JP2001271599A - トンネル内壁面の改装方法 - Google Patents

トンネル内壁面の改装方法

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JP2001271599A JP2000265916A JP2000265916A JP2001271599A JP 2001271599 A JP2001271599 A JP 2001271599A JP 2000265916 A JP2000265916 A JP 2000265916A JP 2000265916 A JP2000265916 A JP 2000265916A JP 2001271599 A JP2001271599 A JP 2001271599A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】従来のプレキャストコンクリート版に代えて繊
維強化材料からなる軽量パネルを用いることにより、エ
レクター等の特殊架設機械を使用することなく人力によ
る施工を可能とするとともに、前記軽量パネルの取付け
作業および配筋作業などの効率化を図る。 【解決手段】既設セグメント1の長手方向に所定の間隔
をおいてトンネル周方向に沿って支保工材2を配設する
とともに、先組された先組鉄筋ユニット7をトンネル壁
面側に設けてある掛止フック6、6に対し掛止させるよ
うにして組み付け、その後前記支保工材2、2を支持部
材として、既設セグメント1から離間させて繊維強化パ
ネル3を取付け、前記既設セグメント1と繊維強化パネ
ル3との間にコンクリートを充填するに際し、前記繊維
強化パネル3の内面側に前記支保工材2、2を支持部材
として仮設補強材21、21…を配設し、コンクリート
充填の後、硬化を待って前記仮設補強材21、21…を
撤去する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、老朽化した既設ト
ンネルの内壁面に対して、新たなライニング体を設ける
ことにより、トンネルのリニューアル化を図るトンネル
内壁面の改装方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、地下鉄、道路用トンネルや歩道用
トンネルなどのトンネルにおいては、経年による老朽化
に伴って、漏水対策や美観性向上などのために内装パネ
ルおよび充填コンクリートによって既設セグメントなど
の既設トンネル覆工体の内面に新たなライニング体を設
けることが行われている。
【0003】かかる内装パネルとしては、構造上所定の
強度を有し、耐食性や耐候性を備えるとともに、トンネ
ル内の火災に対処し耐火性に優れ、有害なガスが発生し
ないことが要求される。かかる要求に応えるため内装パ
ネルには、従来よりプレキャストコンクリート版が用い
られており、トンネル壁面の改装に当たっては、図13
に示されるように、既設セグメント50に対しアンカー
部材51によりH鋼材からなる支保工材52を、トンネ
ル長手方向に所定の間隔をおいてトンネル周方向に沿っ
て取付け、この支保工材52を支持部材として前記プレ
キャストコンクリート版53を固定し、しかる後、既設
セグメント50とプレキャストコンクリート版53との
間に生コンクリートを充填して新たなトンネルライニン
グ体を構築している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、内装パ
ネルにプレキャストコンクリート版53を用いる場合
は、1枚当たりのパネル重量が約400kgと重いた
め、人力による施工は不可能となり、プレキャストコン
クリート版53を上部に持ち上げるためエレクターと呼
ばれる特殊架設機械を用いる必要があった。
【0005】そのため、各プレキャストコンクリート版
を所定の位置に位置決めし固定する作業が機械と人力と
の併用作業となるため、施工効率が悪いとともに、労働
災害の発生が懸念されるなどの問題があった。また、プ
レキャストコンクリート版は欠損しやすく、取り扱いに
