表面下数cm〜20cmの範囲)の経時劣化程
度(例えば、亀裂の幅や長さの進行具合)、および腐食
劣化程度(例えば、炭酸化や中性化、アルカリ骨材化、
ひび割れ、コンクリート剥離等の腐食劣化箇所の程度)
を作業者の経験に依存せずに客観的にかつ早い段階で数
値化(物性データ化)および可視化(グラフィック化)
する。
【0064】発明者等は、測定対象構造物120の経時
劣化現象(特に、亀裂の幅や長さの進行現象)、および
腐食劣化現象(特に、炭酸化や中性化、アルカリ骨材
化、ひび割れ、コンクリート剥離等の腐食劣化現象)
が、制御工学や電子工学で用いられているところの伝達
関数Z(s)(ただし、sは演算子)に相当する、弾性
体のグリーン関数ξ{x,y,z,t,f,λ
λ}に強い正の相関性をもっており、グリーン関数ξ
{x,y,z,t,f,λ〜λ}を実測できれば、
測定したグリーン関数ξ{x,y,z,t,f,λ
λ}を基に弾性体の塑性の変化や分布(具体的には、
測定対象構造物120の内部の亀裂の幅や長さの進行現
象、炭酸化や中性化、アルカリ骨材化、ひび割れ、コン
クリート剥離を伴う塑性の変化や分布)を予測できると
いった実験事実を得ている。そこで本実施の形態の内部
解析手段90では、測定対象構造物120の内部に対す
る光音響弾性特性として、特にグリーン関数ξ{x,
y,z,t,f,λ〜λ}のトランジェントデータ
ζ{x,y,z,t,f,λ〜λ}をサンプリング
している。
【0065】具体的には、本実施の形態の内部解析手段
90は、内部探査光干渉系80がリアルタイムで実測し
た内部(表面下数10cm程度の範囲、特に配筋が埋設
されている表面下数cm〜20cmの範囲)の光音響弾
性特性(グリーン関数ξ{x,y,z,t,f,λ
λ})のトランジェントデータζ{x,y,z,t,
f,λ〜λ}として、少なくとも吸収光スペクトル
の光励起スペクトル特性、音響インピーダンスZ{x,
y,z,t,f,λ〜λ}の光励起スペクトル特
性、または音速v{x,y,z,t,f,λ〜λ
の光励起スペクトル特性に対するトランジェントデータ
ζ{x,y,z,t,f,λ〜λ}を用い、測定対
象構造物120の内部(表面下数10cm程度の範囲、
特に配筋が埋設されている表面下数cm〜20cmの範
囲)の経時劣化箇所(例えば、亀裂が発生している箇
所)および腐食劣化箇所の分布(例えば、炭酸化や中性
化、アルカリ骨材化、ひび割れ、コンクリート剥離等の
腐食劣化箇所の分布)、または測定対象構造物120の
内部(表面下数10cm程度の範囲、特に配筋が埋設さ
れている表面下数cm〜20cmの範囲)の経時劣化程
度(例えば、亀裂の幅や長さの進行具合)、および腐食
劣化程度(例えば、炭酸化や中性化、アルカリ骨材化、
ひび割れ、コンクリート剥離等の腐食劣化箇所の程度)
を作業者の経験に依存せずに客観的にかつ早い段階で数
値化(物性データ化)および可視化(グラフィック化)
する。
【0066】これにより、上記内部探査光干渉系80が
リアルタイムで実測した内部(表面下数10cm程度の
範囲、特に配筋が埋設されている表面下数cm〜20c
mの範囲)の光音響弾性特性(グリーン関数ξ{x,
y,z,t,f,λ〜λ})のトランジェントデー
タζ{x,y,z,t,f,λ〜λ}を基に、ビル
等の複合建造物のコンクリート壁面の内部(表面下数1
0cm程度の範囲、特に配筋が埋設されている表面下数
cm〜20cmの範囲)の経時劣化程度(例えば、亀裂
の幅や長さの進行具合)、および腐食劣化箇所の分布
(例えば、炭酸化や中性化、アルカリ骨材化、ひび割
れ、コンクリート剥離等の腐食劣化箇所の分布)、また
は測定対象構造物120の内部(表面下数10cm程度
の範囲、特に配筋が埋設されている表面下数cm〜20
cmの範囲)のひび割れやコンクリート剥離等の経時劣
化程度を作業者の経験に依存せずに客観的にかつ早い段
階で数値化(物性データ化)および可視化(グラフィッ
ク化)すると同時に、炭酸化や中性化、アルカリ骨材
化、ひび割れ、コンクリート剥離等の腐食劣化程度(例
えば、炭酸化や中性化、アルカリ骨材化、ひび割れ、コ
ンクリート剥離等の腐食劣化箇所の程度)を作業者の経
験に依存せずに客観的にかつ早い段階で数値化(物性デ
ータ化)および可視化(グラフィック化)する。その結
果、構造物建設時の品質不良生コンの不正使用(不法加
水、フライアッシュの大量混入、海岸砂の不正使用)に
主因するコンクリート部分の炭酸化や中性化、アルカリ
骨材化、ひび割れや、コンクリート施工不良(廃材の投
棄や鉄筋の接合不良、手抜き配筋、コールドジョイント
等)に主因するコンクリート部分のひび割れやコンクリ
ート剥離、コンクリート塊の落下等の経時劣化以外での
インフラ崩壊要因も作業者の経験に依存せずに客観的に
かつ早い段階で数値解析できるようになり、事故要因の
早期発見に繋がるといった効果を奏する。
【0067】同様に、上記内部探査光干渉系80がリア
ルタイムで実測した内部(表面下数10cm程度の範
囲、特に配筋が埋設されている表面下数cm〜20cm
の範囲)の光音響弾性特性(グリーン関数ξ{x,y,
z,t,f,λ〜λ})のトランジェントデータζ
{x,y,z,t,f,λ〜λ}を基に、ベイブリ
ッジ等の渠梁構造物の金属壁面、鉄道設備(線路のレー
ル、鉄道車両の車輪や台車、トンネルの鉄骨、高架の鉄
骨等)等の金属壁面の内部(表面下数10cm程度の範
囲、特に配筋が埋設されている表面下数cm〜20cm
の範囲)の経時劣化程度(例えば、亀裂の幅や長さの進
行具合)、および腐食劣化箇所の分布(例えば、炭酸化
や中性化、アルカリ骨材化、ひび割れ、コンクリート剥
離等の腐食劣化箇所の分布)、または測定対象構造物1
20の内部(表面下数10cm程度の範囲、特に配筋が
埋設されている表面下数cm〜20cmの範囲)の経時
劣化(疲労劣化を含む)程度の履歴データを作業者の経
験に依存せずに客観的にかつ早い段階で数値化(物性デ
ータ化)および可視化(グラフィック化)すると同時
に、修理不良や作製不良を主因とする劣化の程度を作業
者の経験に依存せずに客観的にかつ早い段階で数値化
(物性データ化)および可視化(グラフィック化)でき
