JP2001271971A - 導電性樹脂チューブ及びその接地構造 - Google Patents

導電性樹脂チューブ及びその接地構造

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JP2001271971A JP2000086905A JP2000086905A JP2001271971A JP 2001271971 A JP2001271971 A JP 2001271971A JP 2000086905 A JP2000086905 A JP 2000086905A JP 2000086905 A JP2000086905 A JP 2000086905A JP 2001271971 A JP2001271971 A JP 2001271971A
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conductive resin
tube
resin tube
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JP2000086905A
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Atsushi Oshiro
敦 大城
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Piolax Inc
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  • Laminated Bodies (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 燃料を流しても帯電しにくく、かつ、エンジ
ンや車体等への接地を容易に行えるようにした導電性樹
脂チューブ及びその接地構造を提供する。 【解決手段】 導電性を有する最内層12と、この最内
層12の外側に配置された非導電性の最外層13とを有
する層構造の導電性チューブ11において、最内層12
に導通する導電性部分14が、最外層13の少なくとも
一部に露出して形成されている。この導電性樹脂チュー
ブ11の外周を導電性ブラケット等で把持し、この導電
性ブラケット等を車体等の被取付部材に固定することに
より、最内層12が導電性部分14及び導電性ブラケッ
ト等を介して被取付部材に導通し接地される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば自動車の燃
料配管等に好適な多層構造の導電性樹脂チューブ及びそ
の接地構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、自動車の燃料配管には、金属チュ
ーブとゴムチューブとが組み合わされて使用されてい
た。しかし、ゴムチューブは、自動車燃料として使用さ
れるガソリンに対する非透過性が充分でなく、安全上及
び環境上、好ましくなかった。また、ゴムチューブは重
く、しかも金属チューブに連結する際には、金属チュー
ブの端部に外挿し、更に外周をホースバンドで締めて固
定する必要があるなど、取扱い性が悪かった。
【0003】そこで、近年では、上記ゴムチューブの代
わりに樹脂チューブを使用する試みがなされている。こ
の樹脂チューブによれば、ガソリンに対する非透過性が
優れており、ゴムチューブと比較して軽量となる。ま
た、樹脂チューブは、溶着等による接続ができるので、
端部にコネクタを連結しておくことにより、金属チュー
ブにワンタッチで連結できるなど、取扱性にも優れてい
る。
【0004】図6には、樹脂チューブを用いた燃料配管
の一例が示されている。この燃料配管は、フィードライ
ン84とリターンライン88とからなっている。フィー
ドライン84は、燃料タンク81からエンジン82に燃
料を供給するための配管であり、燃料タンク81からエ
ンジン82に向かって、チューブコネクタ92を介して
順次接続された3つのチューブ85、86、87で構成
されている。フィードライン84の上記チューブ87の
途中にはフィルタ83が配設され、エンジン82に供給
される燃料中に含まれる埃などの不純物が取除かれるよ
うになっている。また、リターンライン88は、エンジ