慎重を要するとともに、1枚当たりの嵩が大きいため大
量に運搬することが困難であるとともに、仮置きのため
に広いストックヤードを必要とするなどの問題もあっ
た。
【0006】他方、近年は一部で軽量化が図れるFRP
板(繊維強化プラスチック)を用いて老朽化した既設ト
ンネルの改装を行う試みが成されている。かかるFRP
板を使用することにより前述した種々の問題は解決され
ることになるが、FRP板はプレキャストコンクリート
版に較べて曲げ強度が不足するため、支保工材による固
定間隔を極端に狭めて強度不足を補う必要があり、取付
けに多くの手間と時間を要するなどの問題があった。ま
た、プレキャストコンクリート版の場合は、コンクリー
ト版自体が構造体となっているため、既設トンネル壁面
との間の配筋は、簡略化若しくは省略することが可能で
あるが、型枠パネルとしてFRP板を用いた場合には、
充填されるコンクリートが主たるライニング構造体とな
るため、配筋作業にも多くの手間と時間を要するように
なるなどの問題がある。
【0007】そこで本発明の主たる課題は、従来のプレ
キャストコンクリート版に代えて繊維強化材料からなる
軽量パネルを用いることにより、エレクター等の特殊架
設機械を使用することなく人力による施工を可能とする
とともに、前記軽量パネルの取付け作業および配筋作業
などの効率化を図ったトンネル内壁面の改装方法を提供
することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
の請求項1に係る本第1発明は、既設トンネル覆工体の
内壁面に対し、新たなライニング体を設けることにより
トンネル内壁面の改装を図るための改装方法であって、
既設トンネル覆工体の長手方向に所定の間隔をおいてト
ンネル周方向に沿って支保工材を配設し、これら支保工
材を支持部材として、既設トンネル覆工体から離間させ
て繊維強化材料からなる軽量パネルを取付け、前記既設
トンネル覆工体と軽量パネルとの間にコンクリートを充
填するに際し、前記軽量パネルの内面側に前記支保工材
を支持部材として仮設補強材を配設し、コンクリート充
填の後、硬化を待って前記仮設補強材を撤去することを
特徴とするものである。
【0009】また、請求項2に係る本第2発明は、既設
トンネル覆工体の内壁面に対し、新たなライニング体を
設けることによりトンネル内壁面の改装を図るための改
装方法であって、既設トンネル覆工体の長手方向に所定
の間隔をおいてトンネル周方向に沿って支保工材を配設
するとともに、先組された先組鉄筋ユニットをトンネル
壁面側に設けてある掛止部材に対し掛止させるようにし
て組み付け、その後前記支保工材を支持部材として、既
設トンネル覆工体から離間させて繊維強化材料からなる
軽量パネルを取付け、前記既設トンネル覆工体と軽量パ
ネルとの間にコンクリートを充填するに際し、前記軽量
パネルの内面側に前記支保工材を支持部材として仮設補
強材を配設し、コンクリート充填の後、硬化を待って前
記仮設補強材を撤去することを特徴とするものである。
【0010】先ず、軽量パネルを用いることの利点から
述べれば、第1に従来のようにエレクターなどの特殊架
設機械を必要とすることなくパネルの取付けが可能とな
る。その結果、施工効率の向上が図れるようになるとと
もに、労働災害なども未然に防げるようになる。さら
に、工程の変動や他工種との調整も容易に対応可能とな
る。
【0011】さらに、厚さが薄く(約10〜20mm程
度)軽いため、取り扱いが容易になるとともに、大量運
搬が可能になるため、列車の運行に支障を来す事態の発
生を防ぐことが可能となる。また、製作期間も短く生産
効率が非常に高いため、施工現場の進捗工程に応じて円
滑にパネルを供給可能とすることが出来るなどの利点が
もたらされるようになる。
【0012】特に前記本第1発明では、既設トンネル覆
工体と軽量パネルとの間にコンクリートを充填するに際
し、前記軽量パネルの内面側に前記支保工材を支持部材
として仮設補強材を配設し、コンクリート充填の後、硬
化を待って前記仮設補強材を撤去するようにしている。