るようになり、事故要因の発見の早期化および補修の最
適化に繋がると考える。
【0068】実施の形態に係る社会資本構造物(測定対
象構造物120)の非接触非侵襲的劣化/寿命予測シス
テム100は上記の如く構成されているので、以下に掲
げる効果を奏する。まず第1の効果は、コンクリートや
ガラス、金属等を複合して構成されたビル等のコンクリ
ート複合建造物、ベイブリッジ等の渠梁構造物の金属壁
面、鉄道設備(線路のレール、鉄道車両の車輪や台車、
トンネルの鉄骨、高架の鉄骨)等の検査対象の社会資本
構造物(測定対象構造物120、大きさは一辺を数cm
〜数100m程度を想定)の表面を含む表層部分(表面
〜数mm程度の範囲)および内部(表面下数10cm程
度の範囲、特に配筋が埋設されている表面下数cm〜2
0cmの範囲)を、非接触非侵襲的(光音響的)に3次
元スキャニングして光音響弾性特性(グリーン関数ξ
{x,y,z,t,f,λ〜λ})のトランジェン
トデータζ{x,y,z,t,f,λ〜λ}(換言
すれば、実測した物理データ)を同時にサンプリング
(最適サンプル時間τtyp=数10μs、最適サンプ
リング周波数ftyp=数10kHz程度)し、同時に
リアルタイムで実測した表層部分および内部(表面下数
10cm程度の範囲、特に配筋が埋設されている表面下
数cm〜20cmの範囲)の光音響弾性特性データ(吸
収光スペクトルの光励起スペクトル特性、音響インピー
ダンスZ{x,y,z,t,f,λ〜λ}の光励起
スペクトル特性、音速v{x,y,z,t,f,λ
λ}の光励起スペクトル特性等に対するグリーン関数
ξ{x,y,z,t,f,λ〜λ}のトランジェン
トデータζ{x,y,z,t,f,λ〜λ})を基
に、社会資本構造物(測定対象構造物120)の表面を
含む表層部分および内部(表面下数10cm程度の範
囲、特に配筋が埋設されている表面下数cm〜20cm
の範囲)の経時劣化箇所(例えば、亀裂が発生している
箇所)または腐食劣化箇所の分布(例えば、炭酸化や中
性化、アルカリ骨材化、ひび割れ、コンクリート剥離等
の腐食劣化箇所の分布)およびその経時劣化程度または
腐食劣化程度(例えば、炭酸化や中性化、アルカリ骨材
化、ひび割れ、コンクリート剥離等の腐食劣化箇所の程
度)をPC(パーソナルコンピュータ)上などで数値化
(物性データ化)および可視化(グラフィック化)でき
るようになり、その結果、事故要因の発見の早期化およ
び補修の最適化に繋がると考える。
【0069】また第2の効果は、上記の効果を奏する結
果、上記光音響弾性特性データ(吸収光スペクトルの光
励起スペクトル特性、音響インピーダンスZ{x,y,
z,t,f,λ〜λ}の光励起スペクトル特性、音
速v{x,y,z,t,f,λ〜λ}の光励起スペ
クトル特性等に対するグリーン関数ξ{x,y,z,
t,f,λ〜λ}のトランジェントデータζ{x,
y,z,t,f,λ〜λ})を基に、ビル等のコン
クリート複合建造物、ベイブリッジ等の渠梁構造物の金
属壁面、鉄道設備(線路のレール、鉄道車両の車輪や台
車、トンネルの鉄骨、高架の鉄骨)等の検査対象の社会
資本構造物(測定対象構造物120)の構造寿命(物理
的に破壊が生じる限界時期)またはインフラ寿命(社会
資本として使用に耐えない品質や外観と判定される限界
時期、耐用年数)を予測するためのデータベースを構築
するためのパラメータを決定できることである。
【0070】また第3の効果は、上記の効果を奏する結
果、上記光音響弾性特性データ(吸収光スペクトルの光
励起スペクトル特性、音響インピーダンスZ{x,y,
z,t,f,λ〜λ}の光励起スペクトル特性、音
速v{x,y,z,t,f,λ〜λ}の光励起スペ
クトル特性等に対するグリーン関数ξ{x,y,z,
t,f,λ〜λ}のトランジェントデータζ{x,
y,z,t,f,λ〜λ})を用いて作製したデー
タベースを基に、劣化箇所発見精度または腐食箇所発見
精度および劣化/寿命予測確度または腐食劣化/寿命予
測確度を従来の手法に比べて10倍程度向上させるとと
もに、測定所要時間および測定費用を従来の手法に比べ
て1/100程度以下に短縮できるようになることであ
る。
【0071】また第4の効果は、上記の効果を奏する結
果、上記光音響弾性特性データ(吸収光スペクトルの光
励起スペクトル特性、音響インピーダンスZ{x,y,
z,t,f,λ〜λ}の光励起スペクトル特性、音
速v{x,y,z,t,f,λ〜λ}の光励起スペ
クトル特性等に対するグリーン関数ξ{x,y,z,
t,f,λ〜λ}のトランジェントデータζ{x,
y,z,t,f,λ〜λ})を基に、劣化箇所発見
精度または腐食箇所発見精度および劣化/寿命予測確度
または腐食劣化/寿命予測確度を従来の手法に比べて1
0倍程度向上させるとともに、測定所要時間および測定
費用を従来の手法に比べて1/100程度以下に短縮で
きるようになることである。
【0072】また第5の効果は、上記の効果を奏する結
果、上記光音響弾性特性データ(吸収光スペクトルの光
励起スペクトル特性、音響インピーダンスZ{x,y,
z,t,f,λ〜λ}の光励起スペクトル特性、音
速v{x,y,z,t,f,λ〜λ}の光励起スペ
クトル特性等に対するグリーン関数ξ{x,y,z,
t,f,λ〜λ}のトランジェントデータζ{x,
y,z,t,f,λ〜λ})を用いて作製したデー
タベースを基に、コンクリートやガラス、金属等を複合
して構成された複合建造物や渠梁構造物、鉄道設備等の
社会資本構造物(測定対象構造物120)の要所要所に
対して、構造物建設時の品質不良生コンの不正使用(不
法加水、フライアッシュの大量混入、海岸砂の不正使
用)に主因するコンクリート部分の炭酸化や中性化、ア
ルカリ骨材化、ひび割れ等のインフラ崩壊要因の進行状
況を定期/不定期に正確に定量化し、これを基に構造寿
命またはインフラ寿命を予測するとともに、構造寿命ま
たはインフラ寿命を迎えた危険性のある地点を、作業者
の経験に依存せずに客観的にかつ早い段階で地点を的確
に把握できるようになり、その結果、事故要因を早期に
発見して点検/保守/修復できるようになることであ
る。
【0073】また第6の効果は、上記の効果を奏する結