ン82で消費されなかった余剰燃料を燃料タンク81に
戻すための配管である。リターンライン88は、エンジ
ン82から燃料タンク81に向かって、チューブコネク
タ92を介して順次接続された3つのチューブ91、9
0、89で構成されている。
【0005】このうち、燃料タンク81に接続されたチ
ューブ85、89については、接続時の配管に自由性を
もたせて取りまわしを容易にするため、また、エンジン
82に接続されたチューブ87、91については、エン
ジンの振動を吸収するために、樹脂チューブが使用され
ている。また、各ライン84、88の中間に配置される
チューブ85、90については、走行中の飛び石などに
対する強度を付与するため金属チューブが使用されてい
る。
【0006】ところが、樹脂チューブに燃料を流した場
合、燃料と樹脂チューブとの接触面で静電気が発生しや
すく、樹脂チューブが帯電しやすいという問題があっ
た。そして、樹脂チューブが帯電すると、樹脂チューブ
の表面でスパークを発生させる要因となり、スパークに
よって樹脂チューブに孔が開いたりして、破損を引き起
こす虞れがあり、安全性確保の妨げとなる。
【0007】このような問題を解決するため、特許第2
926646号公報には、フッ素系樹脂からなる最内層
と、この最内層の外側に形成される中間層と、この中間
層の更に外側に形成される外層とを備え、前記最内層に
導電材が分散されてなる自動車燃料用配管用ホースが開
示されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記特
許第2926646号公報に開示されたチューブでは、
最内層のみが導電性を有しており、これをエンジンや車
体等に接地しようとすると、継手等を介して内周側から
導通させる必要があり、接地構造が複雑化するという問
題点があった。
【0009】そこで、本発明の目的は、燃料を流しても
帯電しにくく、かつ、エンジンや車体等への接地を容易
に行えるようにした導電性樹脂チューブ及びその接地構
造を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の第1は、導電性を有する最内層と、この最
内層の外側に配置された少なくとも一つの非導電性の樹
脂層とを有する多層構造の導電性チューブにおいて、前
記最内層に導通する導電性部分が、最外層の少なくとも
一部に露出して形成されていることを特徴とする導電性
樹脂チューブを提供するものである。
【0011】上記第1の発明によれば、導電性を有する
最内層に導通する導電性部分が、最外層の少なくとも一
部に露出して形成されているので、燃料を流した場合、
燃料と接触する内面で静電気が発生しても、その静電気
は、前記最内層と前記導電性部分を通って、チューブ外
周に導かれる。そのため、チューブの最内層をエンジン
や車体等に接地する場合には、チューブ外周に露出した
前記導電性部分に接地手段を接触させて取り付ければよ
く、接地を容易に行うことができる。
【0012】また、最内層の外側に少なくとも一つの非
導電性の樹脂層を有するので、導電性を有する層のみか
らなる単層チューブよりも、剛性が高くなる。すなわ
ち、導電材を含有させて導電性を付与した樹脂は一般的
にもろい性質を有するが、そのようにもろい最内層の外
側に、比較的剛性の高い非導電性の樹脂層を配置したの
で、チューブ全体としては充分な剛性を持たせることが
可能となる。
【0013】本発明の第2は、上記第1の発明におい
て、前記最内層は導電性樹脂からなり、前記最外層は非
導電性樹脂部分と導電性樹脂部分とからなっていて、前
記最外層の前記導電性樹脂部分が、前記最内層の導電性
樹脂に導通されている導電性樹脂チューブを提供するも
のである。
【0014】上記第2の発明によれば、最内層を導電性
樹脂とし、最外層の導電性樹脂部分を最内層に導電させ
て導電性部分としたので、例えば、押出し成形や、イン
サート成形などの方法で容易に成形することができる。
【0015】本発明の第3は、上記第2の発明におい
て、前記最外層の前記導電性樹脂部分が前記最外層の外
周表面から外方に突出されている導電性樹脂チューブを
提供するものである。
【0016】上記第3の発明によれば、最外層の導電性
樹脂部分が外方に突出されているので、ブラケット等の
接地手段を取付ける際に、最外層の導電性樹脂部分との