その結果、従来のプレキャストコンクリート版を使用し
た場合と同等の固定間隔で軽量パネルの取付けが可能と
なる。すなわち、コンクリート打設による一時的な圧力
を前記仮設補強材が支持するため、前記軽量パネルは支
保工材に対して従来と同等の間隔で取付けても破壊に至
ることはなく、安全かつ効率的な施工が可能となる。
【0013】一方、本第2発明では、前記仮設補強材を
用いることに加え、先組された先組鉄筋ユニットをトン
ネル壁面側に設けてある掛止部材に対し掛止させるよう
にして組み付けるようにしている。その結果、多大な手
間と時間を要する配筋作業をも短時間で効率的に行える
ようになる。
【0014】ところで、前記仮設補強材は、前記軽量パ
ネル同士のトンネル長手方向境界部であって、かつ支保
工材の略直上位置に、トンネル周方向に複数段配置で、
左右対の仮設補強材保持金物を固定し、これら左右対の
仮設補強材保持金物により、仮設補強材の両端部が支持
され取付けられていることが望ましい。また、前記仮設
補強材保持金物としては、仮設補強材の外形状に合わせ
た形状を成す補強材保持部と、この補強材保持部の両側
に連設される取付け座部とからなる小片部材で、前記取
付け座部を貫通する取付けボルトを前記支保工材に螺入
させることにより固定され、トンネル長手方向に隣接す
る仮設補強材の支持部を兼用するものであることが望ま
しい。
【0015】さらに、前記軽量パネルは、フェノール樹
脂またはその発泡体をコア部材として、その外周を繊維
強化プラスチックにより囲繞した複合パネルを用いるこ
とが望ましい。繊維強化プラスチック内部に、フェノー
ル樹脂または発泡フェノールを内封した軽量パネルを用
いた場合には、フェノール樹脂の特性より高難燃性、耐
熱性、低発煙性が格段に向上し、火災発生時であっても
煙や有害ガスの発生を極めて少なくすることができる。
【0016】また、前記軽量パネルには、コンクリート
密着面側に剥落防止用定着部材を固設してあるものを用
いるのが良い。この剥落防止用定着部材としては、たと
えば先端がL字状に屈曲した型鋼材などを用いることが
できる。軽量パネルは、粗度の小さい非常に均一な面と
なっているため、将来的にコンクリートからの剥落が懸
念される。そこで、コンクリート密着面に剥落防止用定
着部材を設け、コンクリート内に確実に定着を取ること
により将来の剥落を完全に防止できるようになる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照しながら詳述する。図1はトンネル壁面改
装後の地下鉄断面図であり、図2は新設ライニング体の
要部水平断面図である。
【0018】図1に示されるように、本トンネル壁面の
改装では、リング状に構築された既設セグメント1の内
面側(坑内側)に新たにライニング体を設けることによ
り、トンネルのリニューアル化を図るものであり、図2
に示されるように、トンネル覆工体の長手方向に所定の
間隔をおいてトンネル周方向に沿って支保工材2を配設
するとともに、鉄筋を配筋し、その後前記支保工材2を
支持部材として、既設セグメント1の壁面から離間させ
て繊維強化パネル3を取付け、既設セグメント1と繊維
強化パネル3との間にコンクリートを充填することによ
り新設ライニング体が構築される。なお、改装目的とし
て漏水対策を含む場合には、前記既設セグメント1の内
面に防水シートを張設するのが望ましい。
【0019】以下、具体的に施工手順に従いながら詳述
すると、既設セグメント1の内壁面に対して、漏水対策
を含む場合には、好ましくは前記既設セグメント1の内
面に防水シート(図示せず)を張設した後、繊維強化パ
ネル3の下地材となる支保工材2を設置する。
【0020】前記支保工材2は、図2に示されるよう
に、トンネル長手方向に所定の間隔をおいてトンネル周
方向に沿って配設され、図示例ではトンネル半径に沿っ
て曲げ加工されたH鋼材からなる型材が使用されてい
る。この支保工材2のトンネル長手方向の配置間隔とし
ては、概ね1.5〜2.5m、好ましくは1.8〜2.