果、上記光音響弾性特性データ(吸収光スペクトルの光
励起スペクトル特性、音響インピーダンスZ{x,y,
z,t,f,λ〜λ}の光励起スペクトル特性、音
速v{x,y,z,t,f,λ〜λ}の光励起スペ
クトル特性等に対するグリーン関数ξ{x,y,z,
t,f,λ〜λ}のトランジェントデータζ{x,
y,z,t,f,λ〜λ})を用いて作製したデー
タベースを基に、コンクリートやガラス、金属等を複合
して構成された複合建造物や渠梁構造物、鉄道設備等の
社会資本構造物(測定対象構造物120)の要所要所に
対して、コンクリート施工不良(廃材の投棄や鉄筋の接
合不良、手抜き配筋、コールドジョイント等)に主因す
るコンクリート部分のひび割れやコンクリート剥離、コ
ンクリート塊の落下等の経時劣化以外でのインフラ崩壊
要因の進行状況を定期/不定期に正確に定量化し、これ
を基に構造寿命またはインフラ寿命を予測するととも
に、構造寿命またはインフラ寿命を迎えた危険性のある
地点を、作業者の経験に依存せずに客観的にかつ早い段
階で地点を的確に把握できるようになり、その結果、事
故要因を早期に発見して点検/保守/修復できるように
なることである。
【0074】また第7の効果は、上記の効果を奏する結
果、上記光音響弾性特性データ(吸収光スペクトルの光
励起スペクトル特性、音響インピーダンスZ{x,y,
z,t,f,λ〜λ}の光励起スペクトル特性、音
速v{x,y,z,t,f,λ〜λ}の光励起スペ
クトル特性等に対するグリーン関数ξ{x,y,z,
t,f,λ〜λ}のトランジェントデータζ{x,
y,z,t,f,λ〜λ})を用いて作製したデー
タベースを基に、トンネルや高速道路橋桁、渠梁、ガス
や電話用の共同溝、護岸設備、ダム、地下鉄等の公共大
型社会資本構造物(測定対象構造物120)だけではな
く、民間や公共団体のビルディング等の設備、文化財、
工場設備等の中/小規模社会資本構造物(測定対象構造
物120)に対しても適用できるローコストな劣化/寿
命予測手法を実現できるようになることである。
【0075】そして第8の効果は、上記の効果を奏する
結果、上記光音響弾性特性データ(吸収光スペクトルの
光励起スペクトル特性、音響インピーダンスZ{x,
y,z,t,f,λ〜λ}の光励起スペクトル特
性、音速v{x,y,z,t,f,λ〜λ}の光励
起スペクトル特性等に対するグリーン関数ξ{x,y,
z,t,f,λ〜λ}のトランジェントデータζ
{x,y,z,t,f,λ〜λ})を用いて作製し
たデータベースを基に、コンクリートやガラス、金属等
を複合して構成された複合建造物や渠梁構造物、鉄道設
備等の社会資本構造物(測定対象構造物120)の寿命
の最大化、点検/保守/修復負担の最適・最小化を図る
ことができるようになり、循環型社会の形成に向けて、
社会資本構造物(測定対象構造物120)を最大効率で
維持・修復するとともに、環境への負荷を緩和すること
で、IT産業(情報技術産業)等への資源の集中化を促
して富国化を支援できる基盤技術を実現できるようにな
ることである。
【0076】次に社会資本構造物の非接触非侵襲的劣化
/寿命予測システム100の動作(非接触非侵襲的劣化
/寿命予測方法)について説明する。
【0077】本実施の形態の非接触非侵襲的劣化/寿命
予測システム100では、まず、第1処理ステップを実
行し、可変長レーザ光源(350nm〜2μm程度)で
生成・出力する第1の波長λの表層形状測定用レーザ
ビームψ{λ}と、ハイパワーレーザ光源で生成・出
力する第2の波長λの励起用レーザビームψ{λ
(第2の波長λは、測定対象構造物120によって決
まる紫外波長〜可視波長〜赤外波長)と、コンクリート
やガラス、金属等を複合して構成された複合建造物や渠
梁構造物、鉄道設備(線路のレール、鉄道車両の車輪や
台車、トンネルの鉄骨、高架の鉄骨等)/車両等の測定
対象構造物120(大きさは一辺を数cm〜数100m
程度を想定)の表面を含む表層部分での光音響弾性波ω
を検知するための第3の波長λの内部構造・物性測
定用レーザビームψ{λ}(第3の波長λは可視波
長(380〜780nm))の3ビーム{ψ{λ},
ψ{λ}およびψ{λ}}を所定多重規則fで波長
多重光42に変調して測定対象構造物120(大きさは
一辺を数cm〜数100m程度を想定)を走査すること
で測定対象構造物120(大きさは一辺を数cm〜数1
00m程度を想定)を非接触状態で非侵襲的に3次元ス
キャニングする。
【0078】第1処理ステップの実行に同期して第2処
理ステップを実行し、測定対象構造物120(大きさは
一辺を数cm〜数100m程度を想定)の表層部分(表
面〜数mm程度の範囲)に照射した後に反射された表層
形状測定用レーザビームψ{λ}をプローブ光Ψ
prbとして用い、プローブ光Ψprbを検出側で集光
しレーザ光干渉系{表層部探査光干渉系60および内部
探査光干渉系80}に導くことで、測定対象構造物12
0(大きさは一辺を数cm〜数100m程度を想定)の
表層部分の形状の凸凹に応じたデータをサンプリング
(最適サンプル時間τ typ=数10μs、最適サンプ
リング周波数ftyp=数10kHz程度)し、リアル
タイムで実測した表層部分を基に、測定対象構造物12
0(大きさは一辺を数cm〜数100m程度を想定)の
表面を含む表層部分の経時劣化箇所(例えば、亀裂が発
生している箇所)および腐食劣化箇所の分布(例えば、
炭酸化や中性化、アルカリ骨材化、ひび割れ、コンクリ
ート剥離等の腐食劣化箇所の分布)、または測定対象構
造物120(大きさは一辺を数cm〜数100m程度を
想定)の表面を含む表層部分の経時劣化程度(例えば、
亀裂の幅や長さの進行具合)、および腐食劣化程度(例
えば、炭酸化や中性化、アルカリ骨材化、ひび割れ、コ
ンクリート剥離等の腐食劣化箇所の程度)を作業者の経
験に依存せずに客観的にかつ早い段階で数値化(物性デ
ータ化)および可視化(グラフィック化)する。
【0079】第2処理ステップの実行に同期して第3処
理ステップを実行し、励起用レーザビームψ{λ
(第2の波長λは、測定対象構造物120によって決
まる紫外波長〜可視波長〜赤外波長)を測定対象構造物