接触性を高め、接地をより確実に行なうことができる。
【0017】本発明の第4は、上記第1の発明におい
て、導電性樹脂からなる最内層と、非導電性樹脂からな
る中間層と、導電性樹脂からなる最外層とを有し、前記
最内層が、前記中間層を貫通する導電性部部分を介して
前記最外層に導通されている導電性樹脂チューブを提供
するものである。
【0018】上記第4の発明によれば、導電性樹脂から
なる最内層が、中間層を貫通する導通性部分を介して、
導電性樹脂からなる最外層に導通しているので、チュー
ブの外表面の全面を最内層に導通させた状態にすること
ができる。したがって、ブラケット等の接地手段を取付
ける際に、接触面積を大きくすることができるので、接
地を確実かつ容易に行うことができる。
【0019】本発明の第5は、上記第1〜4のいずれか
に記載の導電性樹脂チューブの接地構造において、前記
導電性樹脂チューブ外周を把持するホルダ部を一端に備
え、接地された被取付部材に固定される固定部を他端に
備えた導電性ブラケットを使用し、前記ホルダ部に前記
導電性樹脂チューブの外周を把持させ、前記固定部を前
記被取付部材に固定することにより、前記導電性チュー
ブを、前記導電性ブラケットを介して、前記被取付部材
に電気的に導通させたことを特徴とする導電性樹脂チュ
ーブの固定構造を提供するものである。
【0020】上記第5の発明によれば、導電性ブラケッ
トのホルダ部で導電性樹脂チューブ外周を把持し、固定
部を被取付部材に固定することによって、前記導電性樹
脂チューブを被取付部材に固定できると共に、被取付部
材に導通させて接地することができる。したがって、部
品数や組立工程を増やすことなく、導電性樹脂チューブ
を固定し、接地することができる。
【0021】なお、上記導電性ブラケットの固定部は、
被取付部材の取付孔に嵌着するクリップからなることが
より好ましく、それによって車体等への取付作業をより
簡単にすることができる。
【0022】
【発明の実施の形態】図1、2には、本発明による導電
性樹脂チューブ及びその接地構造の一実施形態が示され
ている。図1は導電性樹脂チューブを示し、(a)は横
断面図、(b)は斜視図である。図2は導電性樹脂チュ
ーブの接地構造を示し、(a)は断面図、(b)は斜視
図である。
【0023】この導電性樹脂チューブ11は、最内層1
2と最外層13とからなっている。最内層12の外周に
は、等角度で3方向に突出する導電性部分14を有して
いる。この導電性部分14は、最内層12の外側に形成
された最外層13を貫通し、その端部が導電性樹脂チュ
ーブ11の外周表面から突出するとともに、導電性樹脂
チューブ11の軸方向に沿って線状をなし伸びている。
なお、前記導電性部分14は、前記最外層13の外周表
面に対して0.1〜1.0mm程度突出していることが
好ましい。
【0024】最内層12の材質は、耐ガソリン透過性と
ともに導電性を有する樹脂が好ましく、例えば、フッ素
系樹脂に導電材を分散したものが好ましく使用できる。
フッ素系樹脂としては、例えば、ポリビニリデンフルオ
ライド、ポリクロロトリフルオロエチレン、エチレンと
クロロトリフルオロエチレンの共重合体、エチレンとテ
トラフルオロエチレンの共重合体、ヘキサフルオロプロ
ピレンとテトラフルオロエチレンの共重合体、フッ化ア
ルコキシエチレン樹脂、ポリテトラフルオロエチレンな
どが使用できる。また、導電材としては、例えば、カー
ボンブラック、微細なステンレス繊維などが使用でき
る。この際、フッ素樹脂に含有される導電材の量を、最
内層12の電気抵抗が106〜109(Ω)になるように
調整することが好ましい。
【0025】なお、最内層12は、非導電性の樹脂チュ
ーブの内周に、金属箔などの導電層を形成したものなど
で構成することもできる。
【0026】最外層13の材質は、剛性に優れた非導電
性樹脂が好ましく用いられ、例えばナイロン6、ナイロ
ン11、ナイロン12、ナイロン610、ナイロン61
2、ナイロン11またはナイロン12とナイロン66の
ブレンド体などのポリアミド系樹脂を好ましく使用する
ことができる。
【0027】導電性部分14の材質は、導電性を有し、
最内層12及び最外層13にしっかり接合するものであ
ればよいが、最内層12と同じ材質とすることが好まし
い。成形方法としては、例えば、押出し成形により最内