0m程度とされる。
【0021】前記支保工材2の固定に当たっては、部材
長手方向に所定の間隔をおいた位置にて、支保工材2を
跨ぐ両側位置にそれぞれアンカー4、4を設ける。この
アンカーとしては、たとえばホールインアンカー〔商標
名〕などのように削孔の後、雌ねじ筒の打込みを行うア
ンカーや、レジンカプセル〔商標名〕などの硬化樹脂を
用いて植設されるアンカーなどが好適に用いられる。
【0022】アンカー4、4の設置を終えたならば、こ
のアンカー頭部に対して、一方側端部により支保工材2
の既設セグメント側フランジ2aを押え付ける押えプレ
ート5をナット等により固定し、前記支保工材2の固定
を図るようにする。前記押えプレート5は、図4に示さ
れるように、略中央部に長孔5aが形成された方形板で
あり、一方側端部には、ナット締結面が過大な傾斜面と
ならないように、ライナー部材5bが一体的に固設され
ている。
【0023】前記支保工材2の長手方向には、適宜の間
隔で先組鉄筋ユニット7を掛止させる掛止フック6、6
…が溶接等の固着手段により設けられており、別途、工
場または作業ヤードなどで予め寸法を合わせて格子状に
先組された先組鉄筋ユニット7が前記掛止フック6、6
…に掛止されることにより組み付けられる。
【0024】前記先組鉄筋ユニット7の組み付けが完了
したならば、次に支保工材2、2の内方側フランジ2
b、2bを利用して繊維強化パネル3が取り付けられ
る。
【0025】前記繊維強化パネル3は、詳細には図6〜
図9に示されるように、トンネル内壁面の曲率に合わせ
て円弧状に加工成形されたパネル体で、本例では特にフ
ェノール樹脂またはその発泡体をコア部材3Aとして、
その外周を繊維強化プラスチック3B、好ましくは繊維
強化フェノールにより囲繞した複合パネルが用いられて
いる。前記フェノール樹脂またはその発泡体は、その物
性から高難燃性、耐熱性、低発煙性を示し、火災発生時
であっても煙や有害ガスの発生を極めて少なくすること
ができる。前記繊維強化プラスチックは、ガラス繊維、
炭素繊維、ボロン等の無機繊維、全芳香族ポリアミド、
全芳香族ポリエステル、高強度ビニロンなどの有機繊
維、グラファイト、窒化ケイ素などのウィスカー、鋼、
ステンレスなどの金属繊維などの内添により強化された
複合プラスチック材料である。なお、本発明では繊維強
化プラスチックを用いたが、軽量化が図れ、かつ所定の
強度を有するパネルであれば、繊維強化セラミックなど
プラスチック以外の材料を用いることもできる。
【0026】前記繊維強化パネル3の側方両端部にはそ
れぞれ、前記支保工材2、2に対する固定のためのパネ
ル固定金具8が上下2段に亘って設けられているととも
に、コンクリート密着面となるパネル裏面には上下方向
に3段配列にて水平方向に沿う剥落防止用定着部材9、
9…が固設されている。
【0027】前記パネル固定金具8は、詳細には図3に
示されるように、繊維強化パネル3の背面側にライナー
板13を固設するとともに、これら繊維強化パネル3お
よびライナー板13を共に貫くボルト10およびナット
11によって回動式固定板14を回動自在に軸支した構
造の金具で、前記ボルト10およびナット11の締め過
ぎによって前記回動式固定板14が回動不能にならない
ように繊維強化パネル3の通孔には、リング管12が介
在されている。前記ボルト10と回動式固定板14とは
溶接等により一体化され、かつボルト10のネジ先端面
には溝10aが形成され、内面側からねじ回しによって
ボルト10を水平配向位置まで回動させると、前記回動
式固定板14が回動し、図2に示されるように、繊維強
化パネル3と回動式固定板14とにより支保工材2の内
方側フランジ2bを挟み付けることにより、繊維強化パ
ネル3が固定されるようになっている。なお、図中、符
号15は前記回動式固定板14を水平配向位置で位置決
めするための台座である。
【0028】他方、前記剥落防止用定着部材9は、詳細
には図9に示されるように、スチール製の溝型鋼の一方