120(大きさは一辺を数cm〜数100m程度を想
定)の表層部分(表面〜数mm程度の範囲)に照射して
照射部位P{x,y,z}に局所的かつインパルス状の
熱弾性波122(あるいは、第2の波長λに応じたイ
ンパルス状の光音響弾性波)を生成する。
【0080】第3処理ステップの実行に同期して第4処
理ステップを実行し、局所的かつインパルス状の熱弾性
波122(あるいは、第2の波長λに応じたインパル
ス状の光音響弾性波)を照射部位P{x,y,z}近傍
から測定対象構造物120(大きさは一辺を数cm〜数
100m程度を想定)の内部に伝播させる。
【0081】第4処理ステップの実行に同期して第5処
理ステップを実行し、測定対象構造物120(大きさは
一辺を数cm〜数100m程度を想定)の内部を伝播し
て反射されて表面近傍に伝播されてきた局所的かつイン
パルス状の熱弾性波122(あるいは、第2の波長λ
に応じたインパルス状の光音響弾性波)が生起する照射
部位P{x,y,z}近傍での表面弾性振動モードを、
内部構造・物性測定用レーザビームψ{λ}(第3の
波長λは可視波長(380〜780nm))の反射光
をプローブ光Ψprbとして用いて検出し、プローブ光
Ψprbを検出側で集光しレーザ光干渉系{表層部探査
光干渉系60および内部探査光干渉系80}に導き内部
構造・物性測定用レーザビームψ{λ}(第3の波長
λは可視波長(380〜780nm))の参照光Ψ
refと光学干渉させることで、測定対象構造物120
(大きさは一辺を数cm〜数100m程度を想定)の内
部に対する光音響弾性特性(グリーン関数ξ{x,y,
z,t,f,λ〜λ})のトランジェントデータζ
{x,y,z,t,f,λ〜λ}をサンプリングす
る。
【0082】また、第5処理ステップは、測定対象構造
物120(大きさは一辺を数cm〜数100m程度を想
定)の内部に対する光音響弾性特性としてグリーン関数
ξ{x,y,z,t,f,λ〜λ}のトランジェン
トデータζ{x,y,z,t,f,λ〜λ}をサン
プリングする処理ステップを有する。
【0083】第5処理ステップの実行に同期して第6処
理ステップを実行し、リアルタイムで実測した内部の光
音響弾性特性(グリーン関数ξ{x,y,z,t,f,
λ〜λ})のトランジェントデータζ{x,y,
z,t,f,λ〜λ}を基に、測定対象構造物12
0(大きさは一辺を数cm〜数100m程度を想定)の
内部の経時劣化箇所(例えば、亀裂が発生している箇
所)および腐食劣化箇所の分布(例えば、炭酸化や中性
化、アルカリ骨材化、ひび割れ、コンクリート剥離等の
腐食劣化箇所の分布)、または測定対象構造物120
(大きさは一辺を数cm〜数100m程度を想定)の内
部の経時劣化程度(例えば、亀裂の幅や長さの進行具
合)、および腐食劣化程度(例えば、炭酸化や中性化、
アルカリ骨材化、ひび割れ、コンクリート剥離等の腐食
劣化箇所の程度)を作業者の経験に依存せずに客観的に
かつ早い段階で数値化(物性データ化)および可視化
(グラフィック化)する。
【0084】また、第6処理ステップは、測定対象構造
物120(大きさは一辺を数cm〜数100m程度を想
定)の内部の光音響弾性特性(グリーン関数ξ{x,
y,z,t,f,λ〜λ})のトランジェントデー
タζ{x,y,z,t,f,λ 〜λ}として少なく
とも吸収光スペクトルの光励起スペクトル特性、音響イ
ンピーダンスZ{x,y,z,t,f,λ〜λ}の
光励起スペクトル特性、または音速v{x,y,z,
t,f,λ〜λ}の光励起スペクトル特性に対する
トランジェントデータζ{x,y,z,t,f,λ
λ}を用い、光音響弾性特性(グリーン関数ξ{x,
y,z,t,f,λ〜λ})のトランジェントデー
タζ{x,y,z,t,f,λ〜λ}を基に、測定
対象構造物120(大きさは一辺を数cm〜数100m
程度を想定)の内部の経時劣化箇所(例えば、亀裂が発
生している箇所)および腐食劣化箇所の分布(例えば、
炭酸化や中性化、アルカリ骨材化、ひび割れ、コンクリ
ート剥離等の腐食劣化箇所の分布)、または測定対象構
造物120(大きさは一辺を数cm〜数100m程度を
想定)の内部の経時劣化程度(例えば、亀裂の幅や長さ
の進行具合)、および腐食劣化程度(例えば、炭酸化や
中性化、アルカリ骨材化、ひび割れ、コンクリート剥離
等の腐食劣化箇所の程度)を作業者の経験に依存せずに
客観的にかつ早い段階で数値化(物性データ化)および
可視化(グラフィック化)する処理ステップを有する。
【0085】以上説明したように本実施の形態によれ
ば、前述のテストピース抜き取り手法(第1従来技術)
における、測定箇所(テストピース抜き取り箇所)が数
m〜数10m間隔でありかつ検査員による技量差が激し
いために、劣化箇所発見確率が低く検出漏れが多発する
という問題点、およびテストピース抜き取り作業が人海
戦術のため測定に多大な時間を要し測定漏れが頻出して
いるという問題点を解決することができるようになる。
【0086】同時に、前述の模擬実験手法(第2従来技
術)における、得られる結果があくまでもソフトウェア
的な予測に過ぎず実証が難しいという問題点、および前
述のテストピース抜き取り手法と同様に測定箇所(テス
トピース抜き取り箇所)が数m〜数10m間隔でありか
つ検査員による技量差が激しいため、テストピース抜き
取り検査結果に品質差が大きく、その結果、劣化箇所予
測精度が低いという問題点、およびテストピース抜き取
り作業が人海戦術のため測定に多大な時間を要し測定漏
れが頻出しているという問題点を解決することができる
ようになる。
【0087】同時に、前述の目視検査手法(第3従来技
術)における、測定可能範囲が構造物表面(数mm程
度)に限定されるという問題点、および測定に多大な時
間を要するという問題点を解決することができるように
なる。
【0088】同時に、前述の打音検査手法(第4従来技
術)における、測定箇所(打音箇所)が数m〜数10m
間隔であり劣化箇所発見確率が低く検出漏れが多発して
いるという問題点、および人海戦術のため測定に多大な
時間を要するという問題点を解決することができるよう
になる。
【0089】同時に、前述の超音波検査手法(第5従来