層12と導電性部分14とを一体に成形した後、インサ
ート成形によりそれらの外周に最外層13を成形する方
法や、最内層12と導電性部分14と最外層13とを同
時に押出し成形する方法などが好ましく採用される。
【0028】上記構成からなる導電性樹脂チューブ11
は、例えば、図6に示したフィードライン84、リター
ンライン88の、エンジン82側のチューブ87、91
や、タンク81側のチューブ85、89などに好適に使
用される。そして、フィードライン84、リターンライ
ン88の中間部に配置された金属チューブ86、90
や、エンジン82、タンク81などへの接続のため、導
電性樹脂チューブ11の端部には、図6におけるチュー
ブコネクタ92が取付けられていてもよい。
【0029】この導電性樹脂チューブ11を接地する構
造としては、例えば図2に示す構造が好ましく採用され
る。図2において、52は、例えば車体などの被取付部
材であり、図示しない導通経路を介して接地されてい
る。また、51は、上記導電性樹脂チューブ11を上記
被取付部材52に固定すると共に、被取付部材52に導
通させて接地させるための導電性ブラケットである。
【0030】ブラケット51は、被取付部材52に対す
る固定部60を一端に有し、導電性樹脂チューブ11を
把持するホルダ部55を他端に有している。
【0031】固定部60は、ホルダ部55に連接された
基部54と、基部54から伸びるフランジ58と、フラ
ンジ58から延出する支柱59とを備えており、これら
は導電性樹脂によってホルダ部55と一体に成形されて
いる。更に、支柱59には、金属板で形成したクリップ
61が取付けられている。
【0032】前記クリップ61は、細長い金属板の両端
部を略U字状に折り曲げて形成されており、折曲部から
互いに開くように傾斜した傾斜部62と、その端部から
内方に折り曲げて形成した水平部63と、この水平部6
3から更に垂直に折り曲げた先端部64とを有してい
る。更に、傾斜部62の途中には、内側に向けて切り起
こされた止め片65が形成されている。
【0033】前記支柱59の一対の対向する面には溝6
6が形成され、他の一対の対向する面にはテーパ67が
形成されている。そして、前記クリップ61は、中央部
が支柱59の端面に接し、止め片65の端部が溝66に
係合して、支柱59から外れないように固定されてい
る。
【0034】前記ホルダ部55は、全体的に環状体の一
部を接離した形状をなし、その開放部を導電性チューブ
11の挿入口56としている。接離した端部は、外方に
向けて開いたガイド57をなしている。
【0035】上記ブラケット51は、固定部60を被取
付部材52の取付孔53に嵌着させることにより、被取
付部材52に取付けることができる。すなわち、ブラケ
ット51のクリップ61が取付けられた端部を取付孔5
3に挿入すると、クリップ61の傾斜部62が取付孔5
3の内周に押されて撓み、水平部63が取付孔53から
抜け出すと、弾性力により元の形状に戻る。すると、先
端部64が取付孔53の内周に圧接され、水平部63が
取付孔53周縁の一方の面に係合し、フランジ58が取
付孔53周縁の他方の面に係合するので、水平部63と
フランジ58とで取付孔53周縁を挟持することによ
り、ブラケット51が固定される。
【0036】ブラケット51のホルダ部55には、導電
性樹脂チューブ11が把持される。すなわち、導電性樹
脂チューブ11をホルダ部55の挿入口56に挿入する
と、ガイド57によってホルダ部55が外側に撓みなが
ら導電性樹脂チューブ11を受け入れ、導電性樹脂チュ
ーブ11が押し込まれると、ホルダ部55が導電性樹脂
チューブ11外周を弾性的に保持する。なお、ブラケッ
ト51を被取付部材52に固定してから導電性樹脂チュ
ーブ11をブラケット51に保持させてもよく、導電性
樹脂チューブ11をブラケット51で保持させてからブ
ラケット51を被取付部材52に固定してもよい。
【0037】上述のように固定された導電性樹脂チュー
ブ11においては、導電性樹脂からなる最内層12が、
導電性部分14を通り、ブラケット51のホルダ部55
に電気的に導通する。更に、ブラケット51のホルダ部
55、フランジ58、支柱59は導電性樹脂で一体成形
されているので、これらの部材を通って金属板からなる
クリップ61に電気的に導通し、上記フランジ58やク