側フランジ9aを接着剤により繊維強化パネル3面に固
着するとともに、一方側フランジ9aの外面を繊維強化
フェノール樹脂によって固めた構造のもので、背面側に
突出するL字フランジ部分がコンクリート中に埋設され
ることにより、将来に亘り繊維強化パネル3がコンクリ
ートから剥落しないように堅固に保持されるようにな
る。
【0029】かかる繊維強化パネル3は、たとえば1施
工サイクルとなる支保工材2、2間において、トンネル
周方向に連続するように配設される。トンネル周方向に
隣接する繊維強化パネル3、3間では、図5に示される
ように、隣接する一方の繊維強化パネル3側に段差部3
aを形成するとともに、隣接する他方側の繊維強化パネ
ル3側に前記段差3aに重合する段差部3bを形成し、
かつ目地にシール16を充填するようにしている。
【0030】以上の手順により、支保工材2の固定、先
組鉄筋ユニット7の組み付け、繊維強化パネル3の取付
けが完了したならば、次のコンクリート打設に備えて前
記繊維強化パネル3の内面に仮設補強材21、21…を
設け、一時的補強を行うようにする。
【0031】詳細には、図10〜図12に示されるよう
に、繊維強化パネル3、3同士のトンネル長手方向境界
部であって、かつ支保工材2の直上位置に、トンネル周
方向に好ましくは複数段配置で左右対の仮設補強材保持
金物20、20を固定する。この仮設補強材保持金物2
0は、詳細には図12に示されるように、仮設補強材2
1の外形状に合わせた形状を成す補強材保持部20a
と、この補強材保持部20aの両側に連設される取付け
座部20b、20bとからなる小片部材で、同図に示さ
れるように、仮設補強材21を跨ぐ上下位置にそれぞ
れ、繊維強化パネル3を貫通するとともに、支保工材2
のウエブ2cに至るネジ孔2dを形成し、前記取付け座
部20b、20bに形成された通孔を貫通させた取付け
ボルト22の先端を前記ネジ孔2dに螺入させることに
より取付けを行い、横方向に沿って配設される仮設補強
材21の両端部をそれぞれ支持するようになっている。
また、この仮設補強材保持金物20は、トンネル長手方
向に隣接する仮設補強材21、21の支持部を兼用する
ようになっている。
【0032】以上の要領により繊維強化パネル3の補強
が完了し、コンクリート打設までのすべての工程が完了
したならば、流動化コンクリートを既設セグメント1と
繊維強化パネル3との間の隙間に流し込み、または圧入
等によって充填し、その後コンクリートの硬化を待って
前記仮設補強材保持金物20および仮設補強材21の撤
去を行い、支保工材2、2間に新たなライニング体が構
築される。
【0033】
【発明の効果】以上詳説のとおり本発明によれば、従来
のプレキャストコンクリート版に代えて繊維強化材料か
らなる軽量パネルを用いることにより、エレクター等の
特殊架設機械を使用することなく人力による施工を可能
とするとともに、前記軽量パネルの取付け作業および配
筋作業などの効率化を図り得るようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】トンネル壁面改装後の地下鉄断面図である。
【図2】新設ライニング部の要部水平断面図である。
【図3】パネル固定金具8を示す、(A)は側面図、(B)は
正面図である。
【図4】押えプレート5の平面図である。
【図5】繊維強化パネル3の接合部拡大断面図である。
【図6】繊維強化パネル3の正面図である。
【図7】繊維強化パネル3の断面図(図6のVII−VII線
矢視図)である。
【図8】繊維強化パネル3の要部拡大断面図である。
【図9】剥落防止用定着部材9取付け部の拡大図であ
る。
【図10】繊維強化パネル3の内面に設けた仮設補強材
21の配置態様図である。
【図11】図10のXI−XI線矢視図である。
【図12】仮設補強材21の固定支持部を示す、(A)は
断面図、(B)は(A)のB-B線矢視図である。
【図13】従来のプレキャストコンクリート版による改
装後断面図である。
【符号の説明】