技術)における、コンクリート表面に励振用の超音波振
動子および振動検知用の超音波振動子を貼着して測定を
行う手間が必要があるという問題点、測定箇所(換言す
れば、励振用の超音波振動子および振動検知用の超音波
振動子の貼着箇所)が数m〜数10m間隔であり、劣化
箇所発見確率が低く検出漏れが多発しているという問題
点、および人海戦術のため測定に多大な時間を要すると
いう問題点を解決することができるようになる。
【0090】同時に、前述のX線透過型検査手法(第6
従来技術)における、X線源と検出器とで測定対象構造
物を挟んで測定する必要があり、測定対象構造物が小形
なものに限られてしまい、コンクリートやガラス、金属
等を複合して構成された建造物や渠梁構造物に対しては
適用が難しいという問題点を解決することができるよう
になる。
【0091】同時に、前述のX線反射型検査手法(第7
従来技術)における、測定可能範囲が構造物表皮(数μ
m程度)に限定され、かつ、測定範囲も数10×数10
cmに制限されるという問題点を解決することができる
ようになる。
【0092】同時に、前述の電気的検査手法(第8従来
技術)における、コンクリート表面に測定用の電極を貼
着して測定を行う手間が必要があるという問題点や、測
定箇所(換言すれば、測定用の電極の貼着箇所)が数m
〜数10m間隔であり、劣化箇所発見確率が低く検出漏
れが多発しているという問題点、および人海戦術のため
測定に多大な時間を要するという問題点を解決すること
ができるようになる。
【0093】なお、本発明が上記実施の形態に限定され
ず、本発明の技術思想の範囲内において、実施の形態は
適宜変更され得ることは明らかである。また上記構成部
材の数、位置、形状等は上記実施の形態に限定されず、
本発明を実施する上で好適な数、位置、形状等にするこ
とができる。また、各図において、同一構成要素には同
一符号を付している。
【0094】
【発明の効果】本発明は以上のように構成されているの
で、以下に掲げる効果を奏する。まず第1の効果は、コ
ンクリートやガラス、金属等を複合して構成された複合
建造物や渠梁構造物、鉄道設備等の社会資本構造物の表
面を含む表層部分および内部を、非接触非侵襲的(光音
響的)に3次元スキャニングして光音響弾性特性のトラ
ンジェントデータ(実測した物理データ)を同時にサン
プリングし、同時にリアルタイムで実測した表層部分お
よび内部の光音響弾性特性データを基に、社会資本構造
物の表面を含む表層部分および内部の経時劣化箇所また
は腐食劣化箇所の分布およびその経時劣化程度または腐
食劣化程度を作業者の経験に依存せずに客観的に数値化
および可視化できることである。
【0095】また第2の効果は、上記の効果を奏する結
果、上記トランジェント物理データを基に、検査対象の
社会資本構造物の構造寿命(物理的に破壊が生じる限界
時期)またはインフラ寿命(社会資本として使用に耐え
ない品質や外観と判定される限界時期、耐用年数)を予
測するためのデータベースを構築するためのパラメータ
を決定できることである。
【0096】また第3の効果は、上記の効果を奏する結
果、劣化箇所発見精度または腐食箇所発見精度および劣
化/寿命予測確度または腐食劣化/寿命予測確度を従来
の手法に比べて10倍程度向上させるとともに、測定所
要時間および測定費用を従来の手法に比べて1/100
程度以下に短縮できるようになることである。
【0097】また第4の効果は、上記の効果を奏する結
果、コンクリートやガラス、金属等を複合して構成され
た複合建造物や渠梁構造物、鉄道設備等の社会資本構造
物の要所要所に対して、構造物建設時の品質不良生コン
の不正使用(不法加水、フライアッシュの大量混入、海
岸砂の不正使用)に主因するコンクリート部分の炭酸化
や中性化、アルカリ骨材化、ひび割れ等のインフラ崩壊
要因の進行状況を定期/不定期に正確に定量化し、これ
を基に構造寿命(物理的に破壊が生じる限界時期)また
はインフラ寿命(社会資本として使用に耐えない品質や
外観と判定される限界時期、耐用年数)を予測するとと
もに、構造寿命またはインフラ寿命を迎えた危険性のあ
る地点を的確に把握して点検/保守/修復できるように
なることである。
【0098】また第5の効果は、上記の効果を奏する結
果、コンクリートやガラス、金属等を複合して構成され
た複合建造物や渠梁構造物、鉄道設備等の社会資本構造
物の要所要所に対して、コンクリート施工不良(廃材の
投棄や鉄筋の接合不良、手抜き配筋、コールドジョイン
ト等)に主因するコンクリート部分のひび割れやコンク
リート剥離、コンクリート塊の落下等の経時劣化以外で
のインフラ崩壊要因の進行状況を定期/不定期に正確に
定量化し、これを基に構造寿命(物理的に破壊が生じる
限界時期)またはインフラ寿命(社会資本として使用に
耐えない品質や外観と判定される限界時期、耐用年数)
を予測するとともに、構造寿命またはインフラ寿命を迎
えた危険性のある地点を的確に把握して点検/保守/修
復できるようになることである。
【0099】また第6の効果は、上記の効果を奏する結
果、トンネルや高速道路橋桁、渠梁、ガスや電話用の共
同溝、護岸設備、ダム、地下鉄等の公共大型社会資本構
造物だけではなく、民間や公共団体のビルディング等の
設備、文化財、工場設備等の中/小規模社会資本構造物
に対しても適用できるローコストな劣化/寿命予測手法
を実現できるようになることである。
【0100】そして第7の効果は、上記の効果を奏する
結果、コンクリートやガラス、金属等を複合して構成さ
れた複合建造物や渠梁構造物、鉄道設備等の社会資本構
造物の寿命の最大化、点検/保守/修復負担の最適・最
小化を図ることができるようになり、循環型社会の形成
に向けて、社会資本構造物を最大効率で維持・修復する
とともに、環境への負荷を緩和することで、IT産業
(情報技術産業)等への資源の集中化を促して富国化を
支援できる基盤技術を実現できるようになることであ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係る社会資本構造物の
非接触非侵襲的劣化/寿命予測システムおよび非接触非