リップ61に当接された被取付部材52に接地される。
したがって、導電性樹脂チューブ11にガソリンなどの
燃料が流れ、最内層12の内面と燃料との接触部に静電
気が発生しても、この静電気を、導電性樹脂チューブ1
1から被取付部材52に逃すことができ、導電性樹脂チ
ューブ11の帯電を防止することができる。
【0038】なお、ブラケット51を被取付部材52に
取付けるにあたり、被取付部材52の全面に防錆塗料な
どの非導電性塗装が施されている場合、被取付部材52
とフランジ58やクリップ61と間に非導電性塗料が介
在し、被取付部材52とフランジ58やクリップ61と
が電気的に導通されない状態となってしまう。したがっ
て、被取付部材52に非導電性塗装を施す場合、少なく
とも取付孔53の周縁には、導電性塗装を施すことが好
ましい。
【0039】図3には、被取付部材52に非導電性塗装
を施す場合において、取付孔53の周縁にのみ導電性塗
装を施す工程の一例が示されている。すなわち、取付孔
53にキャップ95を取付けて(工程a)、防錆塗料9
6を塗装した後(工程b)、キャップ95を外して、取
付孔53の周縁部に導電性塗料97を吹き付けることに
より、取付孔53の周縁にのみ導電性塗装を施し(工程
c)、ブラケット51を取付ける(工程d)ことによ
り、ブラケット51を被取付部材52に確実に導通ささ
せることができる。
【0040】図4には、本発明による導電性樹脂チュー
ブの他の実施形態が示されている。同図(a)に示す導
電性樹脂チューブ21は、最内層12に導通する導電性
部分24が、非導電性の最外層13の外周において、軸
方向に破線状に露出するように形成されている。この実
施形態においては、導電性部分24の途切れた部分を通
して、最外層13が周方向に連結されて一体化されるの
で、最内層12と最外層13との一体性が向上する。
【0041】同図(b)に示す導電性チューブ31は、
最内層12に導通する導電性部分34が所定間隔で配置
された多数の柱状をなし、最外層13の外周にドット状
をなして露出している。この実施形態においては、導電
性部分34による剛性の変化が均一化され、いずれの方
向にも均一に曲がりやすいチューブが得られる。
【0042】このように、導電性部分が導電性チューブ
の外周に露出される限りにおいては、その形状に制限は
なく、例えば、成形の都合や、ブラケットの形状に応じ
て、導電性部分が露出される部分の形状を変えてもよ
い。例えば、導電性樹脂チューブ11の導電性部分1
4、導電性樹脂チューブ21の導電性部分24は、最内
層12の外周から等角度で3方向に突出したものである
が、4方向や5方向に突出したものでもよい。
【0043】図5には、本発明による導電性樹脂チュー
ブの更に他の実施形態が示されている。同図(a)は同
導電性樹脂チューブの正面断面図、(b)は斜視図であ
る。
【0044】この導電性樹脂チューブ41は、導電性樹
脂からなる最内層12と、同じく導電性樹脂からなる最
外層43と、それらの間に配置された非導電性樹脂から
なる中間層45の3重筒構造をなしている。そして、中
間層45は、周方向3箇所が所定の幅で分離されて、そ
の部分に導電性部分44が配置されており、最内層12
と最外層43とが上記導電性部分44を介して導通して
いる。
【0045】この導電性樹脂チューブ41においては、
その外周全面が最内層12と導通する導電性部分となる
ため、前記ブラケット51等で把持したときの導電性部
分の接触面積が増大し、導通をより確実にとることがで
きる。
【0046】なお、図1〜5に示される各実施形態で
は、導電性樹脂チューブとしてストレート管が使用され
ているが、例えば途中にコルゲート部を有するチューブ
としてもよい。
【0047】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
導電性を有する最内層と、この最内層の外側に配置され
た少なくとも一つの非導電性の樹脂層とを有する多層構
造の導電性チューブにおいて、前記最内層に導通する導
電性部分が、最外層の少なくとも一部に露出して形成さ
れているので、導電性チューブの外周を例えばブラケッ
ト等で把持するだけで最内層と導通をとることができ、
更に導電性ブラケット等を車体等の被取付部材に固定す
ることにより接地することができる。したがって、ガソ