1…既設ゼグメント、2…支保工材、3…繊維強化パネ
ル、4…アンカー、5…押えプレート、6…掛止フッ
ク、7…先組鉄筋ユニット、8…パネル固定金具、9…
剥落防止用定着部材、20…仮設補強材支持金物、21
…仮設補強材、22…取付けボルト

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】既設トンネル覆工体の内壁面に対し、新た
    なライニング体を設けることによりトンネル内壁面の改
    装を図るための改装方法であって、 既設トンネル覆工体の長手方向に所定の間隔をおいてト
    ンネル周方向に沿って支保工材を配設し、これら支保工
    材を支持部材として、既設トンネル覆工体から離間させ
    て繊維強化材料からなる軽量パネルを取付け、 前記既設トンネル覆工体と軽量パネルとの間にコンクリ
    ートを充填するに際し、前記軽量パネルの内面側に前記
    支保工材を支持部材として仮設補強材を配設し、コンク
    リート充填の後、硬化を待って前記仮設補強材を撤去す
    ることを特徴とするトンネル内壁面の改装方法。
  2. 【請求項2】既設トンネル覆工体の内壁面に対し、新た
    なライニング体を設けることによりトンネル内壁面の改
    装を図るための改装方法であって、 既設トンネル覆工体の長手方向に所定の間隔をおいてト
    ンネル周方向に沿って支保工材を配設するとともに、先
    組された先組鉄筋ユニットをトンネル壁面側に設けてあ
    る掛止部材に対し掛止させるようにして組み付け、その
    後前記支保工材を支持部材として、既設トンネル覆工体
    から離間させて繊維強化材料からなる軽量パネルを取付
    け、 前記既設トンネル覆工体と軽量パネルとの間にコンクリ
    ートを充填するに際し、前記軽量パネルの内面側に前記
    支保工材を支持部材として仮設補強材を配設し、コンク
    リート充填の後、硬化を待って前記仮設補強材を撤去す
    ることを特徴とするトンネル内壁面の改装方法。
  3. 【請求項3】前記仮設補強材は、前記軽量パネル同士の
    トンネル長手方向境界部であって、かつ支保工材の略直
    上位置に、トンネル周方向に複数段配置で、左右対の仮
    設補強材保持金物を固定し、これら左右対の仮設補強材
    保持金物により、仮設補強材の両端部が支持され取付け
    られている請求項1、2いずれかに記載のトンネル内壁
    面の改装方法。
  4. 【請求項4】前記仮設補強材保持金物は、仮設補強材の
    外形状に合わせた形状を成す補強材保持部と、この補強
    材保持部の両側に連設される取付け座部とからなる小片
    部材で、前記取付け座部を貫通する取付けボルトを前記
    支保工材に螺入させることにより固定され、トンネル長
    手方向に隣接する仮設補強材の支持部を兼用するもので
    ある請求項3記載のトンネル内壁面の改装方法。
  5. 【請求項5】前記軽量パネルは、トンネル周方向に隣接
    する繊維強化パネル間において、隣接する一方の軽量パ
    ネル側に段差部を形成するとともに、隣接する他方側の
    軽量パネル側に前記段差に重合する段差部を形成し、か
    つ目地にシールを充填することにより、トンネル周方向
    に連続させてある請求項1〜4いずれかに記載のトンネ
    ル内壁面の改装方法。
  6. 【請求項6】前記軽量パネルは、フェノール樹脂または
    その発泡体をコア部材として、その外周を繊維強化プラ
    スチックにより囲繞した複合パネルを用いている請求項
    1〜5いずれかに記載のトンネル内壁面の改装方法。
  7. 【請求項7】前記軽量パネルは、コンクリート密着面側
    に剥落防止用定着部材を固設してある請求項1〜6いず
    れかに記載のトンネル内壁面の改装方法。
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