侵襲的劣化/寿命予測方法を説明するための機能ブロッ
ク図である。
【図2】図1の波長多重手段で実行される多重規則を説
明するための信号シーケンス図である。
【符号の説明】 10…表層部探査レーザ光生成・出力手段 20…ハイパワーレーザ生成・出力手段 30…内部探査レーザ光生成・出力手段 40…波長多重手段 42…波長多重光 43A…第1光変調器 43B…第2光変調器 43C…第3光変調器 44…光合波器 50…走査手段 60…表層部探査光干渉系 70…表層部解析手段 80…内部探査光干渉系 90…内部解析手段 100…非接触非侵襲的劣化/寿命予測システム 120…測定対象構造物 122…熱弾性波 v{x,y,z,t,f,λ〜λ}…音速 Z{x,y,z,t,f,λ〜λ}…音響インピー
ダンス ζ{x,y,z,t,f,λ〜λ}…トランジェン
トデータ λ…第1の波長 λ…第2の波長 λ…第3の波長 ξ{x,y,z,t,f,λ〜λ}…グリーン関数 Ψprb…プローブ光 Ψref…参照光 ψ{λ}…表層形状測定用レーザビーム ψ{λ}…励起用レーザビーム ψ{λ}…内部構造・物性測定用レーザビーム ω,ω…光音響弾性波
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2F065 AA50 AA60 AA63 BB05 BB26 CC00 CC40 FF52 GG04 GG23 LL46 LL53 LL57 MM16 NN08 SS13 UU01 UU02 UU06 2F068 AA44 AA49 BB26 CC11 FF03 FF12 GG07 HH00 KK14 TT07 2G047 AA07 AA09 AA10 AC00 BC00 BC07 BC11 CA04 DB14 GD01 2G051 AA88 AA90 AB03 AB06 AB12 BA01 BA05 BA06 BA08 BA10 BC01 BC05 CB01 FA01

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 可変長レーザ光源で生成・出力する第1
    の波長の表層形状測定用レーザビームを生成・出力する
    表層部探査レーザ光生成・出力手段と、 ハイパワーレーザ光源で生成・出力する第2の波長の励
    起用レーザビームを生成・出力するハイパワーレーザ生
    成・出力手段と、 コンクリートやガラス、金属等を複合して構成された複
    合建造物や渠梁構造物、鉄道設備等の測定対象構造物の
    表面を含む表層部分での光音響弾性波を検知するための
    第3の波長の内部構造・物性測定用レーザビームを生成
    ・出力する内部探査レーザ光生成・出力手段と、 前記表層形状測定用レーザビーム、前記励起用レーザビ
    ームおよび前記内部構造・物性測定用レーザビームの3
    ビームを所定多重規則で波長多重光に変調する波長多重
    手段と、 前記変調された波長多重光を用いて前記測定対象構造物
    を照射しながら所定ピッチで走査し、当該測定対象構造
    物の表層部分に前記表層形状測定用レーザビームをプロ
    ーブ光として所定ピッチで照射し、前記励起用レーザビ
    ームを当該測定対象構造物の表層部分に所定ピッチで照
    射して当該照射部位に局所的かつインパルス状の熱弾性
    波を生成し、当該励起用レーザビームが生成した局所的
    かつインパルス状の熱弾性波を照射部位近傍から当該測
    定対象構造物の内部に伝播させた後に当該測定対象構造
    物の内部を伝播して照射部位から反射されて表面近傍に
    伝播されてきた当該光音響弾性波が生起する照射部位近
    傍での表面弾性振動モードを検出するために当該内部構
    造・物性測定用レーザビームをプローブ光として所定ピ
    ッチで照射することで当該測定対象構造物を非接触非侵
    襲的に3次元スキャニングする走査手段と、 前記走査手段を用いて前記測定対象構造物の表層部分に
    プローブ光として照射した後に反射された前記表層形状
    測定用レーザビームの反射光を集光し、当該集光した表
    層形状測定用レーザビームの反射光を当該表層形状測定
    用レーザビームを参照光として干渉させることで当該測
    定対象構造物の表層部分の形状の凸凹に応じたデータを
    リアルタイムでサンプリングする表層部探査光干渉系
    と、 前記表層部探査光干渉系がリアルタイムで実測した表層
    部分に対するサンプリングデータを基に、当該測定対象
    構造物の表面を含む表層部分の経時劣化箇所および腐食
    劣化箇所の分布、または前記測定対象構造物の表面の形
    状を含む表層部分の経時劣化程度もしくは腐食劣化程度
    の少なくともいずれかを数値化および可視化する表層部
    解析手段と、 前記走査手段を用いて前記励起用レーザビームが生成し
    た前記局所的かつインパルス状の熱弾性波を照射部位近
    傍から前記測定対象構造物の内部に伝播させた後に、当
    該測定対象構造物の内部を伝播して照射部位から反射さ
    れて表面近傍に伝播されてきた当該光音響弾性波が生起
    する照射部位近傍での表面弾性振動モードを、前記内部
    構造・物性測定用レーザビームをプローブ光として所定
    ピッチで走査し、当該プローブ光の反射光を検出側で集
    光するとともに、当該集光した内部構造・物性測定用レ
    ーザビームの反射光を当該内部構造・物性測定用レーザ
    ビームを参照光として干渉させることで当該測定対象構
    造物の内部に対する光音響弾性特性のトランジェントデ
    ータをサンプリングする内部探査光干渉系と、 前記内部探査光干渉系がリアルタイムで実測した内部の
    光音響弾性特性データを基に、当該測定対象構造物の内
    部の経時劣化箇所および腐食劣化箇所の分布、または前
    記測定対象構造物の内部の経時劣化程度もしくは腐食劣
    化程度の少なくともいずれかを数値化および可視化する
    内部解析手段を有することを特徴とする社会資本構造物