リン等の燃料を流すことにより、最内層の表面で発生す
る静電気は、前記導電性部分を通って導電性チューブ外
周に導かれ、前記導電性ブラケット等を通して、被取付
部材から逃がすことができ、導電性樹脂チューブの帯電
を防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による導電性樹脂チューブの一実勢形態
を示し、(a)は横断面図、(b)は斜視図である。
【図2】同導電性樹脂チューブの接地構造の一実施形態
を示し、(a)は断面図、(b)は斜視図である。
【図3】被取付部材に非導電性塗装を施す場合におい
て、取付孔の周縁にのみ導電性塗装を施す工程の一例を
示す説明図である。
【図4】本発明による導電性樹脂チューブの他の実施形
態を示し、(a)、(b)はそれぞれ異なる例を示す斜
視図である。
【図5】本発明による導電性樹脂チューブの更に他の実
施形態を示し、(a)は正面断面図、(b)は斜視図で
ある。
【図6】燃料配管の外観を示す斜視図である。
【符号の説明】
11、21、31、41 導電性樹脂チューブ 12 最内層 13、43 最外層 14、24、34、44 導電性部分 45 中間層 51 ブラケット 55 ホルダ部 60 固定部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F02M 55/02 320 F02M 55/02 320W F16L 3/08 D F16L 3/08 H01B 5/06 H01B 5/06 F16L 11/12 G Fターム(参考) 3G066 AB02 BA28 BA30 CB02 CD17 3H023 AA05 AB01 AD02 3H111 AA02 BA15 CA53 CB03 DA05 DB08 4F100 AA37H AK01A AK01B AK01C AK17 AK48 AR00A BA02 BA07 BA10A BA10B BA44B CA21 DA02 DB02 DB05 GB32 JG01 JG01A JG01B JG01C JG03 5G307 DA03 DB03 DC02

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導電性を有する最内層と、この最内層の
    外側に配置された少なくとも一つの非導電性の樹脂層と
    を有する多層構造の導電性チューブにおいて、前記最内
    層に導通する導電性部分が、最外層の少なくとも一部に
    露出して形成されていることを特徴とする導電性樹脂チ
    ューブ。
  2. 【請求項2】 前記最内層は導電性樹脂からなり、前記
    最外層は非導電性樹脂部分と導電性樹脂部分とからなっ
    ていて、前記最外層の前記導電性樹脂部分が、前記最内
    層の導電性樹脂に導通されている請求項1記載の導電性
    樹脂チューブ。
  3. 【請求項3】 前記最外層の前記導電性樹脂部分が前記
    最外層の外周表面から外方に突出されている請求項2記
    載の導電性樹脂チューブ。
  4. 【請求項4】 導電性樹脂からなる最内層と、非導電性
    樹脂からなる中間層と、導電性樹脂からなる最外層とを
    有し、前記最内層が、前記中間層を貫通する導電性部分
    を介して前記最外層に導通されている請求項1記載の導
    電性樹脂チューブ。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれかに記載の導電性
    樹脂チューブの接地構造において、前記導電性樹脂チュ
    ーブ外周を把持するホルダ部を一端に備え、接地された
    被取付部材に固定される固定部を他端に備えた導電性ブ
    ラケットを使用し、前記ホルダ部に前記導電性樹脂チュ
    ーブの外周を把持させ、前記固定部を前記被取付部材に
    固定することにより、前記導電性チューブを、前記導電
    性ブラケットを介して、前記被取付部材に電気的に導通
    させたことを特徴とする導電性樹脂チューブの接地構
    造。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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