    の非接触非侵襲的劣化/寿命予測システム。
  2. 【請求項2】 可変長レーザ光源で生成・出力する第1
    の波長の表層形状測定用レーザビームを生成・出力する
    表層部探査レーザ光生成・出力手段と、 ハイパワーレーザ光源で生成・出力する第2の波長の励
    起用レーザビームを生成・出力するハイパワーレーザ生
    成・出力手段と、 コンクリートやガラス、金属等を複合して構成された複
    合建造物や渠梁構造物、鉄道設備等の測定対象構造物の
    表面を含む表層部分での光音響弾性波を検知するための
    第3の波長の内部構造・物性測定用レーザビームを生成
    ・出力する内部探査レーザ光生成・出力手段と、 前記表層形状測定用レーザビーム、前記励起用レーザビ
    ームおよび前記内部構造・物性測定用レーザビームの3
    ビームを所定多重規則で波長多重光に変調する波長多重
    手段と、 前記変調された波長多重光を用いて前記測定対象構造物
    を照射しながら所定ピッチで走査し、当該測定対象構造
    物の表層部分に前記表層形状測定用レーザビームをプロ
    ーブ光として所定ピッチで照射し、前記励起用レーザビ
    ームを当該測定対象構造物の表層部分に所定ピッチで照
    射して当該照射部位に局所的に前記第2の波長に応じた
    インパルス状の光音響弾性波を生成し、当該励起用レー
    ザビームが生成した局所的に第2の波長に応じたインパ
    ルス状の光音響弾性波を照射部位近傍から当該測定対象
    構造物の内部に伝播させた後に当該測定対象構造物の内
    部を伝播して照射部位から反射されて表面近傍に伝播さ
    れてきた当該光音響弾性波が生起する照射部位近傍での
    表面弾性振動モードを検出するために当該内部構造・物
    性測定用レーザビームをプローブ光として所定ピッチで
    照射することで当該測定対象構造物を非接触非侵襲的に
    3次元スキャニングする走査手段と、 前記走査手段を用いて前記測定対象構造物の表層部分に
    プローブ光として照射した後に反射された前記表層形状
    測定用レーザビームの反射光を集光し、当該集光した表
    層形状測定用レーザビームの反射光を当該表層形状測定
    用レーザビームを参照光として干渉させることで当該測
    定対象構造物の表層部分の形状の凸凹に応じたデータを
    リアルタイムでサンプリングする表層部探査光干渉系
    と、 前記表層部探査光干渉系がリアルタイムで実測した表層
    部分に対するサンプリングデータを基に、当該測定対象
    構造物の表面を含む表層部分の経時劣化箇所および腐食
    劣化箇所の分布、または前記測定対象構造物の表面の形
    状を含む表層部分の経時劣化程度もしくは腐食劣化程度
    の少なくともいずれかを数値化および可視化する表層部
    解析手段と、 前記走査手段を用いて前記励起用レーザビームが生成し
    た前記局所的に第2の波長に応じたインパルス状の光音
    響弾性波を照射部位近傍から前記測定対象構造物の内部
    に伝播させた後に、当該測定対象構造物の内部を伝播し
    て照射部位から反射されて表面近傍に伝播されてきた当
    該光音響弾性波が生起する照射部位近傍での表面弾性振
    動モードを、前記内部構造・物性測定用レーザビームを
    プローブ光として所定ピッチで走査し、当該プローブ光
    の反射光を検出側で集光するとともに、当該集光した内
    部構造・物性測定用レーザビームの反射光を当該内部構
    造・物性測定用レーザビームを参照光として干渉させる
    ことで当該測定対象構造物の内部に対する光音響弾性特
    性のトランジェントデータをサンプリングする内部探査
    光干渉系と、 前記内部探査光干渉系がリアルタイムで実測した内部の
    光音響弾性特性データを基に、当該測定対象構造物の内
    部の経時劣化箇所および腐食劣化箇所の分布、または前
    記測定対象構造物の内部の経時劣化程度もしくは腐食劣
    化程度の少なくともいずれかを数値化および可視化する
    内部解析手段を有することを特徴とする社会資本構造物
    の非接触非侵襲的劣化/寿命予測システム。
  3. 【請求項3】 前記内部探査光干渉系は、前記測定対象
    構造物の内部に対する光音響弾性特性として、グリーン
    関数のトランジェントデータをサンプリングすることを
    特徴とする請求項1または2に記載の社会資本構造物の
    非接触非侵襲的劣化/寿命予測システム。
  4. 【請求項4】 前記内部解析手段は、前記内部探査光干
    渉系がリアルタイムで実測した内部の光音響弾性特性デ
    ータとして少なくとも吸収光スペクトルの光励起スペク
    トル特性、音響インピーダンスの光励起スペクトル特
    性、または音速の光励起スペクトル特性に対するトラン
    ジェントデータを用い、当該光音響弾性特性データを基
    に、当該測定対象構造物の内部の経時劣化箇所および腐
    食劣化箇所の分布、または前記測定対象構造物の内部の
    経時劣化程度もしくは腐食劣化程度の少なくともいずれ
    かを数値化および可視化することを特徴とする請求項1
    乃至3のいずれか一項に記載の社会資本構造物の非接触
    非侵襲的劣化/寿命予測システム。
  5. 【請求項5】 可変長レーザ光源で生成・出力する第1
    の波長の表層形状測定用レーザビームと、ハイパワーレ
    ーザ光源で生成・出力する第2の波長の励起用レーザビ
    ームと、コンクリートやガラス、金属等を複合して構成
    された複合建造物や渠梁構造物、鉄道設備等の測定対象
    構造物の表面を含む表層部分での光音響弾性波を検知す
    るための第3の波長の内部構造・物性測定用レーザビー
    ムの3ビームを所定多重規則で波長多重光に変調して当
    該測定対象構造物を走査することで当該測定対象構造物
    を非接触非侵襲的に3次元スキャニングする第1処理ス
    テップと、 前記測定対象構造物の表層部分に照射した後に反射され
    た前記表層形状測定用レーザビームをプローブ光として
    用い、当該プローブ光を検出側で集光しレーザ光干渉系
    に導くことで、当該測定対象構造物の表層部分の形状の
    凸凹に応じたデータをサンプリングし、当該リアルタイ
    ムで実測した表層部分を基に、当該測定対象構造物の表
    面を含む表層部分の経時劣化箇所および腐食劣化箇所の
    分布、または前記測定対象構造物の表面を含む表層部分
    の経時劣化程度もしくは腐食劣化程度の少なくともいず
    れかを数値化および可視化する第2処理ステップと、 前記励起用レーザビームを前記測定対象構造物の表層部
    分に照射して当該照射部位に局所的かつインパルス状の
    熱弾性波を生成する第3処理ステップと、 前記局所的かつインパルス状の熱弾性波を照射部位近傍
    から前記測定対象構造物の内部に伝播させる第4処理ス
    テップと、 前記測定対象構造物の内部を伝播して反射されて表面近
    傍に伝播されてきた局所的かつインパルス状の前記熱弾
    性波が生起する照射部位近傍での表面弾性振動モード
    を、前記内部構造・物性測定用レーザビームの反射光を
    プローブ光として用いて検出し、当該プローブ光を検出
    側で集光しレーザ光干渉系に導き当該内部構造・物性測
    定用レーザビームの参照光と干渉させることで、当該測
    定対象構造物の内部に対する光音響弾性特性のトランジ
    ェントデータをサンプリングする第5処理ステップと、 前記リアルタイムで実測した内部の光音響弾性特性デー
    タを基に、前記測定対象構造物の内部の経時劣化箇所お
    よび腐食劣化箇所の分布、または前記測定対象構造物の
    内部の経時劣化程度もしくは腐食劣化程度の少なくとも
    いずれかを数値化および可視化する第6処理ステップを
    有することを特徴とする社会資本構造物の非接触非侵襲
    的劣化/寿命予測方法。
  6. 【請求項6】 可変長レーザ光源で生成・出力する第1
    の波長の表層形状測定用レーザビームと、ハイパワーレ
    ーザ光源で生成・出力する第2の波長の励起用レーザビ
    ームと、コンクリートやガラス、金属等を複合して構成
    された複合建造物や渠梁構造物、鉄道設備等の測定対象
    構造物の表面を含む表層部分での光音響弾性波を検知す
    るための第3の波長の内部構造・物性測定用レーザビー
    ムの3ビームを所定多重規則で波長多重光に変調して当
    該測定対象構造物を走査することで当該測定対象構造物
    を非接触非侵襲的に3次元スキャニングする第1処理ス
    テップと、 前記測定対象構造物の表層部分に照射した後に反射され
    た前記表層形状測定用レーザビームをプローブ光として
    用い、当該プローブ光を検出側で集光しレーザ光干渉系
    に導くことで、当該測定対象構造物の表層部分の形状の
    凸凹に応じたデータをサンプリングし、当該リアルタイ
    ムで実測した表層部分を基に、当該測定対象構造物の表
    面を含む表層部分の経時劣化箇所および腐食劣化箇所の
    分布、または前記測定対象構造物の表面を含む表層部分
    の経時劣化程度もしくは腐食劣化程度の少なくともいず
    れかを数値化および可視化する第2処理ステップと、 前記励起用レーザビームを前記測定対象構造物の表層部
    分に照射して当該照射部位に所定光波長に応じた局所的
    かつインパルス状の光音響弾性波を生成する第3処理ス
    テップと、 前記局所的かつインパルス状の光音響弾性波を照射部位
    近傍から前記測定対象構造物の内部に伝播させる第4処
    理ステップと、 前記測定対象構造物の内部を伝播して反射されて表面近
    傍に伝播されてきた前記局所的かつインパルス状の光音
    響弾性波が生起する照射部位近傍での表面弾性振動モー
    ドを、前記内部構造・物性測定用レーザビームの反射光
    をプローブ光として用いて検出し、当該プローブ光を検
    出側で集光しレーザ光干渉系に導き当該内部構造・物性
    測定用レーザビームの参照光と干渉させることで、当該
    測定対象構造物の内部に対する光音響弾性特性のトラン
    ジェントデータをサンプリングする第5処理ステップ
    と、 前記リアルタイムで実測した内部の光音響弾性特性デー
    タを基に、前記測定対象構造物の内部の経時劣化箇所お
    よび腐食劣化箇所の分布、または前記測定対象構造物の
    内部の経時劣化程度もしくは腐食劣化程度の少なくとも
    いずれかを数値化および可視化する第6処理ステップを
    有することを特徴とする社会資本構造物の非接触非侵襲
    的劣化/寿命予測方法。
  7. 【請求項7】 前記第5処理ステップは、前記測定対象
    構造物の内部に対する光音響弾性特性としてグリーン関
    数のトランジェントデータをサンプリングする処理ステ
    ップを有することを特徴とする請求項5または6に記載
    の社会資本構造物の非接触非侵襲的劣化/寿命予測方
    法。
  8. 【請求項8】 前記第6処理ステップは、前記測定対象
    構造物の内部の光音響弾性特性データとして少なくとも
    吸収光スペクトルの光励起スペクトル特性、音響インピ
    ーダンスの光励起スペクトル特性、または音速の光励起
    スペクトル特性に対するトランジェントデータを用い、
    当該光音響弾性特性データを基に、当該測定対象構造物
    の内部の経時劣化箇所および腐食劣化箇所の分布、また
    は前記測定対象構造物の内部の経時劣化程度もしくは腐
    食劣化程度の少なくともいずれかを数値化および可視化
    する処理ステップを有することを特徴とする請求項5乃
    至7のいずれか一項に記載の社会資本構造物の非接触非
    侵襲的劣化/寿命予測方法。
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